退会済のユーザー さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
「ほしのこえ」や「秒速5センチメートル」を手がけた新海誠さんのショートアニメーション。和やかでレトロな雰囲気を醸し出していて、息抜きにはぴったりの作品です。紅茶のような舌に残る程よい味。
新海誠さんは、短編アニメーションをいくつも手がけています。なので、この作品が気に入った方には、他の作品もおすすめします。
さて、肝心の内容ですが、一分間というだけあって、猫が集会をするまでを描いた単純明快な内容です。単純で短い内容にも関わらず、猫の可愛らしさと計画の子供っぽさを使って、コミカルな笑いを描くことが出来ているところが、この作品の評価されるべきところです。起承転結が上手く出来ており、猫の突飛な想像が面白く、そして可愛らしくもある、そういう繊細なところも感じ取れる良い作品でした。
ネタバレ解説↓
{netabare}
起承転結の起と承で、「猫の尻尾が踏まれている」ことを描いています。(20秒くらい)
そのシーンの趣旨は、猫たちがそれを恨み、人間たちを懲らしめようとする「きっかけ」と視聴者を惹きつけるための「引き」でしょうね。私もついつい猫の方に注目してしまいました。
起承転結の転で、ついに人間の行動に我慢が出来なくなり、人間を懲らしめてやろうと、計画を立て始めます。
このシーンの趣旨は、「猫が人間を懲らしめようとするなんて可愛らしい...。」とか、「大きな猫を呼び出して人間たちの街を壊そうとしているところが、現実味が無くて、子供のようで可愛い....。」とか、そういうコミカルな笑いを生み出すのが趣旨です。おまけに、猫が可愛いということも感じられる作品です(笑)
起承転結の結は、落ち。
猫たちは、人間が怖くて、計画を実行することが出来ず、さらに、ご飯をもらってしまい、人間に懐柔されてしまいます。
この猫のだらしなさが、とっても可愛くてコミカルな笑いに繋がるんですよね。あそこまで計画を練っておいて、結局、実行できないのって(笑)
{/netabare}
コミカルな笑いが好きな方、時間の無い方などにおすすめしたい作品です。おかしな人形劇でも観ているような感覚を味わえるでしょうね。