kwm さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
孤島でバトルロワイヤル
爆弾を使った対戦型ネットゲームの世界ランカーである主人公が、ある日突然現実世界においても爆弾による殺し合いを強いられる孤島バトルロワイヤル作品。
ネットゲームを扱った作品の一つに分類されるが、異世界ファンタジーではないので剣や魔法といったRPG的な要素はない。
『北朝鮮の工作員に拉致されて孤島で爆弾を使ったバトロワを強制されている』と言われてもあまり違和感がないくらいリアル系の作品。
登場人物達の駆け引きや心理描写を楽しみたい人にお勧め。
個々に与えられた異なった種類の爆弾によって生み出される戦術的な違いや駆け引きが見所の一つ。
この作品の特徴的な要素として、島の上空から大型の輸送機によってランダムで物資が投下されるという設定があり、STEAMで大人気だった『Rust』というサバイバルゲームでも同じ設定が使われていた。
これによって定期的に食料や消耗品が輸送機によって空から投下されるので、普段は影に隠れているサバイバー達も飛行機の音が聞こえた途端に物資欲しさに落下地点に集まってくる。
落ちてきた角砂糖に群がるアリの様に集まってきては物資を巡って殺し合いをするので、とても良い設定なのだが生かしきれていなかったように思う。
書き手側の望むタイミングで無限に起こせるイベントなので、ほぼ強制的にサイバイバー達を一箇所に集めて殺し合いを促せるのだが、1クールという時間の短さがその設定を存分に生かす時間を与えてくれなかった。
物資の投下があるという事は監視されているという事に他ならないので、物語の進む方向がある程度わかってしまうというデメリットがあるだけにそこは頑張ってほしい所だった。
同じサバイバル作品として『未来日記』が挙げられるが、あちらはヒロインのヤンデレが全てでサバイバル要素がお情け程度だったのに対し、Btooomはしっかりとサバイバルをしている。
緊迫したバトル中にいきなりサービスシーンを挟んでくるなど細かい部分で雑な作りだなと感じる事はあったが、数少ないサバイバル系作品の中ではかなりまともな展開なので、生き残りをかけた緊迫した戦いが見たいサバイバル好きな人にお勧めしたい作品の一つ。
尚、声優さんとして高橋名人が役を務めているのだが、誰か爆弾を仕掛けてコイツを退場させろと思うほど絶望的に棒読みちゃんなので注意(笑)