kwm さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
SAOやSEED的なノリが好きな方向け
ある事故をきっかけに『マキナ』と呼ばれる機体のパイロットとなった少年の物語。
主人公の浩一(コウイチ)は卑屈で虐められっ子、いつかはそんな自分でも特別な力を得て正義の味方になれるんだと信じてやまない男子学生。
彼の傍には常に理沙子(りさこ)という女の子と矢島(やじま)という男の子の幼馴染達がおり、普段から学校内の不良グループに絡まれては彼らに助けてもらっていた。
だがマキナのパイロットになった事で身体的にも超人的な力を得る事となった主人公は次第に彼らを必要としなくなり、力に溺れ欲望のままにそれを振りかざすようになるが…というお話。
突然特別な力を得た人間が壊れてしまうというのはリアリティがあってとても良い設定だった。
『人間は力を得るとそれを使わずにいられない』という言葉通り、マキナによる戦闘では周辺の被害など顧みずに暴れまくり『俺が正義の味方なんだ』と喚き散らしていた彼が成長していく様は他のロボットアニメではあまり見られない見所の一つ。
『いつも守られてばかりの俺の気持ちがお前らなんかにわかるか』という弱者の立場からの悲痛な叫びはありそうでなくてロボットアニメでは新鮮だった。
ただ最初は良かったのだが段々とうざくなってくる(笑)
少々熱血アニメっぽい所があり、主人公も含めやたらとそれぞれの立場の正義を語ってくるアニメなので『わかったからもういいよ』と思ってしまう事が多々あった。
絶対正義なんてものは存在しないし、ストーリーの進行上必要最低限の情報で正義を語るので、しょうもない言葉遊びのように感じられてしまったのは残念だった。
機体の描写やバトルシーンはフルCGで凄く綺麗で、音響もそれなりに良くできているので迫力があるものの、第三者の神の『固定』された視点からチャンバラを見るシーンは少し違和感を感じる事があった。
あまりにもヌルヌルと滑らかに動きすぎて避けているというよりは踊っているような感じで、機械が動いているはずなんだけど重量感がなく人が動いているように見えた。
作業量的に無理があったからやらなかっただけなんだろうけど、ちょっともったいなかったかな。
全体的にご都合主義が多いのだけれど、熱血アニメぽい所があるので気にならなかった。
とにかくピンチになると『暴走』や『覚醒』的なものがでてくるので『ガンダムSEED』や『ソードアートオンライン』とかが好きな層向け。
ピンチ→覚醒→USA!USA!みたいなノリなので、ヒーロー好きなアメリカ人が好きそうなタイプ。
ストーリーは敵対勢力を下っ端から順番に倒していきラスボスを倒して終わりという単純なものではないのだけれど、終盤まで展開に派手さはない。
終盤に『ええっ?!そうだったの?』ともっていくタイプ。
敵の総司令官が声優も含めコードギアスのルルーシュそのまんまなので、良くも悪くも特徴の一つ。