「それでも世界は美しい(TVアニメ動画)」

総合得点
77.2
感想・評価
1160
棚に入れた
6493
ランキング
639
★★★★☆ 3.8 (1160)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.8

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ネタバレ

景禎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

三元老の出る幕はない

花とゆめに連載中の少女漫画のアニメ化。

原作未読、アニメ放映時は1話でいったん断念。その後、録画で完走です。

辺境の小国「雨の公国」は、「晴れの大国」の太陽王に「自治を認めて欲しければ嫁を差し出せ」といわれ、じゃんけんに負けた第四公女ニケ・ルメルシエが太陽王に嫁ぐことになった。ところがいざ会ってみると、太陽王は11歳の少年だった~!!という設定。

17歳前後のニケに対して11歳のリビの王宮ラブコメ。はじめは夫婦というより姉と弟という関係ではじまり、時間が立つにつれてお互いの内面を知り、本当の愛情が芽生えていく・・・。とまあ、よくあるラブコメ展開なのですが、少女漫画的ストーリー展開、キャラの立った登場人物、それに加えて音楽や歌、声優、背景というアニメ作品としての演出によって、完成度の高い作品になっていると思います。

作画は丁寧でキャラデザインも平均以上。漫画らしいギャグ要素も多めで、引きの強いストーリーと相まって鑑賞しやすい作品に仕上がっています。営業的にはショタ層を意識した作品だとは思いますが、べつにショタコンでなくても十分に楽しめます。また、少女漫画ですが男性でも無理なく鑑賞できると思います。

私は最初、OPアニメでリビ(11歳の少年)の裸が出てきて継続視聴を断念したのですが、そこは「ショタ層への営業的食い込み」と割り切るべきだったのかな・・・と、反省しています。

1話はアニメのために新に書き起こされたアニメオリジナルのストーリーらしく、そのため2話以降とはちょっと雰囲気が違ってます。ここでニケのお転婆ぶりを描いているのですが、{netabare}見ず知らずの男に嫁ぐというのに「街や人を見てみたいとか」ずいぶん余裕があるんだな?{/netabare}というツッコミは、ここではしてはいけない。

漫画が原作の作品としてはストーリーがしっかりしていて、中盤以降は「次回が楽しみ」感も強い。物語終盤には大どんでん返しとは行かないまでも、ちょっとした予想外な展開も用意されています。{netabare}語り(ナレーション)が、実はニケを育てた姥様(ばばさま)だったり、その姥様が実はニケを雨の公国に連れ戻すための画策をしていた、とか。{/netabare}

さて、この作品を語るにあたって絶対にはずせないのが音楽。OPやEDも良く、BGMも生オケ(それもフルオケ)使ってて贅沢だったりするのですが、なんといっても挿入歌の「アメフラシの歌」がいい。

「アメフラシの歌」はその名のとおり、ニケがアメフラシの儀式のときに歌う歌ですが、2話目に大々的にお披露目されて以降、けっこう何度も出てきます。最終回にはバージョン違いも。

ニケの声優を選ぶ際の条件として「歌がうまい」というのがあったそうで、なんかカラオケ屋の部屋でオーディションをしたとかしないとか・・・。ニケの声優の前田玲奈さんのちょっとハスキーで、それでいて透明な声の質が、シンプルなメロディーにマッチしていて、涙腺を直接攻撃してきます。

投稿 : 2014/08/21
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サンキュー:

38

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