退会済のユーザー さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
形状記憶海の家
〜これまでのあらすじ〜
あにこれにて、イカちゃんさんにレビューのサンキューをいただくこと度々で、それにしても私はこの「侵略!イカ娘」という作品を観たことがなかったので、観てみないと申し訳ないよーな気持ちになったのであった。
∑(゚Д゚)なんという正しい侵略方法だ!!
〜観てみた〜
始めはとにかくテンポがよく、海の家を起点に侵略を試みるも、真剣みが空振りし人間社会に馴染んだり浮いたりなイカちゃんが、かわいいですね。
優しい細目のお姉ちゃんが実は最強!というよくある設定も、息をつかせぬテンポの良さと意外なオチで、「よくある」という飽きが入らないよう効いていました。能面ライダーのシュールな話や、イカスミの話など楽しかったです。
3話で登場の海の家の新入りさんに不審がられ、水を得た魚(イカ)のごとくイキイキしだすイカ娘。
今まで、人間にもてはやされるペット犬が羨ましくても、求めるものとはちょっと違う…と思ったり、幽霊を怖がる人間たちが何を怖がっているのか分からかったひと、モヤッとしていた所に「足りなかったのはこれだ!」とピースがカチッとはまった感がありました。
畏怖されるのが望み、侵略だもの。新入りさんに嫌われることにキラキラと目を輝かせるイカ娘を、周りで生暖かく見守る海の家の面々。
畏怖されたい一方で、彼らが家族のように周りにいるのが当たり前になってゆく肌感覚が、4話の閉店後の様子で見えてきます。
ひとりテレビの音で部屋を温めていたの…って歌があったよーな覚えがありますが、テレビがつかないとする事のないイカ娘がものさびしかったです。(T . T)
やがて海の使者としての大儀な視点をイカし、便利さに溺れる人間社会の矛盾をつくイカ娘!…って感じにはー、なりませんでした。
はじめこそゴミのポイ捨てなど腹をたてていたけれど、次第に人間社会の便利さに感心こそすれ、子供のように生活様式や娯楽と新鮮に戯れ、初々しい無邪気さを演出するのみになっていったのがやや残念でした。
まー、コメディだしね。しかし何というか、保護される側になってゆくイカ娘。家を守るお姉ちゃんがいて、海を護る兄さんもいて。
「こんなことしたら面白いな」「意外かな」「やりそうだな」というキャラクターの柔軟な楽しさと、アットホームさに特化していきました。
9話あたりははキャラの相関図に載っているような性格付けから出てくる「反応」に頼っているのが顕著でした。
イカちゃんを愛玩的に大好き過ぎるサナエちゃんが振り切れてしまう話が典型で、そこを思いっきり掘り下げ異常なくらいやってみてハイ、元に戻す!という、形状記憶合金のような安泰さに落ち着いてゆくのでした。
とはいえ11話の人形の話はオーソドックスながら絶妙な怖さでした。あの人形の絵が反則というか合格というか〜!
ハードルをあげたことを書いてみましたが、夏に観るには最適なコメディではありました。
それにしてもwikiの記述がものすごく事細かいですね。少年漫画原作で人気が根強いのでしょうか。
今年は海に結構行っているけど、海の家があるようなところには行ってないなぁ。海の家のあるところは観光地で混んでいるイメージです。