どらむろ さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
原作改悪と言われるが割と好き。メリーちゃん可愛い
夢の世界と我々人間の世界(現界)が交錯するファンタジー&バトル。
夢と現(うつつ)の境界世界で夢魔(夢の住人)とバトルする、割と王道路線の少年漫画めいた作風。
夢魔に立ち向かうは、夢を覗ける能力以外は普通の文芸少年な藤原夢路と、夢魔でありながら記憶を無くして彷徨う少女メリー!
メリーちゃんがかなり可愛いです。
※私はこのアニメが気に入って原作購読して原作のファンになりました。
原作改悪と評判の悪いアニメで実際批判もやむを得ないとは思いますが…
{netabare}『物語』
夢と現(うつつ)が交錯するファンタスティックな世界観で、主人公とヒロインが共闘して夢魔の悪夢とバトルする。
前半はジュブナイル要素が強いストーリーで、バトル物としては王道少年漫画的な熱さを感じる。
強気で戦闘力も高いけれど記憶を無くした寂しさを抱えるメリーを、夢路が主人公に相応しい優しさ(ほっとけないお節介)で助けて絆が深まっていくのは大変萌える。
少女達の、日常から将来への漠然とした想いや切ない願望がストーリーの見所か。
その心の隙間を突いて人間を乗っ取ろうとする夢世界(幻界)の住人「夢魔」
夢魔は敵だが、夢魔にも孤独や恋心など切ない想いがあり、標的にした少女とシンクロするような願いを持っていた。
夢を探し求めて足掻いたり絆を求める想いは人間も夢魔となんら変わらず。
そんな夢魔と少女が織りなすストーリーは切なくもハートフルで、心動かされる。
しかし序盤以降は、謎の敵の不気味な脅威に脅かされながらも、今一つ盛り上がりに欠ける展開。
不評なオリジナル展開を入れつつラスボス戦、古い少年漫画めいたベタなゴリ押しは熱くて嫌いではないものの、強引さは否めない。
本作の敗因は、おそらく「時期尚早」だった事か。
原作の大きな区切りであろうエルクレスとの決着を待たずにアニメ化、尺埋める為にオリジナル展開、中途半端で無理がある詰め込み…。
せめて、エルクレス(本作最初の大ボス)戦終了まで待ってから、1クールしっかり使ってエルクレス打倒までを描いていたら、評価は変わったのではなかろうか?
序盤のオムニバス的な夢魔との戦い以降が地味なのは、エルクレス戦に向けての伏線や仕込み展開なので仕方が無い。
ここでメリー達が葛藤しながらもエルクレスに立ち向かっていく流れだからこそ、決戦のカタルシスが出てくるのだと思う。
とはいえ、私のように原作未読だった視聴者を、原作に興味持たせてくれる程度には、魅力的な作品ではあった。
本アニメがきっかけで原作ファンになりました。
原作読者となってみると、原作ファンが怒ってる理由も理解出来た。
原作の方が良作です。
もし可能ならば、リメイクで原作に沿ってエルクレスとの決着までを描いて欲しいです。
※余談だが原作舞台は新潟県だがアニメでは改編されてしまった。
貴重な新潟御当地アニメ足り得たのに、残念。(私は新潟県民じゃないけど)
『作画』
かなり綺麗でメリーや勇魚(いさな)、ユイ、エンギら女子陣が可愛い。
夢の世界のファンタスティックな魅力も十分。
アクションは、スローモーションやストップ多用する演出が評価割れるところか。
どうも評判悪いっぽいが、個人的には割とカッコイイと思った。
(古い世代なので、ガンダム等の昔のロボットアニメではよく使われてて馴染みのある演出なので)
『声優』
ヒロイン・メリーは、佐倉綾音さんの初主演役。
強気だけど寂しさ切なさも抱えたメリーを感情のこもった溌剌とした演技で好演、非凡なものを感じた。
岡本信彦さんの少年漫画主人公めいた熱演や、ジョン・ドゥの中田譲治さん、橘のおやっさんの藤原啓治さんら男性陣が安定。
『音楽』
OPが中々カッコイイ。
メリー役の佐倉綾音さん歌うEDも良曲。
夢世界でのバトルシーン等のBGMの質も中々。
『キャラ』
メリーちゃんが可愛い。
異世界の住人なのでこちらの常識に疎く、初めて食べるドーナツの美味しさに「現(うつつ)の至宝よ」と感動したり、強気に振舞っているが異世界(我々の世界)に記憶失って取り残された寂しさで泣いたり等々、非常に萌え所のあるキャラクター。
つまり、メリーちゃん超かわいい!
主人公の夢路は熱血な少年漫画的主人公としてメリーと絆深めるナイスガイ。
エンギとユイの絆で百合萌え的な萌えも期待出来る!
エラそーで実力者だが体はネコなジョン・ドゥ(声が中田譲治さんのイケボ)も面白い。
橘のおやっさんや夢路の友人達等の日常サイドの層も熱い。
一方、敵キャラの魅力は今一つかも。
ちゃんと原作通りにエルクレスを大ボスとして描いていれば…。{/netabare}