logomy さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
オリジナルが、過去の自分を模倣する。
先に伝えておく事で大切なのは、第1期を見ていないと理解できない部分が
出て来ることです。特にスタンドアローンコンプレックスが何か分からないと
物語を楽しめないと思います。
テーマは前回に続いて、個と全体、と言えます。
前回では、ネットによって密接につながる個人が、
そのネットによって個性を失うことが問題でしたが、
今回は、つながりを失った個は、水が低きに流れるように、
悪にそまりやすい性質があることを明らかにしている。
それでは、個は指導者に支配される事が正しいのか。
個々がつながりながらも、個性を保つ事は出来ないのだろうか。
個は全体の奉仕者であり、それによって個が認められると言う
話にまで進んでいるように思いました。
結果、語る事は出来るのは、成長しているのは人間ではなく、機械だということです。
前作品と比べると、全体的に重さがあります。それは、
前回のように自由さや活発さがなく、どの事件においても
今回の敵である合田さんに、踊らされるような展開だからです。
ですので、ずっと我慢の展開が続きます。ただ、合田と言った
見える敵がいる分、笑い男のように誰が敵かわからないモヤモヤ感はなかったです。
あと、気になったのが、各キャラの昔話が出て来て、
それはそれで愛着になりますが、大きくはストーリーに関係がないため
なぜそれを語る必要があったのか疑問もありました。
珍しく恋愛要素もありましたし。
最後の部分も、やっと、敵のしっぽを捕まえたのに、
何も語らせないまま、終わってしまう当たりはもったいないです。
前作品では、最後のタネ明かしに1話分使うくらいに
丁寧に話をまとめてくれていたことを考えると少し雑に感じました。
少し、厳しい言い方ですが、その点では、この第2期も、前作の模倣であり、
オリジナルが、過去の自分を模倣することをカスタマーである私たちに
強いられた作品だったのかもしれません。