kwm さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
変えなくて良い箇所を変えてしまった三期
二期の中盤以降に少しづつ兆候があったものが三期になって一気に表面化し、作風がガラリと変わりました。
本来であればメインストーリーが暫らく続いた後に小休止的なエピソードとして挿入されるようなお遊びパートが連続で出てきたりします。
構成が雑になっていて、ギャグパートに続けてエロパートを持って来るなど、『引き延ばし』や『尺稼ぎ』とも取れるような安易な展開が見受けられました。
その他にも、毎度おなじみのエロネタで主人公とルイズが喧嘩別れし、一悶着した後に仲直りというこれまでと同じ流れが定型化してしまい『またこれかぁ』という気持ちにさせられます。
また、これまではシーズンごとにルイズのデレがリセットされ、一期後半でデレたルイズが二期序盤では再び主人公を激しく豚呼ばわりするなどルイズらしさを取り戻していましたが、三期ではそれがありません。
序盤からデレが多く、ルイズの魅力であるツンデレの振り幅が狭くなっているのです。
こうした雑な構成やツンデレキャラの崩壊は、『物語を全体を通して見つつ、主人公とヒロインの行く末を見ていく』という楽しみ方をしている大多数の”正統派”な視聴者を裏切る形になっています。
特にツンデレの振り幅の減少は、ルイズというツンデレキャラ一人でもっていると言っても良いこの作品にとって致命的だと思います。
一方で、何らかの理由で”正統派”とは少し違う楽しみ方をしている人にとっては逆に評価が高くなる部分もあるかもしれません。
既存のキャラを含めたハーレム要素がとても強くなっており、ルイズとの喧嘩の口実作りのためともいえるような巨乳推しになっています。
ちなみに私は数少ないであろう”シエスタ”派で釘宮病を患ってもいないので、単純に彼女の出番が増えてくれた事が嬉しかったです。
二番目でも良いなんて言わせておきながら彼女の気持ちをスルーし続ける主人公の才人君は死ねばいいと思います。
総評として
構成やハーレム推し等、変えなくて良い所を変えてしまい、ルイズのデレ具合をリセットせずにデレたままという変えるべき所を変えなかった作品、というのが三期の印象です。