uppo さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
心温まる物語
全24話。
メインテーマは「家族愛」です。
他のテーマとしては「平和の在り方」なんてのもあると思います。
細かな設定が序盤や中盤ではちょいわかりにくかったのが欠点かもしれません。
最終話にドンとテーマを置いた作品に感じました。
感情移入が何処までできるかが、この作品の評価の分かれ目かもしれません。
見る人によっては十分に名作になれる作品だと思います。
そういう意味ではマイナーなのがもったいない作品だと思います。
他のサイトでもこの作品を語っている人があまりに少ない。
誰も答えてない様なのでNVfnP04956さんの不明点を自分なりに勝手に回答
1.リナクスに関しては曖昧ですね。わかったのは知性ある物体で、狭い別世界に住んでいるという事位でしょうか。
2.この辺が序盤・中盤で曖昧だった点ですね。
記憶や思いを受け継いだだけのリナクス・・・全くの別人という訳ですね。
クラウがリナサピエンにならなければ22歳のクラウは全く別の人格だったのではと思っています。
3.リナクスに触れるとあらゆる物質が分解されるので、共存は厳しいと思います。
リナサピエンからリナクスが何かの原因で溢れ出したら再び大惨事ですしリスクが大きいのは間違いないでしょう。
4.母という存在を求めたクラウの記憶を持ったリナクスは、その思いを感じ対を求めたのだと思います。
クラウの母との記憶の中からクリスマスでの楽しくて温かい思い出が存在した。だからクラウ(リナサピエン)は対を無意識に「クリスマス」と名付けた。
クリスマス・・・それは母との数少ない思い出。
リナサピエンが対を求める本能から「人は一人で生きるのは難しい」と訴えかけられてるように感じました。
12話の天箕創のセリフで「うちの娘達です。」とクラウとクリスマス二人を紹介するシーンも非常に良かったと思います。
後は16話も印象深いです。
共に生きる事を諦めた者同士の出会いを描いた回でした。
希望が見える回だったと思っていたが故にジェシカが消えたのはかなりショックでした。
自殺するにしろ、対を求めるにしろどっちをとっても死しか無かったのは考えれば考えるほど苦しいものがあります。
今作の悲劇のヒロインであり、リナクスの最大の被害者と言っても良いでしょう。
イヴォンと別の街でのんびり暮らしている姿が見たかったです。(涙)
18話「来訪者」も良かったです。
幼い頃に家族を奪われたアヤカさんが再び家族の温かさに触れる回です。
そういう意味でもあの笑顔は印象的でした。
この人はほとんど笑顔を見せて来なかったので余計に。
そのかいあってか10年後には家族がいて子供もいますしね。
後、リナクスに触れるとあらゆる物が分解され消えていく様は、「手に余る力は身を滅ぼす」と言われているようにも感じました。
現世で言えば核とかが当てはまるのだろうか。
才藤長官の仲間を多く失った自分への無力さを痛感した思いを理解するのは難しいかもしれないが、本当の平和を目指すなら力を求めるのは自然で、やった事を中々否定できないのが悔しかったですね。
本当の平和の為に犠牲が出過ぎてるのは駄目だと思うが。
後、レーゲルとヴィントの過去話をもうちょいやってほしかったですね。