「狼と香辛料(TVアニメ動画)」

総合得点
89.4
感想・評価
4753
棚に入れた
23406
ランキング
80
★★★★☆ 4.0 (4753)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.2

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kwm さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

行商人の日常を描いた大人向けアニメ

行商を営む銀髪の青年ロレンスと、少女化した『豊穣を司る神』ホロの旅路を描いた作品。
剣と魔法が無いファンタジーとして有名で、ヒロインのホロは花魁言葉そっくりな喋り方をする色々な面で個性的な作品でもある。
男性視聴者向けの露骨な萌エロ描写も無く、女性にもお勧めしたい。

物語の雰囲気は大航海時代の陸版と言うのがわかりやすいか、中世ヨーロッパとほぼ同じと言っても良い架空の世界で、商人が香辛料や武具を荷馬車に乗せて都市の間を行き来する時代。
そんな行商人の一人であるロレンスがヒロインのホロと出会い、北方にある彼女の故郷を目指して共に行商をしながら旅をする。
ヒロインのホロにはケモ耳と尻尾が生えていて感情表現の役割も担っており、顔の表情と共に耳をぺたんとさせたり尻尾をふりふりしたり、非常にかわいらしい。
一方で見た目のかわいらしさとは対照的に『賢狼ホロ』と言われるだけあって非常に賢く、時には商人のロレンス以上に世渡り上手な一面を見せ、それが彼の助けとなる事もある。
基本的にツンツンしているもののデレる事もそれなりにあり、主人公ロレンスとの付かず離れずの甘酸っぱい距離感と掛け合いも見所の一つになっている。
尚、この作品は剣と魔法が無いファンタジーとして有名だが、実際はこのホロの部分以外にファンタジーの要素は無いと言っても良い。

他の主な見所としては、彼らが行商する過程で発生する商人らしい交渉や駆け引きがあげられる。
遥か昔の中世ヨーロッパに等しいこの世界は、私達の住む世界ほど通貨の価値や物価が安定してない。
不安定な世界情勢を反映するかのように通貨の種類は多岐に渡り、常に相場が変動する商品を巡っては、大小問わず様々な駆け引きが商取引の度に発生する。
こうした部分は架空とはいえ現代の商取引の基礎となった時代とほぼ同じであり、そんな時代の商人の物語なので通貨投機や信用取引など、専門的な用語が少なからずでてくるが、学校で習ったレベルの知識があれば問題なく見れると思う。
小学生には無理だろうけど中学生は普通に見れる、そんなレベルだと思います、多分。
『子供の頃は社会の授業が嫌いだった』『大人になっても経済の話はダメ』そんな人や、そもそもこうしたジャンルにアレルギー体質な人は辛いかもしれない。
また、剣と魔法が無い行商人の物語なので、全体を通して一般的なファンタジー作品ほどの抑揚がなく、物足りなさを感じてしまう可能性は否めない。
3話目にこれまでにあげた見所が凝縮されているので、そこまで見てどうするか決めるのもアリだと思う。

投稿 : 2014/08/09
閲覧 : 206
サンキュー:

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