僕は長野県の小海町という田舎で育ったので、テレビの電波があまり入らなくて、子ども時代のアニメ経験があまり豊かではないんです。
「ガンダム」も放送されていませんでしたし、「ルパン三世」「ドラえもん」「忍者ハットリくん」とか、僕たちの世代だとみんなが観ていたアニメというものが、物理的に観られなかったんですよね。
一方、きちんと電波が入ったのはNHKでした。だから「ニルスの不思議な旅」とかは観ていましたね。長野にいたころに最後に観たアニメが「不思議の海のナディア」だったかな。
あっ、でも、世界名作劇場はなぜか電波が入ったんですよ。NHKではないんですけど。だから「赤毛のアン」とかは観てましたね。
「赤毛のアン」を観ていたのは幼稚園ぐらいの時期だったと思うんですけど、子ども心に「アニメって、背景とキャラクターで、絵がなんだか違うなぁ」と思いながら観ていた記憶があります。
その時に母親が読んでいた雑誌に、「赤毛のアン」の画面の作り方の説明がなぜか載っていて、そこでセルという言葉を初めて知りました。「背景とセル画を重ねてアニメは作られているんだな」って、アニメの作り方を初めて自覚的に知ったのが「赤毛のアン」ですね。
子どもながらにストーリーに引き込まれて観ていたアニメは「母をたずねて三千里」です。宮崎駿さんがレイアウトをやってらっしゃるんですよね。そのことはもちろんあとで知ったのですが。宮崎さんといえば、「未来少年コナン」も好きでした。
サンライズのアニメは、「ガンダム」も「ダンバイン」も電波が入らなかったのに、「銀河漂流バイファム」だけは観ることができたんです。なぜなんでしょうね(笑)。
小学校高学年くらいの頃に観ていたと思うのですが、「一番強烈に心に残っているアニメは?」と聞かれたら「バイファム」と答えるぐらい、すごく好きでした。純粋に物語に没頭して観ていましたね。ロボットもカッコよかったし、子どもたちが宇宙で親と離れてサヴァイブする話なんですけど、そういう設定にワクワクしました。
あと、「バイファム」って、全体的にちょっとコンピューターチックなんですよね。オープニングも、コンピューターで動いてるプログラムみたいな英語が画面に出たりして、コンピューターとロボットと宇宙が、未来を象徴するものなんだなって、子ども心に感じました。今、僕はパソコンを使ってアニメを作る仕事をしていますが、自分がパソコンに興味を持ったキッカケも「バイファム」かも知れませんね。
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