2025年冬(1月~3月)に放送されたアニメ映画一覧 24

あにこれの全ユーザーが2025年冬(1月~3月)に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月27日の時点で一番の2025年冬(1月~3月)に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

67.3 1 2025年冬(1月~3月)アニメランキング1位
機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(アニメ映画)

2025年1月17日
★★★★☆ 3.3 (61)
136人が棚に入れました
ТV放送に先駆け、上映用に再構築した劇場版作品
宇宙に浮かぶスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生アマテ・ユズリハは、戦争難民の少女ニャアンと出会ったことで、非合法なモビルスーツ決闘競技クランバトルに巻き込まれる。
エントリーネームマチュを名乗るアマテは、 GQuuuuuuX ジークアクス を駆り、苛烈なバトルの日々に身を投じていく。

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「う、嘘やろ!」、「こんな…、こんな事が許されてええんか!」(初視聴時の気持ち)。ビギニングを放送前に1時間スペシャルで放送希望。

 ネタバレできないとほぼ書けないので、擬音などでぼかして簡単に書きます(ご容赦ください)。冒頭の効果音でニヤ、本編数分で「ええっ〜!」、某杉田さんでニヤニヤ、まさかあの人がアレにってだけで「うぬ!」、そしてまさかの方向に行くので「おわぁ!!!(賛否両論ありそう)」ということでした、終わり。


 というのだけでは、流石に酷いので庵野さんの影に隠れがちだがガイナックス出身の大好きな監督鶴巻さん論を少々。庵野さんがエヴァで燃え尽き、いちお「カレカノ」やったけどその後は実写に行ってしまった後のガイナックスで気を吐いていたのは何と言っても鶴巻さんの「フリクリ」と「トップ2」だと言いたい。


 もちろん「グレンラガン」もありますが、今石さんはガイナックスにいたからこそあれだけの仕事をやれた気が個人的には…(その後のトリガーでの仕事を見ると)。


 この2つの特徴は、青春と上手くいく「セカイ系」というのが共通項な気がします。どちらも主役の前から大切な人はいなくなってしまうが、ちゃんと成長して「セカイ」から「世界」へと抜け出すことに成功する物語である。この辺が新海さんとは違う!(飛び火)。


 さらに、かなり病んでいた庵野さんが青春ロボものをやっても本人の当時の気持ちが、社会全体の雰囲気が乗っかって「エヴァ」はあんな良くも悪くも物凄い作品に、伝説になってしまった。


 しかしその点、鶴巻さんが青春を描くとビビットでサブカル的なセンスを有しながらも、芯に人は成長しうるという真っ当な価値観がドスンと下支えしているからエンタメとして重心が崩れない。だから両作ともに、ラストは主人公が上を見上げるカットに着地する。


 故に、本作も過去の富野さんのような重くて暗い戦争や人間の業でも、庵野さんがやるように参照的で謎めかしすぎもせず、青春の中で大切なモノを失うがちゃんと成長するエンタメに着地してくれそうな予感がします。ニュータイプによる革新という富野さんが思いつたけど投げちゃったテーマが中心にきそうだし、歴史改変の部分も面白いし、「なんちゅうもんを…以下略」。私の大好きな「山田玲司のヤングサンデー」でも特集やってくれないかなぁ〜。


 それにしても、ネタバレを踏まないで本作を見てキー坊みたいになった衝撃は流石にもう二度とないと思うので、こんな映画体験をさせてもらえただけでこの作品には感謝しかありません。正直ガノタでは全然ない私ですが、もうワクワクが止まらないよぉ〜。



(後記)


 山田玲司先生のシャア=庵野さん、シャリア・ブル=鶴巻さん、マチュたち=鶴巻さんの子供世代説は流石の興味深い説で、凡百の考察勢のワイワイ言ってるのとは違う視点でええのう。島本和彦先生の『宇宙世紀拷問』、玲司先生の『上書きテロ』はパワーワードやなぁ。


 鶴巻さんの今までの作品を考えると、シュウジが消えてマチュが成長し、マチュとニャーンは終盤前くらいに敵対します。しかし、最終的に和解して最後にマチュも消えて最後に残されたニャーンが全てを受け継いで空を見上げるエンド!と予想します。つーか同じような予想してる人がいて嬉しい。まぁ半分ネタな予想ですが。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

Dave さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

旧世紀ガンダムから令和ガンダムへの架け橋を目指しているんでしょうが

本作はエピローグとしての「前半」とTVシリーズの番宣となる「後半」で大きく分かれています。富野由悠季で育った私のようなロートルは「水星の魔女」みたいな明るくキャッチーなガンダムワールドはなかなか受け入れられませんが、現在一番大きな財布を握っているのはこの世代なので、なんとか令和なガンダム世界におじさんたちを引き入れたい、そのブリッジとしての役割がこの映画なのかな、という気がします。

ですので前半は旧世紀のガンダムファンならばかなり楽しめると思います。逆にUCや令和ガンダムから入った人からすると、急に古典が始まるような違和感を感じるかもしれません。一部キャラデザは変更されていますが、オリジナルをかなり活かしているので現代的な視点からすると重たくて古臭い感じがするでしょう。

逆に後半に旧世代がついていけるか、これが評価の分かれ目になりそう。作画(特にキャラ)もがらりと変わってディフォルメの効いたデザインにビビッドなカラーリングになりますし、重厚な戦争物語ではなく、ガンダムバトルな世界が始まります。閃光のハサウェイを理想に掲げるロートルな私にはスポーツとしてのガンダムバトルはかなり厳しい…。

子どもなら思想も経済も関係のないロボットバトルも楽しめるかもしれませんが、昭和ガンダムは国家の所有する「兵器」でしたから、ZZのボットくらいなら別段、国家予算でしか生産できなさそうな巨大兵器で殴り合いとか修理だけでいくらかかるんだよ、と。まあふつうのチームはもっと旧型の低スペック機を使うから、という言い訳が成り立つのかもしれません。たとえばWW2の戦闘機をつかったエアレースみたいな?でもそうだとしたら、レシプロ機のエアレースにF-22とF-35がマブ(ダチ)で出場するようなチートでは?

たぶんTVシリーズが始まれば視聴はしますが、水星の魔女どうように途中でリタイアしてしまいそうな懸念もしています。まあでも映画館で見れてよかったです、映像は迫力がありましたし、映画館ならではの音楽と音響も楽しめました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

きよりん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「機動戦士ガンダム」が好きなら、見ても良いと思う

劇場に見に行ったんだけど、これはね個人的にはかなり面白かった。
特に前半は「機動戦士ガンダム」ファンにはたまらないと思う。

ただニワカの方や、「機動戦士ガンダム」以外認めないガチファンの方にはお勧めしないかな。
特に映画前半は「機動戦士ガンダム」を見た事のある人には、かなり楽しめる作りになっている。

個人的には血沸き肉躍ったね。
メルエムと戦う前のネテロ会長の気分だったよ。

でもそれだけに「機動戦士ガンダム」を見た事がない方には、意味が分かりにくいと思うし、ガチファンの方は怒りすら沸くかもしれない。
ただこうしてある程度時代が経ったからこその解釈と思えば、かなり楽しめると思う。

ちなみに後半は…うん、普通におもしろいよ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

63.7 2 2025年冬(1月~3月)アニメランキング2位
メイクアガール(アニメ映画)

2025年1月31日
★★★☆☆ 2.9 (23)
54人が棚に入れました
現在より少し先の未来。天才的な頭脳を持つ科学少年・水溜明は、人々の生活をサポートするロボット・ソルトを開発、製品化することに成功するが、新たな発明がことごとく失敗し、行き詰まりを感じていた。そんなとき、友人から「カノジョを作ればパワーアップできる」という話を聞き、人造人間のカノジョ・0号を科学的に作り出す。0号は、プログラムされた感情と成長していく気持ちの狭間で揺れ動く。人と心を通わせることに不慣れな明との間に芽生えるのは恋なのか、それとも……?
ネタバレ

あと さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

序盤のゆったりしたテンポからギアを上げ想像を飛び越えていく怪作

 見終わったあとは放心して立ち上がれなくなるほどの衝撃的なラスト。これはある意味ホラーなんじゃないか。
 作品としては3DCGのレベルじゃないくらいセルルックな作りになっていて見ていて違和感なんかはほとんどないしこれだけのクオリティであんな躍動的な動きまでを3Dでできるのか…。とこちらの意味でもかなり感嘆したところではありました。また、3Dで構図を自由にできることもあってか、映像的な演出を意識したところが多くて見ていても考察のしどころが多くなかなか咀嚼しがいのあるアニメでしたね、ただこうなるなら {netabare} ~あの序盤の青春キラキラパートが結構寂しくなってしまう、必要ではあったんだけどあのキラキラパートとは遠く離れた展開になってしまった。{/netabare}
 情報量も多くあまりセリフで説明されることもないのでちゃんと読み取って理解したうえで悩んでほしい、劇場で集中してみてほしい作品。最後のエンドはハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、果たして。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

62.8 3 2025年冬(1月~3月)アニメランキング3位
劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク(アニメ映画)

2025年1月17日
★★★☆☆ 3.0 (24)
48人が棚に入れました
「初音ミク」などのバーチャルシンガーが登場するアプリゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(略称・プロセカ)を原作とする劇場アニメーション。
聴いたことのない初音ミクの歌をCDショップで耳にした星乃一歌は、モニターに映しだされた見たことのない姿のミクを目にする。だが、思わず出てしまった声に驚いたミクはすぐに消えてしまう。後日、路上ライブを終えた一歌のスマホにそのミクが現れ、想いの持ち主たちに歌を届けたいが歌っても届かないことに悩んでいることを明かす。そんなミクの願いをかなえるべく、一歌は仲間たちと歌を届けることを決意する。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

初音ミクたちが歌と想いを届ける劇場版(ハードモード)

ボーカロイド音楽等を題材にしたゲームアプリ『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(未プレイ)の劇場アニメ化作品
(105分、ED後の週替りアフターライブ付)

【物語 4.0点】
概略はみんなで人々に歌を届ける。以上。

というより、それぞれ独自のセカイや、異なるバリエーションのミクを抱えたりしている、
ユニット、グループを横断してシナリオ展開する映画となると、
ほぼこれ一択なのではないでしょうか。

が、本作は、歌に想いを乗せて届けるとはどういうことか。
相当な深度と火力でぶつけて来ます。

私はボカロはほぼ守備範囲外で本作も公開当初は完全にファン向け映画だろうとノーマーク。
ですが、公開1ヶ月近く経過しても、週間興収でしぶとくランクインしている。
単なるファン向け以上の何かがあるのでは?と感じ劇場に足を運びましたが、
外野の私から見ても、心が揺さぶられる物がありました。

今回メインのミクとして設定された“閉ざされた窓のセカイのミク”の世界は、
{netabare} 多くの人間が挫折とストレスを抱え、
ミクの励ましの歌ですら、邪魔な雑音に聞こえてしまう深刻な状況。
この沈んだ想いがセカイを壊す演出がかなりハードでして。

人間、本当にメンタルが落ちると、善意を悪意と取り違えて、ますますドツボにはまってしまう。
私も身につまされるものがあって、そのカット以降涙腺がガバガバに。

そこからミクが音楽活動が盛んな現実世界のキャラたちの力も得て、
再起する展開はベタですが、強火で熱かったです。{/netabare}

キラキラ、ドキドキよりも、ドン底まで手を差し伸べてくれる音楽にこそ、
人は感動させられる。
上辺だけなぞった萌えアニメではない。
この映画には、カタルシスに不可欠な、
登場人物が谷底に沈む溜めが、ちゃんと脚本されています。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・P.A.WORKS

音楽アニメとしては近年でもTVアニメ版『パリピ孔明』などで実績があるスタジオ。
デジタル制作の中でも、飛び散る汗など、アナログ感を出す演出はお手の物。
個人的にグッと来たのが{netabare} 幼馴染バンド「Leo/need」{/netabare} が全力パフォーマンスの後、息切れるカット。

複数のセカイを行き来するシナリオは、説明が作画、背景美術頼みになることが多いのですが、
説明し過ぎず、抽象化し過ぎて意味不明にもならず、
想いがつながったあの現象の不思議さを維持しつつ、鑑賞者を上手く誘導できていたと思います。

“閉ざされた窓のセカイのミク”は助けを求めようと、
スマホ、テレビ、街角モニターと至る所から顔を出しますが、
私は最初『貞子3D』?ホラー?と訝しんで笑い堪えてましたw
実際、{netabare} ホラー映画見ていたらミクが出てきて悲鳴上げるギャグもありますしw{/netabare}

ただ、{netabare} 心が曇った人間にはバグに見えるミク、
荒んだ彼らの思念がセカイを飲み込む汚泥になる{/netabare} というのは
良い意味で真剣なホラーとも言えます。
ダークとキラキラの作風の使い分けにも意図を感じました。


アフターライブ。CGのボカロ、キャラたちのパフォーマンス映像。
CGライブが不気味になるのを防止するには、
振り付け等を絶妙に揃え過ぎないことが肝要ですが、
本作はそこも順調な進化で魅せてくれました。


【キャラ 4.0点】
新参者の私には把握し切れない数のキャラが繚乱。
なので外野の私に言えることは少ないですが。

一つ感じたのが、ボカロ、プロセカ界隈って、
美少女、イケメン、ボーカロイドたちが、比較的バランス良く融合しているんだなと。
平生、美少女ばかりの2.5次元世界に浸っている私には、そこが新鮮でした。

観客の男女バランスが丁度半々くらいのアニメ映画のスクリーンというのも、
中々ないので、何だか穏やかな気持になりましたw


キャラ大軍勢の中でも、各々にどんな役割を担わせるかは整理されていると感じました。
これならお祭りがグダグタになることもないでしょう。

私が印象に残ったのがストリート系ユニット「Vivid BAD SQUAD」メンバーたちが、
より良いパフォーマンスのため、端からは喧嘩に見えるくらいバチバチに議論を重ねるシーン。
これが{netabare} 何をやっても無駄だと諦める“閉ざされた窓のセカイ”の制作者{/netabare} と対照的で。
こうした点も、熱い想いを持ったキャラたちがセカイを動かす説得力をフォローしていたと感じました。


【声優 3.5点】
CV.藤田 咲さんのボイス素材を元にした合成音声から進化し続けるボーカロイド・ミク。

私は以前『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』で登場したミクの派生形態“発音ミク”の
藤田さんのアフレコをミク音声に加工したボイスを聞いて、
ボカロの技術もアニメだとまだまだなのかな?と思い、
今回の劇場鑑賞でもそこが不安点。

ですが、本作では、本家のミクの方もまた、声優の域からはまだ距離はあるものの、
抑揚も含めて、合成音声プログラムもだいぶ進歩しているんだなと感心しました。
もっともミクの他のボカロのボイスについては、やや怪しい部分もありましたが(苦笑)

何より{netabare} 「私はもう、諦めない」{/netabare} などのミクの“演技”に胸を撃ち抜かれた私がいましたし。


【音楽 4.0点】
当然、主題歌、挿入歌、アフターライブまでボカロ、プロセカ関連で固められた本作。

そんな中、メインフレーズとして多用されたのが「ハローセカイ」
“きっと届くはず きっと見えるはず”
との歌詞がシナリオの根幹に関わり、終盤のメドレーにもオマージュされる。
このシンプルな歌詞が、終盤まさかこれほどまでの涙腺攻撃力を伴うとは。


【付記】
ボカロ分からないくせに、無謀にも本作を応援上映で初鑑賞した私w
思えば応援上映なる企画にも初参加でした。

パフォーマンスに拍手したり、
ピンチに陥ったキャラに励ましの声援を送ったり、
こういう劇場鑑賞も一体感があっていいですね。
一体になったついでに上映終了後、特典色紙の交換取引が自然発生したりw

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』にて。
昔の街の映画館は、地域住民たちが作品に対するリアクションを抑制せず、
賑やかに映画を共有する温かい空間だったというシーンを思い出しました。

映画は、マナーを守って、静粛に鑑賞する物。
基本的に私もそう思いますが、それ“だけ”では映画が、かつての娯楽の王座に返り咲くことはないとも感じます。

アニメ映画の応援上映企画の拡大を通じて、
もっと自由に鑑賞スタイルを選択できる映画文化が広まっても良いのではないか。

令和の『ニュー・シネマ・パラダイス』に想いを馳せた劇場鑑賞でもありました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14

xwTza00790 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ネタバレ禁止ということでさらっと

初日は平日だったこともあって混んでいなくゆっくり見れました。
どうなんですかね、個人的にはボーカロイドは好きだし、プロセカも嫌いじゃないんですけど、映画的評価ってなると少し薄いんじゃないかなと感じました。

キャラがV含めて26人いるので、キャラを出すだけで相当時間かかります。
界隈的には誰が前に出ても優遇不遇ということで荒れるらしいので、結果的にこんな感じになったんだろうなという気がします。
限られた時間の中で見せ場が少ないんですよね。正直もっと期待してました。
ファン的には満足な作品になってるとは思います。

もっと頑張ってる姿を見たかったし、驚きが足りないかな。セリフで言っちゃってる部分は行動してほしかったし、ドタバタ感が少ない。音楽は良かったですね。流石音ゲーって感じでした。

まあでも、無難な話なのかなとも思ってるので、初音ミクが等身大で出る初のアニメなので、一見の価値はあるでしょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 1

まさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

バランスの取れた王道のファンムービー

プロセカやボカロ(初音ミク)のファン向けの良作です。ただ、ファンムービーゆえに最初から世界観やキャラについては知ってる前提で物語が進んでいきます。何も知らない人が見る場合は、ネットなどで最低限の知識を仕入れてからにしましょう。

元がソシャゲなので登場人物がかなり多いです。メインキャラの名前はともかく外見くらいは事前に軽く覚えておかないと混乱するかも。作画はメインキャラとモブの差が酷く、モブだから許して?感あります。

物語の根幹は普遍的なもので、何かを諦めかけて投げやり気味になってる人たちに歌でエールを送る感じです。それをプロセカの世界を舞台に「初音ミク」という存在を通して表現しています。また、随所にプロセカユーザーやボカロファンが喜ぶような小ネタがたくさん配置されてて、しっかりファンムービーに仕上がってます。

ミク含めてメインキャラたちがしっかり可愛く(カッコよく)描かれていて、物語も派手さは有りませんが無難で〆も悪くなかったので満足です。何よりも主人公のミクが健気で可愛過ぎた。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 1

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
この素晴らしい世界に祝福を!3 ―BONUS STAGE―(アニメ映画)

2025年3月14日
★★★★☆ 3.9 (7)
30人が棚に入れました
暁なつめ原作のテレビアニメ第3期「この素晴らしい世界に祝福を!3」の未放送エピソード「レッドストリーム・エクスプロージョン!」と「偽物注意!」を収録したOVAを劇場上映。
受付嬢のルナがギルドで食事中のカズマたちのもとに指名依頼を持ってくる。アクセルの街に接近する台風に立ち向かうため、めぐみんの爆裂魔法が必要なのだという。ゆんゆんとウィズも参加することになり、決戦の日を迎える。一方、ある冬の日。カズマはアクセルの街の屋台で、冒険者の男から声をかけられる。男は“サトウカズマ”という冒険者を探しており、カズマは夕食を奢ってもらうことを条件に、“サトウカズマ”の伝説を語り始める。

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

雨宮天、9年ではじめて負ける

3/15「公開記念舞台挨拶&上映会」グランドシネマサンシャイン池袋にて視聴

2本立ての内容となっており、相も変わらずの面白さだった。
なかでも2本目は劇場中から幾度も笑いが溢れていた。

このすばという作品は物語などあってないようなものなので、バレといってもギャグシーンについてしかなかったりするので好き勝手書こうと思ったが、本編に関しては特に書くことがない!(面白いことだけは間違いないとだけ)


そして上映終了後にはカズマ役・福島潤さん&アクア役・雨宮天さんが登壇。このすばのキャスト(特に4人PT)は本当にこの作品への愛が強く、アフレコなどの裏話からその熱量が伝わってくるので、ファンとしては毎回「うんうん」とニヤニヤしてしまう。

天さんが事前に生配信などで言及していた「9年やってきてはじめて笑いを堪えられずアフレコを止めてしまった」「本当に悔しい!!!」といった問題のシーンは、本作で初登場するキャラとの掛け合いシーンと吐露。この演者は「逆再生するので好きにやってほしい」との指示だったらしくアドリブでひたすらに「イカさんかん」など寿司ネタを連呼。これに対し怒りながらアクアを演じないといけなかったが本当に無理だったようで、途中で笑いを堪えられず撃沈。この様子を傍で見ていた潤さんたちも笑いを堪えることに必死だったとご本人が言っていた笑

このほか、天さんが滅多に言う事のないある言葉を一部のお客さんへ投げかけるなど常に楽しい時間だった。

第4期の制作も発表され、まだまだ楽しませてくれる
この素晴らしい作品に祝福を!!!!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 5

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師(アニメ映画)

2024年12月20日
★★★★★ 4.4 (5)
23人が棚に入れました
2013年に刊⾏された 「⼩説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師」を劇場アニメ化。決闘に向かい消息を絶ってしまった土井先生を捜す上級生と、忍術学園に危機が迫り奮闘する姿を描く。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ギャグこそ平和を継承する長寿アニメ13年ぶりの映画化作品

「朝日小学生新聞」に連載されていた原作マンガや、本劇場版の原作となった小説版(2013)は未読。
1993年~現在も続くNHK・TVアニメ版は5期(1997年)辺りまで視聴。


【物語 4.0点】
落第忍者がギャグでグダグダやって、ドクタケ一味がポンコツ過ぎて野望叶わず。
ダメだコリャwとズッコケて笑っていられる内は世界は平和。
長期アニメシリーズの長寿の秘訣を抽出、再提示した快作。


主人公トリオを始めとした忍者の玉子の落ちこぼれクラス・一年は組が、
先生を困らせつつ笑いを取る学園コメディが基本線の本シリーズ。

が、一方で舞台となった戦国・安土桃山時代の時代考証はかなり緻密。
TVアニメ版も特に初期の頃は、戦乱で荒廃した街、戦災孤児など、
なかなかエグい描写も混在したりして。
基本一話10分完結の学園ギャグショート作品なのですが、
時々ドクタケ忍者隊の陰謀といった学園外の乱世の現実を思い知らせる連続シナリオで引き締める。

このシリーズ構成が私の肌に合っていた当初の4年間は視聴継続。
残虐描写の自主規制が入り、一年い組、“ドクたま”とライバルとなるクラス、集団が登場して学園アニメ要素が強まった頃に、自然と視聴しなくなったと記憶しています。


本作では初期の頃の戦災描写が復活。
“最強の軍師”天鬼とやらを担いで、性懲りもなく出張って来たドクタケ一味の野望を通じて、
改めて兵庫県・尼崎市(旧・摂津国)が舞台だという忍術学園周辺の概況を俯瞰してみると、
『忍たま』の世界って、諸勢力が入り乱れる危険な紛争地帯なんだなと現実を再認識させられます。
ホント織田信長が上洛した頃の畿内の如くグッチャグチャです。


シナリオは失踪した、は組担任・土井先生捜索とドクタケの“軍師”との対決がメイン。
上級生の6年生たちでも歯が立たない難事件。
リアリティを突き詰めれば、落第忍者の、一年は組に絡める要素はない。

が、そこを金に目がくらんだ時だけサーチ力が爆上がりする、きり丸や、
空腹時だけ食い意地が暴走するクラッシャー・しんベヱといった、
キャラクターのギャグのパワーで笑わせつつ強行突破する。

で、最後はこのギャグこそかけがえのない日常と、
{netabare} 土井先生の胃痛を伴うw{/netabare} 冒頭のコメディパートを伏線回収しつつ、
華麗に着地を決め、上映時間90分でまとめ上げる。

例えば終盤、{netabare} しんベヱが監禁されたドクタケ砦の壁を食い意地で食い破る。
撒き散らした涎で、忍者が痕跡を残しちゃだめだろうwと山田先生を呆れさせつつ、ラスボスのアジトにナビゲートするとか。{/netabare}

は組は無能だからこそ予測不能な波乱をもたらす。
常識の枠を笑いで取り外し脚本の自由度を確保しつつ、クライマックスではホロリとさせる。
この辺りの、シナリオ運びの熟練技には舌を巻きます。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・亜細亜堂

近年は深夜アニメの元請けも目立つ同スタジオですが、
元は『忍たま』などの児童向け長期シリーズで実績を積み上げて来た所でもあります。

が、本格的な忍術アクションで魅せた本作では、
ファンタジー、異世界バトルアニメでの経験もより生かされた印象です。

戦火で荒んだ“最強の軍師”の心の闇を示唆する彼岸花などは、
直接的な戦火の荒廃描写以上に、真に迫る物があり。
心情描写もより深夜アニメ寄りとの感想を得ました。

一方で、{netabare} あの金の亡者・きり丸がバイトをやめる{/netabare} と耳にした時に、
驚愕した、は組一同が目ん玉飛び出すコメディ描写など、
古の児童向けギャグ対応もカバー。

総じてエンタメ忍者映画としての幅広い対応力が光ったアニメーションでした。


【キャラ 4.0点】
一年は組・担任の土井先生は戦で家を滅ぼされた天涯孤独の身の上。
落第忍者トリオの一角・摂津の きり丸もまた戦災孤児。
(その貧困の反動だからと言って、きり丸は金に目がくらみ過ぎですがw)
似た境遇を経験した先生は、{netabare} きり丸を寮の長屋が閉まる夏休み中に家に招く{/netabare} など、気にかけて来た。

戦火の中の『忍たま』を再クローズアップするに当たって、
土井先生と、きり丸の関係性の掘り下げが効いていました。

きり丸は(※核心的ネタバレ){netabare} 記憶を失いドクタケの軍師・天鬼に闇落ちした土井先生奪還する{/netabare} キーマンでもありました。


きり丸、しんベヱの、金欲、食欲モンスターぶりがシナリオ打開の飛び道具として活用される一方、
乱太郎は、それすらもない凡人を極めた主人公。
主役が影が薄かろうが、話を成立させる。この辺りもブレないなと、ある意味、感心します。


にしても、諸泉尊奈門(しょせんそんなもん)だの、雑渡昆奈門(ざっとこんなもん)だの、
『忍たま』のキャラは相変わらずネーミングがテキトーで可笑しいですw


個人的には、体当たりで授業終了の鐘を鳴らすマスコット・ヘムヘムや、
「お残しは許しまへんでー!!」の食堂のおばちゃんが変わらず元気だったのにも
懐かしくてホッコリとさせられました。

土井先生も、落ちこぼれ共の相手で胃腸の調子が悪くても、
練り物ちゃんと完食しましょうw


【声優 4.5点】
初期から継続している方も、役を継承した方も、
ベテラン声優としての実力を示す。

乱太郎・高山 みなみさん、きり丸・田中 真弓さん、
しんベヱ役の講談師・一龍斎 貞友さん。
メインキャストを継続する御三方の、
歳を重ねても高音少年ボイスでキャラを維持し続ける確かな実力。

父・大塚 周夫さんから山田先生役を引き継いだ大塚 明夫さん。
明夫さん演じる山田先生を私は初めてちゃんと聞きましたが、
キャスト確認するまで失念していた程、完璧な一子相伝ぶりでした。

語彙力不足で恐縮ですが、長年、生き残って来た声優さんって、
やっぱり上手いな~としか言い様が無いです。


何より今回は土井先生役の関 俊彦さん。
(※核心的ネタバレ){netabare} 柔和なイケボの先生と、冷徹な軍師・天鬼という別人格の演じ分け。見事でした。{/netabare}


【音楽 3.5点】
劇伴はシリーズ通じて楽曲提供して来た馬飼野 康二氏。
本作ではアップテンポな戦闘曲も目立つ構成でしたが、
ベテラン作家が、電子音も交えたアレンジで好対応。

光ったのは、メインフレーズとなった素朴なバラード「一緒に帰ろう」による、
乱世より日常の説得力補強。

ただ挿入歌「愛と正義のドクタケ忍者隊」
その程度のリサイタルで、私は洗脳されませんよ(笑)


ED主題歌は、なにわ男子が「ありがとう心から」でアニメ主題歌初挑戦。
同グループは終盤、光GENJIによる往年のTVシリーズOP主題歌「勇気100%」も挿入歌カバーしてくれて嬉しかったです。

ジャニーズも人類史上最悪レベルの性加害事件などのスキャンダルで不透明な先行きが続きますし、
私も許し難いとは思っていますが、
「勇気100%」は、劇場版次回作がまた10年後とかになっても、
後輩たちに歌い継がれて欲しいと願います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
ベルサイユのばら(アニメ映画)

2025年1月31日
★★★★☆ 3.7 (7)
21人が棚に入れました
18世紀革命前夜のフランスで懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描いた池田理代子の漫画『ベルサイユのばら』が、1972年の連載から50年を経て、完全新作で劇場アニメ化。
将軍家の跡取りで、息子として育てられた男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。隣国オーストリアから嫁いできた気高く優美な王妃マリー・アントワネット。オスカルの従者で幼なじみの平民アンドレ・グランディエ。容姿端麗で知性的なスウェーデンの伯爵ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン。彼らは栄華を誇る18世紀後半のフランス・ベルサイユで出会い、時代に翻弄されながらも、それぞれの運命を美しく生きる。

さき さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

素晴らしかった!令和のベルばら

池田理代子の原作漫画(コミック全9巻)に忠実に作られています。
2時間の尺に収めるため登場人物、エピソードを大幅に省き
オスカルとアンドレに焦点を当て、終盤は2人がすごく丁寧に描かれています。
池田氏本人が「自分の作品なのに泣いてしまった」と言うほどです。

豪華な声優陣と絵はMAPPAが総力を挙げて作ったのがよくわかる素晴らしさ。
澤野弘之の挿入歌でストーリーを補完する構成も良かった。

ベルばらへの先入観も予備知識もない若い層にこそぜひ見て欲しい作品です。
初見でも作品の世界観が堪能できると思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 0

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★☆ 3.7 (5)
21人が棚に入れました
映画「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の知られざる200年前の物語を描く長編アニメーション。
騎士の国ローハンの人々は、偉大な王ヘルムに護られながら平和に暮らしていた。しかし、突然の攻撃によって美しい国は崩壊してしまう。王国滅亡の危機に、ヘルム王の娘である若き王女ヘラが立ち向かうことに。そんな彼女の前に、幼少期を共に育ち、ヘラに想いを寄せていたウルフが最大の敵として立ちはだかる。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
野生の島のロズ(アニメ映画)

2025年2月7日
★★★★★ 4.2 (9)
20人が棚に入れました
無人島で起動した最新型アシスト・ロボットに愛情が芽生え、島の動物たちを巻き込んで起こす奇跡の物語。
未来的な都市生活に合わせてプログラミングされた最新型アシスト・ロボットのロズは、大自然に覆われた無人島で目覚めるが、野生の島ではまったく機能せず、動物たちの行動や言葉を学習しながら少しずつ順応していく。ある日、雁の卵を見つけ、孵化させたロズは、雛鳥に「キラリ」と名付けて動物たちと一緒に育てる。成長し巣立っていくキラリを見送り、厳しい冬を越えた頃、回収ロボットがロズを探しに島にやって来る。

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

今年ベストアニメ映画は決定しました…。嗚咽レベルで泣きそうになったのはいつ以来か。

 いやぁ〜もう今年ベストが出ちゃいました。予告を見た時点でこれ実際に見たらやべぇなと思ってましたが、もう中盤で既に泣き、クライマックスはもう嗚咽レベルの号泣でした。


 とにかく王道なキャラクターストーリーを見事に抑え、それでいて巧みにテーマ性も盛り込んでいくというワタシ好みをほぼ完璧にやっている!それだけで最高の一言。「ヒックとドラゴン」を超える作品がついに出来ちゃいました。


 なにより中盤のモンタージュシーンの正解+「ヒックとドラゴン」と同じ飛行シーンに最高のカタルシスを持ってくるという合せ技にはこの時点でもう完全にやられました。


 前々から考えていた、モンタージュを上手くやるにはその前時点で感情のセットアップが出来てなきゃいかんし、工夫ある努力パートなくちゃ意味ないよという私の考えを完全に裏付けてくれる正解を見せられては泣くしかない!。しかも、意外なあの人が助けてくれる展開まで足してくるなんてこちらを殺すために作られた展開かよぉ〜!!と唸らざるをえない。


 アニメーションの高揚が、音楽と、ストリートと、感情と呼応する。そんな単純な事がここまでのレベルに至ればこれほどに魂を震わせるのかと再認識しました。


 そういった基本を丁寧に積み上げるという普通なことを普通にこなすという最大の難事をこなしてるからこそ桁違いの映像もテーマ性もビンビンくる。


 ここまで自然の世界、動物をCGでこなすことを達成したことはなかった。更に、単なる現実の模倣を超えた飛躍も見事に成功していることもなかった。山火事のシーンをここまで美しく描けたのは、「長靴をはいた猫」でも見られたスパイダーバース的な表現力を取り込んだ結果の達成だろう。


 そして、テーマ性も単なるポリコレのおざなり的ないい加減さがない。親離れ子離れ、共存、異端こそが集団を救いうるという「フリー・ガイ」に通ずる綺麗事を超えた説得力がある。何故なら乗りやすい上に最高にしっかりとした物語の生きた言葉になっているから。


 とにかく今年これを超える作品はもう出ないだろうと思います。少なくても大規模な正攻法の作品では。興奮冷めやらぬのであと何回も見ると思います。絶対見逃せない一本間違いなし。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

突然変異が世界を変える驚異を活写した快作

野生の島にて、目覚めた人間生活アシストロボットのROZZUM(ロッザム) 7134(ロズ)が、
自然界にアジャストできずに、もがきつつも奮闘し、
やがて自身にも周囲にも大きな変化をもたらしていく、
米国のSF児童小説『野生のロボット』(2016、未読)の劇場アニメ化作品(102分)

【物語 4.5点】
イレギュラーな存在が、科学、自然、双方に変化をもたらす、懐の深さが、
作品のスケール感につながっている。


野生で活動するロボットが{netabare} 雁(ガン)の雛鳥の子育て{/netabare} を通じて、
プログラムを超えた心を獲得していく。
ここまでなら近年量産されている、凡庸な多様性映画でもできる芸当。

が、本作が非凡なのは、変化を迫られるのが科学サイドのみに留まらず、
ロボの言動を受容した自然界もまた、
弱肉強食の掟を超えて変容していく点にあると感じます。
これが凡作なら、自然は大事だ、科学文明が変われと一方的に説教する、
自然共生ならぬ自然“強制”作に終わっていたと私は思います。

昨今、自分たちのイデオロギーは正しく、変化すべきはお前たちだけだと、
糾弾しあって、分断を深めている輩にはない、包容力が本作にはあります。

近頃は、私も、ポリコレアレルギーをこじらせて、
多様性を押し付けるななどと、方方で毒を吐いておりますが。
本作の、この文脈なら、イレギュラーも受容する寛容さこそが、
社会や世界の進化をもたらすのだというメッセージも素直に受け入れられます。


上記のような捻くれ者の感想はさておきw
本作は、人とAIの関係といったトレンディなテーマから、
親子愛などの普遍的なテーマまで、
幅広い層に思い出となる要素が敷き詰められた王道娯楽作。

洋画離れが叫ばれる今日この頃ですが、
久々に洋画で世界の人々を一つにでき得る作品が公開されたと嬉しい気持ちになります。


【作画 5.0点】
アニメーション制作・ドリームワークス・アニメーション

例えばディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のランタンを上げるシーンなど、
後々まで語り継がれる作品には、アイコンとなり鑑賞者の心に刻まれる名場面があるものですが、
本作の場合は、サムネにも描かれている{netabare} 雛から育て上げたキラリが、ついに雁の渡りに参加して飛び立つのを両手を広げたロズが並走しながら見送るシーン{/netabare} が該当するのではないでしょうか。

あのワンカットだけで、描いた鳥・28,000羽超、羽の総数1億オーバーを費やしたという渾身の一撃。
私の胸にもしかと刻まれました。

圧倒的物量で押す力技だけでなく、ロズの瞳の“表情”など心情描写の小技も巧み。

ここまでならまだ4.5点なのですが、満点まで突き抜けたのは、
フォトリアル風と絵画調の使い分け。

リアルタッチで無機質なロボット・ロズの描写に対して、
島の動物たちや背景美術はマネ、モネなど印象派の画風も彷彿とさせる有機的なタッチ。
ロズが厳しい自然界で生きる内に、“生傷”も増え、年季が入り、
キャラデザの面でも有機的な野生の色に染まって行く。

科学と自然の融合と変化という作品テーマを、
作画、背景も体現しているのがお見事でした。

そのグラデーションを感知できたドルビーシネマ鑑賞。
追加料金に見合う価値は十二分にありました。


【キャラ 4.5点】
私が一番好きなキャラはキツネのチャッカリ。
弱肉強食の自然界をちゃっかり生き抜くキツネらしい、島でも嫌われ者の狡猾なキャラなのですが、
ロボットのロズとは、はぐれ物同士気も合うのか、
何かと気にかけてフォローしてくれる可愛い奴です。

思えば私が好きなディズニー映画の『ズートピア』でも、
キツネの詐欺師・ニック・ワイルドの相棒ぶりが作品を牽引していました。
キツネがキツネらしい海外アニメ映画に外れはないようです。

7匹の子供たちに{netabare} 死んだふり{/netabare} を仕込んで厳しい大自然を説諭する、
オポッサムの母親・ピンクシッポの子育て指南も毒が効いていてスパイシーでしたし。


使えないと思っていた奴が、いざという時役に立つというのも、
多様性を扱う映画ではお約束。
私も分かっていましたが、{netabare} 巨木を倒す無意味な行動ばかりしていると皆から笑われていたビーバーのパドラー{/netabare} が、
島の危機を救う鍵になるシーンはグッと来ました。

カッコいいと思ったのが、鷲のサンダーボルト先輩。
{netabare} キラリは小柄だが小回りは効く{/netabare} などと、
短所も長所と認めて、無償の激励をしてくる辺りに漢気を感じます。


【声優 4.0点】
日本語吹替版を劇場鑑賞。

メイン吹替キャストは俳優陣中心。

ロボット・ロズ役の綾瀬 はるかさんは、
過去に映画『僕の彼女はサイボーグ』にて人造人間役もこなしており、
心を獲得していくロボットの演技ならお手の物。

キツネのチャッカリ役の柄本 明さんは、
集団を斜に見るポジションから、徐々に溶け込んで来て、粋な言動をさせていく役をやらせたら、
卓越した演技力を発揮する役者さん。

雁のキラリ役の鈴木 福さんはドラマ『マルモのおきて』にて子役として一世を風靡した経験が、
子供からたくましい青少年へと成長していく過程を表現するのに重宝しますし。

この辺りの洋画アニメの的確なリサーチ力に基づいたキャスティング。
宣伝ありきで俳優・タレントのミスキャストをやらかしている、
一部の日本アニメ映画は見習って欲しいと返す返す思います。


そんな中、アニメ声優界からも、千葉 繁さんが雁の群れの長老・クビナガ役を好演。
若い奴を見守る落ち着いた語り口には円熟味を感じます。

種崎 敦美さんも、{netabare} ユニバーサル・ダイナミクス社の刺客ロボ・ヴォントラ役として登場。
無機質な声色で、心を得たロズをイレギュラーとして葬送いやwデータ抹消(デリート)を試みる無機質なボイスがハマってました。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当はクリス・バワーズ氏。
オーケストラ音源を前面に押し出し、高揚感のあるメインフレーズで大作感を醸し出す。
そのオケ音源を、BGMをコミカルシーンの効果音としても活用する米国アニメの伝統芸にも惜しげも無く使う。

劇伴はバックグラウンドに潜む方が好みの私にとっては、あまり好みの作風ではありませんが、
本作の物語、作画には、音楽に負けないだけのスケール感はありました。
実際、上記の鳥・28,000羽超の名シーンは、大迫力のオーケストラあっての場面だと思いますし。

あとは、ロズがお手伝いロボットのサービス提供をアピールする際に鳴り響く、
スタートアップBGMの押し売り感w
私は嫌いではありません。


主題歌にはグラミー賞・カントリー歌手・マレン・モリスを起用し必勝体制。
個人的にはED主題歌の「Even When I`m Not」よりも、
挿入歌「Kiss the Sky」が印象的。
空を飛ぶことがストーリーラインの軸となる本作にとって、
同曲は推進剤として機能していました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ(アニメ映画)

2025年2月14日
★★★★☆ 4.0 (7)
16人が棚に入れました
2024年に放送された同名テレビアニメの続編となる劇場版。
男の子だけど女の子の姿で学校生活を送る高校生の花岡まこと。後輩の蒼井咲と、幼なじみの大我竜二は、そんなまことに恋をする。学校は春休みに入り、まことが咲を意識し始めるなか、咲はハワイで暮らす父親に会いに行く。ハワイで一緒に暮らさないかと言われた咲は、父と母のどちらを選ぶか、自分を特別に思っている人は誰なのかに悩む。一方、3年生になったまことと竜二は進路に向けた選択を迫られる。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
アルドノア・ゼロ(Re+)(アニメ映画)

2025年2月28日
★★★★★ 4.2 (5)
15人が棚に入れました
2014~15年にテレビ放送されたオリジナルロボットアニメ「アルドノア・ゼロ」の総集編に、新作エピソード「雨の断章」を追加して劇場上映。
新作エピソード「雨の断章」はテレビシリーズ最終回のその後を描くもので、地球と火星の戦争終結から9カ月後、伊奈帆が収容施設にいるスレインと再び対面する。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
劇場版モノノ怪 第二章 火鼠(アニメ映画)

2025年3月14日
★★★★★ 4.2 (7)
14人が棚に入れました
アニメ「劇場版モノノ怪」シリーズ三部作の第二章。世を統べる天子のお世継ぎを巡り、大奥内では家柄同士の謀略と衝突がうごめき出す。そんななか、人を燃やすモノノ怪・火鼠が大奥を新たな混乱に陥れるが、“退魔の剣”を携えて薬売りが推参。新たな闘いが始まる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

大奥情念 火の用心

【物語 4.0点】
『唐傘』『火鼠』『蛇神』(2026年春公開予定)と続く劇場版“大奥”三部作の二作目。

前作より表層は捉え易い。

前作『唐傘』鑑賞時、無謀にも予備知識ゼロで挑んだ私。
シリーズ派生元『怪~ayakashi~』はおろか、TVアニメ版『モノノ怪』も未見。

人間と怪異の狭間で、退魔の役目を担う主役の“薬売り”が、
「形」「真(まこと)」「理(ことわり)」とアヤカシ(妖)の正体をつかんでいって初めて、
秘伝の「退魔の剣」が抜刀され、退魔とあやかしに関わる人々、怨念の救済がなされるという様式美すらも、つかめていない状態。

もっと、ひと目で分かるくらい、ステレオタイプな妖怪が出てきて、それを成敗するエンタメ要素も強い作品と誤解していましたし。
ホラーミステリーとしても、もっと勧善懲悪な平素な内容だと油断もしていました。

そこへ、絶対的な悪役となる人間は一人もいない大奥が、
組織としては問題を内包していて、それらが呼び寄せてしまったアヤカシ騒動と共に噴出する。
抽象的な要素が強いアヤカシもシナリオも把握するのに難儀する『唐傘』を喰らって、
私も鳩が豆鉄砲を食らったように放心するばかり。

以上、昨年の第一章劇場鑑賞後、未だレビュー書きあぐねている言い訳を並べましたがw
その点、第二章は、私も色々インプットして準備して、ガチ鑑賞モードで挑めたこともあり、
上辺の物語くらいはすくえた感じ。


三部作共通のテーマとして「合成の誤謬(ごびゅう)」という聞き慣れないワードを掲げる本シリーズ。
劇場パンフの山本 幸治プロデューサーのインタビューを引用すると、
「合成の誤謬」とは作品向けに換言すると、
「幸せを求める個人が集まってできた組織や社会が、同じく幸せを求めるはずの個人を苛むという皮肉」とのこと。

今回の、町人出身の低身分ながら天子様のお世継ぎを身籠った御中臈(おちゅうろう)・フキと、
幕府150年の政(まつりごと)の秩序を保持するという大局的見地を掲げる老中ら、
フキの懐妊を火種と疎ましく思う勢力との相克。
これはまさに安産という母親個人の幸福と、全体の秩序がぶつかり合う
「合成の誤謬」の好例であり、テーマもつかみ易かったです。

俺も『モノノ怪 』理解できるくらいにレベルアップしたかな?
と『火鼠』を観て思い上がっていましたが。
これは前作鑑賞者による、内容が分からなかったとの一部批判への反省も踏まえて、
9割の鑑賞者が自分だけが理解できたと思える位に、スタッフが調整した結果だとのこと。
私も所詮、掌の上で踊る将棋の駒に過ぎませんでしたw


上映時間も74分と、前作(89分)よりさらに短尺に。
が、状況もアヤカシも最大限集中しなければ置いて行かれる。
シナリオの濃密さは相変わらずなので、鑑賞の際は心して挑みたい一作です。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・くるせる、EOTA(いおた)。
共に“質アニメ”を量産するスタジオを数多く傘下に有するツインエンジンの子会社。

色彩関連だけで8名のスタッフが参加し、極彩色が乱舞する作画、背景美術。
幾何学文様が踊る、主張の激しいアヤカシとその周辺の映像演出。
例えシナリオで置いてけぼりになっても、
単純に映像凄かったと、アトラクションとして楽しめる高濃度、高水準のアニメーションを構築。

ただ、将棋の駒が多面体になるのはともかく、
ラストの{netabare}花火くらいは、丸く花開く見慣れた形に咲いて欲しかったとは思いましたがw{/netabare}


作画、美術が示唆した伏線まで感知しようとなると、
74分が2時間超に感じられる程度には消耗度が大きい劇場鑑賞になるのも相変わらず。

一方で、襖(ふすま)を開閉して画面ワイプする映像編集など、
能動的に挑んできた鑑賞者にとっては、思考が整理し易いと好感できる配慮はある。


大奥ドラマだけに濡れ場もあり。火鼠だけに人体発火もあり。
映倫G(全年齢)指定ですが、油断は禁物です。


【キャラ 4.0点】
今回のアヤカシ・火鼠(ひねずみ)
多産であることから、安産祈願にと信仰された鼠ゆえに、
願い叶わず反転すれば怨念燃え盛る火鼠に化ける。

天子のお世継ぎを巡って、嫉妬の炎を燃やす女たち、
政(まつりごと)への野心など、
渦巻く情念の何が“火種”となり得るか気を許せない大奥の発火性とも、
火鼠は巧妙にリンク。

アヤカシとシナリオとのシンクロ率の高さも作品を牽引。


「合成の誤謬」をテーマに掲げる本作においても、
一応の悪役として8割方の人間が認識するであろう今回の黒幕。
(核心的ネタバレ){netabare}幕政の火種として“忌み子”が犠牲となる個の不幸を、
組織の安寧のためと許容される同調圧力の源流となった筆頭・大友らの老中たち{/netabare}

これが前世紀の日本なら黒幕にも一理ありとする言説も拮抗したのかもしれませんが。
権力者への忖度(そんたく)による個人の犠牲をも忌避する時代を経て、
ジャニーズしかり、フジテレビしかり、組織の論理に、個の犠牲は付き物と、諦めるのはもう止めようという、
“昭和100年”の現下の時代背景を鑑みると、
“巨悪”の延命による現状維持は、少なくとも「合成の誤謬」問題の落とし所ではないと思われます。

「合成の誤謬」の解決編となるであろう次作・第三章『蛇神』も、
誰かの不幸を低減するため、個々人が幸福を一定程度譲り合うような、
スッキリ解決とは行かない作風になると展望しますが。
本シリーズが反映する現代の時代背景も踏まえつつ、
来春、示されるであろう道しるべの可否について思案したいと私は考えています。


嫉妬と権力渦巻く大奥では、どうしても眉間にしわが寄ってしまいますが、
癒やしとなるのが大奥警備担当・広敷番の坂下。
坂下には今後も、バカのフリして、“薬売り”も和んだ空気も、
大奥に通行許可して風通しを良くする、換気扇役を期待したいです。


【声優 4.5点】
天子の寵愛を受けご懐妊した御中臈(おちゅうろう)フキ役の日笠 陽子さんの、
旧習に囚われない、奔放な言動。

新たに大奥最高位・御年寄に就任し、規律を重視しフキと対立を深める名家の老中・大友の娘・ボタン役の戸松 遥さん。

キャリアも円熟期に入りつつあるメインヒロイン役のお二人のマッチアップも此度の火種の一つ。


個人的には、20年前に焼死して“大広間の幽霊”と化したと噂される御中臈・スズ。
この要所にTVアニメ版『波よ聞いてくれ』主演の杉山 里穂さんが配されたキャスティングも嬉しかったです。
{netabare}スズとフキ。共に低身分の天子の世継ぎという火種を抱えて、
忖度しようとする父とも対峙する両者。
スズの無念が、時を越えてフキに重なっていく様を演出した
日笠さん、杉山さん両者の演技の交錯が印象的でした。{/netabare}


主演・薬売り役の神谷 浩史さん。
人とアヤカシの狭間という、もつれ合う大奥の人間関係を俯瞰できるポジションから、
大奥の現状を忌憚なく論評する神谷さんの声が、今回も状況理解の頼みの綱に。

「火の用心」と明快に見栄を切って場面を締める神谷さんの決定力を眺めていて、
もし今後万が一、本作が間違って3次元化するとしたら、
実写邦画よりは、歌舞伎の演目などで舞台化して欲しいとか思ってみたり。


あとは火だるまになった人間たちの絶叫を表現した犠牲者役の各キャストさんたち。
奇声のおどろおどろしさに、役者魂を感じました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は岩崎 琢氏が続投。

大奥だけに、和楽器もアレンジされているなとは思いましたが、
アフリカや韓国の伝統楽器も挿入し、“時代劇としてありそうなんだけど架空”を表現したという同氏。
私もインタビュー読まないと気が付かない細かいお仕事ですが、
日本の時代劇として割り切るには違和感を覚える作風に音楽も寄与していたんだなと納得はしました。

岩崎氏と言えば、つんざくような電子音が得意技。
心情が高ぶるシーン、退魔アクションでは、男性ボーカルによる挿入歌も交えて、
氏の電子の重低音が火を噴きます。


主題歌もアイナ・ジ・エンドが続投。
EDアニメはEDテーマ「渇望」に続いて主題歌として一度作中でも挿入された「花無双」が続く構成。
前作は、主題歌からインスト曲という構成でしたが、
「花無双」を使い回しても歌が続くEDも一興。

愛憎をシャウトするボーカルに身を委ね、
考察に疲弊した私は脳を休めながら余韻に浸っていました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
SK∞ エスケーエイト EXTRA PART(アニメ映画)

2025年1月24日
★★★★☆ 4.0 (2)
13人が棚に入れました
2021年1~4月にテレビ放送されたアニメ「SK∞ エスケーエイト」の新作エピソードを収めたOVA。2025年3月19日の発売に先駆けて期間限定劇場上映。
暦たちの日常の姿を描くエピソードを収録したオムニバスストーリー

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
劇場版 イナズマイレブン 新たなる英雄たちの序章(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★★ 4.1 (2)
11人が棚に入れました
シリーズ最新作イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロードの物語の序章を、
アニメーションスタジオMAPPAがダイナミックに描く。
笹波雲明は、サッカーは消えてほしいと願いながら、サッカーのない環境を求めて長崎にある南雲原中に転校した。一方、生まれ持った才能を発揮し、同世代たちの頂点に君臨する円堂ハルもまた、サッカーに対して複雑な思いを抱えていた。そんな2人の予期せぬ邂逅が、新たなる英雄たちの扉を開く。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
映画 イナズマイレブン総集編 伝説のキックオフ(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★☆ 3.9 (2)
11人が棚に入れました
イナズマイレブンシリーズ第一作目であるイナズマイレブン フットボールフロンティア編での試合を中心に描いた総集編。
主人公円堂守率いる雷門中サッカー部は、全国大会フットボールフロンティアでの優勝を目指していた。
チームに加わった伝説のストライカー豪炎寺修也の活躍もあり、激闘を繰り広げながらも強豪校を打ち破り地区予選を突破する。かつての強敵、帝国学園の天才ゲームメーカー鬼道有人も仲間に加え、本選を突き進む雷門中の前に、圧倒的な強さを誇る世宇子中が立ちはだかる――!

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
Flow(アニメ映画)

2025年3月14日
★★★★☆ 3.8 (4)
9人が棚に入れました
長編デビュー作「Away」でアヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン賞を受賞したギンツ・ジルバロディス監督の長編2作目。
世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとしていた。そんななか、居場所を捨て旅立つ決意をした一匹の猫が、流れてきたボートに乗る。そこで乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われるなか、少しずつ友情が芽生え始め、逞しくなっていく。彼らの運命は? そして、この冒険の先に待っているものとは……?

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
美男高校地球防衛部ETERNAL LOVE!(アニメ映画)

2025年1月24日
★★★★★ 4.3 (1)
9人が棚に入れました
オリジナルアニメ「美男高校地球防衛部LOVE!」の放送10周年を記念して製作された劇場版で、これまでのシリーズのその後を描く。
眉難高校の地球防衛部に所属する箱根有基、由布院煙、鬼怒川熱史、鳴子硫黄、蔵王立の5人は、愛の王位継承者“バトルラヴァーズ”に変身して、地球の平和を守ってきた。ある時、有基は実家の銭湯、黒玉湯に降ってきたウォンバットと久々に再会。地球に新たな危機が迫ったことで地球防衛部の面々は集結し、これに立ち向かう。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
映画ドラえもん のび太の絵世界物語(アニメ映画)

2025年3月7日
★★★★★ 4.5 (2)
6人が棚に入れました
「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念となる、長編映画シリーズ第44作。
夏休みの宿題である絵に取り組むのび太の前に、突然絵の切れ端が落ちてきた。ひみつ道具“はいりこみライト”を使って絵の中に入り探検していると、不思議な少女クレアと出会う。彼女の頼みでアートリア公国を目指すドラえもんたちがたどり着いたのは、数十億円の価値があるとニュースで話題になっていた絵画に描かれた中世ヨーロッパの世界。そしてその世界には“アートリアブルー”という幻の宝石が眠っており、ドラえもんたちはその秘密を探る。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章(アニメ映画)

2025年2月21日
★★★★☆ 4.0 (1)
4人が棚に入れました
日台合同映像企画「Thunderbolt Fantasy Project」シリーズの完結編を描く劇場版。凜雪鴉、殤不患、裂魔弦の共闘により魔神と化した刑亥を倒すも、未だ浪巫謠(ロウフヨウ)は魔王城の炉心で悪夢に魘されたままだった。浪巫謠をあきらめることができない嘲風も、邪宗門「神蝗盟(シンコウメイ)」の教祖である禍世螟蝗(カセイメイコウ)の手ほどきで神蝗盟の法師、葬心嬌となって、再び魔界へ。魔王による再来の窮暮之戰で、地上へ押し寄せる魔界の軍勢を、護印師を先頭にした人間たちが迎え撃つ。

※人形劇ですが、シリーズの3と4が登録されているので、あげてみました。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
親鸞 人生の目的(アニメ映画)

2025年2月28日
★★★★☆ 3.6 (1)
4人が棚に入れました
8歳で両親を失った親鸞は、「やがて死ぬのになぜ生きるのか」という人生の目的の答えを仏教に求め、9歳で比叡山に入り、修行に励んでいた。10年の仏道修行を経て19歳になった親鸞は、聖徳太子廟からの帰り道、関白・九条兼実の娘・玉日姫に出会う。それ以来、女性のことは思ってもならないと教える比叡山での厳しい修行に打ち込む親鸞だったが、玉日姫を忘れることができないでいた。「煩悩にまみれた私はとても救われない」と絶望し、比叡山を下りた親鸞。そんなある日、京都の町で「煩悩あるがままで救われる」と説く人生の師・法然上人と出会い、親鸞はその教えによってついに苦悩の解決の道を知ることに至るのだった。やがて、玉日と再会した親鸞は、法然上人の教えをふたりで聞くようになり、ますます惹かれ合ってゆく。僧侶と関白の娘、決して結ばれないはずのふたりだったが……。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
あめだま(アニメ映画)

2025年2月28日
★★★★☆ 3.4 (2)
3人が棚に入れました
第97回アカデミー賞で、日本作品として史上4作目となる短編アニメーション部門ノミネートを果たした作品。
コミュニケーションが苦手な少年ドンドンが、人の心の声が聞こえるようになる不思議なあめだまを通じて他人の気持ちを知り、自分の気持ちを伝えることができるようになる様子を描く。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
イノセンス4Kリマスター版(アニメ映画)

2025年2月28日
★★★★☆ 3.9 (1)
2人が棚に入れました
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』から3年後の2032年が舞台の続編『イノセンス』は、公安9課のバトーを中心に描かれます。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版(アニメ映画)

2025年2月28日
★★★★★ 4.6 (1)
2人が棚に入れました
押井守監督の名作「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」が、最新技術によるハイクオリティ映像でよみがえる!

彼女は、電脳の海にダイブする――

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
ソニック × シャドウ TOKYO MISSION(アニメ映画)

2024年12月27日
☆☆☆☆☆ 0.0 (0)
0人が棚に入れました
日本のゲームから生まれたキャラクター、ソニックを主人公とする劇場版アニメシリーズ第3弾。
東京湾沿岸に浮かぶ孤島に幽閉されていた、闇のダークヒーロー、シャドウ。永い眠りから目覚めたシャドウは施設を破壊し、日本を象徴するランドマーク・シティ、渋谷に降臨する。東京のみならず世界を揺るがす緊急事態に、ソニック、テイルス、ナックルズが派遣され、スクランブル交差点のど真ん中でシャドウと対峙する。

計測不能 4 2025年冬(1月~3月)アニメランキング4位
ライオン・キング:ムファサ(アニメ映画)

2024年12月20日
☆☆☆☆☆ 0.0 (0)
0人が棚に入れました
2019年に実写化した同名映画のはじまりの物語。シンバを守ったムファサ王と、ムファサの命を奪ったスカーの若き日を描く。
両親を亡くし一人ぼっちのムファサを、ライオンの王子タカ(のちのスカー)が仲間に受け入れる。血のつながりを超えて兄弟の絆で結ばれたムファサとタカは、冷酷な敵ライオンから群れを守るため、新天地を目指して旅に出る。旅の途中で孤児から王となる運命を切り拓いていくムファサだが、彼らを結ぶ絆には隠された秘密があった。
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