2025年度に放送されたおすすめアニメ一覧 95

あにこれの全ユーザーが2025年度に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月04日の時点で一番の2025年度に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
地縛少年花子くん2(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (6)
48人が棚に入れました
ねえ、知ってる? かもめ学園の七不思議、七番目の噂話。 旧校舎3階の女子トイレ。そこには花子さんがいて、何かひとつを代償に呼び出した人の願いを叶えてくれる。 呼び出し方はノックを3回。 そして―― 「花子さん、花子さん、いらっしゃいますか?」 七不思議七番目『トイレの花子さん』こと“花子くん”と縁を結んだ少女・八尋寧々。祓い屋の少年・源 光。2人は花子くんと共に、改変された七不思議や怪異たちの噂を元に戻すため、日々奔走していた。 ある日、花子くんは言う。七不思議の中に裏切り者がいる、と。 寧々たちは裏切り者を炙り出すため、七不思議の依代を破壊していく。二番目『ミサキ階段』、五番目『16時の書庫』を壊し、残る七不思議は『トイレの花子さん』を含めると五つ…… 一方、その裏で花子くんの弟・つかさは、七峰 桜、日向夏彦、そして新たに七不思議三番目「カガミジゴク」となったミツバと共に、寧々たちがまだ見ぬ七不思議に近づいて――

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

怖くない怪奇モノ

一期も観ましたが、二期も安定してキャラ同士の掛け合いを楽しめる怪奇モノながら怖くないコミカルな内容となっております。

もっとも、学校の怪談とか花子さんとかといった平成アニメの子ども向けホラー作品と比べるといわゆる怖すぎないホラーがあるとなお良いんだけど、それがあまりないのでちと物足りなく感じるかな。そういった意味では少し前にやってた夏目友人帳を観た方がてっとり早いかもしれない。

ところでトイレに地縛霊として出てくる花子くんだけど、トイレは女子トイレなのでよく考えたら普通に変質者なのでは?二期を見ていて今更ながらふとそう思いました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (7)
42人が棚に入れました
好奇心が旺盛で不思議なことが大好きな朝日奈みらいは、中学2年生になる春休み、魔法つかいの少女・リコと出会う。 奇跡と魔法に導かれて、リコと共に伝説の魔法つかい「プリキュア」に変身! みらいが大切にしているクマのぬいぐるみのモフルンや、「リンクルスマホン」から生まれた妖精のはーちゃんとも手を取り合って、「魔法界」と「ナシマホウ界(人間界)」というふたつの世界に迫った混沌を退ける。 しかしそれはみんなの別離を伴うものだった。 数年後に奇跡的な再会を果たしたみらいたちは、それぞれの世界で、それぞれの未来へ向かって歩み始める。 みらいはナシマホウ界で大学生に。魔法界に戻ったリコは、魔法学校の先生に。モフルンは変わらずみらいの隣に。そして、はーちゃんは遠いところから世界を見守る存在に――。 だが、そんななか、魔法界とナシマホウ界に新たな災いが現れて......? 新たな災いの兆しをきっかけに、数か月ぶりの再会を果たしたみらいとリコ。 謎の敵を退ける一方で、ふたりは自分たちの過去、そして未来と向き合うことになるのだった――。 「キュアップ・ラパパ!」の魔法の言葉で、ワクワクもんの物語がいま再び動き出す!

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

昔のシリーズも見ていなかったので

女児向けアニメはあまり見ません。
女児ではないので。

というわけで前にやっていたシリーズであることもピンと来ませんでした。
2016年のシリーズだったのですね。
当時5歳だったら13歳とか、そのあたりを狙っているのでしょうか。
中学生だった主人公達がお酒を飲める年齢になっていると。
12歳でも20歳だからそうですね。

20歳を過ぎてもプリキュアをやっている主人公達が、新たな敵を迎えるという内容のようです。
大人になってもいつまでもヒーローなのですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
0歳児スタートダッシュ物語 シーズン2(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (6)
37人が棚に入れました
魔法も領地経営も、すべてにおいて天才過ぎる侯爵令嬢リリアのチートニューゲーム物語。生まれた時から前世の記憶を持ち、転生した異世界に魔法があると知り前世のゲーマー魂が滾るリリア。まだハイハイしかできない0歳児なのに、精力的にレベリングを行いはじめる。その結果、5歳にして高度な魔法を行使し高位精霊を従わせたり、侯爵領の経営においても敏腕をふるったりしての大活躍っぷり。この世界がRPGでも牧場ゲームでもチートで無双する!の勢いのリリアは当然王家の目にも留まり、誕生日に王宮に招かれることに。まさかこの世界は乙女ゲームで王子たちとの政略結婚フラグがたった!?悪役令嬢だけは絶対にイヤ~~~!!!!

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

しかしなんでこんな形態になったのでしょうかね。原作は悪くないのに

1期は見ませんでした。
決して悪くない話だと思ったのですが、短すぎてまともに見ていられない、という感想でしたね。
なので一応1話だけ見ましたが、今期も見ません。

その後コミカライズを読んでみたのですが、こんな扱いをされる原作ならさぞ駄目なのかと思いきや、全然悪くないと思いました。

チートヒロインも恋する乙女で可愛らしいですし。
中身アラサー乙女で推し活的に彼を好きという、内面が複雑で。
ヒロインのチートなのですがそれに対する親や国王、周囲の反応なども適切で、なんだか普通に面白いと思いました。

良い原作なのだから普通にアニメ化すればもっと面白くなったと思うのですが、こんな5分細切れにされてしまったのは一体何ででしょうね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
「1分間だけ触れてもいいよ…」シェアハウスの秘密ルール。(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (4)
35人が棚に入れました
一つ屋根のした、1分間だけ、夢のようなひと時―― 大学進学を機にシェアハウスに入居した遼太。 そこには超絶美人のシェアメイト・桃香と奏が暮らしていた。 男女3人が暮らしていく中で取り決められる『秘密のルール』 それは、“1分間だけ、ぜんぶが許されちゃうタッチポイント” ドキドキとトキメキがとまらない、美味しいシェアライフがはじまった――

トロール夢民 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

肉体シェアハウス

男が抱く下劣でスケベな欲望を、喜劇的に描いたソフト・エロアニメ
成人向けcomic『「1分間だけ挿れてもいいよ…」シェアハウスの秘密のルール。』を原作とする作品
有料動画配信サービス AnimeFesta では、本作の年齢制限付きプレミアム版が視聴可能だ
プレミアム版では本作と若干内容が異なっており、ガッツリと挿入有りの生ファックシーンが追加されている
そこでは、ストーリーを最小限に抑えて最短で即ハメ&フィニッシュに至る、作劇的ミニマリズムが炸裂している
本作ではプレミアム版に含まれるファックシーンがカットされ、代わりに健全なマッサージシーンに変更されている
そのため、話の流れに若干の不自然さが生じている

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いつものエロ枠ですが、いつもにも増して絵が微妙

いつものエロ枠ですね。
毎クール、5分見て、くすっと笑って、切る。
それだけなのですが、今期も同じです。

しかしいつもにも増して絵が微妙でしたね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
ヲタクに恋は難しい「社員旅行と願いごと」(OAD)

2025年1月26日
★★★★☆ 3.6 (4)
33人が棚に入れました
社内掲示板に貼られた社員旅行の案内。「成海と二人になれる時間、あるのかな……」と思いをめぐらす宏嵩に対して、同僚と過ごす宏嵩の邪魔はすまい!と見守りに徹する成海。一方、幹事で忙しくする樺倉と二人になる時間がなく「ちょっと面白くないかも」と話す花子。それぞれの想いが交差する社員旅行、開幕!

11巻特装版付属​OAD

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
ヲタクに恋は難しい「トモダチの距離」(OAD)

2025年1月19日
★★★★☆ 3.3 (4)
32人が棚に入れました
尚哉に男の子と勘違いされている光。誤解を解くタイミングを摑めずにいたが、ついに女の子である事に気づかれその場から逃げてしまう。
一方尚哉は、光を傷つけてしまったと成海と宏嵩に相談し仲直りをしたいと言うが肝心の光が大學に来ていないようで……。

10巻特装版付属​OAD

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
魔神創造伝ワタル(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (7)
28人が棚に入れました
小学4年生の主人公「星部ワタル」は動画配信でスーパースターを目指すリューチューバー。 ある日突然、迷いこんだのはトンデモ異世界な「宙部界」(ちゅうぶかい)。そこでは、迷惑系なヤカラたちが人々を困らせていた。 ラスボス「エンジョーダ」を倒し、人々の笑顔を取り戻すため、ワタルは救世主としてブロックで創った魔神(マシン)「龍神丸」とともに戦うことになる。 いま、ワタルと仲間たちとの大バズリな冒険バトルが秒ではじまる!

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

リデュース・リユース・リサイクル

リメイクではなく新世代向けの完全新作
コッテコテのキッズアニメ

01
YouTubeからキッズを取り戻そうとする涙ぐましい努力

おっさんが考えた「キッズアニメってこういうもんでしょ」みたいな感じ。動画配信やマイクラなど流行りの要素を取り入れてはいるがノリが完全に昭和。キッズに寄り添うならMOBAとかFPSになると思うのだが、健全なものを好んでほしいという親心への配慮といった印象。今の子はコレ見て楽しめるのかは謎。とっつきやすさ重視なのはわかるが決めセリフが「秒でBANだぜ!」って。BANをやっつけるって意味にするのはどうかと思うのは自分がおじさんだからなのか。

キッズアニメなのでしゃーないがほぼ全てのセリフが説明セリフ。そのうえやたらと噛み砕いた表現にしているので、セリフ量に比べて情報量がかなり少ない。ゆえにクソなろうと比べてもテンポが悪く体感時間が長くなる。YouTubeに馴染みのある世代ならなろうレベルの速度感でも理解できそうな気がしないでもないし、小学生低学年が見ても普通に退屈だと思う。あとは婦女子狙いが透けてみえるのも萎えポイント。

CGの龍神丸がちゃんとカッコいいのは流石。アレンジされてはいるがどうみても龍神丸。時代を越えても耐えられる存在感に、初代のデザインがいかに優れていたのかがわかる。でも初代世代のおっさんが見ればって話で、今の子供達はどう思うのでしょうね。杉田氏はもう完全にロボ声優になってしまった。初代に寄せた演技はちゃんとキマってていい感じ。

古いIPを再利用したいだけの下心で爆死は免れないでしょう。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

名前は懐かしいですね

本作の前身であろう、魔神英雄伝ワタルと言えば私らおっさん世代からすると「懐かしい、子どもの頃見ていた」となるのでは。
私は見ていなかったので知りませんが。

でも主人公がワタルでロボが龍神丸でヒロインがヒミコで顔のでかいおっさんが仲間に居る、くらいは知っています。
なんでだろう。アニメージュとかでちらっと見たのかな。

というわけ懐かしい以外の印象もなく、内容も子ども向けなので特に見ません。
採点もなしです。子どもがみて面白ければ良いですね。というか見ると良いですね。

しかし、現代の子ども向けに作ったであろう作品で、主人公が当たり前のようにYoutuberをやっているのは、へー、と思いました。

主人公なのだからある程度身近な存在であるべきで、Youtuberがどこか遠い存在だと思っていたら主人公にはできません。

Youtuberは今どきの子どもにはそれだけ身近な題材なのでしょうね。
全員が当たり前にやっているわけでは無いでしょうけれどクラスメートがやっていてもおかしくないような、ちょっとしたあこがれの職業、みたいな感じでしょうか。

ダンジョン配信ものとかイマイチが乗りにくいように、若い人との感覚のズレが今後とも気になるのかなぁ、とは心配になりました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

小学生男子向けアニメ

17時台に放送されているちゃんとした小学生男子向けアニメ
昔から続くシリーズらしいですがわたしは初見

ふつうの少年がyoutubeみたいなものがあるファンタジー世界に行って世界を救うスーパースターになって、迷惑youtuber(youtuberだけじゃないかも)とロボで戦う単純でポジティブなアニメ

なんでロボでバトルしてるの? 
不正したり変な配信するより、茶番でいいからロボバトル配信するのが一番再生数稼げそうじゃない?って突っ込んじゃダメです

今の子どもが好きそうなものがいっぱい詰まってますねー
予算潤沢で作画綺麗、子ども向けアニメの基本は抑えられていていいアニメだと思う

世界観はごちゃごちゃしていてよくわからないし、ストーリーは完全に子ども向けだけど、子ども向けアニメはこれでいいとおもう

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
キン肉マン 完璧超人始祖編 Season2(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (3)
26人が棚に入れました
長年争いを続けてきた正義・悪魔・完璧の各超人軍による三属性超人不可侵条約が締結され、ついに全宇宙に真の平和が訪れた…はずだった。 ところがその条約撤回を求め、謎の襲撃をかけてきたのが完璧超人軍のエリート集団“完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)”。 この不測の事態に主力を欠く正義超人軍からキン肉マンとテリーマン、そこにバッファローマン率いるかつての宿敵・7人の悪魔超人までもがサプライズ参戦し、世界各地で激しい団体対抗戦を展開! だが“真の完璧超人”を自称する者たちの力は強力無比で、正義&悪魔陣営は死傷者続出!? さらに完璧・無量大数軍の第二陣まで到着し、抵抗もここまでか…というところでしかし、ロビンマスク、ラーメンマン、ブロッケンJr.、ウォーズマン、待ちに待った正義超人軍の主力組がその姿を現した!熾烈な団体対抗戦の第2ラウンド、いざ開幕!!

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これからはツンデレはツインテールじゃねぇ!スプリングだ!!<63>

2期初回、12話を視聴

またしてもファン心をガッツリ掴むOP&ED。
OPは旧作OPを引き継いだ歌詞。
EDの牛丼協会会長は1巻の「牛丼を食べたあとはタッグマッチじゃ~! 」と牛丼屋のカウンター内で戦いはじめたヤーツー。

2期初回では正義超人と悪魔超人のイチャイチャ対立にニヨニヨ。
スプリングマンのツンデレっぷりに宇宙の法則は書き変わった。
これからはツンデレはツインテールじゃねぇ!スプリングだ!!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
UniteUp! Uni:Birth[ユネイトアップユニバース](TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (8)
25人が棚に入れました
CDデビューを果たしたPROTOSTARは「新人メンズアイドルフェス」で優勝し、順調なアイドル生活を送っていました。そんな中、事務所の代表である凛と真音から、同じプロダクションに所属するアイドルのLEGIT、JAXX/JAXXと新曲のリリースで競うリリースバトルが告げられます。リリースバトルをきっかけに様々な困難にぶつかるアイドル達に待っている結末とは…?

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

アニメという媒体を選んだ以上、厳しい評価は避けられない ※~6話

【物語】 1.0 / 5.0
 典型的なアイドルアニメの女性向けバージョン、と言った内容。
 この作品に限らずアイドルアニメ全般に言えることだが、アイドルという題材の性質上、どうしてもライトな百合・BLをほのめかした売り方しかできず、脚本も「好きになってもらう」ではなく「嫌われないようにする」内容が目立ち、毒にも薬にもならない退屈な展開が多い。
 本作もジャンル全体が陥ってるこのマンネリから脱却することができず、男女問わずアイドルアニメを見慣れた人からすれば「ガワと楽曲を変えただけで、脚本は代わり映えしない」と感じるだろう。
 本作ならではの【物語】の良さ、というものは感じ取れない。

【作画】 2.5 / 5.0
 制作スタジオがclover worksということで作画のクオリティは問題ないが、動きの少ない会話シーンや止め絵などが目立ち、スタジオの作画パワーを活かしきれてないように感じた。

【声優】 1.0 / 5.0
 実際のライブを意識してのキャスティングなのか、声優陣の演技力は二の次でメインキャラの大半が棒読み。仮にもプロの役者とは思えない出来。
「演技経験のない歌うま芸能人でも連れてきたのか?」と疑うレベルの酷い演技力で、出来のいい作画から飛び出てくる棒読みの連続に困惑するばかり。ギャップが大きすぎる。
 アニメという媒体を選んだ以上、もっと演技をこなせるキャスティングをするべきであり、この点についてはフォローしようがない。

【音楽】 2.5 / 5.0
 各話のメインキャラによるボーカル曲が複数用意されており、なんとかアイドルアニメとしての意地を見せている。
 楽曲の出来もそれなりに良いが、群を抜いて目立つ曲はなく、あえて言うなら「無難な仕上がり」にとどまっている印象。
 
【キャラ】 1.5 / 5.0
【物語】の項でも述べたが、ジャンル全体が焼き直しに次ぐ焼き直しのマンネリに陥ってしまっており、登場するキャラクターも何かと既視感を覚えてしまう。
 声優の棒読み演技も相まって、キャラクターの性格などがいまいち掴みづらく、ならではの良さというものは全然伝わってこない。
「毒にも薬にもならない」と上述した通り、不快な性格のキャラはいないため、その点についてストレスを感じないのはかろうじて評価できる点だろうか。



【総括】 8.5 / 25.0 (平均 1.7)
 数あるアイドルアニメに埋もれていく凡作の一つ、といったところか。
 1期から見ているが、2期も含めてこの感想を塗り替えるほどの「何か」が登場しないままここまできてしまった。
 好きなキャストが出ている、だとかそういうモチベーションがない限り、視聴する価値を見出すのは難しそうな内容である。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ライプニッツ・セオリー

まさかの2期、ソニミュのメディアミックス
クローバーワークス製良作画イケメンアイドルアニメ

女性向けきらら。豚さんには微塵も見どころがないでしょう。

フレッシュな耳障りの伸び代しかない演技が母性をくすぐる的な。爽やかなキラキラ具合で晴れやかな気持ちにさせてくれる良質なイケメンアニメ。みんないいやつばかりでほっこり。いつでもどこでも崩れない顔面はさすがのクローバーワークス。

PROTOSTAR
さわやか健全な新人グループ
中の人は人畜無害そうなミセス系優男でイケメンかというと…

レッド・アキラ
デンジ役でブレイク、実はまあまあ多才なバンドマン、なんでこっちなの?

イエロー・バンリ
3人で一番キャリアが薄いわりになぜか一番安定感がある、なんでだよ

ブルー・チヒロ
実はドラマ映画CMゲームと一番華々しい経歴の持ち主、なんでこうなるの

LEGIT
お兄さん系の3人編成ダンスグループ
中の人は醤油、ソース、メガネと三者三様、メガネはメガネかけただけ

ダイキ
熱血バカ

エイシロウ
嫌味メガネ

フウガ
フェロモン兄さん

JAXX/JAXX
バンド設定だがリアル演奏動画はまだない
1年の準備期間があったムジカとは比べてはならんな

ガクト Vo
歌上手いなと思えばこいつガチのミュージシャンやんか

ホマレ key
イズミ dr
ジュン bass
カナタ gt

aneha

元レジェンドアイドルで現プロダクションオーナー
中の人も数々のイケメン作品を牽引してきたベテラン声優

06
引き続きjaxx回

うんまあそうでしょうねといった無難な回。しかしガクトは海外できちんと名前売るべきでしょう。海外展開を考えてないとしても箔がつくはず。まあいいけど。んでやっぱり皆が皆いいやつばかりなのでほっこり。やはり色気のないきららって感じ。お兄系もいるけどみんなオラついてないのでみやすい。

EDはJAXXJAXXのステージ。他バンドアニメとはまた違う味わいで良きかな。

ちゃんとかっちゃん出してくるのわかってるゥ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

StepUp!

2期です。
マジメで淡々とした女性向けアイドルアニメ、元気もらえるっていうよりもしんみり楽しむ感じ、最初は声優の演技に耐えられなかったけど、1期のライブシーンとても良くて、見ていたらハマってしまいました。
今期のデキ次第ではアイドルアニメの中では一番好きまであるかも。

声優以外のクオリティが高くて、声優が成長すれば女性向けのラブライブになれるポテンシャルを秘めた作品
声優の演技が単調なせいなのか、アイドルアニメとは思えない落ち着いた雰囲気。
全体的に淡々としていて暗いので、アイドルアニメ好きはうーんってなりそうだけど、アイドルアニメ苦手な人には逆に良いところなのかも

声優の演技は相変わらず甘いけど1期初期と比べて少しマシになりました。
声優の成長を見守るのもファンの楽しみの一つということでしょうか
歌や絵は相変わらず素晴らしいです!

シナリオはシリアスなところもあるけど、女性向け特有の軽すぎるノリとか女々しいイケメンとか、変なもめごととかも少ないので見やすい
※声優にそういうシーン演じる演技力がないからかもだけど
そんな感じでアイドルアニメ特有の変なノリをやらないのがこのアニメの良さだと思います

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
ベルサイユのばら(アニメ映画)

2025年1月31日
★★★★☆ 3.7 (7)
20人が棚に入れました
18世紀革命前夜のフランスで懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描いた池田理代子の漫画『ベルサイユのばら』が、1972年の連載から50年を経て、完全新作で劇場アニメ化。
将軍家の跡取りで、息子として育てられた男装の麗人オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。隣国オーストリアから嫁いできた気高く優美な王妃マリー・アントワネット。オスカルの従者で幼なじみの平民アンドレ・グランディエ。容姿端麗で知性的なスウェーデンの伯爵ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン。彼らは栄華を誇る18世紀後半のフランス・ベルサイユで出会い、時代に翻弄されながらも、それぞれの運命を美しく生きる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

【評価辛目】MAPPA×澤野弘之氏による『ベルばら』MV集?

原作未読。映像化、舞台化作品も未見。


【物語 2.5点】
音楽アニメ志向が強い劇場アニメ化作品として割り切って見る必要性。

宝塚歌劇団の人気演目でもある『ベルばら』
歌との親和性も見出したというスタッフたちが、
挿入歌カットをどこに配置するかありきで構成した印象。


私は心情が盛り上がったシーンでMV風になる作品も、
嫌いではありませんが。
本作の場合はなんと全15曲。流石に多すぎると感じます。

そのキャスト陣が歌唱する挿入歌群も、
ミュージカルでもなくキャラソンでもない中途半端な位置づけ。
歌詞自体はキャラの心情も反映はしますが、
歌で、二人が急接近するセリフがかき消されたりするのは如何な物かと思います。
これだったら消したセリフをミュージカル風に歌った方がマシだったのでは?とも感じます。

フランス革命前後、
登場人物たちの20年に及ぶ人生を描いたという連載漫画の内容を、
一本の映画に詰め込むことは困難。
ある程度ダイジェスト感が出るのは仕方がないと事前に覚悟して私も観ました。

が、もしも挿入歌をあと10曲カットすれば、
もう少し拾えたセリフがあったのではないかとの悔恨も残ります。

重要そうなセリフを歌で消しておきながら、
恋とはイカロスの如く突然舞い降りてくる云々の件などは、
回想含めて3回繰り返したりもする。

本作を広義の劇場版総集編と捉えれば、無難にまとめてくれれば物語3.0の基準点。
実際、オスカル&アンドレはなぜ、半世紀語り継がれる神カップルなのかを示したクライマックスなど、感動的なシーンもありましたが。
私はセリフの取捨バランス含めて脚本はこれで良かったのか疑問が残ります。

私はMAPPAも澤野氏も好きなので、
こういうアフィ◯スまとめサイトみたいな煽り気味なレビュータイトルで批判するのも心苦しいですが。
物語は基準点割れの2.5点とさせて頂きます。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・MAPPA

CGも絡めて背景美術と一体となった、
フランス革命での群衆蜂起、バトルシーンなどで持ち味を発揮。

現在も少数派ポジションである少女漫画原作アニメを観ていると、
絵が古い?と思うこともしばしば。
ですが、本作は、花びらフレームの中で繚乱する、長~いまつ毛のキラキラお目々の美男美女など、
少女漫画の伝統芸を多用しながら、技術力で、古さを感じさせない映像美を実現。

結局、革命も作画も兵力が物を言うのだろうなと再認識。


上記で私が邪険にしたアニメMV風のカットですが、
利点は、作中、数度に亘る濡れ場を抽象化することで、
映倫区分G(全年齢鑑賞OK)を勝ち取ったこと。

それでいて二人の想いが溶け合うイメージ映像は芸術点が高く、
例えば{netabare} オスカル&アンドレの一夜{/netabare} など、下手に裸を描かれるより余程エロティックだと感じます。


連載50周年の節目も終え、CM等での露出も多い『ベルばら』
キャラが「ガーン!」となった際の白目剥いた表情がネタとして多用されている感がありますがw
本作では片手で数える程しか、白目剥いてませんでした。
ま、そんなしょっちゅう、卒倒していたら身が保ちませんよねw


【キャラ 3.5点】
主人公の男装麗人で近衛連隊長のオスカル。
オーストリアから王妃として嫁いできたマリー・アントワネットを、
身命を賭して守ると誓った前半。

後半は、オスカルが“第三身分”の平民たちの心情を知り、ルソーの書物などで啓蒙。
捨てたはずの自身の乙女心に気づくなど、
アントワネットへの忠誠や、己の生き様に対する動揺で葛藤する様を描く。

オスカルの心情については描写量もまずまずで、伝わって来ました。
一方、アントワネットやアンドレについては要点は抑えたものの、
歌に尺を取られた感も強く、やや掘り下げ不足との渇望が残ります。

アンドレが{netabare} 心中したくなる程、{/netabare} オスカルを想った理由や、
アントワネットが{netabare} ルイ16世の国王即位が決まって抱き合って涙したのは、
どういう不安からなのか?{/netabare} 辺りは、
本作の描写だけ見ても確信しきれない部分があります。


私の推しキャラはスウェーデン貴族のフェルゼン。
罪な男は見ていて背徳感があって楽しいですが、
こちらも掘り下げ不足感が残りました。

宝塚歌劇団の「フェルゼン編」の映像でも視聴して補足しようか?
という欲求も湧いて来る今日この頃です。


【声優 4.0点】
挿入歌の歌唱もこなせるキャストを、概ね声優陣からオーディション選出。

主演オスカル役に沢城 みゆきさんが選出されたのが、
『ベルばら』未体験だった私が本作を鑑賞した最大の理由。
やはり中性的なボイスを操るみゆきちの妙演はグッと来ます。


制作エピソードで一番胸熱だったのが数少ない俳優タレントキャストとなった、
ナレーション役の黒木 瞳さん。
本企画の話を聞いて、ガヤの一言でも良いから出演させて欲しいと熱望して出演。
革命に向けて、民衆の怒りが着実に蓄積していく歴史的経緯を、
落ち着いたナレーションでナビゲートしてくれました。


他にもアントワネット役の平野 綾さんの高潔ボイスなど、
豪華声優陣の歌劇スキルが花開く中、
ルイ16世役で落合 福嗣さんがポッチャリ枠で潜り込んでいたのがホッコリしました。
ルイ16世が暗愚な亡国の王ではなく、不器用だけど勉強熱心で心優しい青少年として、
描写、演技されていた点は好感しました。


【音楽 4.0点】
劇伴は澤野弘之氏が盟友・KOHTA YAMAMOTO氏と、お馴染みの共同制作。
貴族社会の仮面舞踏会など、優雅なストリングスもアレンジするものの、
結局、フランス革命の18世紀末だろうが、宇宙世紀だろうが、
良くも悪くも澤野節に染まってしまう劇薬ぶりは相変わらず。

私は澤野サウンドをヘビロテしていても苦痛にならない人間ですが、
そんな私が聴いても、大挙して押し寄せる上述の挿入歌群も含めて、
ちょっとしつこいかもと感じるくらいなので(苦笑)
澤野氏に食傷気味の方、アレルギーのある方は、回れ右を推奨します。


ED主題歌は絢香「Versailles - ベルサイユ -」
激動のフランス革命と、“ばら”たちの人生、
そして澤野無双を乗り切った後の壮大なバラード。
ホッとしてしまうこの感情は、良いことなのか悪いことなのか(苦笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

完全にファン向け。初見勢には厳しいと思う。

まぁ物語に関しての割愛や改変はしゃーなしと割り切っていたけど、あまりにもダイジェスト編集すぎませんか、、、あと澤野弘之氏がミスキャストすぎる。個人的に全く合ってなかったし、彼の音楽入れとけば何とかなるみたいな感じがあって、逆に安っぽくなってた。ミュージカル的にするならもっと楽曲にバリエーションあった方がいいんじゃないのか、、そういった意味でも音楽面に関してはかなりがっかり、、MVみたいな感じでとんとん拍子で進んでいくので完全履修者向け。初見だと感情移入が全くできないと思う。TVシリーズでやった方が全然良かったのに…せめて前後編でも…

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

さき さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

素晴らしかった!令和のベルばら

池田理代子の原作漫画(コミック全9巻)に忠実に作られています。
2時間の尺に収めるため登場人物、エピソードを大幅に省き
オスカルとアンドレに焦点を当て、終盤は2人がすごく丁寧に描かれています。
池田氏本人が「自分の作品なのに泣いてしまった」と言うほどです。

豪華な声優陣と絵はMAPPAが総力を挙げて作ったのがよくわかる素晴らしさ。
澤野弘之の挿入歌でストーリーを補完する構成も良かった。

ベルばらへの先入観も予備知識もない若い層にこそぜひ見て欲しい作品です。
初見でも作品の世界観が堪能できると思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
野生の島のロズ(アニメ映画)

2025年2月7日
★★★★★ 4.2 (8)
19人が棚に入れました
無人島で起動した最新型アシスト・ロボットに愛情が芽生え、島の動物たちを巻き込んで起こす奇跡の物語。
未来的な都市生活に合わせてプログラミングされた最新型アシスト・ロボットのロズは、大自然に覆われた無人島で目覚めるが、野生の島ではまったく機能せず、動物たちの行動や言葉を学習しながら少しずつ順応していく。ある日、雁の卵を見つけ、孵化させたロズは、雛鳥に「キラリ」と名付けて動物たちと一緒に育てる。成長し巣立っていくキラリを見送り、厳しい冬を越えた頃、回収ロボットがロズを探しに島にやって来る。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

突然変異が世界を変える驚異を活写した快作

野生の島にて、目覚めた人間生活アシストロボットのROZZUM(ロッザム) 7134(ロズ)が、
自然界にアジャストできずに、もがきつつも奮闘し、
やがて自身にも周囲にも大きな変化をもたらしていく、
米国のSF児童小説『野生のロボット』(2016、未読)の劇場アニメ化作品(102分)

【物語 4.5点】
イレギュラーな存在が、科学、自然、双方に変化をもたらす、懐の深さが、
作品のスケール感につながっている。


野生で活動するロボットが{netabare} 雁(ガン)の雛鳥の子育て{/netabare} を通じて、
プログラムを超えた心を獲得していく。
ここまでなら近年量産されている、凡庸な多様性映画でもできる芸当。

が、本作が非凡なのは、変化を迫られるのが科学サイドのみに留まらず、
ロボの言動を受容した自然界もまた、
弱肉強食の掟を超えて変容していく点にあると感じます。
これが凡作なら、自然は大事だ、科学文明が変われと一方的に説教する、
自然共生ならぬ自然“強制”作に終わっていたと私は思います。

昨今、自分たちのイデオロギーは正しく、変化すべきはお前たちだけだと、
糾弾しあって、分断を深めている輩にはない、包容力が本作にはあります。

近頃は、私も、ポリコレアレルギーをこじらせて、
多様性を押し付けるななどと、方方で毒を吐いておりますが。
本作の、この文脈なら、イレギュラーも受容する寛容さこそが、
社会や世界の進化をもたらすのだというメッセージも素直に受け入れられます。


上記のような捻くれ者の感想はさておきw
本作は、人とAIの関係といったトレンディなテーマから、
親子愛などの普遍的なテーマまで、
幅広い層に思い出となる要素が敷き詰められた王道娯楽作。

洋画離れが叫ばれる今日この頃ですが、
久々に洋画で世界の人々を一つにでき得る作品が公開されたと嬉しい気持ちになります。


【作画 5.0点】
アニメーション制作・ドリームワークス・アニメーション

例えばディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のランタンを上げるシーンなど、
後々まで語り継がれる作品には、アイコンとなり鑑賞者の心に刻まれる名場面があるものですが、
本作の場合は、サムネにも描かれている{netabare} 雛から育て上げたキラリが、ついに雁の渡りに参加して飛び立つのを両手を広げたロズが並走しながら見送るシーン{/netabare} が該当するのではないでしょうか。

あのワンカットだけで、描いた鳥・28,000羽超、羽の総数1億オーバーを費やしたという渾身の一撃。
私の胸にもしかと刻まれました。

圧倒的物量で押す力技だけでなく、ロズの瞳の“表情”など心情描写の小技も巧み。

ここまでならまだ4.5点なのですが、満点まで突き抜けたのは、
フォトリアル風と絵画調の使い分け。

リアルタッチで無機質なロボット・ロズの描写に対して、
島の動物たちや背景美術はマネ、モネなど印象派の画風も彷彿とさせる有機的なタッチ。
ロズが厳しい自然界で生きる内に、“生傷”も増え、年季が入り、
キャラデザの面でも有機的な野生の色に染まって行く。

科学と自然の融合と変化という作品テーマを、
作画、背景も体現しているのがお見事でした。

そのグラデーションを感知できたドルビーシネマ鑑賞。
追加料金に見合う価値は十二分にありました。


【キャラ 4.5点】
私が一番好きなキャラはキツネのチャッカリ。
弱肉強食の自然界をちゃっかり生き抜くキツネらしい、島でも嫌われ者の狡猾なキャラなのですが、
ロボットのロズとは、はぐれ物同士気も合うのか、
何かと気にかけてフォローしてくれる可愛い奴です。

思えば私が好きなディズニー映画の『ズートピア』でも、
キツネの詐欺師・ニック・ワイルドの相棒ぶりが作品を牽引していました。
キツネがキツネらしい海外アニメ映画に外れはないようです。

7匹の子供たちに{netabare} 死んだふり{/netabare} を仕込んで厳しい大自然を説諭する、
オポッサムの母親・ピンクシッポの子育て指南も毒が効いていてスパイシーでしたし。


使えないと思っていた奴が、いざという時役に立つというのも、
多様性を扱う映画ではお約束。
私も分かっていましたが、{netabare} 巨木を倒す無意味な行動ばかりしていると皆から笑われていたビーバーのパドラー{/netabare} が、
島の危機を救う鍵になるシーンはグッと来ました。

カッコいいと思ったのが、鷲のサンダーボルト先輩。
{netabare} キラリは小柄だが小回りは効く{/netabare} などと、
短所も長所と認めて、無償の激励をしてくる辺りに漢気を感じます。


【声優 4.0点】
日本語吹替版を劇場鑑賞。

メイン吹替キャストは俳優陣中心。

ロボット・ロズ役の綾瀬 はるかさんは、
過去に映画『僕の彼女はサイボーグ』にて人造人間役もこなしており、
心を獲得していくロボットの演技ならお手の物。

キツネのチャッカリ役の柄本 明さんは、
集団を斜に見るポジションから、徐々に溶け込んで来て、粋な言動をさせていく役をやらせたら、
卓越した演技力を発揮する役者さん。

雁のキラリ役の鈴木 福さんはドラマ『マルモのおきて』にて子役として一世を風靡した経験が、
子供からたくましい青少年へと成長していく過程を表現するのに重宝しますし。

この辺りの洋画アニメの的確なリサーチ力に基づいたキャスティング。
宣伝ありきで俳優・タレントのミスキャストをやらかしている、
一部の日本アニメ映画は見習って欲しいと返す返す思います。


そんな中、アニメ声優界からも、千葉 繁さんが雁の群れの長老・クビナガ役を好演。
若い奴を見守る落ち着いた語り口には円熟味を感じます。

種崎 敦美さんも、{netabare} ユニバーサル・ダイナミクス社の刺客ロボ・ヴォントラ役として登場。
無機質な声色で、心を得たロズをイレギュラーとして葬送いやwデータ抹消(デリート)を試みる無機質なボイスがハマってました。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当はクリス・バワーズ氏。
オーケストラ音源を前面に押し出し、高揚感のあるメインフレーズで大作感を醸し出す。
そのオケ音源を、BGMをコミカルシーンの効果音としても活用する米国アニメの伝統芸にも惜しげも無く使う。

劇伴はバックグラウンドに潜む方が好みの私にとっては、あまり好みの作風ではありませんが、
本作の物語、作画には、音楽に負けないだけのスケール感はありました。
実際、上記の鳥・28,000羽超の名シーンは、大迫力のオーケストラあっての場面だと思いますし。

あとは、ロズがお手伝いロボットのサービス提供をアピールする際に鳴り響く、
スタートアップBGMの押し売り感w
私は嫌いではありません。


主題歌にはグラミー賞・カントリー歌手・マレン・モリスを起用し必勝体制。
個人的にはED主題歌の「Even When I`m Not」よりも、
挿入歌「Kiss the Sky」が印象的。
空を飛ぶことがストーリーラインの軸となる本作にとって、
同曲は推進剤として機能していました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

今年ベストアニメ映画は決定しました…。嗚咽レベルで泣きそうになったのはいつ以来か。

 いやぁ〜もう今年ベストが出ちゃいました。予告を見た時点でこれ実際に見たらやべぇなと思ってましたが、もう中盤で既に泣き、クライマックスはもう嗚咽レベルの号泣でした。


 とにかく王道なキャラクターストーリーを見事に抑え、それでいて巧みにテーマ性も盛り込んでいくというワタシ好みをほぼ完璧にやっている!それだけで最高の一言。「ヒックとドラゴン」を超える作品がついに出来ちゃいました。


 なにより中盤のモンタージュシーンの正解+「ヒックとドラゴン」と同じ飛行シーンに最高のカタルシスを持ってくるという合せ技にはこの時点でもう完全にやられました。


 前々から考えていた、モンタージュを上手くやるにはその前時点で感情のセットアップが出来てなきゃいかんし、工夫ある努力パートなくちゃ意味ないよという私の考えを完全に裏付けてくれる正解を見せられては泣くしかない!。しかも、意外なあの人が助けてくれる展開まで足してくるなんてこちらを殺すために作られた展開かよぉ〜!!と唸らざるをえない。


 アニメーションの高揚が、音楽と、ストリートと、感情と呼応する。そんな単純な事がここまでのレベルに至ればこれほどに魂を震わせるのかと再認識しました。


 そういった基本を丁寧に積み上げるという普通なことを普通にこなすという最大の難事をこなしてるからこそ桁違いの映像もテーマ性もビンビンくる。


 ここまで自然の世界、動物をCGでこなすことを達成したことはなかった。更に、単なる現実の模倣を超えた飛躍も見事に成功していることもなかった。山火事のシーンをここまで美しく描けたのは、「長靴をはいた猫」でも見られたスパイダーバース的な表現力を取り込んだ結果の達成だろう。


 そして、テーマ性も単なるポリコレのおざなり的ないい加減さがない。親離れ子離れ、共存、異端こそが集団を救いうるという「フリー・ガイ」に通ずる綺麗事を超えた説得力がある。何故なら乗りやすい上に最高にしっかりとした物語の生きた言葉になっているから。


 とにかく今年これを超える作品はもう出ないだろうと思います。少なくても大規模な正攻法の作品では。興奮冷めやらぬのであと何回も見ると思います。絶対見逃せない一本間違いなし。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師(アニメ映画)

2024年12月20日
★★★★★ 4.4 (5)
19人が棚に入れました
2013年に刊⾏された 「⼩説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師」を劇場アニメ化。決闘に向かい消息を絶ってしまった土井先生を捜す上級生と、忍術学園に危機が迫り奮闘する姿を描く。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ギャグこそ平和を継承する長寿アニメ13年ぶりの映画化作品

「朝日小学生新聞」に連載されていた原作マンガや、本劇場版の原作となった小説版(2013)は未読。
1993年~現在も続くNHK・TVアニメ版は5期(1997年)辺りまで視聴。


【物語 4.0点】
落第忍者がギャグでグダグダやって、ドクタケ一味がポンコツ過ぎて野望叶わず。
ダメだコリャwとズッコケて笑っていられる内は世界は平和。
長期アニメシリーズの長寿の秘訣を抽出、再提示した快作。


主人公トリオを始めとした忍者の玉子の落ちこぼれクラス・一年は組が、
先生を困らせつつ笑いを取る学園コメディが基本線の本シリーズ。

が、一方で舞台となった戦国・安土桃山時代の時代考証はかなり緻密。
TVアニメ版も特に初期の頃は、戦乱で荒廃した街、戦災孤児など、
なかなかエグい描写も混在したりして。
基本一話10分完結の学園ギャグショート作品なのですが、
時々ドクタケ忍者隊の陰謀といった学園外の乱世の現実を思い知らせる連続シナリオで引き締める。

このシリーズ構成が私の肌に合っていた当初の4年間は視聴継続。
残虐描写の自主規制が入り、一年い組、“ドクたま”とライバルとなるクラス、集団が登場して学園アニメ要素が強まった頃に、自然と視聴しなくなったと記憶しています。


本作では初期の頃の戦災描写が復活。
“最強の軍師”天鬼とやらを担いで、性懲りもなく出張って来たドクタケ一味の野望を通じて、
改めて兵庫県・尼崎市(旧・摂津国)が舞台だという忍術学園周辺の概況を俯瞰してみると、
『忍たま』の世界って、諸勢力が入り乱れる危険な紛争地帯なんだなと現実を再認識させられます。
ホント織田信長が上洛した頃の畿内の如くグッチャグチャです。


シナリオは失踪した、は組担任・土井先生捜索とドクタケの“軍師”との対決がメイン。
上級生の6年生たちでも歯が立たない難事件。
リアリティを突き詰めれば、落第忍者の、一年は組に絡める要素はない。

が、そこを金に目がくらんだ時だけサーチ力が爆上がりする、きり丸や、
空腹時だけ食い意地が暴走するクラッシャー・しんベヱといった、
キャラクターのギャグのパワーで笑わせつつ強行突破する。

で、最後はこのギャグこそかけがえのない日常と、
{netabare} 土井先生の胃痛を伴うw{/netabare} 冒頭のコメディパートを伏線回収しつつ、
華麗に着地を決め、上映時間90分でまとめ上げる。

例えば終盤、{netabare} しんベヱが監禁されたドクタケ砦の壁を食い意地で食い破る。
撒き散らした涎で、忍者が痕跡を残しちゃだめだろうwと山田先生を呆れさせつつ、ラスボスのアジトにナビゲートするとか。{/netabare}

は組は無能だからこそ予測不能な波乱をもたらす。
常識の枠を笑いで取り外し脚本の自由度を確保しつつ、クライマックスではホロリとさせる。
この辺りの、シナリオ運びの熟練技には舌を巻きます。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・亜細亜堂

近年は深夜アニメの元請けも目立つ同スタジオですが、
元は『忍たま』などの児童向け長期シリーズで実績を積み上げて来た所でもあります。

が、本格的な忍術アクションで魅せた本作では、
ファンタジー、異世界バトルアニメでの経験もより生かされた印象です。

戦火で荒んだ“最強の軍師”の心の闇を示唆する彼岸花などは、
直接的な戦火の荒廃描写以上に、真に迫る物があり。
心情描写もより深夜アニメ寄りとの感想を得ました。

一方で、{netabare} あの金の亡者・きり丸がバイトをやめる{/netabare} と耳にした時に、
驚愕した、は組一同が目ん玉飛び出すコメディ描写など、
古の児童向けギャグ対応もカバー。

総じてエンタメ忍者映画としての幅広い対応力が光ったアニメーションでした。


【キャラ 4.0点】
一年は組・担任の土井先生は戦で家を滅ぼされた天涯孤独の身の上。
落第忍者トリオの一角・摂津の きり丸もまた戦災孤児。
(その貧困の反動だからと言って、きり丸は金に目がくらみ過ぎですがw)
似た境遇を経験した先生は、{netabare} きり丸を寮の長屋が閉まる夏休み中に家に招く{/netabare} など、気にかけて来た。

戦火の中の『忍たま』を再クローズアップするに当たって、
土井先生と、きり丸の関係性の掘り下げが効いていました。

きり丸は(※核心的ネタバレ){netabare} 記憶を失いドクタケの軍師・天鬼に闇落ちした土井先生奪還する{/netabare} キーマンでもありました。


きり丸、しんベヱの、金欲、食欲モンスターぶりがシナリオ打開の飛び道具として活用される一方、
乱太郎は、それすらもない凡人を極めた主人公。
主役が影が薄かろうが、話を成立させる。この辺りもブレないなと、ある意味、感心します。


にしても、諸泉尊奈門(しょせんそんなもん)だの、雑渡昆奈門(ざっとこんなもん)だの、
『忍たま』のキャラは相変わらずネーミングがテキトーで可笑しいですw


個人的には、体当たりで授業終了の鐘を鳴らすマスコット・ヘムヘムや、
「お残しは許しまへんでー!!」の食堂のおばちゃんが変わらず元気だったのにも
懐かしくてホッコリとさせられました。

土井先生も、落ちこぼれ共の相手で胃腸の調子が悪くても、
練り物ちゃんと完食しましょうw


【声優 4.5点】
初期から継続している方も、役を継承した方も、
ベテラン声優としての実力を示す。

乱太郎・高山 みなみさん、きり丸・田中 真弓さん、
しんベヱ役の講談師・一龍斎 貞友さん。
メインキャストを継続する御三方の、
歳を重ねても高音少年ボイスでキャラを維持し続ける確かな実力。

父・大塚 周夫さんから山田先生役を引き継いだ大塚 明夫さん。
明夫さん演じる山田先生を私は初めてちゃんと聞きましたが、
キャスト確認するまで失念していた程、完璧な一子相伝ぶりでした。

語彙力不足で恐縮ですが、長年、生き残って来た声優さんって、
やっぱり上手いな~としか言い様が無いです。


何より今回は土井先生役の関 俊彦さん。
(※核心的ネタバレ){netabare} 柔和なイケボの先生と、冷徹な軍師・天鬼という別人格の演じ分け。見事でした。{/netabare}


【音楽 3.5点】
劇伴はシリーズ通じて楽曲提供して来た馬飼野 康二氏。
本作ではアップテンポな戦闘曲も目立つ構成でしたが、
ベテラン作家が、電子音も交えたアレンジで好対応。

光ったのは、メインフレーズとなった素朴なバラード「一緒に帰ろう」による、
乱世より日常の説得力補強。

ただ挿入歌「愛と正義のドクタケ忍者隊」
その程度のリサイタルで、私は洗脳されませんよ(笑)


ED主題歌は、なにわ男子が「ありがとう心から」でアニメ主題歌初挑戦。
同グループは終盤、光GENJIによる往年のTVシリーズOP主題歌「勇気100%」も挿入歌カバーしてくれて嬉しかったです。

ジャニーズも人類史上最悪レベルの性加害事件などのスキャンダルで不透明な先行きが続きますし、
私も許し難いとは思っていますが、
「勇気100%」は、劇場版次回作がまた10年後とかになっても、
後輩たちに歌い継がれて欲しいと願います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★☆ 3.7 (5)
18人が棚に入れました
映画「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の知られざる200年前の物語を描く長編アニメーション。
騎士の国ローハンの人々は、偉大な王ヘルムに護られながら平和に暮らしていた。しかし、突然の攻撃によって美しい国は崩壊してしまう。王国滅亡の危機に、ヘルム王の娘である若き王女ヘラが立ち向かうことに。そんな彼女の前に、幼少期を共に育ち、ヘラに想いを寄せていたウルフが最大の敵として立ちはだかる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

戦慄!ワンパンキング!!

トールキン氏の原作シリーズは『ホビットの冒険』は原作、劇場版三部作共に完走済み。
一方で本編である『指輪物語』は原作は読み始めては挫折を繰り返し、
劇場版『ロード・オブ・ザ・リング』三部作も、何度かTVロードショーで途中から観て、
今度しっかり通して見ようと思いつつ時は過ぎ去り。

今回、本作を観て、いい加減、RPGの原典でもある『LoTR』くらいちゃんと履修しとかないとと思い直してみたりw


【物語 3.5点】
2024年の世界は、表現の世界だけでなく、選挙イヤーとなった欧米の政治・経済界も含めて、
進歩し過ぎたネオリベ、多様性への反発から生じた揺り戻しがトレンドになった年だったと思われます。

この文脈からも本作の満足度の分岐点となるのは、
実質的に主人公視点が置かれた王女・ヘラを受け入れられるか否かだと思います。


ストーリーは、原作小説の「追補編」に6頁分だけ記されたという、
本編から約200年前のローハン王ヘルムの伝説を大作映画1本分に広げて脚本。

その際に、書物にも歌にも語り継がれない物語でシナリオを広げるために、
原作では「ヘルムの娘にウルフが求婚したがヘルムが断った」との一文だけ登場する名もなき女から構想を膨らませて、
王女ヘラという、ほぼアニオリのヒロインを造形。

またヘルム王の傍らで活躍する王女ヘラを語り部視点にすることで、
原作で心情描写の無かったヘルム王のキャラクターを拡張する狙いもあった模様(※1)

映像作品の『指輪物語』と言えば、近年アマプラ実写ドラマ版『力の指輪』(2022)(未見)が、
“黒人のエルフ”を登場させ、またポリコレが作品を台無しにしたなどと盛大に燃えていたようですが。

上記の通り、神山 健治監督ら本作の制作スタッフは、
多様性だから安直に女性を活躍させたのではなく、
近年の多様性作品を巡るデリケートな問題も踏まえて熟慮した上で、
王女ヘラ視点のヘルム王伝説を練り上げた。

何より神山 健治監督は『攻殻機動隊』草薙素子、『精霊の守り人』バルサと、
戦う強ヒロインの取り扱いに定評があり、
彼が参加するファンタジーヒロイン作品には唆(そそ)る物がある。

私も大概ポリコレアレルギーですが、
本作には、私のアレルギーを覆す程度の鑑賞理由はあったので、まずまず満足の行く劇場鑑賞ではありました。
と言うより、神山監督でなければ、眼中に入れなかったと思います。

ただ、王女ヘラの物語がポリコレ批判含めた懸念を完封できる程だったかと言うと、そこは微妙でして。
ヘラもじゃじゃ馬姫ではありますが、素体化した身体を使いこなす草薙素子や、熟練槍使いのバルサほど圧倒的な戦闘力までは持たない。
と言うより、ヘラ王女が草薙素子ばりに大暴れしたら『指輪物語』の世界観がぶっ壊れて再び炎上しちゃいますw

そこをヘラが武闘派王女と言っても男の戦士やオークには力負けする程度のリアリティでブレーキをかけつつ、
活躍度合いも伝説として語り継がれるヘルム王未満に自重。
例えるなら、封建社会下で、史実までは覆さないように女性を活躍させる近年の大河ドラマ脚本程度にセーブ。

個人的には世界観などにも配慮した佳作以上だったけど、伝説には及ばないくらいの物語に落ち着いた(とどまった)感じです。


【作画 4.5点】
実写映画版『LoTR』三部作にも参加したスタッフらが、
神山 健治監督を招聘(へい)して制作された、
米・日・ニュージーランド合作映画

ハリウッド超大作が表現技法としてジャパニメーションを選択したらどうなるのか?
アニメファンとしての私の興味はそこに尽きるかと。

最近、日本アニメ好きな海外の創作者たちが、
ジャパニメーションは、登場人物の内面を描写するのに優れた表現手段だとリスペクトするインタビューをよく見かけますが、
本作の作画にも、同様の嗜好が現れています。

合理的な判断を覆す程のウルフの復讐心やヘラ王女への愛憎が戦火の火種となるシナリオに、
引きつる表情筋が本音を示唆する日本アニメは最適です。


一方で、背景美術は大自然の偉大さ、恐怖を思い知らせるリアル志向。
最近は、背景にも作画を入れてキャラ心情を表すアニメ映画鑑賞が多かったので、
人間の心持ち程度じゃびくともしないリアル背景を押し出したアニメ映画鑑賞も久々でしたが、こういう作風も良いですね。

自然は加工できると人間が思い上がる以前の封建社会。
“冬将軍”最強ですし、黒い森は人知を超えた怪物が棲んでいる畏怖すべき魔境。
その中で懸命にあがいて戦う人間同士で、策が手詰まりになった時、
打開するのは人間より上位の伝説の怪物たち。
このシナリオパターンには強引さもありましたが、
作画にはねじ伏せるだけの説得力はありました。

封建社会の内戦故、戦闘もせいぜい数百人規模でしたが、
CGによる原動画の上に、手描き表現を一つひとつ乗せていった、軍勢バトルには、
チープなCGで数万人規模戦闘を自称する凡庸なアニメーションには無い迫力がありました。
もっとも、映像的に一番インパクトがあったのは、やはり大自然の脅威。
{netabare} 沼の主による象さん(ムーマク)丸呑みシーンなんですけどねw{/netabare}

何より、こだわりを感じたのは馬の描写。
特に馬を単なる乗り物ではなく、ちゃんと息切れする動物として描く姿勢は好感できます。
ただ、{netabare} ハマ王子{/netabare} は、もうちょい速い馬を選んどけば良かったのにとは思います。


【キャラ 3.5点】
主人公視点はヘラ王女でも、本作の主役はヘルム王で間違いないでしょう。
実際クレジットでも最上位はヘルムですし。

ヘルム王。老王ですが、敵をワンパンで薙ぎ倒す“槌手(ついしゅ)王”の異名を誇る剛腕は健在。
大体、此度の内戦の発端も、{netabare} ヘルム王がウルフの父・フレカをワンパンで撲殺しちゃった禍根{/netabare} でしたし。

ヘルム、これは流石に死ぬだろうと思った所からの、
{netabare} ソロの撲殺活動で亡霊騒動を巻き起こし敵軍の戦意を喪失させたり、
我が生涯に一片の悔い無しな最期{/netabare} など、
何か色々混ざってる気もしますがw
槌手王の暴れっぷりを堪能するだけでも、この映画鑑賞の価値はあると思います。

それにしても、撲殺王・ヘルムに加え、“盾の乙女”オルウィンまで無双する
本作は刀剣の立場が無さすぎて(苦笑)
クライマックスも(※核心的ネタバレ){netabare} ヘラが盾でウルフを“刺殺”して一件落着しますし。{/netabare}


一方で先述したヘラ王女や、ラスボス役となるウルフらは、
もうワンパンチ足りない印象。
ウルフも悪感情に囚われて過ちを重ねる臆病故の人間の愚かさを良く体現していましたが、
流石に、ちょっと愚か過ぎると思うこともしばしば。

そんな中、良心だったのが事あるごとにウルフの蛮行を諌める部下のターグ将軍。
が、ターグ将軍も、冷静な助言を尽く無下にするウルフの器の小ささを際立たせる演出装置に留まった感じ。
何だかんだ私は{netabare} ウルフに諫言するなと刺殺された{/netabare} ターグ将軍が一番不憫でした。


【声優 4.0点】
※日本語吹替版を劇場鑑賞

如何にも大作ハリウッドファンタジー映画らしい大仰なセリフ回し。
深夜アニメよりは舞台劇寄り。
この観点からも本作吹替は、深夜アニメ声優より、俳優、洋画吹替声優向きな作品。

実際、ヘルム王役には市村 正親さん、ヘラ王女役には小芝 風花さんと俳優を起用。
一方でラスボス・ウルフ役には声優・津田 健次郎さんが、
ネットリと復讐心を燃やす演技で食い込みますが、
ツダケンも近年は俳優業にも活動領域を広げているお方。

またターグ将軍役の山寺 宏一さんや、ソーン卿役の大塚 芳忠さんなどは、
『LoTR』三部作でも別役で吹替を担当した“経験者”声優。

それだけに、この深夜アニメ領域の声優が簡単には入り込めそうにない布陣に、
ハマ王子役でちゃっかりと入野 自由さんが心優しいイケボで割って入っているのが私は何か嬉しかったです。

こういう作品に養成所卒業したての若手声優が食い込めるくらいになったら、
声優界隈の演技育成力も成熟の域に達するのだろうなと思ってみたり。


【音楽 4.0点】
劇伴担当はスティーブン・ギャラガー氏(NZ)
終始、壮大な金管サウンドを前面に打ち出し、大作感を演出する楽曲構成。
ただ、私は静かに会話を咀嚼したいシーンではBGMはバックグラウンドで黒子に徹してくれる方が好みなので、
本作の劇伴のあり方は、あまり好きではありません。

ED主題歌はパリス・パロマ「The Rider」
高音女性ボーカルが幻想的な本シリーズらしいバラード。

ただ作画枚数10万を支えた作画兵力の大軍など、
本作はEDクレジットの長さもハリウッド超大作なので、
EDでは主題歌含めて3曲は費やしていましたねw


【参考文献】(※1)「アニメージュ」2025年2月号

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ(アニメ映画)

2025年2月14日
★★★★☆ 4.0 (7)
15人が棚に入れました
2024年に放送された同名テレビアニメの続編となる劇場版。
男の子だけど女の子の姿で学校生活を送る高校生の花岡まこと。後輩の蒼井咲と、幼なじみの大我竜二は、そんなまことに恋をする。学校は春休みに入り、まことが咲を意識し始めるなか、咲はハワイで暮らす父親に会いに行く。ハワイで一緒に暮らさないかと言われた咲は、父と母のどちらを選ぶか、自分を特別に思っている人は誰なのかに悩む。一方、3年生になったまことと竜二は進路に向けた選択を迫られる。

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

補完計画、成功。

2024年夏アニメの中でもトップクラスで好きだった本作の完結となる劇場版。まここと咲ちゃんの悩みと葛藤を良きハッピーエンドにしてて良かったですわよ。愛の形は人それぞれ、いやぁよかったねぇ…あと、咲ちゃんの名字が蒼井ってのもなんだか名前っぽくて良いよね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(アニメ映画)

2025年4月18日
★★★☆☆ 3.0 (1)
14人が棚に入れました
長野県・八ヶ岳連峰未宝岳(みたからだけ)。長野県警の大和敢助(やまと かんすけ)が雪山で“ある男”を追っていた時、不意に何者かの影が敢助の視界に。気をとられた瞬間、“ある男”が放ったライフル弾が敢助の左眼をかすめ、大きな地響きとともに雪崩が発生。そのまま敢助を飲み込んでしまい―

10 カ月後。国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われたという通報を受け、雪崩から奇跡的に生還した敢助と、上原由衣(うえはら ゆい)が現場へ駆けつけた。事情聴取のさなか天文台の巨大パラボラアンテナが動き出すと、 負傷し隻眼となった敢助の左眼がなぜか突如激しく疼きだす…

その夜、毛利探偵事務所に、小五郎の警視庁時代に仲の良い同僚だった“ワニ”と呼ばれる刑事から電話が入った。未宝岳で敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査しており、事件ファイルに小五郎の名前があったという。

後日会う約束を交わした小五郎にコナンもついて行くが、待ち合わせ場所に向かっていた途中、突然響き渡った銃声—。

果たせなかった約束と、隻眼に宿った残像。

氷雪吹き荒れる山岳で、白き闇の因縁(ホワイトアウトミステリー)の幕が切って落とされる―

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
闇芝居 十四期(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (2)
13人が棚に入れました
放送開始当初、『闇芝居』が十四期まで続くと誰が予想したでしょう。キャスト&クリエイター陣の熱量は、期を重ねるごとに指数関数的に高まっています。十四期は、闇芝居史上最恐のシリーズになりそうです。寒い夜に震えながら、存分にお楽しみください

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
SK∞ エスケーエイト EXTRA PART(アニメ映画)

2025年1月24日
★★★★☆ 4.0 (2)
13人が棚に入れました
2021年1~4月にテレビ放送されたアニメ「SK∞ エスケーエイト」の新作エピソードを収めたOVA。2025年3月19日の発売に先駆けて期間限定劇場上映。
暦たちの日常の姿を描くエピソードを収録したオムニバスストーリー

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
キミとアイドルプリキュア(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (4)
12人が棚に入れました
「プリキュア」シリーズの第22弾で、モチーフに「アイドル」、テーマに「“キミ”がいるから輝ける、強くなれる!」を掲げる。
歌うのが大好きな中学2年生の主人公・咲良うたはある日、伝説の救世主「アイドルプリキュア」を探しにきた妖精プリルンと出会う。プリルンのふるさと「キラキランド」は、「チョッキリ団」のボス・ダークイーネによって真っ暗闇にされてしまったという。そんな中、街の人のキラキラがチョッキリ団によって奪われ大ピンチに陥る。「キラッキランランにしたい! 私の歌で!」という決意が結ばれ、うたは伝説の救世主「キュアアイドル」に変身する

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

エンハンスド・WEターン

安易な組み合わせっぽいが…
プリキュアと言えばCG最前線アニメ

OP・流石に高品質
ED・同上

キミとアイドルプリキュアって…これまた語呂が悪いなあと思いきや、
英語タイトルはYou&I dolってか。さすがです。

01
雑だなあ…と思えばわざとなのかも

アバン2分でマスコットと出会う爆速展開。しかしその後はキャラ紹介も設定説明も間延びしたテンポ感。肩出し主人公の自己肯定感があまりにも高過ぎて陽キャオーラがすごい。危険を顧みず顔馴染みを助けたい心意気は流石の主人公なのだが、もはや勇敢を過ぎて蛮勇。今のご時世なら危機管理を押し出して欲しい気もする。だからかいかにもありえないまんがっぽさにしてるのかも。初回でなぜか知ってる変身シークエンスもお約束。変身バンクの品質は悪くはないのだが演出の新しさは感じられない。

必殺技はライブ。モンスターをライブ空間に召喚、客席シートに拘束バインド、ノリノリにさせることでマインドブレイク、モンスター化が解除され媒介者解放にて問題解決!そして破壊された街は瞬時に復旧するいつものシステム。ライブで倒すってのは個人の力ではなく共同体としての我々というやつなのか。深い!!!!


ライブシーンはEDともどもCGだが流石のプリキュアクオリティで見惚れるほどの超絶品質。生足ミニスカなのにまったくエロくないのでお子様と一緒に観ても安心安全。もちろんニチアサなので揺れる乳袋などありません。キャラの魅力ガー!!

豚さんをパージしたいのか、なんかガワだけとってつけたような園児向け感。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
エヴァンゲリオンバーガーℂМ(その他)

2024年12月26日
★★★☆☆ 3.0 (3)
11人が棚に入れました
日本マクドナルド株式会社は、2025年に放送開始30周年を迎える『新世紀エヴァンゲリオン』との初のコラボレーションとなるキャンペーンを展開しております。
2025年1月5日(日)より、日本中に社会現象を巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』の世界観を引用し、“エヴァンゲリオンバーガー”のおいしさをお伝えする新TVCMを放映いたします。今回のために制作した限定のアニメーションで、“マクドナルド×エヴァンゲリオン”の奇跡のコラボを存分に感じていただける内容になっております.
なお、Web上では2024年12月26日から公開されています。

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
映画 イナズマイレブン総集編 伝説のキックオフ(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★☆ 3.9 (2)
10人が棚に入れました
イナズマイレブンシリーズ第一作目であるイナズマイレブン フットボールフロンティア編での試合を中心に描いた総集編。
主人公円堂守率いる雷門中サッカー部は、全国大会フットボールフロンティアでの優勝を目指していた。
チームに加わった伝説のストライカー豪炎寺修也の活躍もあり、激闘を繰り広げながらも強豪校を打ち破り地区予選を突破する。かつての強敵、帝国学園の天才ゲームメーカー鬼道有人も仲間に加え、本選を突き進む雷門中の前に、圧倒的な強さを誇る世宇子中が立ちはだかる――!

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
劇場版 イナズマイレブン 新たなる英雄たちの序章(アニメ映画)

2024年12月27日
★★★★★ 4.1 (2)
10人が棚に入れました
シリーズ最新作イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロードの物語の序章を、
アニメーションスタジオMAPPAがダイナミックに描く。
笹波雲明は、サッカーは消えてほしいと願いながら、サッカーのない環境を求めて長崎にある南雲原中に転校した。一方、生まれ持った才能を発揮し、同世代たちの頂点に君臨する円堂ハルもまた、サッカーに対して複雑な思いを抱えていた。そんな2人の予期せぬ邂逅が、新たなる英雄たちの扉を開く。

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
美男高校地球防衛部ETERNAL LOVE!(アニメ映画)

2025年1月24日
★★★★★ 4.3 (1)
9人が棚に入れました
オリジナルアニメ「美男高校地球防衛部LOVE!」の放送10周年を記念して製作された劇場版で、これまでのシリーズのその後を描く。
眉難高校の地球防衛部に所属する箱根有基、由布院煙、鬼怒川熱史、鳴子硫黄、蔵王立の5人は、愛の王位継承者“バトルラヴァーズ”に変身して、地球の平和を守ってきた。ある時、有基は実家の銭湯、黒玉湯に降ってきたウォンバットと久々に再会。地球に新たな危機が迫ったことで地球防衛部の面々は集結し、これに立ち向かう。

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
UZUMAKI(Webアニメ)

2024年12月20日
★★★★☆ 3.5 (2)
8人が棚に入れました
呪われた土地・黒渦町に住む女子高生・五島桐絵とその恋人・斎藤秀一の周りで起こる禍々しいうずまきにまつわる惨劇、怪奇現象が発生する。人がねじれる、カタツムリに人が変身する。台風が町に吸い寄せられる・・・時間と共に徐々に現実と乖離し、捩れ歪む黒渦町。呪いが収束するその中心にあるものは…。

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (4)
7人が棚に入れました
人の精神に干渉する特殊なマイク、ヒプノシスマイクの登場により戦争は根絶され、言葉の力が武力に取って代わった。女性党首率いる言の葉党が政権を握り、男たちはラップで優劣を決するようになり、言の葉党は拠点を構える中王区にてディビジョン・ラップバトルを主宰する。第一回はシンジュク・ディビジョンが、第二回はシブヤ・ディビジョンが勝利を収めたディビジョン・ラップバトル。第三回の勝負の行方は、観客の手にかかっている。

計測不能 49 2025年度アニメランキング49位
伊右衛門の車窓にて「旅館」篇(その他)

2024年12月21日
★★★★☆ 3.1 (2)
6人が棚に入れました
2024年6月にも制作されて話題となったサントリーの人気CMシリーズ「伊右衛門の車窓にての新作です。兄弟が旅館のあのコーナーで、「伊右衛門」を飲む姿が描かれています。リラックスした雰囲気の中で、兄弟の自然なやりとりが交わされていて、心地よい時間を楽しむ様子が伝わってきます。
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