2024年冬(1月~3月)に放送されたおすすめアニメ一覧 91

あにこれの全ユーザーが2024年冬(1月~3月)に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月11日の時点で一番の2024年冬(1月~3月)に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

79.7 1 2024年冬(1月~3月)アニメランキング1位
僕の心のヤバイやつ 第2期(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (269)
898人が棚に入れました
重度の中二病で陰キャの市川京太郎と、クラスで人気者の山田杏奈。 美少女らしからぬ行動を繰り出す山田に、市川は目を離せずにいた。 そんな市川の恋心を知ってか知らずか、山田は天真爛漫に近づいて来る!! 全く違う世界にいたはずの2人。しかしその距離は、徐々に近づいていき……。

声優・キャラクター
市川京太郎:堀江瞬
山田杏奈:羊宮妃那
小林ちひろ:朝井彩加
関根萌子:潘めぐみ
吉田芹那:種﨑敦美
足立翔:岡本信彦
神崎健太:佐藤元
太田力:福島潤
原穂乃香:豊崎愛生
市川香菜:田村ゆかり
南条ハルヤ:島﨑信長
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

観た後にじんわりくるラブコメの名作 第二章

[2024.3.31見終わって]
最終話みてあらためて思ったこと。
山田さんのことを本気で心配して山田さんの一部になりたいって思う下心なしの純粋な気持ち。
市川くんの山田さんへの想いはもう恋じゃなくて愛だなぁって。

なんていうか、大人の普通の恋愛ものよりも、こういうピュアな恋愛もののほうがココロにくるのって、市川くんのお姉さんの放課後デートじゃないけど、思春期の恋心ってもう二度と味わえないものだから尊く思えちゃうんでしょうね。

市川くんは山田さんのおかげで成長できて、山田さんも市川くんのおかげでもっと自分を好きになれた。
ほんと、とても素敵なラブコメでした。原作者さん、アニメスタッフさんありがとうございました。

ラストで1期OPのヨルシカの「斜陽」が流れる粋な演出にまた涙腺が。。

[初回感想]
1期は私にとって名作でした。
原作の良さをうまく引き出してる演出とリズと青い鳥の音楽などを手掛けた牛尾憲輔さんの静かでエモい劇中曲、そして市川くんが山田さんと出会ってからのココロの動きと成長を丁寧に描かれてて、見てる私のココロを何度もヤバくさせていただきました。

そして待望の2期!!
実は原作も最新刊まで読んでまして、これからの展開はおおよそ知ってはいるんですが、でもだからこそ あの展開を1期と同じスタッフがどうエモく演出してくれて私のココロをヤバくしてくれるのか、楽しみで仕方ありません。

OPの二人のダンス、かわいいですね。スキロー思い出しました。
EDは1期に続いて こはならむさん。今期もまた本編の余韻をいい感じにしてくれそうな曲ですね。

各話感想は以下のとおりです。

ツイヤバ
{netabare}アマプラで12月から公開されてる短編集です。
2期のとこから入って一番上から見れます(^^♪
なんとなくタイトルの音楽とか高木さんっぽい感じしますね。
全部面白かったですけど、「おねえと買い物」「肉まん」が好きかも。
僕ヤバがお好きなら見て損はないと思いますよ☆彡{/netabare}

karte13「僕らは探している」
{netabare}「山田さんは仲いいとかじゃないんで・・」
男の子の照れ隠しあるあるなのかな。。
「・・でも一番・・頼りたいと思ってる・・」
1期の初めの頃に比べてここまでちゃんと自分の気持ちを山田さんに伝えることができるようになった市川くんにじんわり。
自分が載ってる雑誌を見せたい山田さんもかわいい。
「仕事、好きなんだな」
こういうこと好きな子から言われたらすごく嬉しいよね♡
失くしたキーホルダーを必死に探す市川くん。
「ある!絶対にあるから!だから気にするな」
こんな大きな声で山田さんを励ますようになるなんて。。
市川くんの想いと成長にちょっとうるっとしちゃいました。{/netabare}

karte14「僕は大人のなりかけ」
{netabare}好きな相手に自分をもっと知ってほしいって気持ち、よくわかる!
卒業アルバム見せたり、自分のココロの奥底にある思いを打ち明けたくなったり・・
その気持ちをちゃんと優しく受け止めてくれた市川くん。
でもそんな市川くんにもココロの奥底にある不安な気持ちがあって。
少しずつ大人になっていく二人のやりとりが甘酸っぱくてたまりません。。{/netabare}

karte15「僕は山田と」
{netabare}「中学生だから好きなこといっぱい増えて成長して・・環境も心だって変わるんだよ」
市川くんのお姉さんの言葉はそのとおりなんだけど、
「それはない!僕は・・ずっと山田が好きだと思う」
市川くんのこの想いも間違っていない。
2人がこの先どうなっていくかなんて誰にもわからない。
でも山田さんに嘘をつかせたくなくて、真っ直ぐに向き合っていたいって思う
そんなのいやだーって叫びたくなる、山田とつきあいたいってつぶやいて悶えてしまう
思春期の、初恋の、この想いにキュンとしちゃうんですよね。{/netabare}

karte16「山田は僕を」
{netabare}「勘違いしても・・いいよ」
二つに割ったチョコの文字がスから♡に見えたとき。
市川くんの中の、そうだったらいいな・・が確信に変わって。
先輩の言葉に言い返したり、負けずに手を振ったり。。
それも山田さんが自分のことを好きだと分かって、もっと素直に自分の気持ちを出せるようになったから。
早よ告白して付き合えとか思っちゃうかもだけど、こういうもどかしいけど少しずつ進んでいく二人の初初しい恋もいいなぁって思います。{/netabare}

karte17「僕は知りたい」
{netabare}山田は自分と違う景色を見ている・・
それでも・・僕の知らない景色を話す山田は美しいんだ

仕事が好きなんだなって言ってくれた
市川が気づかせてくれたんだよ。。すごく嬉しかった。。

もし山田が普通の中学生に戻ったら・・
もしそうだったらこんなに好きになってない!!
尊敬してるんです・・杏奈さんを

でもなぜかつらい
自分が子供すぎてくやしい

そんな真っ直ぐな市川くんがとても素敵だなって見てて思いました。
こういうところが山田さんも好きになったんだろなって。
自分が撮った山田さんの写真をすごく綺麗だろって素で言ったり。。

次回は原作読んでた時も好きなお話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

karte18「山田は僕が好き」
{netabare}市川くんの周りにくる人が増えて嬉しそうな表情したり、いい先生ですね。
中学生になって、自信が持てなくて自分を嫌いになっていた
でも今は・・
前よりも自分を好きになって信じることができたのは、光と出会ったから。。
二人の勇気のバトンとしての秋田けんたろうのやりとりも良かった。
それを手に握りしめながら、勇気をもらって自分の気持ちを話す山田さん。。
自分の気持ちにちゃんとケジメをつけたり、去り際にわざと連絡先の話したり、先輩も普通にいい人でした。{/netabare}

karte19「僕らは溢れ出る」
{netabare}市川くんのカラオケからのOPの流れ良かった♬
挙動不審になったり、相手の言動に敏感になったり
お互いの気持ちはわかってるのに・・わかってるからこそ落ち着かない気持ち。
お互いに好きだけどまだ恋人になりきれていない二人。
ほんと、ここまで少しずつ進んでく恋する気持ちを丁寧すぎるくらいに描いてるラブコメってなかなかないと思う。
市川くんがマフィンを渡して死ぬほどかわいいって言ったあたりでうるっときちゃいました。。{/netabare}

karte20「僕らは夜更かしした」
{netabare}山田さんが家にお邪魔して妙にテンション上がる市川のお姉さんかわいいw
今回あんまり書く感想ないので、関根のことでも。
関根って山田家でチョコ作りのとき彼女の振りを喜んでやってたり、わざと市川の机で義理チョコ配ったり。
行動の表面だけなぞると市川のことが好きみたいだけど、全然決してそんなことはなくて。
たぶん、モデルやってて彼氏みたいな存在もいる山田に対してのちょっとした思いの裏返しなのかな。。
でも山田のことは友達だと思ってるしちょっとした悪戯だと思うんですけどね。{/netabare}

karte21「僕らは約束した」
{netabare}素でうっまぁ。。って言われたら料理人としては嬉しくなるよねー。
でも本人への告白の前に親に告白って・・w
ラーメン二郎、昔連れてってもらったことあるけど、予想以上に量があって少し残しちゃいましたw
いつも山田さん側に立って気遣いしてる市川くんが素敵。{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 36

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

見守りたい初恋

からかい上手の高木さんとはまた違うテイストの「見守りたい初恋」
一期も大好きだけど相変わらずエモくて素敵なピュアラブコメ
二人がお互いのことを真剣に考えてるのが伝わってくるし、市川くんが山田以外との関係性も良くなって成長してる感じ

確かに市川くんはイケメンではなくて、外見にはまったくキュンとしない
でも市川くんの行動力はホント素晴らしくて、「見た目がダサい」「釣り合ってない」「モテない男の妄想」っていう批判を跳ねのける人としての魅力がある

一期でも語ったけど、美人でモテモテの女子が必ずイケメンで高スペックな男子を好きになるか?っていうと現実はそうでもないんですよ(っていうと彼氏さんに失礼だけど)
外見やステータスに惹かれる女子はもちろん多いんだけど、育ちが良くて教養のある女子はイケメンやステータスでは恋に堕ちません、そういうハイスペックで自信過剰なイケメンが黙っていても群がってきますから、モテる女子ほど男の中身を冷静に観察しています、モテたいなら外見だけじゃなく言葉遣いとか仕草とか友達との付き合いかたとか細かいことまで気を抜くなって男性向けの恋愛本で言われるのはそういう理由
あのチャラい先輩は外見が可愛いだけの女子にはモテるだろうけど、中身のある女子には底の浅さを見抜かれる、そういうダメな見本として先輩はとてもいいキャラクター、めっちゃイラっとするけど!
パーフェクト女子だからこそ、見せかけだけの男じゃなくて内面のカッコ良さに惹かれるんです、モテ女子はうわべだけのチヤホヤなんて慣れてるから心に響きません
山田は外見じゃなくてちゃんと中身を見て男を判断できるステキな女子だと思う

こういうの見たいってのをストレートに描いてくれた真っすぐな作品
二人の関係をずっと見守っていたい!
期待通りの2期で大満足です!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 33

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

成就しても面白さは落ちないラブコメ。君と僕の心の…。

 遂に来ました2期。最初から市川の誠が示される「カードキャプターさくら」の小狼みたいなエピソードから始まるクライマックスぶり。今回の部分は漫画を少し読んじゃったが、マジにヤベ〜展開になりそうで今から顔がニヤニヤして気持ち悪くなりそうな予感マシマシ。


2話にしてキモくてエモくて心もってくんじゃねぇ!。山田は単なるバカじゃないし、市川は単なる中2でもない。ちゃんと複層的な魅力があって、当たり前を当たり前にやる素晴らしさ。


 7話。ずっと見てきたけど改めて心が溢れ出るような表現の上手さと積み重ねが活きてグッときますね。原さんの可愛さもマシマシ。結局自分を救えるのは自分だけ。でも、周りの人々の助けが必要って点では「聲の形」とかに通じるテーマ性が1期から素晴らしい。それにしても「京太郎」や「キョー君」とか段階を踏んだ方がいいような。


結局キャラ造形の愛がちゃんとしてるからこそ彼等の心に物理的に触れられたような喜びがある。物語は、設定やなんとなくのシチュエーションじゃなくて、地道なわかりやすく目に見えない創作の底力があるかないかに尽きる。あと、井口さんは最高よ!。


 それにしても最終話の展開なんてやはり「聲の形」だなぁ〜。自分を否定してるからこそ世界を否定していた主人公が、人々との出会いの中で自分を受け入れれ、世界を受け入れるようになる。


karte26

「僕は」

「僕が好きだ」

「君とみんながいる世界の一部の」

投稿 : 2025/03/08
♥ : 29

77.6 2 2024年冬(1月~3月)アニメランキング2位
劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(アニメ映画)

2024年2月16日
★★★★★ 4.2 (55)
227人が棚に入れました
バレーボールを題材にした古舘春一の漫画原作のTVアニメ第4期から続く劇場版FINALシリーズ第1部。“ゴミ捨て場の決戦”と呼ばれる音駒高校戦を描く。稲荷崎高校を破り春高3回戦に進んだ烏野高校は、因縁のライバル・音駒高校と初めて公式の舞台で対戦する
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

シリーズ未見で突撃した結果……アニメスポーツ観戦の可能性を再認識

【前書き】
原作、アニメ未見で無謀にも劇場版最新作を鑑賞したことに関する弁明。

お目汚しなので折りたたみw
{netabare}
私にも、乗り遅れてしまったけど、いつか時間があったらマラソンしたい長期シリーズの代表格が3作あって、『ハイキュー』はその一角。
アマプラでもしょっちゅう視聴をオススメされますw
(因みに残り2つは『ヒロアカ』と『キングダム』)

スポ根への飢餓感が出る度に、いい加減そろそろ『ハイキュー』観ようか、
でも今更あの話数を追い掛けるのはな……と躊躇を繰り返す内に、
原作は完結し、TVシリーズは4期80話超に積み上がり、作中登場するガラケーは現実世界ではスマホに取って代わられ。

完全に時代に置いて行かれた、そんな折、
丁度スポ根渇望の強い発作が起こったタイミングで飛び込んで来たのが、
本劇場版の興行ロケットスタートの一報。
予習復習してからとか言ってたら一生行けない。
このビッグウェーブに乗って行ってしまえと飛び込んだ次第。{/netabare}

初手で、いきなり劇場版最新作に挑むというのは、置いてきぼりになる可能性大ですし、
何よりシリーズをずっと追いかけて来たからこそ味わえる感動を放棄しかねない悪手。
やっぱり記憶を消してもう一回シリーズの最初からと後悔してもあとの祭り。

私はそこも織り込んだ上で覚悟を決めての劇場鑑賞でしたが、良い子は真似しないようにしましょうw


【物語 4.0点】
春の全国高校バレー・烏野高校VS音駒高校の一戦を描く。

一試合丸々と言えば映画『THE FIRST SLAM DUNK』のヒットが記憶に新しいです。
あの映画、私はもちろん山王戦を知った上で行きましたが、なにぶん見たのは20年以上前のことで細かい部分までは覚えていませんでした。
でも最悪、両校メンバーの経緯とか分からなくても、外野の観客席視点からゲームに熱狂するだけでも一定の満足度は得られる。
アニメ映画一本ワンマッチというのは、作品理解の深度に応じて色んな楽しみ方ができる間口が広いコンテンツと認識。

私が初手劇場版最新作の賭けに出たのも、『スラダン』が念頭にあったから。
本作ヒットの要因も、また『スラダン』みたいにスポーツ観戦を劇場で堪能できる作品をとの需要に応えた結果ではないでしょうか。


で、今回の一戦。思った以上にライバル校・音駒高校視点だったのがシリーズ初心者には有り難かったです。
練習試合などで何度も絡んできたという両校メンバー個々人ごとに築かれたカップリングの深い味わいとか、
世代を越えた監督の関係性から見るこのゲームの因縁と意義とか、
両校間の腐れ縁を共有できていない私には当然拾えません。
ですが主人公・日向 翔陽ら烏野高校が積み上げて来た物を理解していないと状況すら分からないとかではなかったので、
少なくとも完全に置いてきぼりにはなりませんでした。

ライバル校視点から見て、“妖怪チビガラス”擁する烏野って、見る度どんどん変わっていく。
良い意味で気持ち悪いチームだな~と外野から感心していました。
勝つために何でも取り込む両校の雑食感。『~ゴミ捨て場の決戦』とは言い得て妙です。

状況理解の面で苦労したのはAパスだの、ブロードだの、バレー専門用語が解説なしに乱れ飛ぶ点。
私は長年愛読しているバレー漫画『少女ファイト』や定期的にテレビ観戦する世界バレーで付け焼き刃した知識を手がかりに何とか喰らいつきました。


鳥人軍団・烏野のアタックなど派手な空中戦だけでなく、
駆け引きを通じてバレーボールの奥深さを再認識できる試合描写にも感心させられました。
(まぁ、それができてない漫画が6000万部売れたりしませんよねw)

バレーのTV中継など見ていると、ジャンプの最高到達点だけやかましく叫んだり、
あのプレーは運がなかったですね~あれで流れが変わりましたね~とか、
今日の10番調子悪いですね~とか素人目から見ても浅い実況が耳に障ることがあります。
が、本作は外野からは運に見えるターニングポイントを引き寄せるため、
助走距離などを焦点に、コート上に様々な権謀術数が交錯していたことを選手目線で共有できたのが嬉しかったです。
{netabare} カラスを地上に引きずり下ろす猫。{/netabare} バレーの魅力を存分に堪能できたナイスゲームでした。


【作画 4.5点】
1期からProduction I.G.がアニメーション制作している本シリーズ。
同スタジオはスポーツをどう描くのだろう?
この興味も私の『ハイキュー』視聴欲求が途絶えなかった一因。
加えて一昨年サッカー漫画『アオアシ』のNHKアニメ化で感じた、
アイジーは試合の過程で熱くなれる作品要素もしっかりと再現できるとの信頼も、
今回の劇場版最新作ダイブを後押しする背景に。

その信頼は冒頭、烏野の日向 翔陽はカラス、音駒の孤爪(こずめ)研磨は猫。
比喩のキーとなる動物の描き込みの細かさを見て確信に変わりました。


どんな競技でもキチンと描けば作画の消耗は激しくなるもの。
中でも特にバレーボールは得点シーンの多くが空中で展開されるため、空間の再現は困難を極める。
主要スポーツでバレーだけ世界でもまともにヒットしたゲームがないのは競技人気だけではないでしょう。

本作では試合中継、観客、選手目線と様々な視点から描写することでバレーボールを好表現。
やっぱり一番ドキドキしたのはクライマックスの孤爪の一人称視点でしょうか。


汗の描写にも手を抜かない姿勢も好感しました。
必死な青春を演出するだけでなく、ゲームを左右する要素としても絡んで来る汗。
展開に説得力があったのは作画が汗もちゃんとカバーできていたからだと思います。

作画もカメラワークもサボらない。アイジーにはスタミナがあります。



【キャラ 4.0点】
試合前、テレビ中継実況でなされるスタメンとポジション紹介。
シリーズ追って来た人にとっては粋な演出。
初心者の私にとっては最低限の顔と名前を一致させる命綱ですw

このまま控えメンバーも含めた群像劇の百花繚乱となれば新参者は取り残されるのが必定。
ですが、本作は音駒の孤爪 研磨と、彼をバレーボール沼に引きずり込んだ同じ部の黒尾 鉄朗、もっとバレーを楽しいと言わせたい烏野の日向 翔陽の3人を中心に比較的焦点が絞られていたので、折り合いは付けやすかったです。

その中で実質的な主人公視点を提供したのが孤爪。
別にバレーが面白くて続けているわけじゃないと冷めた性格。
彼と一緒にバレーの楽しさ、『ハイキュー』の面白さを認識できる視点で歩めたのも有り難かったです。
私も疲れるのは嫌なので、スポーツはやるより観る方が好きですしw

大会結果よりも孤爪にバレーで楽しかったと思い知らせてやることが悲願。
これもシリーズ視聴積み重ねていないと深くは分からない要素なのでしょうが、
分かっていない私でも孤爪陥落の悲願達成にはもらい泣きしそうになりました。


【声優 4.0点】
主演・日向 翔陽役の村瀬 歩さん。
熱血少年からプリキュアまで高音ボイスを巧みに操り多彩なキャラを演出する私が尊敬する男性声優。
彼の代表作である本シリーズを一度はというのも視聴欲求が途絶えなかった一因。
時に女声までカバーする柔らかさだけでなく、本作では春高バレーの歓声にも負けないパワーに心を揺さぶられる。
村瀬さん流石です。

そんなCV.村瀬 歩さんとマッチアップしたのが孤爪 研磨役のCV.梶 裕貴さん。
周りにも実力ある男性声優が揃い女子でない私でも終始耳が幸せでした。

エンドロール後にもパートがあるので離席厳禁。
次は{netabare} CV.花江 夏樹さん{/netabare} が相手ですか。オールスター級ですね。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は林 ゆうき氏と橘 麻美氏の1期からの共作が継続。
林氏のパワフルな金管とストリングスが好物だったというのも、
長年視聴欲求が途絶えなかった一因……と、ここまで要因が重なると、
私の今回の『ハイキュー』初鑑賞は必然だった気がしますw

林氏だけだとストリングスが綺麗過ぎるとなるような場面を、
橘氏の荒々しいバンドサウンドがフォローする。
両者のコンビネーションにも円熟味を感じました。


ED主題歌はSPYAIR「オレンジ」
ギターサウンドが心地よい良作青春バラード。
1期から主題歌を数多く提供しているとあってタイアップ歌い慣れている感はありましたが、
初心者には甘酸っぱい果実の奥深いところまでは拾い切れず。


バレーのスパイク音など効果音も良い仕事していました。
翔陽が一番高く飛んだ時、コートの床がキュッ!と鳴る音。
良い音が響いていました。


【余談】
劇場鑑賞後、原作のカラー版刊行が進んでいることを知り、
取り敢えず初巻からゆっくりと読み進めることに。
今後やっぱり映像でも観たいとなればアニメつまんでみるのも良し。

いずれにせよ作品理解を深めていく中で、今回の初手劇場版最新作の愚行を、
じっくりと後悔したいですw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 16

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

カメラワーク

原作未読 84分

事前に、ハイキューのアニメを全て試聴してから観ることをオススメします。

「烏野高校VS音駒高校」 通称“ゴミ捨て場の決戦”の試合を描いた作品です。

過去の映像もちらほらとありましたが、ほぼ丸ごと試合でしたね。カメラワークも凝っていて自分がコートの中にいるような大迫力の映像でした。

ハイキューファンの方は是非劇場への視聴をオススメします。

主題歌は、SPYAIRさんが歌っています。

最後に、私の観た回はお客さんは7割ぐらいでした。横並び観客の中で映画鑑賞中に携帯触ったり、喋ったり(ボソボソ)と集中出来なくて楽しめませんでしたね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

デジャブなスラムダンク現象。結局私はスポーツが見たいんじゃなくて「少年漫画のアニメ」が見たかったんや…。 

もう今年一番の楽しみだよぉ〜と走って満員の劇場に駆けつけて鑑賞。しかし、凄い技術が繰り広げられてるけど徐々に心が冷えていく…。あれ?なんかこれデジャブだなっと思ったらまんま一昨年の「スラムダンク」の映画を見てる時と同じじゃん!という結論に達しました。


 だから正直自分としてはテン上げノリノリには残念ながらなれませんでした。ただ、一目見て誰の目にも凄いですから「スラムダンク」ほどではなくても大ヒットしそうなのでファンとしては複雑ながら喜ばしいことかと。



 映画「スラムダンク」のレビューと多少繰り返しになっちゃうかもですが、本作もリアルタイムスポーツを見てるような体験を目指して作られており、クライマックスのトンデモナイ描写とか正気の沙汰じゃない技術だと思います。故に尺が90分足らずでも一試合充分に収まっているのですが…。


 考えてみるに今までのハイキューは、決して昔のジャンプアニメみたいに過剰な引っ張り芸ではなかったものの重要な試合ではたっぷり時間をかけてきました。白鳥沢戦はほぼ1クール即ち5時間くらい。稲荷崎戦も同じくらいかけていたと思います。他の作品でも書いてきましたが、盛り上がる展開を充分に作るにはどうしても溜めや積み重ねが重要であり、ピラミッドを築くような手間と時間がかかるものなのです。


 
 通常の映画のように2時間なら2時間で完結している形式ならともかく、長い連載形式の少年漫画の映像化となるとそうはいかない。そのテンポ感や感覚がTVアニメでは充分にできていた。だからこそ私は近年のジャンプ漫画のアニメではピカ一の出来栄えだと評価してきました。しかし、本作は「スラムダンク」のヒットの影響なのか、映画一本で収めるという外的要因があったのか、それを捨ててしまったのでアニメーションは凄いが感情が爆発するほど高揚する瞬間(今までのシリーズのクライマックスにはみんなあった)がない…。


 さらに、といっても完全に試合だけを描くわけにはいかないからコミカルなシーンや回想がインサートされるのですが、今までだったら上手く機能していたそれらがあまり上手くいってない…。試合は無駄なシーンをできるだけ削って、ほぼリアルタイムな感じで進行してテンポよすぎなくらいなのに、それらが入ってくるとテンポが崩れるというか浮き上がってしまって辛い…(特にコミカルな部分)。更に短い尺を食っちゃうから実際の試合時間は更に少なく薄まってしまう。



結局「スラムダンク」と同じ結論で、大ヒットしてめでたいけど、私としてはオーソドックスにやって欲しかったなぁ…ということに尽きます。色々あったのかもですが。


 以下は私の勝手な妄想の駄文ですが原作あえて読んでない組としは、今回の試合ならそれこそ「スラムダンク」の決勝の陵南戦みたいに、音駒の方が圧倒的にリードされてる状況でクロが怪我とかで離脱してしまい絶対絶命の状況になるも「烏野高校には不安要素がある」な展開になって、そこからリエーフの覚醒や研磨の戦略もあって怒涛の勢いで追い上げるも、最後は「日向翔陽こそ音駒の不安要素だったというのか…」みたいなったら良いなぁ〜なんて夢見ていたのに…。



 長文書きましたが、やはり私はスポーツが見たいんじゃなくて今まで通り「少年漫画のアニメ」が見たかったという結論です。だってそれが好きでファンになったので。ただ、次の映画も含めてこれだけヒットしているんだから鬼滅の「無限列車編」ように増補してTVアニメでもやってくれるとしたら大いに期待しちゃいます。こうなると「ルックバック」に期待せざるをえない!。


 後で漫画も読んで見ましたが、やはり延々と終わらないようなラリーの応酬がポイントなんだし、この話はサクッと映像化するのは無理があったと思います。別に2時間半とかでも面白ければ全然気にしないし。 

投稿 : 2025/03/08
♥ : 7

77.0 3 2024年冬(1月~3月)アニメランキング3位
ダンジョン飯(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (321)
1099人が棚に入れました
ダンジョン飯。 それは、"食う"か"食われる"か――― ダンジョン深奥で、レッドドラゴンに妹が喰われた! 命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。 再びダンジョンへ挑もうとするも、お金や食糧は迷宮の奥底……。 妹が消化されてしまうかもしれない危機的な状況の中、ライオスは決意する。 「食糧は、迷宮内で自給自足する!」 スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン! 襲い来る魔物たちを食べながらダンジョン踏破を目指せ、冒険者よ!

声優・キャラクター
ライオス:熊谷健太郎
マルシル:千本木彩花
チルチャック:泊明日菜
センシ:中博史
ファリン:早見沙織
ナマリ:三木晶
シュロー:川田紳司
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

おいしい生活

TRIGGER制作。

迷宮でレッドドラゴンに妹が喰われた!
命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。
彼は妹の救出の為、食料を現地調達しながら、
再びダンジョン踏破を目指す、グルメ冒険活劇。

迷宮探索と自給自足の冒険グルメ生活、
獲物を捕まえ調理し、工夫しては美味に仕上げる、
評判通りの味覚を刺激する作品である。

ただ回復魔法で後にどうにかなるのか、
妹救出への緊迫した危機感は感じられない。

前期の主題歌は世界観をよく伝えてくれて良い。

{netabare}かつて栄華を誇った黄金の国の国王は、
迷宮の主・狂乱の魔術師を倒したものに、
我が国の全てを与えるという。{/netabare}

最終話視聴追記。
前半は食物連鎖に関する生態系の寓話など、
迷宮を取り巻く環境の説明も演出しながら、
後半に入りより冒険活劇らしさが見え楽しくなる。
{netabare}ファリン救出は、当初と形を変えつつも、
打倒狂乱の魔術師で、冒険はさらに続いていく。{/netabare}

時折、演出されるシリアスな展開にも、
それぞれに意味があり見応えがあります。

ダンジョンの最深部へと挑む、
やるべきことは決まったようです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 36
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。

 この作品は、ファンタジー世界で架空のグルメをやっているというのが第1階層の見方だと思います。そして、極端な各キャラがギャグとして機能していることでしょう。これが表層です。
 マンドレイクのところでマルシルが伝統的な食物の採集方法を提示したのをみんなで馬鹿にしていました。ですが、結果として伝統的な方がおいしいということで、効率によって失われるものがある、などの問題を提起していました。

 第2階層ではそれぞれのキャラの性格造形がどういう過去があるからなのか。そのヒューマンドラマを楽しむということだと思います。なぜ、そのキャラの言動はそうなのか。センシ、マルシルを中心に描かれました。もちろんそのほかのメンバーもです。
 加えて、ライオス、ファリンの兄妹の性格造形も明らかになりましたが、天才型の孤独ですよね。
 シェイプシフターではペルソナ問題、人からの見た目が表現されれていました。

 第3階層では世界観です。ダンジョン、種族、歴史。そういったものの作りこみです。どこまでも緻密に考えられているだろう生態系を含め、ああ、そういうことか…ということです。もちろん、ゴーレムの畑などはわかりやすかったです。
 そこに狂乱の魔術師や1000年前の王国などが重なることで謎としても機能しています。ダンジョンは欲望をかなえる。金がとれる。狂乱の魔術師を倒せば主になれる。つまり、オークたちとの闘いの場面も含め、人間社会の縮図でもあります。

 第4階層として、生きること、食物連鎖の部分です。これは冒頭でマルシルが墓場の植物を食べるのを嫌がったことと、食人植物のところで人を吸収したものは、人を食べることと同義か?という問題がありました。そして、センシの過去の物語。加えてファリンをもとに戻す、イヅツミとファリンの魂と体の結びつき。これが生命のサイクルという哲学として、ダンジョンの生態系と結びついてきます。

 これはまだ原作者の意図がつかみきれないのですが、チルチャックが24話で「なんの肉だ?」と言っているのは、おそらく人肉でしょう。イヅツミの毛が伏線なんだと思います。
 原作者はカニバリズムにも何かあるのでしょうか。緊急避難です。日本では「ひかりごけ」や海外でも「アンデス墜落事故」などが有名ですが、〇〇〇〇の〇ープ問題にも通じますが、どうもこの点、原作者はこだわりがあるようです。ファリンを食べるという点でも、どこまでが人でどこまでが魔物なんだというあいまいな境界線の問題を提示しています。

 カニバリズムというより、食物を吸収することで違う性質をもつ、つまり生命の連鎖とも取れます。大きな命題は受け取れていると思うのですが、そこにどんな意図があるのかがつかみ切れていないもどかしさがあります。

 生きるための食事。採取し調理して食べる。人間はそのシンプルなことだけで生きられます。ですが、欲望にとらわれると…黄金の都と永遠の命とは…それは人への執着も含めてなのかもしれません。ファリンを追いかけるライオス一行と、王を生かそうとする狂乱の魔術師に違いがあるのか?


 ざっと振り返るだけで、読み取れることがいくらでも出てきます。重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。テーマやキャラ、一貫性そして作画、音楽、演出、構成などを含め、完成度で言えば、ちょっと他に類例がないくらい素晴らしい作品だと思います。

 ということでテレビアニメNO1作品の一つとして推したい作品でした。2期決定もいつになることやらという感じですので、心待ちにしつつ原作を読み込みます。





1話 グルメ×異世界を楽しむ?それとも教養が試されている?

{netabare} 本作原作は未読ですが、原作者の九井諒子氏の短編集2作が好きで読んでいました。神話・聖書・民話などの物語、SF、そして社会問題を上手く絡めていて、かなりハイコンテクストで教養が試されるような作品集でした。

 その九井氏の作品ですから、一筋縄ではいかない…と思って見始めたら、うーん…うーん…なるほどわからん。グルメマンガ×異世界もの…しかもそれを架空の魔物でやろうというのは分かりますが…
 調理法を見る限り、現実の食べものを参考にして設定を面白がって作ったのかなあ…という気がします。何か自分で独自の「系」を作るのが好きな人なのかもしれません。

 単純にそれを面白がればいいのか、食文化等に対する何等かのメッセージが暗喩されているのか…まあ、まだ1話ですからいいんですけど、氏の過去作を知らなければ1話切りかも…という気もします。

 ちょっとエルフのお姉さんのキャラに現代女性の何かが乗っかっている気もしますが、キャラとしてはそれほど目新しい人物造形ではないのでわかりません。それにしても、このエルフのお姉さんの声優さん…低い声がいいですねえ…千本木彩花という方ですねえ…アニスフィア・無名・キルコの人ですか…結構グッときます。

 アニメのレベルは高いですけどね。グリッドマンユニバースの最後の場面で本作が映ってましたので、力が入っているのでしょう。



追記 原作者は物事を見る時に視点を変えて「行為」の本質を抽象し、その行為の意味をズラすとか違うものと組み合わせる…という人な気がします。

 食べるという行為は生命を維持すること。つまり魔物も生命である以上食べているはず。だから、魔物は食べられる。
 料理という行為「食べられないものを食べられるようにする」「おいしく加工する」である。だったらダンジョンにもグルメは有るはずだ、ということでしょう。
 さらに「グルメマンガ」「料理動画・番組」と「異世界もの」はどちらも人気ですから、組み合わせたんでしょう。

 だったら、出落ちのはずなんですけど、短編ばかりの原作者が長編を描けているということは出落ちではないと思います。そう考えると2話以降が楽しみかも。 {/netabare}


2話 コメディをやろうとしているのか、文化・文明を俯瞰しているのか。

{netabare} 料理という点でいえば、正直異世界グルメ、異世界調理というのは何の役にも立ちません。食材の知識はもちろんです。そこに何を見るか?ですね。もちろんエルルをコメディリリーフにしたギャグは面白いですが…ちょっと考えてみます。

 前半。栄養素が云々とかはそれっぽくウンチクを入れているだけですね。本当に読み取るべきは「古来から伝えられた技法は手間のようでもそれなりの理由がある」と言う事でしょう。効率化によって失われた価値があるということが主要なテーマだったかな?と思います。

 後半…はどうでしょう?専門性のある人間の繊細な努力が無駄ということが言いたいわけでなく、むしろ逆かも。適当な仕事の進め方で大雑把に何とかなっているように見えても、最終的には専門知識が必要になる。あるいは協力によって出来上がる、料理とは高度な人間の共同作業だとも取れます。

 あるいは罠というものを調理の道具に変える視点の問題なのかもしれません。バジリスクの尾と頭の関係も視点と先入観の話になっています。

 ということで、考察しようと思うといくらでも考察ポイントは出てきます。どうなんでしょうね?それはコメディをやろうとして原作者の教養がにじみ出ているだけなのか、それとも料理という文化・文明の視点を変えて俯瞰しているのか。

 さらに上の視点で言えば、食という人間に必須の営みに見える滑稽さと同時に努力と情熱を描いているのかもしれません。{/netabare}


3話 気楽に見ればいいかな…という感じです。

{netabare} 今回を見る限りあまり深い含意を込めようとしているわけではなく、エピソード作りの土台として教訓的なものを使っている、というスタンスが本作のような気がしました。

 世間に流布された風説や先入観を観察と実体験で打破すると言えば聞こえはいいですが、よくある話ではあります。成長という時間の流れも感じますけど。ただ、この3話は新キャラ?登場回の位置付けだった可能性はあります。

 いまのところ1回見る分には面白いですが、じゃあ、何度も見返して考察してテーマを深掘りしてという作品ではなさそうです。キャラに惚れるとかギャグが極めて面白いというわけでもないので、次回から気楽に見ることにします。で、気付きがあればレビューして考えてみます。

 ただ今回の甲冑についての生態はこじつけがひどかったかなあ。生物は事実は小説よりも奇なりがありますけどね。頭を探すとか、一列に並ぶとかどういう生態だよ…と。説明はありましたけどあまり納得感は無かったかな。やっぱり気になるのは次週以降アレはどうなるんでしょうね?{/netabare}


4話 ダンジョンが世界の縮図であるという少々重い感じがする話です。

{netabare}  気楽に見ればいいかなと3話で思いましたが、また随分と真面目な話をもってきました。

 前半は汚物の処理をして循環させないと暮らせないし、それが食物の連鎖になるという点ですね。人工の環境内だからこそ工夫と人手がいるという話でした。里山問題なども想起します。ゴーレムが減るというのは農地や自然破壊のアナロジーにもなります。つまりいずれは環境が悪化するということです。

 後半は民族紛争のお互いの理屈です。ただ、食べ物と子供の無邪気な疑問。なぜ奪うのか、なぜ仲良くできないのか。当然の疑問に対して本作では丸く収めましたがそれでも戦うのが人間です。

 中盤のところはその理から外れた人間たちの生きる価値、儚い運命ともとれますが、あの部分の描き方は少々分かりずらかったです。

 ということで、ダンジョンが世界の縮図であることが提示されていたと思います。軽いかと思えば重くなる不思議な作品ですね。原作者の本領はこっちの少し重い方な気がします。

 そう言えば2話で「毎回同じところで全滅」3話で「初めての死亡」というセリフがあったので当然普通にダンジョン内なら生きかえるという前提でいいんですよね?酒場のシーンはそういう理解で見てましたが…{/netabare}


5話 重層的にいろんな含意がある作品。見る側のセンスと教養が必要かも。

{netabare}  思っていたよりもというか、九井諒子氏らしいというか、かなり含意がある作品ですね。テーマというより世界の作り方に「視点」を感じます。となるとご都合主義に見えた3話の食べられる鎧の話も、生物の不思議な生態への感動のようなものを含んでいたのでしょう。宝の擬態にもそういう面を感じました。

 さらに少し考えを深めると金と欲についても考えさせられます。「あるわけがない」宝に気持ちをたやすく奪われる人間の弱さですね。

 そして、今回は「取りつかれる」でしたね。「イワシの頭も信心から」でもいいですが、むしろ今いない人に無意識に頼ってしまう心理が人間を弱くしてしまう点を描いていました。しかも、その流れでファリンというキャラを上手く描いていました。加えてグルメと絡めているのも工夫でした。重層的にいろんなものが含んでいる気がします。

 アイスクリームは霊が現れると気温が下がるという風説からの連想だと思います。

 4話、5話とどんどん面白くなってきました。キャラ萌えとお話だけでもちゃんと作品になっているのがすごいですね。ただ、うーん…どこかのタイミングでちょっと立ち戻って考察したいなあ…コミック原作はもったいないので、現状では保留ですね。見る側のセンスと教養が必要かもしれません。ついていけるかなあ… {/netabare}


6話 アニメのクオリティが高い回だったと思います。面白かった。

{netabare}  今回は演出と作画、非常に良かったです。あっという間に時間が過ぎました。マルシルがとても可愛かった…というよりかなり女性らしい(死語?)感じがしましたね。今回特にマルシルの横顔がかなり西洋人っぽい造形だった気がします。後半の作画はかなりデフォルメしてましたね。

 で、絵の内部は何かの伏線になっているのでしょうか?ダンジョン自体の正体がまだわからない状態ですし、内部の人は妙な存在感がありました。ダンジョンの来歴と関係があるのか。あるいは絵画=バーチャルリアリティの様なイメージとも取れますけど。ここは無理に深掘りしないで後で何かないか楽しみにしておきます。

 後半はチルチャックの性格が災いした感じでした。彼はこだわりもそうですけど、人に頼ることを知らないで危機になる感じですね。今までで一番おいしそうな回でした。{/netabare}


7話 1つのエピソードとしてアニメ全作品の中でも出色な出来でした。

{netabare}  今回は最高に面白かったですねえ。グリッドマンユニバースのEDで出てきたシーンですね。完パケかどうか知りませんが、ということはこの作品は制作が随分先行していたのでしょう。総作画監督が1人ですしね。なるほどクオリティが高いわけです。

 それと前回でてきた絵の中のダークエルフって、OPでチラッとでてますね。やっぱり主要人物なんでしょうか。

 ということで食材に対する感情の問題が前半でした。今回は馬と亜人です。現実世界でも韓国では犬食が法律で禁止するとかしないとか、日本でも馬はアメリカ人からすると許せないとか、鯨の商業捕鯨の再開などで、結構ホットな話題です。それとイカタコ食ですね。特にタコなどイタリア人と日本人、中国の一部くらいでしょうか。

 人間から見ると慣れて心が通いあっているように見えた動物が、単なる捕食のための行動だ、というのも面白いですね。哺乳類と食虫植物との対比のセリフがありました。それに対して分からないのはライオスだけとチルチャックは言っていましたが、結果的にあの馬と食虫植物の行動は一緒でした。

 漁の節度もあったし、食物連鎖の話がありました。これは明示的でしたが、この食物連鎖の説明が6話までで描かれてきたことの総括のような感じでした。寄生虫は…うーん。

 そして、石鹸と魔法のところです。魔法はセンシからすると自然の理に反するようですね。そしてヒゲを洗っていない。だから、魔法を受け付けない=自然と共生しているという意味でしょう。それが文明の力として石鹸を受け入れると魔法が上手くかかる。これを堕落とみるか進歩と見るか、ですね。やっぱりこういうところに本作の含意のレベルの高さが現れています。

 一番初めに死んだ人がどうなるのか、という説明不足も回収されていました。彼らがまた死んでたのが笑えますが、彼らの経験・知識不足あるいは多様性不足も見て取れますね。

 それにしてもマルシルの戦闘シーンよかったですね。面目躍如でした。今回は話も演出も含意も全部良かったです。今回は1エピソードとしてあらゆるアニメ作品の中でも出色な出来でした。最高だったと思います。

 どんどん面白くなりますが、含意が多く教養とリテラシーが必要なので振り落とされる人もでてきそうですね。 {/netabare}


8話 ダンジョン=バランスドアクアリウムということかな?

{netabare} 8話を見る限り、ダンジョンは大魔法使いの実験場的な物なんでしょうか。要するにボトルアクアリウムというかバランスアクアリウムということですよね。養殖というか栽培というかそういう発想ではなく、世界の環境を知るためのミニチュアの環境がダンジョンと言う事なのかもしれません。だから、食物連鎖の話をこんなにしつこくやったんですね。

 それと人間の欲望とか民族闘争みたいなもの、絵画の世界の歴史の様なものが絡まっていますので、ダンジョンの正体が面白そうです。

 内容が深い…というよりもゲーム世界的な異世界設定とこの設定を絡めてストーリー世界を構築いしているところが本当にすごいと思います。

 キャラ達の過去と絡めて非常に面白い回でした。ライオスが主役かと思ってたし定義上はそうなんでしょうけど、マルシルとファリンが真の主役っぽいですね。OPの演出もそんな感じがします。{/netabare}


9話 キャラの言動・感情・心の動きが不自然に感じる回でした。

{netabare} SFやファンタジーにおいて設定が荒唐無稽とか、話が多少ご都合主義とかは物語性がしっかりあれば全然OKだと思います。ただし、人の言動というか感情の動きが不自然なのはいただけません。

 その点で今回のナマリとタンス夫妻はちょっと不自然だった気がします。だったら再開のシーンをもっとマイルドにしても良かったのかなと思いました。
 もちろん友情というかかつての仲間に対する感情とか、表面と内面のズレの様なものはちゃんと感じられましたけど、どことなく不自然な感じがしました。

 鍋の設定は面白いですが、やはりどこかナマリの心の動きが不自然だった気がします。ファリンの人柄というのも強調されていましたので、後で今回感じた不自然さは回収されていくのでしょうか?

 死と魔法が明確に説明される重要な回でしたが、話の出来は全9話の中で一番「ん?あれ?」と感じた回でした。今後、理屈優先でキャラの感情・言動が不自然にならなければいいのですが。 {/netabare}


10話 ドラゴン戦が終わったらコミックス買っちゃおうかな?

{netabare}  カエルでちょっと「このすば」を思い出してしまいました。マルシルが相変わらず可愛くて何よりでした。

 世界観も徐々に見えてきました。まだまだ謎は多いですが、全体の形は見えてきました。あとはどういうストーリー、設定が待っているかです。2クール放送の発表なのでじっくり楽しめています。

 いよいよですね。レッドドラゴン戦を見たらコミックス買っちゃおうかな、というくらいには楽しめています。ナマリはちょっと前回の唐突感がありましたが、キャラとしては根は良い人っぽいですね。あるいはファリンの人柄なのでしょう。
 キャラ達が良い人過ぎるがちょっと世界観と合わない気がしますが、そこがファリンなんでしょうか?{/netabare}


12話 緻密な設定と世界観が素晴らしかったですが、蘇生をどうとるかですね。

{netabare} ちょうど折り返しということで、話の区切りも丁度よかったです。構成に不自然なところもないので、これはかなりの脚本・構成力だったと思います。

 お風呂…サービス回…なんでしょうけど、まあ、色っぽくはないですよね。この2人。マルシルは髪型とか、悲壮な表情に色気がある感じでした。

 今後については、壮大な世界観とこの後のエルフとはどういう存在なのか?がテーマになってくるのでしょうか。最後に出てきたタークエルフは絵の中の人?長命で長い間生きているということなんでしょうか。

 で、その世界観と設定の緻密さ、伏線などに魅了されてきましたが、ここに来て出てきた「古代魔法」ですね。これをどう考えるか。設定を後出しの設定で解決したように見えなくはないです。
 ただ、マルシルのマンゴラドラのやり方とかその辺りに古いタイプの魔術を使う仕込みがあった気もします。そこは評価をする前に古代魔法がフェアな設定で納得いく伏線があるのか、後出しジャンケンなのかは検討したいと思います。

 評価は暫定です。{/netabare}


14話 2クールで終わらないなら、もう原作読んじゃおうかな。

{netabare} マルシル成分が足りない不満足な1話でしたが、いろいろキャラの相関が見えてきましたね。

 1クールを終え、2クール目の始まりを見ると、王道のファンタジーノベル…という感じの展開ですね。しかも、区切りが無い感じで。作品の楽しみ方としては、いろんな伏線が収束する感じと島主とかエルフとかダンジョンとか結果的にどうつながるのかというカタルシスを得られるか、ですね。

 登場人物が多いし設定が入り組んでいる割に、話が整理されて面白いと思いますが、この手の作品は結末を見ないことには出来の評価が難しいです。
 で、2クールじゃあ1区切りは無理かな?14巻だそうですし。それともアニメで何かの結末はつくんでしょうか。これは連続で結末まで見ないと、熱が冷めるのがもったいない気がします。場合によっては原作を読んでしまおうかな…今週考えます。{/netabare}


15話 ギャグ回面白かった。マルシルを堪能できました。

{netabare}  先週マルシル成分が少なすぎ多分、今週は最高でした。こういうギャグ回があるのも悪くないです。一応、蛇のピット器官のような秀逸な設定もありましたが、それよりもカボチャ的な物の絵面ですね。本当に面白い回でした。 {/netabare}


16話 ここにきて面白さが加速中。最高です。

{netabare} 面白さがここにきて加速中です。非常に面白い。面白過ぎます。話そのものも面白いですが、禁忌の魔法という設定とファリンの現状で否が応でも盛り上がります。

 黒魔術をもっと早くから仕込んでいれば最高だったんですけど…それともどこかに1か所でもマルシルが黒魔法を使うことを躊躇する場面とかそれらしいセリフとかありましたっけ?絵のところとか…まあ、後で通しで見てみます。

 本気で面白いです。この数年で見たなかでトップクラスに面白いです。{/netabare}


17話 名作ではないがエンタメ作品としての完成度は最高峰でしょう。

{netabare} 冒険譚はこうじゃなくちゃっていう感じです。はじめは世界観とか設定に興味がありましたが、どんどんキャラに入り込んで、今はストーリーが最高に面白いです。原作がすごいのかもしれませんが、アニメーションの出来も素晴らしい。

 センシがずっとおにぎり持っているのに笑ってしまいましたが、そこにほのかな含意と哲学があります。そう…いろんな視点で考えるヒントは散らばっているんですけど、そんなことを考えなくても面白い。2クールで1回もダレないのは素晴らしいです。

 アニメの作品として感動とかメッセージ性は名作認定はしないと思いますが、全体の作り込みと作品のクオリティーはすごいと思いました。このまま一機にラストスパートですね。


17話 再レビュー やはり名作かもと思います。圧倒的な作り込みの世界観が生み出す想像の広がりは他に類を見ません。

 名作とは何かというのは難しいですが、テーマ、メッセージ、文学性、いろいろあると思います。本作はこれらの要素については名作という水準ではないかもしれません。

 ですが、本作の圧倒的な世界観の作り込みが醸し出す想像の広がりを考えると、それはテーマにもメッセージにも文学性にもなりえるかもと思います。この17話は本当に素晴らしかった。単話でみれば最高水準だと思いますし、それを最高水準に押し上げる要素が1話から丁寧に積み上げれらた世界観であると思います。

 うん。やっぱり早々に原作を読みたいですね。アニメ終わるまで我慢できなくなりました。{/netabare}


18話 22時30分丁度に視聴するくらい楽しみ。原作本手に入れましたが…

{netabare} やばいですね。面白さなら過去トップ10に入る作品になりそうです。珍しく登録されるのを待ちわびています。原作を手に入れたのですがアニメの楽しみが減じてしまわないか心配で今部屋に積んである状態です。
 14冊赤茶色の表紙に手が伸びそうです。表紙絵を見る限りアニメの方が魅力的かもしれませんね。

 今週も人間観察のいい加減さと適格さの両面から頷ける、いい視点の話でした。緊迫感が続いたので息抜きでしたが、中身は濃かったと思います。昔の方がアニメは面白かったというのは一面の真実でもありますが、こういう作品が現れると進化も感じます。過去類例が無い作品だと思います。

 絵の件もちゃんと伏線だったし、この作品の世界観は感心するしかないです。{/netabare}


19話 マルシルがいつの間にか主役に?

{netabare}  なんかすっかりマルシルのファリンへの想いがストーリーの中心になってしまいました。マルシルが主役といってもいいくらいです。それが面白さにつながっているから大したものです。

 年齢問題と黒魔術のコンプレックス、ファリンの件の心の傷などをうまく表現していました。なかなか繊細なキャラ造形だと思い、改めて感心しました。
それとマルシルがエロくてよかったです。

 蜃気楼は巨大なハマグリの吐く幻というのと、悪夢を見せるもの…夢魔あるいはバクのような設定を組み合わせた感じでした。普通おなかをに重いものを乗せるとそれが悪夢の原因になりますので、そのあたりも考慮しているのでしょうか。
 その蜃気楼の原因である蛤を食うといのがまた…すごいですね。{/netabare}


20話 なぜマルシルはそこまで優しいのか?

{netabare} 1話2話を見返したのですが、いまさらですが初期設定で1000年前の王様とうのがあったんですね。そして、ダンジョンがかなり特殊な成り立ちになっているということも。はじめの方は集中してなかったのでいまさらですけどね。
 各話に考察する視点はあるのですが、やっぱり大きな要素はこのダンジョンは何なんのか、なんでしょう。

 そして、20話なんですけどイヅツミは不快なキャラですけど、むろしマルシルがなぜあそこまで優しいかという部分が気になりました。19話が何か関係してくるのでしょうか。命の長さ問題もありますし、両親に何かあったのか、ファリンをなぜそこまで慕うのか。やっぱりマルシルを中心に考えたいところです。{/netabare}


20話追記 19話20話が面白過ぎて原作を読んでしまいました。

{netabare} 正直この作品の特に第2クールを見ていると、他の異世界転生ものが色あせてしまい見る気がなくなるくらい面白いです。19話20話の奥行きが素晴らしかったと思います。で、マルシルの内面、ファリンの扱いの意外性などに興味がでて、ついに原作を読んでしまいました。

 まず、コミック1巻をはじめ初期の絵がまだまだ内容に追いついていないので、その点で今回のアニメ化の意味はすごくあったと思います。話題作とはいえ、1巻の内容と絵でははじかれる人も多いでしょう。九井氏の短編マンガはハイコンテクストな分、キャラ造形・キャラデザが記号的で含意中心の作品です。本作原作の初期には絵も含めてそのまま出てしまっています。

 ただし、4巻くらいからかなり絵もコマ割りも背景も物語もうまくなっています。アニメがどんどん面白くなるのは原作がどんどん良くなってゆくのと符合している気がします。それにしても今回のアニメ化のレベルは大したものです。原作の面白さも含意もキャラ造形も雰囲気も本当にうまくすくいあげて、さらにエンタメとしては洗練されています。

 それと構成がバッチリですね。14巻中7巻で大きな話の転換があって、そこまでで1期2クールで過不足なし、です。これは本当に原作もアニメもすごいと思います。

 で、最後まで読んで最後まで面白かったです。現状では今のアニメ化の範囲7巻までの方が面白いと感じています。
 ダンジョンの設定上の意味というより世界観の意味がカタルシスになりますが、ちょっと理屈っぽいかなという気がするためです。1期で考察しながら見ていたものが解き明かされる解答編ですが、話がうますぎて意外性にちょっとかけるせいかな?いや、気が付かないところがあるかもしれませんので侮れないですけど。

 原作もアニメも異世界ファンタジーとしては過去最高に面白いです。ぜひ、2期を早々にお願いします。{/netabare}


21話 急展開。マルシル可愛い。特に耳が今回は良かったです。

{netabare} さて、話がいよいよ核心へと向かってゆく折り返し地点が近づいています。起承転結の転の始まり、という感じでした。ダンジョンで飯を食う意味が深まってゆきます。

 この作品のコミックスの紹介で「今、人気のグルメ+異世界ものの取り合わせ」みたいな紹介をしていた、多分テレビの朝番組がありましたが見る目がないと言わざるを得ません。

 そしてマルシルは可愛い。今週は耳の形にやけにこだわったシーンがあったような…

 カナリア隊ですよね。意味は…思いつくのは炭鉱におけるガス探知機ですから、ダンジョンにおける危険の調査…という意味がかかっているのでしょうか?

 到達した場所の世界観が素晴らしいのでぜひ人間とは?食とは、生活とは?という考察をしたいところ。 {/netabare}


22話 マルシル最高。だが、あと2話しかないという事実。

{netabare} マルシルの何もかもが素晴らしい。髪を躊躇なく切ったところがカッコよかったし、キレた表情と間抜けな表情のギャップもよかった。羽ばたいたり跪く動きも表情も最高でした。

 話は原作読んだのでもう考察云々ではないですが、しかし、重層的な世界観はアニメの方が味わえるし、何よりアニメのクオリティが高すぎて面白さは原作の数段上です。もちろん原作ならではの良さはありますけどね。

 というわけであと2話しかない、という事実。つらい…せめて2期発表してほしい。 {/netabare}



23話 〇〇〇〇の〇ー〇の逆。これは1話から仕込んでいたということでしょうか。すごいですね。

 今週はなぜか24分ではなく28分ありましたね。きわめて珍しい事例だと思うのですが、イレギュラーなことをしても品質を維持したい、ということでしょう。

 で、ネタバレになりますので伏字にしますが〇〇〇〇の〇ー〇の逆というかひねった話でした。これがキャラの性格造形や言動に深く結びついています。ということは1話の段階からもうこの構想はあったと思われます。この緻密さがやはり本作のすごいところでしょう。

 で、そのシリアスな場面からのセンシの〇〇〇が笑います。常にバラをまとう作画はなんというか…そして、小籠包のイヅツミが作った分の毛とかやっぱり超ハイクオリティな作品だなあと思います。

 そして、多分次が最終回?ロスになりそうですが、原作がありますのでそちらをもうじっくり読みたいです。でも、やっぱり2期の発表がありますように…

 最終回を前にして考えたこと、思うことです。

 考えてみれば1話でマルシルが墓場に生えている植物を食べることを拒否した場面がありました。人を栄養として吸収した植物は食べられないということです。食人植物も描かれていました。つまり、23話のセンシの物語に対する伏線になっています。この構成もすごいですが、ここに一つの哲学を見ます。食ってなんだろう?と。

 エルフの長命問題もありました。物語の冒頭で1000年前の王が出てきました。それに対してこのダンジョンは死なないダンジョンです。センシが日ごろからいっていますが、魔法を含めて人の理から外れている存在です。

 1000年生きている村人たちは食事を忘れていました。このダンジョンは欲望をかなえます。死なずに済むことができます。そうすると食欲を忘れます。もし生きること=食べることと考えれば、彼らは生きているといえるのだろうか。退屈を紛らわすために無意味な行為をしている彼らは、ひょっとしたら食物連鎖の中にいることをわすれ、自分で食料調達をしない我々ではないでしょうか。
 マルシルのパリコレは笑ってしまいますが、我々の生活はマルシルのファッションを笑えないような実用性のない装飾ではないでしょうか。

 ダンジョンは一つの系を形成しているということです。ライオスたちはダンジョンの魔物と戦い、それを食べています。そこが他の冒険者との違いです。だからこそダンジョンを攻略できているとも言えます。

 もちろん道中にはほかにいっぱい何かを読み取れそうな、感じる部分はありました。本作はやはり一筋縄ではいかないテーマがあるなあと思います。特にファリンというキャラを置いた意味と、センシが言っていたダンジョンは欲望を実現するという意味です。まあ、そこは1期のアニメ化の範囲を超えますのでいずれ。

 23話の意味から逆算して考えれば考えるほど、考えさせられましたので最終回を前に少し頭を整理しました。
 なお、私はアニメ派ですね。原作よりも理解しやすかったし頭が回る気がします。





 

投稿 : 2025/03/08
♥ : 34

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ゲームとファンタジーのリアル

ロールプレイングゲームの世界観で、倒したモンスターを調理しながらダンジョンに潜っていく話

コミカルで気のいいキャラ達の掛け合いが面白く、モンスターとの手に汗握る緊張感のある戦闘と、戦闘後の飯テロシーンのギャグテイストなノリのテンポ良い転換が心地よく、手軽に見れる明るい作品だけど、背後にあるシナリオはかなり重めで、シナリオは重いけどキャラクターの明るさが重さをいい具合に軽減してくれます
コミカルとシリアスのバランスの良さがこの作品の魅力

モンスターの生態とか、調理法とか、ファンタジーの設定がかなり凝っていて、作者の人は本当にファンタジー作品が好きなんだろうなーって思った

ゲームが好きな人はもちろん、アニメ好きなら一度は見て欲しいオススメの作品、戦闘描写は細かいところがちょっと気になったけど、ずっと面白かった!

2期も期待しています!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 31

74.5 4 2024年冬(1月~3月)アニメランキング4位
劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(アニメ映画)

2023年12月22日
★★★★☆ 4.0 (109)
445人が棚に入れました
西国(ウェスタリス)の凄腕スパイ“黄昏”ことロイド・フォージャーに、進行中の任務「オペレーション梟(ストリクス)」の担当者を変更するとの指令が届く。一方、アーニャが通うイーデン校では優勝者に“星(ステラ)”が授与される調理実習が行われることに。任務を継続したいロイドは、アーニャに星を獲得させるべく、審査員長を務める校長の好物である伝統菓子を作ることをアーニャに提案。本場の味を確かめるため、フォージャー家はフリジス地方へ向かう。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

CODE: Whiteとは、家族の絆をお互いに認め合う旅行なのかも

この映画は、家族の絆を3人が認め合う心地よい内容でした。
そしてアクションシーンも、ロイドやヨルそしてアーニャの能力を十分に見ることができました。
もちろんボンドも活躍しますよ。


今回、フォージャー一家は北国へ旅行に行きます。
その理由は、オペレーション・ストリクスが別の担当者に変更になるのを阻止するため。
オペレーション・ストリクスが別の担当者に変更になると、ロイドには別の任務が与えられ、
ヨルやアーニャと一緒に暮らす理由がなくなります。つまり家族が別れることになります。

アーニャたちに出会う前のロイドならば、
別の任務が与えられると、今まで親しく付き合っていた女性とすっぱり縁を切るのに何のためらいもありませんでした。
でも、今回は違います。ロイドには大きなためらいがあります。
ロイドは、よほどアーニャやヨルとの生活が居心地良いのでしょうね。
それって、ロイドにとって、アーニャやヨルは心が許せる本当の家族なのではないでしょうか?

そして妻のヨル
彼女は、ロイドが任務で別の女性と会っているところを偶然見てしまい、それを浮気だと誤解して悩みます。
もともとヨルは、殺し屋をしているのが社会にばれないように、ロイドとかりそめの結婚をしました。
かりそめの夫婦ならば、ロイドが浮気しようが別の女性と抱き合おうが悩む必要はないはずです。でも、彼女は、すごーく悩みます。
なぜならば、彼女にとってもロイドは、誠実で約束を必ず守り、ヨルやアーニャを大切にしてくれる理想の夫だから。
これはもはや、かりそめの妻ではなく、どう見ても夫を誰よりも愛している妻ですよね。

そして娘のアーニャ
アーニャは、今回の旅行がステラ(学業等で優秀な生徒に対する褒賞)を得る準備のための旅行だと知っています。
彼女は、ステラがもらえないとロイドが悲しむことも知っています。
だから彼女は、ロイドですら入手できなかった食材を入手するために頑張ります。


今回は、ある事情により、旅先でアーニャが拉致されますが、
このときのロイドは、娘を取り戻しに来た父親そのものでした。
そしてこのときのヨルも、夫と娘を捜している妻そのものでした。

誰が見てもこの3人は、信頼し合えている家族そのものですね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 27
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

てんこ盛りの要素が破綻せず引き立て合う上質なスイーツ娯楽映画

【物語 4.0点】
本劇場版のために用意されたアニメオリジナルストーリー。

夫婦や家庭の不和の可能性、家族3人+1匹各々が抱えた暴露されたらマズイ秘密。
学業不振でも、お偉いさんの都合でも詰む“オペレーション<梟(ストリクス)>”。
東国(オスタニア)と西国(ウェスタリア)両国間の危うい均衡。

偽装家族フォージャー家が抱えたリスク要素を一通りおさらいした上で、
突入する初の家族旅行。

大筋では、毎度のごとく、家族内の出来事が世界の命運を左右する一大事にワチャワチャと発展する想定内のコメディ作品。
ですが、家族か、学業か、スパイ活動か。
数多く示された波乱要素が互いにどう絡んでストーリーが展開するかまでは読み切れず。
まるで手の内のカードを披露した上で驚かせるマジシャンの芸でも見ている感じで、
道中はスリリングで私も結構ワクワクさせられました。

人物だけでなく小物にも多面性を設定して家族とスパイ活動など異なる要素を接続する橋渡し役を担わせる。
こうして一度見せた小物、聞かせたセリフの類は、意外なシーンで活用し回収する。
娯楽映画では定番のトリッキーな伏線芸も上々の隠し味。
例えば{netabare} 不倫三要素を完成させたw口紅をバトルの切り札としてリサイクルする{/netabare} とか。

スイーツ同様、複雑に素材が絡まり合ったエンタメは、
一つ材料を入れ忘れたり、配合に失敗したりすると、闇鍋化するリスクをはらみますが、
本作はそのリスクをも、どう転ぶか分からないアトラクション風味として上手く取り込んでいる感じ。


原作者も積極的に制作に関与することで、本格スパイ志向ではなくあくまでホームコメディを目指すという方針が守られているのも、このシリーズの場合は上策。
冬休みに入って劇場に数多く詰めかけていた家族連れにとっても、
ここ最近、歯ごたえのある骨太なテーマを内包した作品の劇場鑑賞が続いて消耗が激しかった私にとっても、
久々にホッと一息付いて、笑って丸飲みできる、柔らかく上質な娯楽作品に仕上がっています。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・WIT STUDIO✕CloverWorks

後半展開される{netabare} 飛行船{/netabare} バトルシーンなど、強化されたアクション演出は上々の劇場版クオリティ。
コメディパートでも力んで変顔になるアーニャの顔芸を中心に多彩なタッチで飽きさせません。

旅行先到着後、真っ先に{netabare} 雪だるま{/netabare} を製造したり、付け合せをお残ししたりするヨルさんなど、
キャラを拡張する小ネタの描き込みも良好で、周回しても再発見して楽しめそうな要素が詰め込まれていると好感します。

TVアニメ2期と同クールでの公開となり、
TV版、劇場版両方観た方へのご褒美カットもあり。
{netabare} ちゃんと二の腕に噛み付いたボンドの訓練成果{/netabare} が伏線芸にも活用され思わずニヤリ。


原作者の謀略により、{netabare} “うんこの神”{/netabare} の場面では、
『宝石の国』美術設定などを手掛けた赤木 寿子氏に、
耐え抜いて来た者を救済する、やたらと壮大なファンタジー世界の展開を依頼するなど、
良い意味での作画カロリーの無駄使いでも、腹筋を攻撃して来ますw

劇場鑑賞で厄介なトイレマネジメントはいつも以上に念入りに行いましょうw


【キャラ 4.0点】
個人的には『スパファミ』は『コナン』や『ポケモン』などと同様、
定番シリーズとして、エターナルコンテンツ化する可能性を有した貴重なジャンプ系の逸材。
この劇場版第一作は、エターナル化の挑戦権を賭けた重要作と見ていまして。

その観点から本作のキャラクター価値を測ると、
アーニャという絶対的なエースがいて、脇も引き立て役としては申し分ないけれど、
それだけでは2作、3作と積み重ねてもアーニャが飽きられれば廃れてしまう。

今回はフォージャー家方面を中心にキャラ総出演で、
どの角度からでもワクワクできるホームコメディシリーズの可能性は示したものの、
例えばサブキャラメインのエピソードで一本やれるかと思案した時に、
まだまだキャラ育成途上とも感じました。

劇場売店の過半を占有した『スパファミ』グッズ売り場。
その9割を埋めたアーニャだらけのコーナーを眺めながら、
TVアニメ1期ではキャラ4.5点だったけど、
今回はサブキャラ勢の今後の成長への期待も込めて4.0点にしておこうと思った次第。


【声優 4.0点】
アーニャ役の種崎 敦美さん、ロイド役の江口 拓也さん、ヨル役の早見 沙織さん。
常時、二面性表現に対応し続けるフォージャー家のメインキャスト陣は今回も安定。

種崎さんのアドリブ力で突破するシーンも多いという同シリーズですが、
本作では泥酔ヨルさんなど、早見さんへの無茶振りも頻発したのだとかw


敵役にはスナイデル役に銀河 万丈さん、タイプF役に武内 駿輔さんと実力者を配し盤石。
特に高圧的な軍人を表現した銀河さんの妙演には上質なヘイトのスパイスが効いていて、
ロイドさんが珍しく上手を行かれるシーンにも説得力があり味わい深かったです。


一方でスナイデル大佐のパワハラに右往左往するドミトリ&ルカのポンコツ雑魚敵コンビには、
中村 倫也さん&賀来 賢人さんの俳優陣を起用。
中村さんはドミトリの多彩な占いギャグ対応、
賀来さんは不慣れなツッコミ担当と、それなりのハードルがありましたが、
懸命なアフレコで、私がEDでキャスト知るまで俳優だと気が付かない程度の演技レベルまで持って来てはいました。

賀来 賢人さんは同年初めの劇場アニメ版『金の国 水の国』での主演でコメディ要素含めて、ひと叩きしていたのも大きかったと思います。
今回は、その時からさらに、ナチュラルな地声とは違うボイス形成を要求するディレクションも課されたそうで。

俳優タレントを広告塔のお客様扱いしない、声優としても着実に持てる演技力を引き出す良い傾向だと感じました。


【音楽 4.0点】
劇伴は引き続き(K)NoW_NAMEが担当。
TVアニメ版では軽快なジャズとバンド劇伴ソングが目立つ同グループですが、
劇場版ではオーケストラを全面に押し出し音圧を高めて大スクリーンに対応。

主題歌はOfficial髭男dism『SOULSOUP』で、てんこ盛りだが飲み干せる本作や人生の魅力を熱唱。
シークレットED主題歌となった、
{netabare} 星野 源さんの絆を確かめ合うバラードソング『光の跡』からの
1期主題歌コンビ再現によるメドレーリレー{/netabare} で締めくくる。

この種のエンタメ映画でありがちなエンドロール後の小ネタカット。
申し訳ありませんが私は{netabare} フランキー{/netabare} のことすっかり忘れていましたw
まぁ、私もそのくらい童心に戻って楽しめたということでご勘弁下さいませw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

冬に観るならぴったりの作品ですw

原作未読 110分 SPY×FAMILYの劇場版です。テレビ版から観ることをオススメします。

北の町にある目的のために家族旅行に訪れたフォージャー一家、アーニャが北の町に訪れる途中の列車の中で起こしたことが、大変な騒動になるお話です。

制作はテレビ版と同じくWIT STUDIO×CloverWorks、WIT STUDIOは進撃の巨人の前半を制作、立体起動装置を使った巨人との戦いのシーンが凄かったですが、今回も敵の戦いで進撃の巨人と同じぐらいカメラワークも抜群で、動きも尋常じゃなかったですね。

お話は、原作者が劇場版用に書き下ろした作品なので、劇場版内できちんと纏まっていました。

主要な人物は全員出演されていましたね。 {netabare}(う○この神様には笑ってしまいましたw でもああいう時のアーニャの気持ちは分かりますねw) {/netabare}

最後は良かったねとアーニャと言ってあげたい作品でした。

EDは星野源さん、主題歌はofficial髭男dismさんが歌っています。

最後に、相変わらずフランキー(もじゃもじゃ)さんは報われませんねw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

74.3 5 2024年冬(1月~3月)アニメランキング5位
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(アニメ映画)

2024年1月26日
★★★★★ 4.1 (82)
297人が棚に入れました
C.E.75、戦いはまだ続いていた。
独立運動、ブルーコスモスによる侵攻……
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする
世界平和監視機構・コンパスが創設され、
キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
そんな折、新興国ファウンデーションから、
ブルーコスモス本拠地への合同作戦を提案される。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とても楽しい劇場版『クロスアンジュ』?でしたw(※錯乱してますがw褒め言葉です)

【物語 4.0点】
諸々、輪廻する宿命を愛とネタ方面に突き抜けて自由を掴みに行く快(怪)作

前作『~DESTINY』の二年後の世界を舞台にした新作劇場版。

内容は著しくファン向け。
かつて宇宙世紀の『ガンダム』サーガを締めくくった『逆シャア』同様、
事前の振り返り説明等も一切無く、いきなり状況が開始され、
予習復習は推奨ではなく大前提。

その上で、複雑な政治的駆け引きも含めて、一見しただけでは完全理解が困難な程の情報量を詰め込む。
さらには、やっぱり不可能を可能にするあの男のディフェンスや、
“100発100外し”の艦隊が演出する匿っていたわけじゃないアピールをするオーブの政治茶番劇など、
前作から20年待ったファン向けに小ネタも多数仕込み、回収のための周回鑑賞へと誘う。
(以上のことから劇場版『ガンダム』の興行収入記録更新はかなり濃厚だと思います。初日、劇場もほぼ満席でしたし。)


サブタイトル『~FREEDOM』には、2つの意味が内包されていると思われます。

一つは主人公キラ・ヤマトらが背負った果てしない戦いの輪廻という宿命からの脱却。
前作で、戦争で疲弊した世界を統治する案としては正論だったデュランダル議長のデスティニープランを、
勢いで打ち捨てた是非への葛藤は今シナリオでも軸となります。

もう一つは『SEED』シリーズが“21世紀のファーストガンダム”として背負った『ガンダム』シリーズ再生産・再消費の宿命からの解放。
前作『~DESTINY』でもザクが配備され、グフだのジェットストリームアタックだのが復活。
加えて今回はギャンだのゲルググだの。
挙げ句、{netabare} アスラン専用の赤いズゴック(しかも{netabare} 宇宙戦対応w{/netabare} ){/netabare} だの宇宙世紀のMSが多数リバイバル。
富野御大がどれほど嘆こうとも「人は忘れる、そして繰り返す」『ガンダム』も繰り返すw


これらの宿命に従うならば主人公・キラ・ヤマトの運命も『逆シャア』と同じ道を辿る。
すなわち、{netabare} 変わらない人類への諦観を囁くCV.池田 秀一さんに引き寄せられて、
現世から虹の彼方にでも旅立つ他ない。{/netabare}

ただキラにはララァを引きずっていたアムロ・レイらとは異なり、愛しのラクスがまだいる。

この点からも、ラクスに関する過去と設定追加と、彼女の強い意志の発現によるヒロイン覚醒から、
絡まった輪廻の打破を図るのは必然だったと私は捉えています。


が、にしても本作のラブは想定以上にドロドロw
クライマックスのバトルで花開いたネタは百花繚乱でハチャメチャでしたw

でも、そう言えば『SEED』ってえげつない戦争と平和に関する思索の材料だけでなく、
ラブやネタも多数提供して楽しませてくれたシリーズでした。

大体、キラみたいに眉間にシワを寄せて、根詰めて世界の行く末について苦悩したって、
初代『ガンダム』以来の鬱シナリオの引力からは逃れられないでしょうし。

よって非合理なロマンスや笑いありで、合理的に世界変革を叫ぶ黒幕をいなす本シナリオ。
私は是としたいです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

『SEED』本編シリーズ初。終始、崩れる心配がない作画が実現。

多種多様な武装が乱舞するモビルスーツ&艦隊戦で作画カロリーを大量消費しても、
日常場面のソースが枯渇することはなく、
二人の時間が中々作れないキラやラクスなどキャラ心情も好表現。

ド派手なモビルスーツ戦よりも熱かったのが、
{netabare} ラクスを寝取られた!?といじけるキラと、そんなキラ“修正”してやると殴りかかるアスランとの肉弾戦{/netabare}
という点からして人間ドラマへの作画の寄与度は上々でした。

ラクス様が愛情込めて作った手料理も飯テロレベルで再現。
キラも仕事ばっかりしてないで早く帰りなさいと言ってやりたくなりますw


20年を経てさらに加速した表現萎縮も意に介さず?
大量破壊兵器により虫けらのようにジェノサイドされる人体破壊描写など、
グロの踏み込みも相変わらず。

裸のヒロインのイメージが心の支えになる演出や、
{netabare} ヒルダ姐さんに無自覚にラッキースケベを働いてしまうシン{/netabare} など、
エロ方面でも時代の空気を読まない姿勢は嬉しかったですw


【キャラ 4.0点】
キラとラクスの愛が突破口。
となれば立ちはだかる黒幕には恋のライバルも担ってもらうのが必然?
というわけでラスボスの新興国・ファウンデーション宰相・オルフェは、
(※核心的ネタバレ){netabare} ラクスと対となって人類を導くよう生成されたコーディネーターを超える種“アコード”{/netabare} 云々などという、
宿命の寝取り属性を装備してキラの前に立ちはだかる。

彼の言動と、欲しても手に入らない愛を渇望して足掻く末路を見ていて私は、
『SEED』シリーズの福田 己津央監督が2014年にクリエイティブプロデューサーなどとして関わった、
B級アニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』のエンブリヲ様を思い出して笑い堪えるのに必死でしたw

『クロアン』観てる当時は私も、福田監督もこんなフリーダムもどきの機体も出て来る“汚いプリキュア”で道草食ってないで、
早く劇場版『SEED』作って下さいよ~と愚痴りつつ、いいぞもっとやれ(笑)と笑って楽しんでましたがw

今にして思えば福田氏も『クロアン』で汚いとは言え、愛とロボットに関与してひと叩きしたことが、
『~FREEDOM』にも生かされたのでは?と邪推します。

本作のラブとネタを見た『ガンダム』ファンの方々の中には、
もっと真面目にやりなさいと反感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
ですが『クロアン』の洗礼受けた私にとっては許容範囲。
むしろ『クロアン』観てなかったら私も本作と折り合えたかどうか自信ありませんw

{netabare} ぴっちり白スーツで出撃した{/netabare} ラクスの尻に欲情したあなたや、
寝取り型ラスボスの無様な芸当に興味を持ったあなたや、
『Z』のエマVSレコア戦も彷彿とさせるルナマリアVSアグネスの恋愛男性観も交えた激闘を目撃して女って怖くて面白いと色めきだったあなた。
『クロアン』もご覧になっては如何でしょうかw


敢闘賞をあげたいのはシン・アスカ。
前作の主人公交代劇の屈辱そのままに本作でも序盤は、
相変わらず何も分かってないガキンチョぶりでルナマリアにも呆れられていましたがw
終盤では何も考えていない、それでいて闇も深いからこそ、
{netabare} 精神に干渉するブラックナイトの攻撃を無効化する{/netabare} 最凶メンタル戦士として汚名返上の大活躍♪
{netabare} ルナマリアに死ぬ程ぶたれたってw{/netabare} シンはヒーローです。

同じく『~DESTINY』では散々な目に遭ったアスランも面目躍如。
全体に弱さを曝け出して株を下げたキラを挽回した周囲が支えるキャラ相関でした。


【声優 4.0点】
カガリ役の進藤 尚美さんから森 なな子さんへのキャスト変更。
本シリーズはこれまでもニコル、アイシャ、ラスティなど本編から総集編で声優が変わった事例はありましたが、
メインどころの変更は初めてで私も衝撃を受けました。

「物事には裏と表があるんだ」と修羅場をくぐって来たカガリを深く理解していないと雰囲気が出せないセリフに関しても、後継した森さんはしっかりと対応できていたと思います。


ファウンデーション王国の首魁・アウラ役には田村 ゆかりさん。
幼女の皮を被った化け物を演じさせたら彼女の右に出る者はいませんねw
例えファウンデーションは滅びても王国は永久に不滅です。
実はこのキャスティングも福田監督と『クロスアンジュ』のヒルダ役での信頼からだったそうで。
深い因縁を感じますw


ラクス・クライン役の田中 理恵さんは、これまでのシリーズでも、
戦争や平和について人々に語りかけるセリフが多かったのですが、
本作ではスクリーンを越えて我々に愛についてナレーション同等に語りかけて来ます。
{netabare} 愛の反対は憎悪ではなく無関心。{/netabare}
同意できてもできなくても課題として傾聴したい所です。


【音楽 4.0点】
主題歌を一任された西川 貴教さんが楽曲提供を依頼したのは小室 哲哉氏。
かつてTMNの一員として『逆シャア』のEDを締めた小室氏がというのも宿命を感じます。

完成した主題歌「FREEDOM」は時代に逆行したコテコテの小室節。
いきなりサビでキャッチーな短尺の曲をリスナーの耳に流し込むトレンドには目もくれず、
1分間ジックリとイントロで助走を付けて、テクノサウンドとギターソロの融合、
アンチにいくら叩かれてもやめなかった小室氏自身による男声コーラスなど、
旧世紀に消費し尽くされたTKサウンドを時代の空気を読まずに投げつけて来る。

私はTKサウンド、特に売れていた時代よりも時代と折り合いを欠いてもがいていた頃のサウンドが大好物なので、本曲はどストライクでしたが、
好き嫌いはハッキリと分かれると思います。

ただ、この時代と齟齬(そご)をきたしている曲風は、
冒頭、同じく理想通り行かない時代との間で苦闘するキラのカットにはマッチしていたと感じました。


その他、EDには梶浦 由記氏✕石川智晶氏のユニット・See-Sawが19年ぶりに復活しラブバラード「去り際のロマンティックス」を提供。
会いたい気持ちが昂ぶる場面では中島 美嘉さん歌唱のバラード曲も挿入される。
引き続き劇伴を担当した佐橋 俊彦氏は優雅なピアノやストリングスも交えて修羅場にも対応しつつ、
随所に過去作のテーマ曲のイントロも散りばめる。

そして何よりぶち上がるのがクライマックスで帰って来た{netabare} T.M.Revolution「Meteor -ミーティア-」{/netabare}
総じて音楽も20年待ってくれたファンへのご褒美が嬉しい楽曲構成。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サブスクではアラが目立ちますが、ファン感謝祭として堪能できました。

アマプラで再視聴しました。

 思ってた以上にご都合主義の内容だし、作画もなんか違和感あるしで、ひどい映画だなあ、と思いました。

 そして、全編サービス精神にあふれた作品で、ギャグもキレがある作品だと改めて思いました。つまり、これは20年越しのシードシリーズのファン感謝祭なのでしょう。

 ガンダムという名前で言えば本来的なテーマ性とかキャラの成長とか戦争と企業みたいな話とはかけ離れていますが、お祭りと考えればこれほど出来のいいお祭りはありません。

 ラクスもアスランも最高ですね。ラクスが料理しているシーンのボリュームを見ただけで爆笑してしまいました。アスランとキラの喧嘩?わからせ?のシーンも最高でしたね。もちろんズゴックは冷静な気持ちでは見られません。

 そのほかルナマリアとマリューは本当に良かった。シンがルナマリアにボコられるシーンも良かったです。マリューは相変わらずカッコイイですけど、ムウに抱きつくシーンが良かったです。

 そう、なにか全部ギャグなんですけど、不思議なカタルシスがあるんですよね。ある意味でこれでシードは卒業か?という慰霊祭のようなイメージもあります。しかし、シンエヴァのようなもったいぶった感じでも突き放された感じもなく、いつまでもシードを愛していられるような終わりでした。

 もし、続編が作られるとしたらどんな描き方をしても難しいと思いますが、全部なかったことにしても洒落になるかもしれません。


 ということで、評価は変える必要はありませんが、劇場で見たときの映像的な迫力や、久しぶりのシードに感動した気持ちとは違いますが、改めて本作のコンセプトに触れた感じでした。

 

以下 劇場視聴時のレビュー

ルナマリア最高だけど、人妻パワーの勝ち?ファン以外非推奨。

 ああ、シードだったなあ…というのが感想です。要するに内容は無いです。一応、愛だと差別だの僕は無力だ的な何かはありますが、それはシードっぽい何かの為の味付けだと思ってください。
 シードということで遺伝子云々とかありますけどね。そこまでやっちゃうとお話の為のお話という感じです。

 したがって、はっきり言えば、ガンダムシード、ディスティニーを肯定的にとらえているファンじゃないとお勧めはしません。内容的には酷評の嵐でしょう。
 ですが、逆にファンなら最高に「面白い」です。感動とか感心ではないです。これはスタッフが意図的に面白く作っていると思います。なつかしさもありますね。

 そして、TV版と同じく設定とかモビルスーツとしてのガンダムは私にとってはどうでもいいですね。やはり「女」の描き方が本当に面白かった。

 やはり最高なのはルナマリアです。もう…こうやって思い出しただけでニヤニヤが止まりません。ルナマリアの開き直りというか女の強さというか…ぜひルナマリアの日常をスピンオフでやって欲しいなあ。そして、TV版のルナマリアの役目を新キャラのアグネスが引き受けます。この2人が本当に良かった。
 なお、この2人の関係はスカートで読み取れます。ルナマリアがフレアミニからタイトミニへ。どっちにしてもミニなのがたまりません。そしてアグネスがフレアミニです。ここは意図していると思います。

 で、カッコイイのはマリューラミアスですね。中盤から終盤までは主役級でした。特にセリフと声がカッコイイんですよね。

 ラクスは唇ぽってりで人妻感がありました。話としてはNTR?まあ、その辺はまだ開示しない方がいいですね。しかし、この人は駄目女だな…と思っていたら最後の人妻パワー…{netabare} ラブラブ石破天驚拳がでるのかと思いました。そして、あの痴女パイロットスーツ最高でした。亡国のアキトでレイラがロケットに乗るときのエロスーツに似てます。 {/netabare}さすがサンライズ。

 で、シンとアスランって女関係ってどうなってるんでしたっけ?そこでそんな事思っちゃうんだ?という場面がありましたけど…そこもちょっと笑ってしまいます。アスランの搭乗機…そして…がまた笑えます。

 で、キラはどうでもいいです。

 という感じで女性たちを愛でつつ、不遇キャラシンとアスランの活躍を見る作品でした。

 CGキャラはやはり違和感はなくはないですが、かなり緩和されている感じはします。ですがやはり劇場版は手書きでやって欲しいかな。

 戦闘シーンの迫力はすごいですが、モビルスーツ戦よりもマリューの戦艦での戦いが素晴らしかったです。

 声優さんはこの作品は本当にいいなあ…特にルナマリアとマリューの2人は声優さんの魅力も大きいかも。

 2回目迷いますね。正直「デデデデ」の予告編の方がすごかった気がしますし、私は特典にはまったく興味ないですが、ルナマリア…もう1回だけ見たいかな。
 見るなら劇場ですね。小さい画面で落ち着いてみるとアラしか感じないと思います。劇場でごまかされるのがいいアニメでした。

 画面比がスクリーンの端まで広がるサイズではなく、モニターと同じ16:9だと思いますので前の方で見た方がいいかも。


 客観的には点数は低いですが、シードファンなら損はないと思います。私は初日に行ってよかったと感じています。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15
ネタバレ

みゃー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファンが見たかったものを100…いや、200%魅せてくれた劇場版

[作品の評価]☆4.0
シードはこれでいい、むしろこれじゃなかったら納得しなかった気さえする。アスランの使い方もさすがでしたw

[キャラの評価]☆5.0
やはりキャラで見る作品だったんだなって

[作画の評価]☆4.5
PVを見た時はなんでこんなおばさんみたいな唇塗っちゃったのー!?と思ったけどいざ見始めたらそんなに違和感無かった。

[声優の評価]☆4.5
20年振りでこの違和感の無さはすごい

[主題歌]☆3.5


最後に、{netabare}シンのラッキースケベはラッキーじゃなくて確信犯だったっていうのが確認できただけで私は満足でしたw
あと桑島さん4なないで本当に良かったねw {/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 5

73.1 6 2024年冬(1月~3月)アニメランキング6位
大室家 dear sisters(アニメ映画)

2024年2月2日
★★★★☆ 3.9 (23)
93人が棚に入れました
七森中学校ごらく部の女子たちとその周囲の日常を描いたアニメ『ゆるゆり』に登場する大室櫻子とその姉妹を中心にしたスピンオフ中編アニメ。クールな長女・撫子、お調子者の次女・櫻子、しっかり者の三女・花子の大室家三姉妹のゆるくておかしな日々を紡ぐ。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

劇場鑑賞モードの集中力や感性にも応えてくれる趣深い日常癒し系

『ゆるゆり!』にて、七森中学ごらく部に対抗する生徒会の一角として登場した大室櫻子の三姉妹を描いた同名スピンオフ漫画(未読)の中編劇場アニメ化全2作の前編。
アニメは『ゆるゆり!』1期のみ視聴。

【物語 4.0点】
内容自体は変哲もない日常アニメ。
短い尺をお姉ちゃんが冷蔵庫の食い物を勝手に食べたのどうのなど、
些細なことでゆる~く揉める大室家の日常描写に浪費する。

が、この日常アニメ映画、空間の描き方がとても味わい深くて惹き込まれます。
大室家の中では次女・櫻子中心にだらけている三姉妹も、
長女は高校、次女は中学、三女は小学校と、
各々の世代ならではの空気に外面を駆使して順応して日々を過ごしている。
そして、それら各学校と家庭の異なる空間は、お菓子の餌付けだの、犬だの、
小ネタを通じてゆる~く繋がり合って癒やしの世界を形成している。

人間は場に応じた仮面を使い分けつつ自己同一性を保っている。
大仰ですが、そんな着想が浮かぶ程、本作の世界観は繊細でした。


鑑賞者に心情を説明し過ぎず、さり気なくサインを送って伝えるスタンスもマニア向けですがニヤニヤさせられます。

例えば牛乳というアイテムがあります。
二次元空間では古より背の高さなど発育にコンプレックスがある少女らが、
成長を夢見てすがるドリンクとしてテンプレシナリオを形成するお馴染みの小道具。

大室家の中ではチビの末っ子として子供扱いされる花子が、
小学校では背も高くて大人な“花子様”として崇め奉られている。
この外面内面の描写についても、家庭内では櫻子が牛乳飲んどけよ!と花子をいじるくらいで済ませる。
これまで散々アニメ観てきたお前等なら牛乳出しとけばあとは分かるよな?
って感じで制作者と鑑賞者のサイン交換とキャッチボールが成立する瞬間がいくつもあって心地良いです。

テンプレを温め直して再提供するだけならマンネリで嘆かわしい限りですが、
ある種の枕詞として活用し、分かる人には趣が分かる“伝統芸能”として昇華させるならば好感に変わります。


そして、完成された家庭と学校の癒やし空間の上に示唆される、
長女・撫子が秘める百合の花園。
高校では普通の学生同士として“上手くやっている”彼女は誰なのか本作では正体は明かされず。
深夜アニメ脳の私は考察意欲まで掻き立てられて。
終盤示された{netabare} “月が綺麗”。{/netabare}
こちらは漱石以来のアイ・ラブ・ユーの定番サイン。
6月公開予定の後編でヒントとなるさらなるサインの提供と解答が待たれます。


日常百合アニメだから、心身をリセットするつもりで頭空っぽにして観ようと劇場に足を運んだのに、
終わってみれば結局、大河ドラマ並のガチ鑑賞モードで頭も感性も消耗させられた、凄く濃密な43分に(苦笑)

もちろん脱力しきって“脳死”で観て癒やされても全然OKな日常作品ではありますが、
どうせなら映画館という最高の環境で全集中して、スタッフからのサインを全部拾って、
脳も心も汗びっしょりになるワンランク上の癒やしで整うのもまた一興。

私などは日常百合アニメを数える程しか観ていない未熟者。
より履修歴が豊富な方の感想も是非聞いてみたいです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・パッショーネ&スタジオリングス

やや乱調の懸念もあった組み合わせでしたが、
富山県高岡市などの舞台を堅実に再現した草薙(KUSANAGI)の背景美術に、
劇場スクリーンサイズでも相変わらず鼻が小さ過ぎて視認困難な萌えキャラを、
白目などのコミカル表現も交えて躍動させて無難に乗り切り作画は安定。

あくまで日常アニメなので派手さはありませんが、
例えば大室家リビングのフローリングの映り込みや、
あっち向いてホイで敗れ去った少女お頬にハラリと流れる一本の髪など、
制作が押すであろうテレビシリーズでは中々手が回りそうにない描き込みにもこだわり、
こんな表現誰得!?とマニア心をくすぐって来ます。

俺得を発見できれば高評価になり得る作画。
私のツボは{netabare} 不毛で煙たい黒板消しパンパン我慢比べを阻止した黒板消しクリーナー{/netabare} の詳述から感じた謎のノスタルジーw


【キャラ 4.0点】
家ではお調子者だが外ではまさかの生徒会。おバカだが家族想いな次女の中1・櫻子。
そんな櫻子の世話を焼くが、妹として可愛がっても欲しいし、頼りになると認めても欲しいしっかり者の三女の小2・花子。
クールで、ドSと目されているが、根は優しく、内には百合の炎が燃えている長女の高3・撫子。

性格も外面もバラバラだけど、ひとつ屋根の下では温かい大室家のリビング。
その室温は終盤{netabare} みんなでハグして笑い合うシーン{/netabare} で最高に達する。

シリーズ初めて声が付いた花子の小学校の級友たち。
特に“花子様”をライバル視して噛み付いてくる“みさきち”こと高崎みさきは、
撫で回したくなるくらい可愛らしいツンデレ属性。

あと存在感が薄過ぎるので注意してないと見落としてしまうでしょうが、
{netabare} 『ゆるゆり!』主役の赤座あかり{/netabare} もちゃんといましたw


【声優 4.0点】
大室櫻子役の加藤 英美里さんによる磨き上げられたダラダラボイスを筆頭に、
撫子役の斎藤 千和さん、花子役の日高 里菜さんら、
『ゆるゆり!』放送開始時の2011年は若手だったキャスト陣が中堅に差し掛かり円熟した癒やしボイスを提供。

小学生役として新規参戦したのが高崎 みさき役の古賀 葵さんら。
花子に対して、今日は{netabare} 身長{/netabare} の調子が悪いから勝負はまた今度
などとゆる過ぎるライバル属性開拓にも好対応し片鱗を見せる。

学生の頃『ゆるゆり!』観てました~♪と言って溶け込んで来た新規キャストという制作エピソードを聞くと、
次世代から中堅への無邪気、無自覚のプレッシャー?と言いましょうかw
シリーズの歴史を実感します。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は白戸 佑輔氏。
アコースティックギターによる大室家の優しい空間の演出。
適当に笛の音程を外したコメディ対応など日常系の一式を揃えて作品を下支え。

それにしても、日常系のコミカルな場面転換でよく使用されるポ~ン♪と鳴る切り替え音。
劇場内だと一層よく響き渡ってシュールですw


OP主題歌は大室家三姉妹による「My Dear SiSTARS!」
軽快なリズムに乗って、パヤパヤ♪やっぱシスタ~♪などとゆる~く姉妹愛を語る、
安心安全な定番パターン。

ED主題歌で花子ら小学生4人組らのロリソングで脳を溶かしにかかるのもまた黄金パターン。
小川こころ役の倉知 玲鳳(れお)さんや、相馬 未来役の伊藤 彩沙さんは、
『バンドリ』など2.5次元での実績もある声優で、さらに糖度アップ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

72.1 7 2024年冬(1月~3月)アニメランキング7位
ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (247)
832人が棚に入れました
東京都高度育成高等学校、それは進学率・就職率100%を誇り、毎月10 万円の金銭に相当するポイントが支給される夢のような学校。しかし、その内実は一部の成績優秀者のみが好待遇を受けられる実力至上主義の学校であった。 3学期を迎え、DクラスからCクラスに昇格した綾小路たちは、林間学校へと向かう。そこで実施されるのは「混合合宿」と呼ばれる全学年合同で行われる特別試験。その名の通り、男女別に分かれ、必ず複数のクラスが混合するグループをいくつか作り、そのグループ単位で採点される試験である。 これまで敵として争っていた他のクラスの生徒たちとも協力しなければ、高得点を得ることができない状況、そして何よりボーダーラインに届かなかったグループからは退学者が出るというルールに慄く一同。波乱を呼ぶ激動の3学期が今、幕を開ける!


声優・キャラクター
綾小路清隆:千葉翔也
坂柳有栖:日高里菜
堀北鈴音:鬼頭明里
櫛田桔梗:久保ユリカ
軽井沢恵:竹達彩奈
平田洋介:逢坂良太
高円寺六助:岩澤俊樹
一之瀬帆波:東山奈央
橋本正義:阿座上洋平
龍園 翔:水中雅章
椎名ひより:高橋李依
堀北 学:梅原裕一郎
南雲 雅:斉藤壮馬

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ようこそ理不尽差別主義の教室へ

学園の試験内容とか設定、キャラクターの考え方や行動に合理性がないのが欠点ですが、話の面白さとキャラクターの魅力で安定した面白さがある作品
先がとても気になるので続きも是非アニメ化して欲しいです

やっぱり学園側が出す試験と脱落者の決め方が謎ですねー
間違えて優秀な人を退学にしかねない試験多すぎじゃないですか?

学生側も自分のクラスの戦力になる人を守るとか、自分の退学回避とかとても重要だと思うんですが、それより個人のポリシー?を大事に行動している人が多いのが共感できなくてモヤっとする

でも相変わらず面白かったです

投稿 : 2025/03/08
♥ : 20

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作は「2年生編」からが本領発揮 →アニメ(「1年生編」)は準備期間?!

【レビューNo.118】(初回登録:2024/4/7)
ラノベ原作で
・第1期:2017年作品。全12話。
・第2期:2022年作品。全13話。
・第3期:2024年作品。全12話。

・第3期で「1年生編」が終了で区切りがよい
・何故か「2年生編」のみが図書館に置いてあったw
 → 「2年生編」を踏まえてのアニメ化部分の位置づけ
の観点から本作を語ってみようかと。

(ストーリー)
物語の舞台は進学・就職率共に100%と言われる進学校・高度育成高等学校。
しかし同校は
・能力別にA~Dクラスに振り分け
 ・上述進路の恩恵を享受できるのはAクラスのみ
 ・実力によってポイント支給額などの待遇が変化
  (同校ではあらゆるものがポイントで購入できる)
 ・基本個々の生徒のクラス変えはなし
  しかし試験結果でクラス単位での入替を実施
  → Aクラスを目指してクラス対抗戦でしのぎを削る
・勉強ができればいいだけではなく、多岐にわたる能力が求められる
 ・学力以外に運動能力、協調性、コミュニケーション能力などこれらを数
  値化して評価
 ・またこれらの能力を測るために特別試験を実施
・生徒の自主性を尊重する自由な校風の一方で、適性のない生徒は即時退学
 という厳しい方針
という独自の教育システムを採用していた。
主人公・綾小路清隆は入学試験の結果で、問題児ばかりのDクラスに配属さ
れてしまう。
しかし綾小路には「ホワイトルーム」という特殊な環境で育ってきたという
生い立ちがあり・・・
綾小路たちDクラスのAクラスを目指す挑戦が今幕を開ける!!

(評 価)
・「2年生編」からが本領発揮 →アニメ(「1年生編」)は準備期間?!
 原作「2年生編」を読んだ上での率直な感想がこれですね。
 アニメ(「1年生編」)では
 ・1クールで1学期を描いていく
  → 1年かけてライバルCクラス~Aクラスまでを紹介
 ・Dクラスの主要キャラ綾小路、掘北、軽井沢等の変化・成長のきっかけ
 ・「ホワイトルーム」要素をチラみせ
  (綾小路父、月城理事長等)
 という準備期間的な意味合いが強いのかなあっと。
 この辺りの準備期間を経て、「2年生編」でようやくクラス間競争や「ホワイ
 トルーム」からの刺客等が本格化していくいう感じですね。
 なのでアニメ化部分だと
 ・この学校の試験の特殊性
  → ゲーム性の高い頭脳戦要素
 ・クラス間競争の前哨戦(ライバルキャラ紹介)
 ・綾小路の暗躍(ダークヒーロー感)
 ・少しずつ構築されていく人間関係や各キャラの変化・成長の兆し
 という辺りを楽しめるかどうかがポイントになるのかな。
 ある意味「ダイヤのA」等スポ根モノに近いものがあり、この手の作品同様
 「3年間をかけて物語を描いていくんでしょ」って感覚ですね。

・ツッコんだら負けw特殊設定を素直に受け入れられるか
 本作は上述「ストーリー」で書いているように、物語を成立させるためにか
 なり強引な特殊設定を用いているので、この辺りを素直に受け入れられるか
 どうかってところですね。
 例えば真面目に高校教育という観点から考えると
 ・騙し合いや蹴落とし合い等教育としておかしいやろ!
 ・リスク(常に退学の危機)とリターン(Aクラスのみ優遇の進路)のバラ
  ンスおかしいやろ!
 等ツッコミどころ満載ではあるのでw
 また主人公・綾小路も(特殊な生い立ち故に)サイコパスなところがありま
 すし。
 逆にこの辺りを素直に受け入れられると、この特殊設定を活かした
 ・よく考えられえた試験内容や頭脳戦のスリリングな展開
 ・その中で垣間見れる人間模様
 等独自の面白さがある作品ではあります。
 あと女子生徒のキャラデザには定評がありますね。
 (「2年生編」だと恋愛要素も見どころのひとつ)

個人的には「2年生編」を観てようやく評価できる作品なのかなってところです
が、今後アニメ化されるのかどうか・・・
そんな感じで長い目でみることや特殊設定を受け入れられれば、回を追うごと
に積み重ねが生まれ、面白くなっていく作品ではありますね。

(追 記)
・アニメだと特別試験の内容を分かりやすくみせてくれるのはいいですね。
 原作だと最初に文章でずらずら説明されるのですが、私の頭では全く理解で
 きなくて(笑)
 試験が始まって何とか理解が追いつくって感じなので。
・ただ「1年生編」は原作未読なので推測になるのですが「アニメ化あるある」
 で、やはり綾小路の心理描写等結構削られえているのかなあと感じる部分は
 ありますかねえ。
 3クールもの尺を使ってますが、特別試験の描写などに結構尺を使わざるを得
 ないので意外と厳しいのかなあっと。
 原作勢の一部から「アニメはクソ」という批判が出ているのも、まあ分から
 なくはないですかね。
 個人的には、アニメはそれなりに面白いという評価ですので、健闘している
 部類かなと思いますが。
 (とはいえ「2年生編」がアニメ化されたら、「やっぱりクソやん!」で手
  のひら返しするかもですがw)

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

学園モノとしてのソリッド感と落ち着きは一番あった気がする。

個人的に面白いと思っている作品。
原作は未読、アニメ勢です。

レビュータイトルのとおり、シリーズの中では学園モノとしてのまとまり感と落ち着きがあり、キャラもだいぶ頭に入っている中での学園内でのあれやこれやモノとしてしっかりと楽しめた印象。

相変わらず、舞台設定としての綾小路君の来歴などは色々と察するところはあるものの、物語の落としどころは今もって見えず。
その、大筋を遠くに見つめたまま、近距離での勝負、駆け引きの人間関係が繰り広げられる。

今シーズンは主に学内でのあれやこれやが展開される点もあって、飛び道具的なしかけではなく、人間関係のつながりや、思惑、いわゆる平地での権謀術数が繰り広げられた。
曰く、直接対話、電話でのやり取り、寮の室内でのやり取り等などである。
ここら辺が少し地味ではあるものの、あり得る話としての落ち着きやまとまり感につながってのではないだろうか・・・、多分にこじつけだけど・・・。
まぁ、そのような印象を受けたのはしょうがないところで・・・個人の感性ですな。

あとは、サブヒロイン・・・?でもないような気もするのですが、堀北鈴音の兄貴との確執(誤解?こじらせ症候群的な何か?)が解消したのも、落ち着き感の一つかもしれません。
まだ、確証は持てませんが、今までの様な中途半端なポンコツ感は今後無くなるのかも・・・との寂しさと淡い期待が生まれました。

物語の進捗途中で、若干名の退場者が出たもの幸い大勢に変化はありませんでした。
教師側でうっとおしいオッサンが1人登場はしましたが、ちょっと中途半端ですね。
どうやら、次の学年でこのオッサンサイドの新キャラが登場する様ですが、新たなライバル(障害)となりそうな予感です。
今まで、共闘関係を気づいてきていた軽井沢恵とも、正式にライバル関係に戻る宣言をしたタイミングで、各クラスでもおなじみのキャラクタ達が暗躍し始めました。
これは、否が応でも次のシリーズを作ってもらわないといけませんね。
と言いながら、season4_2年一学期編のアナウンスが・・・。

これは一安心。

・・・て、学期でシーズン積んでいくんかぃ!!
wwwこれは意外と大作の予感・・・。

いいぜ!ただ、おらが○んじまう前に終わらせてくれよ。
こちとらオッサンなんだぜ。
たのむでしかし(このフレーズでメガネの漫才師が浮かぶ世代があにこれの中にどれほどいるのやら・・・)

ああ、そうそう、最終盤で恋愛要素もぶっこんできましたね。
綾小路君の顔に笑顔はなかったけれども・・・。

あんまり無制限なラブラブも遠慮はしたいところだけど、普通に最後には軽井沢さんとはちょい涙もアリの笑顔で向かい合ってほしいものだけど、どうなる事やら・・・。
学年、学期で追っていくのなら・・・まだまだ先になりそうですな。。。

たのむで、しかしwww。



なんだか、テキトーなレビューになってしまいましたが、非常に面白く視聴している作品。
舞台装置としては、ありがちな要素も見え隠れしてはいるのですが、物語自体の先が見えていない。

次の予定も決まっているとの事で、楽しみに待ちたい、と思っている作品です。
キャラも魅力的、シチュエーションも興味深い、エンディングも気になる。
とても面白い作品との評価です。

機会がありましたら、ぜひともご覧くださいませ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

71.4 8 2024年冬(1月~3月)アニメランキング8位
キングダム 第5シリーズ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (72)
297人が棚に入れました
紀元前、中国西方の秦国(しんこく)。 今は亡き親友・漂(ひょう)と夢見た「天下の大将軍」を志す元・下僕の信(しん)は、少年の頃、秦王の座を巡るクーデターに巻き込まれ、第31代秦王・嬴政(えいせい)と運命的に出会った。 秦軍所属の「飛信隊(ひしんたい)」隊長として戦場に身を置く信は、嬴政とともに、誰も成し遂げたことのない「中華統一」を目指し、同世代の将である蒙恬(もうてん)や王賁(おうほん)らと切磋琢磨しながら着実に出世を重ねてゆく。 一方、若くして秦王の座に就いた嬴政もまた、じっくりと宮廷内で力を蓄え、ついには相国・呂不韋(りょふい)から国の実権を奪還。これによりいよいよ宿願・中華統一へと本格的に乗り出すこととなる。 中華統一に向けた新たな拠点とするため、趙国(ちょうこく)にある「黒羊丘(こくようきゅう)」の攻略を狙う秦軍。 信率いる飛信隊も攻略戦に加わるが、この戦いで秦軍の総大将を務めるのは「戦いの天才」と呼ばれ、勝つためならば非道な手段も厭わない桓騎(かんき)だった。 対する趙軍総大将は、稀代の天才軍師・李牧(りぼく)から信頼され、「沈黙の狩人(ちんもくのかりゅうど)」との異名を持つ慶舎(けいしゃ)互いに底知れぬ恐ろしさを秘めた総大将の下、要所・黒羊丘を巡る攻防戦が始まる!

声優・キャラクター
信:森田成一
嬴政:福山潤
河了貂:釘宮理恵
羌瘣:日笠陽子
渕:赤木進
尾平:鳥海浩輔
桓騎:伊藤健太郎
黒桜:永峰遙
雷土:乃村健次
摩論:佐久間元輝
那貴:小西克幸
リン玉:八代拓
ゼノウ:蓮岳大

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

桓騎の戦術は戦術とは言い難く・・・

紀元前での秦国の戦いを描いた物語です。
秦国の国王嬴政(えいせい)は中華統一を目指しています。そのため、隣国である趙国を併合する必要があり、今回の戦いは黒羊丘の争奪戦です。

主人公の信(しん)の率いる飛信隊は、今や八千人の大部隊になりました。
しかし、今回の戦いの総大将は桓騎(かんき)であり、5万人を率いており、飛信隊も桓騎の配下として戦うことになります。

桓騎は戦いの天才です。但し、彼の戦いには正義とか悪とかの概念はありません。
戦いに勝つためならば、なりふり構わず何でもします。戦いに無関係な集落を襲い、財産を奪い皆殺しにしても、一切気にかけることはありません。
それに対して、趙国の部隊は国民の命を大切にします。

この戦い、どちらが正義でどちらが悪かというと、懸命に国民を守っている趙国軍が正義で、他国に侵略し、奪略、殺人を繰り返している秦国が悪です。
だから信や飛信隊副長の羌瘣(きょうかい)、そして飛信隊の軍師である河了貂(かりょうてん)は、大いに憤ります。
飛信隊は正義の部隊として、常日頃から戦いとは無関係な人たちへの奪略、殺傷を禁止していたためです。

今回は、信や羌瘣の怒りの心が大いに表現されていました。
そして、河了貂が今回編み出した戦術の基盤も、結構心に刺さりました。
また、飛信隊の古参である渕(えん)や尾平(びへい)の信念もしっかりと描かれており、なかなか見ごたえがあります。


ところで、
桓騎の戦術は戦術とは言い難く、誰もが立案できない、というか立案しないと願いたいものです。
なぜならば、桓騎の戦術は人間の良心を射抜いたものであり、良心ある人に対しては必ず成功する作戦だから。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

正義と悪の対比が魅力的、対照的な桓騎軍の異質さを描くアニメシリーズ第5期

2024/02/01 1話視聴
第5期にして、最高の始まりの1話だった。
めちゃくちゃに引きが強い。作画もいい。敵大将、慶舎との闘い期待できるぞこれは。

2024/04/06 視聴完了
原作既読。アニメシリーズ1期~4期まで視聴レビュー済み。
黒羊丘編。全13話

推しキャラ桓騎の圧倒的な強さを感じることの出来る黒洋丘編、原作でも好きでしたがアニメでも楽しむことが出来ました。

正義と悪、光と闇のような対照的な飛信隊と桓騎軍を描くことで、主人公信と秦王嬴政が中華統一するために乗り越えなければならない壁を明確に描いていた物語に感じました。
桓騎軍の特殊さ桓騎のカリスマ性と残忍性、漫画よりグロさは控えめですが充分楽しめました。いつでもニヒルな笑みでかっこいいお頭最高。

OPとED曲は、映像も音楽も今までのシリーズの中でも1番好き。特に桓騎軍がメインで描かれるエンディング曲は過去一この作品にピッタリだったと思います。キングダムファンのアーティストが書き下ろしたという歌詞が素晴らしい。ファンにはたまらない1曲となっていますのでオススメ。

作画は前半はとても良かったですが、後半になるにつれ崩れが目立ちました。特に9話は酷かった。

作画の残念さはありつつも、物語は相変わず面白いし、ラストで嬴政が語る統一国家の目指す未来を見てみたくなりました。次からは途中で原作漫画を見るのを断念したくらい長い戦いの始まりになるので、アニメ化したらどうなるのかテンポよく進むのか謎ですが、続編があれば引き続き追っていきたいと思います。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理想の大将軍を目指して一直線に駆け上がる…飛信隊の絆の力をとくと見よ!

この作品の原作は未読ですが、TVアニメは第1期~第4期まで視聴済です。

私の身の回りでこの作品を好む人が少しずつ増えているのは喜ばしいことです。
普段、会社の同僚にアニメの話は絶対できませんが、その人たちとなら少しは出来る様になりました。
とは言ってもキングダムだけですけれど…^^;

同僚の中にはアニメが面白いからということで原作に手を出した方もいらっしゃいますし、私の家族は実写版を見てアニメに興味を持ち始めています。
その方々はこぞって「アニメ版の方が面白い」と言ってくれています。

また、私の家族は私が普段アニメばかり見ているので、すっかりアニメを毛嫌いするようになってしまいましたが、本当に面白い作品は人を惹き付ける魅力があるんだと思います。


秦が目指す"中華統一"にむけての第一歩、
<対趙国>開戦の狼煙となる「黒羊丘の戦い」が幕を開ける──。

「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて、大人気連載中の原 泰久による漫画「キングダム」。
物語は、春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信しんと、
後の始皇帝となる若き王・嬴政えいせいの活躍を描く中華戦国大河ロマン。

同作は、2013年第17回手塚治虫文化賞のマンガ大賞受賞、さらに原作コミックスは累計一億部突破。
そして2019年には初の実写映画化を果たし、興行収入57億円の大ヒットを記録、一躍社会現象となった。

TVアニメは2021年4月~に放送された第3シリーズにて史上最大の戦いと謳われる【合従軍編】が放送。
続く2022年4月~に放送された第4シリーズでは「成蟜の変」 から
「加冠の儀」までを描き【国内統一編】の完結を迎えた。

原作:原泰久監修の元、第5シリーズは2024年1月~放送開始!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

TVアニメ第4期までで秦国の国内は統一され、ここからいよいよ中華統一に向けた戦いが始まる…という訳ですが、予想していなかったことが一つだけ…
これまで最低でも2クール分は放送されていたと記憶しています。
それなのに、この第5期が1クール全13話の物語だったのがビックリです。
NHKが制作委員会に入っているので、これまで通り2クールの尺を使ってくるものと予想していましたよ。

確かに、今回描かれた「黒羊丘の戦い」は、1クールで描くにはちょうど良いボリュームだったのかもしれません。
wikiをチラ見したところ、ここからまた長い戦いの道が続くみたいなので、結果オーライだったのかな。

私はwikiをチラ見しかせず、極力ネタバレを喰らわないように心掛けていますが、次の物語の設定には何やら半端無い熱量を感じることになりそうです。
本当は見たくなかったんだけどな…
どうしても視界に入ってくる情報が拒めない時ってありますよね。

そして、釘ゅ演じる河了貂と、日笠さん演じる羌瘣は今回も抜群でしたね。
キャラの立ち回りも抜群でしたが、お二人の声質が堪らなく耳に心地よいです。
お二人とも沢山の作品に出演しているので、身体には本当に気を付けて欲しいです。
この二人になにかあったら、日本のアニメが大パニックに陥ると思いますので。

今回描かれた「黒羊丘の戦い」は、本当に苦しい戦いでした。
そもそも楽な戦いなんてこれまでありませんでしたけれど…
これまで主要登場人物にばかりスポットが当たっていましたが、副長の渕(えん)さんや、尾平(びへい)にスポットが当たったのは個人的にいは嬉しかったかな。
二人とも飛信隊の最古参ですからね^^

使われ方は対照的でしたが、結果的に飛信隊の絆をより深めることになりましたからね。
そして、信の思い描く理想の大将軍像もハッキリと脳裏に焼き付けることができました。
武功に関しては不満が無い訳ではありませんが、これで歩みを止める信ではないでしょう。

信、そして飛信隊がどこまで大きくなるのか、本当に楽しみですね!
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、DeNeelさんによる「導火」
エンディングテーマは、Novel Coreさんによる「RULERS」

1クール全13話の物語でした。
しっかり堪能させて頂きました。
そして、続編の情報を楽しみに待っています。
次は2クールで描いて貰えると嬉しいかな~^^

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8

70.9 9 2024年冬(1月~3月)アニメランキング9位
魔法少女にあこがれて(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (215)
639人が棚に入れました
わたし、柊うてなは魔法少女が大好きなごく普通の女の子☆ある日、変身する力を与えてくれそうなマスコット的なやつに出会って不思議な魔法をかけられちゃった! これでわたしも魔法少女に――と思ったらえ? なにこの格好?悪の組織の女幹部ってどういうこと!?これからわたしどうなっちゃうの~~~!!?魔法少女ファンの心優しい内気な少女がサディスティックに大変身!!?正義と悪の激しい SM プレイ(!?)スタートです!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

オリジナルのないエロ2次創作が生み出したオリジナリティ。

 最終回が一番面白かったのが意外でした。ツボに入って声を出して笑い転げました。
(追記 12話で終わりと勘違いしていました。13話がありました。この作品に水着回が意味があるのかわかりませんが、マジアアズールの覚醒が明言されていました。やはり、マジアアズールが真の主役でした。伏線はずっとありましたから、一応これで伏線回収ということで)

 この手の作品は出落ちが多いので本作もそうかなと思っていたら、どんどん面白くなってゆきました。原作未読なので、アニメの制作の力なのか原作の出来の良さなのかはわかりませんが、エロと面白さの相性の良さを最大に引き出した秀作と言えるでしょう。

 それと本作をメタ的に俯瞰した場合、本作はちゃんと構造上「魔法少女もの」の物語になっているのが素晴らしかった。魔法少女に憧れている少女が闇墜ちして、悪役に回る。悪に取り込まれそうになるけど、悪のやり方が気に入らず、3つ巴の対立構造になる。そして、真の悪役である異質な悪意(ヴェナリータ)が次の展開をにおわせる。

 これをシリアスにやろうと思えばそのままダークヒロインものにもなりそうだし、原点ともいえる女児向け魔法もの(プリキュア等)にもなりそうです。つまり本作はプロットがしっかりあります。

 キャラのコンプレックスを使えばテーマの深堀りもできます。悪と正義の仲良しごっこは魔法少女モノそのままです。本作はそれをエロに持って行ったということですね。

 出来がいいので、テーマ的なものを牽強付会できなくはないです。が、それは視点を間違ってしまう気がします。
 本作の優れているところは「魔法少女」というカテゴリーのエッセンスを抽出して、そこにエロのガワをかぶせることによって作品を仕上げているということです。
 オリジナルのない「魔法少女もの」という概念に対する2次創作が、結果的にどんな作品よりもオリジナリティを産み出したという評価が正しいかもしれません。要するに本質を見抜く目を持った人が作り出した作品と言えるでしょう。

 最後のエピソードが特撮怪獣ものの視点でも描けるよ、というのを見せてくれたのもいいですよね。シンウルトラマンでみんなが思った事をそのままやっている感じです。
 いろんなカテゴリーのエッセンスを抽出して、是非、特撮もの、戦隊もの…と続けて欲しいものです。


 作画の評価4が高すぎるのは分かりますが…しかし、ここまで攻めた作品をやり遂げたスタッフへの敬意も込めて。

 



1話 化けたらすごい作品になるかも。推し活の深層にあるリビドーを描いている?

{netabare}  可能性を感じる作品です。明らかにまどマギのオマージュですが、力と引き換えの自らの選択を試されているわけでなく、強制的に魔法少女…のアンチとされてしまうところが秀逸です。

 少女の憧れだった魔法少女をまどマギで少女の欲望・ダークサイドとして描きました。その後「魔法少女特殊戦あすか」「間違った子を魔法少女にしてしまった」等過激さは増して行きますが、いずれも魔法少女側です。この作品はその点で視点が非常にいいです。

 そして、その逆転構造にエロス・リビドー・性癖を入れてきています。これはメタ的な視点で 2次元の魔法少女を愛でるマインドとは?理屈をつけてもエロだろう?という意図が見えます。少女の性の切り売りというのはまどマギのテーマの一つでもあると思いますが、あまりそこは注目されませんでした。

 また丁度今やっている「SHY」のヒロインのメンタルに非常に近いので、正義・悪というよりも、コンプレックスと2面性、承認と立場のような構造になるのかな?という気もします。

 ウテナという名前にも何か意図があるのか?柊の意味は?マギアレコードの方には出てくる苗字みたいですが見てないのでわかりません。花言葉というより棘があるのと冬の字が入るのが重要なのでしょう。

 とにかく1話面白かったです。これは期待枠…と言いながらも、アニメは結構安っぽいので、ほどほどの期待にしておきます。今のところ可能性ですが、化けたら面白そうだなあ、とは思います。出落ち、パターン化ではないことを祈ります。そして、謎の光いる? {/netabare}


2話 放送事故並みの止め絵も、やっぱり面白い。演出力でしょうか。

{netabare}  地上波でもやってるんですよね?今回は随分攻めてましたけど大丈夫か?と思ったら、ATXの他はサンテレビ、KBS、BS11ですか。一応選んでるんですねえ…

 巫女に面…そして○○○○とはマニアックな…古き良き日本の緊縛ですね。

 で、なかなか面白い展開でした。一方的な蹂躙だと飽きるかなと思っていたら、まさかでしたね。ヒロイン?のコンプレックスをエピソードでもっと描いてくれると奥行が増すのですが、まあ、過剰な期待はしませんが、おバカな作品に見えて、妙な何かに引っかかりがありますので、展開に期待します。テーマ的なものが見えてくるのでしょうか?

 それにしても面白さは作画じゃないということでしょうか?ファミレスのアップシーンとか放送事故か?と思うレベルでしいた。5,6秒は動かなかったと思います。一番力が入っていたのがSM雑誌だった気もします。それでも面白いのは演出力なんでしょうか?

 で、1話のあこがれverも見ましたが、謎の光があった方が見やすいかも。どうせこのレベルの作画ですからね。想像を掻き立てられる分で変な効果が出ていると思います。{/netabare}

3話 アニメは予算じゃない。センスと工夫だ。

{netabare} 面白い作品は予算じゃなくてセンスなんだろうなあ…と。本当に面白いです。ストーリーやキャラが秀逸なのはもちろんですしプレイのシーンが秀逸なのはもちろんです。謎の光があっても…というかあったほうが面白いのはすごいですね。
 それだけではなくて、金髪の娘の髪のハイライトが白抜きではなくピンクになっていたり、EDの歌詞がしっとりとSの目覚めについて歌ってたりで、アニメ作りに関していろんなところの工夫がいいですね。

 あるいは原作×制作会社の奇跡のマリアージュかもしれません。

 というか、これが予算があっていい作画だとつまらなくなる気がします。作画のB級感が脱力系の面白さにつながっています。その点では「おにまい」と似て非なる面白さですね。

 3話はちょっと電気ショックプレイだと物足りないかな…と思ってたらアズール…最高です。「うてな×アズール」がいい感じなのが伏線なんでしょうか。

 レオパルトが承認欲求キャラでうてなとの対比で、結構キャラがちゃんとあるんですよね。これが物語の面白さを引き出しています。ところでレオパルトはベットの上で何をしてたんでしょう?自家発電ではなく、エロ系の写真アップでいいねを貰おうとしていた…と見えたんですけど、スマホとかが描かれていなかったので確信がもてませんでした。 {/netabare}


8話 笑いの感情とサディズムは相性がいい。境界線上だから面白い。

{netabare} いわゆる一般と成人の線引きって、考えてみればかなり恣意的ですよね。性癖の多様性を考えれば、単にどこまで見せているのかで考えるのはかなり乱暴です。その線引きに挑戦しているのが本作かなあという気がします。

 変な言い方出すが、大人が見ればこの作品はギャグです。決してアダルトには見えません。魔法少女もののパロディとしてギャグ要素をエロにする、というだけの話です。薄い本の様なニーズでは決してないと思います。

 こういう面白さを表面上の裸体表現の有無で安易に判断することで、どこかでクオリティを犠牲にしているのではないのか?という気がしなくはないです。「お兄ちゃんはおしまい」でも、ある意味本作のベクトルのチャレンジはありましたが、そのコンセプトは本作においてもっと先鋭的です。

「笑い」はサディスティックな感情と相性がいいのは漫才・コントで良く知られています。みっともない、醜い、痛い、そして裸…蔑む心が笑いを誘います。

 なんとなく本作を見ていると「笑いの構造」「エロとギャグ」「ジャンル・規制とは何ぞや?」などと考えてしまいます。見ているときはもちろん普通に楽しんでますけどね。
 要するに本作の「ジャンル」は境界線上ぎりぎりだと思いますが、その境界線が生み出す面白さだなあ、と思います。そこに人間の感情が一番動くポイントがあるのかもしれません。

 それとマジアアズールだけ、妙に内面の深掘りが丁寧ですよね。このキャラがいることで深みがあるように感じているのは錯覚でしょうか?7話最高でした。{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 20

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

憧れと似た、このどうしようもないキモチ

DアニであこがれVerを視聴、あまり隠れてなくてビックリ
ゆ、湯気がにゃい(*´ -`)
悪の女幹部に焦点当てた話で、元々は善人なのにだんだん悪に目覚めていくコンセプトは面白いと思うけど、魔法少女アニメの本来のターゲットである、女性向けでこのコンセプトの話が見てみたい
黒猫のマスコットがかわいい

プリキュアなど女の子が変身して戦う話でヒロインサイドがピンチになるのは最大の見せ場だと思うんですよ、追い詰められて酷い目にあうからこそ、頑張って!!って応援したくなるんです
男だったらボロボロになって立ち上がればいいんだけど、女子が殴られて傷ついてボロボロになるところはあんまり見たくない、でもかわいそうな目に合うのを見ると共感して応援したくなるのが女子なので、だから魔法少女は怪人の変な能力にやられてピンチになるのがちょうどいいのだと思うし、心のどこかにピンチになるのを期待している気持ちありますよね?
だからドSなのはともかく、ウテナの魔法少女に対する倒錯した気持ちはそこまで特殊なわけじゃないと思うんです

残念なのは、ウテナが悪に堕ちていく過程が雑なところ、例えば魔法少女アニメを見ていてヒロインがピンチになるとドキドキして期待しちゃうような描写とか、元々あった狂気の片鱗とか、魔法少女との友情と興奮する気持ちの葛藤とか、サディスティックに目覚めていく過程をじっくり描けばもっと面白い作品になったと思う
魔法少女3人ともっとウテナとがっつり絡ませて、大好きなみんなに酷いことをして興奮する私、どうかしてる・・・って言いながらもはまっていく、そういった倒錯していく気持ちをねっとり描けばよかったかな?
エロのほうに力入れちゃったのは残念だけど、面白い作品だと思う

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

やはり魔法少女は素晴らしい…byマジヤベーゼ。久々に「謎の光」が輝くとき。

 主役の名前がうてなで、ネイチャこと前田さんが出ている時点で期待作。もこっちっぽい陰キャデザインをここまで良くしたのは素晴らしい。


 アリス登場くらいから作画もテンションも下がっちゃったけど、7話終盤から持ち直しましたね。声優さんもノリノリで、イジり辛い感じに下手とか、アリスちゃんとキウイちゃんの仲良しぶりも良い。こっからの展開が楽しみでワクワクしてきた。


「ラブリーロコ」が聞けただけでこの作品見た甲斐がありました。「イジり辛い感じに絶妙に下手くそだなお前…」byキウイちゃん。それにしても、ウテナ役の和泉さん新人ぽいが才能あるなぁ〜。こんな汚れで才能開花させちゃうと、一発で終わっちゃうか、大輪の花を咲かせるか2つに一つやでぇ。


 全体的に作画が平均的に良しとされがちな退屈な優等生感ある昨今のアニメ業界で、本作は平均より重要なポイントで作画開放するというどちらかというと昔ながらな姿勢で臨んでいて好感がもてる。なにより魔法少女の敵という道に矜持を見せるマジヤベーゼという主役が一本筋が通っているからやる気のない単なるネタエロに堕していない。


 薄っぺらい弱肉強食論を説いてるロードに対して、マジつまんねぇーこの人なに言っての?というマジヤベーゼの姿勢には、昨今現実にも跋扈しているイキリ逆張り小賢しい勢に対する良いカウンターで心地よい。ロード、実は正体は本当にイキってる小学生とかでも良かったなぁ。久々に2期が欲しくてオラわくわくしてきたぞ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 12

70.2 10 2024年冬(1月~3月)アニメランキング10位
GREAT PRETENDER razbliuto【グレートプリテンダー ラズブリウト】(Webアニメ)

2024年2月23日
★★★★☆ 3.7 (13)
73人が棚に入れました
目の回るような駆け引き、見るものを欺く巧妙なシナリオ、日本屈指のアニメスタジオ WIT STUDIOによる映像により世界中を魅了した「GREAT PRETENDER」から3年。遂に詐欺師たちが動き出す。

ローラン・ティエリーをコンゲームの世界に誘った自称天才詐欺師ドロシー。上海龍虎幇とのゲームに敗北し、彼女は命を落とした……はずだった。海辺の小さな村、アジアの都市・台北から少しはなれたその場所に彼女の姿はあった。台北の黒社会に追われ、京都を目指す、その先に待っているものとは―…!?

70.1 11 2024年冬(1月~3月)アニメランキング11位
ポケモンコンシェルジュ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (18)
69人が棚に入れました
『ポケモンコンシェルジュ』は、Netflixと株式会社ポケモンの共同で制作される「ポケモンリゾート」を舞台に描かれたオリジナルアニメ作品。

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ポケモンリゾートへようこそ!

色々あって…、ポケモンリゾートにやって来たハルさんである。
ここでの決め事はただ一つ、ポケモンファースト。
1話15分余り、たった4話ではあったが、悩めるコダックや泳ぎの苦手なコイキング、極め付けは引っ込み思案のピカチューの可愛さに、たくさんの心和む出会いに、最後はきっと涙すること請け合いだ。

とても丁寧な作りのストップモーションアニメであった。
何より自然な演出と、きめ細かくデザインされた背景や小道具、そこに溶け込み、自由気ままに動き回るポケモンたちに癒される。
そして“竹内まりあ”さんが歌うエンディング、これがまたリゾート感たっぷりの良曲で^ ^。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 9

lumy さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

英語学習用1【役立ち度★★★★☆】

英語学習用に英語音声、英語字幕で視聴しました。

リゾートを舞台にしているので、
ストーリーに大きな起伏があるわけでありませんが、
どのようなシーンかは映像を観れば分かるので、
日本語訳を観なくても、だいたい言ってることが分かる
良い作品です。

また、ストップモーションの出来がよく、
カイリュー好きの私にはたまらない可愛さでした。

一番びっくりしたのは、英語版の声優さんが
とても声優であったことです。
日本の声優に負けないぐらい感情の乗せ方が上手で、
本業が声優でないアイドルなんかが声をあてる
レベルだと思っていたので、
すっかりアメリカの声優さんにハマってしまいました。

特に主人公役の福原カレンさんの英語は聞き取りやすく、
キャラにとっても合っていました。
日本版では、のんさんが声優をやってますが、
自分は福原さんの声がベストだと思います。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 5

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

印象度:80

英語の教材を探していたところ手頃だなと思って見始めました。

私のポケモン経歴は、
原作ゲームをプレイしたこともなければ、派生のアニメも見たこともなし。
ポケモンGOの波が来た時には、手を出しましたが、
数か月で、だいたいこんなものかということが分かったのでプレイ停止。
と言ったところでしょうか。

アニメの主人公サトシが10歳ということを踏まえると、
ポケモンGO以外の作品は基本的に子供向けという認識でいますが、
本作は、それらに比べるとおそらく対象年齢が高く設定されていて、
ポケモンGOから入った人でも十分楽しめる内容だと思います。

本作においては、仕事や恋愛など現代社会に疲れた20代女性が主人公で、
思い立ってポケモンリゾート(南国の島)のスタッフとして働き始め、
基本ドジっ娘ではあるものの、ポケモンや人々との交流を通して、
手ごたえを感じて自信を取り戻すという話です。

1話10分ちょっとで、全4話。
ストップモーションアニメという手間のかかる手法を取っているため、
無駄が許されず、脚本が練りに練り込まれているのが感じられます。

ポケモンたちのフワフワぬいぐるみ感は、
通常のアニメでは得られない手触りで、思わずモフモフしたくなります。
「PUI PUI モルカー」をさらに贅沢にした感じですかね。


追伸
プラスチック製の人物の表情や口の動きは、CGを使って加工して、
ストップモーション風に見せてるのかなと思ったのですが、
youtubeのメイキング動画を見たところ、
表情だけで数十種類のパーツを実際につくってるとのことです。
(今は3Dプリンターを使えば、パーツをつくること自体は、
 そこまで手間ではないのかも知れません。)

英語の学習も兼ねて、最初に英語版を見て、
分からないところは繰り返し見て、日本語版で答え合わせして、
その後英語版を繰り返し発声しながら体に摺り込んでいく
という感じで教材として活用しています。

とても手間をかけた作品で、
画面の隅々まで、隙間なく緻密に"仕込み"がなされています。
たまたま繰り返し見ているわけですが、
最初は見落としていた新たな発見があり、飽きることなく楽しめそうです。
英語学習にはうってつけの教材かも知れませんね。

主人公の女の子の声優は日本語版は「のん」
英語版は福原かれん(「スーサイド・スクワッド」のカタナ役)

投稿 : 2025/03/08
♥ : 3

69.9 12 2024年冬(1月~3月)アニメランキング12位
ゆびさきと恋々(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (147)
398人が棚に入れました
この手で「好き」って伝えたい…。 累計発行部数360万部突破(電子含む)、各種賞にランクインし、SNS などでも多くの反響を集める森下 suuが描く『ゆびさきと恋々』。 女子大生の雪は、ある日困っているところを同じ大学の先輩・逸臣に助けてもらう。 聴覚障がいがあって耳が聴こえない雪にも動じることなく、自然に接してくれる逸臣。 自分に新しい世界を感じさせてくれる逸臣のことを雪は次第に意識し始めて…⁉ 聴覚障がいのある女の子・雪と世界を旅する大学の先輩・逸臣のピュアラブストーリーがはじまる。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

憧れは雪のように深く積もって、溶けた

***見終わって***
キュンキュンする少女漫画らしいラブコメでとても素敵でした!
私は{netabare}桜志くんのエピソードが一番好きだった
すごく子どもっぽく描かれて失恋した彼だけど、逸臣さんとあらゆる点で対比的に描かれることで、逸臣さんが雪から好かれる理由をうまく表現することに成功していたと思います

彼は不器用すぎて、まだ女心もよくわかってないお子様だったけど、ずっと雪のことを大切に想っていたのは間違いないし、きっと逸臣さんよりもその想いは強いと思う
でも、想いが強すぎて不器用で、うまくいかなかったんだよね
逸臣さんは彼よりもずっと器用で積極的で、恋愛が上手だった、想いの強さや重ねた年月に甘えていても恋は実らないっていう恋愛の厳しさを二人の対比で描かれていました
恋愛って残酷ですよね、本気で相手を想っている気持ちは一緒なのに、選ばれるのは一人で、負けたほうは「横恋慕野郎」なんて笑われたり、最悪なケースだと壊れるほど恋した人から嫌われ避けられて、一人涙を流して傷を抱え込むことになるなんて
でも、そんな恋愛の厳しさを描きつつも、ちゃんと桜志くんが前向きになれるような失恋の仕方をしていて、雪との関係も良い方向にいったし、恋敵なんて放っておけばいいのにわざわざ彼の本気の気持ちに向き合った逸臣さんのカッコ良さが際立っていて負けて当然って納得できるし、こういう形でこじらせた恋愛に決着がつくなら幸せな失恋だなーって思った

失恋する人もかわいそうだけど、振るほうもつらいよね
好きになってくれた相手の想いに答えられないのって、すごくつらい
冷たい言葉で拒絶して距離をとって思い切り傷つけてしまうけど、嫌いなんかじゃないんだよ、本当は好きになってくれてありがと私も好きだよって抱きしめたい、でも愛を育てていけるのは一人だけ
壊れるほど好きになってくれた優しい人を傷つけた
つらいんですよ、すごく
だから選んだ人と全力で幸せになるのが、選ばなかった人への誠意かなって思う
いつの日か笑い合って会えたらいいなって、だって私もあなたが好きだから

桜志くんと雪ちゃんは、きっとそんな関係になれたと思う、これは幸せな失恋

{/netabare}

ホント、めっちゃ良かったのに最後のほう話飛んだ? 2期が作れないから無理やり終わらせた??
ずっと丁寧にやっていただけにとても残念

2期あるといいな

***6話までの感想***

すごく少女漫画らしい作品で、まだ途中だけど恋愛ドラマを思う存分満喫できて最高です!

え、ナニコレ、めっちゃ尊いんだけど!!ただひたすらまぶしい、尊い!!
順調に進展しているように見えるんだけどコレは少女漫画だから順調だと逆に怖い、ホントに順調?
逸臣さんはいい人に見えるんだけど、余裕ありすぎ、感情こもってなさすぎ、女の子慣れしすぎ、ハイスペックすぎ、交友関係広すぎで恋する女の子視点だと不安になる要素多すぎて、雪ちゃんホントに信用していいの?って周囲のキャラにも視聴者にも心配させちゃうその絶妙な感覚が上手い!
本当にこれは順調な恋なのでしょうか? 
まさに恋愛漫画の醍醐味!!
信用したり不安になったり安心したりまた不安になったり、そういった恋に夢中になる女の子の心の機微がリアルすぎてヤバイ、かわいい

桜志くんは{netabare} たぶん雪のこと好きだし、急に現れたチャラそうなイケメンに、恋に盲目になる幼なじみの女の子、自分が知らないうちに親しくなっていく二人、きっと心の中ぐちゃぐちゃになってると思う、私はこういう人を勝手に「ラブコメの被害者」って呼んでるけど、なんかこういうの見ちゃうと、桜志くん応援したくなる {/netabare}

そんなわけで雪ちゃん×桜志くん推しです!!

作画すごく綺麗だし、雪ちゃんの純粋なリアクションが可愛くて最高!
逸臣さんは確かにハイスペックでカッコいいけど、どっちかというと恋する雪ちゃんが可愛すぎてやばい、ずっと見ていたい、応援したい!
作中で京弥さんも言ってたけど、とにかく雪ちゃんが傷ついて泣くところは見たくないなあ・・・って思いながら見守っています

投稿 : 2025/03/08
♥ : 24

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

オジサンの目には眩しすぎらぁ・・・。

物語は・・・聴覚障害を持った女の子が、とあるイケメン君との出会いをきっかけに自身の世界を広げていくお話。
運命的な出会いといってもいいのかねぇ、視聴後感を踏まえて言うとすれば。

恋は盲目といいますが、いやこれは使い方が間違っているか。
恋するパワーというのは凄まじいもので、考え方を変え、行動を変えるパワーに直結していきます。
私自身を振り返ってみても、若かりし頃の「無駄な無敵感」の次に、自分を変化させた大きなきっかけの一つは「恋愛絡みでの頑張り」だった気がしていますが、こっ恥ずかしいので、ここまでにしておきましょう。

なので、雪の燃え上がり感、新鮮感、世界が広がっていく様は共感もするのですが・・・。

途中から、少しモヤモヤしてきましたw。
逸臣の総合的イケメン具合に若干の反発心・・・ええ、嫉妬という名の負け犬感ですw。
最初は一話一話簡単な感想をメモろうとしていたのですが5話まででやめましたw。

あとは、もう生暖かい目で最終話まで見守らせていただきました。

作画は少し苦手でしたね。
主に顔の効果が苦手でした。
恐らくなのですが、視覚障がい者の雪の目線で、表情や口元を強調するための演出として使われた効果ではないかと愚考するのですが、私には少し邪魔でした。(もしかしたら、別の意味かもしれませんが)
その他は細めの線で丁寧に描かれていてよかったと思います。
破綻や乱れは目につきませんでした。
簡易にデフォルメされる具合も適切で、邪魔にはならなかったですね、逆に感情の切り替えや、ツッコミ、ボケ具合がわかりやすくて良かったです。

序盤の1話目、雪の中駅へ向かって歩いているシーンは独特の緊張感があり、どっかの爽子と風早が初詣に向かって歩いている時の様な緊張感が感じられました。
何なら、一話で終わっても「ええ話やなぁ」でいけそうなレベルだと感じました。
良いシーンでしたね。


音のない世界って想像する以上に大変そう「ああ、そうなるのか」「そんなふうに感じるのか」という発見が多くあった作品でした。

短いエピソードの中で広い世界を知っている者とこれから世界を広げようとする者の対比を鮮烈に描いており、興味深く、二人の今後が気になりました。

いつの世も世界を広げるのはちょっとした勇気。


ただ、最後に苦言を言うとすれば・・・。
レビュータイトルです。

オッサンの叫びです
「これみて、どないせいっちゅうんじゃあああああああああああ」

以上。


大昔、週刊少年ジャンプに「KICK OFF」という作品が連載されておりました。

「永井くん・・・はーと」

「由美ちゃん・・・はーと」

みたいな漫画でした。

当時の私は若かりし世代でしたが「勝手にしてくれ・・・」とつぶやいたものです。

突然、この作品を思い出してしまいました。



そして、オッサンになった私は少しだけ大人になって
雪と逸臣、京弥とりん、エマと心には、どうぞ、おしあわせに・・・」とつぶやくのでした。

さらに、桜志には「ドンマイ、選ばれなかったけど立派だったぞ」と。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

飛耳長目な恋

耳が聞こえないがピュアな感性を持つ女子大生・雪と、
バックパックで奔放に世界を飛び回る先輩の逸臣(いつおみ)の恋路などを描く、
同名少女漫画(未読)の連続アニメ化作品(全12話)

【物語 4.0点】
補聴器でもカバーしきれない聴覚ハンデを抱えたヒロインを主役に据える本作。
放送後日に字幕版も配信されるアニメでもあります。
が、本作は、障害者への思いやりを意識しましょうなどと啓発する類の社会派作品ではなく、
主眼はあくまで、一人の男性との出会いを通じて世界が広がる喜びとドキドキの恋愛劇。

ヒロイン・雪は耳が不自由ながらも、手話、筆談、スマホ文字入力アプリ、読唇と、
あらゆるチャンネルを駆使して、自分に新しい世界を見せてくれる逸臣先輩と懸命にコミュニケーションを取ろうとする。
聴覚障害が鬱要素ではなく、想い人とつながろうとする心情を浮き彫りにする個性として光って見えるのが瑞々しいです。

繋がりたい気持ちの強さは逸臣先輩も同様。
3ヶ国語を操り、バックパック旅行で海外で色々探し回っていても遭遇できなかった輝きを、
奥ゆかしい雪の心中に見出した逸臣。
雪にもらった手話ノートを叩き込んで、雪の秘めた想いの奥深くへと分け入ろうとアプローチしていく。

雪に関して個人的に衝撃的だったのが、最終12話の逸臣との公園デート。
花のスマホ撮影の趣味を明かす中で、
{netabare} 「花たちが季節を順番待ちしてるみたいで かわいくて」{/netabare} と述べるシーンには私もハートを撃ち抜かれました。

私も人並に差別の心を持った卑しい人間なので、
障害を持った人とは面倒そうなので、あまり関わりたくないなと思ってしまいますが、
雪みたいな娘と出会ってしまったら、貪るように手話覚えて接触を図ると思います。

というより、このアニメを見終わったこの春、
私はツツジ、藤の花、あじさいと、道端や公園に咲く季節の花々をスマホ撮影して、
レンズ機能でグーグル先生に花言葉やらを検索してもらう趣味に目覚めてしまいました。
雪とこの作品は、私にとっても新しい世界を教えてくれた貴重なアニメです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・亜細亜堂

繊細。

指先は手話を、唇は読唇を表現する重要部位なので、
作画カロリー削減のため安易に簡略化できない。

昨今の、唇をぶ厚めに描くキャラデザのトレンドには、
正直、私も面喰らうことが多々ありますが。
本作の、例えば逸臣のプルプルな唇の動きは、
雪を思いやる気持ちが現れていて好感できました。
その唇の動きに一喜一憂する雪の表情描写もいじらしかったです。


天候描写にも雪たちの心情が滲み出るため、おざなりにはできない。
特に序盤しんしんと降り積もる雪模様に、雪の逸臣への募る想いを反映した作画には、
“どこまでも限りなく 降りつもる雪とあなたへの想い”
といった感じで背景共々、惹き込まれました。


総じて、地味で手を抜きがちな部分で手を抜かずに、
登場人物の心情解像度を高めて視聴者を惹き込む、良好な作画、背景だったと思います。


【キャラ 4.5点】
高校生時々、中学生が主流の恋愛青春アニメの中で、
たまに無性に摂取したくなる、二十歳になればお酒も飲める大学生恋愛成分、片想い交通渋滞アレンジ配合を供給してくれる本作。

恋は盲目という言葉がありますが、
多くの中高生恋愛アニメでは、想い人のことしか見えなくなって、バカになって、
破滅的な言動を取ってしまう痛切を描いて、これも若気の至り、青春さとなりがち。
この点で本作は恋愛でむしろ見識が広がる、真逆の視点を持ったキャンパス青春劇と言えるでしょう。

この観点から印象に残るのが、雪の幼馴染・芦沖 桜志(あしおき おうし)
手話も使える彼氏候補として逸臣に何かと突っかかってくる、面倒くさくて可愛い奴。
小学校時代の雪に出会って以来、彼女のことが気になるくせに、照れ隠しなども相まって、
覚えた手話でつい意地悪してしまう。

桜志くんも高校生までなら、ツンデレでしたでワンチャン逆転ゴールもあるのでしょうが、
互いの世界を広める出会いを悟ってしまった雪と逸臣、
この大学生カップルの間に割って入るのは至難。

この桜志に加え、逸臣に想いを寄せる高校時代の同級生・エマなどと、
本作の“マケイン”ポジションは恋する余り、独占欲で周りが見えなくなってしまうことで、
視野を広げていく雪&逸臣とは対局の恋愛観を体現し、テーマを浮き彫りにする有用なサブキャラクター。
挙げ句、桜志は{netabare} 飲みニケーション能力でも逸臣に器の大きさの違いを見せつけられて。{/netabare}
それが伝わるだけに、負けっぷりが余計に切なかったです。

ここは、りんさんと京弥の関係に逃避して癒やされましょう。


【声優 4.0点】
ヒロイン・雪役の諸星 すみれさん。
聴覚ハンデを背負った登場人物は、しばしば声の出し方が分からない口調でセリフにならない言葉を発し、障害の現実を思い知らせる演出がなされがち。
ですが、雪の場合は、心の声に終始。
現実には発されることがない、きれいなモノローグ等で純愛のドキドキを好表現。
この点からも本作の目的が啓発ではなく恋愛と人間関係にあることが認識できます。

逸臣役の宮崎 遊さん。
とろけるような甘味過多なボイスで、雪を赤面させ溶かす上々の少女漫画イケメンぶり。
演者自身も逸臣同様、学生時代のバックパッカー経験が豊富で、
国際サークルでの英会話シーンもお手の物。


脇にもエマ役に東山 奈央さん、エマに片想いする伊柳 心役に畠中 祐さん、
などなど一線級の手練れが揃い、心情表現に抜かりはありません。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は橋本 由香利氏。
ピアノとストリングスで静かに盛り上げる心情曲が中心。
一方でコミカルなシーンもカバーしたり、
世界各国の物品が揃う逸臣の部屋の中などでは、無国籍なBGMを鳴らしたりと、劇伴表現の振れ幅は割と大きく柔軟。

しばしば雪の聴覚障害の主観視点を交えることで、
ヒロイン心情をすくい上げる演出が成される本作。
音響も耳鳴り音しか聞こえない聴覚ハンデのリアルから、
救いの手を差し伸べる逸臣先輩の尊さを表現したり。

SEとBGMを挿入するタイミングも繊細な音響でした。


OP主題歌はNovelbright「雪の音」
“君のいる世界に僕を見つけてよ”と作品を正面から盛り上げる良作ラブバラード

ED主題歌はチョーキューメイ「snowspring」
“もうこれ以上 好きになるなんて どうしよう!”
って尋ねられても困りますw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

69.9 12 2024年冬(1月~3月)アニメランキング12位
BURN THE WITCH #0.8[バーンザウィッチ ゼロポイントエイト](TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (41)
229人が棚に入れました
久保帯人によるもう一つの尸魂界 2人の魔女の前日譚アニメ化

やまげん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

続きを求む

原作は読んでいない

2020年に公開された劇場版は視聴済み

劇場版の前日譚で、世界観やキャラの関係の始まりが描かれるかと思っていたけど、それほどでもなかった

やっぱりキャラが魅力的ということを再確認

この作品の映像化が続いて欲しいけど、続いてくれるだろうか

投稿 : 2025/03/08
♥ : 1

69.4 14 2024年冬(1月~3月)アニメランキング14位
傷物語 こよみヴァンプ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (22)
220人が棚に入れました
阿良々木暦が彼女と出会ったのは、ある夜のことだった。
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。
伝説の吸血鬼。怪異殺し。怪異の王。
腕も脚も無残に引き千切られ、豪奢なドレスを赤く染めて、無惨な姿で血の海に倒れる化物。
しかし暦は、そんな彼女を美しいと思ったー
西尾維新による小説をシャフトがアニメ化した〈物語〉シリーズの、原点。
三部作として公開された映画『傷物語』が、ひとつの物語となる。
全ての〈物語〉のはじまりを、ふたたび。

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

事前情報入れなさすぎた(苦笑)

傷物語、新作~?って思って観に行ったらめっちゃデジャブ感があって「え?なんで?」ってなったw

過去の3部作の再編集版だったのか…

一気に観れて楽しめた^^
でも阿良々木くんの早口マシンガントーク好きとしてはちょっと物足りないな。やっぱり…

投稿 : 2025/03/08
♥ : 5

69.1 15 2024年冬(1月~3月)アニメランキング15位
弱キャラ友崎くん 2nd STAGE(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (154)
441人が棚に入れました
友崎文也は、日本屈指のゲーマーながら現実ではぼっちの高校生。“人生はクソゲー”だと言い切る彼が出会ったのは、学園のパーフェクトヒロイン・日南葵だった。「この『人生』というゲームに、真剣に向き合いなさい!」人生ははたしてクソゲーか、神ゲーか?日南の指導のもと、弱キャラ高校生の人生攻略が幕を開ける!

声優・キャラクター
友崎文也:佐藤元
水沢孝弘:島﨑信長
日南葵:金元寿子
中村修二:岡本信彦
七海みなみ:長谷川育美
竹井:水野駿太郎
菊池風香:茅野愛衣
夏林花火:前川涼子
泉優鈴:稗田寧々
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

正しさの証明

原作未読ですが面白かった
すごくデキがいいアニメだし、何よりキャラクターの描き方が上手だし、1期の引きこもりな友崎くんの視野はまだ狭くて目の前の出来事で終わってたけど、2期になってリア充の仲間入りした友崎くんの視野は凄く広くなって、クラス全体が見えるようになって人間関係が大きく広がりました、今まで目に入らなかったことが見えるようになって友崎くんの成長がこんなところにも表れています
不自然なこともあるけど、とてもいい作品です!いちばん好きなのは水沢

一期は引きこもりコミュ障だった主人公をリア充に変えていくのがメインテーマのようだったけど、1期の主人公の成り上がりはこの作品全体の本筋ではなく、前フリというか準備期間かな?
キャラクターの描き方がとても上手で、奇抜なキャラ付けに頼らず見事に様々なタイプの高校生を描いているので普通にラブコメとして面白いけど、作者の描きたいものはラブコメのもっと先にあるように思いました

【日南は友崎くんに何をさせたいのでしょうか? 考察】
まず、2期を見ていくと{netabare} この物語にとって主人公が弱キャラからリア充になるのは手段であって目的ではないことがなんとなくわかります、2期の終わり方もハッピーエンドのように見えるけど、この物語の象徴のような位置の日南のことはほとんど掘り下げられてないですからねー
日南はなんで主人公をリア充に導いたのでしょうか?
ゲーム的に表現するなら、私は「ラスボスである日南に挑む勇者を育てたかった」んじゃないかな?って思いました

日南は他人の人生なんて放っておけばいいのにすごく面倒くさいことをしています
「人生なんてクソゲーだ、与えられたものが最初から違う」と言う友崎くんに対し、「私は努力をしてリア充になった」「正しさを証明する」と言う日南
友崎くんをリア充にすることで日南は自分が正しいことを証明したいんですね
じゃあ手間をかけて証明しようとしているその正しいことって何なの?
「一生懸命努力をして作り上げてきた今の日南は正しい」これを証明するのが彼女の目的なんじゃないかな?
「葵に妹って一人しかいないはずなんだよ」これと関係ありそうですね
この一言を言うためだけに10話のBパートまるまるつかってやっていたので日南の鍵になる話だと思う
日南は友崎くんに「彼女を作る」という中くらいの目標を出しました
「彼女を作る」はもっと高いと思うけど中くらいということは、彼女を作ることは日南にとって重要じゃないということです、日南は中学の時に彼氏を作ったけどすぐフったという話がありました、コレ、たぶん日南が自分の正しさの証明の一環でとりあえず彼氏を作るというミッションを達成したかっただけな気がします、だから友崎を自分と同じリア充にさせるために必要な過程なのでしょう
インタビューの時「嘘をついていると思います」と分析する菊池さん、「そのインタビューは聞こえのいい言葉に本音風の毒を混ぜただけのハリボテ」という印象を友崎くんは抱いていました
日南は自分のキャラクターを嘘で塗り固めて本当の自分を隠しているみたい
それと「正しさを証明する」というセリフ
日南ほど努力してきた人なら、本当はそれが正しくないことに気づくと思うから、友崎くんに自分と同じように努力して日南と同じくらいのリア充になってもらって、否定してもらいたかったのかな? パーフェクトヒロインを演じる自分を辞めるきっかけが欲しかったのかな? なんて思いました

日南はキャラというよりまるでこの作品の「システム」のようで、一期から一貫して相手が人間だという感覚を捨て去ったAIのような冷酷さを感じて、1期では不自然さが強かったけど、2期になってキャラが増えていく中、日南だけ意図的に人間味のないキャラクターとして描かれているように思います
日南が言った通りにしたら友崎くんは見事にリア充になることに成功した、っていうことは日南が正しい?
でも、最初から一貫して人間味のないキャラとして描かれている「日南が正しい」という結論でこの物語が終わるとは思えなくて

そんなわけで3期はいよいよ日南のおかげでリア充になった友崎くんが、「日南の努力は正しいかもしれないけど、人生はゲームじゃないよ」って感じで「日南が築き上げてきた圧倒的な正しさ」と戦う話になるんじゃないか?と予想します

そのうえで「弱キャラ友崎くん」というのはどういうことなのか、一期の最初ですら友崎くんは言うほど弱キャラじゃないんですよね、「キャラ」って言葉には「そういう人間を演じている」という側面もあるのでタイトルの「弱キャラ」の意味は、「弱い人間を演じている友崎くん」ということじゃないのかな?って思いました、大好きなゲームを極めた友崎くんは確かな自分を持っていて、リア充になって学校での立ち位置は大きく変わったけど、好きなものを素直に好きと言い、「人生なんてクソゲーだ」と断じる彼は最初から強い人だったようにおもうし、日南は友崎くんが「本当は強キャラ」だって認めたから彼を自分と同じくらいリア充に育て上げたんだと思う
パーフェクトヒロインの彼女が勝てない相手って、ゲームの友崎くんだけだから、一つのことを極めた彼の強さを、努力を信条とする日南が気づかないわけないと思うんです
日南のことはまだ全然良くわからないけど、きっと彼女は強いキャラを演じているだけで本当は強くなんてない
リア充になって弱いキャラを演じることを辞めた友崎くんが、強いキャラを演じている日南と向き合って、彼女を救う?
そんな話なような気がしました{/netabare}

気になったところは、2話3話あたりの {netabare}エリカや花火の行動、クラスメイトの反応や日南の対応がどれも不自然で共感できなくて、まるで全員が台本通りに動かされてるような気持ち悪さを感じた
もうちょっとこのエピソードは自然にできなかったのかな?
例えばエリカのことは、いくらクラス全員が味方でも上位グループの派手で性格がキツい女子を攻撃する勇気ある高校生なんてほとんどいないと思う、クラスで孤立させても他のクラスの子は? 先輩後輩は? 学校外でやばい人と繋がりあったらどうするの?
私はどんな報復されるか怖くてできないです

でも話の面白さとは関係ないのでこのくらいに
{/netabare}
先の話がとても気になります! おもしろかった

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

個性のあるラブコメとして面白いのだけれども・・・。

1期で褒めた点がそこそこ維持されていたので、悪くはない印象でした。

悪くはない印象だったのですが・・・、日南 葵の理論的と言いましょうか、テクニカルな所に強くフィーチャーしている所はすごく苦手でした。

1期のレビューでは理論が違うのを承知の上で、コーチング20%ティーチング80%と評しましたが、2期では、ほぼガッツリとティーチングといった感じでした。
いずれにせよ、依頼人≒友崎くんと信頼関係が築かれた上で、依頼人の希望を叶える方向に動いているようなので外野がどうこう言う事ではないのですが・・・。

また、意図的に心理学や認知心理学、認知行動学などのテクニックを使って「人を動かす」というより、コントロールする様は、なんとも・・・。
いや、本当にどう表現して良いかわからないのですが、あえて言えば苦手でした。
凄いとも思いますし、よく勉強しているとも思いますし、効果的に実行できてるところも「やるな!」とは思うのですが・・・。

皆さんは、この点どのように受けとめられましたかねぇ。




物語の前半部分のキーとなるクラス内不和の件(あえてぼかします)でも、私はどうにも馴染めない点がありまして・・・。

夏林花火がターゲットになってからの、何とかしてあげよう的なクラスメイトの動きは確かに好感を持って観ていました。
そして、やっている側のエリカに不快な印象を持っていたことも確かなのですが・・・。
それ以上に、日和見的な、移ろい易い大衆≒周囲のクラスメイトの様子が嫌でした。
まあ、世の中そんなもんやろ、との思いもあったりはするのですが、どうにも私の感性では嫌なんですねぇ。

結果、諸々の施策、努力の甲斐あって「呪い返し」の様なブーメランによって、落ち着きを取り戻したようですが、本当に私自身の感想としては辛く、苦い面持ちでした。

もしかしたら、これは私の過去体験に原因がある様な気もしますがw自己分析すれば。


そして、後半メインとなる七海みなみと菊池風香のエピソードについても、これはこれで、なかなかにシビア。
前半戦とは別の意味、別のベクトルで辛いものがありました。
これも、多くは語らないのですが、個人の感想として、友崎くんの選択は意外でした。


多分ざっくりとしたお話しか書いていませんが、
この作品は学校モノのラブコメ作品としては、少し別格の魅力を持っていると思います。
個人的にですが、同じような感覚(痛みや辛さ、苦しみを色濃く内包していた作品)を受けた作品として『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』シリーズが浮かびました。
こちらも、個人的には学校ラブコメとしては高く評価しているつもりなのですが、それに近い印象を持っています。

ただ、個人的には続きがある様な演出で終わっていましたし、女性キャラが大変に魅力的なので、またの機会があれば視聴をしてみたいという思いは強くあるのですが・・・。
一つ形になった上で、さらに、ゲームチックに「課題」を詰めていくとなると・・・、本当に「ゲーム」になってしまいそうで少し気がかりに思っています。
今後どうなるのかは知りませんが、一度心を合わせてお付き合いを始めた上で・・・、ゲームの様に「課題」をクリアしていくようなお付き合いをされたら、どう思います?
課題をクリアする本人は、対人スキルなり、人間力なり、成長をしていくのだとは思いますが、相対している方は・・・。
課題をクリアする過程とは言え、あっち行ったり、こっち行ったり、あれしたり、これしたり、仲良くなっていけば(お互いの中が進展していけば、本人もそう望んでいるという事で)納得してくれるんでしょうか。

私は、それあんまり見たくないなぁ。
完全に振り切ってコメディレベルまでもっていってくれれば見れるかなぁ、ぐらいには思いますが・・・、今のままの建付では見たくないと思っています。
まぁ、ここら辺は次回があった時のクリエイターさんの腕の見せ所かもしれませんが。

ああそうそう、女性キャラの事ばかり言っていますが、水沢くんは、さすがのイケメンぶりでしたね。
それ以外にも友崎くんに言いにくい事をズバズバいう様子。
チャラいのはチャラいかもしれませんが、努力と才能に裏打ちされた筋のとおったイケメンチャラ男かもしれません。
なかなかにいい男です、友達にはなれそうにありませんがw。



そうですね、私の好きな学校ものラブコメのトップ2が決まったかもしれません。
ちょっと、苦しい思いもあるので、硬派部門かもしれませんが。
ライト部門もいくつかありはするのですが、それはまたの機会にw。


個人的には、ユニークで面白いつくりになっていると思います。
もしかしたら「学び」になる点も多いかもしれません。
この中で描かれているテクニックを使うも、見破るもあなた次第かもしれません。
機会があれば、ご覧くださいませ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君の描いた選択肢が、みんなの物語になる

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

アニメーション制作がproject No.9さんで、キャラデザが矢野茜さん。
この最強タッグの作品が視聴できることが素直に嬉しく思います。

これまでこの最強タッグは、「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」「りゅうおうのおしごと!」「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」「弱キャラ友崎くん」などの作品を輩出してきました。
どの作品も華のあるひろいんが目に浮かぶ作品…と言いたいところですが、ネトゲの亜子ちゃんと、りゅうおうのあいちゃんに、よりその傾向が強く感じられますね。

そして亜子ちゃん、あいちゃんのどちらも演じているのが、ちゃんりななんですよね。
これは運命的な何かを感じるのは気のせいでしょうか^^;?
そう言えば、この度、内田雄馬さんとご結婚されましたよね。
おめでとうございます!! 末長い幸せを祈念しています。


友崎文也は、日本屈指のゲーマーながら現実ではぼっちの高校生。

“人生はクソゲー”だと言い切る彼が出会ったのは、
学園のパーフェクトヒロイン・日南葵だった。

「この『人生』というゲームに、真剣に向き合いなさい!」

人生ははたしてクソゲーか、神ゲーか?
日南の指導のもと、弱キャラ高校生の人生攻略が幕を開ける!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

第1期では自分を知り、周りとの距離感を知りました。
そして第2期は周りとの距離を縮めつつ、より高校生活を満喫できるようシフトチェンジする展開だったと思います。
距離感に気付き、意識するようになったのは主人公の友崎だけではありません。
七海みなみ、菊池風香、そして少し毛色は違いますが夏林花火の存在がより増した展開であったとも思っています。

個人的には、七海みなみの良い子っぷりが堪らないんですけど…
友崎をブレーンと呼称したり、突然夫婦漫才を始めてみたりと、お互いの息がピッタリ合う感じは、視聴者のみならず本人たちも気持ち良かったのではないでしょうか。

そしてそんな空気を同調できるからこそ、気付いてしまうコトもあるんですよね。
きっと知らないフリをしていても良かったと思っています。
だって、未だ成就出来ていないのだから…
でも、みみみは自分のことより相手を優先する女の子なんですよね。
どこまでもムードメーカーたらんとする彼女に言動には、こちらも思わず貰い泣きです。

そして、ここまで視聴してきて一つ気付いたことがあります。
友崎の変化によって、クラスメイトや友人との立ち位置も変化したと思います。
きっとこれは良い変化なんだと思います。

ですが、パーフェクトヒロインである日南葵の立ち位置だけは全く変わっていないんです。
最初は、友崎のアドバイザー的な役割だからだと思っていました。
でも、彼女の不変はとても頑なで、距離感が近いようで決して自ら歩み寄ることの無い雰囲気が見え隠れしたように感じてしまいました。

私は原作未読なので、アニメを視聴した範囲の事しか分かりません。
ですが、これがもしも彼女のSOSだったとしたら…と考えると、本当に救済すべきは彼女なのかもしれない、と思ってしまいました。

作画も良いクオリティで安定しているので、とても見易くしっかり感情移入できる作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、「イージー?ハード?しかして進めっ!」
エンディングテーマは、「誰かじゃないから」
どちらもDIALOGUE+さんが担当されています。

1クール全13話の物語でした。
原作は小説は既刊13巻(本編11巻+短編集2巻)まで発行されているようですが、漫画は全6巻全29話で完結しているそうです。

もしかすると完結までアニメで視聴できるのでは…?
と甘い気持ちを抱いているのは、きっと私だけではないと思います。
続編が制作されるなら、是非、日南葵にメスを入れて貰えると嬉しいです。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

69.0 16 2024年冬(1月~3月)アニメランキング16位
治癒魔法の間違った使い方(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (199)
616人が棚に入れました
平凡な高校生・兎里 健(ウサト)は、帰宅の途中、生徒会長の犬上鈴音(スズネ)、クラスメイトの龍泉一樹(カズキ)とともに突如現れた魔法陣に飲み込まれてしまう――。 気づくと、そこは異世界。 3人は王国に攻め込んでくる魔王軍に対抗できる『勇者』として召喚された……はずが、勇者の適性を持っていたのはスズネとカズキのみ。 ウサトは巻き込まれただけだった! しかし、ウサトに“治癒魔法”の適性があることが判ると事態は一変。 救命団団長を名乗るローズが現れ、ウサトを力ずくで連れ去ってしまう。 そこでウサトを待っていたのは、想像を超える地獄の訓練の日々だった――!

声優・キャラクター
ウサト:坂田将吾
スズネ:七瀬彩夏
カズキ:高梨謙吾
アマコ:会沢紗弥
ローズ:田中敦子
ブルリン:渡辺明乃
オルガ:中村源太
ウルル:青山吉能
トング:伊藤健太郎
ミル:堀井茶渡
アレク:奈良徹
ゴムル:堀総士郎
グルド:藤井隼
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

超体育会系な特訓で強くなっていく主人公が面白いかも

異世界に召喚されてしまったウサト、カズキ、スズネ3人の高校生。
しかし勇者として召喚されたのは2人だけで、一般人のウサトは何もないと思われたが・・で始まる物語。

結構な数の「異世界もの」が毎期配信・放送されてて、目を引くような設定やお話でない限りスルーすることが多くなってきました。
そんな中、面白い作品ももちろんあるわけで、この作品も皆様のあにこれレビューを見なかったら完全にスルーしてたと思います。いつもありがとうございます。

〇この作品の面白いと思ったところ
 主人公が弱くて、訓練を受けながら強くなっていくところ
 コンプラ無視な超体育会系な特訓
 召喚された国の王様はじめ、みんないい人なところ

 最初から俺TUEEEEな感じよりも、頑張って努力しているところのほうが感情移入できます。
 超体育会系なところは賛否あると思いますが、私はコメディとして楽しめました。
 こういう異世界もので王様があんなにいい人って珍しい気がします。
 
{netabare} 魔族に対抗するために各国に書状を渡す旅に出た{/netabare}ところで1期は終わりました。
最後のほうでこれから登場するキャラたちがいっぱい紹介されてましたけど、もうこれは2期発表と思ってもいいのでしょうか。。

〇スズネについて
 現世界にいた頃は殻をかぶっていたけど、実は異世界ファンタジーに憧れているちょっと面白い女の子なんですよね。
 彼女の絵がメインのEDですけど、最後の一枚絵と曲調の感じから、彼女に何か悪いことがあるんじゃ?ってずっと思ってましたw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 20
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

設定も話も面白かったですが、キャラに入り込めなかったです。

 面白い話だったと思います。肉体修行そのものが強さにつながって行くしギャグにもなっているのが面白いですね。治療魔術が最強なわけでなく、辛い修行とセットで身体性が養われる=強くなる感じです。全体的に修行ギャグとキャラ萌えの話でした。

 最後の対黒騎士は治療魔法をそっちの方向で見せるのは、変なチートにつながるのでちょっと疑問でした。が、本作のエピソードとしては、北風と太陽というか、傷つけるものは傷つくし、治す人は相手を懐柔することができる…という寓話になっているのかもしれません。勇者との対比が活きていました。

 キャラとしてはスズネが非常に可愛いかったですね。キャラデザとしては最高に好みでした。ローズは意図的に「ガラスの仮面」の月影先生に似ているのでしょうか。怖くて厳しい過去がある教師を意識したのかもしれません。

 ただ、最大の欠点なんですけど、主人公が「記号」なんですよね。無自覚でやられキャラ。そのくせ最強という駒ですね。無垢すぎて内面が感じられません。先ほど「ガラスの仮面」と言いましたが、北島マヤも同じでした。サブキャラたちは非常に魅力的だし話は面白いんですけど、「主人公」という名の記号になってしまい、魅力を感じません。

 そして、それはスズネ会長にも言えます。ヒロインとして内面の深みが弱いのでせっかくいい設定・造形なのに、単なるおバカキャラに見えてしまい今一つ惚れられない感じがします。

 ローズだけに物語がありました。過去回想の手法は良くなかったですが、現状では内面が見えるのはローズだけかなあ。

 総評すると発想も設定も話も面白いと思いますが、主人公とヒロインが見えてこないので没入感がなかったかなあ。再視聴したくなる感じがありません。作画は良かったですね。量産型の異世界ものとしてはトップクラスに良かったと思います。

 ということで、話は4ですが、キャラは3.5かなあ。設定は良いんですけどね。キャラ萌えの構造の話なのにキャラに萌えられないというのは痛かったと思います。
 作画は4.5。声優はスズネ役が可愛かったし調整として3.5。音楽は3にします。






1話 コメディよりで変化球な感じ。シンエイ動画最近いいですね。

{netabare} シンエイ動画、最近いいですね。「僕ヤバ」「高木さん」の作画のクオリティにかなり感心しましたが、本作も異世界ものの作画としてはかなりいいと思います。

 かなりコミカルな感じで、異世界テンプレからは少しキャラの反応や異世界側の対応も変化球になっているので、ちょっと期待がもてます。

 生徒会長のキャラに悩み事もあるみたいですけど、転生でワクワクしてましたので、どうなんでしょう?ヒューマンドラマがあるのかないのか。がっつり考察するような話ではないでしょうけど、毎週の配信が楽しみになるレベルの作品になればいいと思います。

 掴みは悪くないと思います。なによりアニメが綺麗なのが好感がもてます。{/netabare}


2話 話もキャラも設定も演出もとても良い。会長が可愛い。

{netabare} 今期は異世界モノをチェックしていこうと思い、いろいろ見てますがなかなか面白い話だと思います。

 設定それ自体が秀逸なのはもちろんですが、それを支えるテンポも演出もいい思います。訓練シーンとローズと会長のキャラ造形が秀逸なのが今のところの面白さでしょう。

 超回復のメカニズムとか、身体を鍛えるとテストステロンで性格がポジティブになるらしいのでその辺が主人公の成長と非常に自然にマッチしています。また、同僚と肉体を通じて仲が良くなってゆく描写もいいですね。モブサイコをちょっと思い出しました。我々オタクも少し見習いたいものです。

 途中「訓練についてこられるというお墨付き」は言葉の使い方が間違っていると思います。お墨付きは偉い人が権威を与える時に使う言葉です。

OPの曲名が「CURE」なのは笑いました。この辺がセンスなんでしょう。EDは会長のイメージビデオですね。とてもかわいい絵でした。

 視聴継続ですね。{/netabare}


3話 展開が面白いです。シリアスもギャグも考えられる進行ですね。

{netabare} 不思議なもので、荒唐無稽ご都合主義でも面白い作品と言うのはあるものです。本作はその良い一例かと。今のところですけど。

 誰も今の段階で主人公が死ぬとは思いませんので、その点では安心して見ていますが、展開が面白いんでしょうね。会長が助けにくることも期待しましたけど出番は一瞬でしたね。もうちょっと会長成分が欲しい。

 今期は本作と「俺だけレベルアップ」「最弱テイマー」が苦労しながら話が進む感じなのが、なかなかいいと思います。なろう系ですからどこかで強くなるんだとは思いますが、今のところ話がちゃんと面白いです。

 魔族側が巨乳のお姉さんでしたけど、ローズがいるし主人公の初陣ですから負けキャラですよね。ひと昔前ならローズが死んで後を継ぐ的な展開もありそうですけど、本作はそこまでシリアスは入れないと思いますがどうでしょう?会長たちも活躍が少ないので、悩みとか出てくるのでしょうか?

 シリアスよりでもいいし、ギャグになってもいいです。1クールなら面白く見られそうな気がします。{/netabare}


4話 シリアスな要素もありつつギャグで行く感じかな?委員長可愛すぎ。

{netabare}  シリアスギャグという感じでしょうか。魔族側を見るとコメディ臭がプンプンします。真面目なコンセプトではありますが全体的な雰囲気はそれほど重くしなさそうですね。

 委員長やもう1人の描写も含め、努力が必要な点で転生設定がなかなか有意義になっている気がする一方で、もう現地出身者の努力でも同じ話が作れそうなので、転生であることが無意味になっている感じもします。ただ、そこがコメディタッチであるために気にならなくなっているのでしょう。

 で、委員長が無駄に可愛いですね。可愛すぎです。一見極めて平均的な委員長キャラの割に、なぜか印象に残るいいキャラです。

 視聴継続決定ですね。{/netabare}


5話 サブキャラの描写が丁寧なのがいいかも。

{netabare} もう1歩転生した意味、転生後の悩みなどに入り込めればなあ、と思う反面、委員長のキャラ付けにちゃんとできている点がいいですね。面白い作品ですね。勇者も主人公もオレTUEEEだけじゃないし。サブの描写もおろそかにしていないし。ストーリーというよりキャラで見てるかなあ。 {/netabare}


8話 ちょっとローズの説明頼りになっちゃいましたね。ここまでは十分面白いですが、この数話は若干冗長感がありました。

{netabare} ちゃんと話になっているし、各キャラクターのキャラ付けがあってエピソードもありますので、作品としてちゃんと成立している感じがします。ただ、話の展開をローズに任せてしまっている感じなのが、どうか?ですね。

 ウサトの無自覚とか勇者2人を描くのに、狂言回しが必要でしょうし、ポジション的に全部が見渡せる視点にいるローズが適任なのは理解しますが、どうもセリフで説明する感じがします。

 中間の総括にもなりますが、「なろう」作品としては、かなりのストーリー力だとは思いますが、アニメ化にするときもうちょっと構成とか展開を工夫出来ないものでしょうか。特にこの数話、セリフでの説明が顕著な気がして、6~8話の3話で1話分くらい冗長だった気がします。

 この作品出落ち感は少ないのですが、キャラも増えてきてこの後の展開次第では話が続かないのかな?という危惧もあります。作画も丁寧だしいいと思いますが、1クール分なら十分面白く見られそうですが、それ以降が心配になる作品ですね。 {/netabare}


9話 回想シーンは日本のコンテンツの悪しき点だと思います。

{netabare}  8話のレビューで、1クールなら面白く見られると書きましたが、回想の入れ方ですね。12話でほぼ2話回想は長過ぎでしょう。「なろう」全般に言えることですが、設定を後付けで説明する場合どうしても回想を使いたくなるみたいですが、これは感情移入の視点がズレるからやめた方がいいと思います。週刊連載も同じですけどね。回想か学園パートが始まると醒めてしまいます。

 本作の場合、ローズの目の事とキャラ付けから言って決して後付け設定ということではないと思いますし、生還した魔族もキャラが立ってますので何かあるのでしょうけど。それにしては長いです。アニメ化の問題というよりこれは原作からじゃないかと思います。

 回想シーンは必要最小限にしてほしいなあ。感動ポルノにもなり勝ちだし。日本のアニメ・マンガ・ラノベのすべてに共通する悪い点だなあ、と思います。{/netabare}


10話 話は思ったより…ですけど、会長の作画が無駄にいい。

{netabare} 治癒魔法で反転ですからね。話は読めますけどそっちの方向?悪魔には白魔法がきく的なやつでしょうか。
 もっと治癒…治療行為とはなにかをクローズアップしないのかなあ…という気がしなくはないです。そっちにいっちゃうと治癒魔法が無敵魔法になる俺TUEEEになってしまいます。

 戦場における治癒行為って着目点としては悪くないですからね。今回のフォーメーションも設定としてよく考えられています。

 当初思っていたほどストーリー展開が飛び切り面白いわけでもないし、テーマも深いわけではなさそうですが、しかし、なろう系としてはここまでは悪くないと思います。

 問題は会長ですよ。会長可愛すぎですけど、ちょっとあざといですよね。ウサトくんラブにもうちょっとストーリーがあると良かったんですけど。

 しかし、作画がいいなあ…無駄にと言っては失礼ですけど、異世界転生ものでこのレベルって、無職とかオバロとかのビッグネーム以外だと「聖女の力」くらいでしたけど、本作の作画、特に会長は最高です。顔のバランスがいいので非常にいいです。
 これは原画がいいという奴なんですかね。CGが優れているのでしょうか。よくわからいけど、スタジオアドとシンエイ動画…どちらの技術か知りませんが、これは本当に感心しました。

 まあ、あと数話ですもんね。作画と設定は評価したいですね。 {/netabare}









 

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

脳筋ヒーラーの正しい使い方

序盤は自分にヒールかけながら地獄のようなトレーニングで鍛え上げて脳筋な話だなーって思ったけど、回復をどう戦闘に生かすのかな?って思ったら、「ああ、そういうことね」って思って、戦闘も脳筋な感じだしストーリーも単純で最後まで脳筋な印象のまま終わった
難しいことなく気軽に見れて、面白かったです!

メイン3人、元々は現代の普通の学生のはずなのに、元々ファンタジー世界の住人なの?ってくらい異世界になじみすぎています
そんな感じで細かいことは気にするなっていうノリがなろう系だなーって思った

だんだん面白くなってくる感じだったので2期あるなら期待してもいいかも

良い人ばっかりで不快なポイントがなくストレスを感じない話なので、異世界なろうアレルギーじゃないならそこそこ楽しめるんじゃないでしょうか?

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

69.0 16 2024年冬(1月~3月)アニメランキング16位
マッシュル MASHLE 神覚者候補選抜試験編(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (150)
580人が棚に入れました
誰もが魔法を使い、その優劣が全てを決める魔法界。人里離れた森の中で、日々筋トレの鬼と化す少年・マッシュの秘密は、魔法が使えないこと。その秘密を他人に知られた時、日常は一変!! なぜか魔法学校に入学し、トップを目指すことに…!? 鍛え上げた筋力とパワーで、全ての魔法を粉砕するアブノーマル魔法ファンタジー、ここに開幕!!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

シンプルな面白さ

ワンパンマンがハリーポッターの世界に迷い込んだようなアニメ
1期とだいたい同じなので、雰囲気が好きなら2期も楽しめると思う
シンプルな面白さは健在、安定して面白かった!
{netabare}
魔法が使えない者に人権がないような世界で、魔法が使えないマッシュが友達だけじゃなくちゃんと実力のある人達から徐々に認められていくのがいいですね

欠点はマッシュが強すぎるから戦闘で負けそうな気がしないので悪い意味で安心して見ていられるところ、これはワンパンマンも一緒ですね
キャラクターが好きになれないとだんだん飽きてくるかも

でも私はマッシュと仲間達みんな好きなので楽しめています
ぜひ最後までアニメ化して欲しいです {/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13

テングタケ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2期までやったわりには・・・

1期の延長線上と言うか、1期の焼き直しのような感じで話が膨らみませんでした。
キャラクターの掘り下げもほとんど無く、主人公以外はほぼすべてモブ感覚です。キャラクター出せばいいってものではないでしょう。バトルばっかりやってますが、キャラクターの特性を活かした納得のいく決着とか、予想を超える頭脳戦とか、楽しめる要素はほぼありません。
評判はいいようですが、こんなOPは私には必要ありません。もっとちゃんと日本語をはっきり発音してください。EDも全然世界観とマッチしていません。
1期観た感じでは面白くなる可能性もあったのですが、多分原作者やスタッフの力量(センスではなく純粋な能力)の問題でこれ以上を望むのは難しそうです。3期はパスかな。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 2

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

インパクㇳは薄くなったけど

一期よりは刺激が薄いと感じたけど、相変わらず主人公の個性は爆発してるし
まわりのキャラも増えてどんどん奥深くなっていて良い。

ただ、世界観が初めにいた村?と学園くらいしか表現されていないので
なんというか閉鎖的な印象はある。
そもそも学園モノだから他は必要ないだろとなるけど
彼のコミカルでインパクトのあるキャラが色んな所で活躍してほしい。
さらに敵の数も沢山こなしてニヤっとクスっとさせてほしい。

仲間との絆による強さとか癒やしも不可欠だけど、そこに頼りすぎなくても
十分魅力があるので主に彼を見たくなる。

本当に良いキャラしてる主人公だと思うので、今後もずっと追いかけたい。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 1

68.7 18 2024年冬(1月~3月)アニメランキング18位
悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (190)
639人が棚に入れました
乙女ゲーム『ヒカユウ』の悪役令嬢・ユミエラに転生してしまった主人公。 実は、ユミエラは魔王を倒したあとに登場する裏ボスで、レベルをカンストしていないと倒せないほどの強大な存在だった。 しかし、ただ倒されるだけの存在ではいたくはない。そう考えたユミエラは、ゲームのストーリーに干渉しないよう、目立たず生きていこうと決意するが、ゲーマー魂に火が付いて思わず自身のレベルを99 まで上げてしまった。 その強大な力のせいで、周囲の人々から「魔王」と疑われることになってしまう。 平穏な学園生活を望むユミエラが手にする未来とは――?

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

今となっては、よくある系ですが、フツーに面白かったです。

 なろう系が量産され、異世界系が量産され、小説やゲームの中への転生系も珍しくはなくなった昨今・・・。
 もはや目新しさは少ないのですが、この作品はコンパクトにまとまっていて面白かったという印象が残りました。

 要素という意味では、どっかで見たことのある様なキャラ設定が主人公のユミエラに上手にミックス、ブレンドしてあって独特の個性的なキャラに仕上げてあったと思います。

曰く、俺つえー系、私また何かやっちゃいました系、目立ちたくないんです系、普通に生活したいんです系、淡々、サバサバ系、少しずれてる系、などなど。

ユミエラのユニークなキャラ立ちは、大いに視聴の求心力となりました。

あとは、コンパクトにと表現しましたが、いろいろと過程がざっくりと省略されているはずなのですが、あまりそういった印象を受けなかったのも上手だったと思います。

物語は魔王復活への対処が大筋でありながらも、学園生活での友人(?)達とのあれやこれやや、ユミエラ自身の家庭の事情まで多彩でしたね。
いろいろとガバい要素もあったのですが、ここも流れの中でうまくつながっていたと思います。
ざっくりと端折られているのですが、一応、違和感なくつながっていたと言いますか・・・。

とは言え、特出するほどの物語のクオリティと言う訳ではなくやはり「流し方が上手い」という印象になります。

ライトな感じで、正にライトノベル感覚で見るのが正解の様な気がしています。


作画はモブキャラが多少雑に描かれていた印象を受けましたが、それほど破綻することもなく、それなりであったのではないかと思います。
個人的には、ドラゴンのryuの造形が好みではありませんでしたw。
100%好みの問題なのですけれども、ええ。

声優さんも特に問題はなかったように思います。

音楽も特段何かを言いたい事はありませんでしたw。


キャラクタは、総じてあまり嫌なキャラが居なかったのは良かったのか悪かったのかw。
序盤に対立したキャラとも和解をしていますし、最終盤の大団円的エンディングまで仲間感があってよかったのではないでしょうか。
ああ、ユミエラの両親、彼らはダメですね、瞬間的な登場ではありましたが、ダメ貴族、ダメ親、クズ親のダメっぷりでしたね。

ユミエラとパトリックの凸凹カップルの今後を観てみたい気もしますし、ユミエラ自身のキャラ立ちをもう少し観てみたい気もしましたが、どうでしょうね。
形としては、ちゃんと終わっていますしね。
ゲームとしても、ここまでなんでしょうw。


少しライトな感じの作品ですが、ユミエラが魅力的に感じたら、おもしろく観ることができるのではないでしょうか。
私自身はそうだったような気がしています。

このタイプが好きな皆様には、フツーに楽しめる作品ではないでしょうか。
機会がありましたら、どうぞw。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「悪役令嬢モノ」の中でも異彩を放つ「どこかズレてるぼっち主人公」

【レビューNo.121】(初回登録:2024/4/28)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。

(ストーリー)
主人公の女性は前世でプレイしていた乙女ゲームのの世界に、悪役令嬢にして
ゲームの裏ボスでもあるユミエラ・ドルクネスとして転生した。
ユミエラはバッドエンドを回避するために、目立たぬよう平穏な日々を過ごす
ことを誓うのだったが、王立学園入学時のレベル測定でいきなり「レベル99」
を叩き出してしまう。
ユミエラは不測の事態に備えて、レベル上げを徹底したことから強くなりすぎ
ていたのだった。
こうしてユミエラの前途多難の日々が幕を開ける。

(評 価)
・「悪役令嬢モノ」の中でも個性が際立つ主人公
 通常の「悪役令嬢モノ」だと
 ・転生者の持ち前の社交的な性格で、転生前になかった人望や信頼を取り戻
  し人の輪に囲まれる
 という微笑ましい展開になりますが、本作の主人公ユミエラは
 ・親がダメ貴族の毒親で、親の愛情に恵まれていない
 ・入学早々に強大な力を見せつけるハメになり、周りから恐れられる
  しかもこの世界では忌み嫌われる黒髪の持主
 ・またユミエラの性格も
  ・冷静で表情が乏しく常にほぼ真顔
  ・空気や相手の感情を読むのが苦手で、周りと上手く協調できない
  ・また価値観等が独特(効率重視等)で周りとズレている
   (前世は「人付き合いが苦手な廃ゲーマー」だった模様)
 という、かなり個性的な「ぼっちキャラ」として描かれるというw
 それでいて話が暗く重くなることはなく
 ・真顔でいろいろやらかすのがなかなかにシュール
 ・他人とズレたところが新しい笑いを生み出す
 ・魔法だけでなく腕力も最強、そんな中で繰り出す「ユミエラパンチ」が
  ちゃんとネタになっている
 という感じで、この個性をしっかりコメディに繋げている演出が最高です!
 このユミエラの個性を楽しむだけでも、作品を視聴する価値アリですね。

・他のキャラも上手く配し機能させていた
 このユミエラの独特な個性に合わせて、他のキャラも上手く配置されていた
 ように思います。
 ・アリシア
  この世界の本当の主人公。周りから好かれる性格で王子等「攻略対象」も
  皆アリシアに夢中。
  魔法の属性の違い(光属性と闇属性)から始まり、「ぼっち」のユミエラ
  に対し、常に対極の存在としてユミエラの個性を上手く際立たせていた。
  (そういう意味では攻略対象の3バカも、アリシアを補完する存在として、
   程よい感じに配置されていたのでは)
 ・パトリック
  辺境伯家の出身。ユミエラの一番の理解者として
  ・ユミエラが物語から浮かないようにしっかり受け止めつつ
  ・ラブコメ要員として笑いもとりながら、ユミエラに認められるために努
   力を惜しまず、最後は王子様役までしっかり昇りつめ、視聴者のハート
   も鷲掴みという
  個性的なユミエラを支える「要」的な役割を担っていたと思います。
 ・エレノーラ
  ユミエラよりも悪役令嬢らしかった。
  (元のゲームではユミエラは彼女のとりまきの一人だった)
  それでいて根は
  ・天然ボケで他人の感情の機微に疎い世間知らずなお嬢さま
   (また他人に利用されやすい性格)
  で憎めないという。
  彼女も単独だと「ちょっとなあ~」って感じのキャラですが、ユミエラと
  絡んだ時の化学反応が凄くて・・・
  この辺は作品のいいアクセントになっていたように思います。

作品としてはユミエラのキャラで魅せるところがあるので、ストーリーの方は
少々味気なさを感じるかも。(特に最終決戦とか)
それでもユミエラの「どこかズレてるぼっちキャラ」は、これまでの「悪役令
嬢モノ」とは一線を画していると思いますし、それをしっかり笑いに繋げるな
ど、本作は独自の面白さをもった作品だと思います。
何気に他のキャラとも上手く相乗効果を生み出していたと思いますし。

OP「LOVE or HATE?/前島麻由」
・やさぐれ感のある歌詞にロックなリズムが前島さんの声とベストマッチで、
 インパク大
ED「好きがレベチ/エレノーラ&ユミエラ」
・まさかのエレノーラがメインだと?!
 2人のキャラを活かしたふわふわでキャッチーな食感がクセになるw

(追 記)
原作とアニメとの違いがYOUUBEにアップされていたのですが、例えばアリシア
は原作だと
{netabare}・ユミエラの寝首をかくために謝罪して油断させる
・自分の命か仲間の命かの選択で、迷わず自分の命を懇願
等結構クズキャラで描かれているようですね。{/netabare}
アニメ化にあたって、この辺りも改変されているわけですが、
「1クールアニメとしてどういう作品したいか」
全体像を考慮の上で、上手くチューニングしているなと評価していいんじゃな
いですかね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢。レベル上げに興じていたらうっかり世界最強に…!

この作品の原作は未読です。
最近、異世界転生×乙女ゲーム×悪役令嬢系の作品ってやたら増えてきたのではないでしょうか。

・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
・ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する
・彼女が公爵邸に行った理由
・悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました 等々…。

挙げたらもっと出てくると思います。
どの作品も「悪役令嬢」と謳っておきながら、微塵も悪役っぷりを発揮しないのが特徴であり、売りだと思うんですけれど…
まぁ、総じて楽しめる作品が多いので、個人的には嫌いなジャンルではありません。

そしてそれはこの作品においても然り…


乙女ゲーム『ヒカユウ』の悪役令嬢・ユミエラに転生してしまった主人公。

実は、ユミエラは魔王を倒したあとに登場する裏ボスで、
レベルをカンストしていないと倒せないほどの強大な存在だった。

しかし、ただ倒されるだけの存在ではいたくはない。

そう考えたユミエラは、ゲームのストーリーに干渉しないよう、目立たず生きていこうと決意するが、
ゲーマー魂に火が付いて思わず自身のレベルを99まで上げてしまった。
その強大な力のせいで、周囲の人々から「魔王」と疑われることになってしまう。

平穏な学園生活を望むユミエラが手にする未来とは――?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ゲーマー魂(笑)
でもそれって、メッチャ賛同できます。
好きなゲームなら拘りたいし、レアアイテムなんかもゲットしたいと思うのは不思議じゃ無いと思うんですよね。

そーいや、私も学生時代にゲームにハマっていた時期がありましたっけ^^;
何作目かは忘れましたが、「Wizardry」は電源を付けっ放しで数日間ひたすら敵を倒す、なんてことやってました。
直ぐ仲間を呼び寄せる「グレーターデーモン」の習性を活用して、仲間を呼んでは倒しの繰り返し…
経験値がメッチャ貰えるだけでなく、確かSSR級のレアアイテムもゲット出来た様な覚えがあります。

ましてやユミエラの場合は、自身の存在にも深く影響するんです、そりゃ頑張りますよね~^^
ただ、王立学園入学時に、同級生とのレベル差があんなに開いていたとは思いもよりませんでしたけれど…

このユミエラが自身のレベルが99であることを周囲に納得させる下りの物語は本当に面白いです。
必死さ、余裕度とも言うのでしょうか、それがユミエラと周囲の人たちとの間に雲泥の差があるんです。

王立学園には第二王子とその取り巻きも同級生として入学してくるのですが、この方々が事あるごとにユミエラに突っかかってきては敗北するの繰り返し…
個人的には魔法の授業中にレベル99であることを証明するために、とある魔法を披露するシーンは大のお気に入りです。

この作品の面白さに拍車を掛けているのは、主人公であるユミエラを演じたファイちゃんの演技です。
ファイちゃんと言えば、「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」の空条徐倫や、「便利屋斎藤さん、異世界に行く」のラエルザなど、気持ちの熱いキャラを演じるイメージが強かったですが、ユミエラの様な飄々とした感じのキャラもとても良き感じだったのは個人的には新鮮でした。

しかし…原作は未だ連載中の様ですが、物語は良い感じで締まりましたよね。
ラストの展開はアニオリなんでしょうか?
最終話でラスボスと対峙しましたし…

も、もしや、最終話に登場したラスボスは真のラスボスでは無かったとか…!?
それなら、何となく説明はつきそうですが、そうするとアニメのラストは何だったんだろう、という話になりますよね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、前島麻由さんによる「LOVE or HATE?」
エンディングテーマは、エレノーラ・ヒルローズ(ちゃんりな)とユミエラ・ドルクネス(ファイちゃん)による「好きがレベチ」

1クール全12話の物語でした。
毎週の視聴が楽しみな作品でした。
こういう肩の力を抜いて視聴できる作品は良きですね~。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

68.7 18 2024年冬(1月~3月)アニメランキング18位
姫様“拷問”の時間です(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (191)
602人が棚に入れました
国王軍と魔王軍が衝突をはじめ、幾年月。 王女にして、国王軍第三騎士団“騎士団長”である姫は、魔王軍によって囚われの身となっていた。 「姫様“拷問”の時間です」 監禁された姫を待ち受けていたのは、身悶えるような“拷問”の数々……。 ほわほわの焼きたてトースト! 湯気がたちのぼる深夜のラーメン! 愛くるしい動物たちと遊ぶ時間! 美味しい食事&楽しい遊びを容赦なく突きつけられた姫は、 “拷問”に打ち勝ち王国の秘密を守り抜くことができるのか!? 誰もが笑顔になれる世界一やさしい“拷問”ファンタジーアニメ開幕!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魔王城でおかわり

魔王城の牢屋で優雅な監禁生活、ゆるい魔族に可愛いキャラデザ、魔王城でおやすみとかなり似てる
このアニメもずっと同じような感じなので話の面白さはなくて、ぼんやり見てまったり癒されるアニメ、疲れている時に見るのがオススメ

囚われのヒロインが拷問されるんだけど、酷いことをされるわけじゃなくて「秘密をしゃべるならご褒美やるぞ?」っていうある意味もっと恐ろしい拷問
おいしいものや楽しいものの誘惑にはあらがえないですよねー

とにかくご飯の作画が気合入っていて、全力で飯テロしてきます
おいしそうなご飯を深夜に見せて、姫様はあっさり陥落して食べれても視聴者は食べれません
深夜のラーメンとか、どれだけ鬼畜なの?!
本当に拷問されているのは姫様ではなく、私達だったようです

拷問アニメなのにみんなほのぼのしていて楽しそうで、いいアニメでした

投稿 : 2025/03/08
♥ : 18

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

茶番を茶番としてやり切りよったな、クックックッ・・・。

いや、いろいろと思うところはあるものの茶番を茶番としてやり切っていたのは立派。
からの、おもしろい、ほっこりするまである。


物語はあるようであんまり気にしなくても良い。
捕虜?になり「拷問」を受けるお姫様と尋問する側のキャラクタ達との「茶番」が見もの。

ちなみに「茶番」を連呼していますが、ネガティブな要素で使っているわけではなく「狂言」や「コントにおける様式美」の様にとらえてもらえるとありがたいかも。

まぁ、毎回似たような「茶番」が繰り広げられるのですが、なんともほっこりしたり、しんみりしたり賑やかで面白い。
また、善悪物でよく言われることなのだが、悪役側(今作では、なんとも悪役と言い辛いのだけれども)が多彩で面白いケースがよくある。

曰く、ウル○○マン系の主役と怪獣側、○○ライダーの主役と怪人側、ガンダムのMS連邦側とジオン側、スーパーロボット系の主役側と敵側などなどw。

今作も、それに違わず悪魔側が賑やかしい。

トーチャーはスマートでなかなかいいね。
日常シーンが時々差し込まれるのがよき。

陽鬼と陰鬼はセットの事が多いかな。
この二人もテンプレ要素満載キャラなんだけど、ちゃんと賑やかしく仕事をしていて楽しい。

クロルはケモ耳担当大臣かな、こちらも賑やか。

ジャイアントはおかあさんw。

バニラはツンデレさんかな。
だんだん素直になってきている感が興味深い。

対するお姫様がわは、これだけのタレントに対抗するカロリーとして
お姫様の表情が実に豊か、本当に楽しさや性格の良さが伝わってくるようなキャラで楽しげに振る舞う姿がほほえましい、あとキッチリ落とすところは落すギャップも見事。
そして、主にツッコミとして機能する聖剣エクス、こちらも落差をつけるための立派なバディとして効果的。


総じて、フットワークが軽く、コメディとしてワンパターンを活かしながら、その他のエピソードを上手に盛り込んでいて楽しかった。


ただwずーっと気になっていたのは「戦争≒殺し合い」してたんだよねぇ。
そことのギャップがずーっと気になってしまった。

魔王側との楽し気なカラミが増えるたび、すこしもやもやしました。
つまらんところが、気になってしまう・・・。



軽く観れて、楽しい作品だったと思います。
機会があれば、ご覧くださいませ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

誰でも楽しめる嫌味のないギャグアニメ

拷問と言えばシリアスなイメージですが、原作ジャンプ+とキャラ絵からコメディだなと視聴。興味を引くタイトルでてっきり姫様が拷問するアニメだと思ったんですが逆だったんですよね。原作サンデーの2020年放送で好きなアニメ「魔王城でおやすみ」に似てるなと、どちらも魔王軍がポンコツでそこを笑いに持って行くんですよね。

いやー面白いですね、しょぼい拷問ばかりですが絶対耐えれるかと言われれば状況によっては屈しそうなのあります。飯テロとか普通に卑怯ですよ。
同じような拷問でも工夫して視聴者を笑わそうとする努力が垣間見えて良いです。
飯テロ多目な分料理の作画もなかなか良くて空腹時視聴避けました(^^)

あと個性的なキャラも多くだいたいアホなので楽しいです。萌えでなく可愛らしいキャラ絵なんで見やすいと思います。途中からは拷問関係ない話も入れて来て、またそれも良い意味でしょーもなくて飽きないですね。さらに魔王が強い圧の分やはりアホなんでウケます。

声優陣は有名どころからあまり知らない(あくまで私が)人を、まんべんなく配置して全体的にキャラ同様個性ある演技で楽しく視聴出来ました。姫様役の白石春香の演技が凛とした姫様とダメになった姫様のメリハリあって面白いです。私は印象にない声優さんでしたが、実はたくさんのアニメに出演してるようで知ってるキャラも多くさすがですね。ただの私の記憶力不足だったようです、ごめんなさいm(_ _)m

このアニメはかなり幅広い年齢層が楽しめると思います。ちょっと細かい笑い狙ってるシーンもあり、もしかしたら奥が深いのかもです。
まぁ一番面白いのは姫様が拷問に屈する確率ですが。
2期も決定したようで楽しみです。
ぜひお勧めします。

2024年4月8日

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13

68.6 20 2024年冬(1月~3月)アニメランキング20位
異修羅(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (191)
373人が棚に入れました
地平のすべてを恐怖させた魔王が打ち倒され、破滅に怯える必要がなくなった時代。 未来に夢を見ることができるようになった今、少女は理不尽な暴力の渦中にいた。 素晴らしかった景色はもはやなく、都市も、草花も、全てが燃えている。 生きながら解体されていく親友の苦悶の断末魔を聞きながら、少女は逃げ出した。 親しい誰かが死にゆくとき、自分が無力でいること以上の絶望があるだろうか。 しかし、少女の前にふらりと現れた一人の剣士が、絶望を、抗うことのできなかった理不尽を、たった一振りのなまくらで、いともたやすく斬り伏せてしまった。 「――柳生宗次朗。このオレが、地球最後の柳生だ」 この世界には、あらゆる“力”の頂点を極め、「最強」の名を戴く者たちがいる。 剣士もまた地平に蠢く無数の、“修羅”の一人。 魔王亡きこの世界で、なおも闘争を求める、その一人目に過ぎない。 ――そうか、私はこの男が、“強者”が許せないんだ。 幾度も命を救われたにも関わらず、少女に芽生えた見当違いな感情。 しかし、すべてを失った少女には自分自身を支えていく理由が必要だった。 ――この男を殺す。この世界には、それができる“強者”がいる。 理不尽な“強者”たちへの憎悪を支えに、少女は剣士と共に歩き出す。 「最強」を殺す旅路は、そうして始まりを告げた。


声優・キャラクター
柳の剣のソウジロウ:梶裕貴
遠い鉤爪のユノ:上田麗奈
星馳せアルス:福山潤
静寂なるハルゲント:大塚明夫
警めのタレン:朴璐美
鵲のダカイ:保志総一朗
夕暉の翼レグネジィ:森久保祥太郎
晴天のカーテ:雨宮天
世界詞のキア:悠木碧
赤い紙箋のエレア:能登麻美子
濫回凌轢ニヒロ:高橋李依
音斬りシャルク:山寺宏一
鎹のヒドウ:岡本信彦
速き墨ジェルキ:子安武人
海たるヒグアレ:杉田智和
月嵐のラナ:花守ゆみり
通り禍のクゼ:三木眞一郎
静かに歌うナスティーク:堀江由衣

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

厨二的なカッコ良さ!

<2024/1/9 初投稿>
原作のラノベ(なろう)は未読。
まだ1話見ただけなので評点はデフォルトの3.0です。

なろうっぽくないなろう、という感じです。
「客人(まろうど)」って呼ばれてる人が転生者ってことなのかな。

1話目に登場したソウジロウさんは口グセが「ういっ」
SPY×FAMILYのアーニャと同じですね。
つまり本作はほのぼのアクションアニメです(ウソ)

雰囲気や熱量的にはなんとなく「ドリフターズ」思い出しました。
コントの方じゃなくて漫画・アニメの方の。
「首置いてけー」って言う方の。
イカれポンチな転生者がドロドロに暴れまくるアレ。
あんな感じかな。

魔法とファンタジーな異世界が舞台で、そこで転生者含む強そーなあれこれが闘いまくる感じらしい。
ちなみに魔王は討伐され済みらしいですよ。

1話見た限り結構期待してしまうけど、さあどうだろう。
しばらく見てみたいす。

<2024/3/23 追記>
最終12話見ました。
西尾維新の十二大戦のようなバトルロイヤルで、今季は予選Aグループって感じでしょうか。
この先、戦いに参加する修羅はトータルで何人くらい出てくるのかわからないけど。

古き良き厨二テイストに懐かしさを感じます。
二つ名とか好き!
超人バトルが好き!
という方におすすめです。

中途半歩なので二期やって欲しいけどどうだろう?
あと声優陣がやたら豪華でした。
実力のある人気声優が揃うとお話が締まりますね!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 25

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

英雄、激突!

前半でキャラ紹介と掘り下げを一気にやって、後半で集めてバトルするハイクオリティバトルアニメ
明確な主人公がいない群像劇なので先が読めなくて面白いけど、誰に共感すればいいか迷うし視聴しづらさはあるかも
バトルアニメ好きじゃないけど、キャラが立っていて表情豊かで魅力的で、絵も綺麗でバトルシーンに躍動感や迫力があってとても面白かった!

終末のワルキューレは戦闘中に過去回想がはじまって掘り下げるけど、こちらは最初に一気に掘り下げてからバトルするので、戦闘がいちいち中断されるストレスもなく、ワルキューレみたいに「今度は俺が自己紹介するターン」みたいなワンパターンにならないので、同じ英雄同士のバトルアニメでもこちらのほうがいい作りだと思いました

欠点は残虐なシーンが無駄で関係ない人まで犠牲になるのが気分悪い、グロいのはバトルシーンだけでいいと思う
一般人のユノが復讐なんて無謀すぎてこのストーリー的には蛇足だし、ヒステリックすぎ・・・
「そうか、強い者が憎いんだ」じゃないでしょ、明確な復讐の相手がいるならいいけど、弱いのに漠然と強い人全体を恨んで復讐なんて、ただ実力がない自分から目をそらして嫉妬して逆恨みしているだけじゃないの?

キャラ名に二つ名がいちいちついてくるのが、覚えづらいけど厨二感くすぐられて面白い

とてもいいアニメでした!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 20

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「厨二病・なろう原作者の思い付きを詰め込んだような作品」ながらも破綻なくみせているのは凄い

【レビューNo.164】(初回登録:2025/1/5)
ラノベ原作(カクヨム・なろう発)で2023年作品。全12話。
これも2025冬アニメから2期が始まるので、放置していた1期のレビューをと。


(ストーリー)
本物の魔王が死んだ。
しかし魔王を倒した一人の勇者は、今だその名も実在もしれぬままであった。
恐怖の時代が終息した今、その一人を決める必要があった。

遠い鉤爪のユノは、突如起動した迷宮機魔(ダンジョンゴーレム)により故郷
や友人を失ってしまったところを、異世界から来た剣豪・柳の剣のソウジロウ
に命を救われる。
彼女はソウジロウに黄都で開催される”勇者を決める”上覧試合に参加すること
を提案する。
その頃リチアの警めのタレンが黄都に対し反乱を起こし、各陣営に強者どもが
集結しつつあった。


(評 価)
・多種多様な強者キャラが入り乱れ!?
 本作に登場する主要キャラですが
 ・柳の剣のソウジロウ: 梶裕貴
 ・遠い鉤爪のユノ: 上田麗奈
 ・星馳せアルス: 福山潤
 ・静寂なるハルゲント: 大塚明夫
 ・警めのタレン: 朴璐美
 ・鵲のダカイ: 保志総一朗
 ・夕暉の翼レグネジィ:森久保祥太郎
 ・晴天のカーテ:雨宮天
 ・世界詞のキア: 悠木碧
 ・赤い紙箋のエレア: 能登麻美子
 ・濫回凌轢ニヒロ: 高橋李依
 ・音斬りシャルク: 山寺宏一
 ・鎹のヒドウ: 岡本信彦
 ・速き墨ジェルキ: 子安武人
 ・海たるヒグアレ:杉田智和
 ・月嵐のラナ:花守ゆみり
 ・通り禍のクゼ: 三木眞一郎
 ・静かに歌うナスティーク:堀江由

 香ばしい二つ名を持つ個性的なキャラを豪華声優陣が演じるというなかなか
 の贅沢仕様になっています。
 (彼らは決して厨ニ病でなく、この世界では「二つ目の名」までを含めて正式
  な名称とされるらしい)
 1話を観た感じでは
 「ソウジロウやユノが主役となり上覧試合を勝ち上がっていくストーリー!?」
 かと思ったのですが、2話でいきなりタレンが黄都に対し戦争をおっぱじめる
 ので、1期では上覧試合の前哨戦を描いて終わるという感じですね。
 
 2話以降も前半は上述キャラを順次紹介していく展開がメインになっているの
 で、「点と点を見せられているような」モヤモヤした感じが残るという印象
 です。
 両陣営の面子が出そろった7話から交戦開始、「修羅」と呼ばれる強者どもの
 バトルを中心に戦争が激化していきます。
 バトルの作画レベルは非常に高く見応えがあります。
 「この『修羅』同士の戦い、勝つのはどっちだ!!」
 という緊迫感がありますし、また
 「紙一重の戦いの中で何故決着がついたのか」
 という説得力や納得感もありますし。

 ただこの「修羅」という存在、ソウジロウのような人間の剣士だけでなく
 ・知性を持つワイバーンやマンドレイクにスケルトン
 ・巨大メカを操る屍魔(レヴナント)の少女(生物兵器的な)
 ・果ては「『死の牙』を持つ天使」に守られた始末屋や
  「思うだけであらゆる現象を引き起こす」謎のチート能力少女
 まで「何でもありの”ちゃんぽん感”」が凄いんですよね。
 そういう意味では、シラケさせずちゃんと面白く魅せているのはなかなか
 凄いなと素直に感心。


・キャラ描写も細やかでよいがやっぱ多すぎw
 上述のように表面は結構荒っぽいですが、各キャラの背景や人物像といった
 細かい描写がしっかりしているのも本作の特徴。
 各キャラを魅力的に描いています。
 ただ1クールの中で3つ位の軸を描きながら、多数のキャラが登場し皆それな
 りに出番があるので、やはりキャラに感情移入しにくいのかなあという印象
 はありますね。

 また「修羅」といった強者にスポットが当たりがちですが、本作のテーマは
 意外と彼らに生存権を握られても何も抗えない、ユノやラナのような
 「(自分の無力さに苛まれる)弱者の叫び」
 でもあるんですよね。
 (後述する最終話に繋がる部分でもありますし)
 この辺は「人間の”性”をしっかり描いているな」と評価したいところ。
 ただこの辺も少しヒステリックで過剰演出かなと感じるところはあるので、
 好みは別れそうです。 


一見すると
「厨二病・なろう原作者の思い付きを詰め込んだような作品」
で、ともすれば空中分解しそうな危うさもあるのですが
・キャラ描写の細やかさ
・上手いストーリー構成
で破綻なくみせているなという印象ですね。
(まあ交戦開始まで「ちょっと長げーよ!」と感じるところもありますがw)
それでもまだ
「すっきりしないモヤモヤ感」
が残るのですが、最終話で今回のカラクリが明かされ
「全ては繋がった!そういう物語だったのか!!」
というカタルシスを得て終われるようになっています。
(幾分ガバガバ感はありますがw)

個人的には原作をよく理解して、レベルの高い作画で仕上げた「パッショーネ」
の大健闘といえるのでは。
(いうても原作は知らんけどw)


(追 記1)
ただ上覧試合を始めるにはまだ「修羅」の数が足りてない感じなので、2期も変
わらず新展開からの新キャラ投入という流れが予想されます。
・更なる面白さを提供できるか(1期の劣化版で終わらないか)
・既出キャラとのバランスは上手く保てるのか
1期は上手く捌きましたが、2期は結構ハードルが高そうなので、上覧試合まで
失速せずに繋げられるのかに注目ですね。
そういう意味では3期位までの制作は決まっていたりするのかも。
最近割と「コレ3期もやってくれるの!!」みたいなパターン増えてますし。

(追 記2)
ソウジロウを初めてみた時
「ん!?こいつの羽織ってるモノって、もしかしてジャージ?」
って目が一瞬点になったわ。
異世界でジャージをかっこよく着こなしているのは、こいつとリゼロのスバル
位だろw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

68.5 21 2024年冬(1月~3月)アニメランキング21位
望まぬ不死の冒険者(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (177)
554人が棚に入れました
「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」 その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。そんな中、低位迷宮《水月の迷宮》で未踏破区域を発見するが、そこで遭遇した《龍》に喰われてしまう。 命運尽き果てたと思われたレントだが、何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。手始めに魔物の特性である《存在進化》を利用して上位の魔物を目指し、人間に戻る道を探すことに。 不死者(アンデッド)となったレントは、再び神銀級冒険者を目指す。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

地味系で淡々とした印象も中身は手堅い。あ、骸骨だから中身っても・・・。

ふーむ、昨今の何でもありのファンタジー系アニメではあるが、あまりないパターンかなぁ、との印象。
ただ、いつか、誰かが思いつくのは時間の問題的発想ではあるかなぁ、とも思いはするが。
とは言え、実際に形にしたクリエイターのお手柄を貶すものではない。

第一所感としては私が好きなタイプのRPG「ウィーザードリィ」のⅣを思い出した。
PRGゲームの元祖の一つと言われるシリーズで、現在でも愛され新作が作られているゲームなので、ご存じの方も多いと思う。
このゲームはいわゆるⅠ~Ⅲシリーズまでは、よくある冒険者がダンジョンを探索、攻略をしていくゲームなのだが、4作目でⅠのラスボスワードナーを主人公として、逆に冒険者を倒していくストーリーラインのものが制作されたのだ。
発想の転換、目新しさを探す中で、いずれは到達する発想だったのかもしれない。
そんな作品に発想が似ているのかな、との印象が頭をよぎったのです。

と余談はさておいて。

物語自体は大きな大筋というものは描かれておらず、主人公のレントの「ミスリル級冒険者になりたい」と思いが大きな目標として描かれている。
それ以外に、特に大きな目標についての示唆は特になく、冒険者としてのエピソードを中心に描かれていたように思う。
そのいくつかのエピソード自体が割といい人エピソード系でレント自身の性格が描かれ、全体的に堅実なつくりになってたと思います。

視聴者側としては、ガイコツ⇒グールの形状変更でリアルに考えると「うわぁ・・・」っていろいろ想像してしまいそうになるのですがw、一応、そこは不問でw。
だってねぇ・・・いろいろ困りそうじゃんねぇ、主に臭いとか・・・。

閑話休題

エンディングでは、次は旅物か、と思わせるお話がありましたが、次回作を期待したい出来に作品との評価です。
機会があれば、ぜひ続きを視聴してみたいものです。

作画自身は特別良いと言う訳でもなく、中の上ぐらいかなとの印象ですが、特に乱れや破綻もなく落ち着いていたと思います。
キャラ絵も萌え萌えに振る訳でもなく、こちらも落ち着いていたと思います。
あえて言うならば、どこか少し残っている大味感が海外の作品の様な印象をほのかに醸し出しているかもしれません。(個人の感想です)

声優さんも特に違和感もなく、視聴に差しさわりはありませんでいた。
なんなら、フラットにそのまま受け止め、このキャラ達はこういうもんなんだろうなーと。
なので、悪い印象は全くありませんでした。

音楽はOPがラップ調を盛り込んでの、昨今のファンタジー作品らしい(・・・いや、盾の勇者~イメージが強くw)ものでした。
・・・正統派のファンタジーとは違うけど・・・w。
キライでは無かった程度です。
EDはしっとりとイイ感じの曲でした。

キャラクタは、

主人公のレントは私の好きなタイプのキャラでした。
俗に言う「いい人」系で冒険者としても本人も意識しないところで、周囲の信頼を集め、仲間との関係性も厚かったようです。
とある事情によって、一から信頼関係を構築することになりましたが、こちらも容姿は変わっても、中身が変わっていない様子で新たに信頼関係を築いていきます。
ここら辺も私のお好みでした。

そして、居候先のロレーヌ。
本人曰く、都落ちの学者との事ですが、なかなかにユニークで切れ者系のキャラで、こちらもレントといいバディ関係を構築していきます。
元々、腐れ縁言える仲との事ですし、異常事態になって真っ先に頼った先としても、その関係性が想像できます。
また、視聴していく上で、どうみてもレントに興味以上の感情を持っている事が推察できるのですが、これは言わぬが花でしょうか。

その他にも多数のキャラクタが登場してくるのですが、基本レントとの人間関係含め、いい人が多いです。
そして、前述したようにキャラ絵自体も少し隙があるけれども、落ち着いた作りで安定感があります。
この隙って言うのは全キャラに言えるので、狙って出しているものだと思います。


主人公の扱いが突飛な作品なので、キワモノ扱いされそうな感じもあるかもしれませんが・・・。
個人的には、そこはかとなくですが、硬派なつくりの作品ではないかとの所感を持ちました。
ちょっと、起伏が少ないので淡々としたイメージ、物語性の少ない作品という印象が湧くかもしれませんが、しっかりと地に足の着いた感がある作品だともいました。
大筋の物語が弱いところは確かにあるので、何か芯になるものが描き出せればいいのですが・・・。


私個人としては、続きがあれば観てみたい作品だと思いました。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ミスリルの輝き

不幸なことでアンデッドになった主人公が人間に戻る方法を探しながら魔物としての進化、冒険者としての成長を目指していくファンタジーアニメ
わかりづらいところなくて見やすかったし、面白かった!

「地味」「マジメ」「低予算っぽい」
最果てのパラディンと似ていますねー
こういうマジメなファンタジー作品好きだけど絶対バズらないですよねー

キャラデザぱっとしない(作画のせい?)、設定はそこまで緻密じゃないけどマジメに世界観と話とキャラクターを作り上げていて、目標に向かって着実に一歩ずつ進んでいる感じの丁寧さがとても良かった

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

早く人間に戻りたい!

原作未読 全12話

単独で行動する冒険者の主人公は、あるダンジョンで龍と遭遇し為す術もなくやられてしまうのですが、気がついたら魔物のスケルトンなっていました。そこから魔物を倒していくたびに進化?していき屍食鬼へ、学者である友人(女性)を頼り、精神は人間の頃の記憶を保ちつつ人間に戻るために努力していくお話です。

最初は言葉を話せませんでしたが、進化していき話せるようになりましたね。

進化の過程で色々なことを身につけて強くなる感じです。

最初から強いわけではないので、少しずつ強くなる過程が観れた点は良かったと思います。

お話もそれほど殺伐としていませんので、異世界ものが好きな方は観てもいいかしれませんね。

OPはJUVENILEさん、EDは阿部真央さんが歌っています。

最後に、「早く人間になりたい!」といえば妖怪人間ベムが有名ですが、こちらは進化系でしたね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13

68.5 21 2024年冬(1月~3月)アニメランキング21位
うる星やつら 第2期(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (78)
228人が棚に入れました
「でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ。」 地球“最凶”の高校生・諸星あたると、宇宙から舞い降りた“鬼っ娘”美少女ラム。二人の出会いからすべてが始まった…! 今なお第一線で活躍する高橋留美子による鮮烈のデビュー連載「うる星やつら」。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを4クールに渡ってテレビアニメ化! (第1期:2022年10月より2クール放送) 監督は「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」を手掛けた髙橋秀弥・木村泰大、シリーズ構成に「はたらく細胞」の柿原優子、キャラクターデザインに「おそ松さん」「映像研には手を出すな!」の浅野直之、アニメーション制作は「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ、「炎炎ノ消防隊」のdavid productionが担当。そして、主人公の“ダーリン”こと諸星あたると、ヒロイン・ラムという稀代のカップル役を神谷浩史と上坂すみれが演じる。 大胆不敵、恋にも全力、でもどこか切なくて…あたるとラムのボーイ・ミーツ・ガールを、銀河中から集結するキャラクターたちが彩るラブコメディ。 目を見て「好き」と言えない今だからこそ届けたい。 ゴージャスでタフ、クレイジーな“やつら”の青春がかけめぐる!


声優・キャラクター
諸星あたる:神谷浩史
ラム:上坂すみれ
三宅しのぶ:内田真礼
面堂終太郎:宮野真守
錯乱坊:高木渉
サクラ:沢城みゆき
ラン:花澤香菜
レイ:小西克幸
おユキ:早見沙織
弁天:石上静香
テン:悠木碧
藤波竜之介:高垣彩陽
竜之介の父:千葉繁

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

感想は1期と変わらずとしておきます。

なんというか、どういった作りでリメイクをしてるのだろう、という興味が大半、結末(シリーズ末)がどうなっているのかという興味が残り30%、謎の使命感が最後の20%というところでした。


そして、今の若い世代の皆さんはこの作品を観てどう思ったのか、がすごく気になって他のレビュワーさんのレビューをいくつも眺めてみました。

当時の自分の思った事と、今の自分の受け止め感と、今の若い人との差を知ってみたくなったと言うのが割と視聴理由の一つとしてあります。
え!?最初の文章にそんなのないじゃないか、ってw。


えーと、謎の使命感の所にしておいてくださいw。


なんて言うか、同じ内容(厳密には違うけど)の作品を観て、今の若い方と同じように面白いと思えたら自分も考えが若いのかなー、なんて思ったり、どのくらい感覚違うんだろうなーと思ったり・・・してみたかったんですが・・・。


1期のレビューでも書いた様に、想像以上にフラットな目線で見てしまって、おもしろいのか、おもしろくないのかさえ分からない始末。
実は結構辛抱しながらの視聴でした。

ま、実際やっぱ歳食ってんでしょうねぇー、仕方ないっすねェ、こればっかりは。

なので、今回も☆評価はオールフラットの触らずです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

ミサキ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

昔と内容は同じだけど面白かった!

昔を知ってるものとしては、内容は全く同じなのが逆に新鮮かな?と思った。
最後はいつ見ても涙が出てきますね~😢
面白かったです!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 3

べんちゃん☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大満足でした!!

総じて大満足です!
感想は1期のレビューと一緒ですが、本当に原作へのリスペクトを感じることが出来、現代のクオリティで懐かしくて思い入れのある作品が観れて良かったです!

こう言うリメイク今後もあれば良いな…

投稿 : 2025/03/08
♥ : 2

68.4 23 2024年冬(1月~3月)アニメランキング23位
勇気爆発バーンブレイバーン(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (168)
371人が棚に入れました
―――ふたりを繋ぐ“勇気”人型装甲兵器『ティタノストライド=通称TS(ティーエス)』が発達した時代。 各国軍は“ハワイ オアフ島”に集結。陸上自衛隊所属 イサミ・アオと アメリカ海兵隊所属 ルイス・スミスのふたりは戦闘の最中出逢う。 突如所属不明機による強襲を受け、為す術もなく散っていく兵士たち。 己の誇りをかけて戦え。死と隣り合わせの戦場で生き残る為。仲間を救う為。 命を信じて、“勇気”を燃やせ。

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

リアルロボットからスーパーロボットへの変化? 融合? なんだこりゃ。とにかくヤバい作品w

1話感想
序盤は自衛隊と米軍の演習からスタートするなど、リアルロボット系の重厚な作品の雰囲気を漂わせており、なるほどなかなか良さそう、的な感じで見ていたのですが…。

中盤異星からの襲撃、どうやって戦うのかと手に汗を握ったところからの…

なんだこれはw
いや… いやまあ、スーパーロボット系のアニメは、まさにこうですけれど!

度肝を抜かれましたね。
いやタイトルから想像する内容は、この終盤の展開通りなんですけれど。
最初からスーパーロボット系で博士が出てきて少年がロボットに乗るような内容だったら、何だ子供向けか、と興味がないところでしたが、組み合わせることでこんなに興味を惹かれるものですね。

今までにあった同士の組み合わせの結果今までにないアニメが爆誕するという、なんとも凄まじい。
これはもう必見です。

全話感想
…いやもう、何だこりゃw
始終ツッコミどころしかない、奇天烈な作品でしたね。
いやもう、オールドオタク的には「ごめんなさい、こんな時にどんな顔をすれば良いのかわからないの」とでも言うところですかね。

ま、面白かったのは確かです。作画は良好でしたし、キャラはそれぞれ魅力的… と言って良いのか。

まあイサミはなかなか吹っ切れなかったり情けなかったりでどうかと思いましたが。
いやわかるけれどね。普通に嫌ですよあんなの。
でももう開き直るしか無いんじゃないの? とは思いました。
理不尽なことを押し付けられているのは良くわかりますが。

なんだかんだ言っても無事大団円を迎えられて、まあ良かったんじゃないでしょうか。
とにかく、インパクトは強烈でした。
他にない奇天烈な怪作でしたね…。それだけでも凄いよ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 9

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

イサミとスミスありきのロボット作品

正直なところ、この作品はイサミとスミスの物語て印象でした。一応、女性キャラも何人か登場するし、重要キャラでルルという少女もいるけど、個人的にはあまり魅力が感じられず微妙。しかし、ルルが下手に魅力あったらイサミとスミスを食ってしまう自体になっていたかもしれないと考えるとこれはこれで良かったかも。

戦闘シーンもなかなか迫力があり、ブレイバーンをはじめロボットも魅力的でしたが、惜しむらくは悪役が憎たらしさとかそういうのが弱めで結局のところイサミとスミスありきで彼らを立たせる作品という印象だったかな。

というわけで気持ち悪い表現になりますが、物語を通してイサミとスミスの距離感や関係とかを楽しむのが正解かも。その上で最終回のアレは粋でしたよね。ただ、そうなると2期は作れない終わり方だったっぽかったかなぁ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やはりロボアニメの未来は暗い…。「バズり」中心なアニメは空虚。

 最後まで見たが、流石にネタに終わらずちゃんと回収してくれたけど、こちらの期待に応えて予想を超えるレベルじゃなかったなぁ…。それにしても、ギアスくらいから始まったのかもしれないが、「バズり」ありき、フックありきで短時間駆け抜ける作りはやはり虚しい…。


 同時に旧作の「疾風!アイアンリーガー」見てる私としては、時代が違うとはいえド直球で熱血ロボものをやってるのを見て滂沱の涙を流してるので、こんな形でしか熱血ロボやれないんじゃ悲しいなぁ…。「ワンパンマン」とか「サンダー3」みたいにリアルな世界に異質なジョーカーが現れる作りを真っ当にやった方が良かったかな。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 7

67.9 24 2024年冬(1月~3月)アニメランキング24位
ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (169)
538人が棚に入れました
公爵令嬢リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーには秘密があった。それは『20歳で命を落としては5年前の婚約破棄の瞬間に戻る』こと。 商人、薬師、侍女、騎士など様々な生き方を存分に満喫してきたが、7回目を迎えた今回の人生こそ長生きしてごろごろすると決心する。 しかし、決意を胸に城を飛び出そうとしたところ、残虐と名高いガルクハイン国の皇太子アルノルト・ハインと邂逅。 彼こそ騎士人生でリーシェを殺した張本人だが、妙に気に入られ――「願わくはどうか――どうか、俺の妻になってほしい」 生き残るため、戦争を起こさせないため、過去に得た経験を駆使し、敵国の花嫁となったリーシェの7回目の人生が始まる。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

令嬢の生き様

重すぎず手軽すぎずちょうどいい感じで安定して面白いアニメでした
例によってこのアニメもぜんぜん悪役令嬢感ないですね・・・

この作品でまず目を引くのはリーシェの華やかなドレス七変化
他のキャラクターも変化していますがやっぱり主役、際立ってます!
場面ごとに次々と華やかな衣装を披露してくれるリーシェ、髪型や髪飾りもさりげなく変化しています!
せっかく貴族令嬢として生きているのに毎日同じドレスじゃつまんないですよね?
女性作者のこういうこだわり好き

7回の人生を一生懸命生きて色々なスキルや知識を身につけてきたリーシェの前向きな生き方、そんな百戦錬磨のリーシェとすら対等以上?に立ち回るアルノルト殿下のミステリアスで底知れない魅力
自分も強くありたいけど、やっぱりパートナーになる男性は対等か自分以上の殿方じゃないと!っていう作者の理想が垣間見えて素敵ですね!
これだけ立ち回りが強い2人なのに恋愛に関しては奥手な感じでもどかしくてキュンとしちゃいますね
なのにここぞという場面では余裕たっぷりに決めてくれるアルノルト殿下カッコ良すぎませんか?

目いっぱい人生を楽しむ姿勢に、向上心、綺麗な服装に理想の王子様像、作者の「好き」がいっぱい詰まってますから、魅力的なのでしょう

7回真剣に生きてきたからこそのアドバンテージで、ズルしてる感じは薄いしリーシェの立ち回りに納得感もある、丁寧に考えられた物語で好感が持てました

OPもEDも作品愛にあふれていてとてもいいですね

アルノルト殿下がここからどうして戦争に向かってしまうのか?
リーシェの7回のループもなんでループしているのか、過去のループで何があったのか、謎や語られてない部分があります
いい感じに終わったけど、物語はまだまだこれからって感じがしましたね
続きがとても気になります

投稿 : 2025/03/08
♥ : 23

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

野郎側の変化が楽しみになるとは・・・。これは要続編かなぁ。

実は視聴する気があまりしなかった作品でしたが・・・フツーに面白かったです。
なんで見たのかというと、暇だったから・・・w。

第1話の途中までは、うーん、どうしようかなぁー、と思いながらの視聴でしたが、主人公のリーシェのキャラ絵が少々少女漫画っぽかったので、苦手な部類だったんでよねぇ。
他のキャラクタさんも美形美形していましたし・・・。

ですが、意外とサバサバ系で、ループ時の経験を存分に活かしクレバーな立ち回りをしていくというところで、視聴を継続しようという思いに至りました。

この手の「悪役令嬢もの」をいくつか視聴してきた経験を基に思い起こしてみると、なんだかハズレ率が意外と少ない気がしています。
ただ、テンプレ要素満載という事で、主人公の魅力が大きくものをいうのではないか、との思いは常にあります。
そういった意味でも、今作のリーシェ嬢はなかなかに思い切りがよく、目的意識をもって立ち回っているので観ていても、当方の集中力が切れることが無かったので合格点だったのではないかと思います。

物語としては、当初あった「自身が○されるのを回避しよう」というところから転じて、ハイン殿下が起因となる「戦争を回避しよう」、なんなら「ハイン殿下の真意を突き止めよう」的なところに視点が移っているような気がしています。
これは、リーシェ自身が多くの人の「幸せ」に重きを置いている姿勢からもうかがい知ることができます。

物語自体は、いくつかのエピソードと都度登場する人物たちとの人間関係、信頼関係を構築する形で進んでいきます。
私の個人的な感想で言うと、好きなパターンです。

ただ、最後の最後まで婚約者のハイン殿下の「真意」が見えてこないんですよねぇ。
少しづつ、変化をしているように見受けらるのですが・・・。
いや、まさかオッサンになって美形の野郎キャラの変化に着目するとは思いませんでしたが、ここが物語全体のキーとして最後まではっきりすることが無かったんですよねぇ。
なので、レビュータイトルの「要続編」というワードとなります。

作画については、標準以上ではないかとの評価です。
若干、少女漫画チックな美形さん揃いなので苦手意識もあったのですが、きったないのを見ているよりは全然いいですし、少女漫画度も私が敬遠するほどでもなかったです。
特別、破綻や乱れも無かったですし、カチッと作られていて好印象でした。

声優さんは、特に違和感はなかったですかねぇ。
ハイン殿下の鋭いお声はなかなかに特徴的でしたが、キャラにあっていたと思います。

音楽も、とりわけ刺さるというものでは無かったかもしれませんが、OPは割と好きでした。
バックの絵もそうですね。

キャラの評価は、総じてどのキャラも美形さん、それぞれが落ち着きがあってよかったです。
視聴の障害にはなりませんでした。


で、一応、今作は最後まで視聴をしたのですが、
謎とは言わないまでも、まだまだ見えてきていない点が多くあり、物語自体も途中で終わっている感が満載です。

個人的な感想になりますが、これは要続編ではないかと。
まだまだ、ハイン殿下自身の変化も含め今後の動向も気になりますし、リーシェ自身のこれからの出会い、人間関係の構築、そしてハイン殿下との関係性も気になるところです。

あ、なんか言い忘れていましたが、リーシェ自身が設定した制限ではあるのですが、それに律義に付き合うハイン殿下のとの間で、やっぱりちょっと背中のくすぐったくなる様な演出も幾度も登場します。
この作品自体、ギャグ要素やデフォルメ演出などほとんどなく、カチッとした作りになっているので、まぁ、そういった演出の直撃コースです。
まぁ、それほどしつこい感じでは無いのですがwwwこちらの方のドキドキがお好きな方も楽しんで観られるのではないでしょうか。


どうなんかなー、機会があれば続編を視聴してみたいけどなぁ。


そんな作品でした、機会がありましたらご覧くださいませ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 21
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

スキルと覚悟が世界を変える。

視聴中は、アニメタイトルと内容のギャップに終始違和感を感じていました。
なにせ、「悪役令嬢」でもないし、「自由気ままに花嫁生活を満喫する」でもない。
むしろ、有能可憐な令嬢が生死を賭して活躍する、という感じです。

リーシェは王太子から婚約を破棄され、5年後に戦争に巻き込まれ人生を6回やり直す。
商人、薬師、錬金術師、侍女、狩人、男装騎士、各職業を究め様々なスキルを習得します。
OP映像に描かれる各職業時のショートアクションが可愛い。
その生き生きとした表情から充実した時を送ったことが想像されます。

ループ7回目の初っ端に、5年後に戦争を始めるガルクハイン国の皇太子アルノルト・ハインに出会います。
リーシェの只ならぬ能力に興味を持ったアルノルトはリーシェに求婚、そのまま王都へ。
{netabare}戦争の理由を知るために、リーシェはスキルを武器にアルノルトに対峙します。
まるで、キツネとタヌキの化かし合いのように。{/netabare}

このアニメ、リーシェの魅力が輝いています。
秀麗眉目、頭脳明晰、人一倍の身体能力と特殊能力を持つリーシェ。
それでいて、確固なる意思を持ち、思慮深く行動する。
そして、{netabare}リーシェに関わる人々を計画的に味方とします。
もちろん、アルノルトの頑なな心も少しだけ溶かせたような気がします。 {/netabare}

物語はまだ端緒、リーシェは花嫁にもなっていません。
{netabare}一人の有能な皇太子妃がガルクハイン国を変革し、戦争が回避される。{/netabare}
そんな波乱万丈な未来をもう少し観てみたいような気がします。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14

67.9 24 2024年冬(1月~3月)アニメランキング24位
月が導く異世界道中 第二幕(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (139)
471人が棚に入れました
かつて両親の都合で異世界へ召喚された男子高校生・深澄 真は、勇者として魔族と戦うはずだった。 しかし、召喚主である女神から「不細工」と罵られた挙句、勇者の称号は即剥奪。 最果ての荒野に放り出されてしまう。 勇者失格の烙印を押された真は、荒野を彷徨いながら、自身の従者となった上位の竜種・蜃こと巴や、 災害の黒蜘蛛・澪を引き連れて、異世界世直し行脚の旅を始めた。 道中、様々な出会いと別れを繰り返し、異世界に蔓延る悪党どもを成敗していく深澄一行。 さらに、女神の気まぐれで巻き込まれた魔族との戦争も乗り越えて、彼らの旅は学園中立都市・ロッツガルド、そしてまだ見ぬ2人の勇者のもとへと続いていく! 神と人族から見捨てられた男の異世界世直しファンタジー第二幕、堂々開幕!

声優・キャラクター
深澄真:花江夏樹
巴:佐倉綾音
澪:鬼頭明里
識:津田健次郎
エマ:早見沙織
ベレン:辻親八
ライム=ラテ:八代拓
モンド:大塚明夫
アクア:Lynn
エリス:田中美海
パトリック=レンブラント:井上和彦
モリス:佐藤正治
ソフィア:沢城みゆき
御剣:斉藤壮馬
音無響:加隈亜衣
ナバール・ポーラー:小清水亜美
ウーディ・バイラ:村井雄治
ベルダ・ノースト・リミア:沢城千春
チヤ・ハヅキ:田村奈央
岩橋智樹:新井良平
リリ=フロント=グリトニア:中原麻衣
ギネビア=スレーシャ:渡部紗弓
モーラ:月城亜美
ユキナツ=カズサ:笹本菜津枝
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

21話は神回?! 魔族に●●呼ばわりされる勇者さまwww

【レビューNo.132】(初回登録:2024/6/30)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全25話。
1期のレビューを書いたので、2期も書いてみようかと。
まさかエロ作品として紹介することになるとは・・・

(ストーリー)
前回女神の横やりが入り、お預けになっていた学園都市・ロッツガルトへの留
学から。
生徒として魔法を学ぶつもりが、手違いで非常勤講師として生徒達を指導する
ことになり・・・

(評 価)
・2クールで描いた割には大きな進展なし
 1期で伏線をばら撒いていた
 ・真をクーリングオフして、新たに召喚した別の勇者の物語
 ・ロッツガルトへの留学(手違いで非常勤講師に)
 から始まり、
 ・学園での鬼講師ぶり
  (合間に蔓延る悪を成敗等)
 ・ロッツガルトでの商売展開
 ・たまに(転移魔法で)亜空都市へ里帰り
 ・魔族の襲撃
  {netabare}→ 1期のラスボスだったソフィア、ランサーとの再戦{/netabare}
 とエピソードは進むのですが、例えば当初の真の目的
 ・(元々この世界の住人であった)両親の軌跡をたどる
 なんかは結局あまり進展なしなんですよね。
 (少し情報提供あり。まあ両親の過去を知って、それからどうするんだって
  話もありそうですが)
 物語の構成上膨らみを出す必要があるため、新展開を描いて作品に広がりを
 持たせるというのは常套手段ですが、2クールあってそちらしか描いていな
 いのはどうなんだと?!

 1期のレビューで書いたように
 >日本テレビ史上最高金額で海外セールスされた
 ということで、声優陣や作画等は他の「低予算異世界なろう作品」に比べる
 と、やはり恵まれているように感じますが、
 >安定感はあるが、テンプレ展開がメインゆえにそれ以上の突き抜けた面白
 >さがないのが
 という評価を覆すまでには至らなかったかなっと。
 まあダラダラと視聴する分には、それなりのレベルですので悪くはないとい
 うところでしょうか。

・21話は神回?! 魔族に●●呼ばわりされる勇者さまwww
 そんな中で唯一琴線に触れたのが、21話の勇者”響”でしょうか。
 魔族襲撃に際し、討伐に向かうと宿敵・イオと対峙。
 そこで満を持してマントを脱ぎ捨てるのですが・・・
 {netabare}「随分と”卑猥な”恰好だなwそれも策の一つか?」
 と、エロい恰好を魔族にイジられる響様www 
 そんなツッコミにも負けず
 「これは私の守護獣を纏った強化服よ!」
 と、自らの正当性を主張する響様。
 → そんな布面積の小さい恰好が強化服だとか、説得力ゼロやんけwww
 さらに今度はヒーロースーツ姿で真が登場。
 (響と真は現実世界で同じ学校の先輩・後輩だった)
 「いや、ってか、なんでそんな恰好を?!」
 憧れの先輩のあられもない姿に困惑のご様子w
 先日まで優等生だったJKは、どこに羞恥心を落っことしてきたのかwww
 魔族から痴女呼ばわりされる勇者とか前代未聞だろ!!{/netabare}

全体的には前作の評価と変わらず、むしろ2クールの尺でこれでは・・・とい
う感じでしたが、21話の響様で随分笑わせてもらったのでよしとしましょうw
3期も決定のようですし。
最終話でまた3期に向けて伏線をいろいろぶっ込んできましたし、安定感はあ
りますので、とりあえず3期も視聴はするでしょうね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

物語のメインではないところで、少しバタバタした印象。

一部の方のレビューにあったのと同じ所感。
序盤の勇者たちとのエピソードは必要なのかもしれないけれどもいまいち刺さらず(面白いとは思はなかったという意味)。

逆にバタバタしてノイジーな印象。
いつもの仲間メンツが動き始めてから、面白みを感じ始めた。
あとは多少の間延び感と隙間埋め感を感じたかな。

相変わらず、仲間が増えていく感は割と好きなんだけどねえ。
次々と新キャラが登場してくるので、ちょっと落ち着きがない感じ。
せっかく、1期でキャラ馴染みが出来ているのだから、もっと序盤から馴染みのキャラが動くエピソードがあったらよかったのにとは思った。

全体的に「転スラ」にかぶる様な主人公サイドの物語、幅の広がり方なので、長く続く物語に耐えうるつくりにはなっているとは思うのですが、少し統一感が持続せず、視点がブレ気味になるのが残念でした。
生徒を抱えるというエピソードも「転スラ」チックでしたね。

序盤でのエピソードで明らかになった人間関係やしがらみを引き継いだまま、後半のバトル展開へと続いていくのですが、少し、説得力が弱かった印象です。
勢いで持っていくにしても、若干、スピード感が足りていませんでしたね。
やはり、人物同士の関係の根回し的なお話が少し重荷になっていたように思います。

本来なら、手間をかけての人物同士のカラミは物語についての説得力に転化されても不思議ではないのですが、そうはなっていなかった、少し効果が薄かったとの印象がぬぐえませんでした。

シンプルに言うと、少しガチャガチャして面倒くさかったですね。

物語を進めていくには、もちろんどんどん情報量や設定が増えていくわけなのですが「異世界にきていた両親についてを追う」というメインストリームであるはずの物語については、あまり進捗せず、いくつかのエピソードが語られるだけで、主人公のクズノハもそこをガンガン追っていくわけでもなく、目の前の出来事に対応しているだけの状況が続きました。
大きな矢印があまり見えず、その周辺のいくつもの短い矢印に対応しているっていう印象です。

今作の最終盤にかけては、馴染みのキャラクタ達が活躍し、最後もこれらのキャラクタ達への感謝で締めくくられています。
ここら辺は、落としどころとして安定した形になっていたので、好印象なのですがね。

やっぱり、亜空の仲間たちがからんでくる方が楽しいかもしれないなぁw。
特に巴と澪はやっぱり面白いと思います。
個人的には、アクアとエリスも楽しく観ています。

今作を終えて、いわゆる「勢力(図)」的なものが大分見えてきました、今後の展開としては、少し話が大きくなりそうです。
国レベルの対立や動きが出てくるのかもしれません。
どちらにつくのか、どうふるまうのか、そして、物語の本筋はどうなるのか。
なんとか、興味を維持した状態で終わっています。

今後の展開がどうなるのか、三幕目も決まっているという事なので、楽しみに待ちたいと思っています。
ただ、個人的には前回シリーズのつくりの方が好みだったかなぁ・・・。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

月が導く学園道中

原作未読 全25話

月が導く異世界道中の2期です。1期から観ることをオススメします。

女神から勇者として異世界転生された主人公が大した理由もなく、見放され異世界に放逐させられましたが、その前に神の一人に女神から受ける予定だった能力を上回る能力を与えられていたため、無双しながら仲間を集めていく異世界道中物語。

今回は能力を買われて学園の講師として学生に指導するお話がメインとなっています。

指導は実技で、なかなかユニークな指導でしたね。

学園がある都市で大きな事件が起こります。

色々な種族いて複雑に絡んでいるので、お話が分かりにくいのですねw ついていくのがやっとでしたw

学園の事件が解決したところで終わっています。

様々な思惑がありお話がまだまだ続きそうなので、3期制作が決定していますね。

OPは須田景凪さん、伊東健人さん、EDはsyudouさん、前田佳織里さんが歌っています。

最後に、この作品は海外では結構人気だそうですね。やはり時代劇ティストが入っているかも知れませんw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 14
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