鬼戦車 t89 さんの感想・評価
2.5
最終話(12話)まで観ました。2023.12.20
主人公のアースさん、観ていて引くほど大人気ありません。NPC相手にマジでぶち切れます。
俺に構うなって言ってるだろ〜!…。何、ゲームにマジになってんですか。ゲーム進行上のシナリオか何かでしょう?NPCとプレイヤーキャラの区別がついてない危ない人かな?
どうも、なろう作者はMMOとかをやったことが無い疑惑が真実味を帯びてきます。
本作品のアースさんも、面倒は御免と言いながら強い装備やアイテムはNPCに貰って、イベントに首を突っ込みます。ソロプレイしてれば、楽しむためにそうなりますよね。
ゲームの運営側の人物が少し出てきて、棒振りみたいに一部突出したプレイヤー対策の話をしますが、弓の能力を抑えようとか、いや…工夫の余地が無くなって可愛そうだとか、アースさんがいかに道化かが分かる様なメタ発言をしますが、良くないですね。
アースさん、オンラインゲームで遊ばせて貰っている存在に過ぎないのに、NPC女性に「お前は俺のことを理解してくれていると思っていたのに!」とか、ヤバい台詞を吐きます。
強敵相手に戦う時も、ブツブツと痛い独り言を喋りながら戦うし、ソロプレイでこれは、精神を病んでいるとしか思えません。
メイプルさんやサンラクさんの様に、プレイヤーキャラの友人もたくさんいる、ティーンエージャーならまだ許せますが、社会人でこれでは、会社でも嫌われてそうです。
おっさん設定、ソロプレイ設定、目立ちたくない陰キャ設定、ヤレヤレ男っぽいけど、強度のかまってちゃん設定とか、どれも主人公にヘイトを集める狂った設定としか思えません。
こういうのが良いと思われていた時代もあった…と、言うことでしょうか。観ていて悲しくなる地獄の様なアニメでした。
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11話まで観ました。2023.12.12
ここまで観ても面白くありません。企画者は、過去作の失敗や成功を分析してないのかな?マーケティングとかどうなってんの?と疑問に感じるアニメです。
低クオリティなので元々成功するつもりも無いのかもしれませんが、こんなゴミを制作させられるスタッフや声優の皆さんが不憫です。
VR(フルダイブ)MMOモノの過去作がどうなったか考えたら、本作品が成功するハズが無いことは分かりそうなものです。
大ヒットしたソードアートオンラインやログ・ホライゾンは、プレイヤーがゲームからログアウト出来ず、デスペナルティがリアルな死だったり、大事なものを失ったりする緊張感がありました。
初期作品の.hackも、未帰還者問題を絡めた人間ドラマが面白かったです。
大したデスペナが無いのに、ゲーム内キャラになりきってイキっているインフィニット・デンドログラムや七星のスバルは感情移入が出来ず面白くありませんでした。
棒振りのメイプルの様に、他のプレイヤーとともに楽しそうにプレイしている作品ならまだ、観る意欲も湧きますが、本作品の様に他のプレイヤーと絡まず、デスペナも無く、NPCとしか遊んでない都合の良い事しか起こらないVRMMOなんて、ヒットするわけありません。
資源と人材の無駄遣いの駄作の制作は、もう少し考えた方が良いと思います。無謀や蛮勇は挑戦とは違うんやで!
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10話まで観ました。2023.12.05
アースさん、妖精国に行ってから、全然MMOじゃなくなっています。もう、NPCとしか交流しません…。他のプレイヤーはどこへ行ったのかな?
フェアリークィーンとかにモテてもなぁ…。悲しくならないのかなぁ。
もう、普通のゲームをプレイしているのと変わらず、主人公の都合の良いことしか起こりません。MMOの看板は下ろした方が良さそうです。
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8話まで観ました。2023.11.21
アースさん、妖精に好かれ過ぎてるとかいう謎の理由からフェアリークィーンがチートスキルをくれます。
贔屓されすぎです。他プレイヤーは単一スキルに特化しないと遊べない仕様に変更されるというのに、酷くね?
もう、生産職やるプレイヤー居なくなるでしょ。クソゲー確定MMO、過疎りそうですね。
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7話まで観ました。2023.11.17
主人公のアースさん、MMO内で楽しく冒険します。最初の不遇職やら何やらの設定は忘れてしまったようです。
ゲーム内で活躍する物語は、安定感があって良いですね。所謂、決定事項下で優秀さや出世を争っている感じです。
エリートは、大企業や官庁、軍隊、学校等の強固な組織内で切磋琢磨する存在です。
組織の決定事項下で一つでも上を目指すのが、エリートに期待される態度です。野に下ったら、いくら優秀でもエリートではありません。
本作品みたいに、ゲームという強固な組織の決定事項の代替としての環境下で強くなっていくというのは、競争に破れたエリートやそもそも強固な組織に加入すら出来てない非エリートの癒しでしかありません。
主人公のリアルな状況は年齢が38歳と、サラリーマンということしか公開されていませんが、OPでは、C級、D級サラリーマンであることが示唆されています。
物語が欲望の代替というのは、悪いことではありませんが、やはりアニメ化の時期が悪いというか、遅すぎるというか、設定に手垢が付きすぎてるというか、既視感がアリアリでアニメのクオリティも低いというか…。
ぶっちゃけ原作が古すぎです。癒やしを目的に視聴するにしても、昔の原作を今更このクオリティでアニメ化しても駄目だろ!視聴者舐めすぎですね。
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5話まで観ました。2023.11.01
フェアリークィーンとバトル!主人公、ゲーム内で有名になります。
しかし…、NPCにゲーム内でモテてもなぁ…。38歳…、サンラクさんと違って痛すぎます。後、20年若ければ微笑ましいのですが…。
おっさん設定、キツすぎます。無くても良かった様な…。アニメ、ゲームに寛容になった現代でも、同僚がMMO内ではっちゃけてたら、引きますね。
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4話まで観ました。2023.10.26
課金してやり込んでいるであろう、一流プレイヤーをイベント中に他のプレイヤーの前で辱めて、何もしていない主人公に恩恵を与える…。
運営酷くね…?何なのこのクソゲー?別にゲームのルール内で暴れまわっても犯罪じゃないし、ここまでやられる必要ある?
課金したり、やり込んだりするのがバカらしくなります。後、ゲーム内キャラに成り切っているのは引くレベルです。どういう精神状態でプレーしてるの?
主人公アゲが凄まじく、運営との癒着を疑うレベルです。こんなクソゲー、誰がプレイするの?
メイプルはまだ、ガチ攻略勢だったので許せますが、ヤレヤレでやっているオッサンに便宜を図る意味が不明です。誰得の妄想なんでしょうか…。
どこまで酷いことになるか、目が離せません!
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3話まで観ました。2023.10.19
明確に面白くありません。常に、だから何だよと思ってしまい、ツッコミすらする気になりません。
防振りのメイプルは女性で、ゲームを楽しんでいたのでまだ面白味がありましたが、ヤレヤレ系のおっさんが主人公の話にどう興味を持てと?
MMOで男性主人公が女性主人公と同じことをやってウケるわけ無いだろ…。
観るのが苦行になりつつあります。ユニークスキルの方がまだ命と生活がかかっているのでマシでした。年間ワーストも視野に入りそうです。
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1話観ました。2023.10.03
転生や帰還出来なくなるわけでは無いまま、ゲームで38歳男性が活躍するお話です。
ゲーム内で主人公にひたすら都合の良い展開が1話から続きます。クソゲーかな?
ゲームしているだけの話は、失う物が何も無いので、嫌ならログアウトするだけだし、どうも観ていて面白いと感じません。
もう、私、視聴のハードルが下がり切っており、不快じゃ無きゃいいか?になっているので、一応視聴は継続しますが、オススメは出来ない感じです。
CiRk さんの感想・評価
2.1
{netabare}
いつもの。
外れだと思われていた職業/スキルが実は強かった!系。
目立ちたくない→弱い職業を選ぼうという考え方の時点で意味わからない。何のためにMMOやってんだよと。
しかもその職業が実は使えると分かってからは結局目立つ行動ばかりするし、何を考えてるんだか。
なろう系はやたらとはずれスキルが実は強かった設定を好んでる印象があるけど、それって主人公ではなくそのスキルが強かっただけであまりかっこいいものではない気がする。
まあそこはいいとして、このアニメの一番駄目なところはゲーム感が全くと言っていいほどないところ。
シャンフロのウサギも全然ゲーム感ないけど、このアニメを見た後だとかなりマシに思える。
ゲームなはずなのに、キャラクターや話が異世界モノなろうにしか見えない。
まず、プレイヤーにプレイヤー感がない。
最初に出てくる噛ませプレイヤーは知性がまるでなくて現代人のプレイヤーというより異世界人のチンピラにしか見えない。
何人かいる仲間のプレイヤーもしゃべり方がゲームプレイヤーではなく異世界人のそれ。
防振りとかは結構ゲームプレイヤー感あったんだけどね...。
NPCもNPCに見えない。
女キャラが主人公にだけきっついノリをかましてくる光景は完全に異世界モノの光景でしかない。
主人公にだけ発生しているような出来事も多く、これのどこがゲームだよって感じ...。
というか後半の方はプレイヤーではなくNPC関連の話ばかりでゲームである必要性を疑う。
そのNPC関連の話もなろうテンプレで死ぬほどつまらない。
OPとEDは両方ともいい。特にEDは好き。
作画はかなり微妙、やる気を感じられない。
こんな内容でやる気が出るわけもないけれど。
あと、主人公の見た目が完全にキリトくんなのはどうにかならないのか。
私的評価:6点
私的ベスト回:なし
{/netabare}
ハセココ さんの感想・評価
1.0
見終わった30分後には内容を全く思い出せなくなるような、中身皆無アニメだった。
作画も酷い。
ただ、声優だけは無駄に豪華。一話しか出ない、しかもゲストキャラとも言えないような扱いのキャラクターに有名声優使うくらいなら、その予算でアニメとしてのクオリティをもう僅かでも上げる努力すりゃいいのに。
レオン博士 さんの感想・評価
3.7
3期で、誰かしら推しがいるBプロファンしか見ないと思うので、レビュー書いてもあんまり意味ないと思うけど
相変わらず変なところ多くてギャグみたいなシナリオ、リアリティなんてありません
ファンですら自分の推し以外は飛ばすみたいですからねー
シナリオに期待はしてないけど、ちょっと違う角度からの掘り下げもして欲しいところですねー
つばさちゃん便利に使われ過ぎでいつも大変そう
最推しは竜ちゃん!
小悪魔的な絡みがBプロになくてはならないキャラでめっちゃかわいいです!
次点はごうちん、シンプルにカッコいいですよね!ツンツンしてるけど可愛いところもあってそのギャップが最高!
音楽はさすがにイナフェスの主催もしている西川貴教さんがプロデュースしてるだけあってすごく良い、ヒプマイとパラライも同期だけどBプロの音楽が一番好き、でも西川さん声優としてはちょっとアレですね、ちょっとしかしゃべらないのでいいけど
作画はメンバーの顔は崩れないように頑張ってるけど、つばさちゃんはたびたび変な顔になる
シリーズ通して思うのはみんな重い過去持ってるから、幸せになって欲しいなあって願いながら見ていますが、シリーズ全体の作りが前向きなので重たい空気になっても安心して見ていられます!
1期だけだとキャラ多すぎて薄いなあと感じていた欠点もシリーズを通してみていくことで一人一人がしっかり掘り下げられていくので追い続けることで推しができて、どんどんこの作品が好きになると思います!
Bプロファン以外には否定的にとられがちですが、仲間に助けられながら重たい事情と向き合って前を向いて頑張っている姿がいい!
薄雪草 さんの感想・評価
4.0
先ずは、漫画がアニメ化されたことに感謝です。
手塚治虫氏の着想、構想、落とし所は、ベタに表現されていたと感じました。
その意味では、原作を知らない方には、未知のものと面白く観られるのではないかと思います。
でも、望郷編をよく知る方、シリーズとして読み込まれている方には、果たしてどうでしょうか。
あえて申し上げれば、復習しないで観ていただくほうが、いくらか補正も入れながらの楽しさや懐かしさがあるかなぁと思います。
〜
本作の内容については、火の鳥のコアをなすハードSFのエッセンスと、人間のさがと業腹、永遠の愛と絆がしっかり織り込まれているといったところです。
私はシリーズを何度も読んでいますので、アニメに演出された新しい要素が楽しめたかどうかがポイントになりました。
で、どうだったかと言うと、もともと大きなテーマを掲げている火の鳥に対して、このエデンの花だけでは、いくらか切り取った感が残ってしまいました。
そんなわけで、漫画の望郷編を読んでいない方や、これからご覧になられる方には、本当にそれぞれの印象と解釈に依るのだろうなと思います。
〜
日曜日のお昼の回を鑑賞したのですが、お客さんは1割も満たず、ご高齢の方が目立ちました。
さすがに「いやいや、これは大コケしてしまうかも・・」とちょっと心配になってしまいました。
ハードSFは、物語を俯瞰すること自体がなかなか難しいものです。
なので、初見の方には、シナリオを追いかけながら、理解を広げていく作業が求められるでしょう。
ハードルはやや高めですが、名作漫画のアニメ化は貴重だと思いますので、エポックとしてでもご覧いただければと願っています。
ひとことで言えば、「アダルティな雰囲気が楽しめた。まさに望郷編だった。」
としておきます。
101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.6
幼少期によく子供が空想するイマジナリーフレンドを主人公に据えた、現実とファンタジーが交錯する世界を舞台にした英国の児童文学『ぼくが消えないうちに』(英題『The Imaginary』、未読)の劇場アニメ化作品。
【物語 3.0点】
子供たちが想像上の産物であるイマジナリが、大人になって忘れ去られてからも、
実はリアル世界にて大切な役割を果たしていた。
そのことをちょっとだけ思い出してホロリと来たりする。
企画自体は素晴らしい作品。
が、映画脚本として現実感のあるストーリーに仕立てていく際のセンスが私とは合わなかったのか。
私にとっては終始折り合いに苦しんだ108分間でした。
特にイマジナリ世界の独自ルールを受け入れるのに戸惑って、シナリオへの集中力を欠いたのが私の敗因。
イマジナリは空想を卒業した大人たちなどには見えない。
イマジナリは現実世界の扉の開閉などの物理法則には干渉し得ない。
辺りまでなら想定の範囲内でしたが。
{netabare} 忘れられたイマジナリは図書館から出てから1日以内に戻らないと消滅する。
他の子供たちに1日限定で参加したイマジナリも想像主からフレンドと認められると再びイマジナリとして存続できる。
ラスボス役・ミスター・バンティングと黒髪少女のイマジナリは想像の力で超常現象を引き起こすが、その発動条件が曖昧。
指銃で狙撃するチートを見せたかと思えば、配下の黒髪少女がターゲットにしたイマジナリを捕らえる手口は意外と単純な肉弾格闘戦だったり。{/netabare}
どんどん納得し切れないルールが積み重なるのに対応している内に話が進んで、
あぁ、そういう仕組みで解決するのね。ルールよく知らんけどwと呆気に取られている内にラストを迎えた感じ。
スタジオポノック作品はリアリティ気にし過ぎるとダメなのは分かっていたのですが、
映像と音の臨場感に抗えず、考察しがちな深夜アニメ脳で見て失敗した感じ。
よってこれから挑む方は、リアリティより空想重視の児童文学脳や絵本脳で鑑賞する方が得策だと思います。
子供とイマジナリの空想ワールドで尺が費やされる際も、
伏線なさげな意味のないシーンだと苛立たずに一緒に無邪気に戯れる感覚で。
そうすれば中盤アマンダが主人公イマジナリ・ラジャーを想像したエピソード。
ラジャーとアマンダが誓った「消えないこと、守ること、せったいに泣かないこと」の由来。
といったシーンにも素直に心が揺さぶられ、本年屈指の感動まであると思います。
私も、もう一回観れば、マシになると思うのですが、
今回は申し訳ないですが基準点が精一杯です。
【作画 4.5点】
スタジオポノック6年ぶりの長編アニメ映画2作目。
レベルファイブの3DCGゲーム画面みたいな絵面で勘違いしそうになりますが、
本作は2D手描きメインのアニメーション作品。
立体的に見えるのは、フランスの制作会社の最新技術導入による物。
すなわち作画に陰影を与える処理を仕上げ・撮影の過程で行うことで、
作画の際に影やハイライトを入れる工数を削減し、
作画班はイマジナリ集団のワラワラ感や、
背景に作画を入れて、想像で世界が切り替わっていくダイナミックな映像表現に注力することが可能に。
またこの技術により2D手描き作画のキャラでも3DCGのような実在感を醸し出すことで、
イマジナリが確かに存在したという主張も補強。
ただこの実在感は諸刃。
イマジナリが見えてる人間同士の争いは、見えてない人間からすると、
見えない敵と戦うシュールな光景に見えるのですが、
リアルで立体的な映像がシュールさを一層際立たせてしまった感があり、
私がリアリティに引きずられる一因に。
何より手描きなのに手作り感が損なわれた印象を与えてしまっては、
同スタジオの長所をかき消しかねません。
作画自体はハイクオリティですが、
この制作手法のメリットとデメリットの整理、用法用量については課題山積だと感じました。
【キャラ 3.5点】
主人公のイマジナリ・ラジャーを生み出した少女・アマンダ。
映画化に辺り、母・リジーら家族とのエピソードも補強、掘り下げられシナリオの軸に。
一方でヒールとして物語を動かすミスター・バンティングについては謎を残したまま終わる。
{netabare} 大人でありながら“新鮮な”イマジナリを喰らい続けることで、想像する力を保持、増大し続け、現実と想像の世界で生き永らえる。
彼が従える亡霊の如き黒髪のイマジナリ少女は、バンティングの終わらない悪夢に終止符を打つことを願っていて?
などと考察を巡らせることは可能ですが……。
イマジナリを喰いそうで中々喰わない様が低性能なカービィって感じで生々しかったですw{/netabare}
あとは冷蔵庫は食材だけじゃない大切な何かを保存する偉大な存在だということです。
【声優 3.0点】
ナチュラルな演技重視の俳優・タレント中心の布陣。
主人公・ラジャー役に声優初挑戦で、声変わり寸前の子役・寺田 心さんを起用する辺り“天然物”へのこだわりが伺えます。
寺田さんの相手役・アマンダ役の女優・鈴木 梨央さんはアニメ主演歴もあり、掛け合いは比較的安定。
その他、母・リジー役の安藤 サクラさんにせよ、
バンティング役のイッセー尾形さんにせよ、素材の選択自体は良好。
ラジャーを図書館に誘う猫・ジンザン役の山田 孝之さんもジブリの猫出演歴もあって、良い渋みが出ていました。
が、この辺りの中堅、ベテランキャストの演技で特に、
今の、このアフレコでOK出して本当に良かったの?という場面が、しかも割りと重要なカットで多数あり、
折り合いを欠いていた私をさらにつんのめらせる要因に。
“天然物”の演技にこだわって俳優・タレント勢で固めるのは別に良いのですが、
それならせめて普段“加工品”の声が張れるアニメ声優の演技に慣れている層でも、
許容でき、素材の良さが分かるレベルになるまで、
名前に遠慮せずディレクションを詰めて頂きたいですね。
このキャスト陣なら、それができたと私は思いますし、やれている作品はやっています。
そんな中、ささくれた私の癒やしとなったのは、ピンクのカバのイマジナリ・小雪ちゃん役の声優・かぬか 光明さんの安定したおとぼけボイス。
【音楽 4.0点】
劇伴担当は玉井 健二氏。
優しいピアノサウンドと雄大なオーケストラは特に空想世界で威力を発揮。
ロックなどもアレンジして子供たちの多彩な想像に対応。
ただ現実世界の場面でのオーケストラ起用などは大仰に感じることも。
これはBGM自体より、私と音響監督とのセンスの食い違いでしょうか。
ED主題歌にはグラミー賞デュオのア・グレイト・ビッグ・ワールドと、
エミー賞シンガーソングライターのレイチェル・プラッテンさんに
コラボソング「Nothig's Impossible」をオファーする大勝負。
壮大なバラードで本年でも上位に入る余韻の良さは得られる。
生活音などのSEにも臨場感があり音響は上々。
ですが再三述べている通り、今回の私には足を取られたリアリティの泥濘(ぬかるみ)を深める諸刃に。
【感想】
まとめ切れてないグダグダな鑑賞失敗談を書き連ねてしまいましたがw
今回、私が投稿を急いだのは、本作が歴史的な大コケ映画になりそうな気配だと言うこと。
350館超えの大規模公開だから当分興行するだろうと高をくくっていると、
年始にはほとんど上映終了で見逃すという惨事になりかねないので、
劇場鑑賞意志のある方は早めに足を運びましょう。
以上、公開初週にして早くも私含めて観客2人だった現場からお送り致しました。
鸐 さんの感想・評価
3.4
公開初日の大爆死の報を見て、いてもたってもいられず、新宿に足を運んできました。
公開週の土日にも関わらず80席ある座席は5割未満の埋まり具合で劇場内は非常に快適。
冒頭の超絶作画で、もしや普通に面白いのでは?と期待を得るものの、繰り返される当たり障りの無い説明によって心は虚無になり、集中力は早々に途切れ、最後まで復活する事はありませんでした。
終わった後の解放感は格別で、これほどの解放感を得たのは5、6年ぶりです。
評判通りの見事な迷作っぷり。
家で見ていたらきっと完走する事は出来なかったでしょう。
映画館で見れて良かった。
101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.6
【物語 3.0点】
内容自体は普遍的な勧善懲悪ファンタジー。
愛の力を悪用する悪の魔法使いにさらわれた姫を助けるため、
彼女と恋仲となった三流役者の青年が騎士を気取って奪還に向かう。
魔法使いに至っては我こそが悪だと言っちゃうくらい単純明快w
今回の上映企画は、ウクライナ戦争の戦火に苦しむ人々のために何か出来ないかと思った日本の制作会社の一社員が、
新会社を設立してクラウドファンディングも交えて国内での日本語吹替版の上映にこぎ着けた、
ウクライナ支援色の強いプロジェクト。
収益の一部は本作を制作したウクライナのスタジオや、ウクライナ政府等に寄付される。
プロジェクト主催者は、本作の愛と正義のために諦めずに戦う主人公青年の姿に、
ロシアの侵攻に立ち向かうウクライナの人々の姿を重ね合わせたとのこと。
ただ、本作自体は2018年ウクライナ等公開作。
企画自体は2014年のロシアによるクリミア併合以前に立ち上がった物。
決して悪魔のプー◯ン打倒を祈願してどうこうという作品でもないのかなと。
そもそも原作となった童話詩は19世紀ロシア帝国の大詩人・アレクサンドル・プーシキンによるもの。
その童話詩の元ネタは、ウクライナ、ロシア両国がルーツを求めるキエフ大公国の神話から。
作中チャイコフスキーの「くるみ割り人形」“花のワルツ”のリズムに乗って、
“ネコ”にポンコツ騎士共が始末される件などを眺めていると、
ウクライナ、ロシアは共通する文化圏に属するのだなと再認識させられます。
キーウでも長年親しまれてきた詩人プーシキンですが、
ウクライナ戦争開戦後は、反露感情の高まりにより、
彼の記念碑等も次々に撤去されているとのこと。
現下のウクライナ戦争は隣国同士が傷付け合う悲劇であることを改めて思い知らされます。
堅苦しくなってしまいましたが、本作自体は、
シナリオで引っ張ると言うよりは、アニメーションの動きで楽しませる。
肩肘張らずに気軽に乗れば良い感じのエンタメ冒険譚。
世界観も、ウクライナの伝統文化よりも、西欧ファンタジー要素も取り入れた間口の広い作品なので、
これでウクライナのこともっと勉強しようとか、事前の予習とかは不要。
頭空っぽで楽しめば全然OKですし、むしろ何も考えずアニメを楽しめる世の中を願うことが、平和祈願にもなるのだと思います。
但しギャグは汚ネタ方面でチョイチョイ下品ですw
【作画 4.0点】
ウクライナ・キーウのアニメスタジオ・アニマグラッドによる3DCG作品。
人物もオーバーによく動きますが、小物や、ドタバタ劇の二次被害で崩れる足場や、
魔法にかかって襲撃してくるお菓子なども躍動して楽しませてくれます。
しばしば小動物の一人称視点も交えるなど自由なカメラワークもCG作品ならではの遊び心。
キャラデザはディズニー等も彷彿とさせますが、ミュージカルには頼らず、
あくまでアクションで魅せていく愚直さは一線を画します。
主人公&ヒロインの恋の進展を、CG背景の美しさで演出する件もまたテンプレート。
キーウの夜景などを眺めていると、やはり、こんな美しい土地にミサイル撃ち込むなよとの感想が頭をよぎってしまいます。
【キャラ 3.5点】
自分はどうせ三流役者のままと燻っていた主人公青年・ルスラン。
籠の中で過保護にされていた冒険志望のオテンバ王女・ミラ。
なりたい自分になれば良いというメッセージ性が込められたキャラ造形もまたトレンドであり、
2人が惹かれ合う共通項ともなる。
ミラ王女は囚われの身になっても城内を逃げ回って魔法使いを手こずらせる暴れ馬ぶりで、
助けを待つばかりでない力強いヒロイン像を体現。
こんなジャジャ馬のどこに惚れたんだかとの魔法使いの愚痴。何か共感してしまいましたw
悪の魔法使い・チェルノモールは前述の通りの変哲もないワルですが、
冒険の道中現れる連中は曲者揃い。
{netabare} 動物アレルギーによるクシャミでキノコ雲を発生させる巨大生首の勇者の亡霊とかw{/netabare}
特に沼地の巨大ヒキガエルは“裏ボス”と言っても過言じゃない気色悪さw
この種の冒険劇で主人公に絡んで来る三バカ兄弟騎士も定番のスパイスに。
(※核心的ネタバレ)ラスト{netabare} みんな仲良く暮らしましたとさ♪で締めくくられる本作ですが、
巨大ヒキガエルのチューでカエルに変えられた三バカのことが無かったことにされている辺りがシュールでしたw{/netabare}
【声優 3.5点】
主人公ルスラン役にはボーイズグループINIのメインボーカル髙塚 大夢(ひろむ)さんが声優初挑戦。
正直、演技は拙いですが、未熟な三流役者の青年が姫を守る騎士だと背伸びして成長するという役柄もあってか、
初めてなりに一生懸命に演じてくれたので形にはなった感じ。
王女ミラ役・高橋 李依さんは流石の安定感。
終盤{netabare} チェルノモールがミラに変身し、もう主人公のことは好きじゃないと心を折りに行く悪の定番策略{/netabare} がありましたが、
声色の変化も含めてヒロイン力を発揮できていたと思います。
その他、敵魔法使いチェルノモール役に多田野 曜平さんの高笑いからの墓穴掘り芸。
旅の相棒レスター役に岡本 信彦さんの文学青年の巻き込まれ芸。
三バカ騎士のリーダー・ファラフ役に森久保 祥太郎さんのナルシストうざ絡み芸。
脇は実力者で固め冒険アニメの定番セットを安定供給。
オテンバなミラを過保護にする国王役には俳優・別所 哲也さん。
今回の日本上映企画をラジオで応援した縁で出演。
さらには騎士のクセに“馬酔い”するw三バカ兄弟の太っちょ・ロデ―役の工藤 ディマさん。
彼はウクライナ戦争から避難して来日し、現在は劇団ひまわりに所属。
日本のアニメ、映画に憧れ稽古を重ねる中、今作で声優初出演。
この辺りのキャスティングもまたウクライナ支援色の強い布陣。
【音楽 4.0点】
劇伴担当はダリオ・ヴェロ氏。
時折スラブ音楽と思しき要素もアレンジされるが、
ここも基本は普遍的なサウンドを追求した重厚なオーケストラで、
シリアスからコメディ効果音兼任サウンドまで幅広くカバーする守備範囲の広さで魅せる。
主人公とヒロインの関係を盛り上げる挿入主題歌。
原曲はウクライナ語ですが、吹替版に合わせて主演の髙塚 大夢さんが日本語バージョンを歌唱。
さらには本編ED後には吹替版主題歌として髙塚さん作詞のINIの新曲「My Story」が披露。
この辺りの音楽パフォーマンスも期待しての主役抜擢だったかと。
鸐 さんの感想・評価
3.9
初めて見たとき、ディズニーがこれをどうやって作っているのか理解できなかった。
実写の背景に3Dのキャラとセルっぽいキャラが混在していた。
実写+3Dアニメ+セルの試みは別に珍しいことじゃない。
だけど、問題なのはディズニーはここ何年かで手書きアニメを作ったことがあったかというところで、ディズニーに疎い私の認識では、あそこは手書きアニメを捨てたところという認識があったので、どのような手法でこの映像になっているかに興味があった。
最初に考えたのは3Dのセルルック表現だった。
水の表現や線のタッチなど、3Dだとコストがかかりすぎたりする部分への課題をどう処理したのか気になるところではあるが、ディズニーはリメンバーミーやズートピアのように普段から、どうやって作ったんだと思わせる映像表現をやってくれるから、3Dで完結させていたとしてもあり得ないことではないだろうと思った。
次に考えたのはlive2DやMOHOなどのモーフィングやリグを使った手付けアニメーション。
これならばある程度手書きアニメっぽい表現に近くなる。
作業フォーマットは3Dソフトに近いので、3Dメインのスタジオでも3Dアニメーターが同じ要領で動かせるのではないかと思ったが、ピーターパンのような振り向きは苦手な欠点がある。また白雪姫などのぬるぬる作画で動く表現は若干の動画ブレがありこういった表現はデジタルでは再現しにくい。
考えても答えは出ないので"making of once upon studio"でググっていると公式による「Once Upon a Studio」の制作の背景が出てきた。
詳細については触れられていないが、それによると確かにCGと手書きと実写の要素が含まれると書いてある。
そして映画評論家が公開した動画には、手書きアニメを実現させるため、新しいスタッフ5人と、過去に在籍していたアニメーターに再び参加してもらい制作にあたっており、時代ごとの動かし方の特徴に合わせてアニメーションさせているのだろうとの情報が。
事実だとしたら映像以上に熱いドラマじゃん。
ぬるぬるしすぎて顔よく見えなくなってる、さては久しぶりすぎてアニメの12原則の活かし方を忘れたな!とか思ってごめんなさい。
短編ではあるものの100周年にふさわしい展開とスタッフィングが実現した映画ということで、同時上映のWISHとも引けを取らない内容だったかと思う。
ちなみに調べている過程で英語版はyoutubeで配信されてることを知った。
英語がわからなくても映像と音楽で楽しめるので内容が気になる方は先にこっちを見てもいいかも。
https://www.youtube.com/watch?v=gB90me0aqSY