まりす さんの感想・評価
3.5
ソビエトロシアでは、飴があなたを食べる!
ロシア産アニメ。
13歳~19歳の若者の麻薬中毒撲滅を目的として制作された作品。
緑色に怪しく光るロリポップは薬物のメタファー。
6分半という短い時間でガッツリと薬物への恐れを植え付けてくれる作品です。
いや・・・怖えぇよ・・・ 観てると情緒不安定になってきます。
色遣いは重苦しいし、音も精神を蝕んでくる。
あと「取り返しのつかなさ」があまりに端的に示されているので
心構えが出来ないと言うか。ショックを与えに来てるんだと思います。
{netabare}
ロリポップを求めて身体を蝕まれた者達が列をなしているシーン。
よく見れば若者の比率が高いです。
彼らは手足が無い者も居れば、頭の半分もしくは全部が無い者も居ます。
きっと「ダメになっちゃった器官」を視覚的に現わしているのでしょう。
結局坊やは耳だけの存在になってもロリポップを求め続け、ついには
消滅しました。
今際の際にあって、最後まで残るのは「聴覚」だという話があります。
最後の感覚器である耳すらなげうって麻薬を求めてしまう。
子供も大人もそんな狂気に陥れるのが麻薬なんでしょうね・・・
{/netabare}
薬物には絶対に手を出したくないもんです・・・