てけ さんの感想・評価
4.5
ラストが不完全燃焼感。残りはGOOD!
2期の続きです。
約105分のOVA。
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス]」
http://www.anikore.jp/anime/475/
↓
「攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」
http://www.anikore.jp/anime/588/
↓
「攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society[ソリッドステートソサイエティ]」
http://www.anikore.jp/anime/1635/
1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/646727/
2期レビュー → http://www.anikore.jp/review/667295/
2期からさらに2年が経過した2034年。
公安9課は、連続自殺、麻薬などの事件をひも解いていく。
その途中で現れる「傀儡廻(くぐつまわし)」というキーワード。
傀儡廻の正体にせまりつつ、少子高齢化や社会保障問題といったテーマにつながっていく。
ハラハラドキドキさせつつ、余韻が残るストーリーでした。
さすが攻殻機動隊。
実は最初に見たとき、すべて見る時間がありませんでした。
そこで、きりがいいところまでのぞき見しようと思ったんです。
それがそもそもの間違い。
53分まで止まりませんでした。
おかげで約束の時間に思いっきり遅れました。
……私が悪いですね、はい。
止まらない面白さ。
構成がうまく、アクションシーンも上質で、見ごたえが十分でした。
1期や2期と比べると、動き重視かもしれません。
{netabare}
突入のシーンはかっこよかったですね!
スーツ vs. タチコマ、心理戦も取り入れた良質なアクションでした。
{/netabare}
ただ、終わり方が少し強引だったかなと。
特別なことは何もしていないし、根本的な解決もできていません。
勝手に話が終わった印象があります。
{netabare}
傀儡廻の正体は推理できます。
素子(もとこ)が絡んだ集団的無意識の集合体なのでしょう。
個々の無意識が一つになることで、まるで意識を持っているかのように動くと。
しかし、決定的な証拠がありません。
そして、それがどうして最初の自殺の引き金になるのか。
すっきりしない点があります。
{/netabare}
また、自殺や麻薬といった話から、少子高齢化や社会保障というテーマにかわっています。
途中で論点をすりかえている気がするんですよね。
私の理解力がないだけかもしれませんが、一度見ただけでは疑問が残りました。
もう少し争点をはっきりさせて欲しかったです。
最後にひとこと。
作中にこんなセリフがあります。
「10の力で1つの事件を解決する組織」から「8の力で3つの事件を解決する組織」へ。
私もこの考え方には大賛成でした。
私は効率を求める合理主義者なんだなと実感しました。