1982年夏(7月~9月)に放送されたアニメ映画一覧 7

あにこれの全ユーザーが1982年夏(7月~9月)に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月18日の時点で一番の1982年夏(7月~9月)に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

72.7 1 1982年夏(7月~9月)アニメランキング1位
伝説巨神イデオン 接触編・発動編(アニメ映画)

1982年7月1日
★★★★☆ 4.0 (127)
529人が棚に入れました
ソロ星衛星軌道をバッフ・クラン星人を乗せた宇宙船が周回していた。ソロ星は近年地球からの移民が続いている星だった。宇宙船から、バッフ・クランの軍総司ドバの娘カララを乗せて小型機が下降、指揮官のギジェは部下達に彼女をつれ戻すように命令する。二機が攻撃を浴びたことにより、戦いが始まった。ソロ星のコスモ、デク、カーシャ、シェリル、ベスたちは遺跡にあった三台の機械が自ら変形し、ひとつになり、巨大なロボット、イデオンの姿になったことを知った。バッフ・クランたちはこの巨大な姿に無限の力--イデの存在を感じた。戦いは激化してゆき、遺跡であったはずの宇宙船がソロシップとなって、イデオンを乗せて上昇しはじめた。

声優・キャラクター
塩屋翼、田中秀幸、戸田恵子、井上瑤、白石冬美、松田辰也、井上和彦、塩沢兼人、佐々木秀樹、よこざわけい子、山田栄子、林一夫、一龍斎春水、石森達幸、加藤精三、木原正二郎、鵜飼るみ子

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

21世紀のアニメファンであれば固いことは言わずこの総集編でも間違いないでしょう

ガンダム、イデオンと2作続けて打ち切りとはどういうことなんでしょうか

ライディーンを途中でクビになって、長浜3部作では偽名で参加したなど、
悪名とどろく人物であった上に、ザンボット3という当時まだ確立していなかった鬱アニメで初の完走となった要注意人物
いろいろ考え直したのか「ダイターン3」という明るい作風で見直され、いよいよ本番という2作がこの結果です

ガンダムは打ち切りの後のストーリー(アムロ死亡)は捨てて、テレビ版の作画修正で劇場版公開となりました これは大成功 マスターピースです

イデオンは詰め込み過ぎの総集編と真のラストの2作セットと不可解な登場となりました
見るなら、テレビ版全話→発動編

大名作であることは間違いないので、気が向いたときにどうぞ

冨野さんは鉄腕アトムからの大ベテランで、海のトリトンでは実質監督だったようです
また、巨人の星などの鬱回を担当していたらしいです

いわゆる、続きは劇場版での先駆でしょう

投稿 : 2024/12/14
♥ : 23

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

追悼 すぎやまこういち先生

宮崎駿や庵野秀明、押井守、そして富野由悠季が何故「巨匠」なのかといえば、

世界を善悪で「単純化」せずに捉えるその姿勢に「作家性」というものを感じるからである。

昨今のアニメに決定的に足りないのはこの「姿勢」にあり、まるで竹を割ったように単純な企画しか通らない。。もしくは「観る側」の劣化が伺える。

人間がいる以上、そこに単純な善悪を持ち込めば誰かが「勝った」誰かが「負けた」といった二分化する危険思想が芽生え、第一次世界大戦や第二次世界大戦がそういう思想によって引き起こされたことを学ばなければならない。

明るく楽しい作品も結構だが、哲学なき芸術に明日はないのだ。



すぎやまこういち先生がお亡くなられたと聞いて、一番最初に思い出したのが、ドラゴンクエストではなく僕は「イデオン」である。イデの発動から弦が飛ぶの躍動感。そしてエンディング曲の「コスモスに君と」はアニメソングの中でも屈指の名曲だと思う。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

これは見なくてはならない。

エヴァの元となった迷作。
ほかの惑星拾ったでジム神様イデオンの惑星すら破壊する気まぐれな活躍に振り回される少年、少女たちの物語。
皆殺しの富野の二つ名を不動のものにし、
その有名なエンディングはいろんな意味で禁じ手とされ現在に至る。

で、好きで殺してるんではなくてギャラが払えないから殺しているそうです・・・。

いろんな人に天才だといわれるのは、劣悪の製作環境でとこのような伝説的な大技を考えるから。


坂井真紀がツイッターでエヴァよりイデオンだろ!と引いちゃうほど熱く語りだしたのがちょっとセンセーショナルでした。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 10

65.1 2 1982年夏(7月~9月)アニメランキング2位
わが青春のアルカディア(アニメ映画)

1982年7月28日
★★★★☆ 3.6 (20)
111人が棚に入れました
 大人気漫画家・松本零士の代表的なキャラクターである、キャプテン・ハーロック。その若き日の恋と戦いを描く劇場新作アニメ。地球圏に侵攻する宇宙の軍事国家イルミダス。宇宙戦艦デスシャドウの艦長として戦った青年軍人ハーロックは、敵に降伏した地球で敗北の苦渋を噛み締める。そんな中、先祖の奇縁で結ばれる男・大山トチローと出会った彼は、トチローが秘密裡に建造した新造戦艦アルカディア号に乗船。恋人マーヤや女海賊エメラルダス、そしてトカーガ人ゾルたちの支援の中、ハーロックは再び、敵の司令官・武人ゼーダが率いるイルミダス軍に戦いを挑んだ。1970年代末から製作されてきた東映動画(現・東映アニメーション)による松本零士原作劇場アニメ路線の総決算的な作品。監督は、長編版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズなどに参加した勝間田具治が担当した。ハーロック一族の先祖に遡る、三つの時代のハーロックの冒険と戦いが劇中で語られ、最も早い時代に登場するファントム・F・ハーロックI世のCVを石原裕次郎が担当したことも大きな話題になった。

声優・キャラクター
井上真樹夫、富山敬、田島令子、武藤礼子、池田秀一、鶴ひろみ、山本百合子、石田太郎、青野武、高木均、森山周一郎、柴田秀勝、石原裕次郎

柴犬→柴猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

わが青春のハーロック~東映マジGJ編( ^ー゚)bグッ!

【視聴メモ】
ハーロックです!エメラルダスです!
アルカディア号です!クイーン・エメラルダス号です!
大好きな人には堪らないキャラです!
大好きな人には堪らない宇宙船です!
私もオッサンになっても未だに大好きです。
更にはふたりと関わりの深い人物・トチロー。
彼ら3人の出会いから宇宙海賊になるまでの経緯を描いたのが本作です。
3人の過去は作品によって違く描かれていたりするので他作品と辻褄が合わないこともありますが、
そこは松本零士作品と付き合うのに絶対必要な『夢と浪漫』で乗り越えてくださいw
松本作品ということで言えば、劇場版『999』が好きな方にもお薦めです。
これを観ると『999』が更に面白くなりますよ。
さてこの映画、残念ながら興行的には振るいませんでした。
1982年といえばガンダムの劇場版3部作が公開された頃で、
一大ガンダムブームの絶頂期だったので仕方のないところではあるのですが・・・。
それでも私はこの映画が大好きです。
それは若き日を描くことによって、ハーロックの魅力を十二分に示せた作品だと思うからです。
正に東映良くやった、マジGJ!なのです。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 13
ネタバレ

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

そして伝説へ・・・

最強の宇宙海賊キャプテン・ハーロック
アニメ史に輝かしく刻まれるその名は今なお色褪せることはありません。
劇場版・銀河鉄道999ではすでに最強の男として登場してきたわけですが
本作ではその伝説の始まりが描かれています。

若きハーロックが何を見て、何を感じ、どう決断してきたのか・・・
その過程が、哀愁漂う映像と音楽により、大人な渋みのある雰囲気で表現されます。
銀河鉄道999が子供まで楽しめる大衆向けなのに対し、すこし違った嗜好性を感じます。
まさにハーロックファンの期待に応えて作られた作品ということなのでしょうか。
良くも悪くも初見お断り感が強めです。キャラを知ってないと恐らく楽しめません。
なので劇場版・銀河鉄道999を観てからがおススメです。

本作のテーマを彩るのは友情と夢、愛しき人への愛情、そして決して折れない生き方。
そんな満ち溢れる男のロマンと美学。
これだけ揃ってれば男を酔わせるのに酒なんて必要ありませんねw
「夢は、人がそれを見捨てない限り消えることはないのだ」
ハーロックさんの冒頭のセリフが弱った胃にしみます。
捨てた夢やロマンの分だけ、人は酒に酔うのだ。
なーんてよく言われますけどね。どうなんでしょうw
「苦楽を共にするわが青春のアルカディア」かぁ~。
なんてカッコいい響きなんだろう・・・。

個人的に好きなシーンはやはり、アルカディア号が勢い良く飛び立つところ。
アルカディア号少し頑丈過ぎるのはご愛敬? いや、トチローの腕が凄いのかw
銀河鉄道999しかり、旅立つシーンで感じさせる夢とロマンがこのシリーズの魅力の一つですね。
敗北を知り、挫折し、それでもなお諦めず戦い続けるハーロック。
とても清々しくてカッコ良くて・・。当時子供だったら純粋に憧れていたんじゃないかと思います。

ハーロックとトチローの因果関係も印象的でしたね。
{netabare}世代を超えて繋がり続ける男の友情!まさしくロマンだけで構成されてるw
しかし、カッコ良く生まれるのはハーロックの血統を受け継ぐ者の宿命のようですね。
血は争えないというヤツですか・・・



というか遺伝かっ!

ハーロックのあのカッコ良さは遺伝だったのか!

妙に納得。
トチローが気の毒。まあ中身はカッコ良いけど・・。
でも遺伝って生き方にも影響を与えるものなんですねw
遺伝の偉大さをこの作品を通じて改めて痛感した気がします。{/netabare}

って、そんな作品じゃあないですよねw
すいません。

そんな感じで確かに細かいツッコミが自然に湧いてきますが
その辺はあまり気にせず雰囲気を味わった方が良さそうです。
でも、未だにエメラルダスの立ち位置が把握できないw

ハーロックや、その仲間たちへの想いがぎっしり詰まっている本作。
観れて良かったと思います^^

そしてなんと今年、キャプテン・ハーロックが30年ぶりに映画化されるみたいですね!
総製作費3000万ドル、フルCG、スタッフ関連のことなど胡散臭い話題満載ですが・・・すごく観たいw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 11

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

俺の旗の下で、俺は自由に生きる

日本の元祖?宇宙海賊、ハーロック様です。運営様ありがとうございます。ほんとご苦労さまです・・。この作品が私の棚にないのは耐えられん。


宇宙なのに旗がはためく?ガンダムみたいにガスでてんじゃね・・。
宇宙なのに船外で操舵してる?バリアがあるか、あの世界は空気あんじゃね・・。
大戦時の照準器なんかなんであんな未来で使うの?かっこいいじゃん・・・

余談ですが・・昔知り合いの蔵から日本軍の爆撃機用とドイツ製の照準器発掘されたけどすごい値段で売れたらしい・・。当時も高いからイチイチ外してたらしいね・・。さすが『俺の眼』


私の中でアルカディアといえばこの作品。
我が家のVHS遺跡のなかにもちろんある。
分かってないと言われようとも、ヤマト、999よりも大好き。
子供のころの夢は「宇宙海賊かガンダムのパイロット」だった。西部警察もはいってたけどw

先祖役にその西部警察のドン、裕次郎が出てる。ここんところはギャラ的な意味でもw賛否両論らしい。
その石原ご先祖ハーロックⅠ世のアバンからはじまって、ドイツ軍のメッサ-シュミットを駆るエース、ハーロックⅡ世とトチローの先祖、敏郎の話からはじまるんさ。
そこんとこのノリは松本節で・・ツッコミどころはある・・がアツい。
その友情が時を越えて・・・というストーリー。
キーアイテムがレヴィ照準器というw

ハーロック作品像がひとそれぞれあるとは思うのですが、私は
このヤマトの風味も若干はいったアホくさい映画版が大好き。
続編は不人気で打ち切りだったらしいけど。
時代的にガンダムの流れにぶっ殺されたんでしょうね。それはいい。現在となっては、
ロボット系、ガチSFのおかげで松本作品はあくまで浪花節なロマン、ファンタジーだということを認識させてくれる。


あと「アルカディア号」のデザインね。劇場999から人気の高いモデル、本作もふくめデザインが最高っす。バンダイさんのハーロック号なるプラモはでかいのもちっこいのもあります。作ってないけど・・。

で、裏設定といか作者脳内設定でこの方「古代守」らしいです。オトナの事情も合ってできなかったとかなんとか。

近年リメイクされても今のご時勢なんだか人気が出ない・・。
やっぱり萌え成分が足らないのか・・。

変な言い方だが客観的にはキャラ、人物相関とメカが強烈にかっこいいだけなので、ストーリーはなんとでもつくれるからなぁ。好きな人たちにもういちどやってほしい。ヤマトが売れればあるいは・・。
声はもちろん山寺さんな。
井上さんが至高なのは間違いないけど。


とにかく私にとっての永遠のヒーローはこの方なのでございます。





投稿 : 2024/12/14
♥ : 7

63.9 3 1982年夏(7月~9月)アニメランキング3位
COBRA SPACE ADVENTURE-コブラ スペースアドベンチャー(アニメ映画)

1982年7月3日
★★★★☆ 3.5 (29)
99人が棚に入れました
左腕にサイコガンを持つ海賊コブラは、第7銀河崩壊を目論む海賊ギルドの陰謀を阻止するべく幻の惑星ミロスへ向かう。

声優・キャラクター
松崎しげる、中村晃子、風吹ジュン、睦五郎、田島令子、久米明

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

左手にサイコ・ガンを持つ男「コブラ」初の映像化 寺沢自身の手によるオリジナルストーリー

1982年上映の劇場用アニメ 100分

原作脚本 寺沢武一 監督 出崎統 作画監督 杉野昭夫
製作 東京ムービー新社

主題歌「デイドリーム・ロマンス」松崎しげる 「ステイ」EVE

混乱しそうなので、コブラのアニメ化の状況を説明しておきます。

1982年 SPACE ADVENTURE コブラ 本作 初の映像化
1982年 スペースコブラ テレビアニメ 全31話
2008年 ザ・サイコガン  OVA全4話
2009年 タイム・ドライブ OVA全2話
2010年 COBRA THE ANIMATION 2度目のテレビアニメ 全13話 

原作は週刊少年ジャンプ増刊号に2回掲載された「サイコ・ガンの秘密」「黄金の男」
1978年から週刊少年ジャンプで連載開始、スーパージャンプ、コミックフラッパーなどに移り、
現在も終結宣言はされていない長期作品。
ジャンプにしては異例の書き溜め連載ですので特別扱いの作品でした。
アニメ化されたのは一部だけです。

左手にサイコガンを持つ男コブラを主人公にしたアメコミ風SFアクション。
誰もがアニメ化を待ち望んだ名作コミックでした。

映像化に当たって、原作のキャラを使ったオリジナルストーリーが採用されました。
劇場版の直後にテレビアニメ化なので、変える必要があったのでしょうか。

コミック「コブラ」第一部の「刺青の女」「黄金の扉」をベースにしたオリジナルで、
刺青の三姉妹(入れ墨は無い)と宿敵クリスタルボーイが登場します。

コブラ CV松崎しげる
アーマロイド・レディ CV榊原涼子
ジェーン CV中村晃子 キャサリン CV藤田淑子 ドミニク CV風吹ジュン
クリスタル・ボーイ CV睦五郎

問題は声優では無い松崎しげるの登用ですが、翌年はスターウォーズのハン・ソロの吹替もやってて、
俳優ですのではまればばっちり。さてこの作品は?
上手くは無いです。味があると思えばある。今回きりです。

寺沢自身の脚本作品ですので単独作品としては良くできていますが、
直後のテレビ版とキャラが被ってますので、役を演じてる感はあります。

この作品は劇場版と言うこともあり、まだレトロ作品とは言い切れない価値が認められます。
セル画でも劇場版は手間がかかっているため、問題なく楽しめます。(たぶん)
ただ、出崎統監督の手法はスペースオペラ向けではないような気もします。
テレビ版も同監督ですが、内容は記憶に無いです。

コミック界に燦然と輝く世紀の名作「コブラ」の初映像化として歴史的価値を味わってほしい逸品です。

寺沢さんの脚本、驚くほど上手いです。
「コブラ」の顔見世作品としては最高級の出来だと思います。
もちろん時代性はありますが。
監督つながりで「あしたのジョー」や「メガロボクス」が好みの人には合いそうです。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

寺沢武一さんを偲んで、本作を観賞しました。

 寺沢武一さんがお亡くなりになられたとのことで、追悼の意味を込めてレビューします。本来はTV版のスペースコブラが原作準拠なのでそちらがふさわしいかもしれませんが、追悼の気持ちで作品をちゃんと見てレビューしたほうがいいと思い、作品の中で一番印象が強かった本作を選びました。

 まず「コブラ」という作品ですが、唯一無二ですね。日本では珍しいアメコミ調の作画、コンピュータを早くから導入して独特の色彩感覚がありました。ストーリーそれ自体はまあルパン的なハードボイルドですが、サイコガン、パートナーのアンドロイドのレディという2つの要素が素晴らしかったです。特にサイコガンは海賊で鍵フックを置き換えたものでしょうけど、心で曲げることができるという設定に痺れました。(原作冒頭は「トータルリコール」との類似性が指摘されることはありますが、まあ、参考にはしているかもしれません)
 後でTV版レビューするかもしれませんが「ラグボール」も印象に残っています。ゲック…でしたっけ?あのキャラの展開が衝撃でした。

 本作については、スピリチュアルな内容と結末、3姉妹の悲劇性と運命、クリスタルボーイの不気味さと強さなど「要素」が素晴らしい作品でした。ストーリーはちゃんとあるんですけど、3姉妹としゃべってイチャイチャしてクリスタルボーイと戦ってとそれだけです。ですが、3姉妹・クリスタルボーイのキャラ設定と展開が素晴らしいので3姉妹をめぐる壮大なストーリーを見たような感覚になります。
 80年代のアニメにしては、結構ハードな展開で大人向けと言える作品かと思います。今回見ても衝撃が強かったです。それで印象に残ったとも言えます。

 話に奥行がないのでストーリーの評価は低くしてもいいですが、考え方を変えると無常観がある不思議な感覚の文学的作品で、非常に優れたストーリーとも言えます。中庸で3.5としますが、ある意味では4.5とかつけてもいい気もします。
 それを裏付けるかのような冒頭の「この世に神などない」のセリフですね。この映画の開幕の言葉は、その後の展開と重ねるとひどく心をざわつかせます。そして最後をどうとるかが観客に委ねられます。

 80年代の映画ということで作画に古さはありますが、キャラデザは魅力的だし出崎演出なので魅力的な画面に仕上がっています。
 また、コブラの声優さんが野沢那智さんではなく、松崎しげるさんなので違和感はありますが、声の系統が重なるのか途中から気にならなくなりました。

 ということで、追悼視聴とレビューですので簡単にはなりますが、素晴らしい作品を観賞しつつ、また日本のコミック・アニメを支えてきた巨星が堕ちたなあという寂しさをかみしめています。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 7

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

松崎しげる版コブラ

テレビアニメ版を先に観ていた事もあってコブラといえば野沢那智さんのニヒルで渋いイメージが強かったのですが、劇場版の松崎しげるさんも当初は間の抜けた感じの声で違和感を感じたものの、徐々に馴染んでいったという感じでしたね。

ストーリーは劇場版での限られた尺だった事もあり、特筆することもなかったですが、要所での力の入った作画には迫力があり、BGMとも相まって見応えありでした。

あと、この時代のせいなのかセクシーな美女が結構大胆な格好のシーンが見受けられて、そこもある意味見どころであったといえるでしょうね苦笑。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 4

計測不能 4 1982年夏(7月~9月)アニメランキング4位
伝説巨神イデオン 接触篇(アニメ映画)

1982年7月10日
★★★☆☆ 3.0 (4)
45人が棚に入れました
「伝説巨神イデオン 接触篇」と「発動篇」は、視聴率低迷を理由に39話で打ち切られてしまった、同名SFTVシリーズの劇場版である。TV版の「イデオン」は、「機動戦士ガンダム」の終了後すぐに富野喜幸(現:由悠季)監督が手掛けた作品だった。だが、一連の富野作品の中でも特に難解で、哲学的、宗教的な内容に、当時の主視聴者層である子どもたちが戸惑ってしまった。しかし、放送終了後に評価が高まり、TVシリーズの総集編で1本、本来制作されるはずだった残り4話分のエピソードで1本という形で映画化が実現した。地球の植民地“ソロ星"に、伝説の無限エネルギー“イデ"の探索にやってきた異星人バッフ・クランは、ちょっとした誤解が原因で地球人と交戦状態に突入してしまう。地球人はソロ星で発掘した第六文明人の宇宙船と巨神を使って宇宙へと逃れるが、それこそがバッフ・クラン人が探し求めていたイデだった。ひとつのエネルギー“イデ"をめぐって、ふたつの文明が争い、破滅へと向かう…。

声優・キャラクター
塩屋翼、田中秀幸、戸田恵子、井上瑤、白石冬美、松田辰也、井上和彦、塩沢兼人、佐々木秀樹、よこざわけい子、山田栄子、林一夫、一龍斎春水、石森達幸、加藤精三、木原正二郎、鵜飼るみ子

計測不能 4 1982年夏(7月~9月)アニメランキング4位
Dr.スランプ アラレちゃん ほよよ! 宇宙大冒険(アニメ映画)

1982年7月20日
★★★★☆ 3.6 (9)
36人が棚に入れました
 初めて長編として制作された、TVアニメ『ドクタースランプ アラレちゃん』の劇場用作品第二弾。アラレが通う学校の担任教師・山吹みどりが、退職してしまうらしい。さらには、宇宙の彼方にある故郷・タケヤサオダケ星へ帰るのだという。恋しい彼女を追って、傷心の千兵衛はアラレたちを連れて宇宙へと旅立つことに。一方その頃、みどりは故郷を蹂躙していた悪の天才科学者マシリトから、強引に結婚を迫られていた。オリジナルストーリーである本作は、いつものようにギャグを交えつつも壮大なスペースオペラが展開。原作で人気のあったモビルスーツ・リブギゴの初映像化は、上映当時大いに盛り上がっていたガンプラ世代をも喜ばせた。なお本作のみ、マシリト役には名優・山田康雄が起用されている。

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

けもフレにはないアナーキーな幼稚園感。Dr.マシリトの夢。

 小さい頃に見た記憶があったので、久々に見直しました。今になって見ると、これはDr.マシリトの妄想だったんじゃないかな?と思える。


 宇宙の支配者になって、みどり先生を嫁にしようとするも、アラレ達に見事にやられる。都合の良いことしか言わない母親の大きな像を作ってるとか、敗北まで含めて悪役としての美学を映した妄想に見えてくる。


そういえば、アラレちゃんも長くやってるから絵柄も変化していくけど、この作品ではまだ初期の絵柄だな。あと、たろさのお父ちゃんって今見ると本当にイーストウッドやなぁ〜。


 それにしても、80年代は私の産まれる前の作品なのに作画が豪華で、この頃はまだ金が日本にあったのかなぁ〜なんて思わざるを得ない。CGがある今の方がなんか密度も量も劣るような…。「マクロス」なんて見てると特に思う。


 あと、「アラレちゃん」に見られる幼稚園の狂騒感、滅茶苦茶なカオス、ええ加減さと下品さが「けもフレ」には足りてなかったところだろう。ノムリッシュけものフレンズにはそこがあったからえがったが。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 9

計測不能 4 1982年夏(7月~9月)アニメランキング4位
テクノポリス21C(アニメ映画)

1982年8月7日
★★★★☆ 3.3 (6)
17人が棚に入れました
タツノコプロが制作した、近未来を舞台にしたSFポリスアクションの劇場アニメ。 西暦2001年の未来都市センチネル・シティ。続発する科学犯罪、凶悪犯罪に対抗するため、警察組織は科学特捜マシーン隊「テクノポリス」を創設した。地方署から呼集された青年刑事・壬生京介とその仲間たちは、特殊能力を備えた犯罪捜査用アンドロイド「テクロイド」を各自のパートナーに事件に立ち向かう。だがそんな彼らの前で早くも発生した大事件。それは新型の自律AI搭載戦車テムジンが某国の手先に強奪され、市街を暴走するというものだった。 クリエイター集団・スタジオぬえが主力となってデザイン参加したSFアニメ。テンポの良い筋運び、ドラマ上のもう一人の主人公といえる戦車テムジンのメカニック描写に特に顕著なSFマインドなど、隠れた秀作といえる一本である。配給は東宝系の早朝公開という形式で行なわれ、監督・脚本(共同脚本の一人)は、実写青春SF映画の名作『狼の紋章』の異才・松森正志が担当。

声優・キャラクター
安原義人、滝沢久美子、池田勝、内海賢二、幸田直子、滝口順平、青野武、稲垣悟、大木民夫

計測不能 4 1982年夏(7月~9月)アニメランキング4位
巨人の星(アニメ映画)

1982年8月21日
★★★★☆ 4.0 (2)
15人が棚に入れました
1981年の読売巨人軍の日本シリーズ優勝を背景に公開された『巨人の星』の新規・劇場アニメ映画。 長島茂雄から後を託された藤田元司監督。その新生ヤングジャイアンツは、1981年の日本シリーズ優勝の栄誉に輝いた。優勝の功績者は大物ルーキー・原辰徳。そして彼を支えた功労者=辰徳の父・貢。だがかつて巨人軍が川上哲治監督のもとでV9を達成した時代、そこにはもう一組の「父子鷹」がいた。そう、今こそもう一度語ろう。あの星飛雄馬とその父・一徹の伝説を……。 1968年から放映されたTVアニメ版『巨人の星』の再編集映画。飛雄馬の魔球・大リーグボール1号を宿命のライバル・花形満が打倒するまでが大筋として語られ、さらに映画の冒頭とエンディング部分に1982年当時の巨人軍選手たちが新作アニメ作画で登場する趣向。また劇伴担当の渡辺岳夫が主題歌とBGMを現代風にリメイクし、さらにアフレコも新録音された。
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