Dkn さんの感想・評価
4.2
.
アメリカ初のX指定を受けた
アニメーション映画。
1960年代にアメリカで発祥した
アンダーグラウンド・コミックスを
元にしている。
時代を映したブラックユーモア。
擬人化された動物たちが登場人物。
冒頭に現場仕事をしながら
愚痴を言う動物が、作りかけのビルの
鉄骨の上から立ちションベンをする。
ブラックバックにムーディーな
音楽が鳴り、黄色いきらめきと
共にテロップが出るところから
既にどんな映画なのか察する事ができる。
主人公のフリッツは
女好きで、軽薄で、口達者で、自惚れ屋
描写的には白人。
口の巧さでナンパした
女の子3人とバスタブの中で乱交をする。
パーティーにはハッパをヤリに
来た他の参加者が居て、彼らも参加し
セックスと自由を愛する人々が
クスリで脳を溶かしながら混ざり合う。
全体に見られる黒人を擁護し持て囃す表現は
時代のアンダーグラウンドにあった
この作品の象徴的でもある。
大麻、乱交、暴力、権力への侮蔑、抵抗。
余韻や幕引きも“らしい”作り。
中々刺激的な作品でした。