1959年夏(7月~9月)に放送されたアニメ映画一覧 1

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年代別アニメ一覧

計測不能 1 1959年夏(7月~9月)アニメランキング1位
こねこのスタジオ(アニメ映画)

1959年9月1日
★★★★☆ 3.9 (6)
15人が棚に入れました
東映動画(現・東映アニメーション)制作の短編アニメーション映画。原画・演出を森康二が担当。第6回教育映画祭特別賞。子猫と二匹のネズミは『こねこのらくがき』と同キャラクター。映画スターとなったネズミ達はNGばかり、怒った猫の監督は二匹をクビにし、ロボットを代役に。それを妨害するネズミ達とのドタバタ劇。
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

“スタジオ”のダブルミーニング 劇中劇を扱った二作目。

前作の“こねこのらくがき”からブラッシュアップされ、カラー版が誕生しました。

今見ても出来がよく、60年前のアニメとは思えないですね。

カートゥーン的な表現(宙に残像が残るなど)が多々あり、ワーナー・ブラザースなどの影響も見受けられる。

内容としてはいたってシンプル。

時代劇を撮ろうとする“こねこ”とネズミ。けれど撮影が上手く行かず
ならロボットを作って演技させればイイんだ!と思いつく。
撮影しているスタジオにある、ロボット製造機らしきものでロボットを作り出していく。
(何故そんな装置があるんだとツッコミたいw)

オートメーション化の波は彼らのような可愛らしい奴らにまで迫っていたのですねえ・・(笑)

面白いのは生身のネズミ達と違い、ロボットは可動する関節が少なく動きが機械チックに描かれます。関節部のカクカクした動きがコミカルで、かつ作画のこだわりが見える部分。流石当時のトップアニメーターと未来のトップアニメーターが作っただけのことはあります。

↓今更ネタバレもあったもんじゃないと思いますが一応w
{netabare}
“劇中劇”をやっていることも面白く、場面転換がスタジオの中だけで行われるので、セットを変えて“こねこ”達がコメディを演じているようにも思えます。お話のラストシーンは自分たちの代わりにロボットが監督や役者をやるという本末転倒なラストなのですが、最後に下手(しもて)にはけて手を振るところを見ると、ここまでの出来事はコメディ劇だったのですよ~と言っているのですね。扉の隙間から顔を出してニコッと笑うのは幕引きを表しているのでしょう。初見で観た時は私コレに気づかなくて、白黒であることを活かした創造性豊かな前作と比べ、カラーで作画技術が向上してるとはいえ、えらくアッサリしたストーリーだなと思ってしまいました。いやはや面白いですね。参りました。
{/netabare}

この時代に映像的な魅力を遺憾なく引き出せていることが素晴らしいですね。私はこの辺りからの日本のアニメ文化が大好きです。それまではただ模倣しただけのものが多く独自のものが少ない。文化というのは他から学ぶことによって洗練されていくのだとしみじみ思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
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