takumi@ さんの感想・評価
3.0
終戦前に作られた子ども向けアニメ
すべてひらがなの、かわいらしいイメージのタイトルですが、
終戦前の1943年に公開された16分間のモノクロアニメです。
カンカン帽を被って歌を唄う陽気なクモのおじさんから、
てんとう虫の女の子があの手この手で誘惑され、
危ういところでチューリップに助けられ、身を隠していると
そこに嵐が吹き荒れ・・・・というお話。
食うものと食われるものも、自然の驚異にはなかなか立ち向かえない。
だから助け合うことが大切、というメッセージと同時に、
観ていくと、クモはアメリカを指してることがすぐにわかるので、
てんとう虫は子ども達、チューリップは日本という国そのものを指し、
もしかしてあの嵐は神風??なんてことも考えてしまいましたが、
実際のところはどうなんでしょうね。
それにしても、てんとう虫の顔が東洋的ではあるものの、
日本人というよりなんか・・・違う^^;
そしてクモの末路がなんとも。。。
子どもに夢や希望を与えようとした作品でないことは確かで、
生きていくものすべての現実をやんわりと伝えつつ、
メッセージを込めたということでしょうか。
音楽にも歌にも背景にも、時代を感じさせますが、
戦時中にあって、16分の作品に2万枚の動画枚数をかけた
っていうことがすごいと思います。