まりす さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
P.A.のとんでもないレアアニメ
2012年、富山県ゆかりの作家や作品について展示する
「高志の国(こしのくに)文学館」がオープンしました。
8世紀に編纂された万葉集の4516首のうち、
473首を詠んだとされる歌人、大伴家持。
このうち220首は彼が越中(富山)で詠んだものであるとされます。
(家持は一時期 越中の国司≒県知事 として働いていました。)
その部下や越中の人の歌を含めるともっと増えますが、
こうした越中にまつわる万葉歌は「越中万葉」と呼ばれています。
そういう謂れもあり、この文学館の開館に伴ってP.A.WORKSさんが
製作したのがこの越中万葉を主題としたアニメです。
主人公は同社の1話完結アニメ「マイの魔法と家庭の日」
にも登場していた「マイ」とその兄の「光」です。
前作が「家庭」に焦点が当てられていたのに対して
本作は2人が平安時代にタイムスリップして大伴家持と出会うという
SFモノ+兄妹の成長物語、といった体裁になっています。
前作はマイを中心に話が進んでいましたが、
本作はどちらかというと光に焦点が合っている。
内容について多くは語りませんが、(忘れかけてるし)
家持が自然風景に心をうたれて歌を詠み始めるシーンなんかは印象的でした。
そもそも論、このアニメの評価ページがあることに驚いています。
このアニメは、上述の高志の国文学館で、しかも限られた期間でしか
上映されていなかったからです。
私が最後に観たのは2016年10月ですが、それ以後観るチャンスが
ありません。
常時流しておいて問題無いと思うのですが…
ここで内容をあまり語ると製作会社の趣旨に反する気がします。
基本的にP.A.WORKSは地域限定のアニメを外では配信しません。
見たいならこの地域に来てくれ!というP.A.や地方行政の戦略らしいです。
富山県南砺市委託で製作した「恋旅」なんかは同市でしか視聴できない
仕組みになっています。(すげえや)
恋旅は富山に来れば年中視聴できますが、この作品はできません。
「いつでも観れるようにしてほしい!」という文学館への思いをここで叫ぶと共に
是非この作品が公開されているタイミングで富山にお越しくださいと
それとなく宣伝しておきます。