たっぷりおから さんの感想・評価
2.9
物語 : 3.0
作画 : 1.0
声優 : 2.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
駄作と言い切るには惜しいものがある
あにこれワースト3位と前評判が上々(?)だったので視聴。前知識なし。
内容は簡単に言うと、絶大な権限を持つ部署に所属する主人公の財前が政治家の汚職犯罪や対立する裏社会組織に立ち向かうといった感じ。第一印象がアレなので序盤は成金でチャラチャラしたイメージしか持てないが、途中で伏線が回収されていき財前は正義側なんだなと実感できてくる。
OPEDの出来は良くない。一枚絵をスライドショー風にし、テロップを垂れ流しにしているだけだからだ。但し、音楽は非常に良好で、特にOPは疾走感と落ち着きを兼ね備えた大人受けしそうな曲である。doaというグループに興味があればアニメに興味が無くても聞くだけ聞くのもよいかもしれない。かのB’zとも関わりがあるらしい。声質も似ている。
声優はというと有名どころは大塚周夫氏、稲田徹氏、アバンタイトルのナレーションに梅宮辰夫氏などなかなかの顔ぶれだが、一方で2台詞くらいしか無いものの棒というにもおこがましい酷い女性声優もいたり落差が激しい。序盤はほぼ全員が役者がかってるが後半になると慣れて味が出てくるため、ある意味評価できる。
そして肝心のアニメ部分は………口以外ろくに動かない(;´・ω・)
口をパクパクさせながら役者口調で語る様は紙芝居を連想させる。絵自体は並だが2回ほど手抜きによる作画崩壊もしており、アニメ部分に関しては全方位擁護不可能と言わざるを得ない。シナリオも悪くないのに破綻寸前の作画によって台無しになった部分もちらほら。
手抜きも見られる酷いアニメーションによってかなり損をしているものの、主人公サイドの設定が生きており彼らのスタンスを楽しめる、評判ほど悪く無い作品であったというのが感想。少なくとも漫画も読ませたいと思わせる魅力を多少は備えるシナリオと良質なOPEDの音楽を私は評価したい。タイトル通り、駄作と切るには惜しい作品ではある。