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「響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)」

総合得点
91.1
感想・評価
3141
棚に入れた
13963
ランキング
42
★★★★★ 4.2 (3141)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.3
キャラ
4.1

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響け! ユーフォニアムの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

Kaya さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

タイトルなし

7話まで視聴

投稿 : 2018/01/05
閲覧 : 213
サンキュー:

2

ネタバレ

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

キラキラネーム

現実に、キラキラネームの人に会ったことはないが、よく収まっている。
みどりといえば、たまこまーけっとでは、中心人物。いずれ、忘れ去られて、コンバスの影に身を潜めないよう、頑張っていた。というか、トラブルメーカーとして頑張ったお祭りトライアングルは、(これに限らないが)Webや、紙媒体の影響が強く、いい意味でよかったのではないか。序盤で、葉月にいじられもしたし、サファイア川島は、序盤では結構出てたのになぁ。あの自信あるキャラは、もう少し、前に出てもよかったかな。コンバスが、吹奏楽にあったかも疑問だが。


だらだら、書いてあるのを除くと、部活経験のない自分にとっては、そこまでして、ああいう結果を迎えるのだな、と、部活いいな、です。

そりゃ、大吉山のことだって、いい話だと思うし、梨子の話とか、トランペットのオーディションのやり直しの話だとか、言いたいことは山とある。しかし、自分が言うのもなんか違うかな。なんか、いいもの見た、みたいのレベルですよ。MAXおもしろいです。

投稿 : 2017/11/24
閲覧 : 277
サンキュー:

16

ネタバレ

ちゃろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

感動ものが苦手な私にとって

この手の作品は正直苦手なジャンルです。
もっと軽い感じなのかなと思っていたのですが思いのほか話がシリアスでした。

感動ものを一歩引いて冷めた目で見てしまう私は人が熱くなってるシーンも「そんなことで熱くなるなよ」と、どうしても一歩引いて見てしまうんです。

けいおんがほのぼの日常した青春ものに対してこちらはシリアスな青春といった感じでしょうか。

それでも最後まで楽しめたのはやはり作画の力が大きいと思います。

キャラの顔は若干京アニ判子絵になってますがそれでもやっぱり造形は可愛いですね。ただ主人公の存在感が若干薄く感じたのと、準レギュラーの葉月とサファイアが回を重ねるごとに空気になってしまっているのがもったいないような気がします。特に2期になってからほぼモブくらいまで存在感がなくなったように感じました。これならこれ見よがしにOPに出てくるレベルじゃないと思います。
あとは幼なじみの子も正直いらなかったかもしれません。もっと恋愛を絡ませるのなら必要だったと思うのですが、ほぼ絡みなし、たまに思い出したように絡まれてもあまり感情移入できません。

全体的に副部長の存在に引っ張ってもらった感があります。

性格が適当な私にとってけいおんを見たときはこんなみんなでわちゃわちゃ青春したかったなと感情移入が出来ましたが、この作品のような青春はしたいと思わないのでいまいち感情移入ができないまま終わりました。

逆にこういうしっかり努力して成長するということに共感できる人はこのような青春をしたかったと感情移入ができて楽しめると思います。

投稿 : 2017/10/13
閲覧 : 281
サンキュー:

8

ネタバレ

フィーート さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

オーケストラを聴きたくなるアニメ

吹奏楽部に入部した主人公黄前久美子が吹奏楽の練習や友情、日常をテーマにしたアニメ。
音楽というジャンルとしてけいおん!なんかが京アニのアニメにもあるが、けいおん!がゆるい日常系ならこのアニメはがっつり本格派な部活アニメです。

”ユーフォニアム”
結構マイナーな楽器みたいです。私も初めて聞きました(^_^;)

ストーリーは前述した通りスポコンっていう感じでもないですがやっている内容は結構スパルタです。上下関係や彼女達の日常も交えつつ恋愛もあったり・・・

このアニメは何と言っても主人公が主人公っぽくないのが特長でしょう。
どこにでもいるようなJK、アニメだからといって誇張はされていない。かなり等身大に近い主人公だと思います。
久美子を見て思いました。「あぁ私たちはみんな人生という名のスポットライトに当たる機会がいつでもあるのだなと・・・」
まぁそれぐらい普通な女の子です。悪く言えば地味なんですけどね。くみこの心の声が漏れる感じ好きですw
なんというかぼーっとしていて冷めている感じなのに実はめちゃくちゃ努力家で熱い所とか好きです。
{netabare}謝られて逆に謝り返すシーンの逃げる時のくみこの顔はたまこラブストーリーを思い出したw謎ステップより謎w{/netabare}

好きなストーリーは10話ですね。{netabare}オーディション、ユーフォニアムで合格した久美子と不合格だった夏紀。久美子は中学時代先輩を蹴落とした経験から先輩の夏紀に気を使っていたが、夏生はあえて久美子をご飯に誘い気にしていないことを語る。その夏紀先輩の自然な優しさに感動しました(´;ω;`)
それとは反対にトランペットで花形のソロ担当が1年生である麗奈が選ばれたことでダメだった3年生をめぐって周りの部員と確執を生んでしまう。
まさに陰と陽。このバランスがとてもいいですね。

後は、久美子の心が漏れるところ。あの冷めた感じの久美子の「上手くなりたい!」どんなキャラが発する言葉より重く感じます。存在感のある1シーンだと感じました。{/netabare}

総じて涙あり葛藤あり衝突あり恋愛あり!?これぞ青春アニメって感じです。
1クールでとても詰め込んでます。楽器を演奏する大変さももちろん表現されていますがどちらかというと吹奏楽部員の関係性が印象的ですね。
あまり重い展開はないかと思います。
麗奈を緑ちゃんや葉月とも絡んでほしかったなぁと思います。

2クールにして彼女達の演奏をもうちょっと観ていたかったというのが正直な感想ですね。それぐらいの良作アニメです。

好きなキャラは久美子と夏紀先輩ですかね。この関係好きっすw

投稿 : 2017/07/12
閲覧 : 265
サンキュー:

25

ネタバレ

めらほ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

スポ根アニメですよね?

だいぶ前に見た作品で思い出しながらのレビューになりますがよろしければお付き合いください

タイトルや絵のタッチからは想像できないスポ根成分たっぷりの京アニ制作の吹奏楽部アニメ

良い意味で期待を裏切ってくれましたね

スラダン、ハイキュー、ちはやふるが好きな自分にはどストライクな1品でした

アニメ後半の校庭の隅で黙々と汗を流しながら練習をする久美子のシーンは圧巻!

前半の麗奈との夜景のシーンで魅せた作画も凄かったけど、やっぱり部活!って感じのシーンは堪らんねw

目標が全国なだけあって部内での熾烈な競争、ソロパートをまさか〇〇が!?なんていう見せ場もあったりして、息を呑む展開も随所に散りばめられていて熱い

主人公の久美子が段々と真剣に音楽と向き合っていく様は見ていて清々しい

スポ根好きならきっと「そうそう!、これだよこれ!」みたいなシーンがきっとあります

吹奏楽部ってこんなにかっこいい部活だったんだなと思える作品に仕上がっていると思います

ベタ褒めですが、ダメ出しをすると百合?展開はいらなかったような気がします
ちょっと引いてしまった(((^^;)

とにもかくにもあっという間に見終わってしまったアニメでした
要するに良アニメです
是非ともご覧下さい

投稿 : 2017/05/07
閲覧 : 240
サンキュー:

16

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

究極のゴールデンウエポン<追記;かけだすモナカ>

青春とは斯くあるべき!
今やるべきことは?
吹奏楽を通してフルスピードで駆ける高校生たちの熱血ストーリー。
清々しい風が頬を撫でる爽やかで甘酸っぱい物語です。

主人公の久美子。
ユーフォニアムに魅せられて7年。
どこか煮え切らない高校1年生です。
心の声が思わず流出する欠点があります。
要するに心にダムのない真正直な性格。

もう一人の主人公、麗奈。
真剣なまでに一本気、そして孤高の強気。
自分の信念は決して曲げない頑固者です。

中学時のとある出来事でわだかまりを持つ、久美子と麗奈。
ふたりのピンと張りつめた関係がこの物語の見所です。
祭りの夜の登山は最大の見せ場。
変わりゆく不思議な友情とその雰囲気に感動しました。
このふたりの間の空気感をもっと感じていたいです。

私のお気入りキャラは、ポ二テ美人、夏紀先輩。
最初は無気力ですが、変わりゆく吹奏楽部とともに真剣になります。
挫折を乗り越え、自分らしさを取り戻す様がなんとも心地いいです。
終盤、茶目っ気たっぷりの優子いじりはいと楽し。
一番、自分の役割をわかっているのはこの人ですね。

キャラよし、音楽よし、作画よし、ストーリーよし、演出よし、声良し。
何をとっても楽しめた、京アニ渾身の良作ですね。

<追記;かけだすモナカ>
{netabare}かけだすモナカ?
モナカがかけだすなんて可愛い!と思ったら・・・
モナカとは居残り隊のことだったのですね。
忘れてました。
その影の薄いモナカ隊にスポットを当てた番外編。
ここにもまたユーフォの魅力が詰まっています。

コンクールまでの裏舞台でこんなことが・・・
番外編は葉月視点で進行します。
ここでは何といっても葉月の魅力を再認識できます。
失恋後の振る舞いはなかなかこうはいきませぬ。
切ないながらも清々しいです。

そしてまたまたいい味を醸し出すポニテ先輩。
愛情いっぱいのポニテ先輩がいとおしくてたまりません。
葉月を抱きしめるポニテ先輩。
包容力たっぷりです。

青春の汗と涙と躍動感。
8月の風をいっぱいに受けてかけだす葉月。
そうか葉月とはそういう意味なんだ。
頑張れ葉月。
2期が君を待っている。{/netabare}

投稿 : 2017/05/04
閲覧 : 783
サンキュー:

131

ネタバレ

setuchi さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

うんうん。。いいw

ついに、見てしまいました。。うん。。

作画、凄かったです。絵に対してはあまりこだわり無くアニメ見る方ですが
このアニメは凄かった。目を奪われるという表現がぴったりするほどw

音楽、詳しくはありませんがクラシック好きなのでもう。。
どれだけ耳にご褒美なんだろうかとw
&クラシックは心にグッとキやすい音楽なのでもうね。。
コンクールの自由曲が凄い良いのでそれを聞くためだけでも
見る価値があると思いますw

シナリオ、後半に少しハラハラしたりイラッとしたりする場面があった
けれど、それを相殺してくれる主人公のセリフがきちんとあり、
感動できました。(私の鼻から血が出そうでしたが。。w)

私もそうなのですが、この手のヒロイン主人公タイプの
アニメーションは得意でない方も多くいると思いますが、
これは必見だと思います。
(私自身なんだかんだ結構見てしまってますがw)

文句無しでおすすめします。

2期もこれから見ます。

投稿 : 2017/03/16
閲覧 : 216
サンキュー:

22

ネタバレ

あらいぐま さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

文句無し!流石京アニ!

実を言うと何回もスルーしてきた作品です。でも試しに見てみようと思い1話から見たらめちゃくちゃハマった!

この吹奏楽という自分には縁のないストーリーにハマったのは氷菓も同じで氷菓も古典部?なんじゃそらって感じだったけどまたやってしまったな俺という感じで反省。こんな感じが多い自分は今までアニメをストーリーのあらすじだけ見てつまらなそうなんて思って見ないようにしてたけどいざ見たらその考えが180°逆転!なんてことが多々あります。

この作品は本気で吹奏楽で全国を目指している高校生の話ですごくアツい!自分も中高と部活を続けたからかわかんないけど感動がすごく伝わる!作画も京アニお得意の綺麗で可愛くてすごく魅力的だから余計話が入ってくる!光と影を上手く使った綺麗なシーンには圧巻でなんというかこう引き込まれるって感じ!吹奏楽なんてわからないから楽しめないと思ってたけど初心者が見るにもわかりやすい楽器や用語の説明があるから勉強になる!

兎にも角にも素晴らしいアニメでつまらなそうと思ってた過去の自分に1話から見せてやりたい笑笑笑
2期はまだ見てないんだけど早く観たい!

投稿 : 2017/03/06
閲覧 : 193
サンキュー:

15

ネタバレ

ヤマザキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

【超・長文の追記あり】元・ブラバン少年、としての評価(H29.01.25 「2」のレビューが書き切れなくて、こちらに追記しました)

【追記】H29.01.25 「2」のレビューが書き切れなくて、こちらに追記しました。一番下にありますので、読みたい方はスクロールしてください。

もうものすごく昔の話になってしまいますが、中学・高校と吹奏楽部に所属していました。その頃はまさか「吹奏楽部」がアニメ化されるなんて夢にも思いませんでしたが(というか、明らかに技術的に無理、とたかをくくっていましたが)、それを成し遂げたというところからまず賞賛したいです。

しかも、単なる「吹奏楽マンセー」にせず、そのいやらしいところ、歪んだところ、「受験」との兼ね合い、練習面等における高校生故の要領の悪さ(と、その背後にある純粋なまでの愚直さ)をきちんと描いたこと、これまた大絶賛です。おじさんは目頭が熱くなりました。作画も美しいし(陽光に照らされて光る水面の表現なんて、ホントビックリです)、声優もピッタリ、トランペットのソリストを巡っての対決は、マジで鳥肌が立ちました。いやはや、スゴイアニメです。

手放しで褒めてばかりでもつまらないので、「敢えての難点」を指摘しておきます。
・主人公(久美子)と麗奈の関係、主人公と葉月・緑輝の関係は理解できましたが、麗奈と葉月・緑輝の関係が薄かった、というか、全く描かれませんでいた。
・マニュアルアニメじゃないのだからそればかり描かれるのも困るのですが、たった半年に満たない期間で弱小校を関西大会出場まで持っていった滝先生の手腕をもっと描いて欲しかった。
このあたりは既に制作が決まっている第2期に期待しましょう。

---

以下、放映時に自分のFacebookに投稿した文章を、一部修正して掲載します。なんとも畏れ多いことに「超・長文」です。かなり骨が折れますので、興味のある方だけどうぞ。うっとうしいので畳んでおきますね。

【長文注意】「響け!ユーフォニアム」の感想(その1:「年功序列と下克上」)
{netabare} 傑作アニメ、「響け!ユーフォニアム」が終了して約1ヶ月。「これが第1期で絶対に第2期がある」と確信しているので、「ひびロス」感はあまりないものの、でも時間を見ては撮りだめしていた録画を見返しています。そろそろ第2周目が終わるというところまで来ました。
 いやはや、とにもかくにも感想の多いアニメです。ストーリー的にはもちろん、作画としても劇中音楽にしても、こんなに情報量の多いアニメは初めてかもしれません。語り出せばキリがないのですが、今日はそんな感想の中から一つだけご紹介します。
 高校1年生の主人公の所属する北宇治高校吹奏楽部。新任の滝先生の指導の下、(かなり誘導尋問に近かったですが)「今年は全国大会出場が目標」ということになり、例年は行っていない「オーディション」を部員に課すことになりました。つまり実力本位でコンクールメンバーを選び、たとえ上級生であっても実力がなければ、下級生がコンクールメンバーとして優先されるということです。それはソロパートも同じであり、トランペットでは、3年生の中世古先輩より、1年生の高坂麗奈の方が上手いということで、1年生がソロを吹くことになりました。
 日頃から中世古先輩を慕っている2年生の吉川優子はそれが気に入りません。吉川は、滝先生と麗奈がかねてより知り合いだったという噂を偶然聞き、滝先生にそのことを「ひいきだ」と指摘することで、再度のオーディションで中世古先輩と麗奈を部員全員の前で演奏させ、比べさせるところまでこぎ着けます。
 さらに吉川は、「先輩は最後の年なんだから、負けてやってくれ」と麗奈に頼みます。しかし、「私は特別でありたい」と言ってのける麗奈はこれを拒否。コンクール前の舞台練習の時に2人は正々堂々と勝負し、そして麗奈が勝ちます(この2人の勝負は圧巻!)。中世古先輩を応援していた吉川は、大粒の涙を流して泣き崩れます。
 ・・・なんとも残酷なシーンですが、よりよい演奏を目指そうとすればこれは必然であり、吹奏楽の強豪校では当然のことなのかもしれません。しっかりした音楽をお客さんに届けようとするのであればそれもまた当然なんでしょうけれど、でも、それでいいのかなぁ・・・、という気もします。
 実は私が中学2年生の時に、コンクールメンバーを実力本位で決めたことがありました。結果、3年生のうちの何人かが最後のコンクールに出られなくなり、そして実力のある2年生がコンクールに出場しました。3年生の数人と、私たちの同級生(2年生)の約半分がコンクールに出られませんでした。
 これはこれでかなり波紋を起こした出来事だったのですが(ちなみに私はこれに絡んで「暗殺」されそうになったのですが、この話は別の機会に)、このメンバーチョイスが本当に問題を起こしたのは、その3年生が引退して、私たちの代が部の最上級生になった時でした。約半分を占める「2年時にコンクールに出られなかった最上級生」が、「もし来年もコンクールに出られなくなったらどうしよう」と疑心暗鬼に駆られ、自分のパートの後輩の指導を拒否し、あげくには他のパートであっても、「できる後輩潰し」にかかったのです。結果、部内の人間関係はガタガタになり、私たちが3年生の時にはまったく冴えない演奏をし、当然のことながらコンクールは惨敗でした。
 アニメ的には吉川は悪役です。音楽より私情を優先し、そして裏から手を回して高坂麗奈を負けさせようとします。でも、そんな経験をした私にとって、彼女の気持ちはよくわかってしまいます。もし高校生の私が吉川の立ち位置にいたら、同じことをやったかもしれません。・・・いや、同じことをやったろうな、と思います。

「なあ、高坂さぁ。お前、中世古先輩にソロを譲ってやれよ。いや、お前の方が上手いのはわかるけどさ、でも、中世古先輩、最後なんだぜ。最後くらい花を持たせてやれよ」
「来年のことを考えてくれよ。こんな下克上がまかり通る部になっちゃったら、来年以降大変だぞ。お前はいいかもしれないけど、他のパートでも後輩の指導をきちんとしない奴が出てこないか?今回お前がソロを吹くってことはさ、来年以降、そういうリスクも考えなくちゃいけないってことだぜ」

 ・・・ううう、したり顔でそんなふうに言ってる自分の姿が目に浮かぶわい。ぐわぁ~。
 あるプロのミュージシャンが、雑誌だったかネットだったかでこんな相談を受けていました。

「将来音楽大学に行ってプロプレイヤーになりたいと夢を持っている高校生です。吹奏楽部にも入っているのですが、ある人から『将来プロになりたいんだったら吹奏楽部をやめたほうがいいよ』って言われました。先生はどう思いますか?」

そのミュージシャンの回答はこうでした。

「高校時代に青春を味わいたいのでしたら吹奏楽部を続けなさい。でも、ずっと音楽で食べていきたいのであれば吹奏楽部をやめたほうがいいです」

ものすごく的を射た意見だと思います。言い方を変えれば、「音楽」と「青春」は両立しないのかもしれません。残酷だけど、これは真実なんでしょうね。

 そして、高校時代の自分は、「音楽をやっていなかった」とまでは言いませんが、少なくとも「青春>>>>>音楽」だったんだろうな、と、あれから30年以上経ってからしみじみ思います。
 ・・・夜中になんだか盛り上がって書いちゃったな。こんな長文、誰が読むかっての(^^;;。{/netabare}

【長文注意】「響け!ユーフォニアム」の感想(その2:「指導者の役割と高坂麗奈の矛盾」)
{netabare} こりもせず、そして間髪を置かずして、「響け!ユーフォニアム」の感想第2弾です。今回は「指導者の役割と高坂麗奈の矛盾」というテーマでお送りしましょう。
 まずは私の体験談から。私が中学時代に吹奏楽を始めた頃、私が住む県内ではO先生に率いられたM高校が無敵の強さを誇っていました。当時のM高は全国大会常連で、その当時3年連続全国大会金賞を受賞していました。
 そのO先生最後の年のM高の定期演奏会に行ったところ、そのパンフレットに「O先生名言集」というのがあって、その中にこんなセリフがありました。

「お前らは絵の具だ!濁りのない音を出せ!俺がそれで絵を描く!」

かなり直感的ですが、嫌悪感を覚えました。なんかいやだなぁと思いました。その時の嫌悪感を後年、高校生になってから分析すると、きっと、音を出している生徒達のことを、「絵の具」というちっぽけな、しかも代替可能なものに例え、まるで「何も考えるんじゃない」みたいなことを言っていたと解釈し、それで嫌悪感を覚えたのだろうと思いました。だから私は絶対に「絵の具」にはなりたくなかった。大きな絵のどんな小さな一部分でもいいから、「自分で描いた」と言えるようなそんなプレイヤーになりたいと思ったものです。
 ・・・でも、吹奏楽というジャンルの音楽を考えるとき、やはりこのO先生の言っている言葉は、間違いなかったと思うのです。ただ、そこにある嫌悪感はそのままにして・・・。
 その後、多分大学生になってからです。吹奏楽コンクールのパンフレットを見ていて、ある時、こんなことに気づきました。

「なんで、演奏者の名前が出ないんだろうか?」

学校の先生たる指揮者の名前は出ているのに、生徒の名前が掲載されてないなんて、おかしくないか?と思いました。思えば他の部活動であるスポーツなどでこんなことはあるでしょうか?フィールドで動いている生徒の名前は隠されているのに、監督である顧問の先生の名前だけが公表されるスポーツなんてあるのか?というと、そんなのほとんどないですよね。
 その時私は気づきました。O先生の言葉も合わせて考えると、つまりはこういうことなのです。

「ああ、吹奏楽コンクールって、突き詰めれば『指導者コンクール』なんだ」

 だから、演奏者の名前も出ないのです。なぜかというと、演奏者は「絵の具」だから。美術館の絵画の脇に、使用した絵の具のメーカーや色が掲載されないのと同じなのです。
 その頃からです、私が吹奏楽に興味を失ったのは。やはり私は「絵描き」になりたかったのです。
 さて、やっと「響け!ユーフォニアム」の話に入ります。この物語では、新任の滝昇先生が北宇治高校に赴任し、「絵描き」として吹奏楽の指導をするようになってから、北宇治高校はどんどん上手になります。そして、昨年は京都大会銅賞だったのが、金賞を受賞して関西大会に駒を進めることが決まったところで、この第1期が終了になります。
 なんでそんなに上手くなったか?どんな指導をしたのか?については、この話は「吹奏楽版ドラゴン桜」じゃないんだから、そんなに触れなくてもよいでしょう。でも、この滝先生の指導で紹介されていたうちのひとつが、「グラウンドを全力疾走した後、すぐ楽器を持ってロングトーンをする」というまったく意味不明な練習だったことは、ツッコミどころとして紹介しておきたいと思います。
 一方、その「絵の具」たる生徒達、主人公達の話ですが、・・・ああ、まだこのアニメの主人公の名前すら紹介していない(^^;;。でもここでは敢えてまた、副主人公たる存在の高坂麗奈(tp)のことを書きます。
 前にも書いたとおり、高坂麗奈は「特別になりたい」がためにトランペットを吹いています。その心情は、すごく共感できます。そして同時にそれは、「絵の具たることを良しとしない」という心意気のようにも聞こえて、すごく好ましいのです。吹奏楽をやっている頃でも「絶対に絵の具になりたくなかった」私としては、このアニメの中で出てくるキャラクターの中で、もっともシンパシーを感じます。人に流されてばかりの主人公なんかより、数十倍好ましい。
 ただ、その「特別になりたい」という言葉と、麗奈の言動がいまいち一致しないような気もしています。
 中学時代、麗奈と主人公の黄前久美子(eup)(←あ、やっと名前が出た)の所属する中学校の吹奏楽部が、京都府大会で金賞を受賞するものの、関西大会には進出できませんでした(いわゆる「ダメ金」というやつです)。麗奈はボロボロ涙を流して悔しがります。曰く「死ぬほど悔しい」・・・。
 その後麗奈は滝先生の指導を受けたいが為に、吹奏楽の強豪校の推薦を蹴って、北宇治高校に入学します。だから、滝先生の悪口にはすごく敏感です。

「滝先生はすごい先生なんだから!悪口なんて言ったら許さない!」

と言って、ものすごい剣幕で怒ります。でも、その「コンクールの結果依存」あるいは「指導者依存」ともいえる姿勢が、どうも「特別になりたいからトランペットを吹いている」と明言する麗奈の姿勢、あるいはソロを吹くためには上級生の圧力にも屈せず堂々としている麗奈の姿勢と、なんかいまいちマッチしないんですよね。っていうか、矛盾を感じるんですよね。
 やはり思うんですよ。麗奈がもし本当に「特別」になりたいのだったら、吹奏楽という枠を飛び出して、あるいは滝先生という呪縛から逃れて、クラシックでもジャズでもいいから「ソリスト」として生きていくべきじゃないのかなぁ・・・。ホント、彼女のプレイヤーとしての未来のことを考えると、心からそう思います。
 ちなみに、麗奈は主人公の久美子に対してこんな告白をします。

「私、滝先生のことが好きなんだよね。・・・likeじゃなくてloveの方」

・・・もし彼女の「特別になりたい」が「滝先生にとって特別な存在になりたい」であったとしたら、すごく興ざめです。彼女に対する尊敬の念はあっという間に霧散します。第2期からのストーリーがそうならないよう、心から祈っております。{/netabare}

【長文注意】「響け!ユーフォニアム」の感想(その3:「上手くなりたいっ。でも、どうしたら上手くなるの?そもそも上手いって、・・・何?」)
{netabare} 今日のテーマは「上手くなりたいっ。でも、どうしたら上手くなるの?そもそも上手いって、・・・何?」。
 また今日も、私の高校時代の思い出話から。当時17歳のヤマザキ少年はいくつもの悩みを抱えていました。とりわけ切実だったのは、当時の学業成績・・・。「ヤバいっ!」。そう、当時の私の成績では、正直言ってどこの大学にも入れなさそうでした。これはなんとしても勉強しなくちゃ、受験勉強を始めなくちゃ・・・。そうは思ってみたものの、さて、いったい、どこから、どんな感じで、勉強に手を付けていいかがわかりません。というより、そもそも「勉強の仕方がわからない」のです。仕方ないから英語の参考書とか読んではみるのですが、時間をかけても何しても眠くなるだけで、翌朝になればきれいさっぱり忘れている始末。自分にほとほと呆れたものですが、運良く当時教室の後ろの席に座っていた気のいい優等生に泣きついたところ、旺文社の「大学受験ラジオ講座」を教えてもらい、それによって私はなんとか息を吹き返したのです。
 それから8年後、塾講師として高校生に勉強を教えることになりました。「努力しても成績が伸びません」、そういう高校生達を見ていて思ったのは、「とにかく要領が悪い」。なんだか無駄な努力を必死になってしているのです。その姿は、8年前の自分の姿と重なるものでした。高校時代の努力なんて、「空回り」するのが当たり前なのかもしれません。そして、ほんの一握りの要領のいい、言い換えれば努力の全てを成果にできるような人たちが、いわゆる文武両道の優等生として周囲に認められるのかもしれません。
 さて、「響け!ユーフォニアム」の話。その3になってやっと主人公について語ります。ユーフォニアムの黄前久美子。第1期全13話のうち、なんと第12話だけが彼女が真の主役だったりします。それ以外はなんというか、単なる傍観者。主役をここまで傍観者に徹底させたのは、ある意味主人公が最終回にならないと魔法少女にならない「魔法少女まどか☆マギカ」以来ではないでしょうか?
 その第12話ですが、ユーフォニアムにアレンジ上の都合で新たに吹くことになったフレーズが加わります。これが結構細かくて難しい。3年生の田中あすか先輩はこれを難なくこなしますが、1年生の久美子はすんなりとは吹けません。ここで久美子に火が入ります。高校入学時にはクールで全てが人ごとみたいな久美子だったのですが、高坂麗奈(tp)に影響を受けたからか、この頃はすっかり熱血になっており、個人練習をずっと続けます。その結果、日陰で練習していたのにそこがいつの間にか日なたになって、炎天下灼かれているのにも気づかず、挙げ句の果てに鼻血を出すが、それでも練習をやめないというほとんど木口ラッパの状態。おお、やっと主役らしくなってきたな、と感じさせておいて突き落とすのがこのアニメの徹底したリアリティ。なんと、久美子は本番前までにこのフレーズを結局仕上げられず、指導者の滝先生に「そこは田中さん一人で(=黄前さんは吹かなくていい)」と言われてしまいます。
 久美子の落胆は、その日の練習後に友人達と別れた時になって悲しみと共に押し寄せてきました。全力で走った宇治川の橋の上から久美子は叫びます、大粒の涙をこぼしながら。

「上手くなりたい-!」

・・・まあ鼻血は出すわ、涙は流すわ、汗は流すわ、と、この回は主人公の体液大サービスかよ!という変態チックなツッコミはとりあえず置いておくとして・・・(^^;;。
 この姿、先述のかつての教え子だった高校生の姿や、とりわけ、受験勉強を始めたいのに、始めなくちゃいけないのに、そのやり方すらわからないで空回りを続けてきた自分の姿に、これまた大きく重なって見えました。おそらく久美子は、「上手くなりたい-!」と叫んではみたものの、どうすれば上手くなれるか、いや、そもそも上手いというのは何なのかすらも、わかってないような気がするのです。
 久美子の練習の様子を見てみましょう。確かに目の前にあるのは難しいフレーズです。そりゃ、きちんと練習しないと吹けません。でも彼女はそれをメトロノームすら使わず、あるいはテンポも落とさず、規定のテンポでよれよれになりながらひたすら繰り返すだけです。ひたすら正面突破をしようとするだけで、そのフレーズが吹けるようになるための戦略も戦術もあったものではないのです。
 さらに彼女は、そのフレーズが吹けたら「上手くなった」と自覚するのでしょうか?おそらく答えはNo、でしょう。合奏でそれを吹いてよいと先生が認めてくれるのと、上手くなるというのは、きっと違うことでしょうから。前者は足を引っ張らないと最低限認められたというだけで、後者のことではないですから。
 じゃあ彼女は「上手い」ってなんだかわからないままなのか終わってしまうのか?というと、案外ヒントはそばにあるような気もするのです。そう、友人のスペシャルトランペッター、高坂麗奈の存在です。
 物語の最初期、滝先生が「このままろくに努力もせずに下手くそな演奏を繰り返すのだったら、サンライズフェスティバルには出ない」と言い出しました。サンライズフェスティバルに出るのを楽しみにしていたのに、それが叶わなくなると動揺する吹奏楽部員達。これもまた非常にリアルなのですが、吹奏楽部は「みんなで話し合い」が大好きなので、部員達は練習そっちのけで話し合いをしています。しかし麗奈は、そんな部の動揺もなんのその、おそらくは配られた楽譜ではない、ドボルザークの交響曲第9番の第2楽章、「家路」で知られるメロディを、屋外で高らかに、そして朗々と吹いているのです。
 ・・・上手いってのは、こういうことなんじゃないでしょうか?決められたフレーズが吹ける吹けないではなく、楽器のコントロールがきちんとできて、いい音を響かせることができて、さらにそこに、自分の感情を盛り込むことができる。これが上手いってことなんじゃないかと思うわけです。そしてそれができるようになるための練習方法だってあるはずです。でも、それがわからない限り、久美子は「空回り」を続けてしまうような気がするのです。まあ、「空回りこそが青春だ!」って言ってしまえばそれまでですが・・・。
 さて、この「響け!ユーフォニアム」、この後、話がどうなっていくのか、私はまったくわかりません(原作の小説はあるようですが、きっと先行して読むことはないと思います。なにせ、最後までアニメで味わいたいので)。仮に、北宇治高校が全国大会に行って金賞を取ったからといって、久美子の「上手くなりたい-!」とあの橋の上から叫んだ衝動は、満たされないような気がするのですが、どうでしょうか?それも青春ですかね?(^^;;。
 久美子ちゃん、上手くなりたかったら、とりあえず友人の麗奈ちゃんを見習いなさいね(^^)。{/netabare}

【長文注意】「響け!ユーフォニアム」の感想(その4:「去って行った者へ捧げるトゥッティ。でもアインザッツはばらばら(^^;;」)
{netabare} 先のことをほとんど考えないで始めたこのシリーズ、なんだかネタが尽きる気配も当分なさそうです。しかしながらこればかり書いていても疲れるだけなので、いちおう今回を含めてあと2回、(その5)まで、ということにしておきましょう。
 今日のテーマは「去って行った者へ捧げるトゥッティ。でもアインザッツはばらばら(^^;;」。
 高校生の部活となると、どうしても避けて通れないものがあります。そう、前回もちょっと触れましたが、「大学受験」であります。就職するにしても、部活をやっていた方が得だとか、そういう問題にも直面するでしょう。極端な例を言えば、野球部をやっていれば、ドラフトで指名されるには、とか、甲子園で肩を酷使すると・・・、とかね。いずれにしても、高校時代の部活を部活だけとして純粋に考えるのには少々無理があるかもしれません。
 「響け!ユーフォニアム」において、全国大会出場を目標に4月から活動してきた北宇治高校吹奏楽部ですが、決して一枚板というわけではありません。特に、主人公、黄前久美子の幼なじみである斎藤葵(ts)は、第一志望校に落ちて北宇治高校に来たという経緯もあり、あまり吹奏楽には熱心ではありません。彼女にとっては吹奏楽より大学受験の方が大事なのです。「みんなが全国大会に行くという目標を立てたから」ということから、言い換えれば、なんとなく流れに乗って吹奏楽部を続けてはみたものの、本来であれば受験の方が大事なこの葵ちゃん(先輩だけど、久美子は2人きりになるとこう呼んでいる)、どうしても全国大会に向けて活動する気にはなりません。あるときの合奏で「一人だけで吹いてみなさい」と滝先生に言われて、吹けなくて、滝先生に静かに、でも辛辣にdisられて、葵ちゃんは合奏のその場で退部を宣言、そのまま部を辞めてしまいます。
 その段階では「どうせ恋しくなって戻ってくるんだろうな」とたかをくくってみていたのですが、どうにも戻ってくる様子がない。「あれ?」って思っていたら、コンクールの県大会の前日、久美子は葵ちゃんにばったり出会います。「吹部やめて後悔してないの?」とおそるおそる聞く久美子に対して、葵ちゃんの答えはこうでした。

「ううん、全然」

それは演技でも何でもなく、ごく自然な態度でした。
 これは(これも)観ていて「うわ~っ!」でしたね。そうなんですよ、みんながみんな、金賞や全国大会出場に価値を感じているわけじゃないし、吹奏楽や音楽が好きなわけじゃないんです。どうしてもこうやって、ドロップアウトしていく人も当然のようにいるのです。このアニメの徹底したリアリティに関しては何度も賞賛していますが、また賞賛します。このリアリティ、ホント、すげーわ。逆に、戻ってきちゃったり、辞めたことを後悔するような発言が出てきたら、それは単なるお話の上での「お約束」でしかありませんわな。
 そして話はまた自分の昔話へ転じます。高校生の時の私は、そうやって部活動をドロップアウトしていく人に対して、ほとんどまったくと言っていいくらい理解がありませんでした。そういうドロップアウトした人は「奴とは価値観が違うんだ」「奴は軟弱者なんだ」と思い、嫌っていました。そもそも部活動が前提で人間関係が出来上がっていたと解釈していた節すらもあり、まるで「部活の切れ目が縁の切れ目」のように感じていました。まあ、幼かったと言えばそれまでですが。
 そしたら、高校2年生の6月に母が入院しました。卵巣がんと子宮がんを同時に起こしていました。もともと私の両親は、私が部活に打ち込んで勉強そっちのけになることに警戒感をもっていまして、この母の重病は、私を吹奏楽部から切り離す絶好の言い訳になりました。父の「お母さんを安心させてやれ」という言葉に折れた私は、いったんは吹奏楽部を辞めることを承諾しましたが、この時は本当に苦渋の決断でした。なぜなら、部活動で繋がっているから人間関係が繋がっていると思っていた当時の私、部を辞めていった人たちにも「お前とはもう縁が切れたんだよ」みたいな態度で接していたのに、今度はその逆の立場になったわけです。いわば吹奏楽を通じて知り合った友人達全てに「お前とはもう縁が切れたんだよ」と言われてしまうような、そんな恐ろしいことを想像してしまったのです。でも実際には母も回復し、私もひそかに吹奏楽部退部を撤回し、高校3年生の8月に引退するまで部活を続けられたものですが。
 高校生当時、親からは「高校の吹奏楽じゃなくても大学に行ったら思いきりできるでしょ、だから今はガマンしなさいよ」などとよく言われました。しかしながら、期待して大学の吹奏楽部に入ると、これが本当にどうしようもない部でした。どんなふうにどうしようもない部だったかという具体的な話をすると横道に逸れてしまうのでここでは話しません。でも私は1年生の夏休みが終わる前にはもう「冬の定期演奏会が終わったらここをやめよう」と決心を固めていました。すぐやめなかったのには理由が2つありました。一つは自分が一人しかいないバスクラだったので(下手くそだったのでサックスからバスクラにコンバートされていました)ここでやめると多くの人に迷惑をかけると思ったこと、もう一つは、ここで人間関係が破綻すると、大学の試験の時などに情報が入ってこなくなり、つまらぬ苦戦をするだろうと、非常に打算的なことを思ったからでした。結果、12月の演奏会まで半ばノイローゼになりつつも吹奏楽部を継続、余計に、というか、すっかり吹奏楽部が嫌いになって、そして吹奏楽から足を洗ったのでした。
 そんな自分の経験を通じてもう一度「響け!ユーフォニアム」のことを考えると、あの状況で吹奏楽部を辞めた葵ちゃんは、人間関係の破綻も恐れず、強い決心を持ってそれを実行に移したわけであり、「軟弱者」どころか、「信念の塊」だったようにも思うのです。そう、辞めていくのは信念がないから去っていた軟弱者ばかりじゃないはずなのです。逆に「恋しくなって戻ってきちゃった」的な、ストーリー上ご都合主義的な展開は、信念に欠けているとも取られかねません。もっともそうなると、高校2年生の時に両親との約束を破って吹奏楽部を続けた私は、吹奏楽に関しては「きちんと最後までやりたい」という信念をもっていつつ、受験勉強に関しては見事なくらい信念も何もなかった、ということになりますな(^^;;。
 吹奏楽という、50名以上の「超・集団競技」だから特に感じるのですが、どんなに上手いところだって「完全に一枚板になっている」ということはありえないと思います。たとえ部活動を続けていても、主体的にやっている人もいれば、惰性で信念もなく続けている人もいるはずです。そもそも、トランペットのトップを吹いている3年生と、クラリネットの3番を3~4人で担当している1年生とが、同じテンションだなんてことはあり得ません。役割の重要性や背負ったものが違うんだから、異なって当然なんですよね。
 そして、部の雰囲気が合わなければ辞めていく人もいるわけで、それも当然なわけです。そんな当たり前のリアリティを敢えて描いた「響け!ユーフォニアム」は、やはり傑作だと、私は思うのです。

 ・・・え?お前が大学の吹奏楽部を辞めたあと、人間関係はどうなったかって?
 え~っとですね、辞めた私のアパートに、突然吹奏楽部のコワイ先輩がやって来て、何を言うのかと思ったら、「お願いだから、お前が授業でとったノートのコピーを取らせてくれ」と頭を下げられました。もう縁が切れたものだと思っていたので、余計にビックリしました。・・・ああ、キミには信念というものはないのか?ってね。この軟弱者めが!(^^;;。 {/netabare}

【長文注意】「響け!ユーフォニアム」の感想(その5:その他雑感)
{netabare} つらつらと書いてきたこの「響け!ユーフォニアム」の感想ですが、相変わらず頭の中ではキリもなくいろいろと浮かんできます。ただこのまま書いていっても本当にキリがなくなってしまうので、今回をとりあえずの最終回とし、しかも、とりとめのない雑感を順不同でだらだらと書いていくという、なんとも締まりのないやり方で一区切りつけたいとおもいます。ともあれ、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

●作画技術スゲー!
 この「響け!ユーフォニアム」で感心したことの一つに、作画の美しさがありました。特に「光るもの」についての作画技術は本当に驚かされてばかり。陽光に光る水面、日なたと日陰のコントラスト、とりわけ驚かされたのは、コンクールのステージの上に舞うホコリまで光に反射させて表現していたこと。このあたりの細やかさには本当に感動しました。
 思えば自分の高校生の頃ってあんな風に世の中がキラキラして見えていたのかもしれません。心象描写としてはあんな感じだったのかもしれませんね。

●描き切れてない人間関係に不満
 ちょっと不満な点。主人公の黄前久美子(eup)、その友人の高坂麗奈(tp)、加藤葉月(tuba)、川島緑輝〔サファイア、と読みます〕(s-bass)の4人が、tuttiカルテットということで、物語の主軸となります。久美子と麗奈は当初その関係がギクシャクしていますが、後半に向けてどんどん親密になっていくし、また、久美子と葉月、緑輝は同じクラスで物語第1回目から仲がよいのですが、吹奏楽部の同期生であるはずの麗奈と葉月・緑輝の絡みがほとんどない。まあ主人公を軸としていると言えばそれでよいのかもしれませんが、来たるべき第2期ではもう少しそのあたりをしっかり描きこんで欲しいなあと思います。
 ちなみに久美子と麗奈は同じ中学校出身で同じ吹奏楽部に所属していたはずなのですが、久美子は入学してみて初めて麗奈が同じ高校に来ていたことを知ります。う~ん、同じ学校に合格した同級生、しかも部活の同期生なのに知らないなんて、ちょっと不自然すぎないかなぁ。最近は個人情報保護とやらで高校の合格者も新聞等に掲載されなくなりましたが、ここまで他人のことに疎くなってしまうものなのかなぁ。それとも、久美子がそのあたりドンカンに過ぎるのか?

●副部長の言葉に共感
 最終回、コンクールのステージ上がった久美子たち北宇治高校のメンバー。本番直前、まだ暗転している状態で、久美子は隣に座っている副部長で3年生の田中あすか(eup)に話しかけられます。あすかは言います。
「なんかちょっと寂しくない?あんなに楽しかった時間が終わっちゃうんだよ。ずっとこのまま夏が続けばいいのに」
この気持ち、すごいわかります。実は私も高校3年生の夏に同じことを思いました。私の場合それがステージ上じゃなくて、最後のステージとなる定期演奏会の2~3日前に、夏の日に輝く校庭に向かって個人練習をしながら、「ああ、この毎日がずっと続けばいいのに」と、思ったのです。このシーンを観て、その時のことが思い出されました。
 あすかの言葉は久美子によって「これが最後じゃないですよ、私たちは全国に行くんじゃないんですか」と否定されてしまいますが、でも、気持ちは痛いほどわかります、うんうん。

●自由曲の「三日月の舞」について
 う~ん、正直あまり好きな曲じゃないんですよね。なんていうんだろう、なんか上っ面というか、深みがない、というか・・・。
 ちなみに私は持病の閃輝暗点の発作が起きると、本人が望まないにもかかわらず、視界の中で三日月が舞います。ええ、これってハッキリ言ってすげー迷惑です(T T)。

●ユーフォニウムの可能性
 吹奏楽の現場を離れて早30年近くが経とうとしているこの私、久しぶりにユーフォニアムという楽器のことを、このアニメを通じて思い出させて頂きました。ユーフォニアム奏者の方には気に障る発言かもしれませんが、ユーフォニアムという楽器、吹奏楽以外にほとんど使い道がなくて、ちょっとかわいそうな存在だなと改めて思いました。クラシックでもオーケストラにはユーフォニアムには席がなく、そしてジャズの世界ではビッグバンドには席がなく、そしてコンボには先駆者たるプレイヤーがいない。結局吹奏楽か、金管バンドか、そのくらいしかアフター学生生活の道がないんですよね。アニメの中で「この時しかない青春」を描くにはうってつけの楽器なのかもしれませんが、現実のことを考えるとちょっとかわいそうすぎるような気もしています。
 でも、それで終わらせておくにはもったいない楽器であるのもまた事実ではないでしょうか。音域はほぼトロンボーンやテナーサックスと同じですし、トロンボーンよりももっと太くて甘い音が出る。速い動きだって決して不可能ではない楽器ですから、使い方によっては面白い存在になると思うんですよね。
 そこでいかがでしょう、トロンボーン奏者が持ち替えでユーフォニアムを吹いてみるのは。感覚的にはトランペット奏者がフリューゲルホルンを吹くような感覚です。もちろんスライドワークとピストンワークの違いがあるから、ペットとフリューゲルの持ち替えより大変だと思いますが、でも最初に使ってみた人はその道の「パイオニア的存在」になれると思うんですよね。

●回収されていない伏線-第2期以降に期待
 第1期を見直すといろいろと回収されてない伏線がまだ放置されていることに気づきます。思いつく限りいくつか挙げてみましょう。
・久美子と幼なじみの塚本秀一(tb)との恋の行方(まだ秀一の片思い状態の様子)。
・立華高校に進学した久美子の中学時代の同級生、佐々木梓(tb)の存在。今後ストーリーにどう絡んでくるか?
・滝先生のコンクール用のスコアに挟んであった人物の写真。
・なんで麗奈は久美子に執着するのか?百合か?百合なのか?
・田中あすか先輩の謎の言動。・・・などなど
こうした伏線の見事な回収も含め、第2期を期待して待ちましょう!
ここまでお付き合い頂いた皆様、どうもありがとうございました!m(_ _)m。{/netabare}

以下「2」の追記ですが、「2」の方に字数制限で書き切れなくなってしまったので、こちらに書きます。

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H29.01.25、追記しました。

【長文注意】「響け!ユーフォニアム2」の感想-その7:謎の美少女、高坂麗奈を(勝手に)プロファイリングする-

※えたんだーるさんから有意義な情報を頂き、加筆しました。えたんだーるさんありがとうございます。

{netabare} この「響け!ユーフォニアム」という作品は、もちろん主人公は黄前久美子(eup/1年生)である。久美子はいい意味でも悪い意味でも平凡な娘で、かつ、主人公と言うことから家庭内での様子も多く描かれているので、(その全てが明かされているわけではないが)この娘のことをもっとよく知りたい!という気持ちがあまり湧いてこないキャラクターである。
 その一方、主人公の親友として重要な位置づけである高坂麗奈(tp/1年生)は、かなりミステリアスな存在。本人が多少コミュ障であることや、本来であれば中学生の時から知っているはずの久美子が、これがまたある種コミュ障的な、不思議なくらい他人に興味を持たない性質であるので(普通自分の吹奏楽部の同級生がどの学校に行くかくらい知っていると思うのですが、それすらも知らない)、久美子の口を介しても麗奈のことは語られていない。
 そんなわけで今回は、この麗奈のことを、またもや妄想をフル暴走させてプロファイリングしてみたいと思う。

 公式サイトでの麗奈の紹介は以下のとおり。

身長:158cm/誕生日:5月15日/星座:牡牛座/血液型:O型
担当楽器:トランペット

●久美子と同じ中学の出身。プロである父親の影響で、幼い頃からトランペットを吹いている。高校でも吹奏楽部でトランペットを続ける。クールでストイック。(「1」のサイトより)

●久美子の親友。顧問の滝を目当てに、北宇治高校に入学してきた。「特別になりたい」と思い、トランペットを吹いている。クールに見えるが、実は女子高校生らしい恋する乙女な一面も持っている。少しずつ周りの人間との距離を縮めようとしている。(「2」のサイトより)

●周囲と同じであることを嫌い、特別な存在になりたいと願うストイックな黒髪の少女。久美子とは同じ大吉山北中学校の吹奏楽部だったが、当時はそれほど親密な関係ではなかった様子。ふたりが急接近したのは、北宇治高校の吹奏楽部で再会してから。久美子は最後の大会での出来事を気にしていたが、麗奈は逆に偽りのない久美子のその率直さに興味を抱いていたらしい。吹奏楽部での練習の他に校外でもレッスンを受けており、一般的な高校生のレベルをはるかに超える演奏スキルを備えている。父親がプロのトランペット奏者だった関係で、以前から顧問の滝先生と面識をもっていた。現在、その滝先生に絶賛片思い中。(「オフィシャルファンブック」より)

・・・うむ、わかったようでよくわからん。

「クールでストイック」でも「熱い」のは、ストーリーを観ていればわかる。父親がプロのトランペット奏者だった影響から、幼い頃からトランペットを吹いており、校外でもレッスンを受けており、そんなことから、一般的な高校生のレベルをはるかに超える演奏スキルを備えている、のもわかる。

 じゃあ、麗奈を麗奈たらしめている家庭環境はどんなだろうか?

 まず麗奈の父親から考えてみよう。ストーリー中、麗奈の父親は一切姿を現さない。麗奈はそんなことは語っていないが、幼い頃から父と同じ楽器を演奏していることから、父親の影響はおそらく甚大であろうし、また、トランペットの最初の師匠も父であったことだろう。姉の影響で管楽器を始め、音出しの初歩を姉から教わった久美子とも共通するものであるが、その背景には「父に対する尊敬」というものがあろうかと思う。もっともきっかけがそんなだっただけで、現在は思春期まっただ中の麗奈であろうから、父に対する「尊敬の念」はもしかすると(一時的に)消えているかもしれないし、持っていようともなかなか外部に出ては行かないだろうが。
 そんな父の元を訪ねていたのが、当時まだ学生だった滝昇先生である。滝先生が当時吹いていた楽器はトロンボーンであり、トランペットの麗奈の父のところを訪ねていくのは、たとえ父親同士が友人であるからと言って少々おかしいと感じる人もいるかと思うが、でもさほどない話ではなく、むしろ自分と違う楽器を専門としているから気づく点も多いのである。だから滝先生が麗奈の父を訪ねてレッスンを受けているという姿に、滝先生の当時の向上心が見て取れるし、また、麗奈の父が他楽器の人からも頼られる存在になっていることが想像できる。
 母親に関してはちょっとだけ語っている。「1」で「ママさんバレーを始めた」ので麗奈の自転車を取り上げてしまい、その結果麗奈は自転車通学から電車通学に変更を余儀なくされた、というものである。ストイックな麗奈はもしかすると自転車通学をすることでトランペットを吹く体力増強の一助にしたかったのかもしれない。そう、トランペットに限らず、管楽器を吹くのは相当の体力勝負なのである。そんな麗奈の思惑を、ママさんバレーを理由として奪ってしまうあたり、麗奈の母親の底抜けに明るい性格、そしてともすると「天然っぷり」が見て取れる。また、これも想像であるが、麗奈の母親は音楽と関係のないところで生きている人なのかもしれない。
 さらにはかなり「派手」なのではないか?中学・高校生くらいだとまだ私服を選ぶ際に、母親の影響をかなり受けると思われる。麗奈は自分で考え行動できるので、私服はそろそろ自分で選んでいるのだろうと思うが、彼女の私服、「1」第8話の白ワンピース、「2」第1話の浴衣、同第2話の水着、いずれも派手なものであった。特に水着に関しては、あまりにオーソドックスだった久美子や緑輝と比べて思わず恥ずかしくなってしまったが、どうしても派手な母親の影響から、華美な私服を選びがちである。またプロ奏者の父親の影響から、どうしても人前に出ることを考えてしまい、そして金額に糸目もつけない。知らず知らずのうちに派手な服装になり、しかも母親も「かわいいからいいんじゃない?」などと言いながら、財布のヒモを緩めてくれるのである。そしてその結果があのワンピースであり、浴衣であり、水着である。
 もっともプロ奏者の配偶者なんて、収入だなんだと心配事はかなり多いし、時間に不規則な相手を支えないといけないし、さらにはレッスン等で来客も多いし、社交的かつ天真爛漫な性格でないとやっていけないようにも思う。すなわち、麗奈の母親は麗奈とは真逆の性格であり、麗奈の性格そのものは父親から引き継がれたものなのではないかと推測する。

 さて、先ほども書いたが、プロの音楽家は収入が不安定である。サラリーマンのように安定はしていないし、給与だって確実に毎年伸びていくという性質のものではない。そこでプロ奏者が行うのは、アマチュアや学生相手のレッスン、あるいは、エキストラ等によるイレギュラーな演奏である。前者がかなり定期的なものであるのに対し、後者は非定期的で、長距離・長期の出張となることも多い。麗奈の父親についてはプロ奏者というだけで、それがクラシック系なのかジャズ系なのかポップス系なのか全く語られていないが、麗奈が素直に吹奏楽をやっていること、滝先生がレッスンにやって来たことから、おそらくクラシック系なのだろうと思う。麗奈の父親は、どこかの交響楽団(または吹奏楽団)のプロのレギュラー奏者であり、それだけでは不安定であるので、レッスンをやって収入の補助にしているというところであろう。
 そんなことをしても大金持ちにはなれないのがプロの世界の厳しさである。しかしながら「2」の第11話で出て来たように、麗奈の家はかなり広く、そして豪華である。さらには自分のピアノを持っているという(父親との共用、あるいはお下がりかもしれないが)非常に音楽的に恵まれた環境。私はここに「お金持ちの祖父」の姿を見る。きっと自分で会社などを興した地元の実業家かなにかなのだろう。
 その祖父の元、道楽息子などとののしられながら麗奈の父は音楽の道へと進み、そしてそれなりの地位と実績を固めた。レッスンプロとしても評判はよく、他楽器をやっている学生までが訪ねてくれるので、収入は多いわけではないが困るほどではない。父も自分のことを理解してくれ、屋敷の一角を防音のレッスン室にしてくれた。妻は音楽をやっていないが、それでもそんな自分のことをしっかり理解していてくれる。生まれた娘(あのコミュ障っぷりは一人っ娘だろうと推測)は美しく成長し、さらには自分を慕ってトランペットを吹き始め、しかも1年生ながら全国大会出場バンドでソロを吹くという、かなりの腕前になった。もっとも最近は思春期であまり自分と話をしてくれないが、それでも自分のことを慕ってくれていることはよくわかる。ああ、なんて幸せなんだ、麗奈の父親!

 さて、「大人っぽい」麗奈の性格についても、この家庭環境にあるように思う。麗奈の父親のところには多くの学生やアマチュアがレッスンに訪れる。幼少期の麗奈は、厳しくも内心では溺愛している父親から、レッスン中のレッスン室への出入りを認められていたのではないだろうか。麗奈自身も幼少期より自律心が育まれた聞き分けのよい子で、他人のレッスンを観ながら自分の糧としていった。当然、そこに父のレッスン生とのコミュニケーションが生まれる。彼ら彼女らはいずれも麗奈よりは上の世代だ。同級生より考え方も大人だし、頼りになるし、面白い。だから麗奈は小中学校の同級生より、父の教え子たちの方が好きだったのだろう。そんな中で育ったから、考え方も大人びており、相対的に幼く感じる同級生たちとの間に溝を作ってしまったのだろう。彼女が「コミュ障気味」であることの原因である。

 じゃあなんでそんな麗奈が久美子に親近感を持ったか。あの中学3年の夏のコンクールの時、実は麗奈自身も「大吉山北中学校は全国大会に行く実力を備えていない」ということはわかっていた。でも、周囲にいるのは大人である。コンクールに挑む中3の麗奈、しかも師匠の御令嬢に、遠慮もあって「アレじゃダメだよ」「全国なんて届かないよ」と言う人はいなかったのではないだろうか。だから、当時の麗奈の取り巻きは「きっといけるよ」「頑張れば報われるよ」と言ったのだろう。麗奈は薄々「ダメだろう」と思いつつ、「周りの大人がそういうのだから」というその点を支えにコンクールに挑んだ。しかし結果はダメ金という敗北。そこに久美子が「本気で全国に行けると思っていたの」と、確信をズバリ突く発言をした。ハッとする麗奈。そうだ、そうだったんだ。自分はわかっていたはずなのに、周りの大人たちのお愛想でごまかしていた。でも、久美子はわかっていたんだ。冷静に事態を捉えていたんだ。この久美子って娘、今まで特に関心がなかったけれど、1年生ながらコンクールメンバーに選ばれたりして、ユーフォニアムも案外うまいじゃん(でも、私のトランペットの方が3ランクは上だわね)。ちょっと面白い娘ね。えっ、北高に入ってみたら彼女も吹奏楽に入るらしいじゃん。じゃあ仲良くなってみようっと、・・・ってなったのではないだろうか。
 客観的に観ていれば、久美子が麗奈に影響を受けた部分ばかりがクローズアップされがちであるが、麗奈も久美子の客観的な視点には一目置いており、その点で尊敬しているんじゃないかと思うのである。

 さて、麗奈は普段どんな音楽を聴いているか。もちろん吹奏楽をやっているのだから、吹奏楽やクラシックがメインであろう。ただ、特別になりたい麗奈は、そればかり聞いていたんじゃダメなことはわかっている。だから、ソロのトランペットも聴くし、そのジャンルはクラシックにとどまらない。ジャズも聴く。
 おそらくセルゲイ・ナカリャコフは大好き。ジャズだと、クリフォード・ブラウンやフレディ・ハバートあたりが好きなのではないだろうか。メイナード・ファーガソンはすごいと思うが、でもハイトーン馬鹿みたいにも見えるので、最近あまり聴かない。全国大会の晴れ舞台でソロを失敗して落ち込んで帰ってきたら(12話Bパートの呆然とした様子や、滝先生に謝っている様子から「ソロでこけた」と推測)、今まで「下手くそ」と思って敬遠してきたマイルス・デイヴィスのソロが妙に心に沁みる。ああ、少女はまた一つ大人になったんだな・・・。
(すいません、妄想暴走バカにジャズバカが加わって、かなり偏った方向に話が行きました。)

 とまあ、麗奈についていろいろと勝手に想像を巡らせてきたが、これはあくまで私の妄想が暴走しているだけなので、異論反論オブジェクションは認めません。このアニメの「3」以降が公開される際に、いい意味で覆されることを祈っております。

 ・・・最後に一つだけ。これはちょっとだけイヤな話。
 「2」第1話、花火大会のシーン。「一緒に来ようね、来年も」という麗奈のセリフ、そしてその後の久美子のセリフ、「フラグ」じゃないよね。麗奈が妙に儚げなこともあって、ついつい嫌な展開に考えがちなのですが・・・。
 麗奈になにかあったら、私もうこのアニメ観ません!(キッパリ){/netabare}

投稿 : 2017/01/25
閲覧 : 375
サンキュー:

52

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

音楽ものの傑作の一つ

 原作は未読。
 他の作品のレビューに散々書いてきたけど、バンドをやっていた経験からか、音楽モノに
関しては、割とハードルが下がる傾向があるんだけど、それを差し引いてもこの作品はよく
できた作品だと思う。
 自分自身は吹奏楽経験はない人だけど、どういうわけか吹奏楽部所属経験のある知人が
多く、そういう人達から聞く話からすると結構、あるある的面白さもある。
 あと個人的にサックスを吹いているので、管楽器あるある的面白さも感じられた。
 加藤 葉月のエピソードにあった合奏をして、音が合った時の気持ち良さはジャンル、楽器の
種類を問わず、通じるものがあると思う。

 ストーリー的にはいわゆる部活モノで、ダメダメだった集団が上を目指していく展開は
スポーツものなどに通じるものがある。
 この過程においてレベルアップ派とエンジョイ派の対立問題や、完全実力主義か、年功序列
主義か、などのシビアな問題を真正面から取り上げているところは好感が持てる。
 こういった問題は体育系、文化系問わず、更に部活以外でもある程度の趣味性のある
コミュニティではつきまとう問題で色々と考えるところがあった。
 それまでぬるい状況にあった部を変えたのは顧問に就任した滝 昇によるものだが、部員
自身に方向性を決めさせたのは、生徒の自主性に任せつつ、部員にも責任を負わせ、更に覚悟を
決めさせたところがある。
 この覚悟という部分では、それまでの多くの部員はどことなく中途半端な印象だったが、
以後は黄前 久美子の「上手くなりたい」に代表されるようにストイックに上を目指していく
者もあれば、斎藤 葵のように身を退く者ありといった感じで、自身の身の置き所をはっきり
させていく描写が興味深い。

 最終回はあえてドラマ性を希薄にして、京都府大会の演奏シーンをていねいに描くことで、
コンクールに挑むキャラの描写で、各キャラの思いを伝えるという手法。なかなか挑戦的な
やり方だと思う。
 最終的には関西大会出場決定とハッピーエンド的結末を迎えたが、本作のアニメ化は原作の
途中までなので、高坂 麗奈の滝先生への思いの去就、田中 あすかのミステリアスな部分の謎
など、あいまいなまま終わってしまった部分もある。

 キャラの掘り下げもよくできており、10代の多感な感性がうまく表現されている。
 久美子が主人公であるのだが、積極的に動くタイプの主人公ではなく、良くも悪くも一歩
退いて全体を見ているキャラ。実際に事件の現場の出くわすことも多いが、部全体を主人公と
考えた場合のストーリーテラー的立ち位置なんだろうなあと思う。
 彼女に関しては内と外での雰囲気や態度の違いがやけにリアリティを感じる。

 一方、麗奈はやるべきことが明確で、それに向かって突き進むキャラ。久美子とは対照的な
キャラであるがゆえに互いが引き立っている感がある。
 彼女に関しては大人びた雰囲気があるのだが、随所随所に幼い部分が感じられ、ある意味
背伸びをしている感も感じられたり。
 他にも魅力的なキャラが多々なのだが、いかんせん1クールでは時間が足りず、描写不足と
言うか、物足りなさを感じるキャラが多い。そんな中でも心の内が見えないあすかが特に
気になるところ。

 作画は背景を始め、やはり素晴らしく、これは演出の領域にも触れるが、光と影を活かした
部分が特に印象的。
 演出と言えば、これを書いている現在、もう2期を視聴済みなのだが、2期に較べてキャラの
反応などはアニメ的デフォルメ感のある演出だなと思ったり。
 音楽も素晴らしいが、作中曲だけでなく、BGMもかなり良い。

投稿 : 2017/01/10
閲覧 : 235
サンキュー:

20

ネタバレ

古酒(クース さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

2期までみて

2期まで見ての感想になります
以下ねたばれ
{netabare}2期と比べればずいぶん楽しそうです。そこまでドロッとしたものも無く、まださわやかに部活してます。友人曰く、吹奏楽部の楽器の役割がそのままキャラにのっているそうで。トランペットとかだと「俺様キャラ」とか。パーカスは「変態」とか・・・なんかそんな事を言ってました。(私が言ってたわけじゃないよ!友人が、友人がよ!)

そこで主役であるユーフォキャラ黄前ちゃんなんですが、1期だとよくわかんないな。ホワホワしてる?無難というか、事なかれ主義というか。しかし、うっかり喋る言葉はきつい。
トランペットはわかりやすいくらい俺様でこっちのほうが印象すごいっす。強烈なキャラ付けのせいか、この子怖い。 {/netabare}

とは言え、やはり楽しそうに部活してる感はこっちが上です。いきなり2期を視聴するようなことはお勧めできません。

投稿 : 2016/12/29
閲覧 : 208
サンキュー:

12

ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

楽器に興味を持てなかった私にとって

私はどうしても楽器というものに興味を持てませんでした。それは今でも同じで、楽器というものに縁が無い人生になってしまいました。

だから、この作品の音楽の何かがわかるのか?というと、あまり分からないのです。

ただ何かに熱中している人、何かを極めたいという人、何かになりたい若者の、向こう見ずで、無計画で、がむしゃらで、でもそれだけにすごい熱量、エネルギーを感じることが、この作品からは感じることが出来ます。

自分というものを確立したかったり、自分を認めてもらいたかったり、強烈な欲求を感じます。それは私にとっては眩しすぎるくらいで、作品内の彼女達のその欲求の強さゆえの周りの見えなさが酷く辛く感じる事もあります。

見方によっては、久美子の事を嫌いになってしまう人もいるかもしれません。(二期までみれば)

諦めに対する強い反発心は、とてもエネルギッシュではありますが、諦めを持っている人にとっては、辛く感じることがあると思います。

視聴する方は、少し覚悟を持ってみたほうがいいです。

以前書いたレビュー↓
{netabare}
何ヵ月か前のアニメなので印象に残った12話だけ感想を書きたいと思います。

久美子が姉と話すシーン。進路について聞かれる。
私も同じようなことがありましたので、ここだけ印象に残ってます。自分は他者を寄せ付けない特別な上手さはない。だから他人から言われる何気ない言葉が悔しい。
「自分は受験があったから、吹奏楽やめた。だからあなたも早めに考えたほうがいい」自分が特別になりたいのにも関わらず、あなたと私を一緒にされて、何の期待もされていない。
久美子の姉がそういうのも無理はないでしょう。久美子は今まで積極的に練習をする人ではないし、突出して上手かった訳ではない。
しかし、道理抜きにして悔しい。だからこそ上手くなりたい。特別になって見返してやりたい。今は反論出来る言葉は「好きだから」しかないけど。
そんな事を思わせる1シーンでした。{/netabare}

投稿 : 2016/11/15
閲覧 : 650
サンキュー:

99

ネタバレ

まゆしい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今見てみると

2年生問題など、2期を見てから改めて1期を見ると新しい発見がたくさんありました。
本当に細かいところまで丁寧に作られており、完成度が高い作品だと思います。

投稿 : 2016/11/12
閲覧 : 222
サンキュー:

8

ネタバレ

ヒラマサ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

期待外れ

途中まではよかった。百合みたいな変な恋愛要素をいれないで欲しかった、クズばっかりで吹奏楽のよさが全く伝わってこなかった。

投稿 : 2016/11/06
閲覧 : 210
サンキュー:

1

ネタバレ

しゅうじ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

楽器とか興味ないし、食わず嫌いしていたが、観るととても良かった

正直楽器に興味ないし、SFっぽいアニメの方が好きで、「どうせお決まりの日常系アニメなんだろうなー」と思い、食わず嫌いしていました。

しかし、2期が始まったこともあり、友人から勧められて見ましたが、予想以上に面白かったです。

面白かった要素としては、
・れいなのミステリアスかつ中二病っぽい感じが好きだったこと
・京アニの作画力
・一言で言ってしまえば平凡かつお決まりのストーリーでありながら、細部の人間関係や軋轢などをきちんと描写し、かつ全てを解消して消化不良感が一切なくストーリーを進行していったところ
・楽器に関しての門外漢が「そんなのどうでもいいから」と思ってしまうような無駄な解説がなく、楽器に興味がなくても、人間ドラマだけで満足できる内容であったこと

アニメに関して、好きなキャラがいるというのはとても重要だと思います。
本作品は、魅力的なキャラクターがたくさんいて、その点も評価できると思います。
(一見憎まれ役のような吉川優子のようなキャラクターも、ちゃんといい子として描写されていて好感が持てました)

投稿 : 2016/10/11
閲覧 : 201
サンキュー:

13

ネタバレ

ろだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

感想

一挙で視聴。

昔トロンボーンをやっていたので、金管を触るときの音とか懐かしかった。

自分のパートだけじゃ何かよくわからなくても、みんなで合わせると音楽になるという感動も思い出した。

先生の言葉とか、部活の雰囲気とか昔のことをどんどん思い出す。


(懐かしいがつらい・・)
2016.10.10

投稿 : 2016/10/10
閲覧 : 215
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12

ネタバレ

ちゃば さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

作画だけでも見る価値あり!

絵も綺麗だし以前から気になってたので視聴しました。
京都アニメはもともと絵が綺麗ですが、動きがあるシーンもとても良いです。
あと、後半の艶のある絵の力の入れ具合がすごい。夜の白ワンピースとか
うっとりします劇場版レベルで文句なしです。
話は根性系でテンポが良いので一気に観れるのがいいです。ただ吹奏楽部と言う事でいろんなパートの見せ場があると思ってたんですが、主人公の低音パートの話が中心で他はあまり触れられてないのが物足りないです。あと楽器の音だけで判断させるシーンが多いので、主人公の成長も含めてなにがどう変わったのかわかりにくかったです。雰囲気だけでも楽しめますが経験者の方がより楽しめるかもしれません。2期では他のパートの掘り下げもあるのか期待して観たいです。

投稿 : 2016/09/21
閲覧 : 171
サンキュー:

15

ネタバレ

りゅぅぞぅ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

これははまらなかった

 ジャンル 吹奏楽

 ストーリー

 全国を賭けた戦いに負けた クミコ

友人:レイコに 「本気で全国いけるとおもったの?」と

思わず、本音がこぼれる・・・

 そんな思ったことを口に出してしまう

クミコの中学を卒業して 高校生活の物語


 物語

 弱小吹奏楽部が全国を賭けた戦いで優勝するまでのお話し



 キャラ

 そこまではまらなかったため 好きなキャラトップ3はなしで


 感想

 これは全然はまらなかった

なんか若干カワ(・∀・)イイ!!キャラだせばいいと思ってないかい?

 サファイヤがなんか、レールガンのウイハルに見えたのは俺だけかい?

一応、全部みましたが 吹奏楽自体に興味はわかないな・・

投稿 : 2016/09/19
閲覧 : 230
サンキュー:

3

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

さすが京都アニメーションの一言

同じ京都アニメーションの代表作で音楽を題材にした「けいおん」という作品がありながら、それとは全く異なるアプローチで高校生の青春を描いた良作。

物語で序盤に顧問の先生から「全国を目指すのか、身内で楽しくやるのか」という究極の二択の決定を部員に求める場面はとても印象的でした。このあたりのやりとりが、部活内での部員の温度差を浮き彫りにし、リアルな部活感を如実に表現している気がしました。

その後、滝先生の指導の甲斐もあってか、というより反発心といったほうが正しいか、全国大会に向けて部員が主体性をもって課題に取り組む姿に感動。部活の中の話ではないが、久美子と麗奈が山に登るお祭りの回のクオリティーはすべての面で完璧の一言。京都アニメージョンの本気を垣間見ました。

久美子のうまく演奏できない葛藤を描き、夜の街を涙ながらに駆け抜けるシーンは本作のハイライトの一つだと思います。最終的に見事金賞を受賞したシーンも受賞の喜びをあえて無音で作画で語らせる演出も流石だと思います。

キャラクターに関してはメインの4人の距離感は微妙なものであり、等間隔でない点が面白い。それを個性豊かに演じる声優さんも演技力が高く、素晴らしかった。特に久美子と麗奈を演じた声優さんの掛け合いのシーンには鳥肌がたちました。吹奏楽初心者の視聴者のために、初心者のキャラクター葉月を活かして解説するのもよい配慮だと思います。残念な点としてはもう少しそ緑輝を掘り下げる時間があってもいいかなと感じました。部の先輩役は京都アニメーションの常連さんも多く堅実な演技で安心があり、物語を丁寧に支えていたと思います。

余談ですが、最近の京アニの作品では男キャラの恋愛は実らないというのはお約束なのでしょうか。私、気になります!!

投稿 : 2016/09/18
閲覧 : 275
サンキュー:

35

ネタバレ

あすは さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

さすがの京アニ、映像の美しさ、すばらしい!

いろいろジェネレーションギャップを感じました(^^;
ぼくは吹奏楽部出身ですけど、「すいぶ」なんて略し方初めてきいた。
あと、いつのまに「ユーフォニアム」になったんだろう。ずっと「ユーフォニウム」といっていたので、タイトルは今でもすごい違和感。
でもコンクールに向けてがんばる姿は、いつの時代でも変わりませんね。
吹奏楽やってた人にとっては、もうたまらないです。

自分の追い求めるもののためなら周囲との軋轢なんてものともしない(でもたまにちょっと揺らぐ)高坂さん。不器用だけど、その情熱が、まぶしいです。
黄前さんも、そのまばゆさにすっかり魅せられて。最初は何となく向き合ってきた音楽だったけれども、やがて自分の未熟さに涙するようになってきます。どうせやるなら、こうでなくっては楽しくないよね。
顧問の先生も含めて、何だか不器用な人たちが、ひとつの音楽を作り上げていく姿が初々しくて、はらはらしながらも見守ってあげたい感じです(と、年寄りくせー(^^;)。

アニメ内での音の描写は、すばらしかったです。
特に中世古さんと高坂さんのらっぱ吹き比べ。
なめらかで美しいけどダイナミクスに欠ける中世古さんと、「自己表現」というレベルにまで達して前にぐいぐい出ようとしてくる高坂さんの演奏。
これをきちんと音で表現したのはすばらしいです。というか、これができないと、このアニメは成り立たないですよね。ここが、このアニメの一番の中心点だと思います。

個人的にはマーチングでの選曲がツボでしたw 最後の高音サイン波でメロディーにからめるパートは、ピッコロで、スーザのマーチにありがちな感じで、ぴろぴろやるんですかね。全部聞きたいー。
あ、あと、あすか先輩最高。いじめられたいw

投稿 : 2016/09/17
閲覧 : 233
サンキュー:

19

ネタバレ

a_kudzu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

チューバくん

ネタバレはしたくないので、かなり簡単にざっくり言うと、高校生の吹奏楽部の話しです。吹奏楽ってかなり大勢でやるから、今までにはない感じの青春感が出てました。

俺は吹奏楽について知らなかったから、響けユーフォニアムをみながら初心者でも吹奏楽について学べました。吹部だった人は、あるあるがありそうだから是非とも観てほしい。これみて、正直、女って面倒くさいなと思わさるくらいに人間関係も上手に表現されてました…(笑)

学校通ってたときによく吹部が個人練習してる風景も思い出して、懐かしさも感じれる作品です。

観てて楽器にも興味が湧き、1回は演奏してみたいなとか思ってしまい、自分が楽器やるならなにかな?とかそんな目線でみても楽しいと思います。

題名のユーフォニアムも低音楽器のことだったみたいで、楽器初心者からは凄いマイナーなとこ突いたなーと思ったけど結構面白かったです。

映画も出てまーす
是非是非そっちも!

投稿 : 2016/09/09
閲覧 : 171
サンキュー:

13

ネタバレ

ゆか さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

殿堂入り(確定)

大好き、好きすぎる。
泣いて泣いてめっちゃ泣いた。
トラウマ級。
保存決定!っていうか消せないよ、これは。

投稿 : 2016/08/21
閲覧 : 214
サンキュー:

13

ネタバレ

不良中年 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最高です。

 これまで音楽をテーマにした色々なアニメを見てきましたが、また一つお気に入りの作品が出来ました。

「けいおん」を作った京都アニメの作品ですが、けいおんは割と現実的な部分を無視した設定がありましたが、この作品は等身大の高校生が部活でベストを尽くすために悩み苦しむ姿を描き、同時に音楽特に「楽器演奏」が出来ることの楽しさ嬉しさを最大限に表現していると思います。

2期の製作が発表されていますが、今から待ち遠しいです。


[2016.7.18]

 この作品について調べたら原作が小説ということで買って読んでみました。全3巻とアナザーストーリー的な1巻で構成されており、とりあえずアニメ部分の流れを組む1~3巻を読みました。
アニメとは微妙に異なる部分があるのでこれはこれで良かったです。
ネタバレになるのでこれ以上は書きませんが、読み終わって感じたことはこのような良い原作があるからこそアニメとして取り上げられ、原作を知らない人でもアニメが良ければ原作を知るようになる。

とても良いスパイラルが生まれているなーということ。

この作品に触れて「自分も何か楽器をを始めてみたいなー」といい年をして思ってしまうのは単に流されやすい性格なのか

投稿 : 2016/08/21
閲覧 : 249
サンキュー:

21

ネタバレ

Tina.t さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

青春スポ根アニメ

京アニは綺麗でいいね。京都の街並みも綺麗。
吹奏楽だけあって演奏の時、特にコンクールの回でイヤホンでアニメを見るとそこにいるかのような臨場感を味わえる。
吹奏楽部が題材なので女の子も多いので色恋沙汰ばかりかと思って見たけど、そんなことはなく、むしろ部活内での揉め事や葛藤を描く青春スポ根アニメって感じだった。クミコのキャラが個性的なものでなく、むしろテンション低めで人に嫌われないよう、揉め事を起こさないように行動する、腹黒いというかなりリアルな設定で良かった。またそんな彼女がレイナに感化されて少しずつ変わっていく模様も青春でした。
辞めていったやる気ある人達を連れ戻すとか、そんな展開も期待したけど、まあそれが無くてももっと揉め事や葛藤、暑いぶつかり合いが増えてほしい!
スポ根最高!二期に期待大!
そして、次の曲が始まるのです!!!

投稿 : 2016/08/18
閲覧 : 190
サンキュー:

16

ネタバレ

渡辺探偵事務所の所長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

そして、次の曲が始まるのですっ!

見よう見ようと思ってやっと見てみました。いいアニメを勧めてもらって嬉しいです。
二期はよ!!持って来い!!

吹奏楽は大学時代に体験入部で少し経験がありました。(クラリネット)
本当に音を出すのが難しかった記憶がありますね。
そういった経験からか、自分は加藤葉月ちゃんに重ねてこの作品を見たといってもいいかな。

高校時代は自分もある部活で全国大会を狙っていたのでかなり全国を目指す!っていう目標は共感出来ますね。

・キャラが良いし、バランスがいい
単純にキャラがいい。感情移入が出来るので次々と見ることが出来ました。
1年、2年、3年。各パートなど色んなキャラがいて、それぞれの感情がぶつかる箇所が生々しくてドラマを見ているよう。(最近のアニメはドラマを越えてる)
あすか先輩みたいなタイプに出会った事がない。
かおり先輩本当いい人や。
かおり先輩の取り巻きも凄いよね。あれだけ行動出来るんだもん
久美子は冷めてる所があっていいね。
最近のDQNネーム事情が少し分かる。サファイアちゃん。

・設定が少し気になる
個人的だけど、久美子と高坂さんの関係性に疑問が湧く。中学生の時あれだけのことがあって、関係修復は厳しいと思う。後は、久美子、レイナと呼び捨てで呼ぶ経緯。「特別」とか連呼してるけど、ちょっと違和感。
まぁ、そういう設定作らないと高坂さんが主要キャラになりにくいんだなぁ。という大人の事情もかいま見えるけども。

先生の設定が雑。「この人に付いて行きたい」と思わせるのにはやや役不足かな。自分の高校時代は吹奏楽部に所さんの笑ってこらえてが取材に来るぐらい凄かったんだけど、顧問の先生は本当に厳しかったけど人間性が豊かだった。この作品の滝先生は少し物足りないね。親が凄い人!ってくらいしか説明がないからだ。

総評
感情移入出来てアツくなれる部活モノ!
細かい事を気にしなければかなり楽しめるのではないのでしょうか。

投稿 : 2016/06/05
閲覧 : 303
サンキュー:

36

ネタバレ

taketaketa さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

リアリティー溢れるストーリー

京アニということもあって、どうしてもけいおんと比べてしまう。

この作品ものほほんと進行していくのかなと思いきや、
まあ大分違った。

主人公の性格の悪さ加減が絶妙で、2人で山登りに行く過程、その後は
かなり面白かった。


去る者追わず、実力のないものは出場できずで、リアルがそこにあった。

投稿 : 2016/05/23
閲覧 : 178
サンキュー:

16

ネタバレ

ジュン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2期がたのしみっ!

見終わりましたー(*≧艸≦)

吹奏楽部の青春ストーリー!
女子ならではの小さなドロドロまではいかない手まわしとか自分との戦いだったりとか
見所ありました!(人゚∀゚*)

ユーフォニアムがメインなのもよかったですっ!

うまくなりたい!っていう気持ち。。よかったぁ(*≧艸≦)

続きが10月からみたいなので楽しみです☆

みてみてね!

投稿 : 2016/05/12
閲覧 : 218
サンキュー:

23

ネタバレ

mine さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ガチ吹奏楽部

部活ものってけっこうはまるよね~!

投稿 : 2016/05/05
閲覧 : 190
サンキュー:

6

ネタバレ

ニャン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

響けユーホニューム

すいしょうがくの話で
大会を目指す話です。

投稿 : 2016/05/04
閲覧 : 232
サンキュー:

4

ネタバレ

ヘルワヘルワ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

音楽系アニメ好きな人

音楽系ののだめカンタービレ
などか、好きな方は間違いなく
好きでしょう!
私は感動すらしました!
なので、音楽系好きな方にはぜひ!
オススメなアニメです♪

投稿 : 2016/05/04
閲覧 : 225
サンキュー:

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響け! ユーフォニアムのストーリー・あらすじ

高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部をきめたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。(TVアニメ動画『響け! ユーフォニアム』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2015年春アニメ
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
tv.anime-eupho.com/
主題歌
≪OP≫TRUE『DREAM SOLISTER』≪ED≫黄前久美子(CV:黒沢ともよ)加藤葉月(CV:朝井彩加)川島緑輝(CV:豊田萌絵)高坂麗奈(CV:安済知佳)『トゥッティ!』

声優・キャラクター

黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、藤村鼓乃美、山岡ゆり、日笠陽子、沼倉愛美、久川綾、櫻井孝宏

スタッフ

原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム北宇治高校吹奏楽部へようこそ』)、 監督:石原立也、シリーズ構成:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子、シリーズ演出:山田尚子、美術監督:篠原睦雄、色彩設計:竹田明代、楽器設定:髙橋博行、撮影監督:髙尾一也、音響監督:鶴岡陽太、音楽:松田彬人

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