当サイトはアリフィエイト広告を利用しています

「心が叫びたがってるんだ。(アニメ映画)」

総合得点
78.4
感想・評価
1202
棚に入れた
6295
ランキング
556
★★★★☆ 4.0 (1202)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
3.9

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

レビューを絞り込む
☆の総合評価
文字数
サンキュー数
視聴状況
表示形式
キーワード
この条件で絞り込む

心が叫びたがってるんだ。の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

言葉は時に人を傷つけるし、時に人を救います!

幼き頃の山の上のホテルでの出来事。

想像力豊かだった少女は、父親の出ていく時の言葉の刃で
きっと必要以上に心を傷つけられてしまったのでしょう。

そんな心に傷を負ったままの高校生少女成瀬順が、
ある日「地域ふれあい交流会」の
実行委員会に
坂上拓実、仁藤菜月、田崎大樹の3人と共に選ばれることから
動き出す青春物語です。

実行委員会のメンバーは
それぞれが悩みや葛藤を抱えていて序盤は他の人に気持ちを思いやる
余裕なんてありません。

時に心の声を爆発させてひた向きに頑張る順の姿が徐々に
周りの空気感を変えていきます。

言葉を発せないけど、携帯での高速タッチによって溢れ出る思いを
ぶつける順に対して
言葉を発せない彼女を色眼鏡で見ることなくそのちょっと面倒な
やり取りにも真摯に
付き合う優しい拓実は、順の苦しかった心の傷を知って寄り添う
うちに無自覚だった自分の傷も少しずつ意識し、癒されていきます。

そんな二人の関係がとても素敵でした!

付き合っていたのにメアドさえ知らなかった菜月とはうまくいかなくて
当たり前だし、菜月が順に嫉妬するのもわかります。

すぐ熱くなるけど間違っていることを認めることが出来て、
後輩にでさへ実直に謝ることの出来る田崎。
拓実への想いがありつつも実行委員として頑張る菜月。

何気に凄いのはこのメンバーを選び、やんわりと
導いていく先生なんですけどね~。

そして一生懸命な姿にほだされて、クラスがミュージカルの成功と
いう目標へ向ってまとまっていく姿がなんだか熱くて、眩しくて
観てて気持ちが良かったです。

そしてクラスで作り上げたミュージカルが素敵なんです!!
ミュージカルってセリフがそのまま歌になったり、
突然踊り出すキャストに意味がわからないって苦手な人も多いと
思いますけど、
自分は歌やダンスが元々好きだったり、わりと
とんでも設定も受け入れられるせいなのか大好きなんです。

順が実体験をもとに考えるオリジナル作品。
舞台ならではの空気感や臨場感、手作り感が伝わるこの子達の
一生懸命の発表シーンは、もし現場の体育館で観てたら感動した
だろうな~って思える暖かさがありました。

自分を救い出してくれると信じて恋心を抱いていた拓実の気持ちを
知ってしまい本番直前に逃げ出してしまった順。

山の上のホテルでの順と拓実の言葉を尽くしてのぶつかり合い。
「しゃべったりするから不幸になった」
自分のおしゃべりのせいと苦しむ順に拓実は
 「傷ついても良いから本当の言葉を聞きたいんだ」
順に心の声を叫ばせます。
そしてそれは自然と涙する拓実の心も開きます。

「私・・言いたい事、もう一つあった。 私坂上君が好き!」
順のむき出しの気持ちに正直に答えるしかない拓実
「ありがとう、でも俺、好きなやついるんだ!」
  「うん、知ってたよ」

順が埋もれてた心の声を思いっきり叫ぶのに対して
拓実が本当に優しく落ち着いた相槌で返すこのシーンはとても
素敵でした。

それなのに、失恋しちゃう順の姿に泣けちゃったよ~~。
本当の心を伝えるって素晴らしいけど切なくもありますよね。


終盤、舞台への順の登場シーンは
ハプニングもミュージカルに奇跡は付き物って言っちゃう
先生の言じゃないけど
ピンチを最高の演出にしちゃう展開に感動させられちゃいました><!
(娘の辛い気持ちに気づいて母親が涙する最中
後方から歌いながら歩んでくる順の姿、歌声がとても堂々としていて
伸びやかで、あ~~いつの間にか涙溢れて止まらないよっ・・)

そしてベートーヴェン「悲愴」
 オズの魔法使いの「Over The Rainbow」二つの楽曲が絶妙に
絡み合う順と菜月のハーモニーから全員での合唱でのフィナーレ。

こんな暖かくて心のこもった合唱は涙止まりません・・・。

舞台終了後の高揚感、達成感もあってか
直球勝負の田崎の順への告白に驚いたもののなんか微笑んじゃいました。
(こんなにも感情豊かで熱い情熱をもって一生懸命に殻を破ろうと
頑張る順を好きになっちゃう田崎君は分かってます。
驚いて顔を赤くして動揺する順がやっぱり可愛い~~!!)

そして拓実と菜月、真っすぐ向き合いやり直そうって姿に
やっぱり青春いいな~って思えるラストでした。

乃木坂の曲でのエンドロールは、
若くてキラキラした青春を感じる華やかな楽曲で意外と良かった。

本音をぶつけられる素晴らしさ、行動する若さの素晴らしさ
爽やかな余韻が残る素敵な作品でした。

投稿 : 2023/06/26
閲覧 : 334
サンキュー:

31

ネタバレ

ハル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ミュージカル

ミュージカルに本気で取り組む青春ラブコメ。キャラの設定が良く最後まで観ましたが…エンディングで、はっ?てなりました。フラグ立てまくっておいてコレ? 

投稿 : 2023/01/12
閲覧 : 206
サンキュー:

1

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

にゃんが見た「心が叫びたがってるんだ。」ってこんな童話

人魚姫のあらすじ(ウィキペディアから)
{netabare}
人魚の王の6人の娘たちの内、末の姫は15歳の誕生日に昇っていった海の上で、船の上にいる美しい人間の王子を目にする。嵐に遭い難破した船から溺死寸前の王子を救い出した人魚姫は、王子に恋心を抱く。その後偶然浜を通りがかった娘が王子を見つけて介抱した為、人魚姫は出る幕が無くなってしまう。人魚は人間の前に姿を現してはいけない決まりなのだ。だが彼女はどうしても自分が王子を救ったと伝えたかった。
人魚姫は海の魔女の家を訪れ、声と引き換えに尻尾を人間の足に変える飲み薬を貰う。その時に、「もし王子が他の娘と結婚すれば、姫は海の泡となって消えてしまう」と警告を受ける。更に人間の足だと歩く度にナイフで抉られるような痛みを感じるとも。王子と一緒に御殿で暮らせるようになった人魚姫であったが、声を失った人魚姫は王子を救った出来事を話せず、王子は人魚姫が命の恩人だと気付かない。
そのうちに事実は捻じ曲がり、王子は偶然浜を通りかかった娘を命の恩人と勘違いしてしまう。
やがて王子と娘との結婚が決まり、悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた姫の姉たちが、髪と引き換えに海の魔女に貰った短剣を差し出し、王子の流した血で人魚の姿に戻れるという魔女の伝言を伝える。人魚姫は愛する王子を殺せずに死を選び、海に身を投げて泡に姿を変えた。そして、人魚姫は空気の精となり天国へ昇っていったが、王子や他の人々はその事に気付く事はなかった。
{/netabare}

*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫


ハンプティ・ダンプティのなぞなぞ詩(ウィキペディアから)
{netabare}
ハンプティ・ダンプティが塀に座った
ハンプティ・ダンプティが落っこちた
王様の馬と家来の全部がかかっても
ハンプティを元に戻せなかった
{/netabare}

答え。。ハンプティは玉子のこと(割れたら元に戻らないから)


*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫.。・*゜*・。.♦♫♦♫


岡田麿里さんって童話とか好きみたい

「凪のあすから」は「人魚姫」に出てきそうな世界で
海の人と陸の人の恋のおはなし書いたけど
こんどのおはなしは
{netabare}「人魚姫」のおはなしに「ハンプティ・ダンプティ」を足して{/netabare}
ふつうの高校生のふつうの恋のおはなしにしたみたいだった^^


でもちがうのは最後

磨里さんってハッピーエンドが好きで
{netabare}凪の明日からでも失恋しちゃった美海のこと好きな男子がいたけど
今度もやっぱり♪{/netabare}


*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚


ワンス・アポン・ア・タイム

{netabare}
玉子姫は子どものころある出来事がきっかけで
心にひびが入ってしまいました


そんな姫の前に妖精ハンプティがあらわれて
チャックでカラの割れたところををふさいでくれました


でも
それから言葉を話そうってチャックを開けると
中のものまでいっしょに出そうなくらいおなかが痛くなって
姫は声が出せなくなっちゃったんです



高校生になったとき姫は
いっしょに「地域ふれあい交流会」実行委員になって
自分の心の声をスマホで読んで分かってくれた王子に恋をしました。。


でも王子も本当は姫と似たきっかけで
音楽とかからはなれてて死にかけてたんです


そんな王子だったけど
言葉が話せなくってもがんばって委員のお仕事する姫を見て
生きる力をもらって助かったんだ

だけど。。王子には好きな子がいたの。。



いっしょにお仕事しながら王子と楽しく過ごしてたある日

姫は王子が元カノに
「姫に恋なんかしてない」って言ってるの聞いちゃって

それでとうとう割れかけてた心が
チャックで止められないくらいバラバラになりかけて
山の上のお城に逃げてしまいました。。


自分を助けてくれた姫なのに
知らないうちに塀の上から落としちゃった王子は
もうダメ!って思ってた姫をやっと見つけて
姫に心の玉子の中身を全部出すようにって言ったの!



すると不思議
姫が中にあったわるい言葉をぜーんぶ出し終わったら
中から新しい姫が生まれてきたのです☆



助けてくれた王子は元カノのところに行っちゃったけど
生まれ変わった姫を
白馬に乗ったおとなりの国の王子様がむかえに来たのでした☆
{/netabare}

ハッピリー・エバー・アフター♡


磨里さんの恋の童話よかった☆

投稿 : 2021/08/31
閲覧 : 915
サンキュー:

133

ネタバレ

コタロー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

口は災いのもと?彼女は悪いのか?暗示?呪い?戒めなのか

お涙頂戴で期待していたのだが・・

事の始まりが、最悪の親父の存在。
事もあろうに”お城”で不倫
少女は純粋にお城での社交界を美化しているから
事の結末を知ったとき心はズタズタになったであろう

ストーリ的には青春もの
喋れない娘の勇気を皆で助ける
フレンドものだ!!
こんな関係は気持ちがいいね!

皆で支える美しさ
最後皆で劇を達成させる一体感

涙は期待しないで!!
でも、綺麗に纏めているよ。

投稿 : 2021/07/03
閲覧 : 217
サンキュー:

4

ネタバレ

きりがくれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人間の根源に触れる感じの作品

(以下長文・ネタバレありです)初回投稿2021/1/26(なかなか書ききれず,ちょこっとずつ更新中)
私は初見から引きこまれ,レンタルディスクで10回以上視聴しました(その後BD購入)。最初に教室のHRで順が立ち上がって言葉を絞り出そうと苦しむシーンで心が一気に持って行かれました。初回は私も終盤で「あれれ?」となりましたが,繰り返し見るうちに心になじんできました。その後このサイトでいろいろな方のレビューを拝見して,とても参考になりました。下記のメモは,先行してレビューしてくださった方々の影響も受けていることをお断りしておきます。


1)この作品にもしテーマ性をみるなら,その根底の考え(世界観,哲学)は,
-----------------------
人間は言語表現をもつ
人間は親子やコミュニティなど社会を背景に生きる
言語表現の原初形態は感情である
感情の根源のひとつに性的感情がある(否定的意味でなく)
-----------------------
の4点かなと。


2)その考えの上で本作の筋書きを要約すると
「社会と病的に距離をとることになった人が,恋愛体験(性的衝動の一環)と音楽を契機に,殻を破って社会に復帰する(再生する)話」
です。

この「主人公の再生」という「幹」以外の部分は,各人物像・設定・進行につき,冷静に考えるとほぼ全篇,かなりの無理スジを含むので,それらを「テーマを描くためのファンタジー」と割り切れない方には向かないかなと思います。(学園描写とかがやけにリアルなところもあるだけにそのまぜまぜ感が違和感になるようであれば)


3)本作の表現には象徴的おぜん立てが多い
・ラブホがエピソードの始まりと終わりに出現して物語の円環をなす。ラブホを出てミュージカルの輪に入るのは,その「闇の円環」から最終的に抜け出たこと(再生したこと)の表現。
・最後の大樹の告白は,「順の人生の新しいフェーズの開始」のダメ押し的な示唆。(ただし,急すぎて違和感を持つ人多数。私も。そのダメ押しは「母との和解シーン」でもよかったかもだが,あえて最後まで男女関係から逸れないことが作者のこだわり)
・ラブホの廃墟にベッドがあるのは性的衝動の暗喩。
・ラブホの廃墟にステンドグラスと光なのは救済の暗喩。
・教室風景からの→ミュージカル は,社会の縮図。

恋愛感情・性的衝動は(否応なく)人の人生に影響する,というモチーフは,ラブホというあけすけな象徴だけでなく,最初のほうのDTM研の小ネタでも何度か控えめにちりばめられています。伊勢佐木町ブルース,声優さんの水着写真集,告白ぅ?w,二次元ハーレム... これと対称をなすチア部のほうでも,陽子と樹の関係性を示す小ネタがやはり4,5か所... 坂上君の登場シーンでさえ,おっちゃんの「いい女と...」というあられもないセリフで味付けされていることも,ワクドナルド前での「気があるんじゃぁ?」のセリフも...

順だけが,容姿・しぐさ・発声・持ち物,すべての点で1人だけ子供っぽく描かれているのは,テーマの強調のため,1人だけ浮かせるため,なのでしょうが,違和感のある人はいるでしょう。全校生徒のなかで一人だけスクバじゃない,って相当にヘンではありますよ。(ピンクのリュックに教科書ぜんぶ入りそうもないし...)


4)主人公は4人いるようでいて,順以外は,「順に感化を受ける役」という意味で同列です。


■■以下,終盤のヤマ場以降の各シーンについて...■■

5)順がしゃべれるようになった転換が起こったのは,公演前夜に学校を飛びだした時です。渡り廊下の会話を偶然立ち聞きしたことで,それまでは社会に露出させていなかった順の恋愛感情が,自分の意思ではなくとも「三角関係」という社会的構図のなかにすでに投ぜられていることをつきつけられました。自分の感情を抑えておけばいいという状況ではなくなったことが,順を次のステージに押し出すのです。

ここで順の心が乱れたのは,「自分は明示的にしゃべってはいないのに,菜月に自分の感情を悟られていたこと。そして,それゆえに菜月を傷つけていた(かもしれない)こと」を知ったから,でしょう。「成瀬って,しゃべらなくても考えてることまるわかりだよなぁ」が伏線でした。その線で考えると,「拓実にその気がないことがわかったこと」は,副次的な問題だと思います。ただ,演出は,こちらのほうがキッカケになるように見せているのが違和感ですが,わかりやすさ,のために妥協したのか... なお,順は菜月が拓実を好きなことには気づいていました(6人で集まったときの視線の動きで表現)。※あとのヤマ場の最初で「王子様がいなくなったからもう歌えない」と語るのは,菜月に嫉妬心を起こさせたことに言及したくなかったあらわれと見ます。

そこにタマゴ妖精があらわれて語る場面は,私には難しく感じていましたが,順の気持ちを上記のように読むと,わりとすんなり受け入れられます。妖精の発言は,「今のおまえは(自分は),しゃべらなくても心は知らず知らず周囲に伝わっていて,もう殻は割れ(殻を割り)かけている。だから痛いのはおなか(しゃべるしゃべらない)じゃなくて,胸(恋心や罪悪感や)なのだろう?。本心をもっとさらけだすのは,これまでの抑圧状態から見れば「混沌」で(スクランブルエッグで)自分も傷つくだろう。けれど,そこ(世間)に身を投じれるかどうか=殻をとり去れるかどうかは自分次第だよ。」という順への”応援の言葉”と受け止めました。

ですが,このシーンの演出は一見そうとは思えないような(脅かすような)味付けになっています。これは,「いったん追い詰めておいて,次の救済の場面をより劇的にする&公演から逃げ出すという極端な行動の動機付けを強化する」という作法なのでしょうが,なんとなく私は製作者たちの「持ち味」が変化球的なのかな,とも感じた次第です。この,「ヤマ場の始まり」の場面が,もうちょっとすっと入ってくる設計だとよかったかな。。。


6)そしてその次に賛否両論の,というより多くの人が悪評するヤマ場シーンが来ます。たしかにこれを現実に起こりうるかもしれない線で考えたら,まさかの逃亡も,行く先があそこなことも,拓実が建物の奥の奥で割と難なく見つけることも(つけたしに足跡の描写はあるけれど),拓実を見ても順が驚きもしないことも,すべてヘン,というか無理スジですよね。私もそう思います。

なので,私は拓実が自転車で学校を出てから順を乗せて戻るまでが「ストーリーが盛り上がった果てのファンタジー」なのだ,と思うことにしました。あそこでは,作者の「こうあってほしい(ラブホの円環でないと言いたいことが言えない)」という意思が,リアリズムよりも重要だっていう判断なのだなぁと。。。「精神が再生する(こともある)というテーマのほうが,さわやかっぽい青春ドラマを描くことよりも優先した結果」というか。たぶん,ここの設定をあえて非現実的にして,ミュージカルと廃墟との「ダブル劇中劇」みたいな効果を狙ったような気がします。変化球ですね・・・


7)とはいえ,ヤマ場シーンのセリフのシークエンスは,話せなかった主人公がこれまでの葛藤を言葉でぐいぐい回収していく,緩急つけたたたみかけが,とてもいいと思います。「玉子がいないとっ...こまるのっ!」というひとことの吐露が(多少説明的だが)それまでの長い苦悩の突破口を凝縮し,そこがカタルシスの始まり。そこから,ミュージカル終曲の(ありきたりな歌詞ではあっても,すばらしい原曲と合っていて,やはりぐっとくる)現世肯定の光明まで,ざくざく階段を登るようなテンポ感。

この流れを「急ぎすぎ」と感じる方もおられるでしょうが,シーンの切り替えがうまく,ミュージカル曲のほとんどは思い切って刈り込んで,密度が濃い流れになっていると私は感じます。

会話の最初のほうで順が繰り出す罵詈雑言は,拓実と菜月に対する感謝の気持ちをわざと真逆の表現で吐き出していて,心にくい脚本です(※私はこれを別サイトのある方のレビューで教わり,同感しました。ありがとうございます)。これは順の未熟さ・成長途中の不器用さ,の表現でしょう(私はこれをかわいく感じます)。そこからいろいろ言葉を交わした末も末に,落ち着いた声での「うん。......知ってたよ。」にすっと着地する流れは,音楽(劇伴もミュージカルも)の非常に効果的な使い方もあって,あーなんか,いいもん見たわー,となります。

「知ってたよ」にかぶせての手を差し出し,手を引かれようとするほんの短いシーンが,最高のシーンです。拓実と互いに承認しあったことの象徴。その後は,公演中の母の涙の微笑や,同級生たちにしゃべれるようになったことがわかる流れでの,「社会からの承認」のイベントがさりげなく続き,からの大団円。(たしかに,急ぎすぎかも,ではありましょうが,冗長であるよりは,行間を読ませる感じが,いいかなと)


8)ミュージカルシーンが終わってからのエンディング,順・大樹,菜月・拓実の2ペアがそれぞれに告白がらみの言葉をかわす。この作者は本当に「対称性」にこだわるみたいですね。。。いかにも演劇っぽく感じます。ただ,大樹がここで告るのは普通の感覚からして唐突すぎて,急に「あれれっ」となりますわ。リアルさよりも対称性の維持を優先したのか。。。

んでもこれじゃ,せっかく「良い人キャラ」になってた大ちゃんが,「ヘンな人」認定されやしませんか・・・ ミュージカルをごり押ししたのも当日頭を下げてチャンスをくれと懇願したのも,良い人だからじゃなくて恋愛感情があったから,という方向に行ってしまいかねないのは,なんか大樹がかわいそうでは...

素人考えですが,大樹が「告白」でなくて,「おれちょっと成瀬にミュージカル成功しておめでとうって言ってくるわ。あいつにはいろいろ自分も思うところあったし。今ちょっと2人で話してみてえんだ。(赤面)」くらいにして今後を暗示,ならリアルさは保てたかも。


9)ということで,本作は基本は順の一人物語であって,しかも象徴的に極端な設定・進行が急所に据えられ,受け取り方が難しい(コツがいる?)セリフもあり,それがリアルすぎる普通の学園描写のなかにハメこまれているので,途中までで「普通の人の普通の展開」を期待して見てしまった人には,極端すぎて理解してもらえない。例えば順は,「ありえない幼さ,ありえない逃亡,ひどい自分勝手」認定されてしまい,周囲の生徒たちは「ありえない優しさ」になり,大樹のは「ありえない告白」に見えてしまう。

本作は,リアル指向に見えてリアル指向ではない,「1,2か月の間で起こった恋のめざめ,という設定に凝縮された精神のファンタジー」なのですね。なもんで,絵づら・言葉づらを額面通りに受け取りたい人にはきびしく,ファンタジー的解釈も許容する人(私を含む)には受け入れられる,のかな。

ある意味,見た目と違って,とてもわかりにくい作品かも。逆に言うと,見るほどに味が出る,とも。

セリフ・発声・間合い・しぐさ・表情・背景・音楽・カット割り,すべてが繊細すぎる(かもしれない)ほどいきとどいた繊細な演出にいったん気が付くと,ただただ感心しかありません。

公演当日の朝の淡雪から,鈍色の曇り空がだんだん晴れて,一度も日光が射しこむことはないけれど,ラストの順と大樹のシーンでの夕焼け直前の初冬のひやっとした夕空の質感に至る,こまやかな背景と光線ぐあいとか....


(まとめ)
全体をおおくくりに見ると,本作の内容の構造は重層的で,表面的な方から順に,
------------------
◇表 層:苦みも甘さもの学園青春ドラマ(青春てすばらしい&ほろにがい)
◇第1層:言いたいことがあるならはっきり言えばいいの。という「メッセージ」
◇第2層:人は救済される(ことがある)。という「希望」
◇第3層:人を動かす原動力のひとつは性的衝動。という「原理」
------------------
のようになっていると感じます。この作品を見てどの層が自分に届きそうか,によって,見方は変わるのでしょう。

私も視聴3,4回目くらいまでは,「恋愛要素をもっと減らせばいいのに」と思って観てましたが,その後,作者が描きたい核心は上記の第2,第3であって,表層はおろか第1層でさえも(極言すればですが)「核心を描くための素材にすぎない」のかもな,という気がしてきました。そうでないと,えぐいオープニングも,高2女子が一人であの廃墟の奥深くに入り込んで好きな男子と廃ベッドの前で対峙する,というぶっとんだ設定も,あちこちにこれでもかと散りばめられた恋愛がらみの小ネタも,とても説明がつかないかな,という気が今はしています。

一般受けするだろう表層を上手に整然と語ることを曲げても,それが成功してもしなくても,主張したいことを盛り込むことを優先した(だろう)ことに,作者の根性(クセ,とも言えそうか)をわたしは感じます。


●音楽は神。サウンドトラックCD買いました。そのあとで順バージョンのミュージカル曲が特典CDに入っている限定版BDも買いました。

●声優さんたちはとにかくうまい。芝居を聞く醍醐味あります。絵がきれい。表情・しぐさの演出もこまやかで目が離せません。

●タイトルバックの文字にからむ四枚の木の葉(右下の一枚だけタマゴ妖精のシルエットつき)は,ラストシーンで空に舞う四枚の葉として再現。遅れて昇った一枚がタマゴ妖精の帽子(本体はもう消えて,無い)に変わって消えていく。このギミックは好き。

●ED曲は,私はパスだな・・・


(追記)
この感想文をひととおり書いてから,また見直ししました。前夜の順の失踪から先は,最後の最後まで(物語的には)「ずっとカオス」ですね。スクランブルエッグ。通常はありえない展開の連続。あの順が転んだポイントから先,「さぁファンタジータイムが始まったぞ」という自分のスイッチを入れてみると面白いです。

拓実が,「おれに,探しにいかせてくれないか。」と言ったときのほかのみんなの「はぁっ?!」という常識的には当然の反応が,「いまやカオスの部品となった登場人物たちが,いきなり真顔で反応してみせる。これってメタ視点じゃね?」と見えてしまって苦笑です。(へんかな...)

投稿 : 2021/02/10
閲覧 : 338
サンキュー:

16

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

本音を隠す優しさよりも、本音を受け止める優しさを

劇場公開の時以来なので5年ぶりの再視聴になりますかね。
うんうん、あの時の感動そのままに楽しめました。不器用ながらもひたむきな順ちゃん可愛い!

今作の登場人物は主人公の成瀬順をはじめとして皆自分の本音を打ち明けられないキャラクターばかり。
というか現実でも大抵の人が本音隠して生きてますよね。まあこういうのって大体口にしたら誰か傷つけたりするという気持ちと、自分が傷つきたくないという気持ちが合わさることで行ってしまうことだと思います。
でもちゃんと全部受け止めてくれるような人になら、互いに本音をぶつけ合えますよね。大事なのは自身の本音を伝えること以上に、誰かの本音を受け止めてあげられる優しさと信頼を持つことが重要なのではないでしょうか。
今作では成瀬順と坂上拓実の二人が最終的にそのような関係に至れたため、順も拓実も自分の中に閉じ込めてた想いに向き合うことが出来たんだと思いますし、それが出来たのは拓実が順の信頼を勝ち取ったからだと思います。
まあ普段愚痴を聞くのもこぼすのも大っ嫌いな私が何偉そうに言ってんだって話なんですけどねー。クズですいません・・・

それにしても公開当時は気づかなかった、というか多分知らなかったんだと思いますが、順のお母さんって吉田羊さんが演じられてたんですね。今作が声優初挑戦とのことらしいですが、流石は演技派女優、上手い。娘に対して上手く接することができない母親役を見事に演じられていたんじゃないでしょうか?
クラスメイトのモブキャストも今見ると中々な面子が揃ってて驚きました。

あと乃木坂の主題歌が批判されがちですが、自分はそんなに嫌いじゃないです。というかアニメファンの坂系アイドルに対する偏見というか嫌悪感はちょっと極端過ぎるように思いますね。私も大して興味は無いですが、別にそこまで嫌いってわけでもないです。正直アニメにもアイドルにも興味ない人からすれば同じ穴の狢でしょうし、歌に関してはぶっちゃけその辺の声優ユニットとそこまで大差ないでしょうよ。うーん、ここさけじゃなかったらここまで言われてないのかな?

アオハル系映画として非常によくできた作品なので、未視聴の方は是非見てみてくださいね。
ちなみに公開当時、YouTubeの広告で存在知ってたんですが、既に公開から2か月経ってて焦って劇場に直行しましたww

投稿 : 2020/12/20
閲覧 : 318
サンキュー:

21

ネタバレ

USB_DAC さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

言葉は心の使い

★物語
・監督 : 長井 龍雪
・脚本 : 岡田 麿里
・原作 : 超平和バスターズ

劇場版「あの花」に続き、再び埼玉県秩父市を舞台に制作された超平和
バスターズ二作目の劇場映画。前作同様普遍的社会問題を物語の背景に、
それが切っ掛けで言葉を封印してしまったある少女の回復までを描く。

登場人物の多くが大小様々なストレスを抱える為、序盤から中盤にかけ
ては不快な言動やギスギスした空気が比較的多め。また交流会本番直前
のヒロインの行動が多くに唐突と捉えられ、賛否を呼んだ作品でもある。


★作画
・作画監督 : 田中 将賀
・美術監督 : 中村  隆

一目見て分かる田中さんが描くキャラたち。その作画クオリティは前作
にも増して高水準で表情の豊かさもまた同様。背景のリアルさ、透明感
は劇場版として見ても相当なレベルだと思います。


★声優
・成瀬  順 : 水瀬 いのり
・坂上 拓実 : 内山 昂輝
・仁藤 菜月 : 雨宮  天
・田崎 大樹 : 細谷 佳正

その声質の為か、成瀬順の性格を知りかなりプレッシャーを感じていた
という水瀬さん。極力自然体を心掛け、周囲との違和感を無くすために
とても苦労したといいます。その努力の甲斐もあってか、聴き手に充分
思いが伝わる妙演。第25回JMCA新人声優賞受賞も納得の演技です。
そして他の主役三人、それ以外の人物もまた然り。個々の特徴をしっか
りと把握され、またその掛け合いはとても自然で素晴らしいものでした。


★音楽
・主題歌 :「今、話したい誰かがいる」/ 乃木坂46
・挿入歌 :「Harmonia」/ コトリンゴ
・音 楽 : ミト(クラムボン)、横山 克

ミュージカルのエンディングで合唱するマッシュアップが全く違和感な
い出来栄えで本当に驚きました。青春の哀傷感を表す「悲愴」、そして
夢見がちな少女が歌う「虹の彼方に」。トリを飾るに相応しい選曲だと
思います。主題歌も爽やかさがあって決して悪くない印象でした。


★キャラ
・キャラクターデザイン : 田中 将賀

ヒロインも勿論良かったと思いますが、やはり拓実の好青年ぶりが特に
印象的。内山昂輝さんの上手さも手伝って、とても好感度の高い高校生
に仕上がっていたと思います。


[感想]

「全部・・・お前のせいじゃないか」・・・・・?

離婚の責任を子供に押し付ける親が本当に居るなんて思いたくもないで
すが、年間二十数万にも及ぶ離婚数を鑑みれば似た様なケースは実際に
あるのかも知れません。大切な家族がありながら浮気する者の本性など、
程度の違いこそあれ恐らくこんな感じなのでしょう。それにしても冒頭
に描かれる父親は全く救いようの無い下衆。そりゃ年端も行かぬ幼子が
親からあんな酷い仕打ちを受けたら心が壊れるに決まってます。それを
真面に受け取り、長い間一人で抱え込んだ順が本当に不憫でなりません。

そして被害者である母親が周囲に一切相談せず、体裁から嘘偽りを語り、
慣れない仕事や生活に疲れ果てて娘に優しい一言さえ掛けられなくなる。
そんな孤独で鬱な姿を見ているのも大変辛いものでした。

ストレスや心的外傷などから突然声を失う「心因性発声障害(失語症と
は違う)」は年齢に関係はなく、また比較的若い女性に多く見られその
克服は困難だと聞きます。治療に於いてもカウンセリングは勿論、作中
で描かれる様に良き理解者が側にいること、周囲の心温かいサポートが
非常に重要であるとのこと。その意味では理解者である拓実達と、舞台
に向けて協力し合ったクラスの変化は、彼女にとってとても大事なもの
だったと言えます。逆に言えばそういった状況無しではこの障害を克服
することは難しいのかも知れません。


彼女に為にもと奮起し、クラスメートが必至で準備したミュージカルを
ボイコットしてしまった順。その行為を咎める声が多いのも分かります。
しかし拓実と菜月の関係を知らずに彼に恋をしてしまったことへの恥ず
かしさ、自分は調子に乗っていたという思いから現実逃避し、受罰の為
に廃墟のホテルへと足を運んだ。そこで言葉の封印から更に感情さえも
封印しようとスクランブルエッグ(形が壊れた状態=クラスメートから
の拒絶=罰を受ける)を敢えて作り上げようとする。そんな彼女の自罰
的な切ない気持ちも良く理解出来るのです。そして拓実との真剣な心の
投げ合いで漸く殻を破ることが出来、玉子の呪いを心の内から解放した。

もしあのまま何事もなくミュージカルを終えたとしても、少女と王子様
という二人の関係は変わらないのですから、ただ伝えたい想いを披露し
ただけで(親子の関係は多少改善した可能性はありますが)彼女自身は
何も変わらなかったはずです。むしろこの展開があったからこそ彼女は
無事にこの障害を乗り越えることが出来たのではないでしょうか。

〈廃墟での主なやり取り〉
{netabare}
・順の罵倒を素直に受け止める拓実
・逆に罵倒に感謝することで「言葉は人を傷付ける」呪縛から解放
・結果、自責の念と玉子の存在を完全に消し去ることが出来た
・名前を呼び合ったのは王子と少女という妄想上の二人を否定する為
{/netabare}

ただ変更前のシナリオでは少女は処刑されるとあったので、流れ的には
内心ちょっと怖かったのも事実です。そんな展開じゃストーリーが破綻
するのは重々分かっちゃいましたけど。(笑)

本作の主題にも繋がるミュージカル「青春の向こう脛」。全8幕からな
るその終盤は見事に物語とリンクしながら進行していきます。内容はか
なりシリアスですが、敢えてコミカルで学芸会的な稚拙さにすることで
重い本編とのバランスを上手く保っていたと思います。そして順の母を
引き留める拓実の祖父母、舞台裏でのクラスメートとのやり取りは実に
感動的。儚げな順の愛らしさ、周囲の優しさが目に沁みる素晴らしい演
出でした。あと田崎の酷い玉子面を見て拓実が吹き出すシーンは、思い
返す度に笑ってしまいます。

田崎の告白を唐突だとする向きも多いですが、自分は決してそうは感じ
ませんでした。確かに彼女を蔑むような序盤のあの台詞は見ていて非常
に気分が悪くなりましたし、罵った相手に告白なんて状況は普通なら考
えもしない。しかし根は優しく真直ぐな彼は謝罪の後、常に順の成り行
きを気に掛けていました。逃亡が明るみになった本番当日の拓実に言い
放った一言がそれを物語っています。そして懸命に気持ちを伝える順を
見て、腐りかけていた自分を変えることが出来た。そのことへの感謝と
同時に好意を抱いたとしても何ら不思議ではありません。タイミングと
しては少々早い気もしましたが、若さ故の勢いあまっての告白と見れば
それも悪くありません。しかしフられて間もない当の順が、それを素直
に受け入れるかどうかは全く分かりませんけど。(笑)ただその告白に
よって、新たな現実世界が彼女の目の前に広がったことは確か。そして
それは彼女にとって最大の救いだったと僕は思っています。

それにしてもファミレスや廃墟のホテルで感じた順の気の強さは相当な
もの。拓実や山路の反撃にたじろぐ田崎を見ていると、尻に敷かれる姿
を何となく想像してしまいます。個人的にはお似合いの凸凹カップルだ
と思うんですが・・・・どうでしょうね。(笑)


不用意な言葉は相手を傷付けてしまうもの。しかし過ちを修復するのも
また言葉。人はそれを繰り返しながら向き合い方を学び、また優しさに
触れ感謝し、一歩一歩成長していく。

そして思いを言葉にする勇気。他愛もなく当り前に思えてなかなか出来
ないそれは、人と触れ合いながら生きていく上でとても大切なことなの
だと、この作品を通して我々に伝えているような、そんな気がします。




以上、拙い長文をお読み頂きありがとうございました。

投稿 : 2020/09/03
閲覧 : 262
サンキュー:

18

ネタバレ

junloft さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:----

おもしろ・・・い?

見始めはそうでもなかったのが、見続けている内にどんどん引き込まれて行き「これは良作??」と思ったのだが・・・

ラスト15分で「ナンジャコリャ・・・」
ラストで話は整ったものの途中までの期待感を色々と覆されました。

ただ音楽は素晴らしい

投稿 : 2020/08/28
閲覧 : 191
サンキュー:

2

ネタバレ

はく さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ラストが

失恋してすぐに恋愛対象が変わってええっ・・・って思った

投稿 : 2020/07/30
閲覧 : 278
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

さよなら、玉子の妖精と私の王子さま

そんなつもりじゃ無かった。何気無い一言が、時に相手に苦しみや悲しみを与え
てしまう。誰しも身に覚えのある後悔の言葉。

自身のお喋りで大切な家族を壊してしまった。そう自ら生み出した玉子の妖精に
よって、それ以降口を閉ざしてしまった少女の欠落と回復を描く物語。


それにしても――――――――――――――――――――――――――――――

夢見がちな幼い少女に親の不倫現場を目撃させるなんて、あまりに残酷で閉口し
てしまう。肯定する訳ではありませんが、そもそも子供が通えてしまう近い場所
での浮気なんて軽率過ぎます。しかも父親の最後のあんな捨て台詞。設定とは言
え、酷さを通り越してもう笑うしかない。

大体、順はまだ子供だというのに。

母親に至っては、娘の置かれた状況にきちんと向き合ってさえいれば解決してい
たかも知れない出来事。とにかく自分のことしか頭に描けない、この両親の稚拙
で責任を他人に転嫁しようとする思考自体が、順にとっての不幸そのものです。


今作品の見せ場―――――――――――――――――――――――――――――

この作品で描く感情や言葉の欠落。恋愛感情などが乏しい三人とは違って、唯一
言葉のみを失った順は、当然感受性豊かに描かれています。最大の見せ場である
ミュージカルの主役に最も適した存在として。そして逆境を跳ね返し立ち上がろ
うとするヒロインへ抱く感情が、この演劇をより感動的なものに見せています。

〈劇中の楽曲〉
・「スワニー」ジョージ・ガーシュウィン(オープニング)
・「ダローガイ・ドリーンナィユ」ボリス・フォミーン(相沢の”ボン”)
・「アラベスク」 ヨハン・ブルグミュラー(順の母を引き留めるシーン)
◎「Greensleeves」イングランド民謡(成瀬順の独唱曲。作詞=岡田麿里)
・「Around the World」 ヴィクター・ヤング(拓実と仁藤の二人舞台)
・「悲愴」 ベートーヴェン(エンディング、全員の合唱)
・「Over the Rainbow」 ハロルド・アーレン(悲愴とのマッシュアップ)

娘の気持ちにやっと気付き流す母の涙。独唱を終え友たちへ流す順の涙。そして
舞台裏で彼女を称える学友たちとの初めての会話。今作品で最も印象に残る大切
に思いたい心温まるシーンでした。


そして恋愛―――――――――――――――――――――――――――――――

田崎の驚きの告白。順の初恋が失恋に終わってしまったことは遣り切れない思い
です。ですが、純粋な彼女にとっては、真っ直ぐで根は優しい田崎の方がずっと
お似合いかも知れませんね。今はそんな気がします。形はどうあれ、彼女に希望
を残して終わりを迎えたことはちょっと救いです。


最後に―――――――――――――――――――――――――――――――――

全く隙の無いキャスティングと圧巻の演技力。そして「Greensleeves」。娼婦へ
の実らぬ恋を謳うこの美しくも難題な曲を、学生らしく見事歌いあげた水瀬さん
の歌唱力には感銘を受けました。結構大変だったと思いますよ、この曲。

自分にとっては「あの花」と比較して優劣を付けると言うよりは、またひとつ新
たな良い出会いがあった。そんな思いが強く残った作品です。

投稿 : 2019/09/18
閲覧 : 244
ネタバレ

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

素敵です!

主人公サラッとピアノを弾きこなすのはズルい!カッコよすぎです!
あれで気取らず優しいとか誰だって惚れてまうやろー!!!


個人的に水瀬いのりさんの演じたキャラの中でこの作品が一番好きですね!

投稿 : 2019/09/07
閲覧 : 266
サンキュー:

18

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

順の気持ち

城を見に行った少女に何の責任がある。

「もう喋らないで」と言った母親と、責任を娘に擦り付けた父親の最後の言葉。
それ以降、口を閉ざし友人もいない少女に優しく接し理解を深める主人公。

交流会の為とはいえ、異性にそこまでされて恋心が芽生えないはずが無く、彼女の気持ちを考えればとても可哀そうで切ない気持ちになります。

最終的にミュージカルを演じることが出来たことで母親に気持ちが伝わり、拓実と葉月が再び結ばれ、ラストに順は田崎君から告白を受けますが、彼女はそれを納得していたのでしょうか?

僕的には少し複雑な終わり方です。

投稿 : 2019/06/30
閲覧 : 190
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

言葉をめぐって

言葉は、人を傷つける凶器である。
同時に、人に励ましを与え、癒し、救う力をもっている。
全く相反する二つの面を、言葉は併せ持つ。
これは端的な事実である。

それぞれの背負った過去に呪縛され、
立ち止まり、先に進めなくなった四人の若者がいる。
彼らが、言葉の力によって停滞を打ち破り、
新しい世界への一歩を踏み出していく。

そう、何よりもこの作品は、言葉の諸相をめぐる物語である。

{netabare}
まず、田崎の言葉。
おのれの真情をストレートに吐露する、行動としての言葉。

彼は、これまで気づかずにいた自らの非をすべて認め、謝罪する。
そして、この潔い覚悟によって、最初に壁を突破できた。
注意してみると、彼のこの直情こそが、
その後の物語の展開を牽引する、発条になっていることに気づかされる。
彼の真率さに周囲が徐々に動かされ、
停滞を破る方向への、模索が始まっていくのだ。

だが、その最初のきっかけになったものが、
ファミレスで田崎をかばった順の一言だったことを考えると、
物語の発端は実はそこにあったといえるわけで、
ラストの告白も決して唐突なものではなく、むしろ自然な帰結である。


順が自ら封印したのは、「表現」としての言葉だ。

心と言葉との関係は、内にある見えないもの、
心と呼ばれるものを外化する作用である。つまり、表現だ。

順と拓実、この二人が完全に相似だといってよいのはこの点で、
拓実にとってそれはピアノだったわけだが、順と同様に、
両親の離婚の原因がそこにあるという、自責の念に駆られて遠ざかり、
同時に、自分の本当の気持ちを表出することも避けるようになった。

だから、降ってわいたようなミュージカルの企画が、
二人を、封印された「表現」の可能性へ連れ戻すことになったとき、
彼らの心に、少しずつ変化が生じていったのだ。
さらに順の場合、拓実に対して抱いた恋情が、変化を一気に加速させる。
なぜなら、恋愛というものが、本質において表現的な行為だからだ。
ミュージカルも恋愛も、順には同じ一つの、
ずっと待ち望んでいた、心の解放の舞台だったのだ。


その成就を目前にして順は、突然、可能性のすべてを奪われることになる。

彼女を最終的に救うのは、拓実が投げかけた、
「お前のおかげで俺は気づくことができた・・」という言葉、
つまり、自分を肯定してくれる言葉だった。

他者による、肯定の言葉。
ありふれてはいるが、おそらくこれが、最も強い。

ファミレスで、田崎に向かって投げつけられた「消えろ」という言葉に、
順が我を忘れるほどの激しい拒否反応を示したのは、
自分が日ごろ母親から、外に出るな、みっともない、といった、
存在そのものを否定する言葉を浴びせかけられていたからだろう。

誰かによって、自分の存在が肯定されること。
あるいは、承認されるということ。
等しく人は、これを願っている。

さらに、拓実の言葉が順の心に届いたのはおそらく、
彼女の中で、他者への共感が失われていなかったためだろう。
彼女を縛る恐怖は、言葉によって他者を傷つけることへの恐れであって、
自分が他者によって傷つけられることへの恐れではなかったこと、
このことは重要である。

順が閉じこもった殻は、外界への敵意や断絶を含まない、
幻想への逃避だった。優しい殻なのだ。
本当の殻は、他者を完全に排除するものであるはずだ。
だから、他者を通じて自己の肯定に至ったとき、
比較的容易に、世界とのつながりを回復することができたのだ。

もちろん、安直すぎる結末だと、批判する向きもあるだろう。
だが、順がまだ高校生であることと、
もともとそう深刻な事態ではなかった点を考えれば、
これは相応に現実的な解決だったと言えるのではないか。
{/netabare}


レビューでは賞賛が大多数のようだが、
シナリオやキャラクターに対する、批判的な意見も当然ある。
それらも煎じ詰めれば、結局は好みの問題に過ぎない。
そう割り切って言えるのは、
劇映画としてのこの作品の完成度が、すべてを補って余りあるからだ。

感動を求めて観に来る人を裏切らない、安心の品質。
これは、安心して物語に入り込んでいかれる、
いわば現実再現性の高さに裏付けられていてこそのものだろう。
奥行きを重視した構図や、緻密なカット割りの効果で、
物語の人物が行動する空間と時間、つまりは場面の空気に、
われわれは自然に溶け込んでいかれるのだ。
まさに計算されつくした、職人技だと言ってよい。

充実した、ここちよい安定感と、ラストの約束された高揚感。
こうした贅沢を味わえるだけでも、繰り返し観る価値のある作品だと思う。

投稿 : 2019/06/12
閲覧 : 175
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

心で思うことを声に!

【視聴きっかけ】
たぐえんにお勧めされてから見たのもありますが、
実は前々から気になっていました。

今回は、GWの最後ということで視聴してみようと思いました

【良い点】
メッセージ性が高いことが大きいですよね
私も本当は言いたいけど、言えない部分というのがあります。
それは本音を口に出すこと!ということですよね

本音が言えるそれは素晴らしいことだと思っております。
そういう人がいるだけで私も元気になれるというか
勇気づけられるんですよね

この作品では人間関係のギスギス感と人が言葉を話すことで
教えられる青春ストーリーが素晴らしいです。

元々私は人間関係のギスギス感は大好きなストーリーなのですが、
何というのでしょうかね?『響け!ユーフォニアム』とかでも同じです。

リアルに再現をしているからこそ人間という本性をついた物語が
私は結構見たくなるものです。

それはある意味【私は青春に恋をしている】といっても過言ではない
そう、今回のミュージカルでもみんなと同じ反応をしていると思う

どうせ、地域でしかやらないなら簡単なもので良い!
そんなのやっても結局は知らない人の方が多い!
絶対に思ってしまう部分です。

しかし、一人でも本気で挑戦したいと思う人がいるなら
確かに私も勇気づけられるんですよね

この人が本気ならやってもいいかなあみたいな感じでw
そんなことをこの作品から思いました。


P.S
視聴後直ぐに書いたので少し雑ですが、
なんとなく書けたのでこれでいいかな?w

投稿 : 2019/05/06
閲覧 : 277
サンキュー:

22

ネタバレ

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

高品質な名作。ただ微妙な心のズレも…。

さすがの劇場版クオリティ、作画、演出、音楽、全てにおいてクオリティが高く申し分ない名作です。
ただ、品質的には90点台を付けても良さそうなのに、80点台と評価したのは心からハマりきれなかった部分があったからかも。

それは作者との多少の感性のズレなのかもしれません。
一から十まで心が重なるわけでもないのは仕方がないことですね。

まあ単純に、男性視聴者としては拓実に共感してストーリーを追い、成瀬順をヒロインだと思って可愛いと思って見ていたのに、拓実が選んだのが菜月であったことに違和感を覚えただけかもしれない。
物語として必要だったのはわかるけど、イマイチ納得できないんですよね。
だって順の方が可愛いし…。

あれ、今までも「このヒロイン選ぶの?」と違和感を覚えると評価を下げていたっけな? そもそもヒロインが最初から決まっている場合を除くと、複数ヒロインから誰かをしっかり選んだ話自体が少ないか。

音楽については良かったのですが、既存曲かぁ…とも。
いや高校生の創作と考えれば非常に自然です。そんなピアノをやっているからという理由で簡単に作曲できる高校生がぞろぞろ居るわけがない。
しかしオリジナルの名曲をつけてくれたほうが魅力的だったろうな、とも。

とまあ、不満ゼロとはいきませんが感動的な良い作品であったのは間違いないです。

投稿 : 2019/05/01
閲覧 : 258
サンキュー:

10

ネタバレ

まめもやし♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

言葉って

人を傷つける。
でも時には人を救う事もできる。

1人の女の子が抱えた闇を周りの仲間達との交流を通して払拭するお話。
ミュージカルという題材を通じて、順だけじゃなく最初はバラバラだった仲間達が団結して取り組む様子、その中で個人が抱えた悩みや葛藤に対してどう向き合うのか、といったストーリーが上手く描かれていてとても見応えがありました。
いのりん、うっちーなどの声優陣の演技もこの作品を引き立てていたと思います。あの花のような号泣するような感動ではなく見終わったあとに晴れやかな気分になる、そんな作品だと思います。

投稿 : 2019/03/25
閲覧 : 202
サンキュー:

7

ネタバレ

キロノ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

ショックで失う言葉の末路

・序盤、ジブリを思い出させるような展開で進んでいく。
・友情、恋、青春な感じがした。
・言葉をキーワードにしているため、他の作品と類似している内容があり、展開が読めてしまう。
・脚本は悪くはないが、淡々としており、期待していた泣けるシーンも無かった。

投稿 : 2019/02/06
閲覧 : 266
サンキュー:

3

ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

思春期のメロディ

 「ここさけ」はミュージカルを味わう映画だと思う。僕はこのアニメのミュージカルの場面を見るたびに泣いてしまう。

* * * * * *

 主人公の成瀬順はうまく喋ることができないボブカットの女の子である。順は小学生のとき父親の浮気現場を偶然目撃し、図らずもそれを母親に告げてしまった結果、成瀬家は崩壊して離婚することになる。この時のショックで以降順は言葉を口にすると腹痛に襲われることになる。順がおしゃべりを封印してしまう流れは玉子の妖精に呪いをかけられれしまうという奇妙なアニメーションで表現される。

 もちろんこれは順の妄想に過ぎない。順が頭の中で作り上げた玉子の妖精のおとぎ話は高校生になっても信じ続けるにはいささか幼稚な妄想である一方で、その空想は両親の離婚やひとりぼっちの孤独といった辛い現実から卵の殻のように成瀬の心を守ってくれていたものでもある。

 しかしもう一人の主人公、坂上拓海と出会い彼に心を惹かれていき、彼女の心は変わり始める。自意識の殻に閉じこもっていた状態から外の世界に向かう気持ちが芽生えるのである。この心理的ベクトルの変化とそれに伴う葛藤が本作の主題となる。

 ミュージカル制作にあたって、温厚な性格で自分に優しく接してくれる坂上に順は妄想を膨らませ、乙女チックな王子様像を作り上げる。けれども生身の男である坂上は、当然のことながら順の頭の中で思い描く幻想の王子様とは様々なズレがある。なかでも決定的に異なるのは彼が恋愛対象として見ているのは自分ではなく元カノの仁藤だということが、残酷で切ない。

 因縁の場所であるラブホテルの跡地で、坂上に促される形で自身が抱え込んだ違和や恋心を彼に言葉で思い切りぶつける。この後坂上の口から自分が好きなのは仁藤だと言うことを告白されて順の恋は終わるのだが、ラブホテルの廃墟というシチュエーションが否応なく観る者に破瓜を連想させ、たとえ男であっても生々しい痛みを想像せずにはいられない。この場面は単なる失恋にとどまらず、彼女が現実を受けれる時であり、「卵の殻」が割れる瞬間であり、子供の純粋さの喪失であり、少女が女になるための通過儀礼を表現するものでもあり、ひどく心に残る。

* * * * * *

 その後順は学校に戻り舞台に立ち、心のままに歌い上げる。揚羽高校のイベント「地域ふれあい交流会」で上映されるミュージカルで使用される劇中曲、「心が叫びだす」はベートーベンの「悲愴」とディズニーの「Over The Rainbow」、2つの名曲のマッシュアップ(2つ以上の曲を重ね合わせる音楽手法)になっている。この組み合わせの発案はクラムボンのミトさんで、ご本人も発見したときは興奮気味だったそうだが、確かに2つのメロディは絶妙なマッチングを見せる。

 メロディに乗せて、様々な相反する思いが交錯する。悲愴はそのタイトルから想起される通り悲しみやネガティブな感情を、Over The Rainbowには前向きな感情を。2つの楽曲は順の心に寄り添うように奏でられる。

外の世界への恐怖と憧れ。

今の自分でいいやと思う気持ちと、変わりたいと思う気持ち。

理想の王子様像を守りたいという気持ちと、生身の男の子を受け入れたいという気持ち。

父親がいたあの頃に戻りたいという気持ちと、今の母親との関係を修復したいという気持ち。

 考えてみればこのメロディは子供と大人の狭間で揺れ動く、思春期そのものといえる。思春期とは相克の繰り返しであり、様々な矛盾する気持ちが混じり合い複雑なグラデーションを成している。記憶の引き出しを開ければ、そんなグチャグチャな状態は誰しも心当たりがあるのではないかと思う。懐かしい痛みを味わえる名シーンである。
 
* * * * * *

 ミュージカルを無事終えた後、野球部の元エース田崎が順に告白するという意表を突く展開で締めくくられる。やや唐突な印象があるこのラストはあまり評判がよろしくない。僕もかつては否定的で、母親との関係の修復を描くべきではないかと考えていた。しかし本作の脚本を務めた岡田磨里の自伝『学校へ行けなかった私が「あの花」「ここさけ」を書くまで』を読んだ後、少し違う感想を持っている。

 この映画で最後に見せたかったものは自分の殻を破り外の世界に飛び出した成瀬順に対する「新しい世界からの祝福」だと思われる。田崎はスポーツマンで男くささや荒っぽさ、義理堅さのあるキャラだ。坂上とはかなり性格が違う。順にとってみれば、かつて夢想していた王子様像とはまるで重ならない彼と付き合うなんて事は想像力の及びもつかない事態である。だからこそ現実は面白いし、勇気を出して外の世界に出る意味があるのだと。
 
 自伝書を読むと、秩父を抜け出した後、ゲーム専門学校で今の旦那さんと出会い、自分と外の世界を繋いでくれたこへの感謝の気持ちがこの結末を作らせたのではないかと想像してしまう。だとすれば、もうこのアニメに対して批判する要素はない。

 実際のところ、反対の色の絵の具を混ぜ合わせると汚い色になるように、思春期の心の内は決して綺麗なものではないように思う。それをここまで美しく見せられるアニメーション表現の素晴らしさを称えたい。

投稿 : 2018/11/25
閲覧 : 405
サンキュー:

45

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 3.5 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

タイトルなし

正直、タマゴが幻なのも最初から予想がついてしまっていたため、大体の展開が分かってしまって、ドキドキ感があまり感じられなかった。
音楽要素が強いアニメなのに音楽はダメダメ。
乃木坂にEDを歌わせたことが個人的に納得がいかない。
ただ、声優さんの演技は素晴らしかった。

投稿 : 2018/10/01
閲覧 : 260
ネタバレ

アオイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

超平和バスターズ

避けてる「あの花」系だけど作者個々は好き。


ベタなアクシデントから始まり良いエンディングで終わる。
なかなか素晴らしいではないか。

あの花を見る決意が固まった。

投稿 : 2018/09/19
閲覧 : 181
サンキュー:

6

ネタバレ

BERG さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何回も観に行った。

劇場公開されてる時に何気に見てハマって何回も見に行った作品。

個人的にはこの作中の秋から冬にかけての秩父の物寂しい雰囲気が劇中に漂ってる感じが妙に気に入りました。一人だった主人公に学校行事を通じて仲間ができ、その交流と通じてそれぞれの抱えた問題が徐々に良い方向へ転がっていって、恋愛もあるけれど必ずしも上手く行くわけではないという裏切りもあるという、青春の楽しさと痛みとが混在した作品でした。

投稿 : 2018/07/24
閲覧 : 195
サンキュー:

7

ネタバレ

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

叫ぶなら、思い切り叫ぼう

心の声をテーマにした作品です。

私も作品が伝えたいと思ったことに対して声をあげて書きます。

最初この映画に対してのイメージは

「泣かせを狙った過剰宣伝がいやらしく、製作陣のネームバリューで
稼ごうとする姿勢がせこい」

が印象でしたので、すぐに見る気が起きなかったのが本音です。

そんな印象でも視聴してみたら物語からのメッセージはよく伝わって
きました。

物語の見所はナルセの心の葛藤と、同級生や家族に対する心の隙間を
言葉だけでなく色々な表現で打ち解けあう描写が感動できるところです。

以下はネタバレ個人的感想になります。

{netabare}ナルセ以外のキャラクターは本当の心の叫びを
聞き入れていなかったように感じました。

ナルセが一生懸命伝えようとする姿に便乗して、その流れにまかせて
本音を打ち明ける感じが、なんとなくナルセに対して他人事に見えて
しまいました。
(結局のところ思いやりではなくて、自分中心なんだな。。。と)

どうせだったらラストあたりは「ナルセが周りの関係を全部壊して
リセットしてくれればいいのに」と感じてしまいました。
(野球部タサキが周りに謝罪して関係をリセットする姿があったから
期待していたのですけどね)

なのでラストの告白は感動する場面なのでしょうが、冷めてしまいました。
物語の途中までが良かったので、そこが残念です。{/netabare}

自分や周りに気を使って言葉にできないことや、逆に気遣いが足りずに
言葉で相手を傷つけることを感じる作品とすれば素晴らしい作品です。

傷つけても、傷つけられても、どっちが悪いとかないと感じます。

(余談)

本気で声をあげて相手とぶつかり合うと、なにかしらの「わだかまり」が
残ることがあると思います。

自分の気持ちを発声した時は、伝えたい事を言えた自己満足だけは
満たされますが、納得してもらえるのは別だと感じてます。

しかし言葉で傷つくことを恐れていては前に進めないので、それは
作品のように伝えるのが正直な気持ちだと思ってます。

投稿 : 2018/07/03
閲覧 : 282
サンキュー:

21

ネタバレ

yosi さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

とても面白い

あの花と同じスタッフの作品です。舞台のモデルとなったのもあの花の時と同じ埼玉県秩父市で、どことなく雰囲気も似てるなと感じました。
映画ということで気軽に見ることができると思います。
話自体も、昔の出来事がきっかけで、普通に話すことができない主人公の少女の心の言葉をミュージカルとして、発表するという流れで、また新しい作品だなと思いました。青春あり、感動あり、恋愛ありの、なんだか懐かしさを感じる事のできる、とても素晴らしい作品だと思います。

投稿 : 2018/06/27
閲覧 : 237
サンキュー:

4

ネタバレ

にゃわん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

期待はずれ

あの花スタッフが集合し
手がけたアニメっていうから
多少期待していたんだが…

まず、主人公の父親がクズ
母親も母親で娘とちゃんと
向き合わなかったのが残念

主人公は、幻覚?などで喋ったら腹痛がおこる
設定になっているが………
委員会?に選ばれて初めての恋を体験するが
その恋が実らなかったと思うと
絶叫して失恋w

よくできているっていう感想は稀に見かけるが
声優とキャラに至っては文句はない
問題はストーリーである。

なぜ、こうなった?

投稿 : 2018/05/23
閲覧 : 228
サンキュー:

5

ネタバレ

designing さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

うーん。。。

最後の最後でちょっとがっかりしたかな。
やっぱ成瀬は坂上とくっついて欲しかった。
ちょっと最後に奇をてらって、
普通とは違うんだぜ!という、製作者のムリヤリな意図を感じる。

投稿 : 2018/05/02
閲覧 : 217
サンキュー:

1

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

未完成なまま、芽吹いてくる兆しを待ちわびる、魂のありかを探す物語。

初めに、「新約聖書。ヨハネによる福音書」(冒頭部分・口語訳)をご紹介しましょう。

「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は初めに神と共にあった。すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった・・・。」

*私は、「言」を「ことば」と呼んでいます。
*命(いのち)は、意(い)、納(の)、血(ち、または智)。
つまり、ことばとは、自分の血の中に納めてある意志を表に表現する、という意味と働きがあるということですね。
さらに言えば、自分のDNAには、母と父から得た遺伝子、つまりご先祖様から脈々と引き継がれてきた集合知が記録されていて、いわば知恵のもとみたいなものなので、それを修練によって表現する能力を高めることができれば、ことばの使い方によっては自分を救い、他者を活かすことにつながるという意味を暗示しています。


一方で、やみが、光を打ち負かすときがあります。それは、命が穢された時であり、言葉によって人の心(こころ・しん、転じて、神性)が汚された時です。

成瀬順の光は、闇によって閉ざされてしまいました。
{netabare}

「闇」とは、「門」を閉じて「音」が入らない状態です。

「音」の意味は、
歌(音楽・音曲など)であり、
声(本音・弱音など)であり、
話(音に聞くなど)であり、
便り(音沙汰・音信など)であり、
言葉(一音節など)でもあります。
たくさんありますね。

また、音の語源は、
「言(げん)」から派生する言葉です。
「言」は「立と日」に分解されます。
「立」は「取っ手のある刃物の象形」を表わします。
「日」は「口の中に点が入っている」ことを示します。
(語源由来辞典より引用)

「立」は「辛」が元の字体です。
『辛は、入れ墨に用いる”針”』のことです。
『その”針”を「口」という器にそえて神に誓約を行ない、もし誓(ちかい)が真実でなく信じられないものの場合は、神罰を受けるという。』
そういう意味が「言」にあります。
*口は「サイ」と読むそうです。
(一般社団法人 日本音響学会より引用)

「言」という文字には、神様に誓いを立てること、嘘をついたら神様からバツが下る・・・なかなか深い意味があるんですね。たった一つの漢字にも、古代中国の文化を作ってきた人たちの智慧が脈々と伝えられてきているのですね。


「言」はゲン、「元・源・現」の響きに置き換えることができます。

これは、日本文化特有の「言霊(ことたま)」の文化ですね。
落語や、Jポップの歌詞、詩文や短歌などで、「同音異字」として使用される表現方法の一つですね。

「言」の「口」にあたる文字は「日=ひ」。太陽のことですね。あまねく世界を照らし恵みを与える神なるはたらきです。
「ひ=火」でもあり、あたたかくて、明るくて、軽くなって天上に昇る働き、生産する働きです。
「ひ=霊」でもあり、ムスヒ(産霊)でもあります。これも生産を表わしています。人と人のムスビ(結び)にも繋がります。

「日」は「か」とも読みます。(ふつか、みっか、よっかなど)
「日・か」は、同音異字の「可・か」に置き換えることができます。
「可」は「よいもの、美的なもの、理想的なもの、素敵なもの」という意味があります。

このように、「言」の一部である「日」には「目には見えないものだけど、あたたくて、生み出す力の根源であって、素敵なもの」の意味を内々に含んでいます。

さて、「言」は、言葉によるコミュニケーションが、人間関係の信頼の担保する約束事、大元であり、初発であり、源泉であるということを表わしていましたね。

加えて、約束事とは、人のこころの寄る辺であり、目には見えない心的な働きですね。いうなれば目には見えない霊的な世界、微かで玄妙なる世界の上に立っているのが約束事ということですね。

また、信頼が担保されること(嘘をつかないことや、誤解が生じないように言葉を尽くして分かってもらうようにすること)で、安心と安寧が作られ、良い関係性が作られるということ、穏やかな生活が成り立っていくということですね。

ですから、「言・ことば」とは、大事にして、大切にして、両の手で優しく包んで扱う必要があるのですね。もしそうしなければ、人間関係がたやすく壊れてしまうのですね。

「光が闇に包まれる」ということは、人の心中の「音を失い、声を失い、暗やみにおとされ、他者を信じられなくなり、自分自身の未来でさえも見通せないでいる」ということ。
それは「八方塞がり」で「首が回らない」状態でもあるということなのでしょうね。

成瀬順の心は、長いあいだ、深い闇のなかで漂っていたのですね。

{/netabare}

心が叫びたがっている・・・。それは光を求めている状態。

言こそ、言葉であり、対話であり、コミュニケーションであるということ。
命こそ、ことばを活かす源であり、それは知恵なんだということ。
光こそ、ムスビであり、つながりであり、はたらきであるということ。
それを、しみじみと感じ取れる作品でした。

この作品のように、こころが叫ぶようなすてきな感動を、大事にしたいなと感じました。


長文をお読みいただき、ありがとうございました。
この作品が、みなに愛されますように。

投稿 : 2018/04/07
閲覧 : 367
サンキュー:

30

ネタバレ

SK-046(しろ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もちろん映画館で

「あの花」が大好きなので確実に観に行くと決めてました

比べてしまうとあの花には勝らないですが、

ファンタジー要素も絡めていい感じに満足のいく内容でした


{netabare}言葉って大事だなと、それが時に人を傷つけることもあると

言葉にするということを色々と深く考えさせられた{/netabare}


順ちゃんが可愛かったです(*^o^*)


追記)あの花とまとめて聖地巡礼しました(秩父)

   都会より田舎が好きなので秩父がお気に入りの地になりました^^

投稿 : 2018/03/13
閲覧 : 421
サンキュー:

21

ネタバレ

Tina.t さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

心の殻に閉じ籠ってしまった女の子の話

玉子は心象表現だった。
父親の不倫って本当にこのくらい子供にとって衝撃あるんだろうな。
フレ交の劇で、お城の舞踏会の歌「ちょっとくらいなら〜」は誘惑に負けそうな父親の感情を表現しているのかな。
客席の後ろ側から成瀬が歩いて来たのは感動した。ママ、泣いちゃうな。

投稿 : 2017/12/29
閲覧 : 218
サンキュー:

5

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感動した。

面白かった〜!
なんか普通に成瀬と坂上がくっつくんかなと思ってたから、おお!ってなった。田崎かっこええなぁ。
最後の歌も良かった*+.(@'υ'@)*+.

投稿 : 2017/12/16
閲覧 : 234
ネタバレ

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

コミュ障なのか、障碍者なのか?

タイトル通りです。すいません。
しゃべれないって気持ちは、わたしも、よくわかるのですよ。しゃべることがないってのが正しいのかな。日常に表れにくいですけど。

{netabare}
<本編について>
でも、歌にすればしゃべれる。文化祭もミュージカルにすればみんなとやれる。
と、新たな一面を見せると思いきや、最終的に自分でつくって台無しにしてしまう。ここが、病気なんですよ。ハッピーエンドかなと思ったら。
協力した男も、あきれる始末のエンディング。
そんなでも、思ったことを正直にやり遂げれば、なんらかの見返りはあるんじゃないか?と思わせる、たまご王子くん。なんか、終わり方も、その程度の障害なら(私も障碍者です)、やり直すとかじゃなく、日常くらいは返ってくるんじゃないか?「言葉はひとを傷つける!」という主人公の思いがあるなら、救いはあるのかな?

「言葉は人を傷つける!」は、重い言葉ですね。真実かどうか、勢いで使われた放言なのか、それとも、真実なのか?すごく重要に感じます。作風からは、まだ、僕は理解できていないんです。コメントいただければ、ありがたいです。
{/netabare}
それでも、自分で分析して、理解者と思しき人と会話ができたりするような話は、なかなかにいい時間だったと思っています。

投稿 : 2017/11/24
閲覧 : 254
サンキュー:

8

次の30件を表示

心が叫びたがってるんだ。のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
心が叫びたがってるんだ。のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

心が叫びたがってるんだ。のストーリー・あらすじ

監督 長井龍雪
脚本 岡田麿里
キャラクターデザイン 田中将賀
制作 A-1 Pictures
青春群像劇 第2弾 劇場版完全新作オリジナルアニメーション 

幼い頃、何気なく発した言葉によって、家族がバラバラになってしまった少女・成瀬順。
そして突然現れた“玉子の妖精”に、二度と人を傷つけないようお喋りを封印され、言葉を発するとお腹が痛くなるという呪いをかけられる。それ以来トラウマを抱え、心も閉ざし、唯一のコミュニケーション手段は、携帯メールのみとなってしまった。高校2年生になった順はある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命される。一緒に任命されたのは、全く接点のない3人のクラスメイト。本音を言わない、やる気のない少年・坂上拓実、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元エース・田崎大樹、恋に悩むチアリーダー部の優等生・仁藤菜月。彼らもそれぞれ心に傷を持っていた。(アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2015年9月19日
制作会社
A-1 Pictures
主題歌
≪主題歌≫乃木坂46『今、話したい誰かがいる』

声優・キャラクター

水瀬いのり、内山昂輝、雨宮天、細谷佳正、藤原啓治、吉田羊

スタッフ

原作:超平和バスターズ、 監督:長井龍雪、脚本:岡田麿里、キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀、音楽:ミト(クラムボン)、演出:吉岡忍、美術監督:中村隆、プロップデザイン:岡真里子、色彩設計:中島和子、撮影・CG監督:森山博幸、編集:西山茂、音響監督:明田川仁、企画・プロデュース:清水博之/岩田幹宏、プロデューサー:斎藤俊輔、アニメーションプロデューサー:賀部匠美、製作代表:夏目公一朗/植田益朗/清水賢治/中村理一郎/久保雅一/落越友則/坂本健

このアニメの類似作品

この頃(2015年9月19日)の他の作品

ページの先頭へ