CQxhN58542 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
自我というバケモノ
おおかみこどもやサマーウォーズなど、
家族の問題をテーマに扱う作品が多かったので期待して視聴。
大雑把に言えば、主人公が自分の中の闇(自我)と葛藤する中で、熊徹(父)の模倣(同一化)やヒロイン登場(母以外の性対象の発見)を通して、超自我を形成(父の内面化)する物語。
活劇としては素晴らしく見応えがあり、主人公が迷い込む「異世界」の描写もバラエティに富んでいて、魅力的で奥行きが感じられる世界観だったのですが、最終的にあからさまなフロイト的発達段階の枠組みの中に押し込められてしまい、なんとも煮え切らない感じでした。
他の方のレビューにも書かれていますが、寓話や観念だけで済まさずに、現実的な描写や説明をしっかりとする監督の姿勢が感じられて好感が持てますが、そのためにまとまりがなく強引に感じられたのかもしれません。