当サイトはアリフィエイト広告を利用しています

「屍者の帝国(アニメ映画)」

総合得点
65.0
感想・評価
301
棚に入れた
1620
ランキング
3539
★★★★☆ 3.7 (301)
物語
3.5
作画
4.1
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.5

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

レビューを絞り込む
☆の総合評価
文字数
サンキュー数
視聴状況
表示形式
キーワード
この条件で絞り込む

屍者の帝国の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

アザレアの心臓 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

スチームパンクの金字塔!伊藤計劃の呪縛から解かれよ

原作未読で伊藤計劃と円城塔の関係をあらかた知ってから見始めた。虐殺器官、ハーモニーの順で原作とアニメを交互に見て、表現の違いなどを楽しんできたが、もう観るのが待ちきれなくなって先にアニメを見ることにした。
周りの情報を聞く限り、トンチンカンでわけわからん話なのかな~と思いつつ、PVを見たら、めちゃくちゃ面白そうで、何より大層な機械の蔓延るスチームパンクの世界観と死者が蘇る設定が面白くないわけねぇだろと。
円城塔はboysSurface冒頭20ページで挫折してるので、自分のタイプではないのはわかってる。でも伊藤計劃のプロットがあるのなら、エンターテインメントというジャンルなら、面白いだろうと、そんなこころがまえで視聴。
冒頭、
まず、細谷佳正のしっとりと重厚な、かつ少年性を残した声でフライデーの復活について語られる。こいつはワトソン博士。ああ、シャーロックホームズの。しかも前日譚?
じゃあハーモニーや虐殺器官のように全員バッドエンドはなさそうだな、一安心。
そして背中に何やら注射器。フライデーはどうしてこんなにきれいな遺体なんだ?大英帝国ということは墓泥棒とかそういう歴史もあったかな?フランケンウィニーみたいだなと、
そして急に大塚。こいつは全部出てくるやん。
なんやかんやあって旅に出る。
フライデーは書記か。
と、ゆっくりするまもなくアクション。
バーナビー、誰だお前。
カラマーゾフ?の兄弟?ドストエフスキー未読だ!
すごいカーチェイス。死体は爆弾になるのか。風船犬みたいだな。
そしてロシアの敵組織の男が現れ、三人でカラマーゾフの元へ。ここの死体解剖のシーンが伏線とは思わなかった。
やっぱ旅のシーンがあると無いとでは親密度の共感が全く違う。
安定の三木眞一郎。
美麗な女性、ハダリー。
え、なんで殺した?
ヴィクターの手記とは一体!?
ここらへんの流れは伊藤計劃おなじみ。
(意識してるのか分からんけど)
魂が抜けても食事を続けるシーンが染みる。
これハーモニーが目指した世界なのか…?
まさかの死者に動揺するバーナビーとワトソン。
日本に出発、またまた怪しげな館へ。
コレラをゾンビに…?面白い!
ザ、サムライの登場。ほんとにエンタメだ!
ヴィクターの手記を壊すことに葛藤するワトソン。
時間がないんだ!
フライデーの発狂。こころがいたい!
ざ、ワンの登場。ようやく、クライマックスか…
え、まだ50分? この密度で!?
そしてハダリー編。
めちゃくちゃ美しい。あーもう好き。
クールで、でも看病に熱心なところは細谷佳正のキュンと全く同じ気持ち。もう付き合って欲しい。
グランドに見切りつけ、(実在してたんだ)
車が何故か船内に!
さらなるアクション、バーナビーはどこまでもいいやつ。
ザ、ワンを止めるために街を走る3人。激アツ!
そしてまたまた俺をおいて先にいけ展開。
ハダリー!一緒に来てよ!
フライデー!意識が!
ワトソンのエゴでたくさんの人が死んだ。
たしかにな。でも、止められるのもこいつとフライデーしかいない。そうだ、向かえ、ザ・ワンの元へ!
あれ、M、お前も悪役なんかい!
あらあら、なんかやばいことに。クラシカの終盤みたいな。
ああ、こいつもハーモニーの世界を目指しているのか。
虐殺器官ぽさもあり、それが死体人形だからクラヴィス達はほんとに救われない。でもこれは2作より昔の出来事なのか…。
ノーチラス号!まさかの!そうこれこれ!
しかもエジソン!?
興奮が止まらない!
さらになんやかんやあって、ザ・ワンが暴走。フライデーを乗っ取り花嫁を求め…。
すっかり星追う子供の先生じゃん。
液体も含め、メアリと魔女の花も思い出す。
でもこういうのは成功しない。はっきりわかんだね。
え、小説だと違うの!?
あとフライデーが叫ぶシーン。
メトロポリスを思い出す。
スチームパンク?として。
緑の苔みたいな。
これも小説で出てくるらしい。
なにはともあれ、ハダリーを取り戻し、バーナビーも活躍し、フライデーも目覚め始め、これにて大団円!
完璧じゃない!ハダリーとのラブもあり、これからどうシャーロックホームズとつるむのか。
と、思わせてのラスト。
ワトソンは眠りに。
どうして!
どうやら解剖した兵士は生きてる人間に霊素を注入したやつみたいです。だからカラマーゾフ兄弟もあんなことしたのか。罪の意識を。その贖罪にワトソンは霊素を入れるのか?
そして差し伸べられるフライデーの手。
この旅で!この手記で!フライデーは言葉によって目覚めた。
いや〜、熱い。
ここに来てようやくわかりました。
フライデーは円城塔、ワトソンは伊藤計劃なのね!
ほんとに素晴らしい。
ワトソンは別人格としてシャーロックホームズと
今度は記録するのね、そして
切ないことにハダリーとの関係はなくなってしまいます
フライデーが元のワトソンを見つけてくれなければ。
と、その物語が、始まるところで、Door。
神曲!エンドロールのラストに!
ほんとにすべてが最高の傑作!
人々は相変わらず屍者と共存するのでしょうか。
でも虐殺器官やハーモニーみたいに、
救われないラストではない。むしろ希望のラスト。
ここが伊藤計劃ならどうしたのか。
なーんてね、思うからいけないのよ!
屍者の帝国は入れ子構造なのね。
すごい映画体験。アニメ映画の中では一番おもろかった。
てかスチームパンクの金字塔だね
下手に伊藤計劃を意識しすぎると楽しめない。
私の中で一番の映画です。間違いなく。
(深夜テンションでお届けしました)

投稿 : 2023/07/02
閲覧 : 92
サンキュー:

1

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作画は良いが内容が雑

「虐殺器官」や「ハーモニー」などの伊藤計劃によるSF小説原作のアニメ。

19世紀のイギリスが舞台なので、ゴシックホラーとスチームパンクが特徴で、前にも話しましたがゴシック、バロックなどの西洋美術や文学が好きな人にはまあまあ面白いと思いますが、「虐殺器官」や「ハーモニー」などのサイバーパンクに比べると設定が弱く、作画やキャラクターデザインが良かっただけに残念でした。

投稿 : 2021/11/10
閲覧 : 533
サンキュー:

10

ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

(まだメモ代わりまだ途中)叶うのなら、もう一度

 原作を読んで、メアリーシェリーの『フランケンシュタイン』を読んで、スターリングとギブソンの共著『ディファレンスエンジン』も読んだうえで再視聴しました。
 
 屍者の帝国は共作という形に残念ながらなってしまったのですが、ディファレンスエンジンもスターリングとギブソンの共作なのでちょっと運命を感じる部分でもある。ディファレンスエンジンの上巻解説を二人で書いているあたり実は最初からこの作品は二人で書くつもりだったんじゃないかと邪推してしまうのは軽いファンとしては仕方ない事だろう。

 メアリーシェリーの『フランケンシュタイン』ではこの作品『屍者の帝国』の前日譚のように読めてしまうほど、また今作品のの主人公とフランケンシュタインが重なって見えてしまったりもした。どちらの作品においても年代は重なってないので、この主人公が、フランケンシュタインと同一であることはありえない。
 本作品を観た人ならわかっているだろうし、フランケンシュタインの作品を読んだことがある人は分かっているだろうが、一応補足すると、フランケンシュタインは怪物作り出した人間で、怪物ではない。私自身あの怪物の名前がフランケンシュタインという名前だと勘違いしていたので一応ね。

  
 スチームバンクの世界観。蒸気と電気の両方が扱われている時代。
 チャールズバベッジが世界最高の解析機関として存在する。
 このチャールズバベッジは現実なら実在の人物でコンピューターの父と言われている。そんでもってディファレンスエンジンにも登場する人物である。今作品ではフィクションで誕生した人物や、実際にいた人物を採用し採リアルとフィクションの混同を恣意的に行っているように感じられる。
主人公のワトソンは『シャーロックホームズ』。ハダリーは『未来のイヴ』で登場する。他にもニコライとアレクセイはロシア繋がりだろうか『カラマーゾフの兄弟』だし、ザ・ワンは『フランケンシュタイン』の怪物だ。
調べて知ったところだと、フライデーは『ロビンソン・クルーソー漂流記』に登場する。Mはシャーロック・ホームズの兄でマイクロフト・ホームズらしい。
 そして、調べて分かった事だけれどフレデリック・ギュスターヴ・バーナビーと山澤清吾は実在の人物。
 原作の屍者の帝国ではもっと多くの登場人物がフィクションで聞いたことのある名前だったりする。ヘルシングとかね。この辺りは物語を楽しむうえで知っておくとより面白く感じるポイントになるだろう。

 この作品(原作とアニメ両方)のすごいところは、屍者技術というSFのマクガフィンとスチームバンクを掛け合わせるという着想のすごさと難しさを見事にクリアしてくれた点にある。
 パンチカードがパラパラと飛び出して、それを読み解こうとする描写なんかもうディファレンスエンジンのそれ。頸椎に直接デバイスをぶち込みプログラミングを施し、そのなかで生命を求める。これは一見矛盾した行動だったりするのだが、突き詰めると、完璧なAIと人間を間違えることなく認識できるのかとなるので実は同じことなのかもしれない。ただ、そこには大きな壁があってそれを壊すのは容易ではない。


 屍者技術によって見せたいものは何なのか考えてみた。
 魂はあるのか。
 屍者の帝国「思考は言葉に先行する」
 虐殺器官「思考は言葉によって規定されない」こに対しそんなことはないと言ってるのが虐殺器官という作品だったりする。
 
 例えば感情というのは思考ではない。それを表現するのが思考であり、この感情は嬉しいなのか、悲しいなのか考えた時に頭の中でその言葉が同時に浮かぶはずです。これが思考と言葉の関係。思考は言葉に規定されないとは虐殺器官での言葉なんですが、事実は違いますね。新しい言葉を覚えて新しい考えが思いつくんです。楽しいという言葉を覚えないとその感情は表現(説明)できないので思考に到達しないんです。
 話がそれましたがまぁそんな感じかな(戯言感)。

 んで、この二つの言葉の間にある部分がこの物語でいう魂なんじゃないかと勝手に思っている。
 思っていることを上手く言葉にできなかった経験は誰もが持っていると思います。私は人付き合いとか苦手なタイプだったりするので経験は豊富な方だったりする。なんで上手く言葉にできないかっていうのは感情と思考があって言葉があるからなんじゃ…とか考えちゃうんです。
 この物語でハダリーは感情というノイズを排除された。だから同じく魂のありかを求め、手記を求めるワトソンを手伝う。屍者に魂が宿れば、自分にも宿るのではないかと。
 ちなみにハダリーは最後アドラーという名前を名乗るんだけれど、これはシャーロックホームズに出てくる女性の名前と同じだったりする。

 機械は思考できるかを問うた人がいる。ディファレンスエンジンに出てくるその名をエイダ・バイロンという、調べるならエイダ・ラブレスとすると良いだろう。エイダは思考はできないと考えていたらしい。
 これは今日のAIに繋がる考えであり、思考ができるかどうかで人間と機械を識別しようとした、アランチューニングの有名なチューニングテストなんかがこれですな。因みに未だにできていないらしい。らしい。

 少し話を戻します。解析機関とは聞き慣れた単語にするとプログラミングである。
 屍者技術はつまるところプログラミングによって死体を動かすという事なので思考は無く魂も存在しない。
 しかし、この物語では唯一の成功例としてザ・ワンが存在する。その為にワトソンは友人の言葉の続きを求め続けるのだ。
 これによって見えてくるのは屍者技術というデバイスを物語の核に置くことで、生と死、魂と思考と感情(記憶)。
 原作とアニメでは尺の関係でかなり違う構成になっているが、この点はしっかりとおさえられているのではないだろうか。

 
 「叶うなら、フライデーもう一度、君に」
 この二人が円城さんと伊藤さんにダブっ感じられたのは私だけだろうか。
 

投稿 : 2020/09/26
閲覧 : 302
サンキュー:

2

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

魂とは何か結論は出せず?

スチールパンク
フランケンシュタイン
シャーロックホームズとワトソン
ゾンビ
アンドロイド
ノーチラス号
架空19世期ロンドンーインドーアフガンー日本ーアメリカーロンドン
等々ネタを使用して、魂を同定しようとする研究者ワトソンが主人公。

120分間センスオブワンダーに満ちた展開。だが、みんな借り物なので、新鮮な感動をもたらせない。

最後はフライデーのモノローグで締めた方が余韻があり、悲劇的だったのに。

投稿 : 2020/08/11
閲覧 : 275
サンキュー:

7

ネタバレ

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

うーん、面白かったのですが不満もあるという感じ

うーん、面白かったのですが不満もあるという感じです。
映像は非常に綺麗で良かった。
内容の方は、世界観は非常に良かったです。死体を使う社会とか面白い。

ただ主人公があまり活躍していないのが…。ヴィクターの研究を取りに行っただけで、ちゃんと自分では研究して成果を出していないように思うのですが。
あと、一生懸命に男友達を復活させようと頑張る所がよくわかりませんね。
恋人だったらわかるのですが…ホモなの?

まあ執筆中に作者が亡くなり、友人の手で仕上げられたという経緯を考慮すると…
作者同士が本当に仲の良い親友で、生き返らせられるものなら生き返らせたいと思っているのかなー、とか考えると、余計に面白い感じもします。

投稿 : 2020/07/07
閲覧 : 268
サンキュー:

5

ネタバレ

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

Impressive, awesome.

A beautiful film visually and with an interesting history.

The story is very good. Distinct plot, smooth segments and good characters. Here everything is well divided, the introduction thread is explanatory, the development thread is a little bigger than it should, but nothing that spoils the story. Already the revelation / final segment is a bit long and can be tiring if you have not gotten used to the story. The characters themselves are worth mentioning the top 4 that are very well worked, especially Watson and Friday. The secondary ones are relatively well worked out as well, all to the extent possible. Villains have a plausible cause, it's not the classic "I want to rule the world". Great story.


The animation is great. Well choreographed fights. Clothes, hair, and scenery always on the move. And all this without harming the design and anatomy of the characters. We have CGI here, especially when it is in the army of the dead, nothing too ugly and strange, but worth commenting.


The design is beautiful. Gorgeous scenery, gorgeous character design and can compliment the tailor of these characters, all the clothes and costumes are beautiful and well detailed. No anatomical errors, good lighting and good variation.


The music is good. Good compositions, nothing impressive, but good and leaves the scenes with more emotions. Amazing sound mixing, being her in shots, steps, breath, water, rain, everything.


The dubbing is spectacular. The actors did an incredible job here, especially Friday, which on the sewage scene really showed the potential of the voice actor. Watson does not miss out, great scenes with him. Dubbing is good for all characters incredible.
A spectacular movie. All points are strong, one of the best of the genre and deserves to be watched. Watch it!
Note: wait until the post credits, it's worth it.

投稿 : 2019/06/10
閲覧 : 265
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

タイトルなし

声優さん目当てで観ましたが、グロシーンが多くて心が折れました。
最後のオチは驚きました。

投稿 : 2018/11/12
閲覧 : 274
ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

屍者が日常において必要不可欠なものだという設定は好みだが…

このアニメは、伊藤計劃・円城塔の長編SF小説
を原作とした作品である。
視聴するきっかけとなったのは、私をキャッチしてくださった
方からの推薦である。

あらすじとしてはこんな感じ。
舞台は、19世紀末のロンドン。屍者が労働力、軍事力として
機能している時代。主人公ジョン・H・ワトソンは、
親友フライデーとの約束を果たすため、屍者化に手を染める。
その後、彼の技術力と野心に目を付けた政府の諜報組織
「ウォルシンガム機関」にスカウトされる。
そこで極秘任務を任されたワトソンは、バーナビーやフライデー
らと共に「ヴィクターの手記」を求めて旅に出る。

私の考えだが、作者がリスペクトしている
海外の架空の登場人物たちを交え、死者蘇生や
アドベンチャー要素を取り入れた作品なのだと感じた。

私は、ジョン・H・ワトソンが終盤まで
どうしても好きになれなかった。
いくらなんでも、親友フライデーに固執しすぎだ。
その結果、大惨事を巻き起こし実質のトラブルメイカーへと
なり果てている。
最後の最後で、やっと先人達の遺言通りに
行動してくれたためほっとしたが。

この作品の一番の疑問は、
ワトソンとフライデーが死者蘇生を研究してた理由だ。
明確に提示されていない印象を受けた。
ただ、21gというキーワードだけが飛び交うのだ。
数秘術で考えた方が楽な気がする。

ラストのシーンは、正直必要ないと感じた。
あれを入れてしまうと、シャーロック・ホームズの
小説を盛り上げるために仕組まれた囮のようにしか
思えないのだ。蛇足。コナン・ドイルを非常に
リスペクトしているなと分かるのだがやめて欲しかった。

説明不足な点が、思ったよりも多かったため
良作とは言い切れないと感じたのが私の感想だ。
勿体ない。

投稿 : 2017/11/01
閲覧 : 360
サンキュー:

10

ネタバレ

ゆか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

物語の目的ってなんなんだっけ?

共に死者蘇生を研究していた親友の死。
その親友を蘇生させたことで国家のためにその技術を使い世界を救う。
死者蘇生で自我を持つ唯一の成功例であるThe ONEの抱える恨みと苦悩。
しかし人類淘汰こそが真実の理想という思想。
世界中の魂が一つの大きな海に還ろうとする所で間一髪阻止に成。
元の身体に戻る魂。

アンドロイドが自我を持ち自分の言葉で話す事はすごい事じゃないの?
魂を解放して一つの海に戻す事は間違いって価値観はなぜ正当化されるの?
ワトソンとフライデーは何のために死者蘇生を研究してたの?
なんか色々と描写されてないけど原作ではちゃんとフラグ回収されてるのなら良いけど。

2時間ちょっとの尺に原作である伊藤計劃の世界を全て詰め込むのは不可能だし間違い。
だからこの作品を説明が足りないとか話の展開について行けないって言うのは違うんじゃないかな。
観る側も与えられた情報だけに頼らずに想像で補完でするぐらいの事をした方が良いのでゎ。

それでも足りない情報が上記の疑問。
伊藤計劃が執筆中に他界してしまったため代筆という形で完成された作品。
たぶんプロットとかは既に完成されてたから代筆出来たんだろうけど。
原作でちゃんと描写が補完されてるならいいけど。。

全体的に中途半端かな。

投稿 : 2017/08/11
閲覧 : 233
サンキュー:

5

ネタバレ

チョコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

求めたのは、21グラムの魂と君の言葉

主題歌︙EGOIST/Door

ジョン・H・ワトソン︙細谷佳正
フライデー ︙村瀬歩
フレデリック・バーナビー︙楠大典
ハダリー・リリス ︙花澤香菜
ニコライ・クラソートキン ︙山下大輝
アレクセイ・カラマーゾフ︙三木眞一郎
山澤静吾 ︙斉藤次郎
ユリシーズ・グラント ︙石井康嗣
マニー・ベニー ︙桑島法子
トーマス・エジソン ︙武田幸史
シャーロック・ホームズ ︙高杉義充
M ︙大塚明夫
ザ・ワン ︙菅生隆之
ナレーション ︙二又一成


主人公ワトソンが、死んでしまった親友を生き返らせ、親友との約束、実験を証明するために奮闘する物語。この世界では1度は死んだ屍者が働き、兵隊として他国と戦争を繰り返す。

「さんかれあ」、「がっこうぐらし!」、「甲鉄城のカバネリ」などゾンビモノが大好きなので前々から観るのが楽しみでした!(*^^*)洋画もです笑

途中、フライデーが人間に危害を加えてしまって、ワトソンにまで襲いかかり銃で撃たれても、ワトソンは『 あの時のフライデーは君の中にいるのか?』と何度も問いかけるところが、どれだけフライデーという親友の存在が大切で、信頼しているのかというのがひしひしと伝わってきました;_;

死んだ後人間の体重は21グラムだけ軽くなる、それは魂。ワトソンはずっと、フライデーが人間に近づけるように努力していたんですね^^*

原作は、「虐殺器官」「ハーモニー」の伊藤計劃、円城塔で、伊藤計劃さんが原稿30枚を書いたところ、ガンで亡くなってしまい、親友だった円城塔さんがご遺族の承諾を得て、続きを書き終えたそうです。

ぜひ興味を持った方は原作本も購入してみてください(><)


最後まで読んでいただきありがとうございます^^*

投稿 : 2017/07/29
閲覧 : 417
サンキュー:

28

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

21gの尊厳

さてはて、どう解釈していいものやら。
レビューに困るアニメです。
ここは端的に言っちゃいましょう。
とにかく気持ち悪い!
これに尽きます。

時は19世紀。
死者を再生する技術が発達した世界。
いわゆる心を持たない屍者が跋扈しています。
このアニメ多分、魂の尊厳を問うた作品です。
しかし、いかんせんシナリオが分かりにくい。
上記したように演出も気色悪い。
結局、何も響きませんでした。

唐突に出現する沈着冷静な女性がアンドロイド?
設定破綻にもほどがあります。
この女性を演ずるは花澤香菜さん。
このアニメの唯一の聴きどころがここかな。

あっ、もうひとつあった。
映像が精巧で美しいです。
銃撃、アクション、それに何かが回ったり飛び出したり。
ただ、全体に暗い場面が多いので目を凝らして見るように。

投稿 : 2017/06/03
閲覧 : 421
サンキュー:

22

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

21gの魂を求めた物語は、それ以上に重い想いを以て

原作未読。<harmony/>に比べると戦闘シーンや屍者のCGなど動きのあるシーンも多々あるので、全体的に劇場版映えする作品だと思う。

作品のテーマや内容は<harmony/>同様に難解。ただ19世紀末の世界観や、屍者を復活させるという物語の舞台設定はとても魅力的だった。キャラクターデザインも儚げな印象のフライデーや、悲哀に満ちたハダリー・リリスの表情などかなり力が入っていたと思う。

物語は序盤の世界観の説明からロシア・日本へのヴィクターの手記の探索までは比較的スムーズに理解することができた。特に日本での鎧の屍者との戦闘シーンなどは、和とスチームパンク的な要素が相まって印象深い場面になった。
ただ日本を去ってから物語の展開が急にスピード感を増し、若干着いていけなくなった。Mの陰謀であったり、The Oneの想いが明らかになっていくわけだが、MはともかくThe Oneの復活と花嫁を欲する野望はあまりにも突飛だった感が否めない。ただ己の魂の在処を求めるリリスをその器にする形は面白かった。

物語のラストもフライデーはともかく、ワトソンがどうなったのか説明不足な印象。ホームズと一緒とことはそういうことかと何となくは察するが、全体的に原作や原作に関連する作品への理解があってより楽しめる内容なのかもしれない。最後のフライデーの微笑が作品の全てを物語っていた気もする。

全体的に伊藤計劃氏の言葉は力強く、作品に大きな影響を与えていると思う。また伊藤氏の死後、彼に代わって小説を完成させた円城氏の伊藤氏への強い想いが特にエンディングテロップでのフライデーの言葉に込められていたように感じる。

一度ではなく、何度も繰り返し見ることで伊藤氏が伝えたかったメッセージをほんの少しでも感じることができるのかもしれない。21gの魂を求めた物語は、21g以上に重い想いを以て生まれるのかもしれない。

投稿 : 2017/05/19
閲覧 : 240
サンキュー:

7

ネタバレ

星々 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

変な英語

作中でずっとthe one the oneって話してて気持ち悪くて違和感が抜けなかった。そこは,普通ファーストなんじゃないかと。

Mの思わくは使い古された馬鹿っぽいボスの思想だけどまだ分かる
ただthe One関連がお粗末すぎた印象。唐突すぎだし、ハドリーとフライデーと知り合って突発的な犯行っぽい癖に計画犯行みたいに語られてて見ていて違和感が・・・。

最後まで見るとやっぱりワトソンとホームズのオチをやりたかっただけなんですねっていう印象しか起きない。

魂の話も最後まで魂21グラム説を言ってたけど結局、花嫁も脳味噌の中の情報だったわけで魂はないってことなんだよね。

思考するアンドロイドに魂はあるという主人公
記憶情報を上書きして新しい人世を生きる主人公
ペンをつらつら書いてたからなのか他に原因があるのか思考する術を手に入れたフライデー

じゃぁあの緑色の光に振れて生き返った死者はなんだったのか
いくらスチームパンクのファンタジー世界でもそれはないと思うから一瞬生前の記憶情報に振れたことで生前を一瞬思い起こしたってことなんだろうか

いやぁつらつらと駄文を一気に書いてしまったけどよーわからん作品でした。後、花澤さん好きだけどなんでもかんでも花澤さんだしとけばいいって感じ止めて欲しい。

投稿 : 2017/02/03
閲覧 : 224
サンキュー:

5

ネタバレ

もんぶらん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

哲学的なおはなし

作画がとにかく綺麗。哲学的な内容で大人向け。
死者蘇生技術が発達し屍者を労働力として活用しているという
設定は魅力的だったが、ストーリー構成の緻密さにかけていて
結末を見てもしっくりこなかった。
ワトソンとフライデーの関係性をもう少し丁寧に描いていれば良かったかも…。

投稿 : 2016/04/15
閲覧 : 223
サンキュー:

4

ネタバレ

すばる☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

テーマは言葉と魂

屍者がゾンビ化状態となり、労働者として使われるようになった時代。

依頼を受けたワトソンという医学生は、最初の屍者、ザ・ワン及びヴィクターの手記を追い求めていく。

原作をあまり理解していないまま読んでいましたが、数々のバトルと思惑をあの映像美、作画で描いている事や、変更点もあり、理解しやすくて満足でした。

屍者復活技術を否定する話というわけではなく、テーマは「言葉」と「魂」。

人間が人間であるための条件、伊藤計劃氏の他の作品でも描かれる言葉の力の凄さ・重さが心に深く突き刺さります。

一度見て、再度見る事がいいのかなぁと思える作品でした。

投稿 : 2016/02/08
閲覧 : 246
サンキュー:

5

ネタバレ

esso-neo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

激しい性欲を伴う、致死性の病

プロジェクトイトーなんて大層な、プロパガンダ見え見えな企画第一弾。最後の最後に計畫氏が書いた冒頭はオールカット。円城氏が書いた本筋に追加設定が強襲。
いわば、フライデーが伊藤計劃に成り代わる。
ま、死人も出てくる話だしそうしたい気持ちも汲んではやれど、そのために犠牲になったものが多すぎる。演出、芝居は兎も角としても脚本がそりゃもうあっぷあっぷだ。尺が足りないから。ザ・ワンの情報量足りなくて、いきなり登場したじーさんに「ザ・ワン・・・・!!」じゃねーよ。何を根拠に。
言葉の続き聞きたかった割にオールカットするのも大したもんだなぁ。でも効果ないようなもんだけどね。去っていった人間をずるずる引きずる話にしたけど、原作はそこ軸にしてたかねぇ。微妙なもんだ。

投稿 : 2015/11/18
閲覧 : 295
サンキュー:

4

ネタバレ

NBT さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

かなり良かった

原作は途中まで読んだのだが、正直退屈で途中で読むのをやめてしまった。

しかし劇場版はかなり改編されていて、自分が原作で退屈だと感じたシーンもポンポンテンポ良く進んでいくので、見ていて飽きなかった。
全部原作を読んでいないので詳しくわからないが、個人的には劇場版の改編はかなり良い改編だと思う。

ただラストがなぁ……エンドロール後のシーンは蛇足だと思う。
伊藤計劃作品は、ハッピーともバッドとも言えなくもない、なんとも言えない心に残るラストが良いのに、ちょっとあれは無いなぁ。

まぁでも、それを踏まえてもかなり面白かったので満足。

投稿 : 2015/11/16
閲覧 : 242
サンキュー:

2

ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ゾンビがいる19世紀末舞台のスチームバンク冒険活劇。魂の在り方がテーマかな?

執筆途上で早逝されたSF作家・伊藤計劃(いとう・けいかく)先生の小説が原作のスチームバンクです。
原作未読です。
フランケンシュタイン博士などの19世紀末の創作上の有名人が実在し、死者を動かして労働力にしている世界を舞台に、屍者(親友)の魂を求める医学生ワトソンが大冒険します。

19世紀末+謎テクノロジーのスチームバンク+ゾンビ
です。ゾンビ物としてかなり迫力満点でコワイです。
…元ネタ(フランケンシュタインやワトソン等の小説の知識)知ってた方が楽しめそうです。

{netabare}『物語』
死者(本作では「屍者」)に偽りのプログラム的なモノを注入して動かし、この屍者が労働力や軍事力として普通に世界中で受け入れられている…という、とんでもない世界観にまずビックリ!
時代背景は19世紀末、大英帝国やロシア帝国や大日本帝国が繁栄していた産業革命時代。
我々の世界と違い、高度なんだか古いんだかよく分からん謎テクノロジー(いわゆる「サイバーパンク」)+ゾンビで世界が繁栄している…ものすごい世界観です。

主人公の若き医学生ワトソン博士は死んだ親友を屍者にして、今は魂の無いロボットに過ぎない彼を、いつか本物の魂を取り戻す事を追い求めていく…。
ゾンビ物…と思いきや、ロボットSFでの古典的なテーマ(魂の在り方や人間性)に通じるテーマを感じました。

屍者技術の開発者である天才科学者フランケンシュタイン博士(小説のキャラですが超有名人)が残したという手記に、死者に真の魂を吹き込む方法がある!?
手記を求める旅路の果て、ワトソンがたどり着いた答えとは…!?

手記を求めて英国からアフガンや日本と世界を股にかけての大冒険!
軍事用ゾンビの猛攻撃に晒される戦闘シーンが非常に波乱万丈かつコワイ。
これ、ゾンビ系のホラーアクション物として想像以上の迫力でした。
波乱万丈な上に、次第に破滅のスケールがでかい戦いに巻き込まれる終末観で飽きさせませんでした。
…ただ、「ここは任せて先に行け!」なテンプレがちょっとクドかったかも?
クライマックスならともかく、何度もその展開だったのでw

…ただ、何故、死者の復活が禁忌なのか?結局、魂の在り方とは?
ちょっとよく分からず…難しかったです。
機械人形でも人間らしかったり、屍者もプログラムではない感情が本当はあるのか?それとも偽りの魂なのか?
はっきりとは答えが出せない感じ、それでも求め続けるのか?
フライデーの慟哭、そこには魂があったのだろうか?ワトソンの幻想か?いや、もしかして…?
面白かったのですが、視聴後、色々と疑問が湧いてあまりスッキリはしなかった。
かなり深いテーマの力作なのは確か、視聴後カタルシスがあるタイプではないのですが、噛みしめていきたい作品でした。


…余談。
死者を労働力に…といえば、箱庭シミュレーションゲームの「トロピコ2」思い出します。
配下の島民を死んだ後もゾンビにして働かせる…鬼畜ですねぇw
でもゾンビは賃金も食料も要らんので超便利なんですよねぇw
2015夏にアニメ化された「オーバーロード」でも、アニメ後の原作では帝国がアンデッドの労働力化計画進めてたり(もし2期あれば観れるかも)。


『作画』
ゾンビが蔓延するスチームバンク、素晴らしい作画でした。
スチームバンクも良いのですが、やはりゾンビがコワイ!
特にゾンビに詳しいワケではないのですが、迫力も動きも凝っていた。

『声優』
ワトソンの細谷佳正さんの配役は「ハル」から、探究者の青年を好演されました。
フライデーの村瀬歩さんは喋れないゾンビ…からの暴走や苦悶、迫真の熱演でした。
ハダリーの花澤香菜さんのミステリアスな美女、バーナビーの楠大典さんは大人のタフガイ良かったです。
大塚明夫さん、菅生隆之さん、二又一成らベテランが渋い。

『音楽』
主題歌「Door」はそこそこ主題を感じました。
BGMが良かったです。

『キャラ』
ワトソン博士は主人公としては可もなく不可も無し、でも親友の復活の為に邁進したのは凄い。
ただ、禁忌の迷いと親友復活の渇望…の葛藤は、意外と地味だった印象も。

フライデーは喋れないゾンビなのに、ワトソンより存在感ありました。
美青年ですしね。

ハダリーはテーマ的にも本作のヒロインに相応しかったです。
バーナビーはしぶといタフガイで頼れる。
ちゃっかり生き残るとは!
山澤静吾大尉も頼れたが、あの深手で生き残るとは予想外…

ヘルシングやフランケンシュタインやホームズなどの有名人多数なので、知っていると何か嬉しいです。
カラマーゾフやザ・ワンなど、業を背負ったキャラな印象。
全般的にキャラ立ってましたが、凄く印象的な程では無いです。{/netabare}

投稿 : 2015/10/18
閲覧 : 314
サンキュー:

28

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ネタバレだけど詳細は書いてません

 原作は未読。
 ネタバレ分類してますが、公開直後の作品なので詳細は触れないようにします。

 19世紀が舞台だが、死者蘇生技術やコンピュータらしきものがあったりと、現実の
歴史よりもオーバーテクノロジーが存在する世界観で、このスチームパンク的雰囲気が結構
好み。
 既出作品の人物やモチーフを引用したり、実在した人物を登場させたりすることで、より
19世紀らしさを感じさせるようなことをしているが、この辺は同じく19世紀を舞台にした
アメコミ「The League of Extraordinary Gentlemen」に似たものを感じてしまう。

 死者を動かすことで成立している社会というのは、作品世界人の感覚では安価な労働力と
いう点で便利なものなのかもしれないが、端から見るとやはり生理的な気持ち悪さがある。
 この死者が動くという点ではやはりゾンビを思い出してしまう。ゾンビというと
ジョージ・A・ロメロ監督作品以降は人を襲い、増殖していく存在が主流となっているが、
本来はヴードゥー教で死者を魂のない状態で動かして使役させるもので、そういう意味では
本作の死者達こそ本来のゾンビに近い存在のように思える。

 テーマとしては死者における魂、及びそれに伴う感情の再生や創造を扱ったもので、
ロボットSFにも通じるような内容。
 単なるエンターテイメント作品ではなく、医療、哲学、宗教、倫理観、死生観といった
問題にも踏み込んでいる感があった。
 結末に関してはまあ納得できるものはあったが、個人的にはもっと凄いものを期待していた
から、その辺は肩すかしの感はあったかなあ。

 舞台はイギリスから始まり、インド、アフガニスタン、日本、アメリカ、そしてまた
イギリスへとワールドワイドなもので、その風景作画も相俟ってなかなかスケールの大きさを
感じるもの。
 ただ、個々の舞台のつながりはメリハリが今一つといった感もあった。この辺は原作からして
そうなのか、脚本にする際に生じたものかは判りませんが。

投稿 : 2015/10/04
閲覧 : 301
サンキュー:

6

マコト さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/03/29
閲覧 : 9

FJSDR37436 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/21
閲覧 : 14

publica さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2022/02/17
閲覧 : 32

プーチン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2022/02/17
閲覧 : 27

wLxcl71214 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/02/14
閲覧 : 31

林董 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 29

せめる さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 35

半沢直樹 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 33

ルー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 38

なっつ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/12/20
閲覧 : 41

Spica. さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/10/10
閲覧 : 42
次の30件を表示

屍者の帝国のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
屍者の帝国のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

屍者の帝国のストーリー・あらすじ

19世紀末、かつてヴィクター・フランケンシュタイン博士が生み出した、死体に新たな生命を与えて「屍者」として動かす技術が世界に広まり、いまや屍者は労働力や兵力として世界を支えていた。
親友フライデーとの約束のため、自らの手で違法に屍者化を試みたロンドン大学の医学生ジョン・H・ワトソンは、その技術と野心を見込まれ、政府の諜報組織「ウォルシンガム機関」にスカウトされる。
そこで極秘任務を与えられたワトソンは、フランケンシュタイン博士が残した、生者のように意思を持ち言葉を話す屍者=ザ・ワンを生み出す技術が記された「ヴィクターの手記」を求めて旅に出る。(アニメ映画『屍者の帝国』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2015年10月2日
制作会社
WIT STUDIO
主題歌
≪主題歌≫EGOIST『Door』

声優・キャラクター

細谷佳正、村瀬歩、楠大典、三木眞一郎、山下大輝、花澤香菜、大塚明夫、菅生隆之

スタッフ

原作:伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』(河出文庫)、キャラクター原案:redjuice、 監督:牧原亮太郎、脚本:瀬古浩司/後藤みどり/山本幸治、キャラクターデザイン:千葉崇明、総作画監督:千葉崇明/加藤寛崇、色彩設計:橋本賢、美術監督:竹田悠介、3D監督:西田映美子、撮影監督:田中宏待、編集:肥田文、音響監督:はたしょう二、音楽:池頼広

このアニメの類似作品

この頃(2015年10月2日)の他の作品

ページの先頭へ