takato さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
現実の苦痛から目をそらさず、それでも前に進み続ける人たちにハピネスを!。
テレビのほうは見てないが、気になってたので視聴。スマプリ劇場版には劣るが、またまた傑作としか言いようがない作品。
基本的にはスマプリとゲストと悪役の構図は近いですが、スマプリが「すみっこぐらし」に近いなら本作はグ○ッドマンに近いです。そんで悪役はボ○ドルド、もとい森川さん。
冒頭からこの作品はノリが良い。いきなりツカミの戦闘シーンで、ミラクルライトの説明も同時にやりつつ、ふなっしー(今や懐かしい)も出ます。何いってんの?な感じですが、普通にふなっしーがいます(ツカミだけなら良かったんだが…)。
そして本作は作画が本当に良い!。ドラマパートはひめちゃんこと、ヒメルダの百面相がキュアマリンぽくて素晴らしい!。最初は彼女を見てるだけでおもろい。さらに、戦闘シーンは進めば進むほどにパワーアップし、クライマックスはもう…。キャラデザがシンプルだからこそアニメーターさんは動かしやすかったかな?。ストーリーやキャラが魅力だから戦闘シーンは燃えまくり。
ストーリーは、かなりグ○ッドマンです。オタクなら他人事じゃないテーマなのが良し!。即ち、ロマン主義から続く、辛すぎる現実と素晴らしい空想の世界の相克である。
みんなを幸せに、とか言うけど、幸せになれるのは最初からある程度持ってる人だけで、あたしには無理なんだよ!と悲痛な叫びをあげる、ほっちゃんことツムギちゃんの台詞が胸にくる。取り返しのつかない現実の痛みという物はたしかにある。それを安易に無いことになんてできない。それでも人は生きなければならない。
現実の痛みをプリキュアが無くすことはできなくても寄り添うことはできる。彼女たちは空想の存在でも、彼女たちが心に与えてくれる物は空想なんかじゃない!。
空想に逃避し続けてることはできないが、空想の力を借りることはできる。このことこそある意味、本作だけでなくプリキュアシリーズ全体にかかる言葉ともいえるだろう。それでも進むキュアラブリーの姿にこそ本当の強さと優しさがある。
数少ない勿体無いポイントは、森川さんがシンプルな悪にしすぎちゃった点と、ミラクルライトの使用が少し平凡でふなっしーがここでも出るのはねぇ…。
最後に余計な話ですが、最近プリキュア誉めまくってるが、なんでも良いわけじゃないです。一番好きなプリキュアのキラプリの劇場版はどうしてこうなった…な感じでしたし。