YOU0824 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
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(C)カラー (C) カラー/Project Eva. (C)カラー/EVA製作委員会
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||の感想・評価はどうでしたか?
YOU0824 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
takato さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ネタバレになるので例え話でのツッコミになりますが、「思い出ぽろぽろ」か!、スターウォーズep9か!な作品です。言わんこっちゃないとは思いましたが、スターウォーズと同じで前作でグチャグチャになった風呂敷を大急ぎで畳んでるだけだから、ドラマやエモーショナルな盛り上げにも、物語という形での上手なテーマの展開にも、キャラの描き込みにも失敗してます。
あるポイントでわかりきってる愁嘆場みたいなのが始まった時には頭を抱えそうになったし、ゲンドウの件りでは「それ前から知ってた!」とツッコミを画面に入れたくなった。
ロボバトルの描写としてもCGばっかで手描きの最高峰だった旧劇のような色気も艶もないし、重量感や上がるロマン描写もなし。軽そうなエヴァがチャカチャカと動くばかりで何が起こってるのかよくわかりづらい(これは本作だけに限ったことじゃないが)。
アナクロニズムと言われようが、やはりロボは手描きの方が向いている。テレビだと今は色々あるのかもだが、映画では手描きの方がねぇ…。そりゃあ手描きじゃあ表現は無理という場合もあるが、CGだからこそのロボ表現で本当に痺れたことは今んところあんまりないかな。
じゃあ面白くもなんともないかと言うと、ある意味で面白いところはある。それは庵野監督の大人になりっぷりである。結婚して多くの人の仕事を指揮するより大きな立場になって、もうあんな昔みたいに中二丸出しでグズグズ悩んでらんねぇよ!って庵野さんの心は確かに伝わってくる(それを物語の中で上手く消化できてるとは言い難いが)。
絵作り的にも、CGを殆ど使ってない庵野さんのロマン溢れる部分のパートでは流石の冴えを感じたし、あのキャラが☓☓☓な件にも「あぁ…、本当に大人になったんだなぁ…」と染み染み感じ入った。
その辺の描き方が「思い出ぽろぽろ」と同じで、少々懐古主義的、或いは理想化され過ぎな気もするが、宮台さんの動画を見たりして共同体の大切さや共同身体性の重要さについて考えさせられていた私としては言いたいことはわかる、という感じではあった。しかし、昔には戻せないから、テックを使ってアップデートは必要だが新しい形の共同体の作っていくのは急務だろう。
それにしても、やはり映画一本に詰め込むには無理があった気がする。どうせなら決戦前の物語をテレビで1クールやるくらい必要だったかも。
ここまで大人ぶりを見せられると、やはりエヴァから開放させれた庵野さんとカラーの次回作に期待したい。庵野さんはナウシカはやって欲しいが、あとはフリーハンドで作って欲しい。
カラーにはTVアニメにも参戦しないとジブリの二の舞になるから、優秀なスタッフたちの才能を活かせるオリジナルでも原作付きでも年一くらいでは新作を制作して欲しい。あぁ〜やっとネタバレを心配しないでネットを見れるという安堵の気持ちのみ!。
作品としてのエヴァは、やはりスターウォーズにおけるep4、5、6みたいに旧劇までで終わりで良かった、という新劇が作られる当初から思ってたことなので別に大きなショックも無し!(破の時点では正直期待しちゃいましたがね)。
インキ さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:----
完結編。エヴァから卒業できました。
TVシリーズは難解なストーリーに加えて、思春期なら共感できるシンジの人物像、エロ有りグロ有りと10代のアニメ好きならハマらずにいられない要素がふんだんに盛り込まれていたと思う。旧劇場版も意味深な終わり方で、友人と色々と考察しあったものだ。
それらと比較すると今作は非常にわかりやすく作られていたと思う。難解な用語も「そういう設定の創作物だよ。」というメッセージに感じられた。アニメであること、創作物でしかないことが強調されていたと思う。
物語としてのエヴァは旧劇場版で終わっていたのだ。新劇場版はいい歳になったのならティーンエイジャー気取りはやめて卒業しなさいといったメッセージがこめられているように感じた。
世直し さんの感想・評価
1.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
私はこのアニメで自殺の強要ストーカー行為を受けている被害者のうちの1人です
ビックリヤングコーン さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
前作よりは確実に楽しめた。序盤は少し前作を引きずっていたが途中からゲンドウを主人公として見たら凄く楽しめた。個人的に途中からシンジは個性が消えてモブでした。TVシリーズの第1話までのゲンドウの話を見たいと思えたし1番人間臭くて好きなりました。個人的にQと今作は無くても十分に神アニメだったんですが、何でもかんでも続編、続編で終わらせるべきでは無いと思えました。完結した満足感より完結してしまった喪失感の方が多い気がします。エヴァンゲリヲンという作品は、どうなるんだろうって思いながら見るのが楽しく、分からない所を自分で繰り返し見て補完していく作業を没頭でき、みんなで色んな見解をぶつけ合うのが正解だった思います。この終わり方をするなら明確な主人公は無しでもっと色んな視点が見れたら個人的には楽しめたのかなと思いました。
大さじコショウ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
今更ながら最終作?を見ました
あまりにも年月が経ち、Qで虚無感を味わってすっかり熱が冷めたので
4章上映当時の皆の熱気にも充てられることなく、ふとした気分で今回見ました
最初からまとめると
『エヴァにしてはキレイにまとまってる』です
熱が冷め4章見てない方は見納めはできますので、見ることをおすすめです
設定内容わけわかめぐちゃぐちゃセットのエヴァを頑張って綺麗にまとめたと思います。
──────────────────────
Qは疑問符まみれでしたが、
4章は割と事前に知らなくても全体的にストーリー掴めたのは嬉しい
固有名詞たっぷりですが今回は雰囲気でつかめスルー出来るのはイイ!
(Qは話すら掴みずらい感じでしたので……)
過去作の旧劇場版のつらめのENDとかをオマージュ?取り込んでくれたのは
昔の熱があったころを思い出させつつ回収してくれた気持ちです。
その回収もストーリーだけでなくQで幻滅&熱意喪失をさせたミサトさんはじめ
様々なキャラを回収していったのも良かった
特にシンジ君の成長ぶりは見習いたいぐらいですね……
戦闘シーンは圧巻ではありますが正直味気無さも同時に感じます
CG自体は好きなのですが、今回の4章は多用している感がかなり強い
アニメっぽさと良く動くCGの良さを混ぜた感が今回はなかったです。
そこらへん映像としては序と破の方が良かったですね
10年あるからもう少しアニメ要素が欲しかったのが感想です……
音楽は宇多田ヒカルさんはじめ綺麗だなぁといった感想。
未だ印象の濃さは序や破の方が軍配あるかな?
疎いので評価しにくいですね……
──────────────────────
結果良かった!と思いつつ10年?はさすがに待たせすぎですね…
今回は時間を使った感じで、待った時間も作品として取り込んだので
何とかすっきりしたと思います。
上手いこと待たせた気持ちを解消してくれなかったらQのような評価になっていたでしょう。
監督の力量ではあると思いますが、やはり時間をかけることを美徳にしすぎだとも思います
エヴァだからできたことですね
私のように長い年月の間にエヴァ熱意がすっかりなくなって、4章はまだ見てないなって方は
一応スッキリするするので見るのはイイと思います!
綺麗に見納めですね
新規の方は旧作ともに『エヴァンゲリオン』という一つの作品としてひとまとめになったので
これから見ていくよーという方もやっとのこさお勧めできる!
旧作のご視聴の後に適当なタイミングで新劇場版を一気に見ていくといいでしょう
stkTQ05559 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:----
エヴァのくせにまとも。そろそろうんざりしてたのでエヴァらしくなくて逆に良かった。
パンツ さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
HUMMER さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
メインキャストがみんな生きている間にこの物語がしっかり完結したことが本当に良かったなと素直に思う。
これだけ見てもよくわからないし感動も何もないから、興味があるなら旧テレビシリーズから全部見た方が良い。
ただ全部見てから、これを見たからと言って必ず感動するかと言われると何とも言えない。庵野監督の作品は前からそうだけど癖が凄い。これは特に凄い。
たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ネタバレを極力避けて話したい。
25年前の庵野監督は明らかに「オタク」であることに対して「否定」的な立場から作品を作っていた。
アニメとか漫画とか映画とかゲームとかどうでもいいから、街に出てコミュ二ケーションしなさいと。。。
「書を捨てよ、町に出よう」ということである。
しかし、この25年間で社会は様変わりした。アニメを見ることに対しての偏見は愚か、アカデミー賞や歴代の興行収入を支えているのはアニメや漫画だし、ハリウッド製作の映画やドラマまでもが今やアニメや漫画の実写化がほとんどである。
そういった状況において、本作はそういった「多様的」な生き方を「肯定的」に捉えている。
僕の周りには本当にいろんな人間がいる。サッカーが好きな人間もいれば、ギターや音楽が好きな人もいるし、漫画でもキワモノが大好きな女性もいっぱい知っている。
はたまた、性に対してもゲイやバイセクシャルな人だっているだろうし、興味がない人だっているだろう。
そう、その全てが全て「存在」していいのである。
確かに、それぞれは言葉が通じなくお互いを傷つき合うかも知れない。
あるいは全く引き合うことすらないかもしれない。
しかし、そういう社会でお互い理解し合おうとすることがなにより大切なのだ。
それがこのシン・エヴァにとって、いや全人類にとって「大人」になる。ということであると「結論」が出ている。
確かに現実ではなく「理想論」に過ぎないが、それでも人はあの25年前に比べれば、偏見や差別と向き合う人が増えた。
そういう意味では「進歩」しているのである。
個人的には今回の「シン・エヴァ」のラストより、漫画版の「エヴァンゲリオン」の方が好きだが、そういったことはこの際どうでもいい。
庵野監督とこの作品を全力で作ったスタッフの皆さんに何よりの感謝と尊敬を。。あなた方の「伝えたい想い」は伝わりました。
お疲れ様です。そしてありがとう「エヴァンゲリオン」
人生においてここまで晴れ晴れした気持ちになったのは久しぶりでした。
追記
ラストのある「ゲスト声優」が時代を象徴していると思うし、
なにより今度の「シン・ウルトラマン」がまさにド王道の物語になることも必然だと思う。
良い意味で垢抜けた傑作になることを期待してます。
ヘンゼル さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
にゃーん。@のんびり さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
haruto さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
nyaro さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
新劇場版4作を見て、考察したエヴァの構造についてです。2回目考察の追記であり、ほぼ結論です。
ファーストインパクトは出生、セカンドインパクトは乳離れ(母親との別離)、サードインパクトは思春期の卒業あるいは性体験、父からの親離れ、フォースインパクトは死だと思われます。なお、セカンドインパクトは後で旧版などで確認します。
(旧版確認しましたが、ファーストは両親の性行為、セカンドは出生でもいい気もします。各インパクトは人間の成長のことです)
エヴァ=人間の営みであり、遺伝子がクローズアップされているのは、現実の女性と恋愛して子供を残そうよ、という意味。
シンジが寝ている間にサードインパクトが周囲で起こっていたというのは、シンジ以外は成長したという意味かと思います。
旧版のエヴァでサードインパクトはちょっと意味が違う気がします。人類補完計画発動でATフィールドがなくなりみんな溶けてしまいました。自分の愛する人間の妄想に抱かれて。つまり、他者がいない世界で、妄想の世界。人類が消えた後は十字架つまり墓標が乱立していました。
ここで実写パートが来ますから、この状態がお前等のことだぞと言われている気がしました。
旧版でのセカンドインパクトも、赤ん坊が海に流されますから母から離れるような意味もあったと思いますが、もっと漠然としている気が。あるいはセカンドが出生だったのかもしれません。そうなるとファーストは両親の性行為ですね。
旧版はエヴァ=人間でATフィールドという外界との壁があるのは、他者がいるということ、がはっきりと描かれています。新版はこの各インパクトに具体性を持たせて、アスカの役割を変えたと思うのはこの辺りの描き方を変えたかったのでは?と思いました。マリを出した意味も同様です。
新版では黒レイ、黒カヲルも登場しました。レイは自分の脳内彼女・彼氏の象徴のように描かれました。惣流アスカは現実の女の子として、自慰の対象でありシンジの性愛の対象であると同時に自分を苦しめるものでした。
また、黒スーツのレイとカヲルは脳内彼女、脳内フレンドであると同時に、エロスとタナトスではないかと。黒いスーツですから、ネガティブなイメージでしょうね。エロス=黒レイは自慰行為とか脳内彼女、タナトス=黒カヲルは自殺願望ではないかと。
ガフの扉とは深層の事。イドつまり超自我でしょう。
死の衝動としてのカヲルが止めたフォースインパクトは自殺。自殺はとどまったが、シンジの心は死んでしまった。地球=シンジを取り巻く世界は死に絶えた。
シンジを支えるのはシンジの身の回りの人、友人たちでした。世界は死に絶え=世間というものに意味がなくなった。ただ、かろうじて身近には支えてくれる人がいた。
そして、黒レイ=エロスはつまり性=生への衝動。生きたいと言う気持ちが、生きる意味を獲得して、シンジは再び立ち上がる。
赤ん坊への関心、食べる喜びと感謝、農業、老若男女とのふれあい、生活のそのものを描写した意味です。生きることの意味に気が付いたとき、脳内の彼女としてのレイは実体を失い、シンジの深層になったという意味。
アスカの名前を変えた意味…クローン設定云々もありますが旧版と意味が変わってますよ、ということだと思います。新版では思春期の初恋の女の子であり現実の女性として成長しシンジを救いだそうとする。
旧版ではシンジの性の対象。性欲では近づきたいと思うけど拒絶されると殺したいほど憎い女性という存在。中身が違うというメッセージでしょう。
マリは偶然出会う現実的なちょっと肉食系女子。冬月、ゲンドウの近くにもいたけど、ゲンドウも冬月も綾波=ユイ、つまり理想の女子を追ってしまった。
ゲンドウ=シンジであり、虚構に逃げ込んだゲンドウに対して、虚構から逃げられたシンジ。親子問題もありますが、助からなかったシンジと助かったシンジとも取れます。一方で最後は子供によって救済される?
エヴァ世界が虚構というフレームもありますが、これは別のもう1つの構造だと考えた方がすっきりします。あるいはアニメ制作の虚構性を否定したのではなく、脳内彼女としての美少女を否定したのでは?という気もします。そうなると別の構造ではなく、一気通貫の人間の営みは性愛だよ、というテーマで奇麗に完結します。もう1つはエヴァからの卒業と言う意味ですね。
という感じで、新劇場版のエヴァ世界を俯瞰するとスッキリするかなあ、と。特にQの後半からシンの不自然に長い農業のシーンの説明になると思います。生の喜びを知るのに、シンジの葛藤をあまり短くは出来なかったのでしょう。
以下 2回目の考察。
まず、レイです。レイは生活と農業を知り、また、生命が生まれ育つということを学びました。我々って何を食べて生きてるの?ということすら、分からなくなった我々を表しているということだと思います。そして、Qで分かる通り、本来のレイは破で消えて、イマジナリー彼女としてのレイでしたから、これはシンジが生活を知ることで、レイをその場に留めておけなくなった。つまり、シンジの成長です。
そして、アスカ。彼女はシンジが好きだったと明言しますし、作りものということもわかります。そのアスカもまたラストまで残りません。アスカはガフの扉の深層で心の壁を突破しようしますが、上手くいきません。そこで使途になりますが、結局ATフィールドは突破できません。これは初恋の人とは上手く行かないというアナロジーに見えますし、また、やはり想像上の人物=想い出でしかない。
シンエヴァにおけるこのダブルヒロインは、2人のけじめの話であると同時に、シンジの中の想像上の美少女(レイ)と、過去に結構仲が良かった記憶の女の子(アスカ)の2人を象徴している感じです。
アスカはシンジにとって「中学校のときに両想いだったんだぜ」と、それ以降誰とも付き合ったことがない28歳くらいでも言っている過去の栄光に見えます。結局アスカは生活をちゃんとしているケンスケに惹かれ付き合います。
レイは既に破で男に喰われている感じがありました。カヲルと合わせると同級生をモデルにバーチャルを構築した感じに見えます。ラストは、実際の2人はシンジと中学校以来係わらず、単に普通のイケメンカップルだったということでしょう。
ここで北上ミドリですね。ピンク髪のギャルです。この子が世間の本音でした。男がエヴァに乗る。つまりイマジナリーの世界にひきこもる。それが許せない。そして、同時に鈴原トウジの妹サクラです。Qでは一見シンジに優しく接していた彼女も、やはり北上ミドリと同様に、シンジがエヴァに乗るのが許せない。ここはちょっときついですよね。一見清純そうに見えて、実は北上ミドリ以上にシンジを嫌っていたのかも。
一方で、ミサトだけはシンジを擁護する。母の立場が今回は強調されていましたので、これは母の目線でしょう。
マリは今、シンジの近くにいる女性です。結果として、この娘がシンジのパートナーになる意味です。唐突に破で登場しましたが、女性との出会いとか結果誰と付き合うことになるのかわからない。わからないけど成長したとき、付き合う女性は理想の女性じゃなくて、近くにいる娘だぞ、という気もします。
いい匂いがする…気があうという意味?あるいは肉食系からのアプローチ?
序で14歳の孤独と親との関係から始まって、破では思春期の性とか恋愛になります。
その後Qは思いっきり虚構感がまします。これは14歳の頃の初恋の娘との思い出にすがって生きて行く、あるいはバーチャルやインナースペースで生きるという表現でしょう。その世界を捨てると何もなくなってしまう。
シンです。更に大人になったとき、バーチャルを捨て過去の思い出や空想にすがるのではなく、生活と子供を産むという意味を知る。そうすると身近な女性と出会えるよ、と。そして遺伝子残そうぜ、ですね。
マリは身近な女性の象徴です。特定の誰かではないでしょう。初めは相手にしなくても、気が合えばつきあちゃえば?という事だと思います。
新劇場版4作再視聴して、やっぱり面白い、映像も設定も演出も全てがすごい、そして深い作品だなあと思いました。その深さは、設定考察やオマージュ探しではなく、少年の成長の物語としてみたいですね。
以下、初回の視聴時のレビューです。
視聴当日のレビュー
{netabare} なるべく情報をシャットアウトして、自分なりのエヴァの見方をしようとしました。で、アマプラで本日視聴。なるほど、という感じでした。面白かったという前に、やはり何かが終わった寂しさのほうが強いですね。
冒頭のやたらと長いコミュニティーでの生活。原始共産主義礼賛というわけではないのでしょう。つまり、生活です。綾波がプラグスーツで農作業をする意味。虚構では生きられないという事なのだと思います。少しメタ的に言えば、お前等はこういうJK・JCばっかりではない、ばあさんも主婦も赤ちゃんも出てくる映画が見られるか?という問いかけでもある気がしました。
そして、オタクたちが愛した綾波は名前を失い、生活し感情とコミュニケーションを覚えることで綾波に戻り、そして退場しました。
ラストの方のスタジオを模した作り物の空間での戦い。ゲーム機。絵コンテのような画面。まあ、言うのが恥ずかしいほど虚構を強調していました。そして、成長した綾波もアスカもシンジではない人と共にいます。シンジ=オタクの代表だった人にとっては2人は憧れ、高根の花、もっと言えば夢の中にしかいない女性なのでしょう。
あれだけ皆が熱狂し考察した人類補完計画が結局は親子喧嘩だったと。家にいるか、外にでるか。それを屁理屈を付けて議論していたということです。それも2人とも現実と向き合えない内向的な性格だったがために起きた、こじれにこじれまくった喧嘩だったと。
巨大綾波は旧エヴァの最後では神秘的な天使でした。シンではリアルでお肌にブツブツがあるような造形でした。これも綾波というオタクの女神さまも、結局リアルに描けば毛穴はあるし睫毛も完璧な生え方などしていないということでした。首の無い女の身体の群れは、女性を個人で見ないで女性という塊で見ているということでしょうか。現実のリアルな綾波との対比で、女を単純化して語るな、というようにも見えました。
あのピンク髪の北上ミドリという人は、リアルな女性の代表的な意見なのでしょう。オタクなど殺せと。もうエヴァには乗せるなと。
いろいろ書きましたが、今回、話があるようでありません。見ているほうも設定もなにも気になりません。上のような現実に戻れ、大人になれ、エヴァから離れなさいを言うために作られた三下り半でした。
この映画の凄いのは、綾波やアスカに対するオタクとしての憧れが、急激に冷めてしまう作りになっていることでしょう。
さて、つまり本作はあまり考察しても意味がありません。なぜか。もともとエヴァそのものが若いオタクたちが、究極のオタクアニメを作ろう。欲望を徹底的に形にしてやろうという意図のもと、庵野秀明を中心とするクリエーターたちのオナニー用のオカズとして生まれた作品だからです。
そこから抜け出して現実の女と付き合えというメッセージ。つまり旧エヴァ最後の観客を映すシーンを2時間以上かけて説明したともいえますし、シンラブアンドポップ、シンカレカノでもありました。
今作でやたら、胸ではなく下半身の作画、特に尻の後ろから俯瞰した股の造形がリアルでした。アスカもずっとパンツでしたし。プラグスーツのデザインもかなりシンプルでした。女性の見せ方の意図はわかりませんが、何かが言いたかったような気がします。ひょっとしたら、萌えではなく下半身に興味を持てという意味でしょうか。
(追記 アスカがパンツで寝がえりを打つシーンのパンツと恥骨のところの隙間の作画がすごかったです。ここで、ん?となりました)
それにしても、庵野秀明がエヴァもアニメもオタクも何かが終わったというメッセージを流したということは、シンナウシカはやはり無理なのでしょうか?
宇多田ヒカルじゃなければもっと浸れたのに惜しかったですね。{/netabare}
視聴翌日のレビュー
{netabare}まだ1回目しか見てませんがじっくり考えてみました。やっと「虚構を捨てろ、大人になれ」が言えました。
マリというのは設定上はどうか知りませんが、TVシリーズに出てこなかった女性です。本作の中盤からシンジを結末へと導き、そしてラストは、シンジと電車に乗らずに階段を上ります。
つまり、オタクの妄想の極致として作っTVシリーズのエヴァ、そして綾波とアスカ。エヴァの無い世界。彼女たちとは違う行き先に言っていたらどうなったのか。アニメという世界に捕らわれていた首枷を外してくれるのはマリでした。
エヴァというのは非常に性の匂いがする物語でした。いくら設定や世界観でカッコつけても性欲が顕在化して作られた妄想の世界です。
だからこそ、綾波もアスカも現実ではシンジなど相手にしません。つまりモテない男のコンプレックスの塊だったということです。でも、シンジも妄想を捨ててネクタイをしめて就職する=サラリーマンになっていれば、マリという巨乳で美人の眼鏡の女性がシンジのオタク妄想を取り除いてくれていたかも、ということでしょうか。
アスカに対する好きだったは、過去形でした。アスカは旧エヴァでは気持ち悪いという言葉を投げつけましたが、これではオタクを卒業できなかったということでしょう。言われ慣れていますし、その言葉に対しては開きなおれてしまったわけです。好きだったけど、もう付き合う事はない、と自分で納得して理解することで、エヴァと決別できるということだと思います。
あの駅は何かに縁がある駅なのかもしれませんが、私はなんのことかわかりません。でも、多分エヴァとの決別を象徴する場所なのだろうという想像はつきました。
もう1つの解釈は、今のアニメのありように対する後悔です。アスカや綾波から派生したオタク文化がアニメを破壊してしまった。クリエータとして、現実の女がちゃんと書けていれば、アニメ文化は違う形になったかも、という見方もできます。
いずれにせよ、エンディングは他の世界です。つまりエヴァが存在しないIFの世界でした。
あと、1回。もう少し時間がたったら、シンエヴァをじっくりみてみたいと思います。 {/netabare}
shino さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
スタジオカラー制作。
初号機の覚醒により発生した、
ニアサードインパクトから14年後の世界。
再び厄災のトリガーとなったシンジは、
茫然自失のまま赤い大地を放浪している。
一方、ヴィレはパリ解放を目指し、
ネルフとの市街地戦を繰り広げている。
本質は何も変わっていない。
主題の普遍性に驚くばかりである。
どう解釈するのかは全く問題ではない。
全てのものごとに決着を試みた、
その瞬間に立ち会えたことに感謝したい。
物語は4部構成になっているが、
日常パートは鮮烈なほど印象深い。
{netabare}どのような状況であれ、
日々懸命に生き、生命を育む人々を、
ありのままに肯定し描くことが、{/netabare}
旧劇との対比となっているのでしょう。
そして碇親子の物語である。
{netabare}父ゲンドウは最愛の人との再会を願い、
差異のない世界を創造しようとしている。{/netabare}
シンジは父との対話を通じ決断をする。
彼にはもう迷いがないのだ。
{netabare}父の告白を許容するシンジ、
ユイが歌う「日付のない墓標」が優しい。{/netabare}
ほんとに似た親子なのだと思う。
物語が「ある場所」で終わったことに、
とても意味のあるものだと感慨深く思う。
ぜひたくさんの想いを。
pop22 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
長い時を経てリメイクされ遂に攻略されてしまったシンジパパ。
立派な萌えキャラと化す。
シンジくんは相変わらずヘタレを貫徹できずシンジさんとなり、挙句には
{netabare}「自分のおとしまえを付けるキリッ」{/netabare}とか言い出す。
このご時世にメンヘラ貫徹されても流行らないだろうからこれで良しなのだがもはやエヴァの原型をとどめているのは人類補完計画のみ。
シンジさん、なま言ってすみませんでした。
シンジの兄貴と呼ばせてください。
見出した当初はQの内容を忘れていたが、旧エヴァのTV版と人類補完計画の結末さえ覚えていれば見れる。
アスカのエロアングルで飽きも来ない。
文句があるとすればCGがきれいすぎる。戦いの汚れを再現できていない。カストロのダブル状態。
とりあえず攻略され、新たな萌えキャラ碇ゲンドウの生誕に乾杯。
のか さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:----
オリジナルアニメ
あらすじ
エヴァシリーズ完結編なので割愛(笑)
では感想を
タイトルにも書きましたが、人を選ぶアニメだと思います
正直、よく分からない!って言うのが個人的感想^^;
設定凝りすぎ、詰め込み過ぎ&裏設定多すぎ・・・
しかもQから9年(?)もう内容なんて覚えていませんよ
アニメ初心者には辛すぎるアニメですwww
庵野監督が何を伝えたいのか、何をテーマにしたいのか
さっぱり分かりませんでした(爆笑)
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ
考察が好きな方にはハマるアニメだと思います
多分ですが、エヴァマニアにはたまらない作品なんでしょうねwww
が、何も考えずに視聴するタイプの私にはハマりませんでしたね^^;
完結編と言う割にはぶっちゃけ面白くない!
途中で眠くなることが数回ありましたよ(苦笑)
にわかエヴァファンの私には難しすぎ
完走すら危うかったです
しかし、完走出来たのは素晴らしすぎる作画!
個人的には作画のおかげで完走したって言っても過言ではありませんwww
作画は凄いとしか言いようがありません
星5を付けたのは久々です!迫力のバトルシーンや風景まで凄すぎです!
声優さんは頑張っていましたよ
これだけ長い時間をかけても同じ声って凄いですよね
音楽は個人的に庵野ワールド全開だと思っています
キャラはいつも通り~
大人になった色んな人が出てきますよ^^
個人的にここまで設定を凝ってしまうと内容の面白さが半減すると思っています
よく分からない単語が出たりと矛盾があった気がして、素直にアニメを楽しめなかったです
コアなエヴァファンを楽しませる作品であって万人にウケるアニメではないのかな?
って思っちゃいました。
私はポイントを使ってU-NEXTで見ました
エヴァ初心者の自覚がある人はTVで放映するのを待つのもありだと思いますよ
または色んな考察動画やSNSなどを駆使して理解してから視聴する
これぐらいしないとかなり難しいと思います
これからエヴァシリーズを視聴する方は最低でも
エヴァンゲリヲン新劇場版:序
エヴァンゲリヲン新劇場版:破
エヴァンゲリヲン新劇場版:Q
は視聴してくださいね。
じゃないと全く意味が分からないと思いますよ^^;
この作品をたくさんの人が高評価しています
でも、私には面白さが伝わりませんでしたね(悲鳴)
いつも言っていますが、アニメの感想は十人十色
アニメもマンガも、食事も趣味も好みはあります^^
色んな方のレビューを読んで視聴するかどうかを決めてくださいな
個人的にはこの作品を絶賛する事は出来ないですね
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ
では最後に一言
絶望した~!完結まで25年以上かけるアニメ(監督)に絶望した~!
産まれたばかりの赤ちゃんが結婚して子供を産んでもおかしくない時間がたってる!
特撮を作る暇があったらもっと早く作れませんでしたか!
声優デビューしている暇があったらもっともっと早く作れませんでしたか!
まあ、完結しないアニメを作るよりもよほどいいですけどね!
逆に言うと完結した事しか評価できませんでしたよ~!
あまりにも遅すぎる完結に絶望した~~~!
蒼い✨️ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
御宅忍者 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
風来坊 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
長かったエヴァンゲリオンの完結編です。
新キャラが出てきたときはその意義が分からず、作品の評価を落とすのではないかと心配しましたが、結末で納得しました。これは新キャラを登場させないと作れない結末。作品途中はSF的な描写が多くダレてしまうところがありましたが、作品を通してのメッセージ性が伝わってきて観た価値があったと満足できました。ただ、モブキャラのアニメデフォルメ感が個人的には嫌だったかな。アニメでありながら、心理描写はリアルというリアリティを消し去ってしまうような気がしました。
自分の心理的・能力的限界、また社会の構造を知る前に観るのと、知ってから観るのとでは作品の評価も違ってくるのではないかなと思います。ほとんどの人が希望に溢れて生まれ、社会の不条理を知る。そのときに考えることを止める人がほとんどではないかと。考えることを止めた時点でそれ以上の進展はない。でも大人になってから考えるのって規模が大きいことが多いから大変なんですよね。諦めて考えないようにする方がずっと楽。
学生の頃はそれでもよく考えていた。
社会人になってかなりの月日が経ちましたが、
また考えることを思い出してみようかなと思わされる作品でした。
マーティ さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
たこわさ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
※この作品の評価は思い入れが強すぎて客観的に評価できないと思い☆を打っておりません。申し訳ありません。
とどのつまりキリがない。
この作品はその視聴者の思いが如実に出ているシリーズだと思う。
私はエヴァが好きだ。
テレビシリーズや映画はもとより様々なコンテンツでこの作品を目にしてきた。
しかし近年はこの風潮にも嫌気がさしてきた。
このラストの映画も当初はDVDや動画配信されてからでいいやと敬遠して劇場には足を運ばなかった。
しかしあるドキュメンタリー番組で庵野監督がこの作品の製作にあたって四苦八苦し翻弄する姿が放映されていた。
噂には聞いていたが本当にこの人はエヴァに対して呪縛されているようだった。
ここまで骨身を削り全身全霊で取り組んでいる。
今見なければと思い先程鑑賞した。
正直感動はしなかった。
しかし監督はこれで納得できたんだろうと思う。それでいい。
一番報われたのは庵野夫妻、関係者だろう。
視聴者に向けてというよりスタッフ、関係者向けに作られた感を色濃く感じた。
でも私はそれで満足です。
ありがとう庵野監督。そしてスタッフ関係者の皆様お疲れ様でした。
4/3追記
何回か見て超個人的レビュー
脚本は好き。音楽は満点。素晴らしい。鷺巣神。
作画は前作から超嫌い。声優は沢城、宮村は大根臭くて昔から嫌い。
三石、林原、立木は老けすぎ。清川長老は出て頂いただけでも感謝。
緒方、坂本、山寺、石田、山口、長澤はあまり違和感なかった。
バカっぽい作戦ネーミングとか往年の庵野sfらしさを感じる。
やっぱりクセは相当強いなと感じる。海外レビューの多いIMDbの評価が8.0なのは意外だった。
HG anime さんの感想・評価
4.0
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
エイ8 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
のん さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
saitama さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
うーん、TVシリーズはまだわかるけど…ぶっちゃけこの劇場版最後の作品は意味がわからないというか、なかなか理解が難しい。いろいろと意見というか、受け止め方はどうとでも取れる。
人の死が多いことや、過度に理想郷的な言葉が出るのは、まあ時代というか、そうした作品に影響されてきた1955~1970年生まれあたりの爆発的な成長と混沌が日本中にあった世代ならではのものかなと思う。監督庵野秀明より前の世代はもっと死を直接的に描くことが多かったと思うし。平和な時代が続くほど死を描く手法が間接的、抽象的になっていくのかな。
強いて言えば、監督庵野秀明の頭の中にあった現時点のアイデアを全部表現してみました、という作品かと。
エヴァの決着はきっと昔構想していたときとは違うのかもしれないけれど、やりたいことをとにかく詰め込みたい、それが許される環境だから、やってみたような…そんな風に受け取れる。
多くの人が言うように、これは卒業作品だと思うし、それは監督庵野秀明にとってはある意味、大阪芸術大学からやってきたことへの卒業制作なのかなぁ…とも思う。
で、この作品の次からは新たなステージへと行くわけで、自分自身を乗り越えるハードルなんだろう。
そういう意味において、多分、ファンや観客は置いてきぼりなんだけど、それで良いんじゃないかな。監督庵野秀明がやりたいことを詰め込んだ作品なわけで、他人の評価はどうでもいいというか、関係ない。
作画も、なんか試したい作画手法を片っ端から試した感じがするし、別にそれが正解とか、そういう感覚ではないのだろうな。あらゆる過去自分が影響を受けた作品のあらゆるオマージュが詰め込まれているのも、美大生が模写をしているというか、自分への、次への血肉のために全部試しましたって印象。
その意味において、すごく一本芯が通っている。自分がやりたいことですとか、自分自身への自己否定とか、あらゆる感情と矛盾が入り混じっている、監督庵野秀明の全部が入っているという芯。
ただ、ちょくちょく嫁視点というか嫁思考がセリフやらにも入り込んでいる気はするけど…。
良い作品だった。でも、どこがどうとは説明できない作品。
まあ、良い作品にはそうしたものはあると思うので、アリかな…。
■追記
最近、漫画「アオイホノオ」の24巻を買って、そのついでに1巻から読み直した。
そうしたら1巻の巻末は島本和彦と庵野秀明の対談インタビューだったんだな。忘れていた。
その対談を読み返して、「若いときに影響を受けた作品は追い越せない…」
というくだりを読み返したとき、
そうした若いときに影響受けた作品を超えたい、
そのための助走的な部分も、今回の作品はあったかも、と感じた。
だからこそあらゆる手段を試しているし…。
だからこそ、シン仮面ライダーのOPはとことんこだわってオリジナル忠実。
まだまだ監督庵野秀明はやりたいことだらけなんだろうな…。
この1巻初版の2008年のときも、そしていまも、とことん貪欲なんだなと。
camuson さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
まずは冒頭。
すでに公開済みのこれまでの劇場版のまとめ+パリ回復攻防戦。
見慣れていて、もはや新鮮味はないはずなのですが、
やはり劇場の大画面で見ると迫力が違います。
今まで聞こえてこなかった音も聞こえてきます。
youtubeで見慣れている映像をいざ劇場の大画面で見るというのも
いいものだなと思いました。
そこから先は、まったく想像していなかった話の進め方で、
今までのエヴァではあまり扱ってこなかったジャンルに突入。
意外性はあるし、ノスタルジーを感じさせるし、
ジブリ映画でも見てるのかと錯覚してしまう瞬間もあって、
面白い感触だったけれども、
話の本筋からは少し外れたサイドストーリー。それが前半。
(起承転結の転に当たり、Qの段階でやっておくべき内容じゃないかと思いました。
まあでもQの???な内容とは正反対だし、仕方ないか)
後半では、これまでの作品内でなされなかった
主要人物によるいくつかの決着、やり直しが描かれることになりますが、
本筋の流れだけ見ると、思ったよりはシンプルで意外性はない印象。
個々のシーンごとには、十分に楽しめたのですが、
いろいろと欲張って情報を詰め込んでいる分、
とても全部を理解しきれないし、消化しきれない。
これまでの謎がすべてがつながって、
相乗効果で怒涛のように押し寄せる感動、
最終回にはそういうものを期待してしまいがちですが、
少なくとも初見ではそういったものは得ることができませんでした。
「Q」から導入されたネルフvsヴィレの構図ですが、
世代の分断をあまりにわかりやすく対決の構造にしてしまったのは、
どうも作品の複雑な深みが削がれているところがあって、
得策ではなかったような気がします。
(いろいろなせめぎ合いトレードオフがある中での選択なのは理解します)
ゲンドウと冬月の2人だけで、人手なしにこれだけのことができてしまうとなると、
旧ネルフの存在意義っていったい何だったんだろうかと思ってしまいました。
あと、冬月がゲンドウに付き合うモチベーションというか
冬月の正義は何だったのかなという疑問が残りました。
ありがちな一人のマッドサイエンティスト(ゲンドウ)の物語ではない最後の砦が
冬月の存在と、碇ユイの存在だと思うのですが
そこの関係があまりはっきりしないまま終わってしまった感があります。
碇ユイがマッドサイエンティストとしてぶっ飛びすぎてて、
残されたゲンドウやシンジが割を食った感じすらあるのだよなあ。
先見の明により人類(リリン)を救った張本人が碇ユイなのだろうけど。
カミタマン さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
2021/12/13 投稿
2021/12/14 訂正・加筆
まず,タイトルが謎です。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』
なんと読んだらいいか分からない…
最後の記号は音楽の時間に繰り返しの記号だと習った記憶はあるけど,読み方を全然思い出せない…実技はともかくペーパーテストは得意だったんだけどなー…意味しか教えられてないような気がする。
調べたら「リピート」って当たり前すぎて印象に残ってなかったのかも^^;
読み方はともかく
これまでの劇場版タイトルは
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
そして本作は
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 」
まず,三部構成なら序・破・急で終了です。
タイトル本体部分も変わっています。
ヱからエに
ヱヴァンゲリオンのうしろにあった新劇場版はエヴァンゲリオンの前に来てゴジラと同様の「シン・」の表記に
こうなってくると,そもそも前3作の延長線上の作品では無い可能性が出てきます。いやむしろ,設定は引き継がれていますが,タイトルだけ見るなら別物と考える方が妥当な気がします。
連続性が不明だし,時間が経ちすぎて,これまでの内容がうろ覚えなのも有り,本作の新劇場版シリーズとしてのストーリーについての考察は放棄します。と言うか,そもそも雰囲気重視で考察とかしたこと無いかも…^^;
やっと,視聴しての感想になりますが
主に序盤,村での生活までの背景画,美術がとても美しいです。
これだけで十分視聴価値があると思いました。
一方で,中盤の戦闘シーンはそれほど興味を持てませんでした。むしろ巨大綾波(?)などのCGにはちょっと馴染めませんでした…
物語的には
{netabare}
村での生活で
トウジやケンスケ,委員長ら,かつてのクラスメートは大人になっていました。
それに対して,シンジは以前のままでした。
そんなシンジに対してケンスケが言います。
「碇,ニアサーも悪いことばかりじゃ無い」と
かつて14才だったクラスメート達は14年の時間を経て28才になっているはずです。あえて,ニアサードインパクトをアラサーを想起させるニアサーと省略しているわけですね。
また,委員長はそっくりさんに言います。
「今をしっかり生きたいのツバメもいるしね」
かつてのクラスメート達はモラトリアムからの脱却をうながしてきます。
そして,父と対峙し巨大綾波(母)からマリによって連れ出される描写はエディプスコンプレックスからの脱却でしょうか?
連れ出したマリは「胸の大きないい女」アニマですね。どちらかというと中性的な雰囲気すらあったレイやアスカ(異論はあると思いますが・・・^^;)に対して性的な魅力の強いマリというキャラクターが設定上必要となった事にちょっと納得出来たりしました。
そして終盤,原点のテレビシリーズ最終回(?)の演出を彷彿させる原画そのままの演出を経てのモラトリアムからの脱却。
そして「さあいこう!」と手を携え走り出すシンジとマリ
実写の宇部新川駅
現実回帰を訴えます。
25年の時を経て,少年は神話では無く大人になったんだと思います。
{/netabare}
旧テレビシリーズ・旧劇場版=テーゼ
新劇場版3部作=アンチテーゼ
シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| =アウフヘーベン
って所でしょうか?完全に適当に言ってるけど・・・^^;
2021/12/14 加筆部分
思えば,エヴァンゲリオンという物語はテレビシリーズの最終回の強烈なインパクトにより未完成な物語であるという刷り込みが強く行われたように思います。
そして,四半世紀にわたり未完成な物語の呪縛に捕らわれていた(商業的には大きな利点となりましたがw)エヴァンゲリオンという物語を「さらば,全てのエヴァンゲリオン」「さようなら,全てのエヴァンゲリオン」といったキャッチコピーやNHKの番組も利用した刷り込みの上書きによって,半ば強引にエヴァンゲリオンの完結を納得させた点で「シン・エヴァ」という作品の存在価値は際だった物になったと言えるのでは無でしょうか。
作品のタイトル画像を見て「式日」という映画を思い出しました。
最後の宇部新川駅付近はおそらく式日の舞台と同じですね。
また,作中の碇ゲンドウは庵野監督自身のように感じました。
おそらく「シン・エヴァ」という作品は庵野監督自身がエヴァの呪縛から解き放たれて,「さあいこう!」と歩み出す作品でもあったのでは無いかとちょっぴり思いました。
最後に謝罪しておきますが,色々議論され尽くされている本作について,今更ながらの浅くテキトーな感想ですいません。できたら,叩かないでやって下さいm(_ _)m
誰でも,自由に思ったことを発信することに価値を見いだしての投稿になります。
オパマ さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
予定調和、ご都合主義、矛盾、伏線の未回収、ありがちな展開…。
批判しようと思えばいくらでもできる。
でもね、拡げた風呂敷をちゃんと畳んだことに価値がある。
お疲れさまでした。
これでみんな、エヴァ卒業。
tinzei さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。
あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら
こちらのフォーム よりお問い合わせください。
エヴァがついに完結する。2007年から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再起動し、『:序』『:破』『:Q』の3作を公開してきた。その最新作、第4部『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の劇場公開が決定。人の本質とは何か? 人は何のために生きるのか? エヴァのテーマは、いつの時代にも通じる普遍的な核を持っている。
シンジ、レイ、アスカ、マリ、個性にあふれたキャラクターたちが、人造人間エヴァンゲリオンに搭乗し、それぞれの生き方を模索する。人と世界の再生を視野に入れた壮大な世界観と細部まで作り込まれた緻密な設定、デジタル技術を駆使した最新映像が次々と登場し、美しいデザインと色彩、情感あふれる表現が心に刺さる。
スピーディーで濃密、一度観たら病みつきになるその語り口は、興行収入80億円超えの大作『シン・ゴジラ』も記憶に新しい庵野秀明総監督による独特の境地。その庵野総監督がアニメーションのフィールドで創作の原点に立ち返り、新たな構想と心境によって2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以後、封印されてきた物語の続きを語る。
1995年にTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』でアニメファンのみならず、アーティストや学者までを巻き込んで社会現象を起こした初出から、実に25年――その間、常にエポックメイキングであり続けたエヴァの、新たな姿を見届けよう。(アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のwikipedia・公式サイト等参照)
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、立木文彦、清川元夢
原作:庵野秀明
総監督:庵野秀明、監督:鶴巻和哉/中山勝一、副監督:谷田部透湖/小松田大全、企画・脚本:庵野秀明、総作画監督:錦織敦史、作画監督:井関修一/金世俊/浅野直之/田中将賀/新井浩一、デザインワークス:山下いくと/渭原敏明/コヤマシゲト/安野モヨコ/高倉武史/渡部隆、CGIアートディレクター:小林浩康、CGI監督:鬼塚大輔、3Dアニメーションディレクター:松井祐亮、3Dモデリングディレクター:小林学、3Dテクニカルディレクター:鈴木貴志、3Dルックデヴディレクター:岩里昌則、2DCGディレクター:座間香代子、動画検査:村田康人、色彩設計:菊地和子、美術監督:串田達也、撮影監督:福士享、特技監督:山田豊徳、編集:辻田恵美、音楽:鷺巣詩郎、音響効果:野口透、録音:住谷真、台詞演出:山田陽、総監督助手:轟木一騎、制作統括プロデューサー:岡島隆敏、アニメーションプロデューサー:杉谷勇樹、設定制作:田中隼人、プリヴィズ統括制作:川島正規、エグゼクティブ・プロデューサー:緒方智幸、コンセプトアートディレクター:前田真宏
ジャンル:アニメ映画
放送時期:2012年11月17日
前作『破』終盤で描かれた「ニアサードインパクト」から14年後。葛城ミサトをはじめ旧NERV職員らは、反NERV組織「ヴィレ」を結成し、NERVのエヴァを殲滅すべく活動していた。ヴィレは、式波・アスカ・ラングレーの乗るエヴァ改2号機と真希波・マリ・イラストリアスの乗るエヴァ8号機の2機によって、...
ジャンル:アニメ映画
放送時期:1997年7月19日
最後の使徒は倒された。しかしながら現実に対処できないシンジは固く心を閉ざしてしまう。そして約束の時が訪れる。ゼーレは自らの手による人類の補完を目指し、戦略自衛隊による攻撃をNERV(ネルフ)本部に仕掛けてきた。戦闘のプロに抗う術もなく血の海に倒れていく職員達。その絶望的状況下でミ...
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