wkr さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
曲は絶対聴いたほうがいい
駄文だったので書き直しました
曲が最高。OP ED両方大好きです。
花ハ踊レヤいろはにほ(OP曲)
作詞:畑亜貴 作編曲:田中秀和
畑亜貴さんと田中秀和さんの黄金タッグ。ポップで素直な歌詞と、田中秀和さんの作る響きが重なり生まれる、流麗で華やか、曖昧な曲調がとても引き込まれる。この曲は、思春期の曖昧で不安定な感情を表現したらしく(だったはず)、とても不安定な楽曲展開です。一番分かりやすいのはイントロとサビの対比で、メロディは同じですがコードがだいぶ違います。これはKeyが異なるからですが、何故メロディが同じなのかというと答えは簡単、イントロのKeyとサビのkeyが属調、要するに構成音が殆ど同じだからです。この曲はその属調を用いて巧みに曖昧さを演出している凄い曲です。一応一音だけ違いがありますがメロディは基本的にペンタトニックスケールを用いられていて、その違いを回避しているという仕組みです。aメロでも同じように転調してますが、自然過ぎて本当に気づかない。私はこの動画で知ったことですが、https://youtu.be/K6rb7IJTS-M 使われているメロディが陽旋法(和風なスケール)を通っていると。この作品はよさこいがテーマなので細かい所でも和を演出していて抜かりなさすぎるなと感動しました。それと上の動画はこの楽曲の素晴らしさがよくわかる動画なので是非観て欲しいです(ステマじゃないです)。
花雪(ED曲)
作詞 作編曲:ゆうゆ
切なく感情的、和風テイストな曲調。短3度下転調(アイドルソング、アニソン等の落ちサビ等でよく使われる印象、使いやすい転調)が目立つ曲で、この転調は平行調のマイナースケールの主音に移調するので、しっとりめな響きのする転調です。
少し面倒なのでサビだけ特筆します。見てる人もほぼいないでしょうしw
サビのコード進行はシンプルな王道進行。メロディは4抜き、そうすることによってメジャースケールのファの音を抜いて、メジャースケールらしい半音の響きを排除して、メジャーとマイナーの中間らしくしています。メロディの区切りで着地するメロディが殆どⅢとⅥの音なのでマイナー寄りの曲調でそこも雰囲気を演出しています。サビ始めの音はコードの7thの音、少し気だるいような切ない雰囲気もここでも醸し出しています。サビ終わりにピカルディ終止で明るく終わりつつ、転調をスムーズに行っています。そしてⅢ7のコード。音楽理論を齧ったことのある人ならすぐわかる、セカンダリードミナントの定番で、Ⅲ7→Ⅵmの流れが鉄板ですね。この曲ではⅢ7→ⅣM7の流れで、あんまり見かけない流れですけど全然ありです。仮に曲をメジャーとするとⅢ7は同主調のマイナースケールからの借用にあたるコードです。とても感情的でグッと込み上げるような響きでここぞ!という時に使われる印象があります。最近では丸サ進行などでもよく聴きますね。このサビでは 数数多(あまた)の軌跡〜♪ の"跡〜♪"の部分で使われています。メロディもコードのルートを取っているのでストレートにコードの響きが伝わります。op曲よりはコード進行がだいぶ普通な曲ですが、作品とマッチした雰囲気作りや切ない雰囲気、ピアノとロックなサウンドの兼ね合いが好きな曲です。
OP曲→ https://open.spotify.com/track/6hARcBlPcDiEK7F4Np4kGW?si=-urcI_A1Sp2jbiEz0kUK8A
https://youtu.be/hhbdguc5n7A?si=0EwPFYGEET2-8QoA
ED曲→ https://open.spotify.com/track/5vUeRqUTdBvN28UqyDahcb?si=gvfn7YEcRmyjEXXvLMUZWA
https://youtu.be/coM3siRWQ70?si=YmJztGiWjtJv0JVs
アニメの評価↓
{netabare}アニメの中身は、主人公と周りのキャラがよさこいを通して友情を深め成長していくストーリーで部活モノ。マッドハウスなので作画も手堅く、キャラデザに少しクセがありますが、変に小難しい演出や設定はなく、1クールで観やすいさっぱりとした作品で曲以外も一応おすすめです。8話の心理描写は中々のモノだった記憶。一応おすすめですが、苦言もそこそこあるのでうろ覚えですが印象に残ってるものを書きます。まず展開が遅い。8話9話辺りでようやく部が結成して大会に向けて練習!だった気がします。猶予一ヶ月位で間に合うか?次に若干パターン化していた掛け合いがダメ、というか苦手です。思春期の心情の複雑さ?的なのをみせたかったんだと思いますが、キャラがキメのセリフを言う→照れて赤面、といった流れが何回かありました。こんな所でリアリティを求めなくていいしこっちまで恥ずかしくなる。無駄にシリアス寄りな雰囲気もあんまりです。他には演出が少し過剰だったり、海坊主頼りなご都合展開が2回くらいあったり、グダグダな展開が目立って最終話はで唐突にアメリカに帰国しそうになる流れもよく分からない。部活モノとしてはイマイチな作品です。ハナのアメリカ人設定に必要性がない、というのは野暮ですかね。私自身は王道な展開とキャラの心理描写が丁寧な所は好きなのでおすすめしてもいいかなと思ってますし、oped曲は紛れもなく逸品です。{/netabare}ですが、同作者の「おちこぼれフルーツタルト」を観た後ではハナヤマタよりおちフルの方を強く勧めたい、好みは別れる作品ですが、濃いキャラが織りなす下品でクセのある掛け合いが刺さる人にはとことん刺さります。因みにおちフルは汚いハナヤマタという別称がありますw