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「残響のテロル(TVアニメ動画)」

総合得点
82.2
感想・評価
2161
棚に入れた
11410
ランキング
371
★★★★☆ 3.7 (2161)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.6

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残響のテロルの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

TOFUrabbit さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もっと評価されていい

夏、冷房をガンガンにつけて、一歩も外になんか出ずに、ガーッと見る大人向けアニメ

9.11を連想させる都庁爆破での幕開け
テロを起こす主人公たちは、東京の空に原爆を飛ばす、それを「希望」と呼ぶ
そして米軍に撃たれて死ぬ

だいぶ前に見たからこんな感じで大雑把にしか覚えていないけど、心に残るアニメだった

なにより、この政治的に幾重にも屈折したストーリーを持つアニメを、NHKが放送したという事実自体が酷い喜劇だと思う。ガキには分からんくていい

洋楽好きならちょっとおって思うシーンがある
そして、やっぱSigur Rosなのね、と思ったところで挿入される最終回のED曲がSigur Rosもろパクリの菅野洋子ですっ転ぶ

NHKが出せる最大級のスベリギャグってこれなんだなとおもた

投稿 : 2017/07/14
閲覧 : 251
サンキュー:

2

おぎ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 2.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

設定が独特で他に似たアニメを知りませんね。
新しい作品で、音楽が良いと思いました。
1クールでさっと見れますよ

投稿 : 2017/06/26
閲覧 : 206
サンキュー:

4

ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

白色のテロル。赤ではなく

【2017.06.17末尾に追記】

スタート時に想像した展開とはだいぶ違ったが、最初から最後まで緻密に構成した力作。

終了時、周囲では「テロじゃないじゃん」という声があったが、タイトルの「テロル」は「白色テロ」、すなわち日米両政府の行為の事だと解釈したい。
9・11の前までは、テロルといえば「恐怖政治」を意味する方が多かったのだから。

{netabare}ナインとツエルブの行為が、赤色テロではなく別種の犯罪だとみれば、2話の謎かけの不自然で間抜けな展開も、まあ納得のいく範囲となる。テロの駆け引きではなく、示威行動にすぎないのであるから。

中盤以降の展開も、彼らの、テロではない別種の犯罪という視点からは、回り道でも脱線でもなく、むしろ本筋としてしっかりと構成されている。

まあ、示威行動で最後に原爆を爆発させるのもすごいが、爆発シーンで、第1話からの伏線に気が付いた。

ナインの腕時計、ロレックスらしき目立つ時計が妙に強調される描写が気になるとは思っていたのだが、シリコンチップがパンクする事態を想定して、CPU制御のクォーツ時計ではなくゼンマイの腕時計を使用していたと、最終回で判明するとは。

ここまで考えたのだから、タイトルももう少し誤解の無いものにすれば素直に見られたのにと惜しい気がする。

テロとは、ある暴力行為を、特定の立場から評価した時の言葉だ。
ビルを壊そうが、原爆を起爆しようが、自動的に「テロ」であるわけではない。それを「テロ」とみなす立場がある、だけのことに過ぎない。
立場によって、日米両政府の行為を「白色テロ」とみなすように。

社会から抹殺された子供が、あらゆる手段で自らの生の痕跡を社会に刻み込もうと企てるのは、それだけで重大な、一つの物語を支え切れる大きなテーマだと思う。

暴力沙汰はすべて「テロ」と自動処理する浅薄な認識が主流の中で、わざわざこのような言葉をタイトルに使用するのは、予断を誘発するだけで、逆にテーマを卑小化しかねない。

この子供の決死の行為を「テロ」とみなすのは、子供を抹殺した社会の側に立つ立場を表明するものだろう。


テロが絶対的に「悪」であることに、異論の生じる余地はない。
だが、この子供の行為を肯定するのでなければ、何故このような物語をわざわざ語ったというのか。

白色テロの抑圧国家においては、体制に抗議するすべての行為は「法律」によって禁じられる。
そこではデモや告発ですら非合法の行為として取り締まりを受けるだろう。
現に「白色テロ」によって社会から抹殺されている子供が抵抗を画策するなら、その一切の行為は「非合法」にならざるを得ない。

「非合法」の暴力であるから「テロ」=悪と看做すのであれば、抵抗の一切は不可能になる。

「合法」の抵抗手段など存在し得ないのであるならば、「非合法」を理由に容認しない立場は、すなわち子供を抹殺する社会への賛成にしかならない。
「気持ちはわかるけどテロは良くないよね」と、裏口から子供の抹殺を黙認するような感想を引き出すことが、製作者の目論見であったと主張するつもりなのだろうか。

子供の抵抗を肯定するのであれば、必要なのは、「暴力」の中から、「テロ」や「抑圧」や「抵抗」や「反抗」をそれぞれ異なるものとして峻別する思考の深度だ。
「法」の根拠と主権にまで思考を深めなければ、この子供の決死の抵抗の肯定を、誤解の余地なく視聴者に伝えることはできない。

それら全てを、区別することなく曖昧に「暴力」として徹底した思考を避けてしまった怠惰が、タイトルの「テロル」という言葉の選択に現れている。

このような怠惰を自覚できないなら、「テロル」などとタイトルに付けるべきではなかったと思う。{/netabare}

投稿 : 2017/06/17
閲覧 : 459
サンキュー:

15

あきゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もっと評価されるべきでしょ!

若くして天才テロリストの少年2人がある目的を達成するために人を殺さずしてテロを行います。柴崎さん(頭の切れる警察官)との駆け引きが見どころ
そしてラストは… かっこいい!語りたいけど(ネタばれたくない)
個人的にとても好きなアニメです!

投稿 : 2017/05/26
閲覧 : 236
サンキュー:

4

ネタバレ

ゆかたん半島 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

楽しかった。

一話で既に謎めいてる少年達。
面白いし、その裏の顔も気になるし、なんでそんな事をし続けるのかとゆう終盤から明らかになってくる感じがいいです。最初からふざけてない感じが好きで一話で、ぐっと掴まれました。
一気に全話見させて頂きました。

投稿 : 2017/05/24
閲覧 : 261
サンキュー:

3

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

まるで感情移入できなかった

話がつまらないとか他がどうたらと言うことはなく、単純に価値観的なものの問題かもしれない

人の勝手やそれに伴って可愛そうな子供とか色々テーマがあり、結論としてはいわゆる「悲劇」や「復讐」の物語なのだが、扱った題材が現実問題にしろ架空のものにしろ、割と軽々しいものであって、どれもこれも個人的にふーん、そっか。くらいにしか思えず、思い当たるひねた言葉で言うならば作中の人物がどいつもこいつも酷く被害者面しており「ヒロイズムに酔った登場人物の醜い争いとその顛末」のような見方をしかねない訳だ

極論だが例えば話題になった”こいぞら”という携帯小説があったが、あれもこちらからすると割とどうでもいい話を登場人物が勝手な解釈で非常に重く捉えたり、全人物から全世界や理まで常識的にはありえない価値観で動き回り、最後には感動できないシーンを感動的にして終幕を迎えるニューエイジというかサイコな作品だ
これは作者の人生経験不足が一番の問題だと思うのだが、この作品にも悪い意味でなくそういった点は垣間見られる

悪い意味ではないと言うのは常識内の範疇である点で楽しむべき層が楽しめると言うこと
要するにひねたマニアは物事に対していやらしい見方をするタイプであって、この作品は余り評価に値しないと思う
単純に人それぞれの何を重きに置くかというのは人生の中でも各々が別々になってしまうのだから何ともいえないが、作中の現実を参考にした問題も作中の架空の問題より遥かに悲惨な問題を抱えてる人間が日本だけですらどれだけいるのかと言う。そんなことばかり考えてしまった

というような不満はあっても話の流れや演出、その他諸々に一切の不満は無いので評価星自体は高くなるべきと思う

投稿 : 2017/04/07
閲覧 : 327
サンキュー:

8

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

叫びは残響となり得たか

オリジナル作品で全体的に社会派色が強い。テロや原子爆弾など現在社会に関連した問題を孕んだ、かなり突っ込んだ内容の作品。メインの2人が爆発テロ(特に最終話の原子爆弾の爆破など)や、物語で明かされる政府が行った許されない計画の実情など、かなり大きな規模で物語は進んでいく。

そうした突っ込んだ内容に目がいきがちだが、この作品の最も訴えたい部分はメインの2人の、人間としての孤独や叫びであったと思う。
それはとても小さな単位の問題でもある一方で、同時に社会全体を震撼させるほどの大きなエネルギーにもなり得る。それがテロリズムの本質の一側面ではないかとも感じるが、だからといって彼らの行為が許されるものでもないのだろう。ただ今の時代の中で生きる、人間の悲しみや苦しみ、存在の証明という根源的で切実な叫びが、「残響のテロル」というタイトルやテーマに込められている気がしてならない。

キャラクター描写は全体的にあまり掘り下げられることはなかったが、特にメイン2人が深い悲しみと孤独を抱えている様子は十分に見て取れた。ヒロインの女性に関しては、彼女の存在意味がなかなか汲み取れなかった。今の時代を生きる一人の女の子でもあり、メインの2人にとっての人とのつながりの象徴、過去の記憶を思い出させる装置的役割。あるいはナインたちが生きたことの、語り部的な立ち位置も担っていたのではないか。いずれにしても声優さんの声のお芝居は素晴らしかった。

物語のカギを握るスピンクスの由来や、それにまつわるクイズの流れは正直あまり楽しめなかった。題材に少々上滑り感があり、爆発やハッキングを二人でこなすというのもさすがに非現実的。またそれに対する警察の対応も基本的に柴咲一人で解決という流れはやや単調だったか。そのようなご都合主義が許される土台が、十分に完成されていなかった。

そして衝撃の最終話。まさか原子爆弾が本当に爆発する展開になるとは思っていなかった。が、上空での爆発に不謹慎かもしれないがある種の美しさを感じてしまった。本当にこの企画で放送出来たなと純粋に驚いた。原子爆弾が爆発した後の、青空の下で楽し気に遊ぶ3人の演出は非常に印象的だった。

社会派としてオリジナリティーや突っ込み具合というピースは揃っていた挑戦作。ただストーリー設定がどこか上滑りをしていて、うまく作品に入り込めなかった惜しい印象の作品。個人的には同系統の作品でノイタミナなら「東のエデン」のほうが好みかな。

投稿 : 2017/03/23
閲覧 : 215
サンキュー:

11

ネタバレ

天水晶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

残響のテロルはサヨク臭い

主人公は爆弾テロを起こしても人が死なないように計算しつくしているテロ犯という設定がまずおかしい。
最初の都庁ビルの爆破でも、直前に非常ベルが鳴るようにしたから問題ないとか、それで作中で一人も死者が出ないのはご都合主義すぎる。
日本が政府ぐるみで子どもたちに人体実験をしていたり、日本が秘密裏に原爆を製造していたという設定も、アメリカ政府が悪という設定も陳腐すぎる。
最後に主人公が高高度で原爆を爆発させるテロでは、日本中の全ての電子機器が破壊されるとしているのに、その結果に対する惨状にはほとんど触れず、警察側の事前予想として、飛行中の航空機が墜落する程度の被害予想しか発言していないのは想像力が貧弱すぎる。
信号が急に停止することによる交通事故や、入院患者の生命維持装置、原発の冷却装置が停止するかもしれないくらいは触れてほしかった。
つまるところ主人公は無差別大量殺人犯でしかないのに、その描写もなく、事件後のおおよその死傷者数には触れないまま。
エンディングでは、作中の新聞各社の見出しが、薬害エイズ訴訟の結果厚生省と日本政府が叩かれたときと同じような構図で、主人公がアメリカ軍に殺されるのを含め、最後まで可哀想なテロリスト、彼らは日本政府による犠牲者だったみたいな終わり方は、目的のためなら手段は選ばなくてもいいというテロ賛美にしか見えない。
日本政府とアメリカ政府を邪悪な存在として描き、テロリストを美化し賛美する内容は、学生運動が盛んだった頃のサヨクのプロパガンダかと思えるほど。

事実作中(8話)でも、原爆被爆二世の刑事が若い刑事との会話で、もしテロ犯のスピンクス(主人公達)が、自衛隊に石を投げる学生運動が盛んだった頃の日本に生きていたら、テロ犯ではなく別の名前で呼ばれていたかもしれないと、変な同情のしかたをしていた。

「やつらをヒーロー扱いする若い連中もいるみたいですよ。ただの犯罪者なのに。」
「昔、俺が若い頃は、十代のやつらが機動隊に石投げて国と戦ってた。今じゃテロリストと呼ばれるスピンクスも、時代が違えば別の名前で呼ばれていたかもしれん。」

残響のテロルという作品は、作者の懐古的な、当時の反体制サヨク学生運動の賛美を自己満足的に行ったものだと感じた。

あと、子どもたちの人体実験計画の名称は、ギリシア繋がりで考えればアテネ計画よりも、国家政策として遺伝的に優れた子ども以外は殺していた古代スパルタ国家にちなんでスパルタ計画とした方が相応しかったのにと個人的に思う。

投稿 : 2017/02/28
閲覧 : 235
サンキュー:

6

ネタバレ

ぽちきんぐ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ドラマや映画を見ている感覚

前半は刑事ドラマのような展開で多少冗長な部分もあるが、
後半は映画のような規模で怒涛な展開で見入ってしまう。

物語の構成としてはよくできているが、
主人公たちの犯行動機や犯した内容による被害者や損害などがぼやかしすぎて
テロ賛歌を見ている感覚になってしまう。
(だからラストに主人公たちが死ぬのだろうが…)

ヒロインの「成長」や「事件見届ける役」としては弱くて魅力がない。
実写化して2時間ドラマで見てみたい。

投稿 : 2017/02/23
閲覧 : 225
サンキュー:

6

remma さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

夏の空気が伝わってくるアニメ

絵がとてもきれいなアニメです。背景とキャラ、どちらも画力が高いといえばいいんでしょうか。

とんでもなく頭のいい高校生男子2人が次々にテロを決行していく話です。
ただし、いたずらでも単なる大人への反抗でもなく、2人には目的があって……。

音楽、声も良いので、耳をすませて見たいアニメです。

投稿 : 2017/02/09
閲覧 : 286
サンキュー:

4

ネタバレ

となぷ~ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

爆弾テロ少年犯罪者と警察のお話

全12話。

特殊な生い立ちの二人の少年が、爆弾テロという行為をもって
日本政府の裏の顔を公表しようとするお話。

1クールでしたが、ストーリーがしっかりしており楽しく観させて
もらいました。切ない最期でした。

投稿 : 2017/01/18
閲覧 : 276
サンキュー:

5

ネタバレ

zu さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

VON=希望

1話から最終話まで充実した内容でした。

作画・音楽・声優さんが全てストーリーとマッチしていてとても統一感があり、現実に起こったら大問題になる難しい題材を組み込みながら、それを非常にうまく扱ったいい作品になっていると思います。

オリジナル作品ということで次の展開が読めないので、いつも次に何が起きるのかとわくわくさせられる構成でした。

ストーリー的には、序盤の東京都庁の突然の爆破テロで、事件前に予告を匂わす動画が投稿されていて、数年前に関わった政府要人の事件から閑職に追いやられていた刑事柴崎は、事件に興味を持ち始め、次第に核心へと迫っていくことになる。

テロを起こしたのはスピンクスと名乗る少年2人で、ただの少年とは思えない巧妙な手口で、警察を翻弄していく。

爆破テロという甚大な被害が出かねない事件だが、毎回必ず死亡者は無く、怪我人も最小限に抑えられるよう緻密に計算されていたのだった。

スピンクスと柴崎の頭脳戦に普通の女子高生リサやスピンクスの2人であるナイン、ツエルブと呼ばれる少年たちの過去を絡めながら物語は思わぬ方向へ動いていくという展開でした。

爆破テロを題材にして、アニメとしてよく企画が通ったなぁ!と驚きを隠せない作品でした。

それだけリアルにテロ行為や現実世界を取り入れた形になっていて、ナイン・ツエルブ・ハイヴに深く関係している極秘事項の「アテネ計画」と呼ばれる謎も下敷きになっていましたが、実際にそんな極秘事項が存在していたら恐ろしい事ですよね!!

それだけデリケートで難しい題材を取り扱いながら、菅野よう子さんの素晴らしい音楽と、リアルで美しい映像が相乗効果を生み、非常に面白く飽きさせない「作品」として物語を締めくくれているのは非常に素晴らしなぁと思いました。

ナイン、ツエルブ、そしてハイヴの背負ってきた運命は非常に辛く悲しいものだと思うし、残り少ない人生だと知りながらも彼らは自分の想いを遂げる為に一直線に生きてきたのだなぁと思うと、人として強いよなぁと感じましたね。

また、作品の清涼剤であり重要な役割を担っていたリサと柴崎は、最後までブレのないキャラで、好感が持てたな。

最終話のナインが柴崎に最後に「俺たちを、覚えていてくれ、俺たちが生きていた事を」一言が、この物語の全てじゃなかったのかなぁ!

それと現実にあったら困るけど、高高度核爆発により発生するオーロラは見てみたいなぁと…(・・;)

あと、米軍の介入はちょっとやり過ぎだよなぁ!!

物語の表面だけを見ていると物騒なアニメだと思いますが、回が進むごとに明らかになっていく謎や人間関係が非常に魅力的だったし、タイトルの「残響のテロル」も物語を深くよく表していると思いました。

少し重めで面白いとか楽しいという作品では無いと思いますが、全体的には素晴らしいアニメなので、シリアスな展開が好きな方には、良いのではないのかと(^^♪

投稿 : 2017/01/18
閲覧 : 300
サンキュー:

39

takekaiju さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

優しいテロリズムなら悪くない

オープニング前の冒頭の数分で引き込まれる。
何の前情報もなくいきなり始まる核再処理施設での強奪事件。登場人物のアクション一つひとつに無駄がなく、次に何が起こるのだろうと期待に胸を膨らませたところでオープニングに入る。何かが盗まれたんだなとわかるだけのシーンなのに、この後の展開をここまで楽しみにできる作品も少ないと思う。

全11話と1クールにしても短めの作品だが、中だるみなく視聴者を釘付けにする展開がすごい。スピード感溢れるアクションシーン、警察が無能に見えてしまうほどの鮮やかな手口、対照的な性格の主人公たち(イケメン)、圧倒的な組織力を持った敵(FBI)、どれ一つ欠けても物語は冷めたものになってしまっただろう。
俺TUEE系の作品はあまりに強すぎる主人公が一人勝ちしていると一気につまらない作品になってしまうことが多い。ところが今作は、あと一歩のところで追い詰めきれない警察(柴崎)や一見すると足を引っ張っているようにしか見えない三島、何より主人公たちと同じ力を組織で運用するハイヴの存在がいい具合に引き締めてくれてナインやツエルブの無双感を紛らわせている。

一方で、各キャラクターの描写が浅かったり、いいように作品に使われてしまっているアメリカ(FBI)の存在など不満な点も残る。
キャラクターの描写、特に行動の動機については明らかに描き切れていない、もしくは意図的に伏せてあるのだろうか。主人公たちがテロリズムを起こす動機や三島が家出する理由はいち演出として描かれるだけで視聴者が共感することはできない。ハイヴがナインを狙う理由については描かれてすらいない。尺の関係上難しかったのだろうが、重要なファクターである登場人物の心理面が描き切れていないのはマイナスだ。
こうした社会的なアニメでは、よく敵性存在としてアメリカが描かれることがある。今作でも冒頭で強奪されたものを狙ってFBIが登場しているが、彼らの行動と理念にはミスマッチが見られ、緩衝材として用いられているだけに思えてくる。目的の異なるハイヴに従順にしたがっているところや作戦に失敗するや否や証拠隠滅を図るところなど杜撰な行動が多く、作品の中では雑な扱いが目立つ。

テロリズムを肯定するわけではないが、行為自体を目的とせず主人公たちには目標を初志貫徹させるところは他の作品にない見どころになっていると思う。「悪が勝つ」、いわゆるバッドエンド的な展開にもかかわらずそれほど悲観的なエンディングではなく清々しい気持ちで観終わることができた。それは自己中心的な目標を掲げた絶対悪ではなく、社会にとって異物である自分たちの存在を世に知らしめるというある種共感できる目標だったからではないか。

投稿 : 2017/01/13
閲覧 : 246
サンキュー:

4

ネタバレ

soldierK さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

リアルな感じ

音楽がかなり効果的ですが、それを抜いても面白い作品だと思います。
自分の周りでは小説好きの人に異様な人気がありました。
{netabare}
個人的には、役立たずや、何がしたいのか分からないと言われているリサや5も、それを認めた上で作品に必要だと感じました。
特にリサはリアルな人間みたいで、9と12と一緒にいるべき、いいヒロインだと思いました。
5も、9や12との対比や2人の可能性としてやはり重要なキャラだと思います。
{/netabare}
オリジナルでこれだけ引き込まれるのは単純にすごいと思いました。

投稿 : 2016/12/21
閲覧 : 179
サンキュー:

2

めにあーっく☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

あまりよく覚えてないけど…ちょっとイライラする女の子のキャラが可愛かったのと
菅野さんの音楽と雰囲気は◎
後半がダレて残念だったので劇場版でよかったかも

投稿 : 2016/11/29
閲覧 : 194
サンキュー:

1

おすぎまん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

雰囲気で観るアニメ

ストーリーはそんなに特筆すべきところはないような、割とありがちな感じ。

でも、全体の雰囲気というか空気感がとにかく好き。
菅野よう子の音楽はやはり良い。

もっとヒロインの心情を描けば、夏の1ページといったきれいな物語になった気がする。

ヒロインが完全にただのお荷物で勿体ない。
こういう描き方をするのであれば、あえてヒロインは抜いてしまった方がすっきりしたかも。

個人的には好きだし、アニメ観ない人にもハードルが低くてそれなりに良い作品だと思う

投稿 : 2016/10/30
閲覧 : 215
サンキュー:

2

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 1.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

右肩下がり

1話目が一番面白い。
だんだんつまらなくなり、
結局、最終話でクソ認定。


駄作。時間の無駄。

投稿 : 2016/09/20
閲覧 : 231

京介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

普通

本当に良くも悪くも普通。
普通のサスペンスのドラマを見ている感覚でした。


アニメよりもドラマ化した方が面白そう 笑

アニメにしては、、、、うーんて感じです。
でも最後まで見れる面白さです。

投稿 : 2016/09/16
閲覧 : 225
サンキュー:

1

ネタバレ

ゆうか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

面白いが、イマイチ

残響のテロルは、1話だけ面白いと言われていますが一理あります。

後半も面白くないという訳ではないんですが、三島リサがでてきてからイライラしっぱなしでした。

また、Fiveも何がしたかったのかよくわからないし、脚本がイマイチだなぁ。。という感じですね。

まあ、全体通して面白かったとは思いますが、私は泣けませんでした。

投稿 : 2016/09/06
閲覧 : 334
サンキュー:

3

ネタバレ

にとこれ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

結局何がしたかったのか分からない

ノイタミナという事もあって、設定が面白く、
前半は楽しめた。
しかし、後半Fiveが結局何がしたかったのか分からなかったり、NineとTwelveが停電させてどうしたかったのかが理解できず物足りなかった。
あと現実的な問題だけど、NineとTwelveは、人殺しはしたくなかったはずなのに、停電させてしまったら病院とかに影響が出て結局人殺しになると思う。
あとラスト、Twelveを射殺した意味がわからないし
Nine死ぬタイミングがよすぎるから、
二人とも逮捕で終わりでよかったと思う。
結局この作品で良かったのは、作画ぐらいだった。

投稿 : 2016/08/30
閲覧 : 213
サンキュー:

1

はがね さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

酷評されてる割に。。。

なかなか面白い作品でした( ^∀^)

ストーリーが結構シリアスな感じで展開されてるのですが
適度に息が抜けて良かった気がします(^○^)

色々なレビュー見ると結構点数低いのですが楽しめました( ・∇・)

投稿 : 2016/08/14
閲覧 : 338
サンキュー:

14

ネタバレ

ポッチャマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

圧倒的なクオリティと意外な最期

圧倒的な世界観,ワクワクさせるストーリー展開,作画,,音楽など...とてもクオリティが高く、ちょっぴり贅沢なアニメだと思います。後半はハイブが出てから少しあれっ?と思うこともあったけど、おおかた良かった。
それともう一つ、リサちゃん可愛い(๑ ́ᄇ`๑)

さて、東のエデンと同じく、社会派でいかにもノイタミナらしいこの作品。
名前からして攻めている作品で、序盤からかなりぶっ飛ばしていて爽快感を覚えるほどのテロ行為。爆発でおおっっ!と言わせるくらいたたみかけてきて、引き込まれるには十分な展開だった。簡単にいうとカッコよかった。特にツエルブがリサを連れ出すシーンはアクション性が豊かでいいなと。
ただ、中盤から参戦してきた、アメリカ側のハイブが序盤の流れを一気に変えたと思う。 {netabare} 空港でのゲームは洋画並みの大立ち回りでテロを起こしてた側がハイブたちの暴走を止めるという展開。ここから過去の脱走の記憶がキーになってきて、話が動いてくる。{/netabare}

終盤はナインとツエルブの立ち位置がかなり違った視点になっていったと思う。それまで視聴者側からしたらテロという名の犯罪者だった、彼らの今までの言動の理由や動機が見えてくる。少し気になったのがハイブの行動だけど、まあ最後まで分からずじまいでここだけはちょっと残念だった。
すべてが終わって、

{netabare}「俺たちをを覚えていてくれ。俺たちが生きていたことを。」

ナインが最終回に柴崎に言ったこの一言でだいぶ彼らの見方が変わった気がする。もともと第一話からやってることは犯罪者で、最期は絶対に報われないだろうなとは思っていたけど、ツエルブが残酷な殺され方をしたのと相まってこの言葉は自分のなかで響いた。まぁ総評として、結局この作品は復讐というよりもナインたちの死に場所探しかなと思った。はっきりとした理由はないけどそう感じた。 {/netabare}
きっと、序盤のテロだけで最後まで行ってたら全くの別物だっただろうな。
音楽も天才 菅野よう子さんで僕は初めての作品だったけど、ほんとに世界観を創り出してくれる音楽だと感じた。最後に流れた『bless』は個人的に二人のレクイエムと思ってます。
批判も多い作品だけど、僕はもっと評価されてもいいと思います。

投稿 : 2016/08/13
閲覧 : 280
サンキュー:

17

ネタバレ

フラフラのカタカナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ハイヴが分からない

警察との頭脳戦が展開される前半はかなり良い出来です。
犯罪予告の動画投稿っていうのも何か茶目っ気があって好きです。
先に言うとエンディングも素晴らしいと思います。

ただハイヴはキャラの性格としては良いんですけど、向かわせる方向性を間違えてますよね。
ハイヴの行動で中盤からはめちゃくちゃです。
殺したいのか、生きて欲しいのか良く分かりませんし。
本当に理解出来ないのが最後にツエルブだけを打つアメリカ軍ヘリ。入れる意味ありますか?
アテネ計画という話しの中核も上手く纏まっているのに勿体無い。
酷い言い方ですが、ハイヴとアメリカ軍の描写を無しにしても十分に思えます。

少し超展開になってもナインvsハイヴ個人の頭脳戦が見たかったな。

投稿 : 2016/08/10
閲覧 : 238
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1

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まああ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

おもしろい

なかなか。

投稿 : 2016/08/06
閲覧 : 230
サンキュー:

0

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kaeru006 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

勉強になるw

途中でやめてたから1から見直した。

ノイタミナだから面白いものではあったけれどそんなに期待できるアニメではないのかなーとは思った。
けれど、全体を通して駆け足気味な部分は仕方ないがまとまっていると思う。

感想など・・・

化学が好きな人からすると興味深い言葉が多く出てきて楽しいく勉強にもなると思います。
物語は人体実験されてた子供が逃げ出して復讐?をするというありきたりなものではある気がする。前半は勢いがあっていいと思う。しかし後半はペースダウンして飽きてしまうかもしれないのは残念におもいます。

今回は短くつたないですが読んでくださいありがとうございます。
またどこかでお会いできることを楽しみにしています。

投稿 : 2016/08/05
閲覧 : 246
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3

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

少年たちの目的とは

コードギアスやデスノートの様に、正義のために犯罪を犯す主人公たちを描いたストーリー。
だが、この作品は前二作と違うのは、主人公が人間離れした、超人の様に描かれるのではないところだ。
確かに、相当頭がいいというような描写もあるが、それ以上に、理性的で人間味を感じる。
主人公たちが、ここまでに遂げたい目的とは何なのかに、ありありとスポットライトを向けていると思う。

ただ、主人公たちが犯罪者であるという以上、グッドエンドになり切れないのは残念。どうしても、鬱アニメとならざるを得ない。

投稿 : 2016/07/12
閲覧 : 277
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たべる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

少年が起こすテロ事件、暗く切ない話です

好みが分かれる作品だと思います。
作り込まれた世界観が素晴らしい。

次々巻き起こるテロ事件と「彼等は何故こんな事件を起こすのか」という部分が物語のメインです。
念充に練られた計画を着々と実行するサイコパスかと思いきや、人間らしい感情をちゃんと持っている少年2人。

テーマのわりに小難しい話は少ないので、混乱せずに観られると思います。

{netabare}唯一の不満点は、ハイヴの扱いがすごく中途半端だったこと。
「ナインは渡さない」のセリフを早くから出してしまったことで悪役にもなりきれず、同情するにもイマイチ弱い、中途半端なキャラになってしまっていた。
観終わった今、あの子必要だったのか?とさえ思います。{/netabare}

投稿 : 2016/07/06
閲覧 : 237
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4

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rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

雲が残る青空の時に、見ると一層引き込まれる

ここまで夏が似合うアニメを見たのは細田(守)作品以来。TV放送もリアルタイムで全話欠かさず鑑賞したし、Blu-rayも揃えたいほど異様な魅力を秘めてるね(今1巻見終えたばかり)。後半部分の展開やハイヴで賛否両論と聞くけど、昨今の”安全なアニメ”よりかはありがたい野心作だし、何よりすっごくリスキーすぎる題を選ぶ勇気が凄い。テロが中心のアニメなんて、普通避けるし不謹慎(PTAとかそっちあたりが一番過剰反応しそう)。
でもさ勇気は凄いし何より、そこまで話悪くないでしょ?空港内の大立ち回り、『ダイ・ハード2』並みド派手さあるし、こういう社会派エンタメアニメ、なかなか早々見ることできない。
早いもので2周年だし、久しぶりに本編見てレビューも書こうかなと思います。うまく書ければいいなほんとに…。

#1 「FALLING」
単純な面白いって言葉で括れぬ1話だった。東京都庁の爆破シーンもリサが弁当をトイレに捨てる、序盤のプルトニウム強奪…どこを見てもリアリスティク。
アイスランドに関連するキーワードも仕込んでるし、”ノイタミナ作品”だからか完成度がほんとに高い。
リサがほんとに「視聴者側」。放送当時は”リサいらない”とかチラチラ小耳に挟んだけど、最終回まで見た人はそんな意見浮かばないはず。久しぶりに拝見すると新発見があって楽しい。

#2 「CALL & RESPONSE」
丁寧だし1話の”続き”を尊重した作りが良い。爆破テロのベールを(一枚)はがして流れやパターンを提示するし、引きも次が見たくなる仕掛け効いてて夢中だった。”不殺のテロ”で大分意見がこっから割れた話を聞くけど、そもそも犯人少年だし、テロは”メッセージ”であり”パン屑”。そこに誰が気付くのかが一連のテロの目的だから、そこに夢中になれるかどうかがやっぱり評価の分かれ目なのかな?個人的には気に入ってるけど…。

投稿 : 2016/07/03
閲覧 : 243
サンキュー:

4

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れのん。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

命を燃焼し尽くして成し遂げる告発

 2014年7月~9月(ノイタミナ枠)
 原案・監督 渡辺信一郎 キャラクターデザイン 中澤一登
 音楽 菅野よう子
 制作 MAPPA オリジナル作品。

・フランス Japan Expoにて、ダルマドール・アニメ(金のダルマ賞アニメ部門)受賞


 レビュアーさんに勧められてみはじめた。シリアスなクライム・サスペンス・アニメである。
 自分は苦手なジャンルかなと思っていたが、観はじめると一話目から強烈に引き込まれ、一気みしてしまった。なかなかすごいアニメだと思いながらみていた。
 音楽と映像の一種の明るさや、主人公の一人ツエルブの異様な性格の明るさも、作品世界の暴力性や暗さを中和しており、自分でも、抵抗なくむしろ爽快な感じで観ることができた。物語の展開するスピードが速く、後半、ハイブ(cv 潘めぐみさん)のキャラと彼女がかかわる物語に違和感を強く感じたが、最終話、自分は感動していた。

 碧い空、夏の日の輝き、ビルなどなどの映像美と菅野よう子さんの秀逸な音楽が、不思議な雰囲気をかもし出していた。とにかくテンポはよすぎるほどいい。
 全11話の尺の中にあれだけ詰め込んでいながら、よく頑張っていると思った。さすがに気になる設定上の無理がいくつかめだったけれど、自分をひきつけたのは、作品の映像美や音楽(やはり管野さんはすごい!)、優れた演出による人間のドラマ、心理描写だった。
 作品の世界観に荒唐無稽と言える部分はあるが、現実の世界の中でも、この作品で扱われているテーマ -命をかけて巨悪を告発すること- を、数多く人類は経験してきたのではないだろうか。

 主人公達はあれだけの犯罪をーー{netabare}たとえ設定上は人を殺さなかったことになっていたとしても ーー 犯したのだから、最終話の結末は避けられないものだっただろう。
 自分が、本作の「命を燃焼し尽くして成し遂げる巨悪の告発」というテーマについて、現実の歴史の中で連想したのは、例えば、アトミックソルジャーである(告発されるべき巨大な何かがあって、死んでいった者たちの命の意味が問われる、と言う意味において)。

 (参考)アトミック・ソルジャーは、 {netabare} 原爆開発及び実戦配備のために各国で行われた大規模人体実験のことであり、フィクションではなく、現代史上の事実である。1945年~1960年代にかけて核実験演習に参加し、キノコ雲への突撃行為等によって放射線に被爆した兵士たちの数は全米で25万人あるいは30万人という莫大な数に上っており、参加した兵士たちは事前に、放射線の影響は取るに足らないものであると学習させられていた。
 かかわった国は、アメリカ合衆国のみならず、イギリス、旧ソビエト連邦、中華人民共和国唐の当時の核保有国である。彼ら は約20年後の1970年代後半になって、次々と癌や白血病となって亡くな った。これは次々と内部告発で明るみに出る2007年3月まで約30年間隠蔽されていた。{/netabare}

 巨悪の告発が実現するとき、死に行く命は、俺たちの犠牲は、少なくとも完全に無駄ではなかったのだ、ということができ、そこに希望が、かすかであるかもしれないが、あるのだと思う。
 本作の主人公ナインとツエルブは、たんに復讐しようとしたのとは、ちょっと違う。復讐だけなら、そこには希望はない。絶望から来る復讐なら、テロの実行時に、死者が出ないように配慮したという設定、空港でのアメリカ情報機関による爆破による大量殺人を命がけで止めようとしたこと、これらは説明できない。
 彼らが短い命を燃焼し尽くして成し遂げようとしたのは、真実の告発であった。相手が巨大すぎるので、普通のやり方ならもみ消されて消されて終わってしまう。{/netabare}

◎リサについて …… ヒロインらしからぬヒロイン
 本作では、柴崎(cv 咲野俊介さん)とリサ(cv 種﨑敦美さん)が、大切な位置にたっている。{netabare}「俺たちを、覚えていてくれ、俺たちが生きていた事を」 ナインが最後に残したこの言葉の受け手は、柴崎であった。
 主人公の二人、ナイン(cv 石川界人さん)とツエルブ(cv 斉藤壮馬さん)が死んだあと、その墓に花を手向けるのはこの二人である。すなわち、主人公二人が生きてきた意味、苦しんだ意味、そして死んでいった意味を受けとめているのがこの二人である。

 物語構成が、充分にキャラたちに感情移入できるものであるかというと、やや不足するところはある。それでも、最終話、リサと二人が、サッカーボールのリフティングで遊んでいるのどかなシーンは印象的だ ーー 二人が殺される&死んでいく直前のシーンなのであるが。
 リサはここで言われていた通り2人を偲ぶ役だった。惜しまれるのは、日常に戻った後、リサの少し人間として成長した描写があればなあ、と思ったことだ。 しかし、これも尺不足だっただろう。

 リサは、物語のヒロインとしては、視聴者に好感をもたれにくいかもしれない。しかし、この物語には必要不可欠な存在だった。
 彼女の体験していた過酷ないじめ、家庭環境のむごさから、彼女には居場所がなかったのである。疎外感、という点で、強者であるナイン&ツエルブも、リサも、共通している。いやそれのみが共通しており、後は似ても似つかない。
 リサ「わたしあのとき、この世界の外のどこかに連れて行ってくれるんじゃないかと期待したの。ばかみたい。そんなわけないよね。」(4話)
 バイクでツエルブが、彼女を後ろに乗せて疾走するシーンは美しい。

 リサは、普通の意味で、二人の役に立とうとする。すさまじい料理をつくってしまったり、ポッキー入り?のカレーを作ったり、ソーメンをつくろうとしたり、、、彼女はあまりにも無力なので、願いに反して、こっけいなほどまったく二人の役に立たない。しかし、作品としては、彼女はそう描かれるべきだったのでそう描かれたのである。
 リサは、ナインやツエルブと生きてきた世界もなにもかも違うのである。


 最終話の、高高度核爆発の映像は美しかった。{/netabare}

投稿 : 2016/07/02
閲覧 : 272
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26

カルメル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これはすごい

残響のテロルのテロルってなんだろうと思い、調べたらテロとか恐怖ってことでした。
なので簡単にいうと復讐によるテロ(真意は別ですけど)みたいなお話ですかね。

ストーリーはリアルでよく作りこまれており、殺伐としてしまいそうなところをアニメらしいエンターテイメント性を持たせ、絶妙な感じに仕上がっています。
特に、ヒロインである三島リサの立ち位置や心理描写なんかは、ある意味青春映画に通ずるものがあるなと。

あとは音楽が菅野よう子氏だけあって、素晴らしいですね。
派手さはないですけど、作中のここぞというところで効果的に使われております。

萌えアニメも悪くはないですが、たまにはこういうシリアスなものを真面目に作るってことも、今の日本のアニメには必要なんじゃなかろうかと思わされる作品でした。

投稿 : 2016/06/19
閲覧 : 228
サンキュー:

6

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残響のテロルのストーリー・あらすじ

ある夏の日──突然、東京を襲った大規模な爆弾テロ。平穏なこの国を眠りから覚ました事件の犯人は、たったふたりの少年だった──。〝スピンクス〟と名乗る犯人たちの、日本中を巻き込んだ壮大なゲームがいま、始まる。 (TVアニメ動画『残響のテロル』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2014年夏アニメ
制作会社
MAPPA
主題歌
≪OP≫Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)『Trigger』≪ED≫Aimer 『誰か、海を。』

声優・キャラクター

石川界人、斉藤壮馬、種﨑敦美、咲野俊介、潘めぐみ

スタッフ

原案:渡辺信一郎、 監督:渡辺信一郎、助監督:立川譲、キャラクターデザイン:中澤一登、色彩設計:辻田邦夫、美術監督:金子英俊、CG監督:越田祐史、撮影監督:田村仁、編集:廣瀬清志、音楽:菅野よう子

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