どらむろ さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
玩具促販アニメ。少年達がブロック製のロボットに変身して大活躍。前半に限れは良作
SPIN MASTERという会社の玩具促販アニメ。日本とカナダで放送。全51話。
内容は少年達が「惑星キューブ」というブロックで出来たロボットの世界に行って、自分達もブロックの戦士「テンカイナイト」となって悪の軍団と戦うお話。
子供向けの王道で分かり易いストーリーと、ブロック製ロボットのCGバトルの迫力が見所です。
私の所感としては、前半はかなり面白かったものの、後半息切れが否めない。
とはいえ、子供向けの王道作品としては、比較的良質です。
※ニコニコ動画で視聴しました。
{netabare}『物語』
地球の少年達が、ある日、特別なコアブロック(オモチャの小さなブロックっぽい)に選ばれ、異世界「惑星キューブ」に勇者「テンカイナイト」として召喚され、以降地球と惑星キューブを往復しながら、善のロボット「スペクトロス」達の助っ人として、悪のヴィリウス軍団と戦っていく…。
異世界召喚系ですが、地球と惑星キューブを毎話(基本1話完結)往復する事で、1話のうち前半日常パート後半戦闘パートを繰り返す構成です。
まあ、古き良き王道な男の子向け作品ですね。
(アニメに限らず特撮系のノリに近い)
戦闘パートはワンパターン、善のスペクトロスが悪のヴィリウス軍団に劣勢、コアブロックで招集受けたテンカイナイト達が参戦→変身バンク→ロボットバトル→大勝利!
まあ長丁場な王道子供向け番組特有の作風なので、毎回のバンクやお約束も含めての持ち味でしょうか。
(敵幹部のズッコケコンビが毎回慢心して負けたりw)
バトルは時々作戦の工夫も見られるので、展開自体はワンパターンでも、意外に飽きない感じです。
主要4人の男の子達の個性や関係は丁寧で、毎話色々な試練や課題に直面、これを友情や本人のガッツで乗り越えていく。
なので割と教育的な要素も含まれている印象。
戦闘パートで力不足で苦戦→日常パートで己を見つめ直す→日常での成長が戦闘で覚醒のきっかけ
というパターン。
…え?その方向で解決するの?な感じの戸惑う展開も多いのが評価難しい所かも。
とはいえ基本的に友情や努力で困難を切り抜けていく王道は良い感じです。
敵対していた黒騎士(ゲン君)と和解して友情深めるまでが山場でしょうか。
主人公グレンと父親との交流や絆も心温まる上に、少年向けアニメとして優れたメッセージを感じます。
個別でも、気弱少年とサッカーで交流する話など、良エピソードがちらほらとある。
…本作は序盤~中盤辺りまで(ヴィリウスの中の人が東方不敗の頃)に限れば、上記の比較的クオリティーの高いシナリオで中々面白いです。
ところが、中盤以降(ヴィリウスの中の人がウルベに変更)した辺りから、少々パワーダウンします。
中立の絶対者ポジションのガーディアン達がアッサリ悪落ちするのは、なんだかなぁ。
それでも王道お約束の展開は続き、バトルもインフレしてそれなりには盛り上がるのですが…。
途中「サルラルランド」という異世界に飛ばされて茶番に付き合わされる展開が5話も続くのが辛いです。
まあ1話2話位なら箸休めとして悪くは無いのですが、5話もやられると興醒めです…。
(ふしぎの海のナディアの島編を彷彿とさせる)
かなり後半まで世を恨んでいたベニちゃんが、チュウキの妹キイロちゃんとの交流でデレるのはハートフルではありますが、地球滅亡させても構わん程の絶望感の割にチョロいなぁ。
ゲン君に比べて、ベニちゃんの掘り下げは不足している感。
最後は最終決戦で苦戦の末大勝利で大団円。
バトルは熱いのですが…盛り上がりは前半戦ラストには及びませんでした。
総じて
男の子向けの王道な日常&バトル作品
前半(最初のヴィリウス打倒)辺りがピーク
以降はマンネリが目立ちました。
前半に限れば4.0寄りの3.5点ですが、本作全編通すと些か評価下がりました。
とはいえ、王道な少年向けアニメとしては、及第点な満足感はありました。
2期は北米でのみ放送、日本では未放送の模様です。
うーむ、日本人も続き観たいなぁ…。
『作画』
キャラデザはキッズ向けアニメとしてまあまあかな。
女性はトクサの姉のワカメさんと、終盤まで敵対するベニちゃん、チュウキの妹のキイロちゃんのみだが、まぁまぁ可愛い。
が、萌えは左程期待できる作風では無いです。
本作の見所はCG活用したブロックのロボットバトルや変身バンクにあり。
戦闘シーンはバラ付きはあるものの、かなり手に汗握る名場面も多い。
バトルアニメとしては、中々侮れません。
『声優』
グレンの高橋めぐるさんは「ビーダマン」の主人公鮫島カイトに続く、ホビーアニメの主人公。
リーダー気質の少年役を見事に好演されてました。
水間まきさんはトクサが初主演ですが90年代から脇役演じておられる模様。
セイランの神田朱未さん、チュウキの種田梨沙さん、ゲンの沢城みゆきさんも含め、全員少年役がハマってました。
紅一点、ベニの浅野真澄さんの腹黒いけど可愛い感じも良い。
また、ワカメ姉ちゃんと猫ダイヤを兼業した高森奈津美さんも良い仕事してます。
男性陣のベテランが豪華で、ビーグの茶風林さん、ホワイトさんの藤原啓治さん、ヴィリウス様の秋元羊介さん、ブライノックスの江川央生さん、スライガーの伊丸岡篤さん等、いずれも素晴らしいです。
ヴィリウス様後期の飛田展雄さんも良い感じだけど、カリスマは半減…。
サルラルランド編の主役のウッキッキー役の久野美咲さんが持ち味発揮の好演でした。
サル、カード少女(ウィクロス)、犬(怪盗ジョーカー)、豚(七つの大罪)…久野ちゃん人外キャラ多いなぁw
サルラルランド編唯一の収穫は久野美咲さんですね♪
『音楽』
OP「Get the glory」が王道で好感持てる主題歌ですが、主題とベストマッチかは微妙。
EDはあまりマッチしてないような。
『キャラ』
基本的に男の子達が活躍する話、女子は殆ど活躍しない。ワカメ姉ちゃんは可愛い。
主人公グレンは非常に優等生的な良い子で、小学生とは思えん人間力の高さとリーダーシップが素晴らしい。
それでも年相応の子供らしさあったり、時に感情的になったり、かなり好感持てる主人公でした。
他少年達も個性派揃い、時にケンカもしたりしつつ友情パワーで元気に戦う。
ヤンチャに見えて意外と繊細なセイランはグレンの女房役、最年少なトクサは一番子供っぽい溌剌さ、最年長で天才肌なチュウキは意外と苦労人等々、キャラは立ってました。
黒騎士(私のサムネの人の異名と同じw)ゲン君は良きライバル&ツンデレだった。
ベニちゃんは終盤のデレは可愛いが、この世に絶望してた割にはちょろい。
ホワイトさん、あんまり役に立ってないようなw
グレンパパが良き父親で、父との交流は重要ストーリーでした。
ビーグは終始燻し銀な活躍、縁の下の力持ちでしょうか。
敵は初期ヴィリウス様がカリスマと度量溢れる名ボスだった。
が、復活後の「!すでのな」口調でカリスマ半減が残念。
ズッコケ二人組はお約束な敵幹部w
闇落ちしといてラストしれっと元の鞘に収まったガーディアンが一番むかつくw
総じて、キャラクター面では好感持てます。{/netabare}
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