ウェスタンガール さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
今すぐキスミー♪
ウォウウォウ♪
リンドバーグの歌のように、秘めごとではあっても、その表現は屈折せず、どこまでもストレート、外連味の無い世界だ。
・・・「オマエ、また綺麗にまとめようとしているだろう?」・・・やかましいわ!
1話目から変化球なしで、グイグイ攻めてくる。タジタジである。
女性だからこそ描けるキャラ達は、ある意味堂々としていて嫌味がない。
アニメ化にあたって、“ひだまりスケッチ”に関わってきた石倉監督に任せたことが良かったように感じる。新房監督譲りのスクリーントーン風の背景が彼女達を引き立てる。
共学ではあるが、いまのところ男子生徒の影は一切感じず、そこがまた潔いのだ。
もっとも、この表現でBLが入ってきたなら裸足で逃げ出すだろうが…。
・・・「こいつ、やっぱり変態のレイシストだな!」・・・ほっとけ!
(観終わって)
正直なところ、最初はキワモノ的な印象で観続けることが出来るか自信が無かったのであるが、4話辺りから、自身の心のガードが解れてきたのか、登場人物それぞれの魅力が見えてくると共に、彼女たちの巡らすトリックに絡め取られてしまった。
メインキャラの内、主人公の春香と優、従姉妹同士のコトネとしずくはカップルである。そこに、楓とゆずという愛すべき曲者二人がコメディを提供してくれる。
特別な関係の証である“キス”が、すべてのエピソードにリズムを与えるのであるが、そこに優の姉であり生徒会長である美月が加わることで、{netabare}“好き”という感情の意味を理解しようとする二人の心情までも見ることが出来る。{/netabare}清々しくも心揺さぶられるストーリーであった。
また、生徒会副会長の里奈さん、個人的に最も好きなキャラである次期生徒会長、主人公たちの一年先輩で「何々なのじゃ」言葉が可愛い『スミスミ会長』も忘れてはならない。
(蛇足)
シャフト出の監督のことだ、{netabare}彼女のモデルは“物語”の鬼、“忍”であろうか、{/netabare}ぜひ確かめてほしい。
Kiss!Kiss!Kiss!