minisaku さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
人は生きるべきか死ぬべきか
神さまに見捨てられたこの世界では人は生まれず死者は死なない。そんな世界を舞台に、
死者に唯一安らかな死を与える事のできる存在“墓守”の少女アイが主人公の
ファンタジー作品。全12話+未放送1話
独特の世界観や雰囲気、死んでも死者として生き続けるコトが出来るという設定、
死生観について考えさせられるテーマ性もあり、設定などだけで言うなら、
かなり好きな部類の作品です。
とはいっても、正直、最初の1.2話で切ろうかと思ったんですけどねw 序盤のストーリーは
なんだか謎が多く退屈ですしキャラデザもあまり好きではないのでもういいかなって。
ですが、3話で謎が解き明かされて話が展開されていき、そこから挽回されて最後まで
結構楽しんで見れました。
{netabare}
アイの村の人々が殺された理由。アルファがハンプニーから離れた理由。それに、ハンプニーの
死ねた理由も納得のいくものでしたしねw
そもそもハンプニーは不老不死ではなかったんですね。願いは『幸せに死ぬこと』だから、
普通に殺されても死ぬことはないが、最後は娘や友人に見送られることで幸せな死を
得たんですね。願いが叶ったってことなんでしょうね。
あっでも、アルファが何故死んだのか、何故死者として生きずに埋葬されたのか?って
いうのは謎でした...
{/netabare}
個人的には、「オルタス編」が一番面白かったですね。死霊都市って設定も良いです。
出来れば、もっと街や住民の事を掘り下げてくれれば尚良かったですがw
最終話に関しては、理解は出来るけど納得はイマイチしにくい感じでしたね。
好みが出るのかもですが、悪くはなかったと思います。
{netabare}
最終話のアイの願いでアリスが生き返ったの然り、途中から作中の世界は『強く願えば何でも
叶う世界』になってましたねw アリスが死ななかったのは嬉しいですが、「この世界は
なんでもアリなの?」って都合良くてなんだか納得しきれません。
{/netabare}
ただ、説明不足が多く、引っかかる部分も多々ありましたし、キャラの描写不足も多くて
なんだかスッキリしません。
説明不足に関しては、もはやする気がないのかなって位描かれてなくて、「たぶん、
こういうことなんだろうな~」って推測はできるんだけど、作中で推測する
取っ掛かりすらないものもあって困りました...
しかも、ネットで調べてみると原作ではわりとしっかり描かれてたりするからタチが悪いw
{netabare}
調べてみるとやっぱそうだったんだ!!ってスッキリするのと同時に、ちゃんと描けよって...
ノーヒントのは流石にわかんないって。
まだ小さいアイが何故村人たちに墓守にされたのか?って疑問は推測通りでしたが、
殺された人たちの中でもヨーキだけが生者だったということにはビックリ!!
最初はハンプニー人殺しやんかって思ったんだけど、さっきwiki見たら見逃されたけど
アンナの後を追って自殺したらしいですね。こんなのわかるかっw
{/netabare}
描写不足に関しては、キャラの行動に対する過程が描かれていないので、キャラの行動が
唐突で不可解に感じて理解出来なかったです。
{netabare}
まず、主人公のアイ。1話で今まで一緒に過ごした村人たちを皆殺しにし自分をも殺そうとした
張本人に、わりと平気に接していたりついていったりと、アイの行動には理解に苦しむ。
(父親だと知らないけど、何か感じるものがあったのかな?)
まぁそれ以前に、主人公苦手ってのもあるんですけどねw 周りの忠告も聞かずに
自分勝手にフラフラ行動するし、それって相手の為じゃなく自己満足じゃない?
って行動も多々あって見ていて多少イラっとしました...
次にユリー。この人も結構意味不明なんですよね。序盤、ハンプニーからアイを助けたと
思ったら人質にしだすし。それにスカーとの仲の進展具合が唐突過ぎてついていけない。
それから、スカー。オルタスでの「私の子供です」発言。いや、違うだろっ!!って思わず
ツッコんでしまいましたw まぁコレについては笑えたので良いのですがww
あとは、いきなりの育児放棄...う~ん、なんだったんだろうね。ホント。
{/netabare}
こういう作品は、やっぱり登場人物の考えなど心情がイマイチわからないというのは、
ちょっと痛いですね。感情移入出来ないので面白みに欠ける感じは少しありました。
そこらがもっとしっかりしてたら、高評価出来るのにな~ってもったいなくも思った作品です。
でもまぁ残念な部分は結構ありましたが、テーマ的な部分での考察だったり色々考えながら
見れたのは面白かったし、なんだかんだで結構楽しめたようにも思いますw