当サイトはアリフィエイト広告を利用しています

「ギャラリーフェイク(TVアニメ動画)」

総合得点
65.1
感想・評価
104
棚に入れた
617
ランキング
3489
★★★★☆ 3.7 (104)
物語
4.0
作画
3.4
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.8

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

レビューを絞り込む
☆の総合評価
文字数
サンキュー数
視聴状況
表示形式
キーワード
この条件で絞り込む

ギャラリーフェイクの感想・評価はどうでしたか?

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

親が買ってきた漫画シリーズの一つ。私好みの豪華声優で驚いた。

 美術版「ブラックジャック」と言っていい本作は「マスターキートン」等と並んで親が買ってきて勝手に自分も読んでたシリーズの大切な一本である。美術に本格的に興味を持つようになった今になって見ると、やはりドラマ中心で美術はそれほどな感じだけでやはり面白い。それにしても、個人的には贋作者の漫画だと本作と「ゼロ」が印象的なんだが、本作には触れても後者に触れる人はあんまいないような。同じように長期連載だったはずだけど。


 アニメーションとしては全体的にそれほどででもないが、原作が好きな作品だし、それ以上にかなり好きな声優さんが多くて嬉しい。フェイツイが田中敦子さんで執事が清川元夢さんとか!。33話だけ何故か一人原画か作画が冴えてる。それにしても、原作を読み直したら最終回らしい最終回なしで終わりで驚いた。

投稿 : 2024/03/03
閲覧 : 87
サンキュー:

1

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

もうひとつひねりが欲しかった

勝手に『マスターキートン』のドガや遺跡などの回を期待したので、自分的にはもつひとつでした。

こちらは全てアート絡みなのですごいとはおもいますが、あまりぐっとくる話がなかったかなと
アートが題材なのにちょっとトンデモ話的なものもあったのがひっかかったりで。

音楽がムーンリバーとシェルブールの雨傘のメインテーマに似たフレーズが大体かかるのもちょっとひっかかり。

サラはいいけど藤田のサラに対する感情もよくわからなく。

香炉の回は香炉最後に使わなかったらサラはやられてたのでは。。という雑さがたまにあり。
ちょっと。。でした。

原作ファンのレビューでちょっと違う。。っと書いてたので原作はまた違うのかな。

これだけアートの知識を交えたのはすごいかなと思いました。

投稿 : 2022/03/18
閲覧 : 204
サンキュー:

3

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「美術と蘊蓄」「ピカレスク」「一話完結」おすすめです

<2022/2/9 初投稿>
原作は1990年代にビッグコミックスピリッツで連載されてて、当時たぶん一通り読んでます
・・・と、ウィキ調べたら2016年からまた連載再開されてる!
マジですか?
読みたい!
というかあらためて全巻揃えたい!

作者の細野不二彦さんは「さすがの猿飛」「Gu-Guガンモ」などで1980年代から活躍する漫画家さん。
さらにいえば、美樹本晴彦、河野雅治、大野木寛といったマクロス組?と若い頃から仲良しグループだったのだそう。
そのグループの中でも画力の高さは際立っていたそうで、確かにこなれた絵柄は見やすく、かつ躍動感、存在感に溢れたものでした。
そういえば漫画版「クラッシャージョウ」もこの人だったような。

今回、CSでアニメ版の一挙放送やってたの見つけて、懐かしくて毎日一話ずつ、楽しみにしながら視聴しました。

本作は一話完結型の「美術と蘊蓄のピカレスク」

主人公・藤田玲司は表向きは贋作専門、裏では盗品なども扱うと言われる画廊「ギャラリーフェイク」を営む美術商。
実は元メトロポリタン美術館(MET)のキュレーター(学芸員)であり、
その美術品全般に渡る深い知識と正確な鑑定眼、そして極めて高い美術品の修復技術からMET時代は「プロフェッサー」の異名で呼ばれた伝説の存在。
とある事情でMETを追われてから「ギャラリーフェイク」を開き、その知識・スキルと幅広いコネクションで「怪しい商売」を営んでいます。
でも美術に対する熱い心は失ってないよ。
仕事では億単位の取引をしてるくせに、その素顔はボロアパートに住む、蟹好きで腰痛持ち運動不足の三十代後半のオールバックのおっさんである。
名前の元ネタはフランスで活躍した日本人画家・藤田嗣治なのだそう。
声は無職転生のルディのパパというイケボ

サラ・ハリファは藤田の助手兼ヒロイン。
アラブ系の超お金持ちで元王族。
とある件から藤田に惚れて、ギャラリーフェイクに「押しかけ助手」。
よくわかりやすくヤキモチを焼く。
ティーンのため藤田からは子供扱いされるも、なんだかんだで藤田に大切にされている。
美術品を見る眼は肥えていて、助手としても有能なんじゃないかと思うけどどうなんだろう?
声はセイバーとかのだめの人なので拗ねると可愛い

三田村小夜子館長はもう一人のヒロイン兼藤田のライバル役。
日本の私立美術館の館長でやはり海外の美術館でキュレーターの経験あり。
なので美術品の知識や鑑定眼はハイレベル。
真面目で勝ち気な美人さん。
藤田さんをたまにデレデレさせる役割も担う。
つまりサラからは恋敵に見える立ち位置。
でも本人が藤田のことをどう思ってるかは謎。
声はプラネテスの田名部愛とかフルメタのかなめの人。

レギュラーキャラは以上です。

一話完結で、毎話ゲストキャラも登場します。
お話はバリエーションに富んでいて。
渋みのあるものから、
ニヤッとするもの、
ニヤニヤするもの、
温かくなるもの、
ハラハラドキドキするもの、
日常っぽいものまでなんでもアリな感じ。

今回見た中で特に印象深いのは
13話「監獄のミケランジェロ」
16話「楊貴妃の香」
31話「孤高の青」
33話「神々の宝石」
37話「メトロポリタンの一夜」

毎話出てくる美術品の蘊蓄も楽しみでした。
本作始まった頃ってまだネットもなかったはずだけど、作者の細野先生と編集さんはよく調べるよなぁ。


藤田は極めて高い専門性を持ち、物語の中の立ち位置としては決して評論家に収まるのではなく「研究者」とか「職人」といった風情。
そう言ったところ含め本作には「マスターキートン」に近いものを感じてしまいます。

ちょっと外連味ありますが、大人が楽しめる楽しい作品。
美術の世界に少しでも興味あるならならおすすめできる。
隠れた良作だと思います。

投稿 : 2022/02/12
閲覧 : 500
サンキュー:

23

ネタバレ

glock さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最終回が秀逸!

テーマが美術ということで重そうだけどそんなことは無く
とても気軽に(良い意味で)見られるアニメです。

私のお気に入りは最終回。
主要キャラは主人公のみでサラも三田村さんもでてこない。
淡々とラストを迎えるのですが、それがこの物語にあっていて
とても良かったと思います。

30話以上あることで敬遠されている方は
基本的に1話完結型なので気軽に見て欲しい作品です

投稿 : 2021/08/04
閲覧 : 340
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:途中で断念した

審美眼が欲しくなった

すみませんアニメは途中で断念しましたが原作を何周も(10は下らない)読んでおり、内容が全て頭に入っているため1.5倍速ですら退屈してしまったからです。ただ、原作を読んでいない方にはぜひ観ていただきたい作品だったので書かせていただきます。

悪徳画商が主人公です。
1~2話完結のストーリーに必ず何かしらの芸術作品が登場します。
この作品のおかげで芸術に興味を持つことができ、登場した作品について調べたり、美術館に足を運んだりもするようになれました。さもしいわたしもほんの少しはにんげんに近づけました(笑)
悪徳画商とは書きましたが、ぶれない正義感はもっていて、金だけ持っている心のない(芸術を解さない)人間にはしっかり金だけ払わせて贋作をわたし、貧しいけれど芸術を愛してやまない人にタダ同然で真作を渡したりします。
と、いうように主人公の藤田にあこがれ、何度も読み返した作品です。

冒頭にも書いたように、わたしは原作にどっぷりつかった作品はよほど完成度の高いものでなければアニメを全て視聴することができませんので、この作品が面白くないから途中で視聴をやめたわけではありません。原作を知らない方はぜひ視聴してみてください。



原作既読にも関わらず全話視聴した作品
・イエスタディをうたって
 完成度が異常なまでに高かったため(レビュー参照)
・四畳半神話体系
 原作が小説ということもありテイストがまったく違う
 アニメはアニメで素晴らしい作品に仕上がっていた
・寄生獣
 作画と細かい設定変更(主人公の眼鏡など)以外は原作に忠実だった為
 ただし不満がないだけで原作の方が圧倒的に面白い
・デビルマンcrybaby
 最終話をどこまで描いているかが気になってなんとか全話視聴
 この作品と向き合おうと思った監督はその時点で立派
 でも原作の方が断然良い
・新世界より
 確か仕事が一番暇(今ほどではない)なときに惰性で視聴
 原作の小説は貴志祐介の最高傑作(主観)なのでアニメよりずっと面白い

原作既読が原因で断念した作品
・ドラゴンボール
 一番共感してもらえると思うので最初に挙げました。いつまでフリーザと戦ってんねーん!って感じで他の作品も全部見てしまうということです。
・ギャラリーフェイク
・キングダム
・BANANA FISH
・銀の匙
・プラネテス
 ドラゴンボール以外の上記作品は原作が好きすぎてアニメを観るくらいならば原作をもう一度読みたいと思ってしまいます。銀の匙は小説なのに四畳半神話体系のようにはなれなかったです。
・ベルセルク
・銀河英雄伝説
・タッチ、H2などのあだち充作品
・カイジ、アカギ
・ONE OUTS
・HUNTER×HUNTER
・無限の住人
 たぶんバトルやギャンブルのアニメは尺の調節が難しいんでしょうね。

社会人になって、特に結婚して漫画や円盤を全部捨てられて(笑)からは原作既読状態でアニメをみることがほぼないのであまり問題にならなかったのです。だから、BANANA FISHのように昔の名作をアニメ化されるとわたしは断念せざるをえないです。作品の中に登場するヘミングウェイを読み漁ったくらい好きでしたからね。

誰得コーナー終わります。多分作品は漏れまくっていますが更新はしません。

投稿 : 2021/05/30
閲覧 : 220
ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 4.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

マスターキートン(ダークヒーロー版)

一or二話完結、各話それぞれに基点となる芸術品があって、それを中心に話が進んでいく。
出てくる芸術品についてはちゃんと説明があって、そういう意味では歴史の勉強にもなる。


系統としては『マスターキートン』に近い、向こうに比べるとアクションは少なめで、主人公もダークヒーローっぽいけど、専門的な知識を使ったり、芸術品にまつわる人間関係を描いたり、似ている所は多い。ちなみにアニメの話数もほぼ同じ。
『マスターキートン』の時も思ったけど、専門用語多いし美術品全般を扱うから作者相当勉強したんだろうな。



『マスターキートン』のような作品が好きな人は絶対観るべき、もちろん3クール分あるから気軽に観れる作品ではないけど、こういう作品を嫌う人は少ないだろうし迷ってる人はぜひ観て欲しい。



【全話要約】
1→かつてMETから追い出された因縁の作品を競り落とす
2→ゴッホのひまわりとサラとの出会い
3→飛行機の中で絵の修復
4→藤田が逮捕され三田村が証人になる
5→仏像を巡って国宝Gメンと対立
6→世界最大のダイヤをすり替えた女怪盗
7→レンブラント専門の鑑定士
8→藤田に惚れた女子高生と時計好きの父親
9→トレジャーハンターと助教授と共にマヤの遺跡へ
10→女怪盗と売れない画家
11→ベトナム戦争の日本人戦場カメラマン
12→サラの乗った飛行機が墜落
13→刑務所の天井画とそれを書いた受刑者
14→20年前の恋文inパリ
15→フェルメールの作品とおとり捜査官
16→変態調香師と楊貴妃の香り
17→蟹のからくりと心臓
18→トレジャーハンターと古地図屋の娘
19→国宝Gメンから仏像修復の依頼
20→宇宙へ行った友達と水墨画の壮大感
21→若い時計職人が懐中時計復元に挑む
22→ロシアの女帝と聖母の絵
23→藤田の友人チャーリーがサラの気を引く
24→続き、ダーウィン標本の横流しとサラとの関係決着
25→とあるバーでゴッホの模写絵が表わす父親愛
26→自称藤田の娘とモナリザの子孫
27→続き、現在のモナリザの子孫と対決
28→新作の鑑定で間違えた美術界のドン
29→ゲイバーで働く有名デザイナーの息子
30→岩絵の盗掘へ向かいガイドの陰謀に巻き込まれる
31→絵の顔料となるアズライトと藤田の父の絵
32→サラが売ったオルゴールと爆弾事件
33→絵金祭りと藤田が乗せた訳あり男
34→仏像を買った藤田と偶々会った女怪盗
35→藤田に師事した修復家兄弟子の娘
36→ハワイで三田村とサラの勝負
37→メトロポリタンで息子を亡くした老人と出会う

投稿 : 2020/09/26
閲覧 : 227
サンキュー:

0

NoName69 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

秀逸な作品

大人向けだったな~

一話一話がとても洗練されていて非常に観ていて安心感を感じる作品だったと思います。

色々な知識に「へぇ」となるようなマスターキートン的要素もあり、秀逸な作品でした。

古いアニメには福がある!(唐突)

投稿 : 2017/04/13
閲覧 : 337
サンキュー:

1

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

美を知る者は孤独なり

徒党を組めばやがて馴れ合い腐りゆくまで。


<物語>
主人公の藤田玲司は元メトロポリタン美術館の学芸員、自身の審美眼や、他の美術館の学芸員、ブラックマーケットの人脈を駆使して有利に商売を進める画商です。
ということで、美術品に関する豆知識が得られるというのもこの作品の優れた点ですね。
元学芸員という主人公の遍歴も新しいですし、発想の勝利と言わざるを得ない。
話も基本的に一話完結で没頭してしまいます、絵画や彫刻だけに留まらず、ミステリークロックやからくり人形、植物標本など扱う品も多岐に渡り、時に善良なオーナー、時に悪徳美術商、特に冒険家と瞬時にスタンスを変える藤田から目を離せません。
中でも私個人としては、バーを舞台にしたミステリー回(25話)と佐伯祐三の顔のない自画像の回(28話)とウジェーヌ・ドラクロワのアートキャンサーの回(35話)が面白かったですね。

<作画>
原作は"ビックコミックスピリッツ"連載の細野不二彦さんの漫画、「美味しんぼ」とコラボなんかをしてたりします。
現在のトムス・エンタテインメントの前身である東京ムービーがアニメを制作していますね。
テレ東系列ということで結構広く放送していたはずなんですが、何故か放送時期は存在感を発揮してませんでしたね。
それこそ深夜ではなく夕方に放送した方が良かったかもしれません。

<声優>
藤田役の森川智之さん良い!すごく良い!
胡散臭さがぷんぷんしていてこれ以上に無いベストキャスティングです。
サラ役の川澄綾子さんも良いですね、褐色娘良い。
ライバル的立ち位置の三田村館長には雪野五月さん、予告の声も兼ねていて、そのどれもが楽しそうに思える語り口は見事でした。

<音楽>
EDの「だから、私は歌う」は良い曲ですね、ナチュラルハイの。
お洒落でセンスのある曲なんですけど、ナチュラルハイと検索するとアダルトメーカーが引っ掛かるのが玉に瑕です。

<キャラ>
藤田の言葉遣いや主要人物の構成は「ブラック・ジャック」に似ていて、細野さんも意識していると認めていますね。
比べるまでもないですが、どちらも分野に精通しているのが見て取れて、面白いですよね。
手塚さんが阪大医学部卒の経緯を創作に活かしてるのは伝わりますが、その点紺野さんは慶応経済学部卒ですから、趣味の範疇なのでしょうかね。
聞くところによれば、どこかしらの図書館で専門書として本作が扱われているようで、紺野さんの博識ぶりが伺えます。
さて、気になるのは藤田の年齢ですが、メットの学芸員であれば少なくとも大学院は出ていますよね。
プロフェッサー時代とアートディレクター時代合わせて40歳は超えているだろうと考えられますが、30代後半くらいの印象です。
それにしても、異色の経歴の主人公です。
他にも珍妙な肩書を持った魅力的なキャラクターが沢山出てきます。


こういった特定の分野に特化した作品は学ぶ点も多くて大好きです。
初めて本作に触れる人なら、知らない土地で隠れた名店を見つけた時のような感動が味わえると思います。
お勧めのアニメです。

投稿 : 2017/03/14
閲覧 : 1138
サンキュー:

7

ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「芸術」の魅力が伝わる渋い(でも観易い)良作。ブラックジャックっぽいです。

小学館のビッグコミックスピリッツの漫画原作、全37話。
「美術」や「芸術」「骨董」を題材にした珍しい作風、さながら美術版「ブラックジャック」あるいは「美味しんぼ」「マスターキートン」な感じです。

話数多目ではありますが…1話完結で観易いストーリー多い。
例えるならば「良質故に、苦みはあるけれど飲みやすく美味しいブラックコーヒー」
美術・芸術方面に関心の薄い人にこそ、オススメしたい良作です。(お宝鑑定団を楽しめる人ならば…)
「マスターキートン」の良さが分かる方ならば多分いけそう。
(私、美術とかサッパリだけど本作は大好き)

…あと、アラブ系の褐色ヒロイン・サラちゃんが可愛いです。(CV:川澄綾子さん)

{netabare}『物語』
元メトロポリタン美術館のキュレーター(美術品の専門家・学芸員)だったがエリート街道からドロップアウト後、贋作(がんさく。偽物)専門の店「ギャラリーフェイク」のオーナー、裏では違法取引に手を染める闇の美術商…
さながら美術版ブラックジャック&マスターキートンみたいな中年紳士・藤田玲司の華麗な活躍を通して、美術・芸術・骨董にまつわる多岐に渡る人生模様や問題提起・バリエーション豊かな展開を見せてくれる…。
美術や芸術という、とっつき難そうなテーマながら、藤田の一貫した信念(真の美とは何か?)や、お宝鑑定団で知られる石坂浩二さんの解説ナレーションなど、素人にも芸術の素晴らしさを分かり易く伝えてくれる話多いです。

…展開にバリエーシュンあり比較的飽きさせないです。(反面、合わない回も多いけれど)
時に秘境にトレジャーハントしに行ったり、カリオストロの城みたいに囚われの少女救ったり(未来少年コナンみたいなジャンプ→足ビリビリw)、呪いの人形に憑かれたり、任侠物もあったり、色んなタイプの話あり。
ラストの37話は地味なんですが、本作らしい。
どちらかというと前半(20話前後)までの方が面白かったですが、どの話も良質。
美術芸術に疎くても、表層ではない真摯な美というものが(なんとなくながら)伝わってくる。
1話完結だし、過度なシリアスは(11話など一部除いて)あまり無いので観易いです。

元アラブの姫で藤田の助手…というか押しかけ女房な感じのサラ・ハリファちゃんも可愛らしく、彼女の闊達さもドラマに親しみ易さと華を添えている。
十代少女と中年男性なんですが、結構ラブコメの波動もあり。

全37には地味な回も多いものの、特に序盤はエンタメ的に華のある活躍で、まずは藤田という男の魅力が分かる。
「エリート街道から外れた闇世界に身を置く、実は真摯に本質を問うている」この路線はまさしくブラックジャック!
3話「13人目のクーリエ」なんて、患者→美術品に置き換えたブラックジャックそのものでした。
いや、ゴルゴ13で頻繁にありそうな展開w

7話「レンブラント委員会の挑戦」
巨匠・レンブラントの名作「光と影」の真贋にまつわるドラマ。
「天才の創った駄作もあれば、無名の凡人が創った傑作もある」
本作を貫く大テーマ、真の芸術に対する姿勢が、レンブラント作品の鑑定に人生を捧げる老貴族の生き様と絡めて、(美術に疎い視聴者にも)ヒシヒシと伝わる良回でした。
…権威主義的な美術界に対する、ダークヒーロー藤田の華麗な活躍が小気味良い。
ここもやっぱりブラックジャックを彷彿とさせます。

13話「監獄のミケランジェロ」
藤田の原点ともいえる重要エピソード。
美大生だった若かりし日の藤田が、壁画修復職人の囚人に、過酷な壁画修復作業を通して学んでいく。
文化遺産である壁画修復の凄さが素人にも分かる興味深さ、名も無き囚人の芸術にかける想いが、深みのある人生ドラマとして紡がれる。
…ラストが切なくほろ苦い。
諸行無常だけど、非常に美しいエピソードでした。

31話「孤高の青」
13話と並び、藤田の原点。
美に対し真摯で誇り高かったが故に、腐敗した美術界に潰された父の想いを、息子の藤田が数十年越しに小粋な復讐を果たす…。
勧善懲悪で、美術に疎い視聴者にも、はっきりと「真の美は権威や高価な具材ではない」「本当に美しいのはどちらか」がビシッと分かるラストは爽快でした。
あと藤田を案ずるサラちゃんかわいい。

11話のベトナム戦争にまつわる話は重いけれど、悲惨な戦争の歴史とその後の人生にも、確かにあった美しい瞬間…感動です。

25話「雨宿り」みたいな渋い人生ドラマも捨て難い。
美術品を通して、すれ違ってしまった父と娘の想いを、藤田の審美眼と説教で解いていく…
まるで一本の映画を見ているような良エピソード。
本作は美術以上に、美術品を絡めた人生ドラマも魅力的な話多し。

19話「知念、危機一髪!」
笑えるという意味では本作随一の面白さ。
5話で藤田にギャフンと言わされた、小役人だが美への執念が凄い知念という男が貴重な国宝級美術品を壊してしまい大ピンチ、これをブラックジャックもとい藤田が華麗なるダーティーさで解決していく。
いや~面白いです。


私的にベストエピソードは20話「山水の星」
美大生時代に藤田が出逢った親友は親の意向・本人の才能共に恵まれた天才山水画家であったが、彼には本当にやりたい夢があった…
13話と並ぶ藤田の原点の一つであり、また日本のワビサビを介さぬ外国人相手に日本の美はこれだ!と見せつける話でもあり。
夢だった宇宙飛行士として宇宙から地球を見た親友の感動と、藤田が愛する小っぽけな山水画の美…そして親友同士の人生が交錯する…
白黒の山水や小さな庭に「宇宙」を表現する日本的な美意識の醍醐味。
ミクロとマクロ、闇の美術商と宇宙飛行士、生き方は違えたけれど共に「真実の美」で結ばれた友情物語として、非常に良かった。
藤田と友人は直接再開はしてないけれど、これぞ男のユウジョウ!


総じて全体のテーマが良質な上に素人にも分かり易く、芸術…とアニメって本当に良いものだな~、こういう作品を視聴するたびにそう思います。
何話かのベストセレクション的な名エピソードに限れば5点満点でも良い程なんですが…
全37話中には地味だったり、オチに納得いかない話も多く、全編通して凄く面白い!かは微妙な所。
それでも、オンリーワンな良作には違いないです。


『作画』
藤田はイケメンだし、サラちゃんはキャラデザ的にかなりヒットです。
喜怒哀楽激しく、むくれ顔かわいい。胸も丁度いい♪
作画的には地味かもですが、好みなので。
原作よりも褐色薄まっているのは、やや残念。それでも褐色娘は可愛いです。
全体的には粗い面もありますが、美術品の美しさなど、ここぞという場面ではしっかり見せてくれる。
素人にも(こういうものが美しいんだろうな~)と分かり易いのは見事。


『声優』
お宝鑑定団で知られる石坂浩二さんのナレーションはまさにハマリ役。
藤田玲司は森川智之さんハマリ役でした。森川さんの渋く爽やかなイケメンボイス最高です。
時に情けない場面での抜けた演技も含めて、藤田の魅力引き出している。
(ドラマCD版の子安武人さんも良いんですが、やっはり森川さんの方が合っている)
サラちゃんの川澄綾子さんも良いですねぇ。川澄さんの元気娘タイプの演技大好きです。
三田村館長の雪野五月さんの颯爽とした美人っぷりもステキ。
知念の長島雄一(チョー)さんの小物ボイスも流石です。

ゲスト声優も豪華で、10話の青年ヒロトの石田彰さんの儚げな美声絶品、11話戦場カメラマンが古川登志夫さんだったり(ガンダムのカイも後に戦場カメラマンに)、13話の囚人職人の故・青野武さんの頑固一徹な老人ベストキャスト。
21話の若き天才時計職人・計(はかる)役の山口勝平さんも印象的。
小山力也さん、故・郷里大輔さんのキャラなど、ハマリ役多かったです。

…16話の変態香道家ジャン・ポール・香本の速水奨さんも。
はやみんのイケメンだけどド変態ボイスも堪らないw


『音楽』
37話中いくつか主題歌変遷しますが、最初のOP「ラグタイム」が一番好き。
各主題歌全般的にスタイリッシュですが、主題歌としては微妙。
ただ、作中のBGMはかなり良い。11話のベトナム戦争の話など、音楽面で心に響きました。


『キャラ』
主人公・藤田玲司の魅力に尽きる。
経歴や反権威の生き様など、マスターキートンとブラックジャックを足しつつ、身体能力ダメにした感じの中年ヒーローでした。
40近い大人の余裕と飄々とした紳士っぷりの一方で、まるでダメなオッサンな一面もあるのも魅力。
キートン程のスーパーマンでは決してないけれど、ヒケを取らぬ名主人公。
カッコ良さと親しみ易さを両立した主人公です。
首尾一貫した信念が、要所でバックボーン見せてくれるのもあり、回が進む程にこの男の魅力が分かってくる感じ。

ヒロインのサラ・ハリファちゃん超好みですかわいい。
アニメでは珍しいアラブ系ムスリム(イスラム教徒)ヒロイン(作中イスラム色は殆どなし)。
アラブの王族(滅ぼされたけれど)で大富豪なので、自分が気に入れば大金ポンと出せるお姫様な一面もステキ。
財力活かして、時に藤田に頼らず独力で海外に取引に出たりする自立した女性でもあり。
天真爛漫で喜怒哀楽が激しいけれど、密かに藤田を想う奥ゆかしさもいじらしい。
藤田周辺の女性に嫉妬するのもかわいい♪

日本美術界の若き才媛・三田村小夜子さんもステキな女性でした。
初期のルパンに対する銭形ポジ…からの、デレてきた頃の可愛さ…

文化庁の醜い小役人・知念も憎めない名キャラクター。
こいつの美術品に対する執念は、滑稽にして尊いです。

アメリカ人トレジャーハンターのラモスも面白い男、こいつが絡むと話が面白い方向に…
生粋の冒険家、男の生き様。

イタリア人少女エリザベータちゃん可愛かったけれど、出番はカリオストロ回(26・27話)の前後編のみ。
出番少なくて勿体ない。

他ゲストでは獄中の老職人や藤田の恩師など、藤田の人生に関わる人物が軒並み印象的でした。
…サラちゃんの体臭嗅ぎまくったジャン・ポール・香本、へ、変態だー!{/netabare}

投稿 : 2016/12/20
閲覧 : 422
サンキュー:

16

TimuTimu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

大人のアニメですね

視聴したのは1年ほど前でうろ覚えなので許してください。

主人公の極悪非道に見せかけて実は人情があるので惚れてしまいます。
音楽は作品と大変噛み合っていてとても好きです。

投稿 : 2016/04/13
閲覧 : 312
サンキュー:

1

みかんとラッパ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ニセモノと偽物

表向きは贋作・レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』

そのオーナーである藤田玲司は裏では美術館の横流し品、
税金逃れの品、あるいは盗品など、いわくつきの美術品を
ブラックマーケットを通じて法外な値で売りさばいている。

が、実はこのオーナー藤田
かつてはニューヨークメトロポリタン美術館(略称・MET)
のキュレーターとして働いていたほどの実力を持つ男。

贋作かを見極める目だけでなく、
作品を修復する技術など、美術における
ありとあらゆることに優れている。

金がすべてというわけではない。
贋作か真作かというのではない。

「芸術とは何か?」
常に藤田が追い求めるものにあるものとは?

作品の軸にあるものはとても素晴らしく
その伝え方が非常にうまい。

端的に言うならば

徳島にある大塚国際美術館をご存じだろうか?
http://www.o-museum.or.jp/

この美術館には言ってみれば
贋作しか置いていない(笑)

しかし、実際に近くで見て、触って、
そのスケールを感じ
芸術を感じることができる。

写真や動画で捉えるのではなく
生で感じることが「芸術の条件」なのである。

この作品を通して
ぶれないのはそういうところ。

藤田にとっては

たとえ贋作だろうと
息遣いが聞こえ、
その作品像がひしひしと伝わってくるものは
「芸術」なのである。

そしてその素晴らしさを伝えていくのが
METを代表する世界各国の美術館なのである。

そのへんの知識がかなり身につく作品なので
私のように美術にこれまで関心がなかったが、
そろそろ本腰入れて。。。という方に

ぜひともおすすめの大人な作品です!

投稿 : 2016/02/11
閲覧 : 335
サンキュー:

3

すとーりーてらー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

大人向け美術アニメ

全37話。基本的に1話完結で、扱われるテーマは美術、工芸、骨董、歴史など多岐に渡る。石坂浩二さんがナレーションを担当しており、耳に心地よい落ち着いた美声で毎回背景知識を解説してくれるため、とても勉強になる。

主人公にしてこの作品の象徴的存在ともいえるのが、世界的に有名なニューヨークメトロポリタン美術館の元キュレーター(日本の学芸員のようなもの)にして、美術全般に関する造詣の深さから「プロフェッサー」と呼ばれる藤田玲司。表向きは贋作専門画廊の経営をしつつ、裏ではいわくつきの作品を法外の値段で売りさばく「ビジネスマンとしての顔」と、美術品をこよなく愛し、真の審美眼をもつ者には破格の安価で真作を提供する「美の奉仕者として顔」をあわせもつ人物として描かれる。

この作品の面白さの半分は、藤田の人間的な魅力によって成立している。プロフェッサーと呼ばれるのにふさわしい知識と技術、権威主義を排し美術品と真摯に向き合う姿勢、頭の回転の速さと行動力は、見ていて素直に憧れる。担当声優である森川智之さんのバリトンボイスがピタリとはまるカッコいい男である。脇を固める女性陣もなかなか良い。

『宇宙兄弟』もそうだったが、「職業漫画」原作の作品には面白くて勉強になるものが多い。本作も例にもれず良い大人向けアニメであった。

<良かった回>
1位 28話(顔のない自画像)
2位 4話(美神法廷)
3位 12話(生きているオフィーリア)
※37話(メトロポリタンの一夜)も良い

投稿 : 2016/01/30
閲覧 : 231
サンキュー:

5

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

美術系を主とした、中々コアな作品かと

話数は長いですが(70,80話くらいあったはず)「へぇ〜」という豆知識みたいな感じで知ることができることもいくつかあって良かったのですが、やはり美術系の話しが多いこともあったせいで見る人にとっては、話数の関係もあって退屈になるかもしれません。

ただ、OP,EDの数曲の内の一つはすごく自分の好みでした。

投稿 : 2015/12/22
閲覧 : 243
サンキュー:

2

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

基本1話完結です。
私は美術品に詳しくないのですが、退屈しないで見ることができました。
原作は未読ですが、これから少しずつ読んでみようと思います。
あと美術館にも行ってみたくなりました。

特に好きな話は

13話 監獄のミケランジェロ
14話 パサージュをぬけて
19話 知念、危機一髪!
28話 顔のない自画像
37話 メトロポリタンの一夜     

です。

投稿 : 2015/04/21
閲覧 : 216
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

神の左手悪魔の右手

ハンターのヨークシン編が好きな人、その中でも
クラピカ絡みの話よりゼパイルさんの目利き話やオークションが好きだった人
…そして特に旅団のコルトピファンなら観て損はない作品。


私は昔からお宝鑑定団の視聴者でしたので、この作品も非常に楽しめました。
ナレーションに石坂浩二氏が特別出演されていたのも合点がいきますね。


主人公、深田の画廊
「ギャラリーフェイク」
表向きは贋作を取り扱う専門店だが、裏では闇に出回る訳あり品やら真作を取引している。
まさにギャラリーフェイクなのです。
藤田は美術界の闇と深く繋がりながらも、なにより美術品の価値を尊重していますね。彼の美術に関する幅広い(広すぎるくらいの)知識と絵画の修復技術の巧みさ、なによりその審美眼は目を見張るものがあります。
彼の仕事ぶりを見れば
かの中島鑑定士も思わず「いい仕事してますねえ〜」と感嘆することでしょう。

この作品をわかりやすく例えると美味しんぼの美術品ver.といったところでしょうか。こっちの主人公のほうが断然かっこいいし、テーマとしても好きだけど。
毎回、テーマとして扱われる美術品とその持ち主の人生が描かれておりドラマ性が高いです。
トレジャーハンターの話はちょっと作品の色と違うだろ…と思ったけど、まあ うん…スパイスにはなっていたかな。
個人的にはトレジャーハンターみさえのほうがry


以下は特に好きだった話の感想

{netabare}

Myセレクション

1話
物語の説明を兼ねたオークション話。今回出品された
モネの「積みわら」
モネが長期に渡って描いた連作であり、季節や時の経過による
空気や光の変化が緻密に描かれていて高い評価を受けた作品。ギャラリーフェイクの世界でも他の作品は無事に保管されていることを願います。


7話 光と影
光の魔術師 レンブラントの作品にまつわる回。
もっとも有名な作品は「夜警」だろう。夜の暗がりを進む自警団が描かれている中で、まるでスポットライトが当たっているかのように光さす少女が印象的な絵画。依頼主は自分たちより謎の少女のほうが目立っていることに少しおこだったらしいけど(笑)

画家というと
生前は貧窮極まり、死後にその作品が高く評価されるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょうが
レンブラントは当代一の人気画家として名を博した。
一大ブームとなり、彼の工房も盛んに
→多くの弟子とともにたくさんの作品を世に送る。

しかし、技術が精巧に受け継がれたことや、作品の仕上げをレンブラントが行ったことなどから
作品の一群が真作かどうか。
作品を描いたのは本人か弟子か
非常にわかりづらいものとなり、それを調査するための組織まで設立された。

今回ある作品を調査しに訪れたレンブラント委員会。
委員会の博士は細かな部分に気を取られて弟子による作品と判断したが、藤田はその鑑定を覆し真作であることを証明する。

真作か贋作か?
それより大切なことがある
世間の風潮、常識や凝り固まった価値観に縛られない審美眼

美術は正誤ではない
本人の力量に勝るとも劣らないほどの美しい作品が世に多く存在している。それは素晴らしいことではないか。
と主張する藤田

ギャラリーフェイクを経営している真意が垣間見られるような発言だ。
本物か偽物か、有名か無名か。重要に思えるがそれは二次的なもの。


11話
ベトナムに向かった藤田と助手のサラ。
ベトナム戦争時に有名だった戦場カメラマン川口の愛用していたカメラを入手したという情報があったからだ。しかも、それを戦場で死んだはずの本人から譲り受けたというのだ…

長きに渡り 悲惨な戦場を見てきて心が疲弊してしまった川口は
カメラとカメラマンだった自分を捨て、新たな地で牧歌的な生活をしていた。
惨劇交じりの回想シーンを見ても彼がそうなってしまったのは無理ないと思えた。
写真を撮ることが苦痛になった彼が藤田たちと知り合い
一悶着起きたものの
最後には
かつてベトナム現地で見たような美しい瞬間に出会い
ハッとし、フィルターを構え、写真を撮る。気づけば彼の頬を伝う涙。
彼の日々は辛いことばかりではない、たしかに美しい時も存在していたのだ…!


13話 監獄のミケランジェロ
藤田の若き日の思い出。
かつて藤田が美大生だったころ、修行の一環として
刑務所に天井画を描くアシストをしたときの話。
青野武さん演じる監獄のミケランジェロ たつが良い味だしてる!
亡くなってしまった偉大な演者とこうやって思いもよらぬ再会ができるのは
映画やアニメを観ていて嬉しいことのひとつです。


14話パサージュを抜けて
パリを舞台に粋な話。
観たい作品のひとつであるクロワーゼもたしか舞台はパサージュだったはず。
耳すまを思い出すような
人形にまつわる淡い恋の話。
最後のあの演出は粋すぎる。



19 知念、危機一髪
国宝を発見し保護する「国宝Gメン」と呼ばれる文化庁の人間 知念。あるとき彼は東北の寺で見つけた仏像を愛ですぎて破損させてしまう。なんとか自分のミスを誤魔化そうと、尻ぬぐいの修復を頼まれた藤田。
仏像を積んだトラックが目的地に着くまでの間にこっそり忍び込み、仏像の修復を済ませねばならない、というHARDなミッション。
今までとテイストが違ってはらはらしたし、面白かった話。オーシャンズ11を思い出した。
トレジャーハンターが出てくるより、これくらいのアクションがちょうどいいと思う。



33話 絵金
藤田は脇役。美術品もほぼ脇役。だが、悪くない!ヤクザな男とそんな男に惚れた女のドラマ
遠き日の思い出もまたかけがえのない芸術である。

{/netabare}

投稿 : 2014/12/27
閲覧 : 535
サンキュー:

6

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

芸術作品の取引にもう一度ロマンを。

オークション等、芸術作品の売買もマネーゲームに汚染されて久しい。
絵画が札束にしか見えないような〝投機家"がマーケットで暗躍し、
アートを右から左へ転がすばかり。
真に芸術を欲する人々に作品が行き渡ることは稀である。

本作の主人公で、贋作専門の画廊を営む、
元メトロポリタン美術館学芸員で修復の名手であるこの男は、
裏で真作の闇取引を行っていると後ろ指を指されている。

だがその黒い噂とは裏腹にこの男は、
芸術作品があるべき姿、あるべき場所に収まる為なら、
寸暇を惜しまず行動する情熱家である。

芸術の価値とは一体何なのか?
ある人にとって真作以上に価値ある贋作もあるのではないか?

芸術作品は一体誰の物なのか?
それを必要とする個人が所有すべきなのか?
それとも美術館が所蔵する公共物であるべきなのか?
或いは国家が国宝として接収し保護すべき文化財なのか?

こうしたテーマについても深く考えさせられます。

アニメ版では同じテレビ東京の人気番組、
『開運!なんでも鑑定団』にて司会を務める石坂浩二氏が、
芸術作品のウンチクについて渋いナレーションを披露。
芸術の秋などにぴったりな〝いい仕事してる"逸品に花を添えています

投稿 : 2014/11/04
閲覧 : 589
サンキュー:

12

トリップル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

芸術は見るだけにしておこう

キャラやストーリー設定には少々無理はあるが芸術の知識が身につく作品。
見終わったら、美術館や博物館に行ってもいいかなぁと思う作品。

投稿 : 2014/05/17
閲覧 : 314
サンキュー:

0

じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:途中で断念した

続きが見たかった…

Gyaoで無料視聴期間に観ていた作品で、途中の話から有料化したか、あるいは無料視聴可能期間がきれたために、やむを得ず視聴を断念してしまった作品。

なので、「途中で断念した」というより、「断念せざるを得なかった」…悔しい。

NY・メトロポリタン美術館で学芸員をしていたいわば元超エリートな主人公が、確かな審美眼を持っているにも関わらず、なぜか今は日本で贋作(偽物)の美術品や骨とう品を扱う、ちょっといかがわしい美術商を営んでいるという設定からして、カッコいい。

大体が単話完結なので、非常に見やすかったのも良かった。
あ~最終回まで観たかった~(泣

投稿 : 2013/09/08
閲覧 : 382
サンキュー:

1

さぁ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

良かった

高校生が主人公のアニメが多いし、飽きたから観てみた

観やすいし、話もほとんど良かった
こういうアニメまた観たい

投稿 : 2013/09/03
閲覧 : 257
サンキュー:

1

ハックロー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美術に疎い方が楽しめる!?

細野不二彦原作漫画のアニメ

美術品がテーマの作品でいろんなジャンルの美術が出てきます。
たぶん初歩的な物がほとんどで説明もしっかりしてたので、美術に疎い自分でも理解でき、ストーリーを付ける事でそこに浪漫を感じることができました。
主人公のキャラが魅力的です。
ヒール役を演じながらも美術品にはどれも真摯な態度で臨みます。 
音楽は単体でも十分いいが、さらに雰囲気が作風にあっていて凄くよかった。

投稿 : 2013/08/06
閲覧 : 297
サンキュー:

2

ネタバレ

ほほえみみ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

絵画アニメ??ぬるい感想。

絵の話。絵に待つわるあれこれを、解決?とかしたりするやつだった気がする。
随分前に見たものでもう覚えていない。
いつか見直す機会があったら見たいなって思う。
絵も好きだし、こう・・・ちょっと悪い感じがするのが好き。事件系?
OPの歌だかEDの歌だかが好きだった気がする・・・。

気がするばっかですいま千円(´・ω・`)

投稿 : 2013/01/14
閲覧 : 298
サンキュー:

3

Mr.D さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美術品とは

個人的に美術品が好きなひとにすすめたいアニメ。

作画はあまり良くないですが、
普段よく知っている美術品などをまた違った目線で
楽しむことができます。

美術の先生などが原作を好きだったのでやはり、芸術をやっている人の方が内容に興味が持ててるかもしれませんが、アニメはそんなに難しい内容ではなく有名なで誰でも観たことがある作品も多く紹介されいるし、分かりやすくしてくれているので、気軽に色んな人に見てもらいたい作品です。

投稿 : 2012/11/16
閲覧 : 276
サンキュー:

2

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絵画、骨董に興味はなくても楽しめます。

美術品に対する見方も変わるでしょうが、目利きにはなれません。
主人公は元メトロポリタン美術館のキュレーターという設定で、スゴ腕の美術品修復師でもあります。
美術界のブラック・ジャックみたいな感じです。

投稿 : 2012/10/09
閲覧 : 335
サンキュー:

3

葱塩ホルモン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おもしろい!

売る人、買う人、作る人、直す人など色々な視点の話があって面白いです。
悪徳画廊なのに、見ていて嫌になることも無く見入ってしまいます。

投稿 : 2012/09/27
閲覧 : 309
サンキュー:

0

うめさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 5.0 作画 : 1.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:----

見るならストーリー重視

所々?なレベルで作画崩壊を起こしてますがストーリー重視でみるなら問題はないかと思いますサラの肌の色が・・・とかはご愛嬌トンでも説なんかもあるのでご注意をでも面白いのは間違いありません

投稿 : 2012/07/19
閲覧 : 354
サンキュー:

0

もりおん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

おもしろい

美術品にまつわる話。
怖い話もあれば感動する話やハラハラする話などがあってそんなに飽きることもなくみれました。
1日1話ずつみるとちょうどいいかもしれないです。
主人公が悪い奴のようであるけれど実は誰よりも美術品への愛を持っていてかっこいい人間でとても良い主人公でした。
素直に面白かったです。

投稿 : 2012/07/08
閲覧 : 280
サンキュー:

1

エミ(エミタク) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いや~面白かった♡

マンガで内容知った後にアニメを観たんだがそれでも面白かった♫


私美術品に興味あるんでこの作品に食いついたんだけど、
コレは興味ない人でも楽しめる作品に仕上がってます♫

主人公の藤田(凄腕のキュレーターでギャラリーフェイクを経営)
とサラ(家族を失った王族の娘)が色々な美術品と出会っていく作品です。
有名な絵画等が出てきて美術品好きには勿論たまらない内容だし
恋愛・人間関係等も織り込まれていて観てて飽きないです。

普段はテレビとか間に挟むんだけど面白くて
休憩なしに一気に観終えました。

オススメです。マジで☆



投稿 : 2012/03/08
閲覧 : 761
サンキュー:

18

k-papa さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

美術物というのも珍しくて良いですよ。

美術カテゴリーのウンチク物ではあるが、
贋作の見分け方だけでなく、作品の作り方、
特に絵の具の材質とか保管方法など、
NHK顔負教養作品・・・と言うものでないにしても
これで貴方も美術知識人もどきです。
それにしても、この世界、これだけ噛み砕いても
難しいですね。
素人が美術品に手を出すといかに怖いのかよく分かります。

昔から細野さんの絵って、好きなのでキャラも好きです。

投稿 : 2012/02/07
閲覧 : 355
サンキュー:

6

robirobi さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

見識深まるアニメ

オープニングとエンディング、サンドトラックがとてもいいのです。

人情味が伝わってくるストーリがまた実に良い。
美術に興味がなくても楽しめる作品。

個人的にサラはそんなに好きではないけど、主人公のフジタは好きなアニメキャラクターの上位に入ってます。

近々、原作を読んでみようかと思っている。

投稿 : 2011/11/29
閲覧 : 339
サンキュー:

3

にゃんだば〜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

天才の創った駄作もあれば、無名の凡人が創った傑作もある

このアニメを見て、芸術作品の見解が広がった気がした。

レビューのタイトルにもなっている
「天才の創った駄作もあれば、無名の凡人が創った傑作もある」
という台詞は、かのレンブラントの作品に向けて主人公のフジタが放った言葉なのですが・・。

芸術作品の真価とは、その作品についてまわる画家の名やブランドにとらわれる事なく自分自信が真価を問い、その作品の真価は、本物なのか、はたまた偽者(フェイク)なのかを考えることが重要なのだと考えさせられた。

投稿 : 2011/10/29
閲覧 : 678
サンキュー:

5

次の30件を表示

ギャラリーフェイクのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
ギャラリーフェイクのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ギャラリーフェイクのストーリー・あらすじ

表向きは贋作・レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』を舞台に、オーナー藤田玲司が、様々な登場人物と絡みながら、時に世界を駆け巡りながら、絵画、彫刻などを通じて「アートとは何か?」を問いかける。主人公の魅力は、単なる守銭奴ではなく、アートへの奉仕者として清濁併せ呑む点にあるほか、美術・芸術・骨董の多方面に渡る薀蓄的描写も、読者の好奇心をそそる。助手サラ・ハリファとのほのかな恋の行方も気になるところであるほか、脇役・レギュラーキャラクターも多い。

また芸術に絡んで社会問題にも言及するなどしており、物語は美術方面の商業的な話題から推理サスペンス、コミカルな人間模様、陰惨な事件、時に憎み合い時に愛し合う人々の交流、文化財保護にまつわる制度面の問題など、多岐にわたる。(TVアニメ動画『ギャラリーフェイク』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2005年冬アニメ
制作会社
東京ムービー
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%...
主題歌
≪OP≫勝手にしやがれ『ラグタイム』≪ED≫ナチュラル ハイ『だから、私は歌う』

声優・キャラクター

森川智之、川澄綾子、ゆきのさつき、石坂浩二

スタッフ

原作:細野不二彦(小学館『ビッグコミックスピリッツ』掲載)、 監督:西森章/山崎理、シリーズ構成:十川誠志、キャラクターデザイン:佐々木敏子、美術監督:青井孝/中村典史、色彩設計:伊藤靖子、撮影監督:久保博志、編集:櫻井崇、音楽:Face2fAKE、音響監督:小林克良

このアニメの類似作品

この頃(2005年冬アニメ)の他の作品

ページの先頭へ