nyaro さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
エルガイムっぽい作品。ちょっと暗いのがいけなかったか?
エルガイムのアムみたいなヒロインが恐らく発掘されたと思しきパワードスーツに乗って戦います。スーツのデザインもガンダム系というよりエルガイム系な感じです。
ストーリー展開も同様に、ダンバイン、エルガイム、レイズナー的なちょっと鬱っぽい雰囲気があります。北爪氏ですから、まあ当然といえば当然かもしれません。結末は最後まで描かれていないのでどうなるかわかりませんが。
レリックであるレガシアムというパワードスーツだけが塔に近づける手段なようです。そのレガシアムをめぐっての争いが本作の内容です。名前から言ってレガシー(遺産)からついているみたいなので、そういうテーマなのでしょう。
1~3等にわかれた階級社会という設定です。熱極という場所にある塔の影響で人類に変化が現れるという設定です。先史の遺物による警告のようなイデオン的なテーマを目指していたのかもしれません。敵対する組織の女性のトップにも正義がありますので、そう単純な話ではなさそうです。
ヒロインアルシアしかレガシアムに乗れないという設定が、「女性・小柄な子」しか乗れず、その後の調整でアルシア専用機になったという説明だけで、理由が良く分かりません。ここも後半があれば巫女的な設定とかついたのでしょうか?
ヒロインのキャデザは古いですが、クセがなく見やすいです。エロシーンもなくサービス不足ですが、真面目にストーリーを展開しようとしたのでしょう。
この80年代後半のカラーがいいです。くすんだような感じですが、中間色が心地いいです。
今のCGアニメは色合いがビビッド過ぎて、背景との調和が上手くないです。それに虚構感が出てしまっています。
何にせよ尻切れトンボなのが不満です。アニメ業界も原作不足で困っているなら、こういうOVAを原案にしてオリジナル化すればいいのに、と思ったりします。
古のロボットアニメでは名前を見る北爪宏幸氏の作品なので、期待感はありますが、どうしちゃったんでしょう?時代的にはバブルが始まっているので、こういうちょっと難しく暗い雰囲気の話は受けなくなっていたのかもしれません。
評価は難しいのでデフォの3のままにします。アニメ史的逆シャアと同じ年、バブルが始まる年で、ロボットアニメの区切りを感じます。