二足歩行したくない さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態：観終わった
楽しむためにはガンダムに関する広く深い知見が必要
GUNDAM EVOLVE 第2集。
本作収録の6作目以降は『GUNDAM EVOLVE ../(ダブルドットスラッシュ)』という別シリーズで、既存のガンダムシリーズを新しい技術を用いて表現を模索するという基本的コンセプトこそ同一ですが、それまでの作品とは別作品扱いになります。
とはいえ、収録作品は『GUNDAM EVOLVE +』から通番が振られており、5以前、6以降で大きく異なる点があるわけでもないので、通してみる分には意識することはないです。
GUNDAM EVOLVEのDVDは、＋、Ω、Αがあり、収録作品のナンバリングに沿うのであれば、＋→Ω→Αの順となります。
EVOLVE内では各作品で話がつながってるわけでないので、特に順番を意識する必要はないですが、＋のレビューでも書いた通りGUNDAM EVOLVEの収録作品で題材にしているガンダムシリーズについては知っている必要があり、EVOLVEシリーズ自体がファン向けの作品だと思います。
本レビューもネタバレ前提です。
各作品のレビューは下記の通り。
・EVOLVE../6 YMF-X000A DREADNAUGHT GUNDAM
漫画「機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY」の映像化作品です。
読んでないので、ぶっちゃけ意味がわからなかったです。亡霊のようなガンダムとガンダムの宇宙戦でした。
通常映像化しない作品だと思うので、漫画を読んでいれば感激したのかもしれないのですが、いかんせん思い入れがないので、感慨はなく。
これを機会に読んでみようかと思います。
・EVOLVE../7 XXXG-00W0 WING GUNDAM ZERO
何らかの工作活動中の男が巨大な宇宙施設を破壊する様を描いています。
途中、ウイングゼロとドクターJが写ったので、ガンダムウイングからだと途中で気づきました。
Endless Waltzの後日談で、ヒイロ・ユイの新たなるミッションのお話だそうです。
GUNDAM EVOLVEは各話尺が短いので、あとでググるなりして公開されている情報を確認しないとストーリーが把握できないという。
ググってから見るべきか、見てからググるべきか、悩みどころだと思いますが、私は見てからググって、もう一度見ています。
翼がでかいEndless Waltz版ウイングゼロの戦闘シーンは素晴らしかったです。ビジュアル重視のEW版ウイングが、鉄火なメカメカしさを出したものになっていて、私的には本編より本作のものの方が好みです。
3D化に成功した作品だと思います。
・EVOLVE../8 GAT-X105 STRIKE GUNDAM
SEEDより、話中のザフト兵の会話から、アークエンジェルがバルトフェルドの隊を破った後の話と想定されます。
砂漠のザフト軍基地に単身現れたストライクガンダムの暴れっぷりが描かれています。
ストライクガンダムが文字通り人間業じゃない動きでジンを次から次へとなぎ倒します。
本編以上です。はっきりいってやりすぎです。
マトリックスのように弾薬を避け、アクロバティックなアクションを一部スローで再生してジンを容赦なくなぎ倒します。
すごい、確かにすごいですが、かっこいいかというと首をかしげざるを得ない。
SEEDのストーリーはそっちのけで、ただストライクガンダムが暴れまくる話でした。
GUNDAM EVOLVEの趣旨にはあってるのでしょうけど。
このストライクにキラが乗っているとは思い難いですね。
・EVOLVE../9 MSZ-006 Z-GUNDAM
『ガンダム新体験 グリーンダイバーズ』の後日談となる作品で、ホワイト、グレイ、レッドの3色のΖガンダムが登場します。
グリーンダイバーズではホワイトのΖガンダム3号機と、アムロと同じ古谷徹氏が声優をしているホワイト・ユニコーンが登場、本編でも同様に、アムロそっくりのカラバのパイロットが登場します。
また、レッドには「ジョニー」というパイロットが登場予定だったなど、MSVにも繋がりを感じさせる内容となっていて、ファンの間には話題の作品となっています。
私自身はグリーンダイバーズもジョニー・ライデンも知らないので、なぜか登場した3色のΖガンダムが、三角のポリゴンっぽいモビルアーマーと戦う、よくわからない話という印象しかありませんでした。勉強不足を実感します。
アニメ以外の作品についても折を見て触れていきたい所存であります。
・EVOLVE../10 MSZ-010 ΖΖ-GUNDAM
個人的には一番好きな作品です。
テレビ版終了後、ルー・ルカと共に木星のジュピトリスIIへ向かうジュドーの話で、ジュドー、ルカが声もそのまま登場します。
とはいえ、放送終了からもう幾歳月経っているので、声は頑張って出している感があるところですが。
久しぶりにジュドーたちの活躍が見れるため、本作は嬉しかったです。
アクションも、ストライクガンダムみたく妙にアグレッシブではなく、ΖΖの重厚な戦闘が展開されていてよかったと思いました。
あと、本作はエンディングテーマがつくのですが、エンディングテーマもいい感じですね。
「アニメじゃない」系ですが、歌詞はダサいのにスタイリッシュで気に入ってます。
本作の収録作は、短くとも5分、長いものだと14分以上あり、『GUNDAM EVOLVE +』に比べると各話の見ごたえがありました。
元作品がわからなくて流し見してしまった作品もあり、楽しむためにはガンダムに関する広く深い知見が必要と改めて感じました。
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