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「イリュージョニスト(アニメ映画)」

総合得点
64.8
感想・評価
32
棚に入れた
128
ランキング
3646
★★★★☆ 3.9 (32)
物語
4.1
作画
4.4
声優
3.5
音楽
3.9
キャラ
3.9

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イリュージョニストの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

田山花袋のパクリじゃん。まあ、アートではありました。

 田山花袋の「蒲団」じゃんが第一印象です。また欧米の日本パクリかと思わなくはなかったです。老人の悲哀を入れるなど細部は違いますが、構造はそのままの気がします。

 日本の私小説的な歪んだ性愛をいれないために老人にして、別れた娘という言い訳はしてます。それと昔の良きものが廃れて行くような雰囲気を出していますが、まあ、それは主要たるテーマではないでしょう。

 初めバンドのスターに若い娘がキャーキャー言うような場面に対して、田舎娘のヒロインが出てきます。この対比かと思うと、結局ヒロインもロックスターに騒ぐ娘も同じということなのかもしれません。
 
 アニメ作品としての出来の良さは否定しませんが、テーマ性ですね。日本の純文学…私小説に比べると入門的な感じです。だったら、もっと老人のドロドロした欲望まで描かないと、単なる悲哀と老人が身を引く潔さで終わってしまいます。「蒲団」の最後のドロドロした感情まで行き着かないとちょっと物足りないですね。

ラストシーンです。
{netabare} うさぎを逃がすのは引退ということなんでしょう。飼いうさぎを野に放ったらすぐ死ぬと思いますけど。
 最後の場面で裸のマネキンの前でキスをする2人は、その後結ばれる暗示でしょうね。クレジットの後のスコットランドの男が雨の中ズリズリしている場面が何を象徴しているかは初見では取れませんでした。ちょっと考えてみます。{/netabare}

 なので、これがアカデミー賞?と思わなくはないですが、私小説的なパーソナルなストーリーは欧米では目新しいのかもしれません。

 アニメーション映像に関しては、演出やカリカチュアライズが初めあまりに極端だったですけど、慣れてゆくうちに味になってくるのは良かったです。主人公のクセは、手品師のクセなんですかね?実写パートのあの俳優がなんか関係あるんでしょうか。意味がちょっと取れてないので意味性があるかもしれません。
 それとキャラデザが日本人の顔はのっぺり卵に絵を描いたような顔で、ゲルマンの立体的なキャラデザはやっぱり顔の作りが違うなあ、と思いました。

 とにかく映像美は素晴らしいです。新海誠やバイオレットエヴァ―ガーデン的な方向ではない、アート的な印象です。ですが、手書き感はあまりなかったですね。背景美術には、3DCGがふんだんに使われていました。街のモデリングはちょっとすごかったです。

 ということで、総評するとアートとして見る価値はあります。それと、私小説を欧米的に焼き直すと、どうなるかを確認するのかにはいいと思います。

 が、純文学としては、ちょっと2番煎じで内面描写が弱いかなあ。村上春樹がノーベル賞を取れないのも分かりますね。

投稿 : 2022/09/11
閲覧 : 187
サンキュー:

3

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

第83回アカデミー賞(R)長編アニメーション部門ノミネート作品

邦題:イリュージョニスト
原題:L'Illusionniste
年度:2010
製作:英/仏
時間:80min  
監督:シルヴァン・ショメ
脚本:ジャック・タチ

スコットランド離島のバー、
時代遅れの手品師と生き別れた娘の面影を残す貧しい少女アリスとの出会い。

実写をアニメーションに落とし込む技法を好んだ米フライシャー風味の絵面、

極力台詞を排し動作画とBGMにて表現、

渇いた気怠るさがやるせない切なさをも明るく美しい感動に導く、

心洗われる大変良いアニメーション作品でした。

投稿 : 2022/07/18
閲覧 : 291
サンキュー:

8

さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

まさにフランス映画

手を失くした少女、ズッキーニ、リトルプリンスくらいしか観たことのないにわかの戯言です。

一つに色合いが地味。日本のアニメよりも一段階落ち着いた色合いで目に優しい。
二つにキャラクターの感情変化が乏しい。このアニメに関してはキャラクターをロングショットで見せることが多いせいか、より個としての感情が見えにくい。
三つにどんでん返しの展開は無い。例えば見始めて何分か経ったときにこの映画は悲しい映画だと気づくとする、そうしたらずっと同じくらい悲しいままで終わる。
四つに恋人が出来る敷居が低い。出会ってから恋人関係になるまでの障害はほぼ無いと言っていい。日本人の感覚からすると動揺を感じる。

これらを総合してバッドエンドにもならなければ、ハッピーエンドにもならない少しもの悲しい人生映画というイメージがあるが、このアニメはまさにそのイメージその物だった。

そうそう、芸術性の高い映画だったということも忘れてはいけない。
アニメーション自体はぬるぬる動くジャパニメーションという感じで、違和感はないと言っていい。
それにCGのセルルック技法はかなり高い。動かして見せなければ、CGと気付くことさえ出来ないだろう。

普段こういった作品は見ないから新鮮で面白かった。

投稿 : 2022/06/19
閲覧 : 321
サンキュー:

4

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

移り変わる時代の中の’’美しい’’儚さ

敢えて台詞は少なく、キャラの表情や描かれる景色により心理がゆったりと描写される。
どんでん返しも無ければ、物語の盛り上がりも薄い。
まさに娯楽性よりも芸術性が重視されているフランス映画らしい名作。

移り変わる時代の中で描かれる盛者必衰の構図。
儚くて寂しい雰囲気の作品であるが、これからの若者である一人の少女に道を譲っていくような姿には、残酷さ以外にも際立つ’美しさ’が感じられるように思う。

アメリカのディズニーや日本のジブリとも違う、フランスらしいアニメ映画となっており、独特な視聴感を是非広く味わってもらいたい。
絵だけでも観るのに十分な魅力がある作品だと思う。

投稿 : 2021/11/22
閲覧 : 179
サンキュー:

4

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これぞ「バンドデシネ」

最近のヨーロッパでは日本の漫画やアニメが流行っているためにいわゆる「アニメ調」の目が大きく、デフォルメされたキャラクターが中心となってしまっているが、本作はその風潮から脱却し、いわゆる昔ながらの「バンドデシネ」をやっている。

バンドデシネはフランスとベルギー中心の漫画であり、繊細で緻密な画風と色彩が持ち味なのだが、本作でもその緻密さをいかんなく発揮し素晴らしいアートの世界観が広がっている。

宮崎駿が惚れ込むのも無理はないでしょう。

投稿 : 2020/01/25
閲覧 : 444
サンキュー:

8

ゴリラの唐揚げ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人生の残酷さ、厳しさ、儚さ

ロックが流行して手品は時代遅れとなってしまった50年代のパリ。

初老の手品師であるタチシェフと、離島暮らしの言葉の通じないアリス。
2人が出会って旅が始まります。

ストーリーは実際に見てもらうのが一番良いと思いますので割愛します。


この映画は台詞が極力抑えられ、登場人物も様々な国の人たちが出てくるので言語も不明瞭なものとなってます。ですがキャラクターの身振り手振りで何を伝えたいのか視聴者も理解できるので違和感はないです。

また、サイレントであるのを際立たせる美しい映像、背景、人物の細かい動きなど描写もとても丁寧で、哀愁漂う絵は見る人を一気に魅了します。
手描きとCGの組み合わせも絶妙でそれだけでも見る価値はあります。


映像の美しさとは裏腹に時代の流れの残酷さ、儚さといったものが表現されていて視聴後はなんとも言えない悲しさ、切なさ、喪失感が待っています。ですが決して悪いだけではなく、むしろ前向きにもなれるような極上のカタルシスを味わえると思います。

投稿 : 2015/09/24
閲覧 : 464
サンキュー:

14

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ご注文はうさぎですか?  【ねこ's満足度:80pts】

フランスの名優ジャック・タチが遺した脚本を、シルヴァン・ショメ監督が脚色した作品。
2011年にはクロックワークスと三鷹の森ジブリ美術館の配給で、日本でも公開されました。

主人公は老いた奇術師。
西へ東へのどさまわり生活のさなか、彼はとある離島でひとりの少女に出会います。
貧しくも純粋な心を持ったその少女の名は、アリス。
彼女は信じてしまいます。奇術師である主人公を”本物”なんだと。

そしてはじまる、ふたりの旅。
いくつかの季節がめぐり、やがてふたりの生活に大きな変化が訪れるのですが……。

極端に少ないセリフ、切なさいっぱいのシチューエピソード(※1)。
「これが人生でしょ」と言わんばかりの{netabare}なんともあっけない{/netabare}ラスト(※2)。
全編通して淡々としていて、いかにもフランス映画といった印象でした。

物語の説明も一切ありません。
それだけに、キャラの動きや景色の移り変わりひとつひとつに大きな意味が込められていました。
動き自体はコミカルなものが多いのですが、その辺りを酌んで観ると逆に切なく見えたりもします。

そういった”温かさ”と”寂しさ”の絶妙なさじ加減、それを彩る美しい音楽。
ディズニー以外の海外アニメの中では、久しぶりにいい作品に出逢えた気がしました。



(※1){netabare}芸人としての最後の晩餐にシチューを選んだ腹話術師。
そのシチューを口にすることで生への執着を取り戻す自殺志願の男。
その後、腹話術師は哀れ路上生活へ。自殺しようとしていた男は新たな人生へ。
芸人たちの悲喜こもごもな人生を描いた、作中もっとも印象に残るエピソードでした。{/netabare}

(※2)作中のアリスの行動には度々疑問符が付きます。
問題は、なぜそれを主人公が許してしまうのかということ。
もちろん、その答えは最後にちゃんと用意されています。
が、それがわかってもなおモヤっとした余韻が残るのは、やはりフランス映画の特徴なのかも。

投稿 : 2014/07/02
閲覧 : 473

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2022/12/15
閲覧 : 18

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2021/02/10
閲覧 : 34

じぇ~むず さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2019/02/13
閲覧 : 91

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2019/01/22
閲覧 : 98

anikorepon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2018/05/31
閲覧 : 91

おさーん さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

投稿 : 2018/05/28
閲覧 : 46

ニコルオズワルド さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2017/06/01
閲覧 : 53

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2017/02/24
閲覧 : 91

JOLzX31409 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2017/01/26
閲覧 : 82

rfuka さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2015/09/26
閲覧 : 54

sarari さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2015/07/22
閲覧 : 88

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/07/05
閲覧 : 88

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

投稿 : 2015/06/22
閲覧 : 92

( ´_ゝ`)y─┛ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/05/31
閲覧 : 111

ネジムら さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:----

投稿 : 2015/04/20
閲覧 : 99

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/03/26
閲覧 : 93

きききき さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2014/12/24
閲覧 : 92

backbeard さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2014/11/06
閲覧 : 108

jing15 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2013/11/15
閲覧 : 143

huzyoushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/10/27
閲覧 : 143

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2013/10/24
閲覧 : 131

どんとこい さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/10/05
閲覧 : 109

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イリュージョニストのストーリー・あらすじ

長編デビュー作「ベルヴィル・ランデブー」で世界的に高い評価を受けたシルヴァン・ショメ監督が、フランスの喜劇王ジャック・タチが娘へ遺した幻の脚本を、タチをそのまま主人公のキャラクターとしてアニメ化したハートフル・ヒューマン・ストーリー。時代遅れの老手品師と純真な少女との切なくも美しい心の交流を、ノスタルジックかつペーソスあふれるタッチで綴る。 1950年代のパリ。かつての人気も今は昔、初老の手品師タチシェフは、寂れた劇場や場末のバーを巡るドサ回りの日々。そんなある日、スコットランドの離島を訪れたタチシェフは、ひとりの貧しい少女アリスと出会う。手品師を何でも叶えてくれる“魔法使い"と信じ、島を離れる彼に付いてきてしまうアリス。やがて、言葉も通じないながらも一緒に暮らし始めた2人。落ちぶれた自分を尊敬の眼差しで慕うアリスに、いつしか生き別れた娘の面影を重ね、彼女を喜ばせるべく魔法の呪文とともにプレゼントを贈り続けるタチシェフだったが…。(アニメ映画『イリュージョニスト』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2011年3月26日

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