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「言の葉の庭(アニメ映画)」

総合得点
86.1
感想・評価
2007
棚に入れた
9552
ランキング
212
★★★★★ 4.1 (2007)
物語
3.9
作画
4.6
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.8

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言の葉の庭の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

悲しみは雨のなかに

アニメーション制作:新海クリエイティブ、
コミックス・ウェーブ・フィルム
原作・脚本・監督:新海誠、
作画監督・キャラクターデザイン:土屋堅一
美術監督:滝口比呂志、音楽:柏大輔

新海誠は若い頃、新宿に仕事場があって、
付近の店をよく訪れていたことを
飲み屋で聞いたことがある。
だから新宿が舞台の作品が多いわけだが、
この作品では、物語のほとんどが新宿御苑でのこと。
私も花見でよく訪れていて、
たまたま安倍元首相の「桜を見る会」の日と重なり、
入口の荷物チェックが長蛇の列になって、
緊張しながら酒を鞄の底に隠したのを思い出す。

新宿御苑を初めて訪れたとき、
多彩な植物群と広大なスペースには度肝を抜かれた。
元は、高遠藩・内藤家の下屋敷の敷地の一部。
その後に大蔵省によって買い上げられ、
海外からの植物の持ち込みを精査するために
「新宿植物御苑」となったのが始まりだ。
そんな経緯があって庭園として整備されたため、
ほかにはない雰囲気を醸し出している。

敷地内を歩いていると、とても美しい景観が広がり、
いつまでも巡っていたい気持ちになる。
ただ、広すぎるので、1度や2度では
とても回り切ることはできない。
そんな新宿御苑のひとつの四阿で、
梅雨の期間に男女が出会う物語。

雨の描き方がとても繊細で美しい。
小雨、小糠雨、天気雨、豪雨、驟雨。
多彩な雨の様子がしっかり描かれる。
雨の日の空気感まで表現されている。
匂い立つような絵作りだ。

将来への悩みを抱える少年、タカオ。
居場所を失ってしまった女性、ユキノ。
歩き続けることを難しいと感じたふたり。
雨のなかでただ佇んでいる。
いつかは歩き出さなくてはいけない。
しかし、それができなくなることもある。
似通った境遇のふたりが四阿でひとときを過ごす。
そして、少しずつ近づいていく。
ふたりの関係性は、天気によって左右されるのだった。

「庭」というタイトルは上手い。
普通に考えると新宿御苑のことを「庭」というのは、
違和感があるが、それを個人の心に当てはめて
もっと身近なものとして捉えている。

和歌がひとつのモチーフとして用いられる。
紀貫之によると、和歌とは人の心を種にして成長する
言の葉の茂った木のことだという。
つまり「庭」は、ふたりの言の葉の木が
寄り添ってゆっくり成長する場所なのだろう。

心地良いピアノの劇伴とモノローグによって、
時間の流れが表現される。
雨と緑の風景とふたりの関係性があいまって
観ている者に癒しの時間を与えてくれる。
{netabare}靴を作るために足を測るシーンがいい。
足を触る行為がふたりの距離感、
親密度をとても上手く表現している。{/netabare}

さまざまな部分がとても繊細に描かれる。
ファンデーションを落として
粉々に割れているのを見て、
ユキノが声を出さずに泣くシーン。
何かが上手くいかないときに、さらに追い打ちをかけるように
嫌なことを見てしまうことで感情があふれてしまう。
とても映画的な描写で悲しみが伝わってくる。

この作品を観ていて思い出したのは万葉集ではなく、
トム・ウェイツの『マーサ』という曲だった。
「悲しみをしまいこんで
雨の日にとっておいたものだった」
という詩の一節があったからだ。
初期の頃の曲だが、語るような
嗄れたヴォーカルと寂しげな詩が沁みる。

立ち止まってしまうこともある。
悲しみに暮れる瞬間も訪れる。
そんなときは、少しばかり逃げてもいいのだ。
好きなものにふれたり、お気に入りの場所に行ったりして、
何か素敵な出会いがあればいい。
人でもいいし、景色や芸術、食べ物でも。
そのことによって、歩けるようになることもある。
前に進もうと思える時が来る。

心に傷を負ったことのある人々にとって、
特別な感情を味わわせてくれる。
時間は止まることもあるけれど、
自分のなりのペースで、停滞しすぎないようにすればいい。
そうやって何かを掴むことができれば幸せなことだ。
(2020年11月14日初投稿)

投稿 : 2020/11/14
閲覧 : 511
サンキュー:

61

ネタバレ

Fanatic さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨も降らんか 君を留めん

本作「言の葉の庭」と同じ、新海誠監督の「君の名は。」と二本続けて観た直後の感想ですが、私は本作の方がずっと好みでした。

『〝愛〟よりも昔、〝孤悲〟のものがたり』というキャッチコピーを付けられた本作。
〝孤悲〟とは、万葉集の中で多く使われている〝恋〟の当て字で、当時の恋とは「ひとり悲しむもの」「片思い」という意味でした。
〝思いつめて張り裂けそうな心〟というニュアンスを含んだ言葉だそうですが、すごくエモーショナルな当て字です。そして、この作品を見事に象徴している言葉でもあります。

まず目を引くのが、忠実に再現された新宿御苑の風景。
恐らく、実写で取り込まれた画像を加工しているのだと思いますが、もしあれがフルCGや手描きで描かれたものだとしたら、物凄い再現度です。

内容は、雨の日の新宿御苑で偶然に出会った、人生に行き詰った二人の交流の物語。
靴職人を目指している孝雄(15)と、とある事件がきっかけで職場へ行けなくなった雪野百香里(27)が、雨の日の秘密の交流を重ねていくうちに、徐々に惹かれ合っていく様子が静かに紡がれてゆきます。
外界から二人だけの世界を隔絶するように振り続ける雨が、とても印象的でした。

雪野役の花澤香菜さんは、雪野がファンデーションを落として粉々に割れてしまうシーンで涙が止まらなくなったと仰ってますが、女性ならではの心理を小物で巧みに表現されているのも本作の特徴です。

因みに、「君の名は。」で花澤さんがちょい役で出ていたのは、雪野が先生役で出演していたからです(四国の実家に帰ると行っていた雪野が、なぜ岐阜で教師をしているのかは謎ですが)

15歳と27歳の交流ですから、この先も男女の関係に発展することはないだろう、と、恐らく本人たちも心のどこかで悟っていたことでしょう。
それでも、徐々に恋心に似た感情を募らせていく孝雄と、それを受け入れられず、しかし、突き放すこともできない雪野……その、共依存にも似た関係に、観ているこちらも徐々に胸が締め付けられていきます。

そんな観客の思いと二人の感情が、ラストシーンで一つになります。
{netabare}
東京を離れると告げた雪野に対して、想いのたけをぶつける孝雄。
そんな彼に対して雪野も、「私はあなたに救われていた」と、初めて心のうちを曝け出します。
互いに必要としていたことを初めて確信すると同時に、溢れ出す感情と涙。
まるで、それまでの40分がこのシーンの為の前振りだったかのように思える、見事なまでの収束感。
{/netabare}
最後に流れるエンディングテーマの「Rain」も、本編の余韻を心地よく盛り上げてくれます。
映画における音楽って、この程度の主張で十分なんですよね。
この後に観た「君の名は。」は、音楽の自己主張が強すぎて辟易しましたが……。

お勧めの一本です。
「君の名は。」を観ていない方は(あにこれユーザーにそんな方がいるのかどうかわかりませんが)、先にこちらを観ておくと、ちょっとしたリンクが楽しめてお得ですよ♪

投稿 : 2020/11/10
閲覧 : 299
サンキュー:

11

ヴァッハ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

詩的

ありきたりだとかストーリー性が薄いとか言われそうだけど、とても詩的で好き。

まさに新海誠というか、この一時の熱と不安定故の確定しない恋が妄想の独りよがりに説得力を持たせているように思う。

こういった説明が難しいが心に響く作品は好みなので自分としては高評価です。

投稿 : 2020/10/28
閲覧 : 209
サンキュー:

6

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

水と緑と先生と

新海監督作品では、今のところこの作品が自分にとっては一番好きな作品です。見たのはGyaoですね、再放送で見ました。前半には水と緑がたくさん出て来て、その表現の多彩さ美しさに心を奪われました。私の好きだったタルコフスキー監督の「ノスタルジア」という映画みたいだったです。この雨の公園にいる場面は、環境ビデオみたいな趣がありました。そこで靴職人を目指す少年と女教師が出会う。普通ではありえないと思いますが、そこは映画なので引きこまれます。靴を作るために足を測る場面はフェティッシュで、美しいラブシーンだったと思います。

そういう前半部分と比べて、後半はわりと下世話な方向に行ってしまったと思います。教師が自分も弱い人間だからと打ち明ける場面は、どうしてこんなマンションの階段みたいな場所で言うんだろうと思いました。もっと素敵な場所で告白してほしかった。リアリティでそう作られたと思いますが、前半のファンタジックな描写とのバランスが悪かったように思います。しかし作画は非常によかったですから、私も点数をよくしてみました。教師とのおつきあいについては、いろいろ言う向きもあると思いますが、私はこの恋愛は素直に応援してあげたくなりました。作られた当時ちょっと新米教師の教室内での孤立が社会的に言われていた事があり、そのテーマで作られた作品ではないかと思います。教師も人間だと言う事ですね。

投稿 : 2020/10/05
閲覧 : 244
サンキュー:

14

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨と恋と万葉集と

新海監督って秒速5cmとか天気の子もそうだけど、雨とか雪って好きなのかな。
6月のある雨の日。学校をサボり雨宿りできる場所に行くタカオ。
そこでビールを飲みながら雨宿りしている謎の女性と出会う。
次の雨の日。タカオは嬉しそうにまた、あの雨宿りした場所へ行く。
そしてまた出会う謎の女性。それから雨の日は時々会うようになって。
靴職人になりたいこと。料理が苦手なこと。それぞれのことを話すようになる二人。
靴の本を贈られるタカオ。タカオは女性に靴を作ってあげようと思いつく。
タカオは女性の名前すら知らない。でもすごく愛おしく思う。
2学期が始まって。学校で偶然会うタカオと女性。女性はユキノ先生と呼ばれていた・・

万葉集の問答歌を入れたのは詩的な感じで良かったです。
雨の日にしか会えない二人の恋心を歌っているみたいなので、この物語にぴったりです。
相変わらず絵がすごく綺麗。雨で反射する路面とか雨の波紋とか。
ピアノの音と雨の音が心地良かったです。これもすごく詩的な感じがしました。

タカオに好きだと言われて赤くなるユキノ。でも四国の実家に帰ること、今までありがとうとユキノは言う。
部屋を出ていくタカオ。一人になった部屋で雨の日の二人の出来事を思い返すユキノ。
突然はだしで追いかけるユキノ。タカオは自分の気持ちをユキノに荒々しくぶつける。
タカオに抱きつくユキノ。そしてユキノも自分の想いを・・

終盤、タカオのユキノに気持ちをぶつけるところはグッときました。

絵とか雰囲気などはすごく良くて、詩的な感じなのもすごく気に入りました。

初見の時は、高校生と年上の女性の恋のお話が、物語としてはあまり心に響かなかったのだけど、何気にその後も何度か見たくなって見てるので、あの雰囲気が大好きなんだと思います。

新海監督はすっかり大物監督さんになってしまいましたけど、またこういう作品を作ってくれないかなーと思ってます。

2019.10.15初投稿
2020. 8.25一部修正加筆して再投稿

投稿 : 2020/08/25
閲覧 : 331
サンキュー:

20

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

え?終わり?

視聴前 どういう

視聴後 あぁ

この話はとある教師とサボってしまった学生の話
ジャンルは恋愛・学生・教師
本作は恋愛メインです。新海誠は思春期特有の心の葛藤や悩みなどを表現することが多いのですが、本作はもろに葛藤や悩みを題材にしています。
物語は正直面白いとは思えませんでした。新海誠作品特有の遅いテンポの「儚い現実味を帯びた物語」も今回は展開されますが、やはり何も面白くありません。序盤の導入や中盤の盛り上がり、ラストシーンでの着地どれも中途半端に勢いがついてるだけなので全体的にみるとやはり薄いような印象をもちます。作品を通して何は言いたいかわからなかったし。
本作品は作画と音楽で無理やり壮大っぽくしてるだけの印象です。内容が面白ければ「音楽と作画が合致していて素晴らしい作品だ!」と胸をはっていえるのでしょうが、まぁ無理があります。もしかしたら私の理解の及ばない深い世界があるのかもしれませんが私には音楽と作画でごまかしてる感があり、作品の印象自体が悪いです。
まぁ良いところといえば表現の仕方ではないでしょうか。比喩的表現が多い新海誠作品なのですが、本作の大きな比喩としては「雨」だと思っています。雨の有無や激しさ、感覚、タイミングすべてが本作の基盤であり本作のすべてだと思います。主人公の心を表したり状況を表したり伏線として役に立ったり、と割と万能です。結構雨を使った比喩表現というのは定番ですが、本作はかなり丁寧に描写されていると思います。雨の音だけでも前半と後半で意味がちがったときはさすがに驚きました。新海誠さんは描写というか表現の仕方はうまいんですよね。ただ内容が本当に薄いだけであって。演出家としての腕はたしかだと本当に思っています。

総評 結局何が言いたかったのか

投稿 : 2020/07/31
閲覧 : 426
サンキュー:

17

ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

27歳の私は、 15歳のころの私より少しも賢くない。

途中まではここでなら迷わず好評系をつけられたほどでした。映像はハイクオリティ
でしたね。まず。甲州街道(国道20号)とか街の風景等良く丁寧に描き込まれていて、
本作を象徴していた雨も、降りしきる様子等かなりリアリティを追求していて、
思わずその場に惹きこまれた様なオーラがありました。これは終始文句なしでした。

靴職人志望だった主人公の孝雄は雨の日には最初の授業をサボる癖があって、
ヒロインだった雪野と度々出会う事になったのですが、万葉集のあの短歌は繊細な
美しさとか感じられた名歌だった事をそうした雨の風景故に余計改めて認識させ
られたし・・・・・・・・・・また声優の花澤香菜氏の演技自体も、声は変わらなく
とも抑揚の付け方でミステリアスな雰囲気は十分に出せていました。彼女を
選んだ人の、人を見る目は確かにあったのでしょうね。

それだけに・・・・・・・・・孝雄も家庭環境は良かったとは言い難く、彼の方は
それほど深刻には描かれてなかったと思いきや、その雪野の方が・・・・・・・・
終盤孝雄と雪野はお互い包み隠さず、本音を吐露し合った(前者は相手の立場を
考えない、やや一方的な非難じみたものに感じられないでもなかったけど)のは
良かったのですが、それだけに教師だった彼女を退職に追い込んだあのごじゃっぺな
連中もあの後ものうのうとしていたであろう事を思うと、やるせないものもあり
ましたね・・・・・・・・まあ孝雄もそんな凄い痛めつけられたほどでもなく、
その後も嫌がらせを受け続けていたわけでもなかった事も伺えましたが、せめて
こいつらに何らかの報いも受けさせてほしかったですね。

実家に帰った事も雪野は孝雄に手紙も出していた様で、もうあんな嫌な事は
さっさと忘れて欲しいとも心から思った。そしてあの挿入歌も孝雄の心情を
良く表した歌で、適切な選曲だったのですが・・・・・・・・・・・・・
凡作じゃないのは分かりますが、簡単に言ってしまえば評価は映像と花澤氏の演技だけの評価といっても過言ではないのかもしれない。

投稿 : 2020/07/14
閲覧 : 299
サンキュー:

2

ネタバレ

どりを さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

綺麗な短編映画ですが…

45分という短い時間であれだけ魅せてくれるのは素晴らしいです。
綺麗な短編映画でしたね。

ただ一つ…気になる点が…

ゆきのの声優がちょっと…
27歳にしてはあまりにも若すぎて違和感が…
花澤香菜さんには少しミスマッチだったのかなぁと思いました。
ゆきのの雰囲気からしてあの声は…うーん…って思ってしまった…

それ以外は素晴らしかったです。

投稿 : 2020/07/10
閲覧 : 252
サンキュー:

4

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

心に沁みる良い内容。

絵はさすがの素晴らしさ。背景の美しさに魅了されました。
内容もなかなか良かったです。短いながらも心に沁みる良い内容でした。
…学生が学校さぼるのはどうかと思いますが。

投稿 : 2020/07/07
閲覧 : 244
サンキュー:

5

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

キレイなお姉さんは好きですか?

(^∇^)ノ♪


「片思い」「親愛」「出会いと別れ」から「は?」「で?」「結局何なん?」までを内包する短編ながら懐の深い作品。背景の美しさに全力で頼る作風はまさに新海誠の本領発揮。最後安易に付き合ったりせず、この先の展開はどうなるのかと想像させて付き合う可能性もありそのままの可能性もあり、と色々と妄想する余地が残されたエンディングは個人的には好みでした。スッキリハッキリしないとモヤモヤする方は新海誠作品は単純に合わないだけだと思います。

「キレイなのがいいなら実写でいいやん」って意見も聞いたりしますが少し冷静になってください。もしコレを実写でやろうものならユキノはただ私生活だらしなくて子供に虐められて子供にすがったついでに純情を弄んだ弱過ぎるだけの27歳で、タカオは年上のおねいさんにデレるのは仕方ないにしても事情もよく知らずに年上相手に特攻してイキってしまう痛すぎる勘違いヤロウですよ?イラつくだけで物語にならないでしょう。「感動作品!」としてこの実写版を見せられた観客が役者をTwitterで叩きまくらないか心配になります。これをアニメの美しい画面で、さも素敵な物語かの様に騙すのが新海誠というお方。

タカオを殴った連中は特に悪人でもなんでもなく「いきなりビンタしてきた勘違い野郎マジキモい」と彼らが思うのは至極真っ当な感想なのですが、「コイツラがッ!先生をッ!」とタカオに感情移入して試聴する方がこの作品を楽しめます。キチンと騙されましょう。そもそもユキノとタカオの両者が美男美女でないと成立しない話ですからね。

高校生男子からすれば、27歳のスラッとした美人のスーツ姿、白シャツとタイトスカートはもうタマランハァハァとなるのは自然の摂理というものです。美人女教師ユキノと個人的な繋がりができたタカオをしっかり羨みましょう。頑張って手に職つけたら会いに行こうとしてるタカオに「頑張ってる間に取られちゃうよ!今でしょ!」とけしかけて、私達はタカオの様に自分の強みを見つけて研鑽に励みましょう。

スーツ姿の傷心の美人女教師27歳、最強過ぎる。でも実際ここまで年上と付き合うなると男はかなり大変。アラサー女子と付き合うには身を固める覚悟は絶対必要なんです。安易に考えるとお互いボロボロのドロ沼になります。「結婚とか別に〜」などに騙されてはいけません。女心となんとやらです。スーツ姿のおねいさんは2次元で我慢しましょう。でもアラサーくらいが女性は1番魅力的なんですね。困る。



結論。秦基博の歌声はズルい。

投稿 : 2020/06/23
閲覧 : 272

ちゃっぴー0913 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

新海誠の最高傑作...

新海誠の最高傑作! この後に新海誠総集編みたいな作品を出して外しましたがこの作品は別格です 心の雨宿り的な話ですが 雰囲気 映像 音 演出 本当に心癒されるそして突き動かせれる名作になっています 見て欲しい作品なのでネタバレが無いように書くと何も書けませんがこの作品を見たせいで新宿御苑に4.5回程足を運びました...

投稿 : 2020/06/23
閲覧 : 245
サンキュー:

10

チィ千 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

君の名は。に続く名作

言わずと知れた新海誠さんの五作目の短編映画です。

良い点
・短編映画なので一時間以内には見終えられるコンパクトなストーリー性
・新海作品特有の世界観がリアリティで見ているだけで引き込まれる
・登場人物が次第に魅力的に見えてくる
悪い点
・全体的に雨が降っているシーンがほとんどなので人によってはジメジメした気分になる。しかし登場人物の視点がコロコロ変わるので飽き性な人でも楽しめる内容
・前々作の「秒速」程ではないけど、オチがちょっと味気ない

投稿 : 2020/06/22
閲覧 : 231
サンキュー:

9

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一つの区切りとも言うべき作品?

 背景作画は素晴らしく、本作発表時点の新海 誠監督作品の中では最高ではないかと。
 特に本作のキーワードの一つでもある雨を始め、舞台である庭園の池など、水の表現が
印象的。

 SF、ファンタジー要素が皆無という点では、過去作品の中では「秒速5センチメートル」
(以後、秒速と表記)に一番テイストが近いと思うが、趣きはだいぶ異なる。
 秒速が別離に重きを置いていたのに対して、本作は出会いの方に重きが置かれている印象で、
最終的には秋月 孝雄と雪野 百香里はそれぞれの道を歩むが、二人の出会いが次への一歩の
ための糧になったみたい。
 秒速に限らず新海作品は「辛いこともあったけど、前に進まないと」みたいなホロ苦い結末が
多いが、本作はもっと前向きな一歩で。これまでの作品に較べて爽やかな締めという印象。
 実際、ラストの孝雄の独白のように再会の余地は充分にありそうな感じだったし。

 本作の次作である「君の名は。」はこれまでにないビッグプロジェクトで、製作委員会方式を
取っている。
 そのため作品の善し悪しは別にして、色々な人の意見が作品に入っているだろうし、実際
映像からもこれまでにないものを充分に感じ取ることができる。
 そういう意味では、本作品は「ほしのこえ」から続く新海作品の集大成で、かつ一つの区切りと
なった作品なのかな、という気がした。

2018/07/29
2018/07/30 脱字を修正
2020/04/02 表現方法を変更

投稿 : 2020/04/02
閲覧 : 379
サンキュー:

12

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

新海誠さんの作品。

本来は交わる筈のない二人の物語。
綺麗で素敵な作品だと思った。

投稿 : 2020/02/05
閲覧 : 211

かんろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

完璧な詩的世界観の中で、雨に打たれる体感に癒される美しい作品。

これなんてPV?
これなんてCM?
っていうくらい
完璧に美しい詩的映像、ストーリー、設定。
設定も世界観も出来上がっている。
設定が出来過ぎているのが、
ちょっと弱点な気もするが。
まだ、ストイックで鮮烈な若い気質の男子高生に、
社会人まだ初々しいメンヘル気味のうら若き女性、
歩き始めたばかりの二人。

水と空の映像表現が微に入り細に入り、
蒸気から雨粒から反射から、
どの自然表現を見ても、共感して癒される。
梅雨の季節から夏のスコール。
見終わった後、
詩の世界に入って、
出来すぎたストーリーを見て、
びしょ濡れになった体感を感じられます。

投稿 : 2020/01/15
閲覧 : 299
サンキュー:

17

Ryo さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この作品が新海誠の傑作だ。

新海誠の過去作品は「童貞臭くて嫌い」と言われているが個人的には大好きだ。
私の友人は、「言の葉の庭は新海誠のオ〇ニー、自分だけが気持ちよくなりたい作品」と評していた。
この童貞臭い恋愛観は、私みたいなアニ豚童貞には響くものがあるだろう。


しかし、「君の名は。」には寂しさを覚えた。
新海誠作品は「君の名は。」から明らかに作品の方向性が変わっている。
観客に媚びた作品を制作するようになったと感じた。

新海誠はインタビュー記事で、
「君の名は。」は今までより大衆受けを狙って制作した作品だ
と語っていた。

だから作中に雪乃先生を登場させるし、ハッピーエンドで終わる。
以前の作風が好きなファンからはかなり戸惑いの声があった。私も戸惑った一人だ。

だからと言って新海誠監督の作品が嫌いではないし、これからもファンの一人として視聴し続けるだろう。

だが、ただただ寂しい。

投稿 : 2019/12/01
閲覧 : 249
サンキュー:

5

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨と恋と万葉集と

新海監督って秒速5cmとか天気の子もそうだけど、雨とか雪って好きなのかな。
6月のある雨の日。学校をサボり雨宿りできる場所に行くタカオ。
そこでビールを飲みながら雨宿りしている謎の女性と出会う。
次の雨の日。タカオは嬉しそうにまた、あの雨宿りした場所へ行く。
そしてまた出会う謎の女性。それから雨の日は時々会うようになって。
靴職人になりたいこと。料理が苦手なこと。それぞれのことを話すようになる二人。
靴の本を贈られるタカオ。タカオは女性に靴を作ってあげようと思いつく。
タカオは女性の名前すら知らない。でもすごく愛おしく思う。
2学期が始まって。学校で偶然会うタカオと女性。女性はユキノ先生と呼ばれていた・・

万葉集の問答歌を入れたのは詩的な感じで良かった。雨の日にしか会えない二人の恋心を歌っているみたいなので、この物語にぴったりです。
相変わらず絵がすごく綺麗。雨で反射する路面とか雨の波紋とか。
ピアノの音と雨の音が心地良かったです。これもすごく詩的な感じがしました。

タカオに好きだと言われて赤くなるユキノ。でも四国の実家に帰ること、今までありがとうとユキノは言う。
部屋を出ていくタカオ。一人になった部屋で雨の日の二人の出来事を思い返すユキノ。
突然はだしで追いかけるユキノ。タカオは自分の気持ちをユキノに荒々しくぶつける。
タカオに抱きつくユキノ。そしてユキノも自分の想いを・・

んー。絵とか雰囲気などはすごく良くて、詩的な感じなのも気に入ったんだけど。。
高校生と年上の女性の恋のお話なんだけど、物語としてはあまり心に響かなかったなあ。なぜだろ?
あ、終盤のタカオのユキノに気持ちをぶつけるところはグッときたかも。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 268

ウル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

初めて短編フィクションを観ました!47分の短編アニメ

私が短編アニメ映画あまり見ないだけかもしれませんが、まずはこの時間でここまで描きれたなと思いました。

短編映画は尺が少ないので個人的には物語を描くのが難しいと思ってます。

伝えたいことをまとめないといけませんし、説得力ある設定や魅力ある人物、起承転結を時間内に収めるのは容易ではないと思います。

そして見る側も軽く見られると言うメリットはありますがちゃんと物語入れるのかというデメリットとあります!

この映画は描写不足も多いですが尺を考えたらほんとよく出来てます。

映像や音楽も綺麗で、主役を2人に絞って物語を進めるので見てる側もすぐに物語に集中して見やすくなってると思います。

セリフの言い回しも短編小説のようで世界観にあってたなと思いますし、
この尺の中で登場人物二人の悩みや、抱えている問題など上手く対比し表現しています。

心揺さぶれるほど感動はしないかもしれませんが何か心に残るものはありました。

正直☆の評価は難しいです。

時間がなくてサクッと何か見たいなと思う人におすすめです!

投稿 : 2019/10/12
閲覧 : 281
サンキュー:

16

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

私も 上手く歩けないんだけどなぁ…

作画が 綺麗過ぎる。

『光』を意識しすぎて…不自然に感じるのは
私だけ?


時に優しく
時に激しく降る雨


ピアノの音と 雨音が
喧嘩をしているみたいに 流れる


雨音に耳を預けたい

ピアノさん 控えてください…お願い。




靴職人に夢を追うタカオ。
絶望に依っているだけのようなユキノ。


『あの口実』だけが2人の拠り所。

タカオは、前を視ている。
ユキノは?



ユキノがタカオに
素足をみせるシーン

あまりにも あっさりとしていたので驚いた。


あしの指を見せる行為、触れられる行為って

裸になって細部を見せ、触られるよりも恥ずかしいのではないの…?か!



2人の距離は、近いのか、遠いのか…


うーん
なにかが足りないなぁ…





そして終盤

タカオがユキノに、素直に感情をぶつけるシーンはとても良かった。

素直な気持ちを 思いきり相手にぶつけることは
とても大事な事

一番相手に伝わるから…




ほら 伝わった。


良かったね、、良かった。






と、思う余韻むなしく
歌が邪魔をする。


うー…




新海監督らしいなぁ。。

投稿 : 2019/10/03
閲覧 : 749

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

透き通った世界

新海誠監督の作品は,背景の描写が「写真以上に」きれいで引き付けられます。素晴らしいです。特にこの作品は,雨と緑の季節の描写が特異なレベルです。

天気の子 と同様に「雨」が前面に出てきますが,こちらはリアルな話です。

雨の日にのみ新宿御苑に来る,「和歌」を残して立ち去る年上の女性に引き付けられる主人公。雨の日だけに会える逢瀬の繰り返し。

正体のわからない「年上の女性」に惹かれて,自分の将来への特技を披露する主人公。プレゼントにと画策する主人公。さらに惹かれあっていく二人。

やがて,「年上の女性」の正体もわかり,一度は突き放すようなことを言う主人公。でも愛情は本物だったが・・・雨の日だけ会えることもないという「和歌」が出てきます。

「年上の女性」は,去り,渾身を込めた手作りのプレゼントのみが残るはかなさが漂います。

投稿 : 2019/09/18
閲覧 : 273
サンキュー:

10

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

短いんで…

本作は短いんで、評価が難しいかと。
もちろん長ければ良い訳でも無く、この尺でまとめれてるからこそでしょうが。重みを感じる前に終わってしまう感じです
作画はもちろん良いです。
この作品も、アニメ向きなのかどうか?

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 174
ネタバレ

HIRO さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「君の名は。」あとは「言の葉の庭」観てほしいな。

ちょうどGYAOで公開していたのでひさしぶりに視聴しました。

 タカオとユキノの会話を最小限に抑えることによって二人の切ない恋物語が抒情詩的に表現されています。

新海監督は、ヒロインのキャスティングに25歳以上の女性でオーディションを行いましたが当時23歳の花澤香菜さんはどうしてもこの役がやりたくて事務所にお願いして応募したそうです。後から考えると花澤香菜さんのはまり役じゃないかと思います。ナイスキャスティング。
入野自由さん演じるタカオもユキノ対するストレートな恋愛感情がよく出ていてとてもよかった。

「言の葉の庭」「クロスロード(Z会CM)」とを観て気がついたというか確信したというか。新海誠監督は”光の魔術師”なんだと思った。
私たちの生活している世界では太陽と日差しの光が入る風景がありとあらゆるところにある。
新海誠監督はそれを正確に描写することによってリアリティーのある映像を作り出しています。まさに光の魔術師☆.。.:*・新海誠監督。
この作品を観ると学生時代に美術館で観たモネの絵を思いだします。

普通は主人公の顔は白く輝いているのが普通ですがこの作品ではあえて逆光で映し出すことによって背景に奥行きをだしています。
とくに主人公タカオとユキノのが新宿御苑の東屋で出会うシーンですが、ユキノがタカオに気づき振り向くシーンでは逆光でありながら瞳や髪の毛に新緑の緑が映りこんでいてよりリアリティーに立体感のある映像になっています。私はこのシーンで新海誠監督のとりこになってしまいました(笑)
風景では梅雨の雨の風景が丁寧に描写されていて梅雨に次々と芽吹いていく新緑とみなもに映し出されるエメラルドグリーンの木々の色や風景の描写がアニメでここまで表現できるのかと思うほどとても綺麗です。

東京の男子高校生と生きることに不器用な年上の女性の淡い恋の物語を丁寧に描いています。
靴職人を目指す高校生のタカオ(秋月孝雄)は雨の日の日本庭園で昼間からビールを飲んでいる女性、ユキノ(雪野百香里)に出会う。
彼女はタカオとの別れ際に万葉集の一句
「鳴神の光りとよみてさし曇り、雨さへ降れや。君は留らむ」(意味:雷が鳴って雨が降っていればあなとを留めておけるのに)を読んでその場を去る・・・
クライマックスはユキノはタカオに「・・あの場所であなたにすくわれてたの・・」とタカオがユキノに恋愛感情を抱いたととはちょっと違った感情を表しています。
タカオには四国までユキノを迎えにいってほしいですね。

ちなみにタカオは返し歌で
「鳴神の光りとよみて降らずとも、我は止まらむ。妹し止めてば」(意味:雷が鳴って雨が降らなくとも、あなたが言えば留るのに)を読んでます。ち洒落た大人の会話ですね。

光の魔術師の称号をもつ画家にレンブラント、フェルメールがいますが、新海誠監督の名も近い将来記載されるでしょう。


スタッフ
監督・脚本・原作・絵コンテ・演出・撮影監督・色彩設計・編集 - 新海誠
作画監督・キャラクターデザイン - 土屋堅一
美術監督 - 滝口比呂志
音楽 - KASHIWA Daisuke(柏大輔)
プロデューサー - 川口典孝
制作プロデューサー - 伊藤耕一郎、酒井雄一
制作・著作 - 新海クリエイティブ、コミックス・ウェーブ・フィルム
アニメーション制作協力 - アンサー・スタジオ
配給 - 東宝映像事業部
主題歌:秦 基博、槇原敬之 「Rain」 (原曲:大江千里 )
キャスト
秋月孝雄 :入野自由
雪野百香里:花澤香菜
平野文:タカオの母
タカオの兄 :前田剛
タカオの兄の彼女 :寺崎裕香
ほか

投稿 : 2019/08/03
閲覧 : 563
サンキュー:

81

ウォレス さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

2017年10月に観終わった

投稿 : 2019/07/29
閲覧 : 244
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

とても美しくて切ない素敵な作品です

絶えず切ない雰囲気が漂う雨の精彩な描写と、陽射しの対比がとても美しい。

家庭環境が複雑なタカオと、心に傷を持つ雪野が出逢う舞台は、梅雨時の御苑。 
空の匂いを運ぶ雨が好きだと、雨の日の午前中だけベンチで靴のスケッチを描くタカオ。
そこで出逢った何処か淋しげな雪野に次第に惹かれていく。

不安や悩みを抱える二人が巡り合ってしまった恋。
教師と教え子という壁に戸惑いながらも、互いを必要とし惹かれていく様に切なさが溢れ出す。

振り切ろうとした二人が抱き合い、それを確信し泣き合うラストシーンは、
何度見ても涙が止まりません。


心の落ち着く大切な場所は誰にでもあるものです。
そこで出逢う見知らぬ二人に恋が芽生えるって、とても素敵な情景です。
一人きりになれる雨の公園が好き。何となく僕にも分かる様な気がします。

作中流れるピアノが、一層この物語を引きたてている。
「雪野さんじゃなくて、先生でしょ」と言う瞬間のメゾフォルテが頭から離れません。

そして、エンディング曲「Rain」。雨を詠うこの作品には欠かすことの出来ない名曲です。

投稿 : 2019/07/23
閲覧 : 228

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

神作画の短編映画

【満足度再評価】2019/7/22
【初投稿】2017/8/31

しがらみと青さに揺れる恋物語。

ストーリーは賛否両論ありますね。私はこの短い時間でよくまとめたと思っています。とても心暖まる良い物語でした。
ただ、主人公の設定に違和感があります。10才の歳の差は大きいもので10才と20才、15才と25才、20才と30才。それぞれ年下側の「力」が問題で、大人は色々な経験をしているぶんしがらみに囚われます。しがらみから解放されるには力が無いことには不可能なのだが現実問題高校生のもつ物理的、精神的力ではとても厳しい。アニメだからという理屈はこの現実的な作品には不釣り合いでとても違和感がありました。
作画は美術レベルでの美しさと描写ですね。素晴らしいものでした。絵、音楽、キャラクターの全バランスは全てにおいて高レベルでした。

メインヒロインの心情がとてもハマりました。歳のせいでもありますが揺れる心には強く共感しました。この気持ちの切なさ、人の弱さが綺麗に表現された素晴らしい作品でした。

注:満足度評価に花澤補正あり

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 287
サンキュー:

24

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

いつか叶う二人の孤悲

新海作品の中で一番好きな、胸に沁み入る作品です。

とにかく雨の描写と色使いが溜息が出るほど美しい。そして万葉集を引用
した、物語に於ける切っ掛けと結びを作る手法は流石です。この万葉集の
美しい情景を伝えるには、同じように美しい作画が必然だった訳ですね。

また二人の声を務められた入野自由さん・花澤香菜さんもとても良演でし
た。彼ら声優の素晴らしい演技力と映像美が絶妙に絡み合い美しい作品が
作られている。46分という短時間でよくまとめ上げていると感心します。


【以下、簡単なネタバレ】
人生の歩き方を失った教師の百香里と、靴職人を目指す孝雄の運命的な出
逢い。そして雨の降る御苑という『庭』でのみ交わされる『言葉』とそれ
を補う映像美が観る者の想像を掻き立てていく。

恋に裏切られ、傷を癒しきれない百香里がとった孝雄への言動。そして叶
わぬ恋のまま抱き合う二人。その後、離れて生活を送る中で、いつか二人
に心の成長が訪れ、きっと互いの想いが叶う、そんな気がします。


小説では映画で終わるエンディングに続きがあります。興味がある方は是
非読まれることをお勧めします。新海作品ですので決して物語は完結はし
ませんが、二人の始まりを感じさせる素敵な終わり方です。

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 227
ネタバレ

ゆい さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

良さがわからない

え、全然。つまらなかった
最後男酷いし。振られたからって八つ当たりするなよ、、
嫌いです。とか、最初から嫌な人でした。とか負け犬の遠吠えかい。
最後はいい感じに終わったけどなんかなー

投稿 : 2019/07/18
閲覧 : 248
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

切なくも美しい言葉。

『鳴神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留め』...
『鳴神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば』...

雨の中で歌う切なくも美しい言葉。

意味を悟りそう返した孝雄に「雪野さんじゃなくて、先生でしょ」と言う百香里。絶望を感じ帰る孝雄を裸足で追う百香里に「やっぱりあなたのこと嫌いです。汚いですよ、あんたは」と言う孝雄。そして「わたし・・・あなたに救われていた」と抱きつく百香里。

自分が勤める高校の生徒だと分かり、きっと気付くだろうと何気なく歌ったこの短歌。自身の寂しさからつい歌ってしまったんでしょうか。叶わぬ恋と知りながら返す孝雄の切なさに心を打たれます。

繊細で美しい言葉に相応しい、美しすぎる映像とストーリー。

新海作品の中で一番好きな作品です。

投稿 : 2019/07/03
閲覧 : 279
ネタバレ

nan-nan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

画の綺麗さに…。

画の綺麗さに感激したことを今でも覚えています!
お話自体は「ありきたり」と言われればそれまでなのですが、なんと言っても新海監督の描写の美しさが光ります!
雨の中、影として映る木々さえ美しかったです!

やっぱり新海作品、好きなんですよね(⋈◍>◡<◍)。✧♡

投稿 : 2019/06/29
閲覧 : 233
サンキュー:

4

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

新海さんの恋愛観

湯浅政明さんの「君と波に乗れたら」を観たときに、いい意味で湯浅監督は「オタク」的な人ではないんだと感じた。

美少女や美少年を描いても、湯浅さんのキャラクターには非常に「リアリティ」があり、現実で恋愛をしていないと気づけないような、些細な動作(お互い視線だけで意思疎通したり、結ぶ手の動作で感情やセックスを暗示したり)でお互いの言葉以上の関係が手に取るように観客に伝わる。

しかし、「天気の子」を観たり「言の葉の庭」、「君の名は」を見る限り新海誠さんにはそういったアダルティな魅力がない。というかせめて小中学校の恋愛観であり、「性」の匂いがあまりしない。

「言の葉の庭」では「先生」「生徒」という関係、「君の名は」では「男女入れ替わり」といった非常に性的で危うい題材を使っていっるにも限らず、そういう「性」を意識するような描写はほとんどない。

これが新海さんの最大の欠点とも言える。ある意味「オタク」的で「童貞」的な世界観から出ないのである。

もしかすると今の時代には新海さんの作品のようなセンチメンタリズムがリアルなのかもしれないが、そりゃあ恋愛格差が広がり、男女ともに草食化し、子供も作らないわけである。

湯浅さんは本当にヤンキー的な「肉食系」、新海さんはオタク的な「草食系」の典型例だと思います。

まあ、人には好みがあるので何とも言えませんが、映画監督としての力量は湯浅さんに軍配が上がってる気がしなくもないです。

投稿 : 2019/06/24
閲覧 : 383
サンキュー:

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言の葉の庭のストーリー・あらすじ

靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は学校をさぼり、日本庭園で靴のスケッチを描いている。そこで出会った、謎めいた年上の女性・ユキノ。やがて二人は約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、心を通わせていくが、梅雨は明けようとしていた­…。(アニメ映画『言の葉の庭』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2013年5月31日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
主題歌
≪ED≫秦基博『Rain』

声優・キャラクター

入野自由、花澤香菜

スタッフ

原作:新海誠、 監督:新海誠、脚本:新海誠、作画監督・キャラクターデザイン:土屋堅一、美術監督:滝口比呂志、音楽:KASHIWA Daisuke

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