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「言の葉の庭(アニメ映画)」

総合得点
86.1
感想・評価
2002
棚に入れた
9534
ランキング
212
★★★★★ 4.1 (2002)
物語
3.9
作画
4.6
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.8

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言の葉の庭の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ネムりん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美しい背景と想いが伝わってくる心情描写

緻密な風景描写が印象的な新海誠監督が手掛けた劇場映画作品。

新海誠作品は個人的にはあまり高い評価はしていないですが、この作品は46分間の時間枠の中でよく出来てる感想を持ちました。

本編の約8割が雨のシーンで構成されているそうで、背景を中心にほぼデジタル作画で描かれていて、雨水が落ちる動きや波紋の広がり、公園に生息する動植物、日常生活における家具や食事の風景など一つ一つ細部に渡り丁寧に作り込まれており、日常に馴染んだ温かみのある作画がとても印象的。

登場人物の雪野先生は、就活で悩んでいた同監督作品の「彼女と彼女の猫」の彼女こと美優と重なる部分があり、就職して5年後の彼女の姿を描きたかったのかなと思いを巡らせ、声優は同じ花澤香菜さんでキャラデザもよく似ていて、二十歳前後の多感な時期の「苦悩」と「希望」をうまく対比させ、将来性のある若い世代に向けたメッセージ性のある作品に仕上がっていました。
自身の大学生前後の環境の変化に対する不安と選択への期待が交錯していた時期に重なる部分があり、感化されるところがありました。

雪野のセリフで「27歳の私は15歳の頃の私より少しも賢くない。私ばっかりずっと同じ場所にいる」というのは、同じ15歳の孝雄と自分の姿を重ねて語られているようで、歩みを進めるための「靴」と成長過程の「人生」の歩みを掛け合わせて物語が描かれてると解釈でき、苦慮しながら前を向いてく焦燥感が伝わってくる。

15歳の時の私は孝雄のように前向きでいつも前に進もうと努力していたけど、いつの日か社会人になり壁にぶつかり歩みを止めてしまった。

孝雄の姿を見て前向きな気持ちになり、また人生の歩みをしようと思えるようになった。

最後の抱き合うシーンの「あの場所であなたに救われてたの」のセリフはこのことを指していたと作品の深みを感じる。

観る人によって二人の関係の受け止め方はそれぞれだけど単純な恋愛作品ではなく、人生行路について短い音声映像の中にしっかりと伝えたい内容が詰まっていて、物語の内容と映像共に評価したいと思えた作品でした。

投稿 : 2024/06/12
閲覧 : 454
サンキュー:

14

ネタバレ

Sunshine さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

爱情 剧情

委婉的言语无法击破隔阂,直抒胸臆才能拉近距离。

投稿 : 2022/10/22
閲覧 : 120
サンキュー:

0

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

様々な雨の表情に魅了されます。

降りしきる静かな雨の新宿御苑での出会い。
朝からビール片手に佇む綺麗な年上の女性に視聴者である自分も
魅せられたのかもしれません。

名前も知らない学生と大人の女性、
二人の心の動き、出会って言葉を交わすことが密かな喜びって展開は
ぎこちなさも相まってちょっとドキドキしながら観てました。

梅雨に始まったこの出会い。
大半の普通の人にとって鬱陶しい雨が二人にとっては
待ち遠しい。
梅雨が終わり少しずつすれ違って、新学期を迎えたその時
タカオは彼女が自らが通う学校の教師だったことを知ります。

大人として現実の問題にずっと苦しんできたユキノ。

将来、靴作りで自立できるか不安を抱えて苦しむタカオ。

同じ学校の生徒と教師という関係が明らかになって
名前を知れた事が、距離を作ってしまう。
どうなってしまうの?ってすっかり引き込まれてしまいました。

土砂降りの雨が二人に幸せな一時を与えてくれて
素直に自分の気持ちを伝えたタカオの誠実さが素敵でした。

元々、生徒からの横恋慕がきっかけのイジメで傷ついたユキノにとって
先生って呼ばせて距離を取ってしまう気持ちも痛いほど分かります。

涙ながらに気持ちをぶつけるタカオに
ようやく素直な本音をさらけ出すことができたユキノ。
出会った時から壊れてしまいそうで怖くて苦しんでたって
事実を泣き叫びながらタカオを抱きしめるユキノ。
二人の抱き合う姿が美しすぎて・・ダメだ泣くよ~~><!

自分は新宿御苑のあの場所は訪れたことはありません。
それでも普段よく仕事で訪れる新宿の街、景色。
本作ではあっここだってすぐわかるくらいに
これでもかって細かく緻密に描かれてます。

緻密さでは実写を超えることはないです。
それでも実写以上に感動してしまうのは、雨の描写とか
現実とは少し違う幻想的な雰囲気を感じたからかもしれません。

そしてこの作品は絵だけでなく音楽も素晴らしいです。
最後に流れる主題歌の秦基博さんが歌う「Rain」もまさに
歌詞も含めてこの作品にピッタリすぎて聴きながら涙でした><!

46分って短い時間の中でこれほどまでに二人の心情が
胸にきちゃうって新海監督ってやっぱり凄いなって思いました。

新海監督の新作「すずめの戸締まり」ももう間もなくですが
期待してしまいます。

投稿 : 2022/09/03
閲覧 : 241
サンキュー:

43

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

仲立つ雨も ゆくへ孤悲しき

心に靄がかかる日は、雨に烟(けぶ)るエキストラでいたい。
大都会の水の辺(べ)に、消えいるくらいがちょうどいい。

水紋と緑葉とで彩られた新宿御苑。

顕世(うつしよ)の喧騒を遠くにさせる優しげな萃雨。
空蝉(うつせみ)の体を気遣うようにささやく雨だれ。

そんなハーモニーとセレモニーとに落ちつきたい寂しさが、胸の奥で疼いている。


~    ~    ~


ビールの苦みは、気抜けしたかのようにいくらもキレがない。

チョコの甘さも、だれかを許せるほどの魔法をあみ出せない。


夏空はまばゆく煌めいているのに、潤いはすっかり干上がっている。

開いたページに世路を辿っても、憂いばかりに足をとられている。


~    ~    ~


その人は、今までどんなふうに暮らしてきたのだろう。

足元の覚束ない彼女を、この先、律するものは何だろう。


孤悲しさを未来に残したい万葉の詠歌なのだろうか。

それとも、万葉に陰るベンチで言向け和す誰かだろうか。


~    ~    ~


いわれなく詰られることに戸惑っている。

だけど、大人の対応がこなしきれない自分にも手を焼いている。

息詰まる想い、そぞろな空言、葛藤と逡巡。

それらにきびすを返した私には、受け止めてくれる寄り木も、招き入れてくれる灯火も、すでにどこにもないのだ。


~    ~    ~


だから、ユキノはひとり四阿にいる。

何かを得るため、誰かと語るために、足を運ぶのかもしれない。

身を寄せ合うため、信じられる言霊を分かち合うためなのかもしれない。


そんなヒーリングガーデンのことを、言の葉の庭と呼ぶのかもしれない。



~     ~     ~
   ~     ~     ~



歩き出そうとするタカオと、まだ歩き出せないユキノ。

雨に誘われた気まぐれが、歩調をそこに止めてしまった。

逢うたび心は寄りかかり、魅かれはじめてしまったのです。


その逢瀬は、夢の在りかをともにできる二人だけのエリアカラー。

その約束は、人生の旅立ちを心に秘めあう淡いモラトリアム。


~    ~    ~


さりげない呼応のなかで、相聞歌はみどりを深めていく。

差し出す足先の白さに、目先は色めき立っていく。


遣らずの雨によって穿たれた二人の純心。

一方通行を求める校則など、助けにはなりえない。


めぐる進路に、ゆれる才智なのです。


~    ~    ~


リビングで向き合えば「今がいちばん幸せ」と納得できる二人のはず。

なのに、教師のてらい、15才の勇み肌が、好きという言の葉の先を打ち消してしまう。


それ以上近づくには、所作がまだ分からないのです。

これまでの振る舞いに、つい背を向けてしまうのです。



~     ~     ~
   ~     ~     ~



仲立つ雨も、ゆくへ孤悲しき。


二人を引き合わせたのは、いっときの天の粧(よそお)い。

分かつ先をそれぞれに歩ませるのも、四季の移ろい。


天気はいつもふたごころ。

人の足元もたやすくは定まりません。


~     ~     ~


二人の魂は、まだ階段の途中にいます。

それは、天でもなく、地でもないかりそめの踊り場。


どんなに思いをぶつけ合い、想いでぶつかり合ってもいい。

でも、決して番うことのできないあえなさなのです。


~    ~    ~


タカオの腕では、まだユキノの足を納めることができません。

あと少し、大人にならなければと。


ユキノの指先は、なおタカオへの気持ちを治められないでいます。

あとしばらく、大人であらねばと。


~    ~    ~


やがていつか、孤悲から恋へと詠える日が、ユキノに訪れるのなら。

雨情にも優る晴れの日が、その靴でタカオが誇れるのなら。

それぞれの言の葉が、一つの庭で彩られるのなら。


と、そんな未来を見てみたいと願うのです。


{netabare}
ちなみに上の句は、 

雷神の  少し響みて  藤匂ふ 



藤の花言葉は、

{netabare}   恋に酔う。 {/netabare}

です。
{/netabare} 

投稿 : 2022/09/02
閲覧 : 350
サンキュー:

21

ネタバレ

まつまつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ストーリー作画共に美しい

街並みや雨の作画がとにかく美しい。
50分足らずの作品だが、話も上手く纏められている。

タカオの靴職人になりたいという夢。
本気でそう思って取り組んでいる人に対して無理な夢だと否定する大人がいたらそれは駄目な大人だよ。

本人が本気でそうなりたいと望んで努力をしているなら、それを知っている人は応援するよ。

ユキノ先生はタカオのお陰で再び歩き始める事が出来た。

二人は再び再会する事があるのだろうか。
靴は渡せるのだろうか。

投稿 : 2021/08/28
閲覧 : 206
サンキュー:

10

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この空気感をアニメで描けるとは

短い話でしたが、すごく濃密な話だと思います。
なんとも言えないこの空気感をアニメで描けるのはすごい。
また、悩みを抱えた大人の女性をこれほど魅力的に描けるとは。

投稿 : 2021/08/15
閲覧 : 220
サンキュー:

6

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

男子高生と年上の女の人のラブストーリー

あらすじはあにこれのを見てね☆


45分くらいの映画。。

絵はとってもきれいで写真みたい^^
街も木とかも
とくにきれいなのは水と光かな。。

雨の日にだけ会える女の人のこと
高校生になったばかりのタカオくんが
だんだん好きになってくおはなし。。

でもつゆが終わっちゃって。。

{netabare}
このおはなしはじめ見たときにゃんはよく分からなかった

どうしてタカオくんが
ユキノさんのこと好きになったか
よく分からなかったせいかな?


出会ったときユキノさんって
学校のこととかで悩んでて
そんな気もちってなんとなーく分かったけど
でも
フツウによっぱらいの人だよねw

にゃんは
よっぱらってる人ってあんまり好きじゃないから
特にかなぁ。。

にゃんのママがよっぱらったときとかって。。
(あぁ。。はずかしくって言えないぃ。。w)

あと
平気で足とか出してたし。。
雨上がりってムレてて
くつをぬいだときって足のにおいとかべとべととか
にゃんだったら気になっちゃうけどなぁ

男の人のことはよく分からないケド
女の人だったらふつう
家ぞくじゃない人には見せないんじゃないかな?
よっぱらってたせいだと思うけど。。


だから
さいごまで見たけど
気もちがあんまり伝わって来なかった


このおはなしって
恋愛のおはなしみたいだから
気もちが伝わらないとよく分からないみたい

でも
みんながいいってゆうからもう1回見てみた


ときどきしか会わない人に
恋しちゃうってどんな感じなのかなぁ?って


ユキノさんがさびしそうだった。。からかなぁ?とか
きれいな人だったから。。ってゆうのもありそう。。

でも
もしかして
ほんとはタカオくんってマザコンだったのかなぁ?って。。


お母さんって家出してあんまり出てこなかったけど
でも
それまではお兄さんと3人でくらしてて

そのときもお母さんは年下のカレシがいて
2人のこと
あんまりめんどう見てくれてなかったみたい。。


お母さんってさびしい人だったのかも?

誰かにたよりたいって思ってて
子どもをかまうより恋人が大事?

それで
家出しちゃったのも
お兄さんに彼女ができて
あんまりかまってもらえなくなったから?


そんな
さびしがりやのお母さんがいて

タカオくんって
お母さんに自分のこと見てほしかったのかも?

くつを作ろうって思ったのだって
お母さんによろこんでもらえたのがくつだったから。。


それから
ユキノさんもお母さんみたいにお酒をのむ人で
お母さんにはひとまわり下の恋人がいて。。

それって
タカオくんとユキノさんみたいかなぁ。。って


お母さんが出て行っちゃって
さびしかったタカオくんの気もち

その替わりみたいなユキノさんに会って
もしかして
今までお母さんに向けてた気もちを
ユキノさんが受けとめてくれたのかも?


にゃんは
ユキノさんの気もちってとってもよく分かった(と思う。。)

生徒たちも恋人の人も
苦しいときにだーれも分かってくれなくって
タカオくんだけが分かってくれた。。聞いてくれた。。


にゃんは
あにこれがタカオくんの代わりだからよく分かるw
好きになっちゃう気もちっていっしょだよね。。

好きな人になにかしてあげて
それでよろこんでくれたら自分もうれしい^^

だからにゃんは
へたっぴだけどあにこれに感想書いて
よかったって言われるとうれしいし


きっと
それっておんなじだと思うなぁ。。

タカオくんもはじめ
くつを作ってお母さんにあげて
よろこんでもらいたかったんだよね。。

でも
今そのくつをあげたい人がユキノさんになった。。


2回目見て
2人の気もちがもっと分かったら
ユキノさんがアパートで
タカオくん追いかけてった時ドキドキしちゃった☆


同級生くらいだったら
あのままつき合ってたかもだけど
やっぱりユキノさんって大人なんだよね。。


そのままいなかに帰っちゃって
どんな気もちだったのかな。。

おうちに帰ってもユキノさん
タカオくんのこと好きでいてくれるのかなぁ?


15歳の
まだちょっと子どもだったタカオくんの恋

歳をとってもずっと変わらなくって
大人の人の愛にかわってくのかなぁ。。
そうだといいな☆


いつかタカオくんが
自分で歩けるようになって
アイに行けるときがくるといいね☆
{/netabare}

投稿 : 2021/03/24
閲覧 : 1726
サンキュー:

262

ネタバレ

Fanatic さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨も降らんか 君を留めん

本作「言の葉の庭」と同じ、新海誠監督の「君の名は。」と二本続けて観た直後の感想ですが、私は本作の方がずっと好みでした。

『〝愛〟よりも昔、〝孤悲〟のものがたり』というキャッチコピーを付けられた本作。
〝孤悲〟とは、万葉集の中で多く使われている〝恋〟の当て字で、当時の恋とは「ひとり悲しむもの」「片思い」という意味でした。
〝思いつめて張り裂けそうな心〟というニュアンスを含んだ言葉だそうですが、すごくエモーショナルな当て字です。そして、この作品を見事に象徴している言葉でもあります。

まず目を引くのが、忠実に再現された新宿御苑の風景。
恐らく、実写で取り込まれた画像を加工しているのだと思いますが、もしあれがフルCGや手描きで描かれたものだとしたら、物凄い再現度です。

内容は、雨の日の新宿御苑で偶然に出会った、人生に行き詰った二人の交流の物語。
靴職人を目指している孝雄(15)と、とある事件がきっかけで職場へ行けなくなった雪野百香里(27)が、雨の日の秘密の交流を重ねていくうちに、徐々に惹かれ合っていく様子が静かに紡がれてゆきます。
外界から二人だけの世界を隔絶するように振り続ける雨が、とても印象的でした。

雪野役の花澤香菜さんは、雪野がファンデーションを落として粉々に割れてしまうシーンで涙が止まらなくなったと仰ってますが、女性ならではの心理を小物で巧みに表現されているのも本作の特徴です。

因みに、「君の名は。」で花澤さんがちょい役で出ていたのは、雪野が先生役で出演していたからです(四国の実家に帰ると行っていた雪野が、なぜ岐阜で教師をしているのかは謎ですが)

15歳と27歳の交流ですから、この先も男女の関係に発展することはないだろう、と、恐らく本人たちも心のどこかで悟っていたことでしょう。
それでも、徐々に恋心に似た感情を募らせていく孝雄と、それを受け入れられず、しかし、突き放すこともできない雪野……その、共依存にも似た関係に、観ているこちらも徐々に胸が締め付けられていきます。

そんな観客の思いと二人の感情が、ラストシーンで一つになります。
{netabare}
東京を離れると告げた雪野に対して、想いのたけをぶつける孝雄。
そんな彼に対して雪野も、「私はあなたに救われていた」と、初めて心のうちを曝け出します。
互いに必要としていたことを初めて確信すると同時に、溢れ出す感情と涙。
まるで、それまでの40分がこのシーンの為の前振りだったかのように思える、見事なまでの収束感。
{/netabare}
最後に流れるエンディングテーマの「Rain」も、本編の余韻を心地よく盛り上げてくれます。
映画における音楽って、この程度の主張で十分なんですよね。
この後に観た「君の名は。」は、音楽の自己主張が強すぎて辟易しましたが……。

お勧めの一本です。
「君の名は。」を観ていない方は(あにこれユーザーにそんな方がいるのかどうかわかりませんが)、先にこちらを観ておくと、ちょっとしたリンクが楽しめてお得ですよ♪

投稿 : 2020/11/10
閲覧 : 292
サンキュー:

11

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

水と緑と先生と

新海監督作品では、今のところこの作品が自分にとっては一番好きな作品です。見たのはGyaoですね、再放送で見ました。前半には水と緑がたくさん出て来て、その表現の多彩さ美しさに心を奪われました。私の好きだったタルコフスキー監督の「ノスタルジア」という映画みたいだったです。この雨の公園にいる場面は、環境ビデオみたいな趣がありました。そこで靴職人を目指す少年と女教師が出会う。普通ではありえないと思いますが、そこは映画なので引きこまれます。靴を作るために足を測る場面はフェティッシュで、美しいラブシーンだったと思います。

そういう前半部分と比べて、後半はわりと下世話な方向に行ってしまったと思います。教師が自分も弱い人間だからと打ち明ける場面は、どうしてこんなマンションの階段みたいな場所で言うんだろうと思いました。もっと素敵な場所で告白してほしかった。リアリティでそう作られたと思いますが、前半のファンタジックな描写とのバランスが悪かったように思います。しかし作画は非常によかったですから、私も点数をよくしてみました。教師とのおつきあいについては、いろいろ言う向きもあると思いますが、私はこの恋愛は素直に応援してあげたくなりました。作られた当時ちょっと新米教師の教室内での孤立が社会的に言われていた事があり、そのテーマで作られた作品ではないかと思います。教師も人間だと言う事ですね。

投稿 : 2020/10/05
閲覧 : 236
サンキュー:

14

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨と恋と万葉集と

新海監督って秒速5cmとか天気の子もそうだけど、雨とか雪って好きなのかな。
6月のある雨の日。学校をサボり雨宿りできる場所に行くタカオ。
そこでビールを飲みながら雨宿りしている謎の女性と出会う。
次の雨の日。タカオは嬉しそうにまた、あの雨宿りした場所へ行く。
そしてまた出会う謎の女性。それから雨の日は時々会うようになって。
靴職人になりたいこと。料理が苦手なこと。それぞれのことを話すようになる二人。
靴の本を贈られるタカオ。タカオは女性に靴を作ってあげようと思いつく。
タカオは女性の名前すら知らない。でもすごく愛おしく思う。
2学期が始まって。学校で偶然会うタカオと女性。女性はユキノ先生と呼ばれていた・・

万葉集の問答歌を入れたのは詩的な感じで良かったです。
雨の日にしか会えない二人の恋心を歌っているみたいなので、この物語にぴったりです。
相変わらず絵がすごく綺麗。雨で反射する路面とか雨の波紋とか。
ピアノの音と雨の音が心地良かったです。これもすごく詩的な感じがしました。

タカオに好きだと言われて赤くなるユキノ。でも四国の実家に帰ること、今までありがとうとユキノは言う。
部屋を出ていくタカオ。一人になった部屋で雨の日の二人の出来事を思い返すユキノ。
突然はだしで追いかけるユキノ。タカオは自分の気持ちをユキノに荒々しくぶつける。
タカオに抱きつくユキノ。そしてユキノも自分の想いを・・

終盤、タカオのユキノに気持ちをぶつけるところはグッときました。

絵とか雰囲気などはすごく良くて、詩的な感じなのもすごく気に入りました。

初見の時は、高校生と年上の女性の恋のお話が、物語としてはあまり心に響かなかったのだけど、何気にその後も何度か見たくなって見てるので、あの雰囲気が大好きなんだと思います。

新海監督はすっかり大物監督さんになってしまいましたけど、またこういう作品を作ってくれないかなーと思ってます。

2019.10.15初投稿
2020. 8.25一部修正加筆して再投稿

投稿 : 2020/08/25
閲覧 : 323
サンキュー:

20

ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

27歳の私は、 15歳のころの私より少しも賢くない。

途中まではここでなら迷わず好評系をつけられたほどでした。映像はハイクオリティ
でしたね。まず。甲州街道(国道20号)とか街の風景等良く丁寧に描き込まれていて、
本作を象徴していた雨も、降りしきる様子等かなりリアリティを追求していて、
思わずその場に惹きこまれた様なオーラがありました。これは終始文句なしでした。

靴職人志望だった主人公の孝雄は雨の日には最初の授業をサボる癖があって、
ヒロインだった雪野と度々出会う事になったのですが、万葉集のあの短歌は繊細な
美しさとか感じられた名歌だった事をそうした雨の風景故に余計改めて認識させ
られたし・・・・・・・・・・また声優の花澤香菜氏の演技自体も、声は変わらなく
とも抑揚の付け方でミステリアスな雰囲気は十分に出せていました。彼女を
選んだ人の、人を見る目は確かにあったのでしょうね。

それだけに・・・・・・・・・孝雄も家庭環境は良かったとは言い難く、彼の方は
それほど深刻には描かれてなかったと思いきや、その雪野の方が・・・・・・・・
終盤孝雄と雪野はお互い包み隠さず、本音を吐露し合った(前者は相手の立場を
考えない、やや一方的な非難じみたものに感じられないでもなかったけど)のは
良かったのですが、それだけに教師だった彼女を退職に追い込んだあのごじゃっぺな
連中もあの後ものうのうとしていたであろう事を思うと、やるせないものもあり
ましたね・・・・・・・・まあ孝雄もそんな凄い痛めつけられたほどでもなく、
その後も嫌がらせを受け続けていたわけでもなかった事も伺えましたが、せめて
こいつらに何らかの報いも受けさせてほしかったですね。

実家に帰った事も雪野は孝雄に手紙も出していた様で、もうあんな嫌な事は
さっさと忘れて欲しいとも心から思った。そしてあの挿入歌も孝雄の心情を
良く表した歌で、適切な選曲だったのですが・・・・・・・・・・・・・
凡作じゃないのは分かりますが、簡単に言ってしまえば評価は映像と花澤氏の演技だけの評価といっても過言ではないのかもしれない。

投稿 : 2020/07/14
閲覧 : 291
サンキュー:

2

ネタバレ

どりを さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

綺麗な短編映画ですが…

45分という短い時間であれだけ魅せてくれるのは素晴らしいです。
綺麗な短編映画でしたね。

ただ一つ…気になる点が…

ゆきのの声優がちょっと…
27歳にしてはあまりにも若すぎて違和感が…
花澤香菜さんには少しミスマッチだったのかなぁと思いました。
ゆきのの雰囲気からしてあの声は…うーん…って思ってしまった…

それ以外は素晴らしかったです。

投稿 : 2020/07/10
閲覧 : 243
サンキュー:

4

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一つの区切りとも言うべき作品?

 背景作画は素晴らしく、本作発表時点の新海 誠監督作品の中では最高ではないかと。
 特に本作のキーワードの一つでもある雨を始め、舞台である庭園の池など、水の表現が
印象的。

 SF、ファンタジー要素が皆無という点では、過去作品の中では「秒速5センチメートル」
(以後、秒速と表記)に一番テイストが近いと思うが、趣きはだいぶ異なる。
 秒速が別離に重きを置いていたのに対して、本作は出会いの方に重きが置かれている印象で、
最終的には秋月 孝雄と雪野 百香里はそれぞれの道を歩むが、二人の出会いが次への一歩の
ための糧になったみたい。
 秒速に限らず新海作品は「辛いこともあったけど、前に進まないと」みたいなホロ苦い結末が
多いが、本作はもっと前向きな一歩で。これまでの作品に較べて爽やかな締めという印象。
 実際、ラストの孝雄の独白のように再会の余地は充分にありそうな感じだったし。

 本作の次作である「君の名は。」はこれまでにないビッグプロジェクトで、製作委員会方式を
取っている。
 そのため作品の善し悪しは別にして、色々な人の意見が作品に入っているだろうし、実際
映像からもこれまでにないものを充分に感じ取ることができる。
 そういう意味では、本作品は「ほしのこえ」から続く新海作品の集大成で、かつ一つの区切りと
なった作品なのかな、という気がした。

2018/07/29
2018/07/30 脱字を修正
2020/04/02 表現方法を変更

投稿 : 2020/04/02
閲覧 : 373
サンキュー:

12

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨と恋と万葉集と

新海監督って秒速5cmとか天気の子もそうだけど、雨とか雪って好きなのかな。
6月のある雨の日。学校をサボり雨宿りできる場所に行くタカオ。
そこでビールを飲みながら雨宿りしている謎の女性と出会う。
次の雨の日。タカオは嬉しそうにまた、あの雨宿りした場所へ行く。
そしてまた出会う謎の女性。それから雨の日は時々会うようになって。
靴職人になりたいこと。料理が苦手なこと。それぞれのことを話すようになる二人。
靴の本を贈られるタカオ。タカオは女性に靴を作ってあげようと思いつく。
タカオは女性の名前すら知らない。でもすごく愛おしく思う。
2学期が始まって。学校で偶然会うタカオと女性。女性はユキノ先生と呼ばれていた・・

万葉集の問答歌を入れたのは詩的な感じで良かった。雨の日にしか会えない二人の恋心を歌っているみたいなので、この物語にぴったりです。
相変わらず絵がすごく綺麗。雨で反射する路面とか雨の波紋とか。
ピアノの音と雨の音が心地良かったです。これもすごく詩的な感じがしました。

タカオに好きだと言われて赤くなるユキノ。でも四国の実家に帰ること、今までありがとうとユキノは言う。
部屋を出ていくタカオ。一人になった部屋で雨の日の二人の出来事を思い返すユキノ。
突然はだしで追いかけるユキノ。タカオは自分の気持ちをユキノに荒々しくぶつける。
タカオに抱きつくユキノ。そしてユキノも自分の想いを・・

んー。絵とか雰囲気などはすごく良くて、詩的な感じなのも気に入ったんだけど。。
高校生と年上の女性の恋のお話なんだけど、物語としてはあまり心に響かなかったなあ。なぜだろ?
あ、終盤のタカオのユキノに気持ちをぶつけるところはグッときたかも。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 261
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HIRO さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「君の名は。」あとは「言の葉の庭」観てほしいな。

ちょうどGYAOで公開していたのでひさしぶりに視聴しました。

 タカオとユキノの会話を最小限に抑えることによって二人の切ない恋物語が抒情詩的に表現されています。

新海監督は、ヒロインのキャスティングに25歳以上の女性でオーディションを行いましたが当時23歳の花澤香菜さんはどうしてもこの役がやりたくて事務所にお願いして応募したそうです。後から考えると花澤香菜さんのはまり役じゃないかと思います。ナイスキャスティング。
入野自由さん演じるタカオもユキノ対するストレートな恋愛感情がよく出ていてとてもよかった。

「言の葉の庭」「クロスロード(Z会CM)」とを観て気がついたというか確信したというか。新海誠監督は”光の魔術師”なんだと思った。
私たちの生活している世界では太陽と日差しの光が入る風景がありとあらゆるところにある。
新海誠監督はそれを正確に描写することによってリアリティーのある映像を作り出しています。まさに光の魔術師☆.。.:*・新海誠監督。
この作品を観ると学生時代に美術館で観たモネの絵を思いだします。

普通は主人公の顔は白く輝いているのが普通ですがこの作品ではあえて逆光で映し出すことによって背景に奥行きをだしています。
とくに主人公タカオとユキノのが新宿御苑の東屋で出会うシーンですが、ユキノがタカオに気づき振り向くシーンでは逆光でありながら瞳や髪の毛に新緑の緑が映りこんでいてよりリアリティーに立体感のある映像になっています。私はこのシーンで新海誠監督のとりこになってしまいました(笑)
風景では梅雨の雨の風景が丁寧に描写されていて梅雨に次々と芽吹いていく新緑とみなもに映し出されるエメラルドグリーンの木々の色や風景の描写がアニメでここまで表現できるのかと思うほどとても綺麗です。

東京の男子高校生と生きることに不器用な年上の女性の淡い恋の物語を丁寧に描いています。
靴職人を目指す高校生のタカオ(秋月孝雄)は雨の日の日本庭園で昼間からビールを飲んでいる女性、ユキノ(雪野百香里)に出会う。
彼女はタカオとの別れ際に万葉集の一句
「鳴神の光りとよみてさし曇り、雨さへ降れや。君は留らむ」(意味:雷が鳴って雨が降っていればあなとを留めておけるのに)を読んでその場を去る・・・
クライマックスはユキノはタカオに「・・あの場所であなたにすくわれてたの・・」とタカオがユキノに恋愛感情を抱いたととはちょっと違った感情を表しています。
タカオには四国までユキノを迎えにいってほしいですね。

ちなみにタカオは返し歌で
「鳴神の光りとよみて降らずとも、我は止まらむ。妹し止めてば」(意味:雷が鳴って雨が降らなくとも、あなたが言えば留るのに)を読んでます。ち洒落た大人の会話ですね。

光の魔術師の称号をもつ画家にレンブラント、フェルメールがいますが、新海誠監督の名も近い将来記載されるでしょう。


スタッフ
監督・脚本・原作・絵コンテ・演出・撮影監督・色彩設計・編集 - 新海誠
作画監督・キャラクターデザイン - 土屋堅一
美術監督 - 滝口比呂志
音楽 - KASHIWA Daisuke(柏大輔)
プロデューサー - 川口典孝
制作プロデューサー - 伊藤耕一郎、酒井雄一
制作・著作 - 新海クリエイティブ、コミックス・ウェーブ・フィルム
アニメーション制作協力 - アンサー・スタジオ
配給 - 東宝映像事業部
主題歌:秦 基博、槇原敬之 「Rain」 (原曲:大江千里 )
キャスト
秋月孝雄 :入野自由
雪野百香里:花澤香菜
平野文:タカオの母
タカオの兄 :前田剛
タカオの兄の彼女 :寺崎裕香
ほか

投稿 : 2019/08/03
閲覧 : 555
サンキュー:

81

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

いつか叶う二人の孤悲

新海作品の中で一番好きな、胸に沁み入る作品です。

とにかく雨の描写と色使いが溜息が出るほど美しい。そして万葉集を引用
した、物語に於ける切っ掛けと結びを作る手法は流石です。この万葉集の
美しい情景を伝えるには、同じように美しい作画が必然だった訳ですね。

また二人の声を務められた入野自由さん・花澤香菜さんもとても良演でし
た。彼ら声優の素晴らしい演技力と映像美が絶妙に絡み合い美しい作品が
作られている。46分という短時間でよくまとめ上げていると感心します。


【以下、簡単なネタバレ】
人生の歩き方を失った教師の百香里と、靴職人を目指す孝雄の運命的な出
逢い。そして雨の降る御苑という『庭』でのみ交わされる『言葉』とそれ
を補う映像美が観る者の想像を掻き立てていく。

恋に裏切られ、傷を癒しきれない百香里がとった孝雄への言動。そして叶
わぬ恋のまま抱き合う二人。その後、離れて生活を送る中で、いつか二人
に心の成長が訪れ、きっと互いの想いが叶う、そんな気がします。


小説では映画で終わるエンディングに続きがあります。興味がある方は是
非読まれることをお勧めします。新海作品ですので決して物語は完結はし
ませんが、二人の始まりを感じさせる素敵な終わり方です。

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 220
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ゆい さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

良さがわからない

え、全然。つまらなかった
最後男酷いし。振られたからって八つ当たりするなよ、、
嫌いです。とか、最初から嫌な人でした。とか負け犬の遠吠えかい。
最後はいい感じに終わったけどなんかなー

投稿 : 2019/07/18
閲覧 : 240
サンキュー:

3

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

切なくも美しい言葉。

『鳴神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留め』...
『鳴神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば』...

雨の中で歌う切なくも美しい言葉。

意味を悟りそう返した孝雄に「雪野さんじゃなくて、先生でしょ」と言う百香里。絶望を感じ帰る孝雄を裸足で追う百香里に「やっぱりあなたのこと嫌いです。汚いですよ、あんたは」と言う孝雄。そして「わたし・・・あなたに救われていた」と抱きつく百香里。

自分が勤める高校の生徒だと分かり、きっと気付くだろうと何気なく歌ったこの短歌。自身の寂しさからつい歌ってしまったんでしょうか。叶わぬ恋と知りながら返す孝雄の切なさに心を打たれます。

繊細で美しい言葉に相応しい、美しすぎる映像とストーリー。

新海作品の中で一番好きな作品です。

投稿 : 2019/07/03
閲覧 : 270
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nan-nan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

画の綺麗さに…。

画の綺麗さに感激したことを今でも覚えています!
お話自体は「ありきたり」と言われればそれまでなのですが、なんと言っても新海監督の描写の美しさが光ります!
雨の中、影として映る木々さえ美しかったです!

やっぱり新海作品、好きなんですよね(⋈◍>◡<◍)。✧♡

投稿 : 2019/06/29
閲覧 : 221
サンキュー:

4

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

この時期になると、また観たくなる。

雨の日は嫌いじゃないです。

朝起きたときの薄暗さ
屋根に落ちる雨音
どんよりした空模様

いつもと違うってだけでワクワクする
その雰囲気を描いてくれたことに感激です。


ただ・・・


映像がとてもリアルなだけに
光の多さに違和感を覚えます。

女性が男性に依存しているような描き方に
少し不快感を抱きます。


雰囲気が好きなだけに
なんか、モヤモヤします。


{netabare}
STAFF

原作:新海誠
監督:新海誠
脚本:新海誠
音楽:KASHIWA Daisuke

制作会社:コミックス・ウェーブ・フィルム
キャラクターデザイン:土屋堅一

主題歌:Rain/秦基博


CAST

秋月孝雄:入野自由
雪野百香里:花澤香菜
{/netabare}

投稿 : 2019/06/16
閲覧 : 221
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響-n4 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今まで観てきたアニメ映画での一番の衝撃的な画質の綺麗さ!

確かに"君の名は"とかの方が画質的にも綺麗だとは思いますけど、アニメ映画で初めて{何!この綺麗なアニメ映画はっっ!!}と驚いた作品でした。
また、新海 誠さんの作品では一番好きな作品です。
物語性としては、まぁまぁありありな展開?っぽく感じましたが、またそこに刺してくる主人公が先生に対し、如何に情熱的というか、心情変化がよく分かる作品だったと思います。

投稿 : 2019/05/20
閲覧 : 326
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5

ネタバレ

takeboo さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

余韻に浸れる作品

ちょっと年の差があり過ぎかな。
一歩間違えば中学聖日記。
ただ、遠距離であと2年もすれば、堂々と付き合えるようになる。
そういった、未来のことを思い馳せながら余韻に浸ることができるエンディングで楽しめた。もちろん映像は素晴らしいし、ドルビーサラウンドの音声で視聴すると、本当に雨のシーンの中に入り込んだ気分に浸ることができた。
82点

投稿 : 2018/12/16
閲覧 : 351
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7

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へも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

好きです。でも小説版はもっと好きです。

すっごく美麗な作画で見入ります。雨降りでも光が当たり、暗く見せない風景描写は感動的ですらある。しかしそれに比べて人物はやや無機質に描かれていた感じがしました。(主人公ふたりが基本的に感情的にならないタイプだしね)

いやそれよりも! 46分という上映時間は短すぎる!! タカオとユキノの話に全振りされてましたが、小説版ではキャラクターそれぞれの視点からの物語となっており、ドラマとしての厚みが段違いです。特にタカオのバイト先の先輩(シャオホン:映画版には登場無し)が居ることで、タカオの未熟さ青臭さが対比され浮き彫りになっていて感心しました。他にもユキノに嫌がらせをしていた祥子や、ユキノの元恋人の体育教師の話などもありますが、ネタバレするのもなんなのでここまで(^_^;

時系列から言って映画版がまずあって、その後に小説版を連載されたようですが、急がず小説版レベルの展開を煮詰めて上映時間も長めにとれていたら・・・と思わずにいられません。
「君の名は。」の拙レビューでは、特別編小説Another Side:Earthboundも読んだほうがより楽しめると書きましたが、「言の葉の庭」は間違いなく小説版が本編です。もし映画版がお好きなら、小説版も読むことでよりいっそう作品の魅力が増すと思います!!

投稿 : 2018/10/19
閲覧 : 278
サンキュー:

21

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buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ビールとチョコレートとお姉さん

結構おもしろかた。
お姉さんの方の状況はあんまり好きじゃないけど。

不幸や悲劇は蜜の味がするからね♪



さて、
冷静に彼と彼女の関係を考えると
まあ大変だなぁと思うよ。

けどね、この世にはラミレスっていう優秀な野球選手であり監督がおり、
ペタジーニという優秀な野球選手がおります。
前者は14歳年上のお姉さん、
後者は25歳年上のお、お姉さん
と結婚しておりました。

(調べたら年下と再婚、しかもメッチャ年下としてたとは言えない)

問題ありません。



実写化と見間違うような庭園と雨のきれいさで、
彼と彼女は現代社会の問題のいくつかをじっとり抱えておりました。

特に彼の方の「やりたいこと」と「集団社会・学歴社会」とでもいうような
相反してしまう事柄の不調和は息苦しいものだ。

基本的に金持ちの方が色々やりやすい、
兄弟が多くて跡取りっぽいヤツが他に決まっているか
自己責任で自由に生きなさいという思考の親元だとなおさらだ。

お金と環境、この2つを手に入れることがどれほど困難か。


お姉さんの方は…社会と地域と組織と、何より自らの精神衛生上の健康を保つために
公の場で叩き潰してやるのが良かったのでは。
ゴミはゴミ箱へ、社会の常識です。
まあ、打てないキャッチャーぐらいの打率と同じぐらいの割合で
一見更生っぽくなることはある。


私が何を言いたいかっていうと
日本のプロ野球のあのチームと
お姉さんは最高だってことだ。

投稿 : 2018/10/08
閲覧 : 285
サンキュー:

10

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 1.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

途中から駄目になった

後半から新海誠臭が強くなってしまい残念。
あの急展開は苦手。

投稿 : 2018/10/01
閲覧 : 225
ネタバレ

にゃわん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

観たいと思ってみたら…

あの、新開誠監督の物語だと聞いて
半期待してみました。

作画と風景…背景の綺麗さは相変わらず良作
内容的には、ちょっとのみこめなかった
感動というより、若干の鬱要素を感じた。

生徒が教師を虐め嫌がらせをして
その教師は人と関わるのが苦手になり
ストレスからか味覚感覚を失い
唯一、お酒とチョコレートしか味がわからなくなる。
でも

とある男子と出会い味覚感覚が戻りつつあり
男子高校生は気になる女性が
自分の高校の教諭だという事を
風の噂できく

教諭は、男子高校生に黙っていたのだ。
雨の日にしか会えない2人…
高校生は、教諭が学校に来づらい理由を知る
すると喧嘩というか一方的に
先輩に突っかかっていったのだ。

そのあと、どしゃ降りの雨の中
本音を言い合う2人
一度は、女教師の家に上がり込んだ学生は
そこで告白したがふられてしまう。

結果的に隠れて両想いとなり
完成した靴を本人に渡すことはできず
いつもいた、あの公園に靴だけおいて
エンド。


なんか、ハッピーエンドでもなければ
バッドでもない
内容的にはところどころ共感できるが
謎めいた話なので感想を描く側も
アニメ視聴側も難しいと思う

投稿 : 2018/06/27
閲覧 : 208
サンキュー:

3

ネタバレ

tyuio さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

秘密の邂逅

どこか壊れてしまった先生は、酒持ち込み不可の新宿御苑で生徒と密会を重ねる。
裸足に靴を履かせるシーンはそこはかとなくエロチックだ。

「雨」の描写にこだわったという今作は、秦基博のRainで終わる。
ラストシーンに雨が上がるのも象徴的でよかった。


しかし、教師側の心は既に壊れているよな?
じゃないと、先に生徒と距離をとるでしょうよ。そうあるべき。

投稿 : 2018/02/17
閲覧 : 247
サンキュー:

5

ネタバレ

がぁべら♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

愛に至る以前の孤独 ——。「孤悲」の物語

靴職人を目指す高校生のアキヅキタカオは、雨の日の1限は授業をサボって、庭園で靴のデザインを考えていた。ある日、タカオはそこで昼間からビールを飲んでいる女性、ユキノユカリに出会う。どこかで会ったかとタカオが尋ねると、ユキノは否定し、万葉集の短歌 「雷神(なるかみ)の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」 を言い残して去っていったところから物語は始まる。
------------------------------------------------------

絵は素晴らしく綺麗デス。
キャラは家庭環境故少し大人びた高校生と心に傷を持つ女性がメインです。
丁寧な描写で、静かな雰囲気の作品デス。
印象的だったシーンは、タカオ君がユキノさんに感情を爆発させるところデス。
とても心打たれました。
ハッピーエンドではなかったけれど、前向きに進んで行く二人の行く末を願わずにはいられませんデシタ。

投稿 : 2018/01/02
閲覧 : 274
サンキュー:

10

ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

密室シチュエーションを取り入れたアニメ

このアニメは新海監督が上手く密室要素を
盛り込んだアニメである。

作画に関しては、いつものことなので
気になった部分のみとりあげる。
雨の日が多いということもあり、水の描写に
とても気合が入っている。
葉の作画も素晴らしい。誠に感服した。
小屋の中が舞台ということもあるだろうが。

ストーリーも、中々の出来。
登場人物も少ないし、きちんと2人に焦点が当てられている。
中盤までの流れには特に抵抗なく受け入れられた。
終盤から悪い癖が出てしまったように思われる。
そこが非常に残念な所。

秒速と比較すると格段にカメラワークが良い。
正直ほっとした。

やはり、この作品にも鳥先輩が登場した。彼の常とう手段だ。
尺稼ぎのためによく使用される。
頻度が少ないのが唯一の救いか。

エンディングの入り方も、やはりMV。
ここまでくるともはや確信犯。
君の名はほど変にぶち込んでいないため、あまり
抵抗なく聞けた。

私は、どうやら密室要素の作品が好きな傾向にあるようだ。
別作品のレビューに密室要素を取り入れた
映画の情報を入れているので
そちらを参照して欲しい。

もしかすると、新海作品の中では
一番好きな作品なのかもしれない。
個人的には、思ったより面白かった。
新海作品の入門としてもオススメしやすい。

投稿 : 2017/12/06
閲覧 : 360
サンキュー:

21

ネタバレ

ふわふわマショマル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

こういうの好き

エンドロールで新海監督と知りなるほどって。

最後は泣いちゃった。
結局二人は離れてしまったのね。

作画綺麗でした。とても好きになりました。

投稿 : 2017/10/11
閲覧 : 286
サンキュー:

3

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言の葉の庭のストーリー・あらすじ

靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は学校をさぼり、日本庭園で靴のスケッチを描いている。そこで出会った、謎めいた年上の女性・ユキノ。やがて二人は約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、心を通わせていくが、梅雨は明けようとしていた­…。(アニメ映画『言の葉の庭』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2013年5月31日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
主題歌
≪ED≫秦基博『Rain』

声優・キャラクター

入野自由、花澤香菜

スタッフ

原作:新海誠、 監督:新海誠、脚本:新海誠、作画監督・キャラクターデザイン:土屋堅一、美術監督:滝口比呂志、音楽:KASHIWA Daisuke

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