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「言の葉の庭(アニメ映画)」

総合得点
86.1
感想・評価
2002
棚に入れた
9534
ランキング
212
★★★★★ 4.1 (2002)
物語
3.9
作画
4.6
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.8

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言の葉の庭の感想・評価はどうでしたか?

雑食大魔王 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

雨が好きになってしまうような作品。

絵と音がバッチリ合っていてすごかった。

投稿 : 2024/08/11
閲覧 : 49
サンキュー:

1

ネタバレ

ネムりん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美しい背景と想いが伝わってくる心情描写

緻密な風景描写が印象的な新海誠監督が手掛けた劇場映画作品。

新海誠作品は個人的にはあまり高い評価はしていないですが、この作品は46分間の時間枠の中でよく出来てる感想を持ちました。

本編の約8割が雨のシーンで構成されているそうで、背景を中心にほぼデジタル作画で描かれていて、雨水が落ちる動きや波紋の広がり、公園に生息する動植物、日常生活における家具や食事の風景など一つ一つ細部に渡り丁寧に作り込まれており、日常に馴染んだ温かみのある作画がとても印象的。

登場人物の雪野先生は、就活で悩んでいた同監督作品の「彼女と彼女の猫」の彼女こと美優と重なる部分があり、就職して5年後の彼女の姿を描きたかったのかなと思いを巡らせ、声優は同じ花澤香菜さんでキャラデザもよく似ていて、二十歳前後の多感な時期の「苦悩」と「希望」をうまく対比させ、将来性のある若い世代に向けたメッセージ性のある作品に仕上がっていました。
自身の大学生前後の環境の変化に対する不安と選択への期待が交錯していた時期に重なる部分があり、感化されるところがありました。

雪野のセリフで「27歳の私は15歳の頃の私より少しも賢くない。私ばっかりずっと同じ場所にいる」というのは、同じ15歳の孝雄と自分の姿を重ねて語られているようで、歩みを進めるための「靴」と成長過程の「人生」の歩みを掛け合わせて物語が描かれてると解釈でき、苦慮しながら前を向いてく焦燥感が伝わってくる。

15歳の時の私は孝雄のように前向きでいつも前に進もうと努力していたけど、いつの日か社会人になり壁にぶつかり歩みを止めてしまった。

孝雄の姿を見て前向きな気持ちになり、また人生の歩みをしようと思えるようになった。

最後の抱き合うシーンの「あの場所であなたに救われてたの」のセリフはこのことを指していたと作品の深みを感じる。

観る人によって二人の関係の受け止め方はそれぞれだけど単純な恋愛作品ではなく、人生行路について短い音声映像の中にしっかりと伝えたい内容が詰まっていて、物語の内容と映像共に評価したいと思えた作品でした。

投稿 : 2024/06/12
閲覧 : 452
サンキュー:

14

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

言葉を越えた言葉

普段何気なく生活している中で音は無数に聞こえてくる。聴覚や視覚などと普段の生活という普遍的な共通項で、本作の人気が成り立っている気がする。

私は音に敏感な人間で普段音を苦手としている神経質な奴です。
本作の音は美しい。歩く靴の音、包丁の音、呼吸、字を書く音等々。こんなにも綺麗に音って大切だよな、なんて感傷に浸らされたり、作画においては美しくも写実のような映像は原風景にまで届いてくる。

物語は靴職人を目指す眩しい若者と、社会に悩み疲れ前に歩けなくなってしまった女性とのお話。

二人の公園での描写の中では女性はいつも缶ビールを飲んで、おつまみにはチョコレート。私も何故だか無性に飲食したくなってコンビニまでひとっ飛び。普段のビールの味とは格別に違っていた程、味覚や嗅覚までも刺激してくるのは、流石に参った。

若者が彼女に惹かれていくように私も彼女に惹かれていった。それぐらい彼女が身近に感じられて彼の気持ちが流れてきた。

人が持つ五感を通して訴えてくる形の無い、音や画というあやふやな概念を、メッセージを持たせ、言語というカテゴリーに落とし込んだ表現に脱帽。一方で物語としても脱いでしまった靴を、履き直し歩いてゆけるような、そっと背中を押してくれる優しい作品。新海監督作をいままで避けてきたことに後悔と、これから見れる事に感謝。

投稿 : 2023/09/29
閲覧 : 420
サンキュー:

31

ポリゴン@Radio さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絵、作画、アニメーションの質が高すぎる!

天気の子と同じ新海誠さん作品!
これまた絵、作画、アニメーションの質が高すぎる!
学校をサボる男子学生と仕事をサボる女性社会人が雨の日に出会う.........
なかなかおもしろかった!

投稿 : 2023/09/01
閲覧 : 92
サンキュー:

2

ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これは観た方が良いよ 短いし

雨の日の午前だけ学校をサボる高校生が立ち寄るのは新宿御苑の東屋。
そこには先客(朝っぱらからビールを飲む社会人らしき女の人)が居て、そこから2人の3カ月くらいの、短編小説の様なおはなしです。

新海監督さんて言うんでしょ、
「あ、アレとアレと同じ人だ」ってすぐわかりました。


最初始まった時は正直「またウィスパーボイスで世の中に不平不満をのたまうこの感じか…」とちょっとイラっとしましたが、最後まで観たら良かったですよ。
高校生君がちゃんとしてて。
観てる私が感じている事を台詞で言いやがったんですよ。
天晴ですわ。

それで最後は若者の成長モノ観たように清々しい気分です。

{netabare} 女氏の方はちょっと心配ですが、ま、大丈夫でしょ。
己は歳相応にシャンとせい!
でもわきまえて高校生君をどうのこうのしなかったのはエライ。
この後一緒に居ても高校生君に無駄な時間と消耗を強いるだけですからね。
田舎に帰って幸せ見つけるのが良いさね。
{/netabare}

50分足らずの時間が絶妙です。
ダラダラしないのが凄く良い。

観て損は無いかと。

投稿 : 2023/06/14
閲覧 : 128
サンキュー:

7

こすみどる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

何度観ても心が揺さぶられる傑作

この作品に出会って、2日間で8回観た。

気に入った作品は何度も観るが、基本的にはどんな名作でも2回目を観るまで3ヶ月〜半年は最低でも期間をあける。

理由は様々あるが、好きな音楽をヘビーローテーションしているとそのうち聴き飽きてしまうように、好きな作品を何度も観て見飽きてしまうのが怖いから。
先の展開が分かっていて、一度目に観た感動を越えられないから。

だが、この作品はそんなマイルールを破らずにはいられないほど心を突き動かされ、揺さぶられ、何度も観てしまう自分を抑えることができなかった。
そして何度観ても、どれだけ展開が分かっていても、毎回鳥肌が立つ。

感動した!とか、軽々しく言えるような作品ではない。
自分の語彙力では一言で表現しきれない、芸術性のようなものがこの作品にはある。

『この作品が46分?嘘だろ…』と本気で思うくらい濃密で、1秒、1カットも無駄がない。
そして、1度観ただけでは気づかない細部に宿った作品の想いがじわりじわりと染み出して、終わりが見えない。

単純にストーリーだけ書き出せば大した内容じゃないかもしれない。
新海作品に評される背景の綺麗さがなければ普通の作品かもしれない。

それでも、全てが、この作品の全てが、素晴らしい。

やはり言葉では言い表せない。
それに、まだまだ汲み取れていないことも多いと思う。
余韻が強烈すぎて、まだまだ浸りきれていない。


この作品は恋心というキーワードが要素として1つある程度のもので、決して恋愛をテーマにした「恋愛映画」ではない。

自分の居場所を見つけるため、自分の居場所を取り戻すため、自分を取り戻すため、、
2人に共通しているところは、現実と現状に抗おうとしている点。


観る度に、またこのレビューを少しずつ書き加えていこうと思う。

投稿 : 2023/06/07
閲覧 : 435
サンキュー:

24

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

未だに・・・・・

新海監督の作品はほとんど観たけど、未だにこの作品が一番面白いと思う(初めて観た新海作品だから多少の思い出補正はあるけど)。

投稿 : 2023/04/02
閲覧 : 97
サンキュー:

0

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「人間なんて、皆どっかちょっとずつおかしいんだから」

新海誠監督の劇場アニメーション5作品目。

今までの作画も尊く美しくとても繊細でしたが、雨を中心とした作品ということもあり、今作から透明感溢れる作画に一新されました。

梅雨から秋にかけた生徒と教師の恋模様を描いた物語。将来のことを考えないといけない青年期の複雑な心情と、大人の少しずる賢く難しい心情を繊細に描いている作品です。この気持ちを代弁してくれるかのような秦基博さんカバーのRainがとても心地良いです。

1時間で描くとても尊くて美しい物語です。この作品までが旧新海誠作品と言ってもいいでしょうか。「人間なんてどっか皆ちょっとずつおかしいんだから」「私、まだ大丈夫なのかな」などといったセリフ回し、主人公のナレーションでの物語構成などが好みです。

「君の名は。」で大幅な客層を得たと思うので、また原点回帰という形で切ない作品を制作して欲しいです。

投稿 : 2023/02/13
閲覧 : 356
サンキュー:

7

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

雷神の少し響みてさし曇り

新海誠監督の劇場版アニメ作品5作目。
ファンタジーやSF色はなく、前前作の『秒速5センチメートル』同様、"ありえる話"です。
尺も劇場版というには短い46分ほどで、元はDVD販売のみにする予定だったようですが、最終的に劇場公開となりました。

都内在住の靴職人を目指す高校生「タカオ」が主人公です。
彼は雨の日の午前中は学校をサボって、開放された庭園の屋根付きのベンチでデザインを考えていました。
その雨の日もベンチに向かっていたのですが、そこにはチョコレートをつまみにビールを飲む仕事をサボり中の様子の女性「ユキノ」がいます。
その日から二人の交流が始まり、雨の日の午前中、示し合わせたわけではないですがその庭園のベンチで出会い、二人の時を共有します。
序盤は二人の甘酸っぱい関係を描くのですが、梅雨が明けて会わない日が続いた時、タカオはユキノについて知る展開です。

前作の『星を追う子ども』があまりにもジブリで賛否が出てしまったためか、本作は方向を元に戻した感じがしました。
愛情までいかない男女の関係が描かれていて、会えない訳では無いけど会えなかったり、淡い思いを抱きつつもそれに気づかないふりをしたり、新海誠氏らしい切ない感じがある作品です。
ただ、本作も、端的に言えば大人の女性と高校生男子がイチャイチャする話のため賛否があり、嫌悪感を覚える方は要注意だと思います。

作品のほとんどのシーンが雨の場面です。
雨に閉ざされた屋根付きのベンチで二人きりで、話をし続けるでもなく、ただ時間を共有するだけの関係というのがとても良かった。
46分という短い時間ですが、内容は濃くて無駄がなく、『秒速5センチメートル』と違いラストもスッキリしています。
個人的に『天気の子』までの新海誠作品では一番好きな作品です。

投稿 : 2022/12/30
閲覧 : 114
サンキュー:

5

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

年上女性はお好きか?

チョコレートをつまみに酒を飲む年上女性教師との禁断の恋みたいな
しっぽりとした感じで割と僕は好き。

古文の教師と靴職人を目指す高校生の組み合わせっていうのもなんかよいと思います。

短い作品なのでお手軽ではある。

EDは秦基博が大江千里のRainをカバーしたもの
雨が印象的に作中で混ぜられているので、より情緒が溢れている


以下あらすじ。
靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。

投稿 : 2022/11/10
閲覧 : 182
サンキュー:

14

ネタバレ

Sunshine さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

爱情 剧情

委婉的言语无法击破隔阂,直抒胸臆才能拉近距离。

投稿 : 2022/10/22
閲覧 : 119
サンキュー:

0

overnao さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

きもい

新海誠らしくキモくて良い(褒め言葉
ストーリーに大した意味はなくて、視聴者の心の内のノスタルジーとカタルシスを引き出すために作られたかのようなキャラ設定と背景美術が良い意味でサブカル臭がして好きです

島崎藤村の初恋に通ずるような誇張された恋愛のキモさを感じましたが、藤村の拠点だった長野県小諸市と新海誠の地元の小海町って地理的に近いみたいですね。あのエリアってこの手のクリエイターが育つ土地柄なんでしょうか。

投稿 : 2022/09/09
閲覧 : 159
サンキュー:

3

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

様々な雨の表情に魅了されます。

降りしきる静かな雨の新宿御苑での出会い。
朝からビール片手に佇む綺麗な年上の女性に視聴者である自分も
魅せられたのかもしれません。

名前も知らない学生と大人の女性、
二人の心の動き、出会って言葉を交わすことが密かな喜びって展開は
ぎこちなさも相まってちょっとドキドキしながら観てました。

梅雨に始まったこの出会い。
大半の普通の人にとって鬱陶しい雨が二人にとっては
待ち遠しい。
梅雨が終わり少しずつすれ違って、新学期を迎えたその時
タカオは彼女が自らが通う学校の教師だったことを知ります。

大人として現実の問題にずっと苦しんできたユキノ。

将来、靴作りで自立できるか不安を抱えて苦しむタカオ。

同じ学校の生徒と教師という関係が明らかになって
名前を知れた事が、距離を作ってしまう。
どうなってしまうの?ってすっかり引き込まれてしまいました。

土砂降りの雨が二人に幸せな一時を与えてくれて
素直に自分の気持ちを伝えたタカオの誠実さが素敵でした。

元々、生徒からの横恋慕がきっかけのイジメで傷ついたユキノにとって
先生って呼ばせて距離を取ってしまう気持ちも痛いほど分かります。

涙ながらに気持ちをぶつけるタカオに
ようやく素直な本音をさらけ出すことができたユキノ。
出会った時から壊れてしまいそうで怖くて苦しんでたって
事実を泣き叫びながらタカオを抱きしめるユキノ。
二人の抱き合う姿が美しすぎて・・ダメだ泣くよ~~><!

自分は新宿御苑のあの場所は訪れたことはありません。
それでも普段よく仕事で訪れる新宿の街、景色。
本作ではあっここだってすぐわかるくらいに
これでもかって細かく緻密に描かれてます。

緻密さでは実写を超えることはないです。
それでも実写以上に感動してしまうのは、雨の描写とか
現実とは少し違う幻想的な雰囲気を感じたからかもしれません。

そしてこの作品は絵だけでなく音楽も素晴らしいです。
最後に流れる主題歌の秦基博さんが歌う「Rain」もまさに
歌詞も含めてこの作品にピッタリすぎて聴きながら涙でした><!

46分って短い時間の中でこれほどまでに二人の心情が
胸にきちゃうって新海監督ってやっぱり凄いなって思いました。

新海監督の新作「すずめの戸締まり」ももう間もなくですが
期待してしまいます。

投稿 : 2022/09/03
閲覧 : 241
サンキュー:

43

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

仲立つ雨も ゆくへ孤悲しき

心に靄がかかる日は、雨に烟(けぶ)るエキストラでいたい。
大都会の水の辺(べ)に、消えいるくらいがちょうどいい。

水紋と緑葉とで彩られた新宿御苑。

顕世(うつしよ)の喧騒を遠くにさせる優しげな萃雨。
空蝉(うつせみ)の体を気遣うようにささやく雨だれ。

そんなハーモニーとセレモニーとに落ちつきたい寂しさが、胸の奥で疼いている。


~    ~    ~


ビールの苦みは、気抜けしたかのようにいくらもキレがない。

チョコの甘さも、だれかを許せるほどの魔法をあみ出せない。


夏空はまばゆく煌めいているのに、潤いはすっかり干上がっている。

開いたページに世路を辿っても、憂いばかりに足をとられている。


~    ~    ~


その人は、今までどんなふうに暮らしてきたのだろう。

足元の覚束ない彼女を、この先、律するものは何だろう。


孤悲しさを未来に残したい万葉の詠歌なのだろうか。

それとも、万葉に陰るベンチで言向け和す誰かだろうか。


~    ~    ~


いわれなく詰られることに戸惑っている。

だけど、大人の対応がこなしきれない自分にも手を焼いている。

息詰まる想い、そぞろな空言、葛藤と逡巡。

それらにきびすを返した私には、受け止めてくれる寄り木も、招き入れてくれる灯火も、すでにどこにもないのだ。


~    ~    ~


だから、ユキノはひとり四阿にいる。

何かを得るため、誰かと語るために、足を運ぶのかもしれない。

身を寄せ合うため、信じられる言霊を分かち合うためなのかもしれない。


そんなヒーリングガーデンのことを、言の葉の庭と呼ぶのかもしれない。



~     ~     ~
   ~     ~     ~



歩き出そうとするタカオと、まだ歩き出せないユキノ。

雨に誘われた気まぐれが、歩調をそこに止めてしまった。

逢うたび心は寄りかかり、魅かれはじめてしまったのです。


その逢瀬は、夢の在りかをともにできる二人だけのエリアカラー。

その約束は、人生の旅立ちを心に秘めあう淡いモラトリアム。


~    ~    ~


さりげない呼応のなかで、相聞歌はみどりを深めていく。

差し出す足先の白さに、目先は色めき立っていく。


遣らずの雨によって穿たれた二人の純心。

一方通行を求める校則など、助けにはなりえない。


めぐる進路に、ゆれる才智なのです。


~    ~    ~


リビングで向き合えば「今がいちばん幸せ」と納得できる二人のはず。

なのに、教師のてらい、15才の勇み肌が、好きという言の葉の先を打ち消してしまう。


それ以上近づくには、所作がまだ分からないのです。

これまでの振る舞いに、つい背を向けてしまうのです。



~     ~     ~
   ~     ~     ~



仲立つ雨も、ゆくへ孤悲しき。


二人を引き合わせたのは、いっときの天の粧(よそお)い。

分かつ先をそれぞれに歩ませるのも、四季の移ろい。


天気はいつもふたごころ。

人の足元もたやすくは定まりません。


~     ~     ~


二人の魂は、まだ階段の途中にいます。

それは、天でもなく、地でもないかりそめの踊り場。


どんなに思いをぶつけ合い、想いでぶつかり合ってもいい。

でも、決して番うことのできないあえなさなのです。


~    ~    ~


タカオの腕では、まだユキノの足を納めることができません。

あと少し、大人にならなければと。


ユキノの指先は、なおタカオへの気持ちを治められないでいます。

あとしばらく、大人であらねばと。


~    ~    ~


やがていつか、孤悲から恋へと詠える日が、ユキノに訪れるのなら。

雨情にも優る晴れの日が、その靴でタカオが誇れるのなら。

それぞれの言の葉が、一つの庭で彩られるのなら。


と、そんな未来を見てみたいと願うのです。


{netabare}
ちなみに上の句は、 

雷神の  少し響みて  藤匂ふ 



藤の花言葉は、

{netabare}   恋に酔う。 {/netabare}

です。
{/netabare} 

投稿 : 2022/09/02
閲覧 : 350
サンキュー:

21

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あのとき先生は、ああするしかなかったでしょうね。(追記 先生のゲスト出演の件)

 世間とは違う空間で2人きりで過ごす、というのは特別な意味を持つ時間だと思います。素性も知らない2人の間にほのかな想いが芽生えるのは、ものすごくわかります。そもそもフィーリングが合わなければ、そんな時間は過ごせません。

 先生は、多分真面目で優秀だったんでしょう。そして自分に対して真摯だったんだと思います。だから、心が疲れてしまった。彼氏もそういう面倒くさいところが嫌になったんでしょう。でも、嫌いにはならなかったんでしょうね。彼女が出来ても最後まで面倒を見て上げてました。

 そんな自分を自覚しているから、主人公の告白を受け入れられなったのではないでしょうか。
 先生にとって、主人公は癒しだったけれど、それは純粋な恋愛感情ではない。そのまま受け入れれば不幸になることが理性で分かった。でも、感情では主人公にすがりたい。一緒に居たい。好きだと言う気持ちもある。だからこそ、断るしかない、付き合うわけにはいかない。階段で泣くシーンはそういう先生の葛藤だったのかなあ、と思います。

 やっぱりこれはバッドエンドではないと思います。主人公は先生のための靴を作った。それは彼が独り立ちするための決意であると思います。問題は、ここに恋愛としての決別の意味があったかどうか、ですよね。歩く練習、つまり、お互いが依存しない関係になる、という意味だとは思います。
 主人公がいつか会いに行こうという意味。それが、独り立ちしたからこそちゃんと好きだと言おう、なのか、恋愛抜きで自分もちゃんと独り立ちしました、という報告なのか。
 言えることは、あの先生の部屋の告白で付き合ったとしても、絶対にうまくいかなかったでしょう。
 
 でも、まあ、ごちゃごちゃ言いましたが、やっぱり、うまくいってほしいですね。でも、年の差が…主人公、変わり者だから気にしないですかね。とにかく、秒速5センチメートルエンドはもういいです。先生の手紙の最期に靴マークもありました。ハートマーク変わりだと思う事にしましょう。

 それにしても驚異的な映像でした。君の名は、よりも上ですかね。主人公のポエムは普通に効けば恥ずかしいですが、この美しい映像には合っていました。


追記 先生の他作へのゲスト出演の件です。

{netabare} 先生「君の名は」に出てますね。元気そうに古文で「誰そ彼」を教えてました。「君の名は」は例年お盆過ぎたころには再視聴するので見ていて、ちょっと思い出しました。ここでそう言えばと思って、左手の薬指と靴がみえるかなあと何度か確認したんですけど、ついに見えなかったですね。結論隠すなあ…{/netabare}

投稿 : 2022/08/22
閲覧 : 320
サンキュー:

9

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

優しく生きる

新海誠監督作品。

作品レビューは数あるので、
違った観点から言えば、私のまわりの人達で、
秒速、君の名はをいまいち乗れなかった人が、
この作品はすごく褒めていました。

お互いが知らぬ間に支えあっている。
恋愛とも近い親愛だと思います。
{netabare}次第に心を通わせていく、
大人向けで希望がほのかに持てる、
そんなラストが好印象でした。{/netabare}
お互いの揺れ動く機敏な感情を、
とても上手く表現されていたと思います。
映像も音楽も素晴らしかったですね。

東京の空が雨から一気に晴れていく様は、
何とも清々しい光景です。
夏がもうすぐそこまで来ている。
希望が持てるって気持ちが良いですね。

きっと君に出逢えるだろう。

投稿 : 2022/08/13
閲覧 : 642
サンキュー:

83

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

雨の昼。ふたり、

大人になれない
哀しい女。
今はもう、歩けない。

雨の日の私小説。

心。
忘れてた人のぬくもり。

枯れて、
かれて。

割れたファンデ。



大人になりたい
寂しい少年。
今はまだ、歩けない。

生身のファンタジー。

体。
まだ知らない生の憧憬。

惹かれて、
ひかれて。

歩み紡ぐ靴の足型。



少しだけ
泣きました。
みるたびに。
何回も。
何回も。

投稿 : 2022/07/26
閲覧 : 394
サンキュー:

42

是正 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 1.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絵は綺麗でフェチズムもあるが・・・

ストーリーがお粥並みに薄くシンプルであっさりで消化に良い。
代わりに雨の描写とフェチズム的な要素は十分含まれていてそこに注視するならば見て損はしないと思う。
かなり尖ってるので作品にバランスを求める人は見ないほうがいい。

投稿 : 2021/12/15
閲覧 : 219
サンキュー:

1

ちあき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

綺麗

綺麗な作画、そして短い時間の中でよくまとめられた綺麗なシナリオ。
とても綺麗な作品との印象を受けました。

投稿 : 2021/10/25
閲覧 : 286
サンキュー:

4

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ベストオレアニメ

雨の描写、そして雨音
いやー癒されるぜい
もうオレっちにガン刺さりな訳ぜよ

物語も短編映画だがしっかりと纏まっており
観ていてグッと共感できる心理描写
理想と現実は非なれど、こんな美人な先生と恋のランデブーしたかったんだにゃー


【導き出される結論は…】
ベストオレアニメ

投稿 : 2021/09/10
閲覧 : 251
サンキュー:

4

ネタバレ

まつまつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ストーリー作画共に美しい

街並みや雨の作画がとにかく美しい。
50分足らずの作品だが、話も上手く纏められている。

タカオの靴職人になりたいという夢。
本気でそう思って取り組んでいる人に対して無理な夢だと否定する大人がいたらそれは駄目な大人だよ。

本人が本気でそうなりたいと望んで努力をしているなら、それを知っている人は応援するよ。

ユキノ先生はタカオのお陰で再び歩き始める事が出来た。

二人は再び再会する事があるのだろうか。
靴は渡せるのだろうか。

投稿 : 2021/08/28
閲覧 : 205
サンキュー:

10

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この空気感をアニメで描けるとは

短い話でしたが、すごく濃密な話だと思います。
なんとも言えないこの空気感をアニメで描けるのはすごい。
また、悩みを抱えた大人の女性をこれほど魅力的に描けるとは。

投稿 : 2021/08/15
閲覧 : 220
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6

くろわっ3 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

新海監督にまたこんな作品を作って欲しい

8年で4回目の視聴。
短編で見やすいと思う。

暗い雨空の下、水の反射を
ここまで美しく作画する作品が他にあるだろうか?

新海作品の中で
全くファンタジー・SF要素の無い珍しい作品。

登場人物と場所も最小限で
寸劇に相応しいコンパクトな構成となっており
心理描写に集中できる。

ありふれた現実の描写、不器用な心の葛藤、
新海作品の醍醐味がシンプルに収まった作品。

ちなみに、
エンディングの「Rain」が素晴らしい歌。
秦さんも悪くないが、
ぜひ大江千里さんの原曲も聴いてみてほしい。

この歌の世界観が、四半世紀を越え
こんな素晴らしい作品で表現されていることは感無量である。

投稿 : 2021/07/06
閲覧 : 225
サンキュー:

12

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

忍ぶる恋と湿度の関係

"愛"よりも昔、"孤悲"のものがたり

この映画のキャッチコピーですが、良く出来てます。
新海作品では大ヒット作「君の名は。」のひとつ前に公開された作品にあたり、高校生タカオと社会人何年目かのユキノを軸に、雨の公園の東屋での交流を通じての二人の触れ合いを描いた物語です。

好きだ惚れたと熱い想いをぶつけるラブストーリーとは対極にある静かな展開で、大人向けと言えば言えなくもない内容です。
他の方が言われているように雨の描写がとにかく美しい。舞台挨拶での監督「鑑賞後に雨の日(それと靴)をちょっぴり好きになってくれたらいいな」との期待に充分応えているんじゃないでしょうか。

全体で46分とさくっと観れる手軽さも手伝い、梅雨の時期、ビールとチョコレート片手に鑑賞するにはちょうどよいのかもしれません。



ここから最後までほぼ脱線なので読み飛ばしてもらってかまいませんよ。
考察というよりレビュータイトルの回収です。

{netabare}二人の出会いシーンでユキノさんが披瀝したのが万葉集に収められた柿本人麻呂の和歌でした。{/netabare}
良い歌は枕詞・掛詞・詠み人の立場その他言葉の外にある情報を含めて31文字の中に収められてます。受け取る側もそれを理解する力量がないと成立せず31文字の表層だけをかすめたぬるい解釈をしようものなら教養の無さを疑われてもしかたないものでした。
そこにしっかりと返し歌ができるのは「うん、君は分かってるね」という世界です。となると歌会は互いに行間を読み合う訓練をしていた側面があったのでしょう。

{netabare}和歌とか古典をモチーフに持ってくる恋愛作品は実写でもアニメでもくっきりはっきり竹を割ったような愛してるぜ!ヒャッハーみたいな作品てお目にかかったことはないのですが、それは「察する」とか「忖度する」和歌の世界と根っこの部分で合わないからなんだろうと思います。{/netabare}

{netabare}冒頭で歌を投げかけるユキノと後半で歌を返すタカオ。昔だったら途中経過は歌の応酬なのでしょうが、作品では東屋での逢瀬です。直接的な言動をする者が嫌われていたわけではなく好感をもって迎えられる描写も古典にはもちろんありますが、最低限、「察する」力量の無い者はダメで、今も昔も恋愛対象にはなりにくく、物語中盤での、どう考えてもユキノのための靴づくりなのにそうとはタカオも言わず、ユキノも察した上で何も言わないくだりはオシャレというか雅(みやび)を感じたほどです。{/netabare}

和歌はこの作品で描かれた忍ぶる恋のとても重要な要素になってるし、和歌の持つ特性をしっかり捉えた上での監督の表現は見事でした。

{netabare}ついでに脱線すると、あの有名な百人一首では一番歌天智天皇、二番歌持統天皇と続いて、宮廷の使用人?柿本人麻呂の歌が3番歌だったりします。古代封建制では欧米のような階級世界があったかのような解釈をしたがる日本の学界の意見は私は眉唾だと思っていて、奴隷いないし、どちらかというと天皇は専制君主だと裏付けるデータは乏しく今の陛下と変わらぬ民の安寧を祈る存在だったとするほうに説得力があり、身分もあくまで役割分担で有能な者は重用していたんだろうということで、百首のうち3番目、天皇のしかも教科書にも載っているような面々の次に貴族でもない人麻呂の歌が収められてる意味をもう少し察したいところです。
身分関係なく重用された人麻呂の歌をユキノがタカオに投げたというのは・・・作品では返歌とセットで歌の意味以上のことはないのでしょうが、詠み人のチョイスに唸った次第。
教師と生徒の立場?歳の差?深読みするとこれはこれで楽しいのです。{/netabare}


そして和歌以上に雨も物語の外せない要素です。
これが晴れの日だと成立しないと思えるぐらいしっくりきてます。人と人とをつなぐ接着剤としての雨。こちらに関しては美術界をテーマにした漫画『ギャラリーフェイク』で、日本人と湿度の関係を示した表現が見事なのでそのまま引用します。
{netabare}
「高温多湿の風土に住む日本人にとって、適度の湿度は生きるのに欠くべからざる条件なんだ。」
「長らく日本人は、他人と湿度を共有することで、お互いを支えあってきたのだ。」
「個性の主張!精神の自立!お題目はリッパだが、結果は周りの人間を切り捨てることさ。」  
「いつの間にか日本は、切り捨て、切り捨てられた人間で、いっぱいになってしまった。」
「ところが、それじゃあ湿度が足りなくて息苦しいのさ。」
「この先100年も200年も経とうと、日本人がドライになることなどきっとあるまいよ!」

そして「日本列島に湿度があるかぎり」と締めます。{/netabare}


40分ちょっとの短編に近い尺の中で、受け手に解釈を委ねているまさに和歌のような作品でした。



視聴時期:2017年12月

-----
2020.10.25
《配点を修正》 -0.1 全体バランスを考慮

2018.02.24 初稿
2020.10.25 配点修正
2021.05.30 修正

投稿 : 2021/05/30
閲覧 : 662
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78

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

男子高生と年上の女の人のラブストーリー

あらすじはあにこれのを見てね☆


45分くらいの映画。。

絵はとってもきれいで写真みたい^^
街も木とかも
とくにきれいなのは水と光かな。。

雨の日にだけ会える女の人のこと
高校生になったばかりのタカオくんが
だんだん好きになってくおはなし。。

でもつゆが終わっちゃって。。

{netabare}
このおはなしはじめ見たときにゃんはよく分からなかった

どうしてタカオくんが
ユキノさんのこと好きになったか
よく分からなかったせいかな?


出会ったときユキノさんって
学校のこととかで悩んでて
そんな気もちってなんとなーく分かったけど
でも
フツウによっぱらいの人だよねw

にゃんは
よっぱらってる人ってあんまり好きじゃないから
特にかなぁ。。

にゃんのママがよっぱらったときとかって。。
(あぁ。。はずかしくって言えないぃ。。w)

あと
平気で足とか出してたし。。
雨上がりってムレてて
くつをぬいだときって足のにおいとかべとべととか
にゃんだったら気になっちゃうけどなぁ

男の人のことはよく分からないケド
女の人だったらふつう
家ぞくじゃない人には見せないんじゃないかな?
よっぱらってたせいだと思うけど。。


だから
さいごまで見たけど
気もちがあんまり伝わって来なかった


このおはなしって
恋愛のおはなしみたいだから
気もちが伝わらないとよく分からないみたい

でも
みんながいいってゆうからもう1回見てみた


ときどきしか会わない人に
恋しちゃうってどんな感じなのかなぁ?って


ユキノさんがさびしそうだった。。からかなぁ?とか
きれいな人だったから。。ってゆうのもありそう。。

でも
もしかして
ほんとはタカオくんってマザコンだったのかなぁ?って。。


お母さんって家出してあんまり出てこなかったけど
でも
それまではお兄さんと3人でくらしてて

そのときもお母さんは年下のカレシがいて
2人のこと
あんまりめんどう見てくれてなかったみたい。。


お母さんってさびしい人だったのかも?

誰かにたよりたいって思ってて
子どもをかまうより恋人が大事?

それで
家出しちゃったのも
お兄さんに彼女ができて
あんまりかまってもらえなくなったから?


そんな
さびしがりやのお母さんがいて

タカオくんって
お母さんに自分のこと見てほしかったのかも?

くつを作ろうって思ったのだって
お母さんによろこんでもらえたのがくつだったから。。


それから
ユキノさんもお母さんみたいにお酒をのむ人で
お母さんにはひとまわり下の恋人がいて。。

それって
タカオくんとユキノさんみたいかなぁ。。って


お母さんが出て行っちゃって
さびしかったタカオくんの気もち

その替わりみたいなユキノさんに会って
もしかして
今までお母さんに向けてた気もちを
ユキノさんが受けとめてくれたのかも?


にゃんは
ユキノさんの気もちってとってもよく分かった(と思う。。)

生徒たちも恋人の人も
苦しいときにだーれも分かってくれなくって
タカオくんだけが分かってくれた。。聞いてくれた。。


にゃんは
あにこれがタカオくんの代わりだからよく分かるw
好きになっちゃう気もちっていっしょだよね。。

好きな人になにかしてあげて
それでよろこんでくれたら自分もうれしい^^

だからにゃんは
へたっぴだけどあにこれに感想書いて
よかったって言われるとうれしいし


きっと
それっておんなじだと思うなぁ。。

タカオくんもはじめ
くつを作ってお母さんにあげて
よろこんでもらいたかったんだよね。。

でも
今そのくつをあげたい人がユキノさんになった。。


2回目見て
2人の気もちがもっと分かったら
ユキノさんがアパートで
タカオくん追いかけてった時ドキドキしちゃった☆


同級生くらいだったら
あのままつき合ってたかもだけど
やっぱりユキノさんって大人なんだよね。。


そのままいなかに帰っちゃって
どんな気もちだったのかな。。

おうちに帰ってもユキノさん
タカオくんのこと好きでいてくれるのかなぁ?


15歳の
まだちょっと子どもだったタカオくんの恋

歳をとってもずっと変わらなくって
大人の人の愛にかわってくのかなぁ。。
そうだといいな☆


いつかタカオくんが
自分で歩けるようになって
アイに行けるときがくるといいね☆
{/netabare}

投稿 : 2021/03/24
閲覧 : 1726
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262

ガバ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

背景が美しい

新海アニメについてコメントすることは正直少ない。美しい背景と音楽があれば人間何でも楽しめる。

投稿 : 2021/02/17
閲覧 : 229
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2

こま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

終わってしまった一つの恋を思い返した時。

食べたらお腹を壊してしまいそうなほど濁った曇り空。
降り落ちる雨粒が屋根を叩くメロディは1/fゆらぎ。
緑に囲まれた隠れ家のような庭園で二人の男女が言の葉を交わし、距離を縮めて惹かれ合っていく。
その恋は純情で、純愛で、純真で、でも盲目で。
遠い昔にどこかに置き忘れた無垢な心をノックする。
そうして十代の頃を振り返り、終わってしまった一つの恋を思い返した時、言の葉を紡ぎ、恋を紡ぎ、そして未来も紡げていたらどうなっていたのだろうと不可逆の時に胸が熱くなってしまう。
でもあの時の傷はもう癒えたのだろう。だから大丈夫。きっと強くなれたのだから。
言の葉の庭で抉られた僕のほろ苦い恋物語は懐かしさと共に駆け抜けて、視聴後には曇り空から一筋の光が射すように晴れやかになった。
さあ、言の葉を紡ごう。恋を紡ごう。そして未来を紡ごう。

投稿 : 2020/12/22
閲覧 : 282
サンキュー:

25

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新海誠監督作品視聴2作目。雨が美しく描かれた作品。

新海誠監督作品は個人的に視聴2作目。君の名は。に続きの視聴です。
君の名は。も視聴&レビュー済みです。
君の名は。より前の作品ですね。
高校生の男子と年上の女性との恋愛を描いています。
46分とやや短めですが、まとまっていて良いと思います。
雨の降っているシーンが大半でしたが、とてもいい味を出しています。
雨で美しく描かれた新宿御苑は必見ですね。
主演の入野自由さん、花澤香菜さんも好演でした。

投稿 : 2020/12/06
閲覧 : 228
サンキュー:

30

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

悲しみは雨のなかに

アニメーション制作:新海クリエイティブ、
コミックス・ウェーブ・フィルム
原作・脚本・監督:新海誠、
作画監督・キャラクターデザイン:土屋堅一
美術監督:滝口比呂志、音楽:柏大輔

新海誠は若い頃、新宿に仕事場があって、
付近の店をよく訪れていたことを
飲み屋で聞いたことがある。
だから新宿が舞台の作品が多いわけだが、
この作品では、物語のほとんどが新宿御苑でのこと。
私も花見でよく訪れていて、
たまたま安倍元首相の「桜を見る会」の日と重なり、
入口の荷物チェックが長蛇の列になって、
緊張しながら酒を鞄の底に隠したのを思い出す。

新宿御苑を初めて訪れたとき、
多彩な植物群と広大なスペースには度肝を抜かれた。
元は、高遠藩・内藤家の下屋敷の敷地の一部。
その後に大蔵省によって買い上げられ、
海外からの植物の持ち込みを精査するために
「新宿植物御苑」となったのが始まりだ。
そんな経緯があって庭園として整備されたため、
ほかにはない雰囲気を醸し出している。

敷地内を歩いていると、とても美しい景観が広がり、
いつまでも巡っていたい気持ちになる。
ただ、広すぎるので、1度や2度では
とても回り切ることはできない。
そんな新宿御苑のひとつの四阿で、
梅雨の期間に男女が出会う物語。

雨の描き方がとても繊細で美しい。
小雨、小糠雨、天気雨、豪雨、驟雨。
多彩な雨の様子がしっかり描かれる。
雨の日の空気感まで表現されている。
匂い立つような絵作りだ。

将来への悩みを抱える少年、タカオ。
居場所を失ってしまった女性、ユキノ。
歩き続けることを難しいと感じたふたり。
雨のなかでただ佇んでいる。
いつかは歩き出さなくてはいけない。
しかし、それができなくなることもある。
似通った境遇のふたりが四阿でひとときを過ごす。
そして、少しずつ近づいていく。
ふたりの関係性は、天気によって左右されるのだった。

「庭」というタイトルは上手い。
普通に考えると新宿御苑のことを「庭」というのは、
違和感があるが、それを個人の心に当てはめて
もっと身近なものとして捉えている。

和歌がひとつのモチーフとして用いられる。
紀貫之によると、和歌とは人の心を種にして成長する
言の葉の茂った木のことだという。
つまり「庭」は、ふたりの言の葉の木が
寄り添ってゆっくり成長する場所なのだろう。

心地良いピアノの劇伴とモノローグによって、
時間の流れが表現される。
雨と緑の風景とふたりの関係性があいまって
観ている者に癒しの時間を与えてくれる。
{netabare}靴を作るために足を測るシーンがいい。
足を触る行為がふたりの距離感、
親密度をとても上手く表現している。{/netabare}

さまざまな部分がとても繊細に描かれる。
ファンデーションを落として
粉々に割れているのを見て、
ユキノが声を出さずに泣くシーン。
何かが上手くいかないときに、さらに追い打ちをかけるように
嫌なことを見てしまうことで感情があふれてしまう。
とても映画的な描写で悲しみが伝わってくる。

この作品を観ていて思い出したのは万葉集ではなく、
トム・ウェイツの『マーサ』という曲だった。
「悲しみをしまいこんで
雨の日にとっておいたものだった」
という詩の一節があったからだ。
初期の頃の曲だが、語るような
嗄れたヴォーカルと寂しげな詩が沁みる。

立ち止まってしまうこともある。
悲しみに暮れる瞬間も訪れる。
そんなときは、少しばかり逃げてもいいのだ。
好きなものにふれたり、お気に入りの場所に行ったりして、
何か素敵な出会いがあればいい。
人でもいいし、景色や芸術、食べ物でも。
そのことによって、歩けるようになることもある。
前に進もうと思える時が来る。

心に傷を負ったことのある人々にとって、
特別な感情を味わわせてくれる。
時間は止まることもあるけれど、
自分のなりのペースで、停滞しすぎないようにすればいい。
そうやって何かを掴むことができれば幸せなことだ。
(2020年11月14日初投稿)

投稿 : 2020/11/14
閲覧 : 501
サンキュー:

61

ネタバレ

Fanatic さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨も降らんか 君を留めん

本作「言の葉の庭」と同じ、新海誠監督の「君の名は。」と二本続けて観た直後の感想ですが、私は本作の方がずっと好みでした。

『〝愛〟よりも昔、〝孤悲〟のものがたり』というキャッチコピーを付けられた本作。
〝孤悲〟とは、万葉集の中で多く使われている〝恋〟の当て字で、当時の恋とは「ひとり悲しむもの」「片思い」という意味でした。
〝思いつめて張り裂けそうな心〟というニュアンスを含んだ言葉だそうですが、すごくエモーショナルな当て字です。そして、この作品を見事に象徴している言葉でもあります。

まず目を引くのが、忠実に再現された新宿御苑の風景。
恐らく、実写で取り込まれた画像を加工しているのだと思いますが、もしあれがフルCGや手描きで描かれたものだとしたら、物凄い再現度です。

内容は、雨の日の新宿御苑で偶然に出会った、人生に行き詰った二人の交流の物語。
靴職人を目指している孝雄(15)と、とある事件がきっかけで職場へ行けなくなった雪野百香里(27)が、雨の日の秘密の交流を重ねていくうちに、徐々に惹かれ合っていく様子が静かに紡がれてゆきます。
外界から二人だけの世界を隔絶するように振り続ける雨が、とても印象的でした。

雪野役の花澤香菜さんは、雪野がファンデーションを落として粉々に割れてしまうシーンで涙が止まらなくなったと仰ってますが、女性ならではの心理を小物で巧みに表現されているのも本作の特徴です。

因みに、「君の名は。」で花澤さんがちょい役で出ていたのは、雪野が先生役で出演していたからです(四国の実家に帰ると行っていた雪野が、なぜ岐阜で教師をしているのかは謎ですが)

15歳と27歳の交流ですから、この先も男女の関係に発展することはないだろう、と、恐らく本人たちも心のどこかで悟っていたことでしょう。
それでも、徐々に恋心に似た感情を募らせていく孝雄と、それを受け入れられず、しかし、突き放すこともできない雪野……その、共依存にも似た関係に、観ているこちらも徐々に胸が締め付けられていきます。

そんな観客の思いと二人の感情が、ラストシーンで一つになります。
{netabare}
東京を離れると告げた雪野に対して、想いのたけをぶつける孝雄。
そんな彼に対して雪野も、「私はあなたに救われていた」と、初めて心のうちを曝け出します。
互いに必要としていたことを初めて確信すると同時に、溢れ出す感情と涙。
まるで、それまでの40分がこのシーンの為の前振りだったかのように思える、見事なまでの収束感。
{/netabare}
最後に流れるエンディングテーマの「Rain」も、本編の余韻を心地よく盛り上げてくれます。
映画における音楽って、この程度の主張で十分なんですよね。
この後に観た「君の名は。」は、音楽の自己主張が強すぎて辟易しましたが……。

お勧めの一本です。
「君の名は。」を観ていない方は(あにこれユーザーにそんな方がいるのかどうかわかりませんが)、先にこちらを観ておくと、ちょっとしたリンクが楽しめてお得ですよ♪

投稿 : 2020/11/10
閲覧 : 291
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言の葉の庭のストーリー・あらすじ

靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は学校をさぼり、日本庭園で靴のスケッチを描いている。そこで出会った、謎めいた年上の女性・ユキノ。やがて二人は約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、心を通わせていくが、梅雨は明けようとしていた­…。(アニメ映画『言の葉の庭』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2013年5月31日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
主題歌
≪ED≫秦基博『Rain』

声優・キャラクター

入野自由、花澤香菜

スタッフ

原作:新海誠、 監督:新海誠、脚本:新海誠、作画監督・キャラクターデザイン:土屋堅一、美術監督:滝口比呂志、音楽:KASHIWA Daisuke

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