ace さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
前作より格段に落ちる
・イヤミの声優を変えるという無能采配
まず第一にこれに触れねばならない
ありえんね
初代イヤミは小林恭治ね
もう・・・小林恭治はイヤミのために存在してるのかと思うくらいのドハマリだった
雨森雅史がバカボンパパのために、
大山のぶ代がドラえもんのために、
野沢雅子が悟空のために存在してるのと同じ次元です
なぜ肝付兼太に変える?
原作者の赤塚もこの采配に
周囲に「前と全然違うなあ」と不満を漏らしていた・・・
ちなみに、小林恭治は赤塚が直接スカウトした声優で、赤塚のお気に入りだった
小林恭治こそ、あの「シェー」を全国に浸透させたおそ松くん最大の功労者
赤塚の目星は大正解だったわけだが・・・
なぜか今作で交代・・・ひでぇ!
肝付は先輩でもある小林恭治を
「宇宙人」と大絶賛するほど、その声優としての力量を認めているのにね
俺は、あの小林恭治の交代は「なにしてくれてんねん!」と憤慨するほどショックだ
なぜ本作最大の功労者を変えるんだ?
事情があるのか?
小林恭治のエピソードをネットで見るたびに、「天才的声優」というのがわかる
・主人公はイヤミとチビ太
恐らくね
おそ松くんっていうタイトルですけど
主人公はイヤミとチビ太コンビです
おそ松ら六つ子はいわゆる、悪ガキのいじり役でメインになることはあまりない・・・
・もう1つの元祖天才バカボン
「元祖天才バカボン」がキャラクターを変えて行われている、という認識で相違なし
登場キャラもバカボンに登場していたキャラが多い、逆に言えば
おそ松に登場していたキャラがバカボンに登場していたとも、言える
「あ太郎」で準レギュラーだった「べし」と「けむんぱす」、「にゃろめ」
「バカボン」で準レギュラーだった「レレレ」「目ん玉つながりお巡りさん」も
最初の方限定で出てくる
赤塚作品オールスターと言っても過言ではない
・おそ松は別にいい子ではない
それどころか逆に悪ガキという印象
チビ太もイヤミも別にいい子、いいお兄さんではない
というか、素直で性格がマシなキャラは一人もいない
・主人公はチビ太
前作はギリギリおそ松が主人公という感じだったが
今作はチビ太がギリ主人公
厳密にはチビ太+イヤミが主人公と言えるか
・六つ子は別に誰でもいい
「おそ松じゃないと」とか「十四松じゃないと」とか
六つ子の中の特定の誰かじゃないとダメな場面はまったくない
これは前作も同様
六つ子それぞれの個性は0です
・そもそも六つ子である必要はない
これは前作のレビューでも書いたが
はっきり言うが三つ子でも間に合う
六つ子であるという特徴を活かす場面は前作よりも多分多い
「影分身」と思わせてピンチを巻き返したり、そういうところだが
正直数えるほどしかないし
三つ子でも、なんなら双子でもその気になれば間に合うし
それほど六つ子であるという特徴を活かす場面もないため
長男のおそ松だけいればいい
ちなみにおそ松らの母ちゃんはのび太にそっくり・・・
・ミッキーマウス方式です
これも前作のレビューで書いたね
同じキャラが配役を毎回変えて登場するミッキーマウスのような方式を採用している
イヤミは前回は大金持ちの、今回は乞食の、次回は社長の役をしているなど
国会議員の回まである
大きく配役が変わらないのは六つ子くらいのもの
・あらゆる時代、世界で大暴れ
海賊、江戸時代、アメリカ西部、宇宙、西遊記などなど
いろんな時代のいろんな世界でいろんな役で暴れまわるのは爽快!
・前作(1966年の白黒版)のリメイクがちょくちょく
1966年時の回のリメイクがちょくちょくある
◯良い
・個性的すぎる各キャラたち
チビ太+イヤミのコンビ
はた坊、デカパン博士、ダヨンのオヤジ、六つ子
そして今作から追加されたお巡りさんなど
赤塚作品独特の個性的すぎるキャラたち
おもしろいです!!
・サービスはかなり良い
ヒロイン(?)のトト子のことね
けっこうパンチラします
前作とは比べ物にならないくらい出番も増えたし
これは良いですね!
・イヤミの存在
チビ太と並ぶもう一人の主人公
ピンク上下のスーツに赤い蝶ネクタイ
ピンと跳ね上がったヒゲと3本の出っ歯、おかっぱオカマヘアーに
「しぇー」「ざんす」「~ちょっ!」の口癖という
どうすればこんな奇抜なキャラを考えつくんだ、という
今まで見た中で最も個性の強いキャラ
「じゃりン子チエ」のヒラメちゃんは
おかっぱ頭、ヒラメ顔、鼻と眉毛がなく口が「3」という
凄まじい個性を持つ、個性ナンバー1キャラだったが・・・・
恐らく、このヒラメちゃんを超えたわ、イヤミ
◯悪い
・六つ子の個性は皆無
ないです、マジで
例えば、唐松は特にスポーツが得意だとか、おそ松は特に勉強ができるだとか
そういった特徴はなく、見かけも性格もそっくりなので
「常に分身の術を使っている1人」という認識でなんの問題もない
・パンチが足りない
はっきり言えば「ぶっとびっぷり」が足りない
バカボンやカブトボーグみたいに突き抜けたバカ話はあまり多くない気がする
早い話が退屈してしまう話は残念ながらちょくちょくあります・・・
・トト子大はしゃぎwwww
ドラえもんでいうしずか位置・・・だと思うでしょ?
大間違い
そうだなぁ・・・似たようなキャラで言うと
「絶対無敵ライジンオー」の白鳥マリア、「一休さん」のやよい、
「ど根性ガエル(第一期)」の吉沢京子ってところかなぁ・・・
金に目がなく、常にハイテンション、金のためなら誰も騙すし誰とでも結婚する
金命のキャラになってしまい
前作のおしとやかで女性らしい、おとなしいトト子の面影は0
こいつは40年後でもこの性格なので、ある意味すごい
・トト子、崩壊・・・
痴漢に自ら尻を突き出しスカートをめくらせようとするなど
前作のおしとやかで女性らしい、おとなしいトト子は崩壊
すぐ上で同じようなこと書いてるけどねwww
前作から最も変わったキャラ
いや、変わったと言うか崩壊したキャラ
そもそも前作から変わったキャラはトト子くらいしかいないけどね
他のキャラはあまり変わってない気がします
・改悪
前作(1966年の白黒版)のリメイクがちょくちょくあるわけだが
どういうわけか、結末が悪くなっている回が多め
いやそのままリメイクすればいいやん?っと・・・
妙な小細工をして駄目にしている
平成版(今作)のスタッフの方が明らかに才能がない
・意味不明な回
昭和&平成初期のアニメ特有ですね
赤塚作品は特に顕著な気がする
変なボクシングの話や、西遊記の話なんかいるか?
チープすぎてダメダメ
・目ん玉つながりのお巡りさん、消滅
初期に出ていた、バカボンを代表する目ん玉つながりのお巡りさんが知らん間に消滅し
気持ち悪いヒゲのおっさんがお巡りさんになっている
なんか、毎回変な女の子の人形と一緒に出る奇妙なお巡りさん
ちなみに声優さんは平成バカボンの目ん玉つながりのお巡りさんと同じ人
あ、そうそうレレレのおじさんも最初の数話出てたのに、すぐ消滅
なんなんだ?
バカボン人気にあやかろうとしている感じですかねぇ・・・
・相変わらず胸糞回はちょくちょく・・・
赤塚不二夫作品特有ですねこれは
イライラする回がちょくちょくある
ギャグアニメにいちいちイライラしちゃあ、まだまだ修行が足りんなァ俺も・・・・
◯VERDICT
10/10
・うむ!とてもおもしろかった!
まさしく赤塚作品ですね
イかれてるバカアニメ
頭空っぽにしてバカなキャラたちがバカなことをしているのを見て楽しむ
・ただ前作の方がだいぶおもしろいです
前作(1966年の白黒版)の方が良かった
シンプルに前作のシナリオ・構成を担当した人間のほうが才能があるということだろうな~
もちろん、個人的な好みの問題も否定せんが
・やはりいつまでも違和感が消えないイヤミの声優
肝付兼太ね
前作の小林恭治があまりにもハマってたために
肝付兼太レベルでも物足りない
肝付兼太が悪い訳ではない
そもそも「シェー!」「~ちょっ!」を不動のものにしたのは小林恭治ですからね
ここまでくればもうイヤミの分身と言っていいんではないか
なので、肝付兼太が演じるイヤミは
「誰だよ、こいつイヤミじゃねーよ」となる・・・
・スターシステム
同じキャラが様々な役を演じることを、こう呼ぶみたいです
このアニメはまさにそれ
国、年齢、役柄、職業、性格、関係性、親子関係まで変わります
自分は「ミッキーマウス方式」と勝手に名付けている
はた坊やチビ太は幼稚園児役での見た目のまま、おっさんの役もやる
もう常識は一切通用しない
・彼らの未来
終盤に、40年後?の回があるのだが
性格の悪いいたずら三昧の六つ子やチビ太は大人として、社会人として
真面目に働いている
イヤミも同様、真面目に働いていた
なんか、なんだろう・・・・・寂しいねw
嬉しい寂しいってやつ
唯一変わらないのはトト子のみだった