♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
放送当時,チラ見したことがあったんですが最初からちゃんと観てないのもあってよく内容を理解できなくて観るのをやめたんですよね。
でも,『ギヴン』のレビューのときに引き合いに出しておきながら「観たことない」とコメントしたのが気になって(笑),いつか観たいなと思っていたアニメです。
加えてネット上で評判が良いというのもあって重い腰をあげました★
まず初めにに思ったのが,オープニングテーマです。
YUKIの「坂道のメロディ」。
こちらはアニメとは違い当時よく聴いていました。
上記のチラ見の時に「良い曲だな」と思ったのがきっかけではあります。
なので,アニメ自体観るのは初でありながら昔のことを思い出して懐かしい気持ちになりました。
次に思ったのはキャラクターデザインです。
実はあまりキャラデザが好きではなくて…。
とても高校生には見えないなぁと…。
その上,「なんか垢抜けないキャラデザだな」とか思っちゃってました。
でも,その垢抜けないという理由は後から気付くことになります。
これ,1960年代が舞台なんですね!!
どうりで千太郎が学生帽なんて被ってるわけだ。
なんか謎の葉っぱをくわえているシーンもありましたよね🍃
『ドカベン』にそんなキャラクターいたけど(笑)。
律子のジャイアンみたいな前髪も60年代にはよくあった前髪なのかな(^-^;
このジャイアンバングを気にしつつも,このアニメを見進めていくと苦手だったキャラデザもそこまで気にならなくなりました。
60年代を取り扱ったアニメは『コクリコ坂から』と『氷菓』が思い浮かびます。
どっちも大好きなアニメで,時代がかった感じといいノスタルジックな雰囲気が良いなっていう時代です。
この時代の象徴といったら学生運動ですよね。
物語の話になってきちゃったので軌道修正。
キャラクターボイスについてです。
薫さんの繊細でありながらもちょっと癖のある性格に声が合ってる。
そして,声優さんの演技がとてもうまい!!
脇役の面々は九州の方言で演技しなきゃだから大変だったろうなぁ。
淳兄は声のせいでめっちゃ色気のあるキャラになってるなと思いました。
「別の声優さんだったらもう少し爽やか系にできたんじゃないのかな?大学生だし…。」とか最初思ってたのだけど,物語が進んでいくうちにこの声優さんにした理由が分かりました。
あと驚いた点は演奏のときの作画ですね!!
特に千太郎のドラム。
モーションキャプチャなのかと思ったけど,どうやら演奏シーンはロトスコープらしいですね。
手描きなの凄い。。
演奏シーンに続けて劇中の曲について触れます。
それはズバリJAZZ!!
ジャズってとにかくおしゃれっていうイメージだけど,セッションとかは本当に高まりますよね♪
わたしあまりジャズは聴かないんですが,まぁ好きな部類の音楽ではあります。
作中に出てきたビル・エヴァンスは「My Foolish Heart」という曲をよく―というかエンドレスで聴いていました。
これは「終わりのセラフ」の影響です(笑)。
あとわたしがよく聴いてるラジオ番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」に「Feel Like Jazz」というコーナーがありましてですね。
それくらいなんですよね,ジャズに触れる機会って…。
なので,今回アニメでジャズに触れられたのも良かったです。
それにけっこうとっつきやすい曲を持ってきてくれたなと思いました。
知らない曲ばかり出てきてもね…。
「モーニン」は有名なナンバーですね。
「いつか王子様が」はディズニーの白雪姫の曲としてしか知らなくて,ジャズのスタンダードナンバーになってるなんて知りませんでした。
「マイ・フェイヴァリット・シングス」も『サウンド・オブ・ミュージック』の曲としか知らなくて,これもジャズのスタンダードナンバーになってるんですね♪
曲について書いたのでその流れで物語について書きます。
ジャズに関わるシーンはほんとに素敵で,{netabare}薫と千太郎が幾度となくケンカしたり気まずくなってもジャズのセッションで仲直りするシーンはとても良いなぁって思いました。{/netabare}
この物語で1番好きなのがやっぱりジャズに関わる部分ですね。
次に好きなのは薫と千太郎の友情です。
お互いに複雑な事情を抱えているキャラクターだし,そもそも仲良くなるようなキャラ同士じゃなさそうなのに徐々に心を通い合わせる辺りはぐっとくるものがありました。
そして恋模様ね。
このアニメ観る前はやっぱジャズがメインでそこに友情や恋愛といった青春要素がプラスされてる感じなのかなと思ってたんです。
でも,いざ観てみるとこれってラブストーリーなんですね。
正直言うと,ここまで恋愛が前面に出てくるとは思ってなかったので意外でしたし少し残念でした。
ラブストーリー自体は好きなんですけど,やっぱり薫がジャズに触れてはまってどんどん好きになっていって努力して上手くなって…みたいな感じが良かったなぁ。
{netabare}それでいうと,第7話の学園祭のステージはほんとに良かった!!
演奏シーンはもちろんのこと,その後千太郎が薫を連れ出すシーンは胸熱でした。
このアニメのハイライトだと思います。{/netabare}
恋愛面については,キャラクター達が高校生だしもう少しピュアで甘酸っぱい恋愛が描かれるのかなと思ったらなんか意外とぐっと踏み込んだ描かれ方をしてたなぁと思いました。
{netabare}ジャズメインで恋愛は特に進展もなくときどききゅんとさせたりキャラ同士の関係をこじらせる役割程度だと思ってたわたしは,薫さんがりっちゃんに割とあっさり告白したりキスしたり…百合香が淳兄に対してぐいぐい行くところもびっくりしました。{/netabare}
なのでかなり等身大というか生々しく恋愛メインで描かれてるなぁという印象です。
百合香はほんとに凄いですね。
{netabare}遠距離片思いなんて無理ゲーだと思ってたけど成就させちゃうんだから。
わたしが淳兄だったらあの手紙攻撃は引いちゃうけどな(^▽^;)
そんで部屋にまで押しかけてきた百合香を追い返さないで部屋に入れたのにもびっくり。
自分を諦めさせる作戦だったのかもだけど,逆に籠絡させられちゃいましたね。
確かに淳兄を好きになる気持ちは分かる。
「でも,ダメなんだよ。こんな男は!!そのうち絶対浮気するよ」とか思ってたけど意外と硬派だったのかな??
わたしは千太郎の恋を応援していたので,この2人がくっついちゃったのは残念ではありました。
別れのシーンで親が登場しなければ無事別れられたのに。
一瞬の行動で一生が決まるってありますよね。。
あと1番物申したいのは千太郎が居なくなっちゃったってとこ。
そんな展開じゃ結局薫の存在意義って!!ってなりません!?
せっかく2人の友情が育まれたと思ったのに薫じゃ千太郎を止められなかったという結果…。
一生懸命勉強を教えたのも何だったの?って思いました。
その上りっちゃんともどうにもならず…。
最後再会できたのは良かったけど8年後かよ!?!?
物語全体は恋愛メインで描かれながらも最後は友情メインで終わらせたって感じですね。{/netabare}
総合的にはとっても素敵なアニメだけに少々惜しい感じがしました。
知らなかったのですが,こちらは少女漫画が原作なんですね。
それなら仕方ないかな。。
こちらは実写映画もあるんですね。
淳兄がディーン・フジオカ。めっちゃ合ってる(笑)。
機会があれば観てみたいと思います。