フェイルン さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
原点を超えられなかった半端な作品
2023/10、U-NEXT独占配信になっていたので観た。
テレビアニメ「BLOOD-C」の続編として制作された本作は、小夜の復讐を描いたダークな物語となっている。
本作の最大の魅力は、小夜の覚醒と成長を描いたドラマである。記憶を取り戻し、真実を知った小夜は、文人への復讐を決意する。その過程で、彼女は人間の脆弱さと残酷さを知り、自らの存在意義に苦悩する。
また、本作はアクションシーンも見どころである。小夜と文人の決戦は、迫力満点の戦闘シーンが見物。雰囲気もProduction I.G製作でIGらしい作品に仕上がっている。
しかし、本作にはいくつかの気になる点もある。
まず、ストーリーの展開が少々雑である。小夜の復讐の過程は、やや唐突に感じられる。また、文人や古きものたちの存在理由も、十分に説明されていない。
次に、キャラクターの描写が不十分である。小夜や文人などの主要キャラクターは、魅力的に描かれているものの、脇役のキャラクターは、やや印象に残らない。
総合的に見ると、本作はダークな物語と迫力満点のアクションシーンが魅力の作品である。しかし、ストーリーの展開やキャラクターの描写には、やや不満が残る。
関連スタッフ
本作の監督は、塩谷直義氏である。塩谷氏は「PSYCHO-PASS」シリーズなどの作品で知られる、日本を代表するアニメ監督である。
音楽は、佐藤直紀氏が担当している。佐藤氏は、「ふたりはプリキュア」や「交響詩篇エウレカセブン」などの作品で知られる、日本を代表するアニメ音楽の作曲家である。
まとめ
ダークな物語と迫力満点のアクションシーンが魅力の本作。ストーリーの展開やキャラクターの描写には、やや不満が残るものの、楽しめる作品である。
辛口の評価
本作の辛口の評価としては、以下の点が挙げられる。
・ストーリーの展開が少々雑である。
・キャラクターの描写が不十分である。
・TV版で伏線であった文人や古きものたちの存在理由が十分に説明されず消化不良。
・一部の声優の演技が酷い。
・これらの点は、本作の評価を下げることにつながっている。
しかし、本作にはダークな物語と迫力満点のアクションシーンという魅力がある。これらの点が評価できるならば、本作は楽しめる作品である。