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「ももへの手紙(アニメ映画)」

総合得点
64.4
感想・評価
278
棚に入れた
1314
ランキング
3853
★★★★☆ 3.7 (278)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ももへの手紙の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

お父さんにわるいこと言っちゃった。。もう会えないけど ももになんて言いたかったの?

お父さんとけんかしてひどいこと言っちゃった
そのあとお仕事に行ったまま死んじゃって
ももはごめんねも言えなくって
あとで見つけたお手紙には「ももへ」だけ書いてあった

お父さんが死んで
お母さんと2人で瀬戸内にひっこししてきたももちゃんは
そこでヘンな妖怪さんたちに会った。。

海と山と町のけしきがとってもきれいだったぁ
人と妖怪さんたちの顔って
ふつうのアニメみたいにかわいくなかったけど
見てるうちになれてきたw

{netabare}
おっかない顔の妖怪さんたちはおもしろくって
でも
おなかすいて野菜とかとってくるのってしょうがないかもだけど
人のものをぬすんできたりってしちゃダメだって思った

いのししに追いかけられたところは
見ててドキドキしちゃったし楽しかった
あとお医者さんをよびに行ったときも
とちゅうでみんなが助けてくれてよかった^^

でも
ももちゃんがずっと妖怪のこと話してるのに
お母さんが信じてくれなかったのって
さびしかったなぁ。。

お母さんの大事にしてる手かがみだからって
一生けんめい取りかえそうってしてたのに。。
そんな気もちが届かないだけじゃなくって
おこられるなんてとっても悲しかった。。

にゃんも小学生のとき
そんなことがあって
こうゆうときってどうしたらいいのかって
まだ分からない

お母さんのことゆるしてあげればよかったのかなぁ。。
お父さんのときもそうしてあげればよかったのかなぁ。。
ってにゃんはそう思った

ももちゃんががんばって
お母さんが助かってほんとによかった♪
それでももちゃんのこと分かってくれたみたいだったし
それもうれしかったなぁ

さいごの手紙で
お父さんはももちゃんががんばってるって分かっててくれて
ああ。。よかった~って泣いちゃった。。
{/netabare}
お話しはたのしいところないちゃうところ
ドキドキしたりするとこもあってよかったけど
いつもの妖怪さんといっしょのお話しが
とちゅうちょっと長かったかも。。

だからかな。。見おわって
このお話しって家ぞくの感動のお話しだったって思うけど
妖怪さんたちとの楽しいお話も多すぎて
感動のお話しが少なくなっちゃったみたい。。な

{netabare}
もっと家ぞくで仲良くしてたお話しとかあったら。。って
あと
あらしで助けてくれたほかの妖怪さんたちが
ももちゃんといっしょにあそんだりするお話しがあったら
あの時もっと感動しちゃったかも。。
{/netabare}
TVアニメくらいの時間があったら
もっとよかったのかなぁ。。

投稿 : 2021/11/17
閲覧 : 1033
サンキュー:

116

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

気がつけば、私、ひとりじゃなかった。

この作品は、まだ、あにこれのチャット部屋が賑わっていた頃、キャッチしている方からお勧めされた作品でした。
中々視聴する機会がありませんでしたが、この度ようやく視聴することができました。


”ももへ”とだけ書かれた手紙を遺し、お父さんは天国に旅立ってしまった。
「ほんとうはなんて書きたかったの?」

心ない言葉をぶつけ、仲直りしないまま父を亡くしたももは、その想いを抱えたまま、
母いく子と瀬戸内の島に移り住む。

慣れない生活に戸惑うももだったが、不思議な妖怪”見守り組”のイワ、カワ、マメと出会う。
食いしん坊でわがまま、でも愛嬌たっぷりの彼らには、実は大切な使命があった・・・・・・。
もものために明るく振舞いながら忙しくする母いく子。

そんな中、ちょっとのすれ違いからももといく子はケンカをしてしまい、さらにいく子は病に倒れてしまう。
母が自分の為に無理をしていたこと、母の想いに気づいたももは、
”大切な想いを伝える”奇跡を起こしていく――。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

2012年に公開された作品なので、もう8年以上前になりますが、公式サイトが残っていてくれるのは、本編とは違った角度から見ることができるのでありがたい限りです。

物語の舞台は、「汐島」という瀬戸内海に浮かぶ小島で、広島県呉市の大崎下島がモデルになっているのだそうです(wikiより)。
島の景色、街並みや佇まいが物語のあちこちに散りばめられているので、聖地感が半端ないんです。
今はコロナ禍なので遠出はできませんが、フラっと訪ねてみるのも悪くないかも…
気の向くまま、足の向くままの散策…山の頂上からの景色は格別らしいので。

例え道に迷ったとしても大丈夫…
「道に迷ったら海を目指せ」
この島の外周は道路が一周しているのだそうです。
だから外周の道路に出られれば、方向を見誤ることはありません。
こんな風に思えるのも、作品の中でこの島の美しさが謳われているからなんでしょうけど…

作風にはちょっぴりジブリ感を感じましたが、その理由も公式サイトのINTRODUCTIONをみて納得。
アニメーション制作のProduction I.Gさんに加え、「もののけ姫「「千と千尋の神隠し」を手掛けられたスタッフが集結していたそうなんです。

声優陣は、声優業に特化した方が少ない印象でした。
主人公のもも役を演じたのは美山加恋さん。
アニメより女優としての活躍の方が幅広の方で、アニメもプリキュアやアイカツシリーズなどの出演が多いので、個人的には馴染みが薄いのですが、最近では「ハイキュー!! TO THE TOP」にも出演しているとか…
他には優香さん、西田敏行さん、山寺宏一さん、チョーさんなどなど…

一方、物語は「家族の在り方」がテーマになっていました。
勢いに任せて口にしてしまった一言が取り消せなくなってしまった…
相手はどう思っているかは分からないけど、少なくても自分の心にはトゲとして残り続け、時折思い出してはチクチクと胸が痛む…
きっと誰にでもこういう経験はあると思います。

本当はこんな展開なんてこれっぽっちも望んでいなかった…
ただサプライズをあげたかっただけなのに…
良かれと思ってやった筈なのに優しさが空回り…
それが子供ならなおのこと心の持ちようが分からないと思います。

加えて東京の都会から瀬戸内海の離島という天地ほど環境差のある場所も、色々と受け入れられない原因の一つだったのではないでしょうか。

そんな四面楚歌のももに起こる奇跡とは…!?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は原由子さんの「ウルワシマホロバ 〜美しき場所〜」
メロディが綺麗…さすが原さんと納得できる楽曲だったと思います。

上映時間2時間の作品でした。
私にとって涙なしでは見れない作品でした。

投稿 : 2020/12/13
閲覧 : 264
サンキュー:

13

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

『千と千尋』と『トトロ』を合わせたような作品

感想としては、三妖怪の声優が豪華だな~、ってだけ。

ストーリーに目新しいものがない、夏休みにファミリー向けにやってそうな映画だけど、これやったのゴールデンウイークなんだよな(笑)


監督は『人狼』の人らしいけど作品の方向性が違い過ぎる、まあ向こうは脚本を押井が担当してるからそこまで驚くことでもないけど、今回は監督自身が脚本も担当してるからこの人が好きなのはこういう作品なんだろうな。


舞台になった汐島は名前こそ架空の地名だけど、モデルはあってそれなりに再現されてるらしい、調べたら聖地巡礼で実際に行った人もいたけど、そこまでの作品か??

投稿 : 2020/11/28
閲覧 : 209
サンキュー:

1

BLEU62 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

地味におもしろいが、もうちょっと短くまとめてほしかった。

何の予備知識もなく視聴したのですが、けっこう楽しかったです。
背景はすばらしいが、人物、特に主役のももちゃんはもっと可愛く描いてもらいたいと思いました。

投稿 : 2019/10/14
閲覧 : 278
サンキュー:

2

ネタバレ

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

言葉がない手紙

視聴回数 5回くらい

東日本大震災から1年後に上映された作品です。
私には思い入れもあったせいか、何回見ても胸が苦しい気持ちでいっぱいになってしまいます。

いつかはレビューを書こうと思っていましたので、書いてみました。

私が感じているテーマは「後悔」です。

ロケ地 呉市豊町の御手洗は私の家から車で行けばそこまで遠くはなく、見たことある風景が描写されていたので映像化されて感激していました。
近所に巡礼地が幾つかありますが、ここが一番リアルに描写されています。

物語は父を亡くして新しい土地へ母と一緒に転居した少女の物語です。

大筋の物語は半分くらいまでは道徳的な表現を混ぜた、子供向けな内容が含まれています。

・人の物を盗んではいけない
・嘘をついてはいけない
・約束は守ろう

といった、ごく当たり前な社会常識を物語に盛り込んでいます。

物語からのメッセージは、これ以外に大人子供どちらにも感じてほしいことが含まれています。

それは上記した私が感じたテーマ「後悔」です。

以下ネタバレは物語の中核にあたる内容ですので、未視聴者には見ないことをオススメします。

{netabare}主人公のモモは父が亡くなる前に酷いことを言った自分に後悔しています。

東日本大震災と被ってしまうのが、震災で家族を失った方々にも、この作品のように亡き家族へ手紙を送りたい人が大勢いると思うと、忘れようにも忘れられない想いを掘り返す、残酷な作品だなと感じてしまいます。
もちろん、震災以外でも世の中で亡き家族のことで後悔されている人は多くいると思っています。
この物語のように亡き人へ手紙が送れるのあれば、送らせてあげたいです。

作品の最後に精霊流しで手紙が届く場面は、上記のような経験を実際にされたことがない人が見ると感情に刺さることもなく過ぎ去っていくのも寂しい限りです。

悲しいところだけ先に書いてしまいましたが、作品キャッチコピーになっている「気がつけば、私ひとりじゃなかった」という、救いの手を差し伸べた暖かいお話になっています。{/netabare}

作画は一流のスタッフ陣が参入しているだけあって、どのキャラクターも表情だけで感情の訴えが直に感じられます。妖怪たちが登場しますが、もう「となりのトトロ」ですね。

CVは俳優など本来のアニメ声優ではありませんが、それぞれのキャラクターに合わせて声を作っていたのが印象的。

どんなニーズへの作品かと言えば、家族の絆について想い直してみるには最適な作品だと感じています。

長くなりましたが、私的な感想も交えてしまうほど素晴らしい作品です。

投稿 : 2018/05/26
閲覧 : 445
サンキュー:

8

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

半分つまらなくて、半分面白い

始めの方から中頃までは、あんまりおもしろくないなあと思っていました。
しかし、ももが母に理解されない苦しみ、父と最期に喧嘩してしまい、手紙を見つけた時に悔んだシーンへ差し掛かった時、それまでの退屈さが嘘のようにぽろぽろ涙が出てしまいました。

登場人物が笑うシーンも、途中まで笑顔が気持ち悪いなと思っていました。しかし他の方のレビューを観て納得、今までの笑顔はみんな愛想笑いだったのかもしれません。最後のももの笑顔は無理のない自然な笑顔でした。

なんというか本当に芸が細かい作品です。背景がとても細かく、音楽の入れ方も絶妙です。

最初の退屈さでさえ、仕掛けられたものなのかもしれません。
もしそうなら、感じた以上の凄さを認めざるを得ませんね。
でも、それが真実でなくとも、最後はいつみても、きっと泣けてしまうでしょう。
泣きたい時にまた観たいと思える作品でした。

投稿 : 2018/05/20
閲覧 : 386
サンキュー:

6

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

趣味に走りすぎた映画は何を残したのか?

アニメーション制作:プロダクション・アイジー
2012年4月7日に公開された劇場版作品。
原案・監督・脚本・絵コンテは沖浦啓之。

【概要/あらすじ】

小学6年生の女の子、宮浦もも。
彼女は、母・いく子と共に東京から瀬戸内海の大崎下島(広島県呉市)に引っ越してくる。
住む場所は、いく子の年老いた叔父夫婦が住んでいる古い民家の敷地内。
そこにある家屋のうち、使っていない一棟を借りる形。
父親であり夫である海洋学者のカズオは、少し前に仕事中の事故で故人となった。
ももは、生前の父親との最後の会話で行き違いで怒りをぶつけて喧嘩別れのまま、
二度と会えなくなったことで悔いを残していた。
父の遺品の便箋があった。“ももへ”と三文字だけの書きかけで終わっていて、
父は娘に何を伝えたかったのか、知るすべがない。

自分一人で何でも決めてしまう母親とも意識が噛み合わない。
住み慣れた土地を離れての島での新しい暮らしも、あまり好きになれない。
そんな、ももの家から怪しげな中年男どもの声が聞こえるし、食べ物が荒らされるいう事案が発生。
そして、夏の夕立の降る中、雨宿りに立ち寄った祠で、イワ・カワ・マメという3匹の妖怪が姿を現す。
姿は珍妙であるし、図々しくて食い意地が汚いし、よく物を盗む。
どうみても不審者な妖怪たちは、ももの家に強引に居着いてしまうのだった。

【感想】

沖浦監督のことを知らなかったが、ネットで調べたら数々のサンライズやIG作品で原画マンとして実績があるっぽい。
この映画は、制作開始から7年かけて完成。『人狼』から数えて12年ぶりに公開された監督作品。

作画監督の安藤雅司 = 『もののけ姫』など多数のジブリアニメ。『君の名は。』など。
副作画監督の井上俊之 = 『SHIROBAKO』作中で神アニメーターという役どころの杉江茂が描いた原画担当。

作画に関しては業界の一流どころを集めて、拘りに拘った感じ。技術そのものは本当にハイスペック。
しかし、自分がアニメ的デフォルメに慣れきってるせいか、キャラデザに魅力を感じない。
出てくる人間の表情はシワクチャでリアル寄りだし、鼻の穴が目立つ。
妖怪たちは、イロモノ過ぎる姿形だけでなく、
鼻から抽出した老廃物を丸めたり尻から異臭を放つ気体を出したり所作も下品さが意図的に強調されている。
くすんだ色設定のせいで全体的に小汚く見える。人に見られてどう思うかより、
クリエイター自身が納得するために作られた自画自賛系のアニメーション。萌えも媚びも一切いらないぜ!て感じ。

作画のディティールへの拘りのみが突出して、それ以外の部分への情熱が薄くなってしまうのは、
昭和末期から平成初期にかけてのOVAやアニメ映画にありがちなことであり、
沖浦監督は当時働いてたアニメーターの申し子である。『君の名は。』には参加しているものの、
今どきのアニメには参加してないことから、時代に適合していないのかもしれない。

低予算でも魅力的なキャラデザもあれば、丹念に技術を込めて作っても首をひねってしまう代物もある。
視聴者の好みを察知して時代に合わせて作風を変えていくのも、長く活躍するための能力である。
漫画家だって絵柄の変化は珍しくもなんともない。
キャラクターデザインの安藤雅司は『君の名は。』では田中将賀の原案をキチンと生かしてデザインできてることから、
この作品でのキャラデザの野暮ったさは、連名の沖浦監督の好みが大きいのだろう。

このアニメを見てて疑問に思った。どういう層を対象に作ってるのだろう?
子供の目を引く程度のカッコイイもカワイイも無い上に、親のうざったさ&全体的な年寄り臭さが強い。
登場人物に小学生が一定数いるのだが、大人の思う記号的な昭和の子供風であり、
今どきの子供目線のワクワクや楽しみが、彼らの行動からは存在しない。これでは子供が観ても共感しない。
二次ロリ好きからも論外だろう。キャラの造形が記号的な子供ではなく、表情が半端にリアル寄り過ぎるのだ。
となると大人向け?主人公・ももと似た年頃の娘を持つ男性向けだろうか?
三匹の妖怪がキワモノ過ぎて、あれを可愛いと思えない限り女性ウケをする作風ではない。

クリエイターが好き勝手して、なおかつヒットするのは視聴者と感性を一致できたケースのみである。
興行成績の振るわなさをみるに、総指揮に近い形で監督の趣味に走りすぎて客の心をつかみ損ねたのでは無いか?

ストーリー的には、異形の姿の怪しい中年三人組が女児にまとわりついたり窃盗行為を繰り返してるだけである。
これが人間なら、確実に国家権力によって手錠をかけられる。女児の入浴中にちっちゃい妖怪おじさんが乱入してるし。
おじさん目線の変態チックで犯罪まがいの日常をユーモラスの一言で笑って楽しめるか、
ぞわっとするかで評価は分かれると思う。これを見て、笑い転げるのは娘がいてチューしたい年頃の男性かもしれない。

作画的には凄いと思えるシーンが後半にあったり、終盤近くに感動アニメ要素があるのだが、
二時間という枠の使い方で犯罪者まがいの妖怪たちが絡む日常が冗長であり、
後半に本筋に入ったところで脚本の都合による展開であるためにキャラに愛着が湧かない。

視聴者がアニメに何を求めるかと作者の感性についていけるか否かで、評価が分かれる作風である。
個人的には三匹の妖怪が好きになれなかったのでイマイチなアニメというのが正直なところ。

阿りが強かったりテンプレ過ぎてもよくないのだが、理想や美化で脚色することが一切ないと、
こんなにもビジュアル的に厳しいアニメが出来るのかと本当に驚いた。
人材を集めようが時間と予算をつぎ込もうが、やりたいことしかやらなかった結果として、
不発に終わったのがこれである。せっかく一級のアニメーターを集めながらも宝の持ち腐れで勿体無いと思った。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/03/16
閲覧 : 361
サンキュー:

25

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

瀬戸内の小さな島を舞台にしたファンタジー

2011年12月 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門・優秀賞
2012年3月 第16回ニューヨーク国際児童映画祭・長編大賞
2013年3月 芸術選奨新人賞・メディア芸術部門受賞

原案・監督:沖浦啓之氏、作画監督:安藤雅司氏

物語は通し鑑みればしっかりした幹、ですがやや細く弱目と思われ、若干バタバタした小枝に惑わされてしまう感もありました。

作画はジブリ風デフォルメと新海風写実の粗中間、双方の良い所取りとも言える描かれ方じゃないですかね、私的には気に入りました。

声優は俳優さんを起用してますが選択に納得、プロ意識高く感じました。

OP.ED.BGMと其々強い印象は持ちませんでしたが悪くないです。

キャラは結構色濃く描かれていた、もう少し周囲の人物像を追っても良かったかも知れませんが、登場総数的にはこんなものでしょう。

ぜひお子さんと一緒に、家族で観るに適した良いアニメーション作品でした^^

投稿 : 2018/01/31
閲覧 : 281
サンキュー:

9

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

無駄のない洗礼された少女の成長物語

アニメーションとしての出来もよく、
ストーリーも王道で分かりやすく描写も丁寧。

期待から外れることはないがそれでも見た後に何かが残る作品だ。

主役の少女の成長を現す描写はわかりやすく
それでいて確かに視聴する側がはっきりと認識する事が出来るので
わかりやすく伝える大切さを教えてくれる作品だ。

それゆえに凡作を超えることはない。
名作とは決して言えないし二度目があるかといえば正直に微妙ではある。

ただ、作品の名前を知っておいてほしいし見ておいてほしい作品ではある。

はやりや奇抜な作品だけでなく
幅広くアニメを知っているとたどり着く、そんな作品な気がした。

投稿 : 2017/11/18
閲覧 : 185

ぱ(・ω・)こ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

かわいいよー敏行ー(趣味偏ってます

かわいい妖怪・ジブリ好きにおすすめ(^人^)

ストーリーは、父を亡くした小学6年生のもも(主人公)が母親と2人、母が子供の頃暮らしていた瀬戸内の港町に移り住む。
父との最後の会話はケンカで終わっていて、死後「ももへ」とだけ書かれた父の手紙を見つける。
島の生活に馴染めず家にこもるももの前に3匹の妖怪が現れ、初めのうちは拒絶するが次第に打ち解けあっていく。
妖怪たちには「見守り役」という役目があって…

という感じです。

ストーリー性は正直あんまりないです。設定もどこかでみたもの、という印象。
まぁ泣いたけどね。

私が好きだと思ったのは妖怪たちです。
愛らしい。キャラデザというか作画的に、ぜんっぜんかわいくないです。ゴツいしシワシワだし。みどりだし金歯だし。キモッ
あのビジュアルでこんなに可愛らしく思えるのは声優さんの演技力とキャラ設定の良さですね!

妖怪1:イワ…西田敏行さん
まず西田敏行らぶな私にとってこれだけで観る理由になる。あーかわいい。

妖怪2:カワ…山寺宏一さん
言わずと知れたスーパー声優さん。

妖怪3:マメ…チョーさん
ワンピースのブルック役の声優さん。

この妖怪たちの魅力が好印象の大部分ですね。
私きっと妖怪好きなんだろうな。
妖怪出てくるアニメって多いけど、最近の作品のほとんどに共通してるのがコミカルでボケかます愛らしい妖怪ですよねー。これがたまらん。

それからジブリを思わせる田舎の懐かしい風景。

この2つが好みっていう人は楽しんで頂けると思います!
そうじゃない人は、、

まっ気になったら観てください♬

投稿 : 2016/05/24
閲覧 : 289
サンキュー:

11

やまじい。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

意外に

暇つぶし程度に地元の映画館で観たのですが、案外面白かったです。
お客さんは親子連れが多かったですが、大人でも楽しめると思いますよ。

投稿 : 2015/12/16
閲覧 : 241
サンキュー:

3

ネタバレ

くまきっちん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

家族愛

家族愛と人外の友情モノです

人のため、人に優しく、という思いが伝わってきます

主人公の近くにいるキャラがいい味を出していて愛着がわきます

投稿 : 2015/10/05
閲覧 : 242
サンキュー:

1

uLQex61683 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

妖怪三人組の絵が妙にリアルで、最初は結構ヒィィってなる。
特に、豆が脚なめる場面。
その内妙に可愛くなっていくけど。

ただ、ストーリーとしては、その見守り組って設定が生かしきれていないような気がする。
最後の、お父さんからの返信はちょっとグスッてきたけど。

投稿 : 2015/08/09
閲覧 : 266
サンキュー:

1

ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

父から娘へ ももの父親は 何を 伝えたかったんだろう・・

 家族愛 をテーマとした作品ですね。

「父さんなんかもう帰ってこなくていいよ」ももは父と喧嘩をした その後父親が不慮の事故で突然死んでしまう。

母と子 二人の生活が始まりますが なかなかうまくかみ合いません 父親の死を引き摺っている子供の独りよがりな性格、夫を亡くした悲しみを押し隠す母親の描写は観ていて切なくなりました。

とても 重くて 暗い 物語ですが イワ・カワ・マメという妖怪? 性格が とっても自由で 重くるしさを 跳ね飛ばします。

 畑から作物を盗んだり 人の家の服を着てきちゃったり 魚はウロコが嫌いだからたべないよ など すごいワガママ! でも憎めない3人(?)   
 この3人が ももへの 癒しや 心の慰め になっていたのかなぁと思います。

最後の場面 母と子 家族の絆が深まった瞬間 観ているこちらも 穏やかな気分になりました。

観終わったあと ちょっと 疲れました 体力?いる映画でしたね(表現が稚拙ですみません(-。-;)

最後 エンドロール観て驚いたのが お母さんの声 優香 なんですね。
ある意味 これが 一番 びっくりしました。

 

投稿 : 2015/06/19
閲覧 : 409
サンキュー:

12

pin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

とりあえず妖怪つかっとけば、的な。。

世の中に人間と妖怪が触れ合う物語が多々ある中で、この作品の特徴はなんだろう?
製作者である監督は、この作品で視聴者に何を魅せたいのだろう?

答えは、

作品舞台である瀬戸内の島の風景。

ただそれだけに感じた。

投稿 : 2015/05/01
閲覧 : 364
サンキュー:

2

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ほろり島ぐらしと妖怪

父を亡くし、母とともに瀬戸内海の島に引っ越してきた「もも」が、
そこで人には見えない妖怪3匹とのアレヤコレヤを通じて、父への思いと
父の思い、そして母との絆を得るというハートフルストーリーです。

非の打ち所がない、いいお話。

作画も美しく、サザンのはらぼうのED曲もマッチしています。

ほろりと感動を得たい人にはオススメ。
イメージはジブリと細田守作品の中間みたいな沖浦啓之監督作品。

投稿 : 2015/04/03
閲覧 : 250
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

家族

突然お父さんを失ってしまった「もも」
細い肩の少女、印象的なもものまっすぐな瞳。
お母さんとふたり、島の暮らしが始まります。

3人の個性的な妖怪が、ももの前に出てきます。
あまりかわいくないかも。。でも気のいい奴らです。

自然に囲まれた趣がある街並み、どこか心安らぐ風景。

和風のお家。
古い壁掛け時計、ネジで巻くのでしょうね。
幼い頃によく祖母が巻くのを見てました。私だと背がとどかないのです。
ももの住んでいる家、まるで私の祖母の家のようでした。

{netabare}
お父さんのことを思って内緒にしていたプレゼント。
急な仕事で行けなくなってしまったお父さんに
「嫌い、もう帰ってこなくていい」
と言ってしまいます。
{/netabare}
それを、ももはとても後悔してしまうのですが、
でもその時のお父さんの表情見ると、きっとそんなこと今までだってあったのではないかな。
愛情いっぱいで育ったもも、だから遠慮なく言ってしまったんだね。

最後だなんて思わなくて言ってしまった後悔の言葉。
でも大丈夫だよ。
お父さんはちゃんと分かっている。ももの気持ち。
だってお父さんだものね。


お母さんがそっと見ていた大切な写真。
そこにはお父さんが写っています。
その写真は悲しくなんかなくて、とても温かい。
温かくて切なくて涙が出てしまう、そんな写真でした。

{netabare}
台風、お母さんの喘息、島にお医者さんがいない、、大変なことが起こってしまいます。
お母さんはひとりで背負いすぎていました。
ももが、やっとここでお母さんの想いに気がつきます。

お母さんを助けたい。
出来る、出来ないじゃなくて、ももは助けたい一心なのです。
子どものまっすぐな強い意志、けれどそれだけでは、思いだけでは届かないです。
大人が助けてあげないと。力を貸してやらないと!

街の郵便やさん、幸一さん、いい大人でした。
ももの近くにこんな人がいてくれて良かったです。
幸一さんの出番です。

台風のときの橋なんて風と雨がありえないくらい強い、というか暴風ですね。
彼のMyスクーターの後ろに、ももを乗せてあげて、
お母さん(いく子さん)と、ももを助けるために幸一さんが奮闘する姿は笑えました。
誰かのために、こんなにも一生懸命になれること。滑稽なのだけれど胸打たれてしまいました。

たくさんの妖怪たちの助け、なにを助けてくれるのだろう?と思ったら風よけなんですね。
暴風だもの。その助けが1番良いです。
道を作ってあげたのです。
ももが頑張らなくちゃ、お母さんは助けられないです。



頑張ったな お母さんをよろしく頼むぞ  父より


お父さんから届いた、ももへの手紙です。
私はこの手紙、お母さんのことを愛している とも伝えているんだと思いました。
お父さんの家族を想う心、とても大きくて揺るがないものでした。

頑張ったな、は最高にうれしかっただろうな。
ももは頑張ったものね。とても頑張った。

とても短いのに、こんなにも届くんだなぁ。
ぶっきらぼうなお父さんの手紙、ももとお母さんにちゃんと届きましたね。
{/netabare}

最後、ももが心から笑っていました。
それが良かった。本当に良かったです。

いつまでもお母さんと仲良しでいてほしいですね。


妖怪、私は見えないですけれど、大切な人が「見えるんだよ」と言ったら私信じます。

投稿 : 2015/02/18
閲覧 : 352

のび太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ももへ

主人公は小学6年の女の子、宮浦もも。
父が死んだため、母が昔住んでいた事のある瀬戸内の島に移り住んでくる。

タイトルにもなっている、父の残した「ももへ」とだけ書かれた書きかけの手紙。
生前の父と喧嘩をして、仲直りできないまま死別した事を後悔していた。

母親に言われるままに、島に来たけど中々周りの人たちと馴染めずにいると
何やら怪しい気配が…


ももと妖怪そして島の人々で繰り広げるハートフルストーリー?

なのですが出てくる妖怪たちが、本当にろくでもない連中で笑えます。
もう、そこらへんにいる典型的な駄目なオッサンレベルですねw

時代背景は現代となってるけど、平成の始めくらいなのかな?
町の風景が本当に懐かしい風景でした。

話は、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の優秀賞というくらいなので
本当に綺麗にまとまっています。
まあ地味すぎて、ちょっと物足りない人もいるかも知れませんね。

テーマは、死に別れた家族との絆なのかな。
家族は死に別れた後もちゃんと繋がっている、そんなふうに思わせてくれる作品でした。

家族の誰かを、亡くした経験のある人なら涙するかも知れません。

投稿 : 2014/10/26
閲覧 : 285
サンキュー:

13

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

良質なひと夏 妖怪の夏

絵は細い描線がスッと通って、色はのっぺりつや消しで落ち着きあって
清楚な日本画みたいな上品さです。

安藤雅司 キャラクターデザイン、作画監督ということで
あの、眼球の目元の赤みがかった肉のとこまで描く感じです。

お父さんを失って、慣れない島暮らしに不安そうにまつ毛をふせる薄着の少女の背後に…
ひたひたと殺人鬼やストーカーの魔の手が忍び寄っているんじゃあるまいかという(今敏作品からの…)連想を振り払いながらの視聴。



やはり忍び寄っているものが いた
妖怪だった

ハートフルなお話にしては絵がリアルでデフォルメ調の可愛さはないのが輪をかけて、この妖怪たちは本当に可愛くない〜手癖の悪い顔色の悪い中年です。
朝起きて居たら普通に怖いです。


しかし、イノシシに追われながらの逃走劇には、私も子供達も大爆笑していました。
しかし、途中で低年齢層より「他の妖怪は出てこないの」という飽きが入る。
(妖怪ウォッチのバリエーションとフランクなサービスに慣れすぎです。)
しかし、クライマックスの妖怪連携大技にはまたまた観入っていました。


見慣れるとこの絵でのハートフルもいいですね。
妖怪たちもだんだん愛嬌が見えてきて、リロ&スティッチに出てくる大きい奴・細い奴・小さい奴に見えてこないでも…ない。
西田敏行の悠々たる声は楽しいですね。さすが。




さっぱり観られる質の良いお話でした。
思い出の中のお父さんの表情が切ない。
嫌い、なんて言われてもお父さんは寂しさの裏返しだとわかっていて、寂しがらせたことにすまないなぁと、思っていた…のかな。
きっとももちゃんは、子供は忘れてるだろうけど、物心つくまえからそんなわがままな事を言っては甘えていて、それを繰り返し愛しく受け止めてきたご両親だったんじゃないかなー、と、お父さんとお母さんの優しい表情を見ていて感じました。


新しい暮らしの中、お母さんはいっぱいいっぱいで、ももちゃんは寂しい。島の風に吹かれて、受け止めていく。子供心に印象に残る親の背中や表情って、ありますよね。ももちゃんがふと気づいた、お母さんのうつむいた背中のように。



この島の景色は緑美しく、人の暮らしはさびさびと古びながら大事に使われ続けたものがたくさん詰まっていて、きれいですね。いろんな匂いが立ち上ってきそうに描かれています。

爺ちゃんが造る藁船の乾いた香り
雨が降り出して濡れてゆくコンクリートと、湿る木造家屋の砂っぽい匂い
黒い梁の下の静けさ、屋根裏の物置部屋のちょっと黴臭そうな落ち着く感じ
子供達が飛び込む前の橋の手すりのざりざりした感じ…

走ってゆく景色がまるごと文化遺産とか保護地区のようでした。
繋いでいってほしい景色ですね。
私の住んでいる方でも昔の建造物や通りを保護したり、風景遺産的に観光に売り出してるけど、部分的で周囲の普段の暮らしぶりと噛み合ってないと、不十分なつぎはぎテーマパークになってしまうなぁと…ヒヤヒヤします。

投稿 : 2014/10/25
閲覧 : 385

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

☆ホッコリするアニメ

ももと3匹の妖怪の交流するアニメ。

クライマックスのファンタジックな雰囲気が
素敵です(*^^*)♪

夏目、かみちゅ、たまゆらタイプの癒し系作品☆


監督/沖浦啓之

配給:角川映画

2012.4.21公開


聖地☆広島エリア


主観的評価(B)



追記欄_

投稿 : 2014/10/13
閲覧 : 279
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今、生きている人へ。

亡くなったお父さんの遺した手紙。そこには「ももへ」の一文しか書かれていませんでした。
父亡き後、お母さんの実家の島へ引っ越ししてきたももちゃん。
お父さんの言いたかった言葉を考えながら、島での不思議な生活が始まります・・・。


島に着いたばかりの頃は無愛想で笑顔も見せないももちゃん。
能面みたいなその顔に最初は怖ささえ覚えました。
でも、仕方ないですよね。お父さんが亡くなった直後に家を離れて田舎暮らしなんて、心の整理が追い付かないと思います。

一方のお母さんは元気いっぱいで「さあ働くぞー!」と張り切っていました。
まだまだ健在に見えますが、笑った時の皺とか時折苦しそうに咳をするところなんかを見て少し悲しくなったり。

お父さんはあんまり出ないけどやっぱり家族を支える柱ですよね。一番存在感が強いのはお父さんだと思いました。



雰囲気としては子供向けアニメらしく、陽気で軽快な感じで動いていくので子供は楽しく見られるでしょう。
子供に今人気な妖怪も出てきますし(笑) 可愛くてほのぼのします。


でも親御さんくらいの年齢の方が見るとまた違った見え方があるんじゃないかな、と思います。
冒頭からお父さんの死が描かれる辺りから、身近な生き死にを意識させられます。
残された家族の想い、これからの暮らし・・・。失った分、より強く支え合って生きていかなきゃならない。
ファンタジーな世界に包まれているけど、このアニメが見せているのは極めて現実的なテーマでした。


正直見ていてちょっと苦しかったんですよね。こんなに可愛い絵なのに、生々しすぎて。

ようやく最後まで見て、「手紙」で伝えたかった意味を理解したときやっと楽になれました。
ああ、厳しい現実を突きつけるだけじゃなくて、そういうことが言いたかったのか、って思いました。


子供向け、って親御さんも一緒に見て考えて、お互いにそれを思い出に残すことに意味があるんじゃないかって思います。
「ただ子供に見せるだけじゃなくてお母さんなりお父さんなり、隣に座って一緒に見て下さい!」って言葉が聞こえてくるような映画でした。
主題歌もとっても元気がもらえる曲だと思うので是非聴いてください。



ここからはネタバレありの、感想です。
{netabare}
見終わって最初は、「お父さんはなんでお母さんにも手紙を残してあげなかったんだろう?」と思いました。
幼いももちゃんより、長年付き添ってきた妻の方が深く悲しみを背負っていることはお父さんも分かっていたはずなのに。
お母さんが見返している思い出のアルバムも、お父さんと付き合っている頃の写真から結婚式の写真。二人の思い出がいっぱいです。
大人だから大丈夫、なんて有り得ません。だって子供が生まれる前から一緒にいるんですもの。どれほど辛いことか。
所詮ももちゃんが主人公だから、お母さんはどうでもいいのかな・・・。なんて思ったりもしました。

でも、違ったんですよね。お父さんは誰よりも妻が悲しんでいるだろうことは分かっていた。だからお母さんを支える役目をももちゃんに託したんです。
ももちゃんへの手紙は、ももちゃんを元気づけることが目的じゃなくてこれからはお前がお母さんを支えていってくれよ、というメッセージだった。
亡くなってしまえば、死者が生者にしてあげられることなんて何もありません。生きている人間だけで支え合っていかなくてはならない。
でも幼いももちゃんにはまだそれが理解できなかった。
お母さんの危機に際して全力で頑張って、お父さんからの手紙を読んで。やっと、私が頑張らなきゃいけないんだ。って思えるようになったんだと思います。

これは生と死を軽々しく扱った作品では決してないと思います。
むしろ生きている人間への愛に満ちている。頑張れ!って言われた気がします。
特に年齢こそ違えど僕も同じような環境なので、より一層胸に突き刺さりました。
家族は、支え合って生きていかなきゃいけませんね。
{/netabare}



蛇足です。
{netabare}
そういえば、ももちゃんがお父さんが死ぬ前にキツい言葉を浴びせてしまったことを後悔する描写がありました。
ももちゃんはツーンとして部屋から出ていき、お父さんは悲しそうな顔をして……そんな回想でした。

あそこはももちゃんとお父さん、両方の立場に共感してしまったんです。
ちょっと自分語り入っちゃいますが勘弁してください。

小さい頃、自分の思い通りにならないと駄々をこねたり怒ったりしました。
あの頃は本当に自分のことしか考えられずに、親が何を思ってるかなんて全く意識になかったんです。
言いたい放題言って、その時に母や父が浮かべる愛想笑いもただの誤魔化しなんだって憤慨して。
「親なんだから、私との約束くらい守ってよ!」みたいな、いつでも自分を最優先するのが当然ってな感覚ですよね。
大事な子供との約束なら、そりゃ親だって一番に優先したい。けど、どうしても守れないときもある。
そんなとき、子供も悲しいけど親も同じくらい悲しいですよね。
ももちゃんはお父さんが死んだ後そこまで気付けたのでしょうか……だったら凄いと思います。


死んでから親の有り難みが分かるなんて言いますが、本当にその通りです。
自分のためにどれだけ愛情を注いでくれていたか、亡くなってからでないと当たり前すぎて気付けないことです。
今思うと、あの時の言動や行動はそういう意図があったのか。なんて思い返したりします。(ある日突然濡れ場のある成人漫画を買ってきてくれた父の考え、当時は理解できませんでしたが今ならそうだったのかと分かります。本屋で真剣に悩む父の姿を想像して自分の親ながら少し萌えました。)

本当はね、普段から「ありがとう」とか「愛してる」とか想いを表した方がいいと思うんですよね。アメリカ人みたいに。
ただやっぱり毎日顔を合わせる相手にそういうことをするのはどこか恥ずかしいみたいな所はありました。僕の父もそうだったようです。
ももちゃんもお父さんのことは大好きなのに、言葉にできない・素直になれない感じがあって、それはお父さんも同じ。

ももちゃんのお父さんの場合は思春期の娘だからもっと大変だったんじゃないかなって思います。
近すぎるとウザいと言われ、距離を取ると愛されてないと言われ、年頃の女の子ってかなり複雑ではないですか。
そんな中でお父さんなりに、頑張って接しようとしてるんですよね。
短いやり取りしかありませんでしたが、そんなお父さんの想いがひしひしと感じられました。

ももちゃんみたいにお父さんの死後言葉を伝えることができたら……なんて、ちょっと考えちゃいます。
現実では死んだ後じゃ遅い。生きてる人間にしか言葉は届きませんから。
このアニメ、10~20代の人は見ないだろうなあ。そういう年頃の人にこそ、見てほしいもんですよ。
{/netabare}

投稿 : 2014/09/29
閲覧 : 392
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

描写が丁寧な教科書的良作!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

ジャンル:
 妖怪は出てきますが、妖怪ものというよりは、主人公の成長ものといったほうがいいでしょう。イメージとしては魔女の宅急便でしょうか。
 魔女の宅急便では魔女という題材をよそに、成功と失敗を繰り返して子供が少女になる様を描いていますが、こちらは妖怪という題材をよそに、思春期の入り口として重要な要素となる親子関係(と友人関係)における成長を描いています。
 まぁ殊更にジブリと比較する必要はないのですが、イメージとしてはつかみやすいかと思います。ジブリよりは分かりやすく作られていると言えるでしょう。

描写の丁寧さ:
 二つだけ具体例を挙げておきます。
 一応ネタバレ注意。

{netabare}
①一つ目は「おばあさん」です。
 彼女の登場回数は多くないのですが、親子関係において非常に重要な役割を果たします。
 序盤では島に馴染めず、ろくに挨拶も出来ないももに対する描写があります。彼女は、ももに手伝いをさせることで仕事を与え、とある箱を見つけたももを「お目が高い」と褒めます。
 中盤では、夫の死を乗り越えたと強がるももの母に対して肯定も否定もせずにただ「(ももたちのいる生活が)楽しい」と言います。
 そして、物語の山場の手前、ももが母に対してその愛情の伝え方に苦慮する場面においては、ももと母の間に入り、実行して見せます。
 つまり、序中盤では個々に対してその存在を許容することで、それぞれに自己肯定のチャンスを与えており、山場の手前においては、二人の間に立ち、関係性の醸成を促すという構成になっています。
 このような表現を妖怪を使わずに行っていることに作品としての丁寧さを垣間見ることが出来るでしょう。

②二つ目は成長前後の対比です。
 成長後の描写を匂わすだけで終わらせてしまう作品が多い中で、この作品ではきちんと描き切っています。
 ももは自ら川へ飛び込み、その言葉に方言が混じるようになります。また母を見送る際には桟橋からではなく島の中から見送り、自分の思い出の場所へ母を連れて行きます。成長したももの自立と共存への志向が丁寧に表現されていると思います。

{/netabare}

対象年齢等:
小学校の高学年以上でしょうか。大人の鑑賞にも耐えうる作品ですが、分かりやすく作らているために、いわゆる考察好きには向かないかもしれません。

投稿 : 2014/07/08
閲覧 : 346
サンキュー:

6

ネタバレ

フローズン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ももが愛らしい

・まず作画が高品質すぎて怖いくらい
・もものキャラがとてもリアルで好感が持てた(村民に対してそんなに迎合しようとしない点や人見知り描写など)
・妖怪たちの倫理観を持ち合わせないが憎めないキャラも好きだった
・美山加恋や優香の演技がとても上手くて軽く感動した

・そもそもが子供向け作品なので大人がおはなしの矛盾点を指摘する事は野暮と思っているのだがあまりにも気になる点が2点
・島にいる母親が本島に移動する描写が無いのはおかしい
・島に根付く地元の妖怪たちが、ももと3匹の妖怪を助ける義理が全く持って無い→クライマックスに違和感

・しかし、全体としてはパパにうるっときたし、楽しかった

投稿 : 2014/06/13
閲覧 : 304
サンキュー:

2

fireball さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

日常芝居の極限

7年?制作するのにかけたんだっけ
日常芝居に関しては見て気持ちがいいかどうか好みは別として上手さで言えば今後この作画を超えるものは中々現れないだろうと思う
話も悪くはない

投稿 : 2014/06/01
閲覧 : 253
サンキュー:

1

ソラオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

もっと欲張ってもよかった

まず思うのは、こういういわゆるジブリ系の作品は安定してますね。お金出して観る価値はあるとおもいます。
作画や演出、キャラの動き等もかなりいいとおもいます。
ただここのストーリー展開をもっと広げれば面白いのにな、というのが幾つかあったのが残念でしたね。ストーリーの主軸の手紙の部分も導入はとてもよかったのでもっと広げてもよかったとおもいました。
批判的なことを多く書いてしまいましたが、冒頭にも書いたように面白いからこそそう思いました。

投稿 : 2014/05/26
閲覧 : 259
サンキュー:

2

ネタバレ

ビス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

比べてしまう・・・

ももと妖怪のキャラに、好感が持てなかったです。
ダメ!ダメ!言いながら。一緒に物は壊しまくるし・・・。妖怪に修理をさせればいいのに、暗くなるから一緒に帰れって。悪すぎます。
リアルとファンタジーの加減も微妙。
台風の中、海の近くなんて立ってられないです、橋の上なんて飛ぶか転げると思います。
バイクを運転することがファンタジーなのに、そこに妖怪が助けに来るファンタジーを重ねる展開に衝撃を受けました。
四国に着いたとき、この話しではバイクはリアルだったと気付き、
この後はどうするんだ?と思ったら・・・
本当の現実との結合部はまったく無し!ずるいです!
脇キャラ達は、どう納得したのでしょう?
盗まれた物は?
ももとお母さんの為に無くなったのに無かった事ですか?
手紙が届いて、チャンチャン。って勝手すぎてイラっときました。
「となりのトトロ」の凄さを再認識しました。

投稿 : 2014/03/24
閲覧 : 258
サンキュー:

2

runa21 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

長い

お父さんとけんかをしてしまい、
そのまま仲直りすることなく
お父さんは死んでしまった。

お父さんの机の引き出しには
「ももへ」
と自分あての書きかけの手紙があり、

お父さんは
自分になんて伝えたかったのだろう?
なんで最後の瞬間にあんなことを言ってしまったのだろう。

っとまぁ、
暗い話のように見えますが、
見守り隊のキャラが素晴らしく、
どこか笑えてしまう内容になっています。


ただ、
ネタ的にはとても良いのですが、
どうもぱっとしない評価になってしまいました。

おそらく
話の強弱が弱いのか
途中から「長いな」と感じてしまったのが
悪かったのでしょう。

内容は悪くないですし、
ちょっと笑えるところもあり、
それなりにおもしろいですが、

何回も見たい作品でもなかったです。

投稿 : 2014/02/23
閲覧 : 318
サンキュー:

16

くかす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想

父とけんかしたまま父が死んじゃって後悔している女の子の話?どんな話か説明するのは難しいです。ジブリとかこういう映画ってなんで主人公とかメイン人物を有名声優にしないんだろう。山寺宏一とか超がつくほど上手い人もいるのに脇役だし。話はかなり良かったです。「飛び降りのとき下に人がいるのに危なくない?」とずっと思ってました。

投稿 : 2014/01/29
閲覧 : 296
サンキュー:

6

ネタバレ

歌凪タ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

泣きました

私は残念ながら
映画館で見ることは
できなかったんですが
最高に泣ける映画でした!!

特に
お母さんのために
嵐の中橋を渡っていく
シーンなんか号泣でした

妖怪の三人(?)が
意外とおしゃべりなところは
おもしろかったりしてw

最後の
シーンはもはや
反則ですよ!!
あんなの見せられて
泣かないわけないじゃないですか!!

なんか
あらためて
親子っていいなって
思えました・・・

投稿 : 2014/01/22
閲覧 : 223
サンキュー:

3

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

親子愛と多島美に感動

父親が不慮の事故で亡くなり、母親と瀬戸内の小島に移り住んだ主人公もも。
ももは、父親との別れ際の気まずさを後悔していました。
このアニメは、多島美の瀬戸内を舞台に綴られる親子愛の物語です。

このアニメのスパイスはトラブルメーカーの妖怪3人組。
ももと妖怪3人組のコミュニケーションとコメディー的ドタバタ劇が前半の見どころです。
後半、妖怪3人組が起こす事件によって、母親との絆を新たにしたもも。
ラストの手紙は心にくい演出です。
この出来事により、ももは、父親・母親の思いを理解し、一歩成長します。
思春期の少女と両親との心の絆に感動必至です。

絵がとにかく綺麗です。
瀬戸内の風景美と相まって、感動的な仕上がりとなっています。
個人的には、暴風雨の微細な表現に感心しました。

声優演技が棒なところが、気になります。
また、物語に刺激が少ないので、少々退屈かもしれません。
だだ、古き良きジブリ映画のような新鮮さを感じました。

余談ですが、モデルとなった島は大崎下島の御手洗地区。
たまゆらの舞台にもなっています。
舞台が被るのは珍しいですね。
それだけ絵になる風景と言うことでしょう。

投稿 : 2014/01/12
閲覧 : 549
サンキュー:

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ももへの手紙のストーリー・あらすじ

「お父さん、ほんとうはなんて書きたかったの?」 いちばんそばにある愛が、いちばん見えにくい愛かもしれない。父が遺した書きかけの手紙。そこには、ただ、「ももへ」という一言があるだけだった。「何を伝えたかったんだろう」 心ない言葉をぶつけ、仲直りしないまま父を亡くしたももは、11歳の夏、その想いを抱えたまま、母と、瀬戸内の島に移り住む。そこで待っていたのは、おかしくも、不思議な出会いだった。豊かな自然と、やさしい人々が生きる小さな島を舞台に、いま、いちばん大切にしたい、家族の愛の物語が生まれる。(アニメ映画『ももへの手紙』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2012年4月1日
制作会社
プロダクションI.G
主題歌
≪ED≫原由子『ウルワシマホロバ~美しき場所~』

声優・キャラクター

美山加恋、優香、西田敏行、坂口芳貞、谷育子、山寺宏一、チョー

スタッフ

原案:沖浦啓之、 監督:沖浦啓之、脚本・絵コンテ:沖浦啓之、作画監督:安藤雅司、作画:井上俊之/井上鋭/本田雄/西尾鉄也/青山浩行、美術監督:大野広司

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