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「キャシャーン(OVA)」

総合得点
66.6
感想・評価
12
棚に入れた
47
ランキング
2814
★★★★☆ 3.7 (12)
物語
3.5
作画
4.1
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.8

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キャシャーンの感想・評価はどうでしたか?

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

環境と労働者など思想性が濃い作品。肉感的なキャラにも注目。

 1973年と50年前の作品のリメイクです。とはいえ本作が1993年ですので、もう30年近く前となります。

 TV版旧キャシャーンは50年前の作品でありながら、環境問題(とはいえ今と違って公害問題)は人類がいなくならないと解決できないという、逆シャア(1988年)の思想にもつながるような先進性を持った作品です。
 また、労働階級と支配階級も描いており、ブライキングが必ずしも一方的に悪者に見えないという点もありました。統治方法もある意味では人間よりもまともと見ることもできました。
 安保闘争失敗の絶望が漂う時代、こういった社会問題をせめてアニメ作品で表現したのでしょう。
 旧キャシャーンについては、かなり先進的なテーマ性を内包した優れたTVアニメとして今でも評価が高いようです。

 その他、新造人間=ロボットでもなく人間でもない存在になった悲哀も描いています。そこで上月ルナですね。ルナ=月ですので、女性の象徴のような名前です。
 TV版もOVA版も煽情的な恰好をしていますが、これは戦うマシーンになったキャシャーンの肉体性の喪失、恋愛と生殖が出来ないという悲哀を出すために、生々しい女性の姿を配置したのだと思います。もちろん制作者の趣味もあるでしょう。
 中途半端な存在=自分が誰だかわからないようなアイデンティティの絶望感も時代の雰囲気なのかもしれません。

 この肉感的な作画は旧、OVAの両方に共通しています。TV版旧作は、絵柄は古く作画も荒れているところはありますが、1970年代の濃い線画の味が味わえます。
 また、OVA版は「A KITE」の梅津康臣が作画監督をやっているのでなかなか上月ルナもそうですけど、キャシャーンも東ミドリも(映像も白鳥も)エロいです。ヌードシーンもありますが、これはキャシャーンの機械との対比だと捉えましょう。作画は若干安っぽいところは安っぽいですが、止め画は美しいです。
 
 TV版は何話か公式のユーチューブでも見られるみたいですので、確認していただければと思います。

 OVAはTVをほぼ引き継ぎダイジェストにしたような作品です。ブライキングの生まれたきっかけや、最後は結論は大筋同じですが若干差があります。必ずしもキャシャーン個人に対してはバッドエンドには見えません。ただ、環境問題と労働問題に含みを持つことになります。

 4話で2時間かからないくらいですので、ストーリー的には駆け足ですが、名作のダイジェストとしては悪くないまとまり方はしていると思います。絵柄も旧作よりもかなり見やすいです。
 何より、キャシャーンは雰囲気の暗さがたまらない味を出しているので、そこを味わえます。

 音楽は旧作を踏襲してくれれば最高だったのに。

投稿 : 2022/11/26
閲覧 : 185
サンキュー:

5

ネタバレ

ニック さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

旧作は見ておきたい

旧作(原作?1973年)から30年後の作品。

敵サイド(ブライキングボス)に支配された世界になっているためストーリーが大きく変わっている。
4話構成なのはOVAだし仕方ないとみるか。

作画やモーションや音響、声優の演技の質などが上がっている。各キャラクターの作画、敵ロボットを倒すモーションが大雑把だったのが細かく描かれているためファンにとっては嬉しいだろう。

臨場感が増しシリアスになっている分、敵サイドのコミカルな描写が少なくなって個性が無くなっているのは個人的に残念。ブライキングボスや部下がよくある悪党になってしまい、旧版の様な強欲さや意地悪さが感じられなかった。

キャシャーンの正体や両親、相方の女性等端折った展開が多く、
旧作キャシャーンを見ていないと理解できない場面が多かった。

旧作と比べると、ブライキングボスの設定が少し変わっており、必要悪みたいな存在になっている。(3話辺りから明らかになる)
ボスを擁護する余地なし、ロボットとの共存が終着点、だった旧作を見てきたので
本作では互いに理解できないまま終わり視聴後もやっとしたものが残った。
{netabare}
「我々の手によって地球は蘇る」
「人類はこの地球を汚した罰を受けねばならない」
「独裁者などではない」「悪魔は貴様だキャシャーン」
アズマ博士の命令を勝手に解釈し人間を支配しようとするブライキングボス。
それに対し、親を殺された憎しみからアンドロイド(作中ではネオロイド)になりブライキングボスを倒すために戦うキャシャーン。
分かり合えることはないだろう。
{/netabare}

投稿 : 2020/05/20
閲覧 : 277
サンキュー:

0

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

早とちり、、、してしまった。

正月のキッズステーションでやっていました。
最初は、愚かにも、、、
TVオリジナル版だと思っていたのです。
1話目はOPもなく、本編から、、、
むむ、、なかなかやるじゃないか。
現代でも十分通じる画質と構成。
そんな風に一人で勘違い。
2話目のOPで違和感を感じました。
タイトルが黒に白抜きで「キャシャーン」のみ、、、
もっとけばけばしい印象だったはず、
それに何かが足りない
(新造人間の文字なのですね)
それにこの歌はなんだ?
どうして「響けキャシャーン、叩けキャシャーン、
砕けキャシャーン」じゃないのか、と
その時はっきり気が付きました。
私はあの凄まじいOPが聞きたかったのだと。
そして一人で「騙された」との思い。

そうか、4話のみリメークOVAか。
確かにTV版を4話に凝縮したとするなら、
あの1話の出だしも頷ける、、
そしてこの4話のみ話でもメインプロットは
戦いと、人間でも機械でもない己の自我。
TV版を見た人間には懐かしく、そしてそれなりに
楽しく見れるかもしれませんが、、
TVを見たことのない方には、
いささか詰め込みすぎかも、、、

投稿 : 2017/01/10
閲覧 : 468
サンキュー:

4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

たった一人で悪に立ち向かう正義の戦士。

90年代のタツノコリメイク 三部作 '93キャシャーン、'94ガッチャマン、'95ポリマー。
このキャシャーンが最後に見る作品になるのですが、実は新造人間キャシャーンの方は見てないんですよね(笑)

なので、全くキャシャーンを知らない人間の感想です。
ちょっと酷評になってしまったので申し訳ないです。期待の裏返しということでお許しを。

あらすじ↓
{netabare}
アンドロ軍団なるロボット集団が世界征服を果たし、人間は彼らの奴隷として労働させられていた。

しかし人間たちの間には一つの希望があった。それは唯一ロボットに対抗できる力をもった救世主「キャシャーン」の伝説であった。

ある日一人の少女、上月ルナがキャシャーンに扮してアンドロ軍団の工場の一つを強襲するが、逆に捕らえられてしまう。

アンドロ軍団の手によってルナが処刑されようとしたその時、ついに本当の救世主キャシャーンが現れる・・・。
{/netabare}


このアニメ、というかキャシャーンの斬新な所はヒーローが現れる前から既に悪の手によって世界征服がなされてしまっていることです。

それに加えてキャシャーンはアンドロ軍団に立ち向かうため人造人間となっていて、自身が人間なのかロボットなのか苦しむ描写があることです。
これは仮面ライダーやキカイダーに似通った面がありますが、やはり他のヒーローと比べると異端であると思います。

あとお供の犬がロボット犬だったり、白鳥型のロボットと合体したりとか、面白い助っ人が出てきました。

基本的な設定は変わってないとのことなので、原作のキャシャーンが70年代の作品と考えるとどれも先進的な設定です。


キャシャーンの設定やデザインは優秀だと思うのですが、このOVA自体は何とも言い難い出来なのが惜しいところ。


キャシャーンが現れて、アンドロ軍団と闘って、段々傷ついていく中で自身の存在意義・アイデンティティに苦しんで、ヒロイン(ルナ)や母の言葉によって気力を取り戻し、アンドロ軍団の親玉ブライキング・ボスに立ち向かっていく・・・。

みたいな流れです。なんというか、淡々としすぎてて面白みがありませんでした。

終始シリアスな空気で息が詰まりそうになる、徹底した世界は魅力的だっただけに、創意工夫が見られない構成や演出が残念でなりません。

ヒロインもただ「戦うのはもう止めて!」「キャシャーンなんて止めて平和に暮らしましょう!」しか言わないのが昔のヒロインらしいというかなんというか、魅力を感じませんでした。



良い所は・・・まず作画はOVAということもあって綺麗でした。まあ感動するほどもなく、無難に見られると思います。

音楽は本当に素晴らしいと思います。殺伐としたキャシャーンの世界に合ったハードな感じが良いです。

主題歌も影山ヒロノブさんや堀江美都子さんが歌っているので外れなしでした。特に最終話ED、堀江さんが歌う‘IN MY HEART~夢のままで~’は文句なしに素晴らしい!


ガッチャマンは良かったです。ポリマーは・・イマイチでした。そしてこのキャシャーンは・・・・。
もしかしたら新造人間キャシャーンを見ていた方がこのOVAを見たらまた別の感想を抱くかもしれません。

でも個人的にこれは残念なリメイクなのではないかと思ってしまいました。

投稿 : 2014/06/25
閲覧 : 498

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

不自然なところも味わえれば

TVシリーズは全く知らなくて観たからか、東夫妻とアンドロイド軍団首領のブライキングボスとの関係が最後までよくわからなかった。
 ブライキングボスが閻魔大王風だか訳の分からん帽子をかぶるなど、ヤボったさがあるが、逆にそのヤボったいところにボスの強大さが感じられ、キャラデザインとしては優れていたと思う。
 東鉄也(キャシャーン)の母(東夫人)の膝上スカート丈が年齢から言って短すぎる、という批判を以前読んだ時はその意見に同意だったが、今はその不自然さも面白く感ぜられる。
 

投稿 : 2013/06/11
閲覧 : 426

終了 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2021/09/11
閲覧 : 134

Ecaille さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/03/18
閲覧 : 48

ニコルオズワルド さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2017/03/16
閲覧 : 127

ややうまし さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

投稿 : 2014/02/21
閲覧 : 160

きききき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/05/01
閲覧 : 147

ちゃんくず さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2013/03/22
閲覧 : 143

basser-n さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/02/18
閲覧 : 139

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キャシャーンのストーリー・あらすじ

 タツノコプロが生んだ英雄譚の傑作を、TVシリーズ開始から20年後に全4話からなるOVAとして復活させた。アンドロ軍団が世界を支配してから三年が経ち、人類はブライキング・ボス率いるロボットたちの奴隷としてのみ生存を許されていた。彼らにとっての僅かな希望は救世主として噂される「キャシャーン」の存在。レジスタンスの少女ルナが窮地に陥った時、颯爽と現れたのは彼女と親しかった少年・鉄也が鋼鉄の体に自らを改造した姿……、すなわちキャシャーンだった! 人気アニメーター・梅津泰臣の個性が炸裂する各種ビジュアルが見もの。彼を始めスタッフ並びにキャストはほとんど旧作から入れ替わったが、ブライキング・ボスのみ引き続き内海賢二が熱演した。(OVA『キャシャーン』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
OVA
放送時期
1993年8月21日

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