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「銀河の魚(OVA)」

総合得点
69.0
感想・評価
20
棚に入れた
99
ランキング
1932
★★★★☆ 3.9 (20)
物語
3.7
作画
4.3
声優
3.8
音楽
4.0
キャラ
3.7

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銀河の魚の感想・評価はどうでしたか?

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夢だけど!夢じゃなかった!

 老人が孫を見込んで命を与え、孫がそれを叶えるという物語を、幻想的に広げた作品です。宮沢賢治、稲垣足穂に影響を受けているそうです。

ネタバレになります。

 星の観測者である老人の家で、孫は望遠鏡を覗きながら小熊座の星がひとつ増えていることに気がつきます。その謎を確かめるために、老人と孫は魔法使いを訪ねます。魔法使いは、小熊座に星が増えたことで、星座が魚のかたちになってしまった、その魚は凶暴で、今も星々を呑み込んでいっている、と話します。そこでだ、と魔法使い。君は銛の使いが上手いようだね、一つ仕留めてはくれないか。そう言われて、彗星で打った銛を渡されます。
 これは少年の願いが夢のかたちで叶われたような物語です。まだ幼く世界を知らない少年が、銛で魚を獲ることを祖父に褒められ、そうなのか!と純粋な自信がつきます。そしてその気分のいい夜に、その腕を活かしてみんなを助けなくちゃならない!という夢を見るのです。夢なので、思わぬことが描かれていきますが、それを描く少年(創造者)の心理の方(姿の奥!)に着眼すると、こういうイメージが見えました。
 夢や神話は、主に精神の働きだけで出来ている現象ですから、他にあるような重層性や複雑性を増すような様々な意匠や物質的な要素は最初から省かれて簡潔としているので、純粋な構造の流れ(核心!)を読みやすいです。
 老人と少年は魔法使いと別れ、魚の退治のため、空と海の境目を失くした宇宙に舟を漕ぎ出していきます。宇宙の海では、喋る木々や、ビル人間、魚に齧られたロボットに出会うわけですが、それは冒険に出た少年が初めて見た外世界にある不可思議さの象徴でしょうか。「外にはこんな人もいるのか」という外界にある具象への驚きが抽象化されたもの、なにか特別な役割、嗜好が与えられない過ぎ去っていくだけの不思議な表象として彼らは登場します。舟を漕ぐ老人には見慣れたものなので、彼は気に留めず静かに舟を進ませていきます。少年の見る世界の奇妙さと、老人が静かに宇宙の海を舟を漕ぎ続ける光景、その静かなる奇妙さは、老人と少年の世界観を同時に映像に収めているのです。・・・と言いつつ評価は控えめ。
 本作は、セカイ系に属しません。セカイ系は、つまり物語に社会という中間構造が欠落した、自己の問題と世界の問題が直結する、自意識に世界は収まってしまうという、不条理否定とヲタク救済的な特殊な意味論のことですが、・・・たとえば少年の意思と力次第で世界はどうにでもなる、魚を倒して星々を救うことだって、ハルマゲドンしたりすることだって可能なわけですが・・・、そのセカイ系作品群にありがちなイタいげな虚栄観、誇張観がなく、少年は幼いし、夢の想像についての動機の純粋な経緯(いきさつ)が描かれているので、これは感情的に懐かしむものだと推定しました。疑った、そんな概念当てはめようと思ったのは、前に本で読んで納得していたばかりだったからで、しかもセカイ系波及は1995エヴァ以降のことであり、失礼。
 さて、宇宙の海を渡りながら、水面下には町々の灯りが見えて参ります(といったところか)。荒らし屋の星魚を退治すると、その拍子に生まれた銀河の渦に巻き込まれてしまい、渦を抜けて勢いづいた舟は水面下を滑るように降りていくと(夜の夢が叶えられて夜明け前の現実、微睡みに帰る表現か)、もとの家近くの湖に降り立ちました。…ここで少年は疲れて寝てしまいます。これがまた妙。この冒険は少年の夢だと私は思っていたが、どうやらそうじゃなかったらしい。だって寝ちゃったんですから。また老人が舟を漕ぐ。また老人が舟を漕ぐ。2016/5/22

投稿 : 2016/05/23
閲覧 : 492
サンキュー:

4

きききき さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

英語の教科書の人の作品

雰囲気アニメ
ただそれだけ

投稿 : 2013/05/21
閲覧 : 392
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

心安らぐ芸術、夢の幻想美

たむらしげるのアニメーションの素晴らしさはどう説明すればいいのか・・・
私の語彙力では無理なので、とりあえず見てくださいとしか言えません(笑)
大体の人はブロードキャスターのOPだったりハウスシチューのCMの人、と言えば分かるでしょうか。
非常に幻想的で美しすぎて思わず溜息が漏れるほどの映像美。
空と水面と光のグラデーションには見入ってしまうことでしょう。
キャラクターデザインもシンプルで動きが凄く愛らしい。

投稿 : 2012/09/06
閲覧 : 583

sobako777 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

美しい映像と音楽、穏やかな不思議冒険活劇だが・・・印象もはかない

美しい映像と音楽、やさしく嫌味のないストーリー・・・たむらしげるの世界観に気持ちよく浸れるショートムービーだ。だが、見方によっては一応‘不思議冒険活劇’なのに、余りにも穏やかで短いせいか、その印象もはかなく記憶に残らない。

投稿 : 2011/10/02
閲覧 : 601
サンキュー:

1

Anna さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

真っ青な星空に広がる、素敵なファンタジー!

マルチクリエイター、たむらしげるによる、ファンタジーアニメーション。彼の絵本が原作で、23分のショートストーリーです。

天文学者のおじいさんと、その孫である男の子は、水に囲まれた街に2人で暮らしていた。星座たちに異変が起きていることに気づいた2人は、星を元に戻すため、ボートに乗って小さな冒険の旅に出かけるのだった…。

真っ青な海、真っ青な青空、真っ青な夜空。
同じ青色でも、少しずつ色みを変え、鮮やかで神秘的な世界を作り上げています。
遊び心のある音楽もとても素敵で、本当に癒されます。
魚の群れが飛び跳ね、水しぶきがきらきら光る様子が美しく描かれています!
水面の下に見える街の様子や、黄金の渦巻き銀河がとても綺麗で印象的。

ちょっぴりお茶目なおじいさんと、心優しい少年が繰り広げる、とっても素敵な冒険の物語です!


投稿 : 2011/07/21
閲覧 : 685
サンキュー:

6

pon さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

投稿 : 2021/07/25
閲覧 : 34

マツリカ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2020/10/19
閲覧 : 40

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2020/02/14
閲覧 : 57

桶嵩幸作 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2016/11/04
閲覧 : 68

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2016/06/15
閲覧 : 81

あとみっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/09/28
閲覧 : 101

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/08/02
閲覧 : 100

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2015/06/25
閲覧 : 94

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2014/03/01
閲覧 : 115

るい  さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/09/01
閲覧 : 132

ネルネル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2013/01/31
閲覧 : 142

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銀河の魚のストーリー・あらすじ

絵本作家、映像作家、イラストレイターとして活躍のマルチクリエイター・たむらしげるによるファンタジーもののOVA。水に囲まれた町。そこの湖に浮かぶ島に暮らす天文学者の老人と孫のユーリーは、ある夜、こぐま座の異変に気づく。ボートに乗って川をのぼる二人は人間の町、そして地球からも離脱。天の川に赴き、魔法使いトンガリと会う。トンガリと情報を交換した老学者とユーリー。実はこぐま座には、邪悪な巨大な怪魚が出現。銀河の星を襲っていた。ユーリーはトンガリから託された銛で怪魚に挑むが……。原作、脚本、監督、作中イラストレーションは全てたむらしげるが担当。ドラマよりも独特の雰囲気とイマジネーションを味わうOVA。全編がCGによる、当時としては画期的な作品だった。毎日映画コンクール大藤信郎賞など複数の賞を受賞。(OVA『銀河の魚』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
OVA
放送時期
1993年5月21日

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