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「ペイル・コクーン(OVA)」

総合得点
61.0
感想・評価
187
棚に入れた
839
ランキング
5663
★★★★☆ 3.5 (187)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.2
音楽
3.5
キャラ
3.3

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ペイル・コクーンの感想・評価はどうでしたか?

にーちぇ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

不思議な後味・・・でもそれが良い!

イブの時間も有名だけどこっちも面白い!

静かに話が進んでく、でも見ている側を引き付ける何かがある。凄く好みでした。映像の美しさにも注目です。

本編は約23分なので、空き時間に気軽にどうぞ。

投稿 : 2013/03/14
閲覧 : 260
サンキュー:

5

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「イヴの時間」の吉浦監督が手がけた切ないミライ

「イヴの時間」でおなじみの吉浦康裕監督、脚本、制作。
2005年に公開された約23分のアニメーション作品。

歴史という名の記憶が、どこかで途絶えた・・
そんな言葉から始まるこの作品。
舞台は今現在よりずっとずっと遥か未来で。

色合いは限りなくモノクロに近い、極力彩度を抑えたセピア調。
エコノミー症候群になりそうな窮屈さを感じさせる仕事場で、
主人公がみつめているのは、2000年の頃の地球上の風景。
周囲の色彩が沈んでいるせいもあり、その風景の色は眩しく、哀しいほどに鮮やか。

記録発掘局 復元課。
これらの画像から復元するのが彼の仕事。
記録の残骸、過去をさかのぼる唯一の手がかり。
そこにあるのは、太陽光がまださえぎられていない頃の記録。

記憶や記録を探りつつ下層へと行く彼の姿や
最下層には海と呼ばれ多くの人間達がしがみついているエリアが
あるということに、海と人間との因果を感じずにはいられない。

変わらないで欲しいと思うから記録を残すのだとしたら、
変わってしまった今、それはあまりにむなしくて。
たとえそれが遥か太古の風景だったとしても、
写し撮った時の、人の想いは真実そのもの。

緑色の世界があったこと。 青い地球があったこと。
それを壊してしまった人間の愚かさを、これ以上見たくない。

そんなむなしさに、復元課の人間がどんどん減ったという事実。
その事実は、今現在の人間である自分からすると嬉しくもあり、
そんな未来がこの先あるとしたら・・なんて考えると
やはり彼らと同じように虚しくて。

後半で流れる歌 『蒼い繭』(あおいたまご)
とても穏やかで素敵なメロディなのだけれど、
蒼い地球を詠ったその歌詞は、とてもせつなかった。
もし、地球が繭になるようなことがあったら、
ぜひいつかまた、再生して欲しいものだ。

余韻の残るラストも、とても考えさせられ、
きっと何度か繰り返し観ると、さらにいろんなことに気づけそうな作品です

投稿 : 2013/03/04
閲覧 : 837
サンキュー:

48

ぞぞしぃ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:----

個人的星評価1.5 ★☆

え、どゆことww

投稿 : 2013/01/28
閲覧 : 298
サンキュー:

0

ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

皆さんはなぜレビューを書いていますか?

23分ほどのショートアニメです。

…歴史が途絶えるほどの未来。
人間は機械に囲まれた無機質で寂しげな世界に住んでいた。

漫画家の弐瓶勉を彷彿とさせる世界観ですね。
こういう超未来的な雰囲気は大好きです。

CGで作られた美麗なグラフィックや、人の目線を通したようなカメラワークが光ります。


ストーリー展開も素晴らしい。

記録発掘局に所属する主人公の「ウラ」
過去の記録を解析するのが仕事。
しかし、わかるのは、歴史の断片のみ。

昔は、多くの人が過去の記録を解析しようとしていたが、今ではほとんどいなくなっていた。
それでも記録の分析にこだわり続けるウラ。

人はなぜ記録を取るのか、人はなぜ記録を見ようとするのか…。
{netabare}「"人は、変わらないで欲しいって思うことがあるから、それを記録に残す"んだって」{/netabare}

果たしてそうなのか?
今こうして、「レビューという記録」を書いている自分に対しても問いかけたくなりました。

そして、ウラがたどり着いた真実とは…。
タイトルにこめられた意味が明かされたときには、鳥肌が立ちました。
{netabare}
同僚が言った「場所なんてどうでもいいんじゃないか?」というセリフから、とっくにストーリーは動き出していたんですね。
{/netabare}
視聴者を一気に引き込む世界観。
美しいグラフィックや、意味のある演出。
考え出すと止まらなくなる、哲学的なテーマ性。
伏線やミスリードもしっかり盛り込んだ、無駄のないストーリー。

私の好みにジャストミートです。
本当に充実した23分間でした。

さて、「皆さんはなぜレビューを書いていますか?」

投稿 : 2012/12/21
閲覧 : 758
サンキュー:

31

ゴリラの唐揚げ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

海や大地はすでになく、地上に住めなくなってしまい、地下で暮らす人々。

過去の写真やデータを復元して地上の記録を呼び起こしていく日々。



少し考えながら見ないとわからない部分もあるかもしれませんがあまり難しく考えないで作品を楽しんでいただきたいです。

いろんな方の意見があると思いますが私はラストには言葉で表す事ができないような感動にもよく似た感情を抱きました。

投稿 : 2012/10/26
閲覧 : 377
サンキュー:

12

四角 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

知り続けたその先には……。

1話完結ということであまり中身については語れません(ネタバレになるので)。

この作品の伝えたかったことすごくシンプルで何度も言われていることです。(ですがそれでもあえてこの作品ではこのことを伝えています。)

なのでこの作品を視聴する際はストーリーより演出による世界観を楽しむことをオススメします。
特に「秒速5センチメートル」などの新海作品が好きな方には気に入ると思いますよ。

投稿 : 2012/09/04
閲覧 : 252
サンキュー:

4

ネタバレ

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過去、記録、記憶。曖昧すぎる点が逆に題材としての面白さを引き出している

ちょっと変わったタイプの自主制作アニメです。

内容は一見暗く見えますが、最後まで見終えるとハッピーエンドだと言う事が判ります。

作画はやはり「イヴの時間」とリンクするところがあり、近未来的な描写などは本当に実現可能なんじゃないか、と思うぐらいです。そして、何よりもカッコいい。画面だったり、階段だったり、全ての描写がリアルで、アニメとしてカッコいい。

声優、キャラは特別良いという訳ではありませんが、嫌いにはなれませんでした。

音楽も同じで、秀でてはいませんが(使われてるBGMも少ないし)満足できるレベルではあったと思います。


この作品で私が面白いと思ったのは、人間の過去を掘り起こす事が己に対して不利益になる、という傾向を描いていたことです。

作品では人間達は実はコロニーに住んでいるという事実さえ知りませんでしたが、その二世代前、つまりヒロインのおばあちゃんはコロニーであるという事実を知っていた。
この二世代の間で情報伝達が途切れたのでしょうが、理由は不鮮明でしたね。しかし、私が思うにおばあちゃんが上層で住んでいた頃はまだ地球は灰色をしていたのだと思います。

いくら経っても地球が改善せず、また環境維持装置も上手く起動しなくなっていく過程で、過去に捕われる事を止めようとする人間たちが出て来た。そして、コロニー自体に新しい地球らしい場所、海を見いだし、己を、事実を湾曲させて肯定させた。

それに反対したのがおばあちゃんでしょうね。

それが大まかなところだと私は思いました。

つまり、主人公であるウラは月に住んでいる事事態を知らなかったが、その事実を知る必要も無い、というのが今作品の設定なのでしょう。
現時点で満足できる生活がある、だから過去にすがる必要は無い。こういう傾向が蔓延っている中、ウラは現状にひたすら疑問視し続ける。ここが重要なところでしょうね。

作品自体が短かった為、社会体制がどうなっているのか一切判りませんが、多分地球が人間の住める環境だと判った時、コロニーのリーダー達は地球に戻ろうとするかは判りませんね。むしろ、現状維持を優先し、社会的地位に固執する可能性も出てくる(環境維持装置が持続する限り)。


こういった停滞する社会で存在意義を見いだすにはどうしたら良いのか。
この質問に対して実在主義者は「現状を否定しろ。社会に抗う事で己の存在意義を見出せ」ってな事を言うんでしょう。
ウラはまさしく、その一人です。社会に取っては異分子、しかし、だからこそ社会は彼を無視できない。

この作品は実在主義者としての過程を「人間の過去を掘り起こす事が己に対して不利益になる」という前提の中で行った。それが、私の一番面白かった点です。

他の作品では、色々な傾向に流されて、一個人を社会的視点で見たとき識別出来ない現状を描くのですが、今作品はそれを「過去」と「記憶」を使って表現した。それが私には意外だった訳です。

serial experiment lainでもあるように「記憶」とはただの「記録」にしか過ぎない。改竄も変換も可能だという点がいつも挙げられるのに、今作品はその傾向をウラの「事実だと証明されただろ?」というわずか一セリフで片付けてしまった。
これを聞いた時には思わず笑ってしまいましたねw

しかし、だからこそ、興味深い作品になっているのだと思います。完成度はさすがに時間が短いだけあって低いですが、こういった世界観を作り出すのは至難の技だと思います。



4/21/12追記
1984年という作品があります。ジョージ・オーウェルという二十世紀の思想、政治に多大なる影響を与えた小説家が書いた作品の一つなんですが、この小説では三つの定義上から如何に独裁主義を成功させるかについて描かれています。
1、戦争は平和なり
2、自由は隷従なり
3、無知は力なり
この小説は二重思考という特別な表現技法を使って裏の意味を提示させる秀作なんですが、この三つの定義も独裁という枠内で如何に生かせるかが長々と語られています。

今回注目したいのは三番目、無知は力なり、という定義です。良く使われるフレーズとしては「無知は罪」ですが、私が思うにこれは民主主義的思考からくる発想なんでしょう。
事実、独裁主義上では「考える」ことが社会体制そのものを崩壊に導いてしまう。

この小説では国民の殆どを下級社会に押してけ、思考のいらない労働を続けさせる。さらに、洗脳活動も行う。一種の宗教的国家みたいなものを作り上げた。そして、国民が持つ欺瞞やストレスといったものを戦争という道具で解消していく。「敵」が明らかであるが為に、その存在自体が「敵」であることに疑問さえ持たない。
国は下級層の国民に「全て戦争が悪いんだ」という情報をインプットさせ、彼らが置かれる現状を肯定させる。
上級層の国民は既得権益を保護する為に無意味な戦争を続けさせる。
戦争には大量の資金と労力が必要であり、下級に存在する莫大な労働力を消費させることにも繫がる。

格差社会の図としては完璧であったこの小説は事実、社会体制に疑問を感じた主人公共々も最終的には洗脳されて終わります。知識こそが社会体制の崩壊に繫がるのは独裁主義の常です。

そこに発展は無いかもしれない。しかし、今回はそこが問題ではありません。

記憶、記録、過去。これらを知ることは知識を得ることと同じです。ペイル・コクーンは独裁主義ではないのかもしれない。しかし、コロニーという停滞した社会体制で格差が生まれるのは明らかです。思考は格差に疑問を抱かせる。これは1984年という小説が証明したことです。
その行為を国民達に許し、しかもその行為を自ら放棄する。それは思考停止に等しい。
己の過去が悲惨だから直視したくない。これは現実逃避ですね。今作品では状況が特殊でしたが、思考停止は社会の停滞を意味します。

ペイル・コクーンはいわゆる「思考」の重要性を非常に判りやすく表現した作品と言えるでしょう。
こういった作品が増えると良いですね^^

投稿 : 2012/04/21
閲覧 : 464
サンキュー:

14

yokoryo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

個人制作とは思えない!

「イブの時間」を手がけた吉浦康裕監督の作品。
なんですが、はっきり言うと楽しむ作品ではないです。

作品の性格というか、特徴としては、
メッセージ性が強く、これを見た人が何を感じるかというのがこの作品の意義ではないかと。

で、自分は何を思ったか。
正直、特に何もw
自分はひねくれてるのであまり素直に受け取れませんでした。
わかりきっている事をもう一度提示されたような感覚で、逆に押し付けがましいというか、何と言うか。。。
テーマがベタなんで致し方無いのかもしれませんが、あまりに露骨過ぎたように思います。。
嫌いとまでは言えないまでも、あまり好きではないです。
なんで、主題は問題提起の題材としてはありふれていて、あまり面白くないと言ってしまった方が良いかもしれません。
でも素直な方は感動すると思うので、要は捉え方次第だと思います。

ただ、アニメーションに関しては素晴らしいです!
作画、演出、音楽、ストーリー展開
作品全体に関してセンス溢れる作品だと思います!
個人制作だとは思えないです。作画綺麗!
テーマ自身は置いといて、その使い方が上手いです。
個人的にこの設定と雰囲気も気に入ってます。

自然が失われ閉塞された世界
記録の発掘
無機質な印象の画面とキャラ

そんな中でのラストの演出はいっそう際立ちます!
ここが受け手次第なんですが。。。
でもやはり上手いです!
ラストに一気に持っていく展開ってのは好きです。

個人制作というキーワードから、新海さんと比較してしまいますが、どちらかというと吉浦さんの方が好きかもしです。

結果、個人制作のアニメーションとしては素晴らしい作品だと思います。

投稿 : 2012/02/10
閲覧 : 340
サンキュー:

7

ネタバレ

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

娯楽でも商業でもないアニメ

記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。したくない時、受諾しない時は以降の文章を読み進めないこと。受諾する方のみ文面を読んでもらいたい。参考になったと思うときのみ、参キューしてほしい。

アニメとは萌えやロボットなどの欲望の消費であり、子供向けの娯楽番組の一つであり、売れさえすれば一儲けできる商業で売れないものを作るのは馬鹿である。
そういう考えでアニメを捉えている人はNO,Thank Youとなっている。
つまらないとしか感じることはできないだろうから低い評価を下すのはわかりきっている。
楽しみはないので他をあたってくださいということである。

このアニメは原爆展やホロコースト展のように、メッセージを持って訴えていくもの、新たなる試みを求めた作品と捉えるべきだろう。

ネタバレというより、ほぼ写し取りに近い。

すでに歴史という継続性すら失った未来。
我々が見知っている海や大地が過去のものとなり、地球は人類が住んでいた残骸を残す廃墟と化していた。
人類が所持しているのは過去の遺産としての記録ばかりだ。
それらの貴重な資料を整理することは政策の一つになっている。
月にあるステーション。
環境維持装置の最も影響力が少ない最下層、そこにある記録発掘局で、労働とも呼べない延々と続けられる資料の整理をする男性がいる。彼はウラという。
過去を知ることができる唯一の手がかりとして、ウラは居住地区から遠い場所まで昇降機で、日本国地区-第五北部地区-第37構造領域、第092記録発掘部に通う。
第五北部地区のほかのすべて閉鎖している。
あまりにも広く、大勢の人間が使用できるタイムカードの列に現存するカードは二つ。
もう一つのカードの使用者は、たった一人の女性、リコだ。
リコは、記録を人類の独善による経済偏重と環境破壊によって生み出された痛みとしか受け取れず、そうした物事から背を向けている。
そんなものは不幸という現実をまざまざと見せつけるだけのものだからだ。
ノルマすらないようで、リコは星を眺めているばかりで仕事などしない。そして叱る上司もいない。
80番台の発掘局はすべて閉鎖予定だという。
現存している人類そのものが過去に何があったかを肌で感じてもおらず、知られているのは記録の中だけ。人類は海からやってきたと思っているからか、大半の人は海にしがみついて暮らしているという。
そんな仕事をしていると、あるとき、奇妙な記録を発掘した。
映像の記録に現れたのは一人の女性と、紙媒体の本。ウラは紙媒体の本を本と認識すらできなかったが、リコは知っていた。
簡易復元までしかできなかった記録を置き去りに、リコとウラは仕事を中断して帰る。
大勢の人がいた形跡だけが残る職場。それを眺めてリコはいう。
「昔はここも人がいっぱいで、昔の記録をみつけては大喜びだったっていう」
「俺は、今だってそうだけどな」
この会話が二人の立ち位置を表している。
静かに経過していく時間、仕事を続けるウラ。仕事を無断欠勤し続けているらしいリコ。
他の職場からの連絡をとっているウラはリコの台詞を思い出す。
「人は変わらないでほしいって思うから、人は記録を残すんだって」
「今まで発掘した記録の中で、残っていたものってあったか? 俺、やめるんだ、ここ。この記録のすべてが嘘だって考えたことないか?」
「事実だって確認されただろ」
「俺はな、ウラ。嘘ならよかったのにって、よく、考えるよ」
声だけでも残っていた同僚がいなくなり、リコも出勤して来ない。ついにウラはたった一人で仕事を続ける。
不意に、昇降機ではなく、階段で上り始めるウラ。その先で、少し前にさぼっていた場所に、同じようにリコは寝っ転がっていた。
ウラもその傍で横たわる。
「昔ね、私のおばあちゃんが小さかった頃ね、もっと上の階層まで人が住んでたんだって」
「環境維持装置の影響が、ここにも届いていたんだろう? 次期に住めなくなって、この辺りに降りてきたって聞いたけど」
「それでも上に居続けた人たちがいたのって知ってる? おばあちゃんもその一人だった。記録の中の世界、環境維持装置なんて必要なかった世界。それとかけ離れた現実を、受け入れたくなかった人たち」
「上に何があるっていうんだ?」
「あるとき、上から落ちてきたの。体の内側がぼろぼろになってたんだって。環境維持装置の届かない場所じゃ、生きられないのに」
「もっと記録を調べれば……」
「記録を掘り起こしてこの世界が変わるの?」
「知ることができた」
「知らないほうがよかった。緑色の世界も、それを壊したのが人間だってことも。私これ以上現実に絶望したくない。記録なんて、はじめから掘り起こさなければよかったのよ。これ以上、人間の愚かさを見たい人なんていないわ。わかるでしょ」
「わかってた。俺だってわかってた。そう、だれだって知っていることだ」
再び職場に戻るウラ。
回想と追憶の中でウラは想う。
じゃあ俺は、記録の中に浸りたかっただけなんだろうか? 多大な人口収容所の成れの果てに過ぎないこの現実から、目を背けるために。
ただ俺は、記録の中の現実が、ほんのわずかであれ、どこかに残っていたらどんなにいいだろう。そう思っていた。
そして、ついに復元される記録。
老朽化によって耐えられなくなった昇降機、落ちて行くウラ。
ウラの職場に足を運んでいたリコ。
結末は、映像で。

観た感想。
経済成長率を優先するだの、原発は絶対必要不可欠だの、自由競争社会の貧富の差だの、戦争だの、いろいろとやりたい放題にやって振り返ることもしない人間。
どうしようもない、あるかもしれない可能性の未来の一つから戻ってくると、まだやり直せる現代に俺はいた。
何かを訴えても、そんな理想論を持ち出す奴は、頭の中がお花畑にでもなっているのだろう。と言い出されるに違いない。
だが、本当に現実を直視していないのは、現代人ではないのか?
後世の末裔へ、絶望される未来しか与えてやらないことを悔やむのは、現実を直視できない甘ちゃんだからか?
そうした思考と模索こそが、作者の訴えたかったものではないだろうか。

追記
レビューに記載された言論を規制したい人は、個人の意見を以てするのではなく、あにこれの法的論拠に基づいて規約に記載する必要がある。
運営諸氏に連絡し、説得し、規制を規約に付け加えてもらうこと。

投稿 : 2012/01/14
閲覧 : 435
サンキュー:

13

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

映像のセンスを楽しむだけ

個人製作の短編アニメ。
舞台は遠い未来、過去の記録を復元することが仕事の主人公が、ある1つの記録の復元作業を進めるうちに何かが判明する・・・・という、お話です。
短編なのでストーリーがどうこうではなく、この短い時間で製作者の訴えたいメッセージのようなものが理解できるかどうか?がポイントな作品。

画面が全体的に暗い、というか色彩のコントラストが薄く、酷く無機質に感じられます。あえてそうしているのでしょうが、それだけで明るい平和な未来ではない、という事が見てとれます。
川も海も緑も空も、自然の類が一切ない世界で淡々と進む「記録の復元」。
機械類ばっかりの閉鎖的空間を独特のカメラワークを使い映像的に物語の背景を理解させつつ、登場人物達の切れ切れの会話と復元された記録の内容で何があったのかを表現しています。
いわゆる解説の類は一切ありません。
エンターテイメント的な面白さは皆無です。


秀作「イブの時間」の監督が作成したという事で視聴した本作。
映像の造り方のセンスは流石に通ずるものがあり、感心しました。
しかし正直、面白くない。
テーマも訴えたい事もわかるけど「だから、何?」でした。

まぁしかし、個人製作のものに商業作品的な娯楽性を求めるのも無粋。

短い時間と映像で、的確に世界を理解させる「表現力」を堪能する作品。
私個人としては、そう感じました。

投稿 : 2011/11/16
閲覧 : 376
サンキュー:

11

color さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

短編の利点

ショートショートを叙情的にしてみたら何かいい感じのアニメが出来そう、
で実際作ってみたらこんなアニメになるのかな。

ストーリーはSFらしいはっとするオチもあって切れ味もなかなか。
短い時間ですが感性に訴えかける映像と音楽で魅せてくれます。

こういう作品にはちょうどいい長さかも知れません。
メッセージも簡潔で色々とバランスの良い作品でした。

投稿 : 2011/11/05
閲覧 : 356
サンキュー:

6

ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

自覚の無いナルシーの現実逃避、自己陶酔作品

何がイラつくって、枠の外みたいな視点で作ってる事だな。
環境問題他人類が抱えてる問題をさ、個人のナルチシズムを満たす為の、
自己満足の為の道具にしてる。こんなに気色悪い作品は中々無い

<第一話>

「嘘だと思った事は無いか」
「嘘ならよかった、現実に絶望したくない」

浮気を否定する奴と似たようなものだ。人間は見たいものを見たがる、
信じたいものを信じるって言うけど、記録の否定はもう何一つ残らない。
人間を綺麗なものだと勘違いしてる、人間を信用してるから的外れ感想
になるのであって、汚点から目を背けた綺麗事視点は大嫌いだ。

半年くらい前に大震災あったじゃん。自然、地球ってのはそんなに美しい
ものじゃない、極めて残酷なもの、総死者数が2万人以上だったか。
無差別大量殺人犯なんて生易しいものじゃない、予告無く意思も無く大量
に殺すんだからさ。平和ボケか宗教的に汚染されてんだよね、自然や地球
が良いものだなんて、文明が発達しまくった上飢えない寒すぎない暑過ぎ
ないド平和な国だから言えること。近世~現代の前まで人口の増加なんか
ほぼ無かったじゃん、それだけ「地球に人が殺されていた」んだよ。

化学繊維の服着て、木材冷房暖房他にかぶれた家に住みながら環境問題他
語るなんてそんな馬鹿な話はねーよ。破壊の恩恵を預かってるんだからさ。
本気で止めたければ、一番問題を起こしていると思える奴を殺しにいけ。
ついでに、自然破壊と食い扶持を少しでも減らすために潔くちね。
自分は良い人間だと思い込んでるからこんなナルシー構成に出来るんだわ。

膨大にいる人間の質は現実として変わりようがねーんだから、人の増加か、
自然環境を地球を守る事のどちらか選ばないとならんのだし、結局環境の
問題語るってのは「いかに人を増やさないか、殺すか」って事でしかない。
地球の事を一番に考えるなら一番問題だと思ってる奴を巻き込んでちね。
そいつが一番貢献になる。人間の事を考えるなら、地球や自然とは戦って
勝つ(った)気でいろ。勝ったからこそ今の生活があるんだから。

理想的なのは核が使われない戦争を起こす事だな。人間が大量に死ぬのが
一番後世の自然の為、地球の為になる、巻き込まれる動物が可哀想だけど。
自分は「今生きている人間第一主義」だからそんな選択肢は無しだが。

で、自覚がある奴何も考えてない奴より、自分は例外と勘違いしている奴が
一番救えない。木切りまくって作った割り箸使って、動物達ぶち殺した肉を
食ってさ、よくもまあこんな話作れたものだ。音楽チョイスといい羞恥心の
欠片もねーのか、単なるド無能ナルシーなのか、どっちかだ。
日頃やっている事の本質も考えないで、綺麗事に浸る奴は一番イラ付く。
これ系の特番も嫌いだ、明らか肉食いまくって肥えまくった豚徳光とか特に。
悪行を忘れ綺麗事に陶酔してる脂肪まみれの腐れ涙を見ると吐き気がする。

記録はエゴで欲求何かを残したいって気持ち、それ以外のなんでもない。
出来る限り詳細を残す奴は偉大だと思うし、あとは好きな奴が好きなだけ見れ
ば良いんでねーの。記録から逃げて都合良く思い込んで現実逃避するのも、
過去の記録に没頭するのも似たようなもんだわ。





といった感じの事は日頃全く考えてないし、飯を食うついでに見てなんとなく
思っただけ、言ってしまえば「この作品と全く同じナルチシズム溢れる駄作文」
かつ「思いつきで中身の無い話」なのだが、ま、本気で考えてる奴なんてこんな
作品作らんで自分で行動するよ。

植林してたり、バイオテクノロジーやエコエネルギー開発に真剣に取り組んで
たりさ、そーゆー人は立派だと思うよ。それをね、自分は立派です、考えてます、
みたいに人に語ったりさ、誇りに思ってる連中がいけ好かないだけ。全部台無し。

ましてその陶酔を個人製作の作品に反映させるなんてのは、下の下だと思う訳。
「こう感じろ、作った人間は立派だ」みたいな押し付けがましい悪臭がするのが
不愉快。楽しませようって気が更々無い、全部方向が自己満足、陶酔だ。

まーよく出来てるよこれ。自己陶酔もここまで来れば立派、そこは評価する。
久々に胸糞悪いわ。作品と同じくここまでで丁度一話分くらい時間かかったな

投稿 : 2011/10/13
閲覧 : 429
サンキュー:

4

ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

失われた世界の中で

30分に満たない時間で描かれる、遥か未来の物語。
人工照明に照らされた閉塞的な世界の中で
過去の地球の記録を復元する組織「記録発掘局」。
美しい地球の記録は、その地球を汚して住めなくしてしまった
人類への絶望を喚起させるため、いつしか記録発掘局から
人々は去っていった。


「変わってほしくない」という希望から残された記録の数々。
それらが失われた世界で絶望に変化する現実。
「全て嘘であってほしかった」という台詞には一言で
作品世界の閉塞感を思い知らせる力がありました。

断片的な台詞と、ウラとリコの周囲の光景から
世界観が少しずつ開示される手法は素晴らしいの一言。
そうして緩やかに世界が描写されてきて、
動画ファイルが復元、再生された瞬間からの
音楽と映像の表現には「やられた!」と思いました。
ラストシーンまでの描写は完璧です。


見たくない現実と向き合うこと。
青い繭(たまご)の存在から何を感じるか。
真摯なメッセージが伝わる良作短編アニメです。

投稿 : 2011/09/04
閲覧 : 405
サンキュー:

11

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

気の遠くなるほど…

私達が普段何気なく触れている写真や映像。
それって、何のための物なのでしょうか?

舞台は遥か未来。
人間が、美しい自然や空の色さえ忘れてしまった頃の、遠い遠い未来の物語。

作中で語られるその答えは、単純にして深いものでした。
その隔たりが、気の遠くなるほど長い時間でも。


テーマが深い分、ぼーっと眺めるには少々難解なので、泣いたり笑ったりが好きな人や、考えるのが面倒な時には不向きかも。
反面、何度見返しても、心に感じるものがある作品です。

投稿 : 2011/07/22
閲覧 : 466

Anna さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

″23分の世界″切ないSFファンタジー!

アニメ「イヴの時間」で知られている、吉浦康裕監督OVA作品!本編が約23分と短いが、斬新な世界観と圧倒的な映像に、あっという間に引き込まれます。

はるか未来、世界は大きく変化し、海や大地は消えうせ、すべては『記録』の中にのみ存在していた。その記録の中から過去の世界を復元するのが、『記録発掘局』という機関。そこで働く"ウラ"と"リコ"は、もう戻ってはこない過去の現実に触れ、何を想い何を感じるのか・・・。

まず、圧倒的に映像が美しいです!HPのコメントによれば、人物は手書き、背景を手描きと3DCGの混合で表現したとの事…。CGの偏りすぎてないため、人物も違和感なく絵に溶け込んでいて見事です!
音楽はとても個性的。『記録発掘局』という不可思議な世界観をうまく引き出しています。
施設内はほぼモノトーンで表現されており、そこに浮かび上がる数々の過去の映像がとても新鮮に感じられます。
世界観の説明を、台詞に頼ることなく絵で表現していたことに好印象。
また、歌の記録を復元してからのEDはとても感動的で印象的でした。

人間のこれからのあり方を訴える、ちょっぴり切ない作品です。

投稿 : 2011/07/18
閲覧 : 496
サンキュー:

7

aki さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

物足りなかった

30分弱の短い作品。個人制作作品だから仕方が無いことだとは思うが物足りない。

投稿 : 2011/06/10
閲覧 : 378
サンキュー:

0

亞太羽 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

30分完結。

未来のお話。

映像が凄くいい。

雰囲気ハンパないし。


音楽も綺麗でした。


全体的に静か、会話が全然ないし。


世界観がとてもおもしろい。

投稿 : 2011/06/08
閲覧 : 392
サンキュー:

1

にゃんた さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

~復元~

吉浦康裕監督が「イヴの時間」の3年前(2005年)に発表した23分の個人制作作品。


人が住めない環境になってしまった地球。その過去に想いをはせる、未来に生きる主人公のお話。
環境破壊された地球と未来に生きる人類をテーマとしたストーリーは、決して新しいものではないかもしれない。
しかし、その表現方法は素晴らしかった。


視聴を始めてから数分間で、世界設定や登場人物達の状況を感じ取れた。
短いセリフと看板やエレベーターのカット、現在と過去の色使いの対比から、それらを容易に想像することができたからだ。


「ペイル・コクーン」=「青白い繭(まゆ)」。
この題名の意味と、作中で何度か繰り返される「復元中」と「復元完」。
映像記録内の螺旋階段。主人公がのぼる階段と落とす所持品。
そしてラストシーンでは・・・。


23分の短編作品だが、映画1本分を視聴した後のような余韻が残った。
もちろん、しっかりしたメッセージが込められている。
2回視聴したが、まだまだ全部拾いきれていない気がする・・・。

投稿 : 2011/04/20
閲覧 : 905
サンキュー:

10

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/13
閲覧 : 9

きすぎ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/05/06
閲覧 : 25

プティ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/02/23
閲覧 : 24

サイバー司教 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2021/08/09
閲覧 : 26

クラーリィ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2020/06/24
閲覧 : 78

せた さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2020/04/16
閲覧 : 58

りょ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/04/10
閲覧 : 54

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2020/02/15
閲覧 : 5

nana さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/01/26
閲覧 : 57

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

投稿 : 2019/12/31
閲覧 : 60

順順 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

投稿 : 2019/05/03
閲覧 : 10

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

投稿 : 2019/01/25
閲覧 : 68
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ペイル・コクーンのストーリー・あらすじ

アニメーション監督吉浦康裕の個人制作作品。舞台は遙か未来の地球で、世界は姿を大きく変えていた。どこまでも続く廃墟の世界。海や大地はすでになく、風景は廃墟から発掘される記録の中で見られるだけだった。それら記録を発掘・復元し、過去の世界を分析する""記録発掘局""。そこで働く主人公のウラはあるとき奇妙な映像記録を復元するのだった……。個人制作のレベルを超えたクオリティ、SF的な世界観などよく作り込まれている。膨大な記録をブラウジングするインターフェイスなど、見るべきところはストーリー以外にも豊富。また、背景を手書きと3DCGの混合で行うおもしろい手法から生まれた独特のタッチにも吉浦康裕の味が出ている。(OVA『ペイル・コクーン』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
OVA
放送時期
2006年1月18日

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