ace さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
完璧におすすめできる、傑作の傑作
手塚治虫の隠れた名作
日本漫画アニメ史上、だんとつの影響力を持つ伝説的カリスマですな
アンパンマンのやなせたかしの師匠
藤子不二雄や赤塚不二夫はアシスタントとして尽力し
鳥山明は鉄腕アトムを模写し、絵の勉強をしたという
早い話が、手塚治虫がいなかったら現在の日本アニメ漫画は存在しなかったかもしれない
鳥山明は鉄腕アトムに出てくるロボットを模写していたと明言しているので
ドラゴンボールでよく登場するあのメカメカしい乗り物などは手塚治虫の影響を受けている可能性大
1973年の作品です
1973年といえば・・・
第1次オイルショック
ノストラダムスの大予言
ミッキーマウスっぽい
ミュージカルじみた場面が毎回出てくる
明らかにミッキーマウスの影響を感じる
ただの犬の穴掘りが大地盤沈下を起こしたり、異常なほど大げさな展開になるとこも似てる
1話まるごとミュージカルで終わることもあり、ここらへんもミッキーマウスに似る
手塚治虫は父の手回し映写機でチャップリン喜劇やディズニーアニメを親しみ
ミッキーマウスの模写で漫画を描き始めたから、まさにミッキーマウスは
手塚治虫の「原点」
影響を受けるのは当然
ワンサたちは犬語をしゃべり、犬同士は人間同士のおしゃべりと同じレベルの会話ができる
そしてなぜか猫とも完璧な会話ができる
日本語も100%理解している
だが日本語を喋ることは出来ないため、人間との意思疎通は難しい(できなくはない)
そして非常に古い作品であるため、やべー回も少なくない
キXガイ連呼は当たり前で、あらゆる自殺を試みる、シャブ中か?というレベルの放送できないであろう
やばすぎる行動もある
○よいところ
・伝説の顔ぶれ
なんてったってあの手塚治虫の作品
そして主役は小原乃梨子、野沢雅子が準主役を務める
さらに肝付兼太もいる
日本史上最強の豪華な顔ぶれ
この豪華な布陣は現在日本ではもう不可能
・THE「昭和」
白黒からカラーになりたての時代の放送ですね
ほんの2年くらい前にはウメ星デンカが白黒放送されていた
街の風景や舗装されていない土の道路、家々、学校、教室など
「昭和だなぁーーー!」感満載
ノスタルジックな雰囲気を堪能できる
時間小旅行してる気分だ
これだから俺は古いアニメの視聴をやめられない
・エロい
普通に人間女性の乳首が何度もでる
他にもエロい雰囲気や展開は何度も出てくる
まぁ手塚治虫ですし・・・・
・非常~~~に重い
ギャグテイストで、基本ギャグ的な内容が続くが
その実、非常に重い展開も少なくない
人間によって引き裂かれた親子、利用され殺される犬たち・・・
環境破壊で水すら飲めず老いて死んでいく犬・・・
盗みをやったと勘違いされ殺されかける・・・
目をそらし続けていた現実を見せられることになる・・・
○わるいところ
・なんてったってミュージカル
え?なにこれ?とびっくりした
他のアニメでは見れないような奇妙な演出が多数ある、ある意味希少な作品と言える
ミュージカルは自分には合わなかった・・・
・わけのわからない回がたまにある
昭和アニメ特有ですね
???となる意味不明な回があるんすよ
ワンサがキXガイ化して暴れるだけで終わるとか(これ何度もある)
いなかっぺ大将や元祖天才バカボンなど、昭和アニメにはなぜか
こういった意味不明回はよくある
・主人公、ワンサがよくわからない
急に発狂して飼い主に噛みついたり
何度も自殺(!)しようとしたり
なにやってんのこいつ・・・・と思う回がちょくちょくある
・何言ってるかわからんキャラがいる
声が小さすぎる・・・
ワンサのママとかマジで何言ってるか聞こえん
音量を上げてもボソボソすぎてわからない・・・
・次の回で感動がなくなる・・・
感動の別れ
↓
うーん・・・いい回だったなぁ
↓
次の回にその別れたキャラが何事もなかったように、ふつ~~~に復帰している
↓
えっ!?!?
○VERDICT
10/10
見て損はない!!
約束する!!
最終話は涙!涙!涙!
ワンサ声優の小原乃梨子(旧のび太)も号泣で演じていた・・・
とても、とても良かったです
1話まるごとミュージカル回はあんまり好きではないが、まぁ数回だし
飼い主耕太とワンサとの絆、
ワンサと仲間犬たちとの絆、
親子の絆、
おもしろおかしい愉快な日常、
厳しい犬社会の現実をわからせる、考えさせられるリアルで重たい回・・・
全26話とは思えないほどの素晴らしいアニメだった!
手塚治虫はやはりすごい!