てとてと さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
デジモンと違った魅力ありヒケを取らない冒険アドベンチャー。笑いあり涙ありの傑作で埋もれるには惜しい
デジモンアドベンチャーとほぼ同時期に放送された、少年が異世界でモンスターと冒険する系。
1期「円盤石の秘密」全48話、続編「伝説への道」が25話。
連続性あるけれど伝説への道は別途レビュー。
【良い点】
魔神英雄伝ワタルやNG騎士ラムネ&40の路線を引き継ぎ、主人公の元気一杯な少年が、ゲーム的異世界でアドベンチャー。
バトルはするが主眼は冒険アドベンチャーで、デジモンと比較して力押しのバトルに拘らない作風で差別化。
山を越え海を越えの冒険感が素晴らしい。
スエゾー(目玉型の仲間モンスター)がゴーレム(怪力仲間モンスター)に上空に投げられて周辺偵察したり(FFの魔法サイトロみたいな)、戦況不利なら逃げに徹したり、工夫してピンチ切り抜けるアドベンチャー感はデジモンに無い魅力。
主人公の少年ゲンキがモンスターと一緒に対等にバトルするハチャメチャさ、デジモンセイバーズの主人公大門大(まさる)程の超人ではない普通の元気な少年が、ガッツでモンスターと対等に渡り合う感じが良かった。
モンスターは死ぬとロスト(円盤に戻る)で死別の悲しみや、シリアスなドラマが多い一方、仲間たちの騒がしくも温かい雰囲気と、掛け合いコメディーの楽しさ抜群。
シリアスとコミカルの配分が絶妙だった。
ロストしたモンスターは続編で復活するのも安心。(封神演義の封神台的な)
円盤石から火の鳥蘇らせ悪のボス倒す大目的に向け一直線なロードムービーで分かり易い。
古代文明から人間の愚かさなどのテーマも良い。
争いや憎しみの否定、絆の尊さ、ガッツと工夫の大事さなども分かり易い。
個々のエピソードやゲストキャラとのドラマの質が抜群に良い。
切なく泣かせる良エピソードも多い。
48話に渡り、少ししか登場しないキャラたちが悉く個性的で魅力的。
28話の大塚明夫ボイスのジム船長など、1話限りのゲストなのが勿体無い良キャラ揃い。
7人の旅の仲間たちの個性と絆も素晴らしかった。各キャラ丁寧に掘り下げられ交流出来ている。
闇落ちした弟との対決で気負うライガーにゲンキが「お前には仲間がいる一人で背負いこむな」など、回を重ねる程に絆友情が深まる。
どのキャラも良いが、特に目玉モンスターのスエゾーがコメディーリリーフとしてもムードメーカーとしても面白かった。
スエゾーは弱いが、テレポートをここ一番の切り札として活躍する展開が上手い。
ヒロインのホリィは戦闘力皆無だがその優しい心で申し分なく魅力的だった。
楽曲は最初のOP「風がそよぐ場所」が特に良曲で他にも良曲複数。
声優陣はスエゾーの高木渉氏の好演が印象的で、ゲストキャラの配役も豪華。
【悪い点】
バトルが地味。
デジモンのような進化とかは無く、ひたすら肉弾戦でややワンパターン。
かなり強くなっているとはいえ普通の少年が互角に戦えちゃうレベルのバトル、そこは良い点でもあるが。
良くも悪くも20世紀アニメ的で、外連味には欠けたか。
1話使い切りの良キャラ多いのが勿体無い。
序盤のライバルっぽい虫使い少年とか、終盤ちょこっと再登場はするが勿体無い。
仲間のうち、ハムのエピソードがやや薄いか。続編でフォローされるが。
EDのタイアップ曲が全然合っていない曲多い。
終盤がやや強引だった感も。
【総合評価】9~8点
デジモンの陰に埋もれてしまっているが、デジモンアドベンチャーにもヒケを取らない珠玉のアドベンチャー。
ここら辺の長編アニメは今振り返ると非常に貴重に思える。
内容は申し分なかったが、続編が不人気で打ち切られる等、以降の展開で埋もれた感。
評価は最高には惜しい「とても良い」
続編はポケモンバトルに路線変更、悪くはないが、ポケモンと路線が被ってか視聴率が低迷した模様
【余談】
動画配信サービスGYAO!が2023年3月一杯で終了、自分が最後に視聴した長編アニメとなった。(聖戦士ダンバインは迷ったけど断念)
こういう旧作を視聴する機会と切っ掛けは貴重で、長年幾多のアニメに巡り合わせてくれて感謝。
【備忘録】
ゲーム異世界転移系、悪いモンスター相手に大冒険 ワタルとかラムネの系譜だがシリアス寄り デジモンみたいだけど差別化
2話ムー打倒の主人公たちに町冷たいキャシャーンみたいな 悪の圧政に立ち向かう ユウジョウ努力勝利ガッツ
円盤石探して火の鳥復活目指してロートムービー スエゾーのコメディーリリーフ 見た目の不気味さと裏腹の良キャラ、彼の存在が大きい
ロストと命の重み 本編はシリアスだが道中のギャグもキレが良く楽しい、ずっこけ ホリィのぱんつ?おれのやなど
5話勢いだけじゃ勝てないと学ぶ ゲストに魅力的キャラ多い 逃げ回ったりドタバタと楽しい 谷を越え海を越えのアドベンチャー感 食べ物取り合いシーンで仲間感
デジモンよりもモンスターが人間臭く、人間同士の絆や成長より重視、人間ふたりで他もんすたー すえぞーのサイトロ偵察
バトル重視しない ホリィの導きやスエゾーのサイトロなどアドベンチャー 退却や逃げ多い ハートバクバクげんきいっぱいでいくぜー!
7話水門結界とめる、主人公の勇気と仲間の結束 ゲンキリーダーとして認められる 道中で味方増えていく真っすぐな王道
8話ホリィの過去 後期EDが全く合っていないタイアップ
エピソード良い テンポも良い
大門大みたいな強さは無いけれどガッツでがんばる ゲンキも雑魚モンスター相手には対等に戦えるバランス ローラーはラムネか
11話モンスターも人間に恨みピクシー ゴーレム、弾丸爆花散みたいな技
12話科学文明の愚かしさあやまちの過去 ムーも人間の業で創られる 主題歌に込められた
戦闘が地味でややワンパターン13話ラスボス負けイベントヒロイン攫われだが地味
14話ホリィちゃんかなり重いシリアス父闇落ち
15話スエゾーババ抜きで活躍、目玉活かした攻防
16話海戦工夫 津野丸魅力的
18話古代遺跡の秘密、真相に迫る 人類の愚かしさ的てーま
19話 スエゾーよりゲンキがつよい
20話ピクシーと交流
各々活躍と成長のスポット当たる
22話ホリィの優しさ ライガー回 ゲンキ「お前には仲間がいる一人で背負いこむな」
23話臆病なダックンの勇気 弱いモッチーも知恵と勇気で活躍
24話ゴーレムとウンディーネの悲しき顛末、裏切り者が優しさにほだされる
メルカーバ、古代人の愚かさと戦いのむなしさ、ビターエピソード多い
27話離間を笑い飛ばす友情の大切さ ライガー兄弟の悲しき因縁 ライガーのかっこいい戦い方
28話ゲンキの方がハムより身体能力高 ジム船長とゲンキの交流 ゲストが悉く魅力的で一話完結のクオリティー高い 人間とモンスター互角 大塚明夫
30話 対立する部族の争いナンセンス ホリィの魅力、戦闘力無くてもちゃんと存在感 ボスの無邪気さで協力し合う
ゲンキは機転が利く
32話 詐欺師ナイトン情にほだされるキャラ描写
34話 仲間たちがそれぞれベストを尽くす ホリイともっちーがんばる回、ホリイはマァムばりの慈愛
35話 作戦の工夫 敵にも優しさ、憎しみだけではいけない
38話 次第に強敵に苦戦 ピンチにも友情根性で逆転な王道
39話 泣かせる話 ゲンキの回避力
40話 コルトちゃんかわいい 折笠富美子氏初期のキャラ
41話 ゲンキとライガーの友情しっかり描いたうえでの盛り上がり ライガーの魅力炸裂タイトル詐欺
42話 ゲンキたちの優しさで心動く良エピ多い アストロンとの友情からの別れなど泣かせる良エピ 機械系との切ない話多い
43話 もっちーとゲンキのケンカからの友情、砂の戦闘も面白い ハード続きのオアシス
44話 デュラハン反乱でみつどもえ ジャアクソウの最後かっこいい
45話 内ゲバやや唐突 チームワークの勝利 終盤の争奪戦白熱 スエゾーのテレポート切り札
46話 憎しみはダメというテーマ
終盤の真相判明からの展開がやや強引か?
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